JP2000063642A - ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
ポリエステル組成物およびそれからなるフィルムInfo
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Abstract
し、電気特性、穿孔性、金属貼り合わせ板としての加工
性、フレーバ性などに優れたポリエステルフィルムなど
に好適なポリエステル組成物を提供する。 【解決手段】熱可塑性ポリエステル樹脂と平均粒子径が
0.01〜10μm、かつ、比表面積が50〜500m
2/g、粒子径の相対標準偏差が0.5以下の下記化学
式からなるヒドロキシアパタイト粒子とからなるポリエ
ステル組成物。 Ca(PO4)l(OH)m(CO3)nYx (ここで、Yはリン酸基、水酸基、炭酸基以外の任意の
陰イオンであり、l=0.4〜0.6、m=0.1〜
0.4、n=0〜0.2、x=0〜0.2、3×l+m
+2×n+z×x=2(zは、陰イオンYの価数)、但
し、nとxは同時に0とはならない。)
Description
適に使用し得る特定のヒドロキシアパタイト粒子を含有
するポリエステル組成物およびそれからなるフィルムに
関するものである。 更に詳しくは、滑り性、耐摩耗性
といった基本特性を初めとし、電気特性、穿孔性、金属
貼り合わせ板としての加工性、フレーバ性などに優れた
ポリエステルフィルムなどに好適なポリエステル組成物
を提供することを目的とするものである。
に代表されるポリエステルは優れた物理的、化学的特性
を有しているために、ポリエステル中に無機粒子などの
微粒子を含有させることによって、繊維、フィルム、そ
の他の成形品として広く使用されている。これらの成形
品の中で、フィルムは磁気記録媒体用、コンデンサー
用、食品包装用、感熱孔版印刷用や他一般工業用等とし
て使用されているが、これらの加工製品の取扱い性、品
質特性向上のため、あるいはフィルムを製造する際、も
しくはその加工工程における工程通過性の要請上、フィ
ルムの表面に適度の凹凸を形成させ、フィルムあるいは
加工製品に滑り性や耐摩耗性を付与するために粒子を添
加することが汎用的に行われている。その粒子として
は、一般には酸化ケイ素、酸化アルミ、酸化チタン、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、タル
ク、カオリン、ゼオライト、フッ化カルシウム、フッ化
リチウム、硫化モリブデンなどの無機粒子やシリコーン
樹脂、フッ素樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリ
ル系樹脂などの有機粒子、さらには、ポリエステル重合
時に生成する析出粒子などが利用されている。
リン酸などの塩、特にリン酸塩はそのイオン結合性から
ポリエステルとの親和性が良好であることが期待できる
ものである。
は、特開昭49−42752号公報、特開平9−171
939号公報などが知られている。
して、特開平10−1598号公報では、体積平均径や
粒度分布、含有量などを規制することによりフィルムと
して走行性や表面突起の均一性、耐摩耗性を改良すると
いう試みが行われている。
リン酸カルシウム粒子などを用いる従来の方法では、得
られるフィルムの滑り性、耐摩耗性の点で必ずしも十分
な性能として満足されているものではなかった。すなわ
ち、フィルムを高速度で製造あるいは加工工程を通過さ
せた時、十分な滑り性の確保と削れ物の発生や粒子の脱
落といった耐摩耗性の両立を図ることが、難しくなって
きているのである。これは、まだなお、粒子とポリエス
テルとの親和性、密着性において不十分であるためでは
ないかと考えられる。
増して高画質、高密度化が進み、従来の方法によって得
られるポリエステルフィルムよりも、高度の滑り性、耐
摩耗性が強く求められるようになってきている。
には、ある程度電気特性は改良されてきたものの、近年
では、フィルムの厚さが薄くなると共に、一層の滑り性
と高度の耐電圧特性および絶縁抵抗特性が強く求められ
るようになってきている。
ては、低エネルギー下での穿孔性、穿孔後の孔径が均一
であること、印刷鮮明性に優れることが要求されてい
る。
おいては、金属板との密着性、製缶後の加熱によりラミ
ネートしたフィルムが結晶化または劣化し、フィルムの
剥離、収縮、クラック、ピンホール等が生じないこと、
金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフィルムが
剥離したりクラックを発生させたりしないこと、缶の内
容物の香り成分がポリエステルフィルムに吸着したり、
ポリエステルフィルムからの溶出成分や臭いによって内
容物の風味が損なわれないこと(以下フレーバ性と称す
る)が要求されている。
耐摩耗性といった基本特性を初めとし、電気特性、穿孔
性、金属貼り合わせ板としての加工性、フレーバ性など
に優れたポリエステルフィルムを提供するものである。
性ポリエステル樹脂と平均粒子径が0.01〜10μ
m、かつ、比表面積が50〜500m2/g、粒子径の
相対標準偏差が0.5以下の下記化学式からなるヒドロ
キシアパタイト粒子とからなるポリエステル組成物およ
びそれからなるフィルムによって達成される。
陰イオンであり、l=0.4〜0.6、m=0.1〜
0.4、n=0〜0.2、x=0〜0.2、3×l+m
+2×n+z×x=2(zは陰イオンYの価数)、但
し、nとxは同時に0とはならない。)
テルは、好ましくはジカルボン酸成分とグリコール成分
から構成されたものであり、例えばジカルボン酸もしく
はそのエステル形成性誘導体とグリコールとのエステル
化もしくはエステル交換反応ならびに引続く重縮合反応
によって製造される。
ィルムなどの成形品に成形し得るものであれば特に限定
されない。フィルムなどの成形品に成形し得る好適なポ
リエステルとしては、ジカルボン酸成分として芳香族ジ
カルボン酸を使用したものがよく、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエ
ート、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフェノ
キシ)エタン−4,4´−ジカルボキシレート、ポリエ
チレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4´
−ジカルボキシレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキサン−1,4−ジメチレンテレフタ
レート等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ート、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
エステルであっても、コポリエステルであってもよく、
その際の共重合成分としては、上記したポリエステルを
構成する酸成分およびグリコール成分以外の芳香族ジカ
ルボン酸、脂肪族ジカルボン酸および脂環族ジカルボン
酸等の酸成分、芳香族グリコール、脂肪族グリコールお
よび脂環族グリコール等のグリコール成分を挙げること
ができる。例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、フタル酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸
等の脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、デカリンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン
酸を挙げることができる。
リコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジ
オール等の脂肪族グリコール、1,2−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
水素化ビスフェノールA等の脂環族グリコールなどを挙
げることができる。
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールが好ましく採用される。
は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。また、これらの共重合成分は、ポリエステルを製造
する際に副生するものであってもよい。
は、100〜260℃が好ましく、より好ましくは12
0〜250℃、更に好ましくは140〜240℃であ
り、特に耐衝撃性、耐熱熱性、加工性において要求の厳
しい金属板貼り合わせ用や熱穿孔性に対し要求の厳しい
感熱孔版印刷用途に用いるときには、この融点は、重要
な特性であり、耐衝撃性、耐熱性、加工性、穿孔性を満
足させ、そして結晶性(結晶化度、結晶サイズなど)を
調整にすることによって、加工性、穿孔性を良化せしめ
るので、ポリエステルとして共重合ポリエステルとする
ことが好適に採用される。
いが、得られるフィルムの熱穿孔性、耐熱性、フレーバ
性、耐衝撃性等の点から50モル%以下が好ましく、よ
り好ましくは1〜40モル%、更に好ましくは2〜30
モル%、特に好ましくは5〜25モル%である。共重合
成分量が50モル%を超えるとフィルムの耐熱性、熱穿
孔性、耐衝撃性などに劣る場合がある。
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)からなる群
の相互の共重合体、およびこれらポリマー群に対して、
アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール、ネオペンチルアルコール、ジエチレングリコ
ールからなる成分の少なくとも1種を共重合したポリマ
ーが好ましく、中ではPET−PEN共重合体、PET
−PBT共重合体、PET−ポリシクロヘキサン−1,
4−ジメチルテレフタレート共重合体、PET−ダイマ
ー酸エチレングリコラート共重合体が結晶性としても好
適な調整が容易であるので好ましい。
件を有したヒドロキシアパタイト粒子を含有することを
特徴とするものである。
ウムとリン酸カルシウムとの複塩であり、ミョウバンと
硫酸アルミニウムが異なる化合物であるのと同様に、リ
ン酸カルシウムとは明確に区別される。本発明において
採用されるものは、下記化学式で示されるものである。
陰イオンであり、l=0.4〜0.6、m=0.1〜
0.4、n=0〜0.2、x=0〜0.2、3×l+m
+2×n+z×x=2(zは陰イオンYの価数)、但
し、nとxは同時に0とはならない。) 本発明に用いるヒドロキシアパタイト粒子は、従来のリ
ン酸カルシウムやその水和物(例えば、Ca(H2P
O4)2・H2OやCaHPO4・2H2O)などによる粒
子では達し得ないポリエステルとの親和性に特徴があ
り、上記l、mが上記範囲外となるとその効果が有効に
得られなくなる。
中に取り込まれていることによる極性の変化あるいは表
面自由エネルギー的変化あるいは結晶構造的変化による
ものと考えられる。
しく、mの値としては、m=0.15〜0.25の範囲
が好ましい。
リン酸基、水酸基以外に炭酸基やハロゲン基、硫酸基、
亜硫酸基、硝酸基、亜硝酸基、塩素酸基、亜塩素酸基、
次亜塩素酸基、リン酸水素基、リン酸二水素基、酢酸基
などを少量に含有せしめることが必要である。ヒドロキ
シアパタイトの結晶系は主に単斜晶系であるため棒状粒
子となり易い。そのため、粒子の成長を調整するために
炭酸イオンなどの他の陰イオン成分を存在させる必要が
ある。
は、粗大異物を除去するために必要な濾過工程における
効率低下やポリエステル組成物の調製時における粒子の
凝集が起こり易く、また、フィルムとしたときの表面性
としても粗大粒子が生じたり耐摩耗性において好ましく
ない。
の含有量においてn=0.005〜0.2および/また
は上記化学式においてxで示される他の陰イオンの含有
量としてx=0.005〜0.2であるとき、表面に微
細な構造を形成できるため特に良好な作用が得られる。
好ましくはn=0.005〜0.12であり、x=0.
005〜0.12である。この理由は必ずしも明確では
ないが、表面に形成されたテクスチャーによるアンカー
効果等によってポリエステルとの密着性をより一層強固
にしているからではないかと考えられる。上記した陰イ
オン種の中では、炭酸基、ハロゲン基、リン酸水素基、
リン酸二水素基、とりわけ炭酸基が効果も大きく好まし
く用いられる。これらは上記の範囲内で複数の種類用い
られてよい。また、n+x=0.005〜0.12とす
ることが好ましい。
一部カルシウムがカルシウム以外の陽イオンに置換され
ていても差し支えなく、特に周期表のIA族およびIIA
族の元素およびアンモニウムイオンやカドミウムイオン
はその代表的な陽イオン源である。また、他の不純物が
含有されていても構わない。
さないが、本発明で用いるヒドロキシアパタイト粒子は
上記の化学式内で、水和物、すなわち結晶水が含まれ得
る場合は結晶水が含まれた態様であっても構わない。
エステル組成物から分離したりして、粉末X線回折や赤
外分光法、熱減量分析法、質量分析法などによる分析な
ど公知の分析手段を用いて特定することが可能である。
固相でリン酸三カルシウムと酸化カルシウムとを水蒸気
雰囲気下反応させたり、リン酸二カルシウムと炭酸カル
シウムとを反応させる乾式法、リン酸二カルシウムの2
水和物(brushite)をオートクレーブ中で加水分解して
合成する水熱法、水酸化カルシウム等の懸濁液やカルシ
ウム成分の溶液にリン酸成分を加えて沈殿させる湿式法
がなどが合成法として挙げられるが、本発明のヒドロキ
シアパタイト粒子の合成は、湿式法が好ましく採用され
る。特に、炭酸カルシウムやハロゲン化カルシウムの存
在下に合成を実施することが好ましい。また、粒子とす
る場合には合成した粒子を直接に用いてもよいが、合成
後必要により焼成し、破砕・分級して粒子化する方法を
採用することもできる。焼成は固相反応による粒子の成
長や結晶化を期待することができるが、あまり高温度で
焼成を行うと分解し、リン酸三カルシウムと酸化カルシ
ウムになってしまい本発明の目的を達成することはでき
ない。
な方法としては、例えば、湿式法において用いるカルシ
ウム成分としての固体成分、つまり、水酸化カルシウム
や炭酸カルシウムの一次粒径として整った小さい粒子を
用い、必要により他の成分を共存させ、リン酸成分を加
えて反応を進め、その後、所望の粒径に熟成させて得る
方法が挙げられる。この時粒径、粒度分布、比表面積、
細孔容積などの粒子としての特性は、温度やpHや攪拌
条件の影響を受けるので適宜調整することによって所望
の粒子とすることができる。また、乾式法や水熱法にお
いても焼成、破砕条件を適宜調整したり、必要により該
粒子に酸処理などの処理を行うことにより得ることがで
きる。
粒子径は、滑り性、耐摩耗性、電気特性などの点から
0.01〜10μmであり、好ましくは、0.02〜5
μm、より好ましくは0.05〜3μm、特に好ましく
は0.1〜2μmである。平均粒子径が0.01μm未
満であると、滑り性、耐摩耗性に劣り、10μmを超え
ると、耐摩耗性、電気特性、熱穿孔性、耐衝撃性に劣
る。
を持つヒドロキシアパタイト粒子が採用される形であっ
ても良く、粒子の粒度分布として観測される2つ以上の
ピークの内最大のものと最小のものとの比が好ましく
1.5以上、更に好ましくは2.0以上とすることが好
ましい態様であり、この時、特に滑り性、加工性におい
て良好なフィルムとできる。ただし、この時平均粒子径
や後述する粒度分布の相対標準偏差としては、それぞれ
のヒドロキシアパタイト粒子の群としての分布として定
義され、各群で好適な値に調整されていることが好まし
いが、各群における平均粒子径や粒度分布の相対標準偏
差は全ヒドロキシアパタイト粒子の粒度分布曲線を適切
なフィッティング曲線にあてはめて数学的に処理し、求
めることが可能である。
0m2/gである。好ましくは、60〜400m2/g、
より好ましくは70〜350m2/g、特に好ましくは
80〜300m2/gである。粒子の比表面積が50m2
/g未満あるいは500m2/gを越えるとフィルムの
電気特性、熱穿孔性、耐衝撃性、フレーバ性に劣る。
くは0.15〜0.7ml/g、より好ましくは0.2
〜0.65ml/g、特に好ましくは0.3〜0.6m
l/gである。0.15ml/g未満あるいは0.7m
l/gを超えると耐摩耗性が悪くなる傾向がある。
の相対標準偏差としては、フィルムの平滑性、電気特性
の点から0.5以下であることが必要である。好ましく
は0.3以下、より好ましくは0.2以下である。粒径
の相対標準偏差が0.5以下であるとフィルムの平滑
性、耐摩耗性、電気特性、熱穿孔性、耐衝撃性に良好な
効果を与える。かかる範囲に相対標準偏差を調製するに
は、粉砕して粒子を得る際に分級操作を強化すれば可能
性があるが、予め小粒径の原料を採用すること、加えて
湿式法においては粒子の成長条件の均一性、適切な速度
を確保すると、より好ましい範囲とすることができる。
エステル中の含有量は、好ましくは0.001〜10重
量%であり、より好ましくは0.005〜5重量%、さ
らに好ましくは0.01〜3重量%、特に好ましくは
0.05〜2重量%である。粒子の含有量が0.001
重量%未満であったり、10重量%を超えると、滑り
性、耐摩耗性、電気特性、熱穿孔性、耐衝撃性、フレー
バ性を兼ね備えたフィルムを得ることができない場合が
ある。
イト粒子を含有せしめる方法としては、特に限定される
ものではないが、例えば、(1)ヒドロキシアパタイト
粒子とポリエステルとを直接、あるいは予めブレンダ
ー、ミキサーなどで混合した後、通常の一軸、二軸押出
し機を用いて溶融混練する方法、(2)ヒドロキシアパ
タイト粒子とポリエステルとを直接、あるいは予めブレ
ンダー、ミキサーなどで混合した後、通常のベント式の
一軸、二軸押出し機を用いて溶融混練する方法、(3)
ポリエステルの製造反応工程でヒドロキシアパタイト粒
子を添加する方法などを挙げることができる。中でも粗
大粒子による品質への影響、フィルムの品質安定性など
の点から、(2)または(3)の方法によってヒドロキ
シアパタイト粒子をポリエステルに含有せしめることが
好ましい。
の点から、溶融比抵抗値が0.01×109Ω・cm以
上であるとよく、この値が大きいほど電気特性に優れ
る。溶融比抵抗値の好ましい値は0.1×109Ω・c
m以上、より好ましくは1×109Ω・cm以上、さら
に好ましくは2×109Ω・cm以上、特に好ましくは
3×109Ω・cm以上である。溶融比抵抗値が0.0
1×109Ω・cm未満であると、フィルムにした際の
電気特性に劣る。
値を0.01×109Ω・cm以上とする方法は、例え
ば、(1)ポリエステル中に金属元素およびリン元素を
含有せしめ、それらの金属、リン元素量を適宜変更する
方法、(2)ヒドロキシアパタイト粒子以外の微粒子を
含有せしめる方法、(3)本発明のヒドロキシアパタイ
ト粒子の粒子径、含有量を変更する方法などを挙げるこ
とができる。この中では(1)の方法が好ましい。
ては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金
属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、
および亜鉛、マンガン、亜鉛等の金属元素を含有する化
合物、具体的には、酢酸リチウム、酢酸カルシウム、酢
酸マグネシウム、酢酸マンガン等のモノカルボン酸のグ
リコール可溶塩化合物、塩化リチウム、塩化マンガン等
の塩化物などをポリエステル製造時の反応系内に反応触
媒・添加剤として添加・配合する方法などを挙げること
ができる。
は、例えばリン酸、亜リン酸、ホスホン酸もしくはこれ
らのエステル等のリン元素を含有する化合物をポリエス
テル製造時の反応系内に添加・配合する方法などを挙げ
ることができる。
を得る方法は特に限定されるものではないが、例えば溶
融押出しによってシート状あるいはその後延伸すること
でフィルムを製造することができる。
ルムの具体的な製造方法を説明すると、ポリエステル組
成物を乾燥後、溶融押出しして、未延伸シートとし、続
いて二軸延伸、熱処理し、フィルムにする。二軸延伸は
縦、横逐次延伸あるいは二軸同時延伸のいずれでもよ
く、延伸倍率は、通常は縦、横それぞれ2.0〜5.0
倍が適当である。また、二軸延伸後、さらに縦、横方向
のいずれかに再延伸してもよい。この際、本発明のポリ
エステル組成物と各種のポリエステルと混合してヒドロ
キシアパタイト粒子の含有量を目的に応じて適宜変更す
ることができる。また、混合する各種のポリエステル
は、本発明のポリエステル組成物のベースとなるポリエ
ステルと同一であっても、異なっていてもよい。
あってもよいが耐摩耗性、電気特性の点から、ヒドロキ
シアパタイト粒子を含有するポリエステル組成物からな
るフィルム層(A層とする)を少なくとも1層有する積
層フィルムとしてもよい。A層の厚みは特に限定されな
いが、耐摩耗性、電気特性の点から0.01〜3μmが
好ましく、より好ましくは0.05〜2μm、さらに好
ましくは0.1〜1.5μm、特に好ましくは0.1〜
1μmである。該A層は、内層に配される場合は電気特
性やフレーバ性改良の点で好ましい態様だが、最外層の
少なくとも1層に配置されていることが滑り性、耐摩耗
性、加工性、耐衝撃性において良好に作用し、フィルム
としての特性がより大きく発揮されるので好ましい。
m)とA層に含有するヒドロキシアパタイト粒子の平均
粒子径d(μm)の関係は、好ましくは0.2d≦t≦
10dであり、より好ましくは0.3d≦t≦5dであ
り、さらに好ましくは0.5d≦t≦3dである。かか
る範囲とすることにより、上述の特性は一層良好とな
る。
に対する厚み斑は好ましくは20%以下であり、より好
ましくは14%以下、さらに好ましくは10%以下であ
る。厚み斑が10%を超えるとコンデンサー用途に用い
たときには電気特性に悪影響があり磁気記録媒体用他の
用途に用いたときには張力に対する伸びに影響し、平面
性に劣るものとなる懸念がある。
それからなるフィルムには、他の熱可塑性樹脂、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等、
また各種の添加剤、例えばカルボジイミド、エポキシ化
合物などの末端封鎖剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、界面活性剤、顔料、蛍光増白剤等が含有され
ていてもよい。
どの二酸化珪素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
ケイ酸アルミニウム等の無機粒子、あるいは例えばアク
リル酸類、スチレンなどを構成成分とする有機粒子など
のヒドロキシアパタイト以外の粒子が好ましく含有され
てよく、平均径として0.01〜10μm、含有量とし
て0.001〜5重量%含有されていることが好まし
く、この時滑り性、耐摩耗性がより良好なフィルムとで
き、特に製造時あるいは加工時の工程通過性が改良され
る。特に、平均粒径としては該ヒドロキシアパタイト粒
子の平均粒径の1/2以下または2倍以上であることが
好ましい。
は、フィルムの接着性のために、その少なくとも片面に
易接着層を設けてもよい。易接着層の種類については、
例えばアクリル酸、メチルメタクリレート、メチルアク
リレートなどを用いて調整されるアクリル系樹脂、イソ
フタル酸、アジピン酸、エチレングリコール、ポリエチ
レングリコールなどと、ジイソシアネートとから調製さ
れるポリウレタン系樹脂、テレフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸の金属
塩、イソフタル酸、アジピン酸、エチレングリコール、
ポリエチレングリコールなどを用いて調製されるポリエ
ステル系樹脂等を挙げることができ、これらの中でも水
分散または水溶性樹脂が接着性、取扱い性の点から好ま
しい。ポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着
層を設ける方法は、例えばポリエステルフィルムの製造
工程中で、上述したアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂等の水分散または水溶液を従来
公知のリバースコート法、グラビアコート法、ダイコー
ト法、ワイアーバー法などを用いて塗布することが好ま
しい。また、易接着層の厚みは、接着性の点から、0.
001〜5μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.
01〜2μm、さらには0.05〜0.5μmが好まし
い。
り合わせ加工用として用いる場合、貼り合わせられる金
属板としてはブリキ、スチール、アルミニウムなどの板
が適切である。金属板へのポリエステルフィルムの貼り
合わせは、例えば(1)金属板をフィルム融点以上に加
熱し、フィルムを貼り合わせた後急冷し、金属板に接す
るフィルムの表層部を非晶化させて密着させる。(2)
フィルムに予め接着剤層をプライマーコートしておき、
この面を金属板と貼り合わせる。接着剤層としては樹脂
接着剤、例えばエポキシ接着剤、エポキシ−エステル系
接着剤、アルキッド系接着剤を用いることができる。
熱孔版印刷原紙用として用いる場合、本発明のフィルム
に貼り合わせる多孔性支持体としては和紙、合成繊維抄
造紙、各種織布,不織布等が適切である。多孔性支持体
へのフィルムの貼り合わせは、例えば多孔性支持体とフ
ィルムを熱接着する方法、あるいは接着剤例えば酢酸ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂ポリエス
テル系樹脂等を用いて接着する方法を挙げることができ
る。
が、本発明は本実施例により限定受けるわけではない。
方法によって行った。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍以上の倍率
で観察する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場
所を変えて100視野以上測定する。粒子の平均径d
は、重量平均径(等価円相当径)から求める。
次式数1で定義される。
法により比表面積を測定する。
融点 ポリエステル組成物あるいはフィルムを結晶化させ、示
差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC−4型)に
より、16℃/分の昇温速度で測定した。
観察によって判定した。
ない。
観察される。
される。
対の電極6を挿入した容器に被測定物質であるポリエス
テル組成物5を入れる。この容器を加熱体4中に浸す。
ポリエステル組成物5をN2ガス雰囲気下温度280℃
で溶融貯留し、直流電圧発生装置1から電圧を印加す
る。この時の電流計2および電圧計3の指示値および電
極面積、電極間距離により、次式に従い溶融比抵抗値を
求める。
500点について厚みを測定し、下記式により求めた。
0 (%) I.フィルムの積層厚み 二次イオン質量分析計、X線光電子分光法、赤外分析
法、あるいはコンフォーカル顕微鏡などで粒子濃度の深
さ方向分布を測定する。表面を基準とし、深さ方向で極
大値を得た後、その極大値の1/2となる深さを積層厚
みと定義した。また、積層厚みが小さいときは特に、粒
子濃度の深さ分布からではなくフィルムの断面観察ある
いは薄膜段差測定器等によっても決定することができ
る。
ルをステンレスSUS−304製ガイドロールに一定張
力下に接触させて高速走行させ、ガイドロール表面上に
発生する白粉量によって次のようにランク付けを行っ
た。
用意し、テープ走行性試験機を使用してガイドピン(表
面粗度Ra100nm)上を走行させる(走行速度30
0m/分、走行回数1回、巻き付け角60°、走行張力
60g)。この時フィルムに入った傷を顕微鏡で観察
し、耐擦傷性を判定した。幅2.5μm以上の傷が平均
としてテープ幅あたり2本未満は◎、2本以上5本未満
は○、5本以上10本未満は△、10本以上は×と判定
した。
測定した。
しての特性評価 (a)フィルムの滑り性 成形後の金属缶に貼り合わせたフィルムの状態を観察
し、以下の基準で滑り性を評価した。
る。
る。
い。
に貼り合わせたフィルムの状態を観察し、以下の基準で
耐熱性を評価した。
い。
る。
る。
い。
大理石上に落下させた。10個の金属缶を落下させ、そ
れぞれの金属缶について通電テスト(ERVテスト)を
行い、以下の基準で耐衝撃性を評価した。なお、通電テ
ストとは落下させた金属缶に1%塩化ナトリウム水溶液
を充填し、水溶液中に設けた電極と金属缶に6Vの電圧
を印加したときに流れる電流値を測定した。
上。
個。
個。
満。
溶液(d−リモネン20ppm水溶液)に5日間浸漬
し、ついでフィルムを80℃で30分間熱処理し、ガス
クロマトグラフィーによりフィルム1gあたりのd−リ
モネンの吸着量(μg/g)を定量し、フィルムのフレ
ーバ性を評価した。
5未満。
0未満。
リモネン20ppm水溶液)を入れ、密封後1ヶ月間放
置し、その後開封して官能検査によって、臭気の変化を
以下の基準で評価した。
性評価 (a)穿孔感度 フィルムを多孔性支持体(和紙)に貼り合わせて原紙を
作製し、サーマルヘッドにより印加エネルギー0.09
mJおよび0.12mJにて文字画像を製版した。製版
された原紙のフィルム側から顕微鏡で画像部の穿孔状態
を観察し、穿孔特性を以下の項目で評価した。
た。
分があった。
あった。
て目視で判定した。
ない。
ムラがある。
がある。
す粒子を用いた。
ル70重量部とを酢酸カルシウム・1水和物0.09重
量部を触媒として常法に従いエステル交換反応を行っ
た。エステル交換反応終了後、三酸化アンチモン0.0
3重量部、リン化合物としてジメチルフェニルホスホネ
ート0.1重量部、亜リン酸0.04重量部を添加し、
次いで予め調製した粒子Aのエチレングリコールスラリ
ーを粒子として0.4重量部となるように添加した。引
き続いて常法に従い重縮合反応を行い、固有粘度0.6
2dl/gのポリエステル組成物を得た。得られたポリ
エステル組成物の特性を表2に示した。
分乾燥した後、押出し機に供給して285℃で溶融し、
T型口金よりシート状に押し出し、30℃の冷却ドラム
で冷却固化せしめ未延伸フィルムを得た。次いで未延伸
フィルムを95℃に加熱して縦方向に3.5倍延伸し、
さらに100℃に加熱して横方向に3.6倍延伸し、2
00℃で加熱処理して、厚さ12μmのフィルムを得
た。得られたポリエステル組成物の特性ならびにフィル
ムの特性を表2に示した。
面にバックコート層を設け、粒子を含有していない面に
コロイダルシリカを含有した下塗り層を塗設し、さらに
磁性粉を含有した磁性塗剤を塗布乾燥後、スリットして
磁気テープを得た。この磁気テープの走行性、走行安定
性は良好であった。
テル組成物およびそれからなるフィルムを得た。得られ
たポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示
した。フィルムは耐摩耗性に劣り、絶縁破壊電圧も低い
ものであった。
類、量を変更した以外は実施例1と同様の方法で、溶融
比抵抗値の異なる粒子含有ポリエステル組成物およびそ
れからなるフィルムを得た。特性、結果を表2に示し
た。
み斑が16%であるフィルムを得た。該フィルムの耐摩
耗性、耐擦傷性は実施例5と同様で良好なものの、該フ
ィルムの広面積での高電圧を印加した絶縁破壊テストに
おいて度数が1.3倍となった。また、平面性がやや劣
るものとなった。
ル70重量部とを酢酸カルシウム・1水和物0.09重
量部を触媒として常法に従いエステル交換反応を行っ
た。エステル交換反応終了後、三酸化アンチモン0.0
3重量部、リン化合物としてジメチルフェニルホスホネ
ート0.1重量部、亜リン酸0.04重量部を添加し、
次いで予め調製した粒子Aのエチレングリコールスラリ
ーおよび粒子Zのエチレングリコールスラリーをそれぞ
れ0.3重量部、0.05重量部となるように添加し
た。引き続いて常法に従い重縮合反応を行い、固有粘度
0.62dl/gのポリエステル組成物を得た。得られ
たポリエステル組成物の特性を表2に示した。
的に粒子を含有しない以外は実施例1と同様の方法で調
製したポリエチレンテレフタレートをそれぞれ別々に十
分乾燥した後に、それぞれ押出し機に供給して285℃
で溶融し、互いに隣接したダイから共押出して、積層、
融着させ、冷却固化せしめ未延伸積層フィルムを得た。
次いで未延伸フィルムを95℃に加熱して縦方向に3.
5倍延伸し、さらに100℃に加熱して横方向に3.6
倍延伸し、200℃で加熱処理して、実質的に粒子を含
有しないポリエステル層10μm、外層がヒドロキシア
パタイト粒子と架橋ポリスチレンを含有するポリエステ
ル層1μmの二層積層フィルムを得た。得られたフィル
ムの特性を表2に示した(なお、耐摩耗性、耐擦傷性は
粒子含有面を測定した)。
コート層を設け、粒子を含有していない面にコロイダル
シリカを含有した下塗り層を塗設し、さらに磁性粉を含
有した磁性塗剤を塗布乾燥後、スリットして磁気テープ
を得た。この磁気テープの走行性、走行安定性は実施例
1よりも良好で極めて優れていた。
ル12重量部とエチレングリコール70重量部とを酢酸
カルシウム・1水和物0.06重量部を触媒として常法
に従いエステル交換反応を行った。エステル交換反応終
了後、三酸化アンチモン0.03重量部、リン化合物と
してリン酸0.02重量部を添加し、次いで予め調製し
た粒子Dのエチレングリコールスラリーを粒子として
0.2重量部となるように添加した。引き続いて常法に
従い重縮合反応を行い、固有粘度0.70dl/g、融
点225℃共重合ポリエステル組成物を得た。得られた
共重合ポリエステル組成物の特性を表3に示した。ま
た、共重合ポリエステル組成物中のヒドロキシアパタイ
ト粒子の分散性も極めて良好であった。
を十分乾燥させた後、押しだし機に供給して、280℃
で溶融し、T型口金よりシート状に押し出し、30℃の
冷却ドラムで冷却固化せしめ未延伸フィルムを得た。次
いで未延伸フィルムを90℃に加熱して縦方向に3.5
倍延伸し、さらに105℃に加熱して横方向に3.5倍
延伸し、190℃で加熱処理して、厚さ25μmのフィ
ルムを得た。引き続いて、得られたフィルムを260℃
に加熱した板厚0.25mmのスチールに貼り合わせ、
水にて急冷した。さらに内側がポリエステルフィルム貼
り合わせ面となるように深絞り加工し、55mm径金属
缶を作製した。得られた缶について各種評価を実施し
た。結果を表4に示した。
と同様の方法で共重合ポリエステルおよびフィルムを得
た。得られたフィルムを金属板に貼り合わせ、金属缶を
作製した後の特性を表4に示した。
子の種類、粒子径、比表面積、含有量等を変えた以外は
実施例7と同様の方法で、共重合ポリエステル組成物お
よびそれからなるフィルムを得た。得られたフィルムを
金属板に貼り合わせ、金属缶を作製した後の特性を表4
に示した。
ル20重量部とエチレングリコール70重量部とを酢酸
マグネシウム・4水和物0.06重量部を触媒として常
法に従いエステル交換反応を行った。エステル交換反応
終了後、三酸化アンチモン0.03重量部、リン化合物
としてリン酸0.02重量部を添加し、次いで予め調製
した粒子Aのエチレングリコールスラリーを粒子として
0.4重量部となるように添加した。引き続いて常法に
従い重縮合反応を行い、固有粘度0.62dl/g、融
点197℃の共重合ポリエステル組成物を得た。得られ
た共重合ポリエステル組成物の特性を表3に示した。ま
た、共重合ポリエステル組成物中のヒドロキシアパタイ
ト粒子の分散性も極めて良好であった。
を十分乾燥させた後、押し出し機に供給して、280℃
で溶融し、T型口金よりシート状に押し出し、30℃の
冷却ドラムで冷却固化せしめ未延伸フィルムを得た。次
いで未延伸フィルムを90℃に加熱して縦方向に3.5
倍延伸し、さらに100℃に加熱して横方向に3.5倍
延伸し、150℃で加熱処理して、厚さ2μmのフィル
ムを得た。引き続いて、得られたフィルムを多孔性支持
体に貼り合わせ感熱孔版印刷原紙を作製し、穿孔特性お
よび印刷特性を評価した。結果を表4に示した。
た以外は実施例11と同様の方法で共重合ポリエステル
組成物およびそれからなるフィルムを得た。得られたフ
ィルムを多孔性支持体に貼り合わせ、感熱孔版印刷原紙
を作製した後の特性を表4に示した。
子の種類、粒子径、比表面積、含有量等を変更した以外
は実施例11と同様の方法で、共重合ポリエステル組成
物およびそれからなるフィルムを得た。得られたフィル
ムを多孔性支持体に貼り合わせ、感熱孔版印刷原紙作製
した後の特性を表4に示した。
び化学式を有するヒドロキシアパタイト粒子を含有する
ポリエステル組成物およびそれからなるフィルムとする
ことで、滑り性、耐摩耗性に優れ、さらには電気特性や
感熱孔版印刷原紙用としたときの穿孔性、金属板との貼
り合わせ加工性をも格段に向上せしめたフィルムを得る
ことができる。
ンデンサー用、感熱孔版印刷用、金属板貼り合わせ用な
どをはじめ、他一般工業用などの用途に好適に使用する
ことができる。
測定するための装置である。
Claims (13)
- 【請求項1】熱可塑性ポリエステル樹脂と平均粒子径が
0.01〜10μm、かつ、比表面積が50〜500m
2/g、粒子径の相対標準偏差が0.5以下の下記化学
式からなるヒドロキシアパタイト粒子とからなるポリエ
ステル組成物。 Ca(PO4)l(OH)m(CO3)nYx (ここで、Yはリン酸基、水酸基、炭酸基以外の任意の
陰イオンであり、l=0.4〜0.6、m=0.1〜
0.4、n=0〜0.2、x=0〜0.2、3×l+m
+2×n+z×x=2(zは陰イオンYの価数)、但
し、nとxは同時に0とはならない。) - 【請求項2】ヒドロキシアパタイト粒子の化学式におい
て、n=0.005〜0.2および/またはx=0.0
05〜0.2であることを特徴とする請求項1に記載の
ポリエステル組成物。 - 【請求項3】ヒドロキシアパタイト粒子の細孔容積が、
0.15〜0.7ml/gである請求項1または2のい
ずれかに記載のポリエステル組成物。 - 【請求項4】熱可塑性ポリエステル樹脂が、共重合ポリ
エステルである請求項1〜3のいずれかに記載のポリエ
ステル組成物。 - 【請求項5】共重合ポリエステル樹脂が、PET−PE
N共重合体、PET−PBT共重合体、PET−ポリシ
クロヘキサン−1,4−ジメチルテレフタレート共重合
体、PET−ダイマー酸エチレングリコラートから選ば
れた少なくとも一種である請求項4に記載のポリエステ
ル組成物。 - 【請求項6】ヒドロキシアパタイト粒子以外の平均径
0.01〜10μmの粒子を0.001〜5重量%含有
してなる請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル
組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のポリエス
テル組成物からなるポリエステルフィルム。 - 【請求項8】積層構成を有するポリエステルフィルムで
あって、請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル
組成物からなる層が少なくとも1層に配置されてなるポ
リエステルフィルム。 - 【請求項9】積層構成を有するポリエステルフィルムで
あって、請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル
組成物からなる層が最外層の少なくとも一層に配置され
てなるポリエステルフィルム。 - 【請求項10】請求項7〜9のいずれかに記載のフィル
ムからなるコンデンサー用ポリエステルフィルム。 - 【請求項11】請求項7または9のいずれかに記載のフ
ィルムからなる感熱孔版印刷用ポリエステルフィルム。 - 【請求項12】請求項7〜9のいずれかに記載のフィル
ムからなる金属板貼り合わせ用ポリエステルフィルム。 - 【請求項13】請求項7または9のいずれかに記載のフ
ィルムからなる磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000119495A (ja) * | 1998-10-19 | 2000-04-25 | Toray Ind Inc | ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム |
JP2002264281A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 積層体 |
JP2005082465A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Japan Science & Technology Agency | リン酸カルシウム集合体およびその製造方法、ならびに、リン酸カルシウム集合体の粒子群およびそれを用いた医療用材料、クロマトグラフィー用充填剤、固定化担体、吸着剤 |
-
1998
- 1998-08-19 JP JP23276898A patent/JP3785823B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002264281A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 積層体 |
JP2005082465A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Japan Science & Technology Agency | リン酸カルシウム集合体およびその製造方法、ならびに、リン酸カルシウム集合体の粒子群およびそれを用いた医療用材料、クロマトグラフィー用充填剤、固定化担体、吸着剤 |
JP4573236B2 (ja) * | 2003-09-10 | 2010-11-04 | 独立行政法人科学技術振興機構 | リン酸カルシウム集合体の製造方法 |
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