JP2000063185A - コンクリート表面硬化遅延テープ - Google Patents

コンクリート表面硬化遅延テープ

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JP2000063185A
JP2000063185A JP10225980A JP22598098A JP2000063185A JP 2000063185 A JP2000063185 A JP 2000063185A JP 10225980 A JP10225980 A JP 10225980A JP 22598098 A JP22598098 A JP 22598098A JP 2000063185 A JP2000063185 A JP 2000063185A
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Kazuyuki Fukuyama
和行 福山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイル先付け工法において、タイル表面に対
して良好な接着力を示し、コンクリートが硬化した後に
剥離した際にタイル表面に粘着剤が残ることがなく、タ
イル表面に漏洩したコンクリート未硬化物の汚れを容易
に除去することができるコンクリート表面硬化遅延テー
プを提供する。 【解決手段】 合成樹脂基材の一面に、懸濁重合型アク
リル系粘着剤、水溶性高分子およびコンクリート硬化遅
延剤からなる粘着剤層が積層されていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート表面硬化
遅延テープに関し、特に、プレキャストコンクリート板
(PC板)にタイルを先付けする際に用いられ、タイル
表面の汚れを容易に除去することを可能としたり、或い
はコンクリート表面に直接適用して、骨材洗い出しを容
易とし得るコンクリート表面硬化遅延テープに関する。
なお、本明細書ではセメント、モルタルなどの硬化物を
「コンクリート」と総称するものとする。
【0002】
【従来の技術】従来から、ビルなどの建造物において美
観を高めるために、外壁にタイルが多用されている。し
かしながら、コンクリートの壁面を形成した後に、現場
にてタイル貼りを施工するには、多数の作業者を必要と
し、かつ長時間に渡る作業が強いられるものであった。
【0003】そこで、最近では予めタイルが貼り付けら
れたコンクリートパネルを工場で製造し、現場において
組み立てる方法、すなわちタイル先付け工法が採用され
ている。このタイル先付け工法は、一般に、必要な数の
タイルをマトリックス状に貼りつけたタイルパックを製
作し、これを型枠内面にセットする。次に、型枠内にコ
ンクリート組成物を打設し、養生する。しかる後、コン
クリートが硬化した後に、型枠を解体してPC板を得る
というものである。
【0004】ところで、タイル先付け工法では、しばし
ばコンクリート組成物を打設した後、コンクリート組成
物の一部が目地部分からタイル表面に漏洩し硬化するこ
とがあり、そのため、硬化後に型枠を解体した後、タイ
ル表面に漏洩したコンクリート硬化物を除去しなければ
ならなかった。
【0005】しかしながら、硬化後のコンクリートが非
常に硬いと同時にタイル表面に傷を付けてはならないた
め、機械的にコンクリート硬化物を除去することも難し
く、皮スキ、カッターナイフなどの工具を用いて人手に
より削り取らなければならず煩雑なものであった。
【0006】そこで、硬化遅延剤を使用することでタイ
ル表面で硬化したコンクリート汚れを容易に除去する方
法が提案されている(例えば、特開平8−118325
号公報など)。
【0007】すなわち、特開平8−118325号公報
に開示されている方法は、まず、硬化遅延剤を含有する
粘着剤を積層した粘着テープの粘着面に、タイルを所定
の間隔を保って貼り付けた後、目地部に目地止め部材を
セットすることによりタイルパックを作成し、型枠内に
セットした後、コンクリート組成物を打設し、コンクリ
ートが硬化した後脱型し、その後、上記粘着テープを剥
離するというものであり、この際にタイルの間隙や表面
に浸出したコンクリート組成物は未硬化状態であり、た
わしなどでこすりつつ水洗いすることにより容易に除去
することができるというものであった。
【0008】しかしながら、粘着剤のベースポリマーと
してエマルジョン型粘着剤を使用しているため耐水性の
点で劣ることがある。特に、コンクリート組成物中の多
量の水分やコンクリート組成物を早期に硬化養生させる
ための蒸気を吸収し膨潤することがあり、このため粘着
剤の凝集力が低下し、タイル表面に粘着剤が付着し、水
洗いでは十分に除去できないという問題点があった。
【0009】また、コンクリート表面を洗い出して骨材
を露出させる場合にも、上述の如き問題は避けられるも
のではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タイ
ル先付け工法において、タイル表面に対して良好な接着
性を示し、コンクリートが硬化した後に剥離した際にタ
イル表面に粘着剤が残ることがなく、タイル表面に漏洩
したコンクリート未硬化物の汚れを容易に除去すること
ができるコンクリート表面硬化遅延テープを提供するこ
とにある。また、コンクリート表面の洗い出しによる骨
材露出に用いた場合にも好適なコンクリート表面硬化遅
延テープを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、その構成は、合成樹
脂基材の一面に、重量平均分子量が50万〜500万の
懸濁重合型アクリル系粘着剤100重量部、水溶性高分
子0.5〜20重量部およびコンクリート硬化遅延剤
0.03〜7重量部からなる粘着剤層が積層されている
ことを特徴とするコンクリート表面硬化遅延テープであ
る。
【0012】以下に、各構成要件について詳細に説明す
る。合成樹脂基材 本発明で使用される合成樹脂基材は、特に限定されるも
のではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂からなるフ
ィルムを用いることができ、これらのフィルムを積層し
たものであってもよい。また、上記フィルムは、延伸さ
れたものでも、延伸されてないものでもよい。
【0013】合成樹脂基材の厚みは、薄くなるとコシが
弱く、タイルパックにした場合持ち運びなどの取り扱い
が難しくなり、また厚くなると合成樹脂基材をロール状
に巻いた時に外径が大きくなり、長尺化が困難となり、
使用し難くなるため、15〜200μm程度とすること
が好ましい。
【0014】粘着剤 本発明で使用される粘着剤は、重量平均分子量が50万
〜500万の懸濁重合型アクリル系粘着剤100重量
部、水溶性高分子0.5〜20重量部およびコンクリー
ト硬化遅延剤0.03〜7重量部からなるものである。
【0015】懸濁重合型アクリル系粘着剤 本発明で使用される懸濁重合型アクリル系粘着剤とは、
通常、公知のアクリル系共重合体の懸濁重合型粘着剤を
意味する。上記懸濁重合型アクリル系粘着剤はアクリル
系共重合体が水中に分散したものであり、このため、後
述する水性ポリマーやオキシカルボン酸もしくはその塩
を容易に均一混合することができ、更に、懸濁重合型粘
着剤は粒子内で架橋しているため、高い凝集力を有して
おり、コンクリートの打設に使用した場合でも糊残りと
いう問題が少なく、好適である。
【0016】上記アクリル系共重合体としては、アルキ
ル基の炭素数が1〜12の範囲にあるアルキル(メタ)
アクリレート、極性基含有ビニルモノマーおよび多官能
性ビニルモノマーとを共重合させた重合体が好ましい。
【0017】上記アルキル基の炭素数が1〜12のアル
キル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソ
オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)ア
クリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは併用
されてもよい。
【0018】上記極性基含有ビニルモノマーとしては、
例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル
基含有ビニルモノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レートなどの水酸基含有ビニルモノマー;酢酸ビニル、
スチレン、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリルな
どの高いガラス転移点を有するビニルモノマー;テトラ
フルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレートなどの低いガラス転移点を有
するモノマーなどが挙げられ、これらは併用されてもよ
い。
【0019】上記極性基含有ビニルモノマーの含有量
は、少なくなるとタイルに対する粘着力が不足すること
があり、多くなるとタイルに対する粘着性が大きくなり
すぎ、脱型後の剥離が困難になることがあるため、上記
アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し1〜
50重量部にするのが好ましく、より好ましくは3〜3
0重量部である。
【0020】また、多官能ビニルモノマーを添加するこ
とにより、粒子内で架橋させることが可能である。上記
多官能性ビニルモノマーとしては、例えば、1,4−ブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ
オールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレー
トアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アク
リレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ジビニルベ
ンゼンなどが挙げられ、これらは併用されてもよい。
【0021】上記多官能性ビニルモノマーの添加量は、
少なくなると凝集力の低下に伴い、タイルなどへ糊残り
し易くなり、多くなると充分な感圧接着性が得られず、
タイルなどとの密着性が低下することがあるため、上記
アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し0.
1〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1
0重量部である。また、この場合の粘着剤層全体のゲル
分率は、テトラヒドロフランに浸漬した場合において3
0〜90%が好ましい。
【0022】懸濁重合型アクリル系粘着剤は、高速攪拌
混合機中で水、所望の割合で混合されたビニルモノマー
混合物、サスペンジョン安定剤および開始剤を十分に攪
拌混合し懸濁したものに加熱条件下で攪拌しながら重合
することにより得られる。
【0023】上記サスペンジョン安定剤は、攪拌によっ
て油滴状に分散させたものが衝突により合着しないよう
にする目的で添加されるものであり、水溶性高分子と難
溶性微粉末状の無機化合物に大別される。上記水溶性高
分子としては、例えば、ゼラチン、トラガカントゴム、
デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリ
ビニルピロリドンなどが挙げられ、上記難溶性微粉末状
の無機化合物としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、リン酸カルシウム、タルク、ベントナイト、ケ
イソウ土、粘土などが挙げられる。
【0024】上記開始剤としては、通常、水に対して不
溶性であり、かつビニルモノマー組成物に対して易溶性
のものが使用され、例えば、(1)メチルエチルケトン
パーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパー
オキサイド類;イソブチリルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオ
キサイド、P−クロロベンゾイルパーオキサイドなどの
ジアシルパーオキサイド類;ジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イドなどのハイドロパーオキサイド類;2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアル
キルパーオキサイド類;1,1−ジ−(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン
などのパーオキシケタール類;t−ブチルパーオキシピ
バレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシイソブチレートなどのア
ルキルパーエステル類;ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘ
キシル)パーオキシジカーボネートなどのパーカーボネ
ート類などの有機過酸化物、(2)2,2’−アゾビス
−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチ
ルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロ
ヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビ
スイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノバ
レリックアシッド、2,2’−アゾビス−(2−アミノ
プロパン)ジヒドロクロライドなどのアゾビス系化合物
などが挙げられる。
【0025】本発明で使用される懸濁重合型アクリル系
粘着剤中に主成分として含まれるアクリル系共重合体の
重量平均分子量は、小さくなると粘着剤の凝集力が低下
し、剥離時の糊残りやタイルパックにした後にタイルの
落下が起きることがあり、大きくなるとコンクリート硬
化遅延剤であるオキシカルボン酸もしくはその塩との均
一混合が難しくなるため、50万〜500万に限定さ
れ、好ましくは80万〜400万である。
【0026】水溶性高分子 本発明で使用される水溶性高分子は、懸濁重合型アクリ
ル系粘着剤とコンクリート硬化遅延剤との相溶性を向上
させる目的で添加され、例えば、(1)澱粉、ふのり、
アルギン酸ナトリウム、にかわ、ゼラチン、卵白、アラ
ビアゴム、プルランなどの天然水溶性高分子;(2)カ
ルボキシル澱粉、ブリティッシュゴム、ジアルデヒド澱
粉、デキストリン、カチオン澱粉、ビスコース、メチル
セルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの半合成水溶
性高分子;(3)ポリビニルアルコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル
アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルエーテル、ポリエチレンイミン、ポリ
エチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、メチ
ルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体などの
合成水溶性高分子;(4)ポリリン酸ナトリウム、水ガ
ラスなどの無機水溶性高分子などを挙げることができ、
これらを2種以上適宜配合し、混合したものであってよ
い。
【0027】上記水溶性高分子の添加量は、少なくなる
とコンクリート硬化遅延剤の相溶性が低下し、部分的に
硬化遅延が異なることがあり、多くなると粘着剤層の凝
集力が低下し、糊残りを起こすことがあるため、固形分
換算において懸濁重合型アクリル系粘着剤100重量部
に対して0.5〜20重量部が好ましく、より好ましく
は0.7〜15重量部、特に好ましくは1.0〜12重
量部である。
【0028】コンクリート硬化遅延剤 上記コンクリート硬化遅延剤としては、従来より公知の
適宜のコンクリート硬化遅延剤を用いることができ、例
えば、(1)グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ
酸、ガラクトン酸のようなオキシカルボン酸、あるいは
これらの塩;(2)ピルビン酸などのケトカルボン酸お
よびその塩;(3)ソルビトール、アラビトールなどの
糖アルコール類;(4)グルコース、マンノース、サッ
カロースなどの糖類;(5)その他、珪弗化ナトリウ
ム、珪弗化マグネシウム、硝酸鉛、リン酸ナトリウム、
フミン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
【0029】上記オキシカルボン酸もしくはその塩
(1)は、粘着剤中に含有させておくことにより未硬化
のコンクリート組成物中に含まれる水分によって粘着剤
層の表面に溶出し易くコンクリート硬化遅延剤として特
に有効であり、更に他のコンクリート硬化遅延剤と比較
して相溶性がよいため、粘着剤中に添加した場合、高い
粘着力を発現できるという理由から好適である。具体的
には、グルコン酸ナトリウムとして「ディスパライトD
V」(商品名、共栄社化学社製)、「ジョイノン」(商
品名、山宗化学社製)、「ソフトコート」(商品名、デ
ンカグレース社製)などの市販品を例示することができ
る。
【0030】上記コンクリート硬化遅延剤の添加量は、
少なくなると粘着剤層の厚みが小さい場合にはコンクリ
ート表面の凝結を遅延させる効果が低下しやすくなり、
多くなると粘着力が低下する傾向にあり、かつ粘着剤層
の厚みが大きい場合にコンクリートの表面層だけでなく
目地などの内部まで硬化を遅延させる場合があるため、
固形分換算において懸濁重合型アクリル系粘着剤100
重量部に対して0.05〜50重量部が好ましく、より
好ましくは0.1〜30重量部、特に好ましくは0.5
〜20重量部である。
【0031】上記コンクリート硬化遅延剤の混合方法は
特に限定されるものではないが、少量の水に溶解した
後、懸濁重合型アクリル系粘着剤中に攪拌混合機を用い
て徐々に添加混合することが一般的である。
【0032】他の添加物 上記粘着剤には、他の性能を低下させない範囲におい
て、他の添加剤が添加されてもよく、例えば、粘着付与
樹脂、濡れ向上剤、増粘剤、消泡剤、凍結防止剤、皮張
り防止剤、顔料などが挙げられる。
【0033】積層方法 上記粘着剤の積層方法は特に限定されるものではなく、
例えば、合成樹脂基材の一面に直接塗工した後乾燥して
もよいし、また、離型処理された工程紙上に一旦塗工し
た後乾燥したものを転写することにより積層してもよ
い。
【0034】上記粘着剤層の厚みは、薄くなるとコンク
リート表面の硬化を遅延させる効果が低下することがあ
り、逆に厚くなると粘着テープ化が困難となると同時
に、コンクリートの表面層だけでなく内部まで硬化が遅
延する場合があるため、好ましくは15〜80μmとさ
れる。
【0035】なお、本発明のコンクリート表面硬化遅延
テープの粘着剤積層面には必要に応じて剥離紙(剥離ラ
イナー)が積層されていてもよい。また、本発明のコン
クリート表面硬化遅延テープの他の面には、タイルパッ
クを型枠に固定する目的で他の粘着剤が予め積層されて
いてもよく、上記他の粘着剤種については型枠との密着
性が得られれば特に限定されるものではない。
【0036】コンクリート表面硬化遅延テープの使用形
本発明のコンクリート表面硬化遅延テープをプレキャス
ト板の製造に適用する方法の一例を説明する。まず、パ
ック台の上にタイルをマトリックス状に並べる。この
際、所定寸法の目地部を正確に形成するとともに、該目
地部には仮目地材を埋設する。次いで、タイル表面に上
記コンクリート硬化遅延剤を含有する粘着剤が接するよ
うにコンクリート表面硬化遅延テープを貼り付けてタイ
ルパックを得、これをタイルの裏面が内側を向くように
型枠内にセットする。しかる後、コンクリート組成物を
型に打設し、養生を行い、コンクリートを硬化させる。
コンクリート硬化後、型枠を外し、しかる後上記コンク
リート表面硬化遅延テープを剥離する。
【0037】このとき、タイルの目地部分からコンクリ
ート組成物が漏洩することがあるが、上記粘着剤層中に
コンクリート硬化遅延剤が含有されているため硬化があ
まり進行していない。従って、タイル表面に付着したコ
ンクリート組成物などは、水流などにより水洗いするこ
とにより容易にかつ確実に除去することができる。
【0038】なお、コンクリート表面硬化遅延テープを
セットするには、例えば、前述のように他面に予め粘着
剤層を設けておいてもよいし、また予め型枠に両面テー
プを貼り付けておき、その上からコンクリート表面硬化
遅延テープを重ね貼りしてもよい。
【0039】なお、別法として、本発明のコンクリート
表面硬化遅延テープをコンクリート硬化遅延剤を含有す
る粘着剤が内側に向くように型枠の内部にセットし、粘
着剤層が設けられた面上にタイルの化粧面が接するよう
に複数枚のタイルをマトリックス状に貼り付けてもよ
い。
【0040】また、骨材洗い出しに適用する場合は、硬
化遅延粘着剤層が内側に向くようにコンクリート表面硬
化遅延テープを型枠にセットした後、コンクリートを打
設すればよい。
【0041】
【作用】本発明のコンクリート表面硬化遅延テープは、
粘着剤のベースポリマーとして懸濁重合型アクリル系粘
着剤を使用しているため、高い凝集力を有し、良好な耐
水性を示す。このため、水分や蒸気を吸収し膨潤しにく
く、粘着剤の凝集力が低下しにくいものとなっており、
糊残りといった問題がほとんどないものとなっている。
【0042】
【実施例】
【0043】以下、本発明の非限定的な実施例を説明す
ることにより、本発明を明らかにする。
【0044】(懸濁重合型アクリル系粘着剤の製造)冷
却管付きセパラブルフラスコ中に、ブチルアクリレート
50重量部、2−エチルヘキシルアクリレート50重量
部、アクリル酸3重量部、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート0.5重量部およびベンゾイルパーオキサ
イド0.5重量部からなるモノマー組成物100重量部
に対して、サスペンジョン安定剤としてポリビニルアル
コール0.3重量部、純水を150重量部添加し、高速
攪拌混合機中で十分に攪拌混合し懸濁し、かつ更に攪拌
しながら70℃のウオーターバスに浸漬することにより
懸濁重合し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
による重量平均分子量が100万の懸濁重合型アクリル
系粘着剤を得た。
【0045】(実施例1〜7、比較例1〜2)延伸ポリ
プロピレンフィルムからなる合成樹脂基材(商品名「P
Eラミクロス」、萩原工業社製、厚み40μm)の一面
に、固形分換算で上記懸濁重合型アクリル系粘着剤もし
くはエマルジョン型アクリル系粘着剤(商品名「エスダ
イン#7110」、積水化学社製、重量平均分子量10
0万以上)100重量部に対し、表1の配合に従い、水
溶性高分子およびグルコン酸ナトリウム(商品名「ディ
スパライトDV」、共栄社化学社製)を添加し溶解した
粘着剤溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗
布し、乾燥することによりコンクリート表面硬化遅延テ
ープを得た。
【0046】上記実施例および比較例で使用した水溶性
高分子は、ポリエチレンイミン(品番「グレードSP2
00」、日本触媒社製)、ポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース(商品名「マーポローズPS」、松本油脂
社製)である。
【0047】〔評価〕実施例および比較例で得られたコ
ンクリート表面硬化遅延テープに関して、以下の評価項
目について測定・観察し、その結果を表1および表2に
示した。
【0048】タイル表面に対する180°ピール粘着
実施例および比較例で得られたコンクリート表面硬化遅
延テープを25mm幅にカットし、タイル(商品名「デ
ィアサンド」、イナックス社製、サイズ:縦95mm×
横45mm×厚さ6mm)の装飾面縦方向に粘着面を貼
付し、2kgの圧着ローラーにて2往復させて圧着し、
23℃の恒温室で30分間放置した後、引張り試験機を
用いてタイル表面に対する180°ピール粘着力を測定
した。
【0049】タイル表面への糊残りの有無 実施例および比較例で得られたコンクリート表面硬化遅
延テープの粘着面に4枚のタイル(サイズ45mm×4
5mm)を6mmずつ間隔を空けて正方形になるように
貼付して配置し、更にタイルの目地部およびタイルの周
囲にポリエチレンフォーム(サイズ幅5mm×高さ5m
m)を配置することにより108mm×108mmのタ
イルパックを作製した。
【0050】次いで、上記タイルパックを鉄製の型枠内
にタイルが内側を向くように配置し両面テープにより固
定し、その中にポルトランドセメント320重量部、砂
831重量部、砂利1026重量部、減水剤3.2重量
部および水144重量部からなるコンクリート組成物を
高さ100mmまで充填し、80℃×90%RHの恒温
恒湿槽で3時間熟成後、23℃×65%RHの条件下で
24時間養生することにより硬化させた後、型枠から脱
型しタイル先付けプレキャスト板を得た。その後、コン
クリート表面硬化遅延テープを剥離し、タイル表面への
糊残りの有無を観察した
【0051】タイル表面の洗浄性 上記で得られたタイル先付けプレキャスト板の表面か
らコンクリート表面硬化遅延テープを剥離した後のタイ
ル表面におけるノロ(コンクリート組成物の未硬化物も
しくは硬化物)の有無と、ノロがあった場合に水圧50
0g/cm2 で1分間放水洗浄した場合の洗浄性を目視
で観察し以下の評価基準に従って評価した。
【0052】(評価基準) ○・・・放水で完全に洗浄可能 △・・・放水のみでは困難で、たわしで擦ることにより
洗浄可能 ×・・・ノロの硬化物があり、洗浄不可能
【0053】硬化遅延深さ 実施例および比較例で得られたコンクリート表面硬化遅
延テープを100mm×100mmにカットし、その粘
着面にステンレス製円筒状枠(内径70mm、高さ20
mm)を配置し、その中にで使用したコンクリート組
成物を充填し23℃×65%RHの条件下で48時間養
生することにより硬化させた。次いで、硬化したコンク
リートを脱型した後、コンクリート表面硬化遅延テープ
を剥離し、粘着面に接していた部分を水道水で洗浄し
た。洗浄前のコンクリート高さ(a)と洗浄後のコンク
リート高さ(b)の差を硬化遅延深さとした。単位はm
mである。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明のコンクリート表面
硬化遅延テープでは、懸濁重合型アクリル系粘着剤を使
用しているため、高い凝集力を有する粘着剤層となって
おり、タイル表面への接着性が高く、容易にタイルパッ
クを製造することができ、また、持ち運びの際にタイル
が落下するといった不具合のないものとなっている。ま
た、上記タイルパックを使用してタイル先付けプレキャ
スト板を製造した後に、粘着テープを剥離してもタイル
表面には殆ど糊残りがないものとなっている。更に、タ
イル表面にコンクリートが染み出すことがほとんどな
く、たとえ僅かにあったとしても放水によって簡単に除
去できるものとなっており、意匠面であるタイル表面を
傷つけることがない。請求項2および3記載の発明のコ
ンクリート表面硬化遅延テープは、上記構成を有するた
め、タイル先付けプレキャスト板を製造した後のタイル
表面への糊残りやタイル表面のコンクリート未硬化物の
洗浄が更に優れたものとなっている。また、請求項1〜
3記載の発明のコンクリート表面硬化遅延テープは、コ
ンクリート表面に対する遅延深さがほとんど均一なもの
となっているため、コンクリート表面の洗い出しによる
骨材露出に用いた場合にも均一に硬化を遅らせることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂基材の一面に、懸濁重合型アク
    リル系粘着剤、水溶性高分子およびコンクリート硬化遅
    延剤からなる粘着剤層が積層されていることを特徴とす
    るコンクリート表面硬化遅延テープ。
  2. 【請求項2】 合成樹脂基材の一面に、重量平均分子量
    が50万〜500万の懸濁重合型アクリル系粘着剤10
    0重量部、水溶性高分子0.5〜20重量部およびコン
    クリート硬化遅延剤0.05〜50重量部からなる粘着
    剤層が積層されていることを特徴とする請求項1記載の
    コンクリート表面硬化遅延テープ。
  3. 【請求項3】 懸濁重合型アクリル系粘着剤が、アルキ
    ル基の炭素数が1〜12の範囲にあるアルキル(メタ)
    アクリレート100重量部、極性基含有ビニルモノマー
    1〜50重量部および多官能性ビニルモノマー0.1〜
    20重量部からなるビニルモノマー組成物を懸濁重合に
    より共重合したものであることを特徴とする請求項1お
    よび2記載のコンクリート表面硬化遅延テープ。
JP10225980A 1998-08-10 1998-08-10 コンクリート表面硬化遅延テープ Withdrawn JP2000063185A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021181302A1 (en) * 2020-03-11 2021-09-16 Malcolmson David Delivery device for concrete admixtures and process for retarding the setting of surface portion of concrete

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