JP2000263524A - コンクリート表面硬化遅延テープ - Google Patents

コンクリート表面硬化遅延テープ

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JP2000263524A
JP2000263524A JP11073865A JP7386599A JP2000263524A JP 2000263524 A JP2000263524 A JP 2000263524A JP 11073865 A JP11073865 A JP 11073865A JP 7386599 A JP7386599 A JP 7386599A JP 2000263524 A JP2000263524 A JP 2000263524A
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Kazuyuki Fukuyama
和行 福山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイル接着されたコンクリートパネルの脱型
後の洗浄作業を容易にし、コンクリート硬化遅延剤を均
一に分散、且つ均一に溶出させることで蒸気養生後の脱
型時には水洗除去が可能であるコンクリート表面硬化遅
延テープを提供する。 【解決手段】 本発明のコンクリート表面硬化遅延テー
プは、合成樹脂シートの一面に、エマルジョン型アクリ
ル系粘着剤100重量部、合成ゴム5〜50重量部およ
びコンクリート硬化遅延剤0.5〜20重量部からなる
粘着剤層が積層されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート表面硬
化遅延テープに関し、特に、プレキャストコンクリート
板(PC板)にタイルを先付けする際に用いられ、タイ
ル表面の汚れを容易に除去することを可能としたり、或
いはコンクリート表面に直接適用して骨材洗い出しを容
易とし得るコンクリート表面硬化遅延テープに関する。
なお、本明細書ではセメント、モルタルなどの硬化物を
「コンクリート」と総称する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ビルなどの建造物において美
観を高めるために外壁にタイルが多用されている。しか
しながら、コンクリートの壁面を形成した後に現場でタ
イル貼りを施工するには多数の作業者を必要とし、かつ
長時間に亘る作業が強いられていた。
【0003】そこで、最近では予めタイルが貼り付けら
れたコンクリートパネルを工場で製造し、これを現場の
外壁に貼り付ける方法、すなわちタイル先付け工法が採
用されている。このタイル先付け工法に使用するコンク
リートパネル(PC板)は、一般に必要な数のタイルを
シート上にマトリックス状に貼りつけたタイルパックを
製作し、これを型枠内面にセットする。次に、型枠内に
コンクリート組成物を打設し蒸気で養生し、コンクリー
トが硬化した後に型枠を解体してコンクリート板にタイ
ルが接着されたPC板を得るというものである。
【0004】ところで上記PC板の製造においては、型
枠にコンクリート組成物を打設した後、しばしばコンク
リート組成物の一部が目地部分からタイル表面に漏洩し
硬化することがある。そのため、硬化後に型枠を解体し
た後、タイル表面に漏洩して付着硬化したコンクリート
硬化物を除去しなければならなかった。
【0005】しかしながら、タイル表面に付着・硬化し
たコンクリートが非常に硬いことと、タイル表面に傷を
付けてはならないため、機械的にコンクリート硬化物を
除去することも難しく、人手により皮スキやカッターナ
イフなどの工具を用いて削り取ったり、ジェットノズル
による水洗や酸洗浄等により除去しなければならず煩雑
なものであった。
【0006】そこで、コンクリート硬化遅延剤を含有す
るシートや粘着剤を使用することでタイル表面で硬化す
るコンクリート汚れを容易に除去するコンクリート硬化
遅延用フィルムが提案されている(例えば、特開平8−
309717号公報など)。上記公報をはじめ、従来よ
り知られているコンクリート硬化遅延剤は殆どが水溶性
のものであるため、樹脂の有機溶剤溶液には相溶性が悪
く、均一に混合することが難しい。また、オートクレー
ブ養生後はコンクリート硬化遅延剤が粘着剤中から均一
に溶出せず、タイル表面に部分的にコンクリートが残
り、コンクリート硬化遅延用フィルムの本来の目的であ
るタイル洗浄時間の短縮という課題を充分に解決したと
はいえなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、タイル接着
されたコンクリートパネルの脱型後の洗浄作業を容易に
し、コンクリート硬化遅延剤を均一に分散、且つ均一に
溶出させることで蒸気養生後の脱型時には水洗除去が可
能であるコンクリート表面硬化遅延テープを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のコンクリ
ート表面硬化遅延テープは、合成樹脂シートの一面に、
エマルジョン型アクリル系粘着剤100重量部、合成ゴ
ム5〜50重量部およびコンクリート硬化遅延剤0.5
〜20重量部からなる粘着剤層が積層されていることを
特徴とするものである。
【0009】請求項2記載のコンクリート表面硬化遅延
テープは、請求項1記載のコンクリート表面硬化遅延テ
ープであって、合成ゴムが、ポリイソプレン、ポリイソ
ブチレン、ポリブテン、スチレン−ブタジエン共重合体
からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を主成分と
することを特徴とするものである。
【0010】合成樹脂シート 本発明で使用される合成樹脂シートは特に限定されるも
のではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹
脂;可塑剤を含有した軟質ポリ塩化ビニル;フッ素樹
脂;ポリスルフォンなどの合成樹脂からなるシートを用
いることができ、これらのシートを複数枚積層したもの
であってもよい。また、上記シートは、延伸されたもの
でも、延伸されていないものでもよい。更に、手切れ性
を付与するために、例えば、ポリエチレン製のヤーンク
ロスの両面にポリエチレンフィルムを積層したものなど
が使用されてもよい。
【0011】合成樹脂シートの厚みは、薄くなるとコシ
が弱く、タイルパックにした場合持ち運びなどの取り扱
いが難しくなり、また厚くなると合成樹脂シートをロー
ル状に巻いた時に外径が大きくなり、長尺化が困難とな
り、使用し難くなるため、15〜200μm程度が好ま
しく、より好ましくは50〜180μmであり、特に好
ましくは80〜140μmである。
【0012】粘着剤 上記合成樹脂シートの一面に積層されている粘着剤層
は、エマルジョン型アクリル系粘着剤100重量部、合
成ゴム5〜50重量部およびコンクリート硬化遅延剤
0.5〜20重量部からなるものである。
【0013】エマルジョン型アクリル系粘着剤 本発明で使用されるエマルジョン型アクリル系粘着剤と
は、通常、公知のアクリル系共重合体のエマルジョン型
粘着剤を意味し、アクリル系共重合体としては、アルキ
ル基の炭素数が1〜12の範囲にあるアルキル(メタ)
アクリレートと極性機含有ビニルモノマーとを共重合さ
せた重合体が好ましく、エマルジョン重合によって得ら
れる。
【0014】上記アルキル基の炭素数が1〜12のアル
キル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)
アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソ
ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられ、これらの少なくとも1種が使用
される。
【0015】上記極性基含有ビニルモノマーとしては、
例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル
基含有ビニルモノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レートなどの水酸基含有ビニルモノマー;酢酸ビニル、
スチレン、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリルな
どの高いガラス転移点を有するビニルモノマー;テトラ
フルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレートなどの低いガラス転移点を有
するモノマーなどが挙げられ、これらの少なくとも1種
が使用される。
【0016】上記極性基含有ビニルモノマーの含有量
は、少なくなると極性部分の効果が少なく、充分な粘着
性が得られにくく、コンクリートに対する粘着力が不足
することがあり、多くなると粘着剤の極性が高くなり、
コンクリートに対する粘着性が大きくなりすぎ、脱型後
の剥離が困難になることがあるため、上記アルキル(メ
タ)アクリレート100重量部に対し1〜80重量部に
するのが好ましく、より好ましくは3〜30重量部であ
る。
【0017】エマルジョン型アクリル系粘着剤は、高速
攪拌混合機中で水、所望の割合で混合されたビニルモノ
マー混合物および界面活性剤を十分に攪拌混合しエマル
ジョン化したものを加熱攪拌しながら、エマルジョン化
された水溶性開始剤を徐々に添加して重合することによ
り得られる。
【0018】上記界面活性剤としては、例えば、(1)
椰子脂肪酸カリウム石鹸、オレイン酸ラウリン酸カリウ
ム石鹸などの脂肪酸塩;ポリオキシエチレン二級アルキ
ルエーテル硫酸エステルカリウム塩、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩などの硫
酸エステル類などの陰イオン界面活性剤、(2)N−ヒ
ドロキシエチルプロピルアルキルアマイドニトレート、
ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四
級アンモニウム塩類などの陽イオン界面活性剤、(3)
ラウリルベタイン、ステアリルベタインなどの長鎖アル
キルアミノ酸類などの両性界面活性剤、(4)ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル
類;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチ
レングリコールモノステアレートなどのポリエチレング
リコール脂肪酸エステル類、(5)ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン
化フェノールエーテルなどの非イオン界面活性剤などが
挙げられる。
【0019】上記水溶性開始剤としては、例えば、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などが挙
げられる。
【0020】本発明で使用されるエマルジョン型アクリ
ル系粘着剤中に主成分として含まれるアクリル系共重合
体の重量平均分子量は、小さくなると粘着剤の凝集力が
低下し、剥離時の糊残りやタイルパックにした後にタイ
ルの落下が起きることがあり、大きくなるとコンクリー
ト硬化遅延剤であるオキシカルボン酸もしくはその塩と
の均一混合が難しくなるため、好ましくは50万〜50
0万、より好ましくは80万〜300万である。
【0021】本発明で用いられる合成ゴムは、後述する
コンクリート硬化遅延剤の分散性を向上させる目的で添
加されるものであり、その好適な例としては、ポリイソ
プレン、ポリブテン、スチレン−ブタジエンゴム、ポリ
イソブチレン、ブチルゴム等が挙げられる。合成ゴムを
粘着剤へ添加する方法としては、予めエマルジョン化さ
れた合成ゴムをエマルジョン型アクリル系粘着剤に添加
する方法がある。
【0022】粘着剤中への合成ゴムの配合量は、粘着剤
100重量部に対して固形分換算で5〜50重量部であ
る。合成ゴムが5重量部未満であるとPC板表面に遅延
剤が偏在することによる遅延深さのばらつきが多くな
る。一方、50重量部を超えると粘着剤の耐熱性が極端
に悪くなり、オートクレーブ養生中にタイルが落下する
ことがある。好ましくは10〜30重量部である。
【0023】上記粘着剤に添加されるコンクリート硬化
遅延剤としては、従来より公知のものを用いることがで
きる。例えば、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ
酸、ガラクトン酸もしくはこれらの塩のようなオキシカ
ルボン酸及びその塩;ピルビン酸などのケトカルボン酸
類;ソルビトール、アラビトールなどの糖アルコール
類;グルコース、マンノース、サッカロースなどの糖
類;ケイフッ化ナトリウム、ケイフッ化マグネシウム、
硝酸鉛、リン酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、フミン
酸ナトリウム、タンニン、アマニ油などを例示すること
ができる。より具体的には、上記コンクリート硬化遅延
剤としては、商品名「ジョイノン」(山宗化学社製)、
商品名「ソフトコート」(デンカグレース社製)、商品
名「ディスパライトDV」(共栄社化学社製)などの商
品を例示することができる。
【0024】上記コンクリート硬化遅延剤の添加量は、
少なくなると粘着剤層の厚みが小さい場合にコンクリー
ト表面の硬化を遅延させる効果が低下し、清掃不可能な
部分が出てくることがあり、多くなると粘着力が低下す
る傾向にあり、また粘着剤層の厚みが大きい場合にコン
クリートの表面層だけでなく内部まで硬化が遅延するい
わゆる目地荒れが発生する場合があるため、固形分換算
で上記エマルジョン型アクリル系粘着剤100重量部に
対して0.5〜20重量部に限定され、好ましくは1〜
15重量部である。
【0025】上記粘着剤には、他の性能を低下させない
範囲において、他の添加剤が添加されてもよく、例え
ば、軟化剤、粘着付与剤、濡れ向上剤、増粘剤、消泡
剤、凍結防止剤、皮張り防止剤、顔料などが挙げられ
る。粘着付与剤としてはノニオン系界面活性剤、グリセ
リンなどの多価アルコール、不均化ロジンなどが挙げら
れる。
【0026】上記粘着剤の積層方法は特に限定されるも
のではなく、例えば、上記水分散型シート基材の一面に
直接塗工した後乾燥してもよいし、また、離型処理され
た工程紙上に一旦塗工して乾燥することにより形成した
粘着剤層を転写により積層してもよい。
【0027】上記粘着剤層の厚みは、薄くなるとタイル
に対する接着性が不充分となり、コンクリート表面の硬
化を遅延させる効果が低下することがある。逆に厚くな
ると粘着テープ化が困難となると同時に、コンクリート
の表面層だけでなく内部まで硬化が遅延する場合がある
ため10〜60μmが好ましく、より好ましくは15〜
50μmとされる。
【0028】なお、本発明のコンクリート表面硬化遅延
テープの粘着剤面には必要に応じて剥離紙(剥離ライナ
ー)が積層されていてもよい。また、本発明のコンクリ
ート表面硬化遅延テープの他の面には、タイルパックを
型枠に固定する目的で他の粘着剤が予め積層されていて
もよく、この粘着剤種については型枠との密着性が得ら
れれば特に限定されるものではない。
【0029】コンクリート表面硬化遅延テープの使用形
本発明のコンクリート表面硬化遅延テープをプレキャス
ト板の製造に適用する方法の一例を説明する。まず、パ
ック台の上にタイルをマトリックス状に並べる。この
際、所定寸法の目地部を正確に形成するとともに、該目
地部には仮目地材を埋設する。次いで、タイル表面に上
記コンクリート硬化遅延剤を含有する粘着剤が接するよ
うにコンクリート表面硬化遅延テープを貼り付けてタイ
ルパックとし、これをタイルの裏面を型枠内面に向けて
型枠内にセットする。しかる後、コンクリート組成物を
型枠に打設して養生を行い、コンクリートを硬化させ
る。コンクリート硬化後、型枠を外し、その後上記コン
クリート表面硬化遅延テープを剥離する。
【0030】このとき、タイルの目地部分からコンクリ
ート組成物が漏洩することがあるが、上記粘着剤層中に
コンクリート硬化遅延剤が含有されているため硬化があ
まり進行していない。従って、タイル表面に付着したコ
ンクリート組成物などは、水流などにより水洗いするこ
とにより容易にかつ確実に除去することができる。
【0031】なお、コンクリート表面硬化遅延テープを
タイルにセットするには、例えば、前述のように他面に
予め粘着剤層を設けておいてもよいし、また予め型枠に
両面テープを貼り付けておき、その上からコンクリート
表面硬化遅延テープを重ね貼りしてもよい。
【0032】なお、別法として、本発明のコンクリート
表面硬化遅延テープをコンクリート硬化遅延剤を含有す
る粘着剤が内側に向くように型枠の内面にセットし、粘
着剤層が設けられた面上にタイルの化粧面が接するよう
に複数枚のタイルをマトリックス状に貼り付けてもよ
い。
【0033】また、骨材洗い出しに適用する場合は、硬
化遅延粘着剤層が内側に向くようにコンクリート表面硬
化遅延テープを型枠にセットした後、コンクリートを打
設すればよい。
【0034】
【作用】本発明のコンクリート表面硬化遅延テープは、
合成樹脂シートの一面に、エマルジョン型アクリル系粘
着剤100重量部、合成ゴム5〜50重量部及びコンク
リート硬化遅延剤0.5〜20重量部からなる粘着剤層
が積層されているので、タイル表面に回り込んだコンク
リートの硬化が遅く、水洗浄で容易に除去できるものと
なっている。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1〜9)固形分換算で、エマルジョン型アクリ
ル系粘着剤(積水化学社製,商品名「エスダイン#71
10」)100重量部に対し、表1に示す合成ゴムを配
合し、コンクリート硬化遅延剤(共栄社化学社製,商品
名「ディスパライトDV」)を表1に示す配合量で配合
し、均一混合し、乾燥後の厚みが50μmとなるように
合成樹脂シート(萩原工業社製,商品名「PEラミクロ
ス」)の片面に塗布乾燥することによりコンクリート表
面硬化遅延テープを得た。
【0036】(比較例1)合成ゴムを使用せず、コンク
リート硬化遅延剤の配合量を15重量部としたこと以外
は実施例1と同様の硬化遅延テープとした。
【0037】(比較例2〜4)合成ゴムとしてポリイソ
プレンを使用し、合成ゴム及びコンクリート硬化遅延剤
の配合量を表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と
同様の硬化遅延テープとした。
【0038】性能評価 上記実施例1〜9及び比較例1〜4で得たコンクリート
表面硬化遅延テープを次の項目で評価し、その結果を表
1に示した。 (1)タイルに対する粘着力 タイルはINAX社製、商品名「ディアサンド」(サイ
ズ45mm×95mm)を使用し、JIS Z 023
7に準拠して90°剥離強度を測定し粘着力とした。 (2)洗浄性 それぞれの硬化遅延テープを用いて300mm×600
mmの大きさのタイルパックを作製し、タイルパックを
鉄製型枠の内面に向けて配置し、ポルトランドセメン
ト:水=100g:18gからなるセメント組成物を充
填し80℃、90%RHの恒温槽内で養生して硬化させ
た後、硬化遅延テープを剥離した直後に流水でタイル面
を洗い流し、亀の子たわしでタイル表面を洗浄し、付着
硬化したコンクリートの有無を目視により観察した。そ
の状況を次の基準で表した。 ◎:流水のみでコンクリートの付着が全くなし ○:たわしで軽くこすると洗浄可能 ×:硬化物の付着があり、たわしでこすっても洗浄でき
ない
【0039】(3)遅延深さ 大きさが600mm×600mmの鉄製型枠に、上記
(2)で用いたものと同じセメント組成物を高さ30m
mから流し込み、コンクリートが硬化した後硬化遅延テ
ープを剥離した。次に、流水をコンクリート表面に流し
ながら亀の子たわしでコンクリート表面を擦り、洗浄前
と洗浄後のコンクリートの厚みの差を遅延深さとした。
【0040】(4)目地荒れ 上記(2)でタイル表面を洗浄した後の目地部分の荒れ
具合を目視により観察した。 (5)硬化遅延のばらつき 上記(3)で洗浄後のコンクリート表面を目視により観
察した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明のコンクリート表面硬化遅延テー
プを使用してプレキャスト板を製造すると、粘着剤中に
コンクリート硬化遅延剤が添加されているため、タイル
表面に回り込んで付着したコンクリート組成物の硬化が
遅延されており、水流による洗浄、もしくはタワシによ
り軽くこするだけで完全に除去することが可能である。
更に、コンクリート硬化遅延剤がほぼ均一に分散してい
るため、遅延深さのばらつきも殆ど無く、かつ目地部分
の荒れも殆ど無いものとなっている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂シートの一面に、エマルジョン
    型アクリル系粘着剤100重量部、合成ゴム5〜50重
    量部およびコンクリート硬化遅延剤0.5〜20重量部
    からなる粘着剤層が積層されていることを特徴とするコ
    ンクリート表面硬化遅延テープ。
  2. 【請求項2】 合成ゴムが、ポリイソプレン、ポリイソ
    ブチレン、ポリブテン、スチレン−ブタジエン共重合体
    からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を主成分と
    することを特徴とする請求項1記載のコンクリート表面
    硬化遅延テープ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108314929A (zh) * 2018-05-09 2018-07-24 中建商品混凝土有限公司 一种彩色转印图案水泥制品的制备方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108314929A (zh) * 2018-05-09 2018-07-24 中建商品混凝土有限公司 一种彩色转印图案水泥制品的制备方法

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