JP3312919B2 - プライマー組成物および接着方法 - Google Patents

プライマー組成物および接着方法

Info

Publication number
JP3312919B2
JP3312919B2 JP28072391A JP28072391A JP3312919B2 JP 3312919 B2 JP3312919 B2 JP 3312919B2 JP 28072391 A JP28072391 A JP 28072391A JP 28072391 A JP28072391 A JP 28072391A JP 3312919 B2 JP3312919 B2 JP 3312919B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous material
acrylic adhesive
primer composition
adhesive
acrylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28072391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0593172A (ja
Inventor
秀美 土肥
孝則 岡本
保寿 野村
▲ひで▼明 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okura Kogyo KK
Original Assignee
Okura Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okura Kogyo KK filed Critical Okura Kogyo KK
Priority to JP28072391A priority Critical patent/JP3312919B2/ja
Publication of JPH0593172A publication Critical patent/JPH0593172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3312919B2 publication Critical patent/JP3312919B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクリル系またはメタク
リル系(以下(メタ)アクリル系と略記)単量体とラジ
カル重合開始剤を主成分とするアクリル系接着剤を用い
て多孔質材料同士または多孔質材料と非多孔質材料を強
力に接着することができるプライマー組成物及びその接
着方法に関するもである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル系単量体とラジカル重
合開始剤を主成分とするアクリル系接着剤として代表的
なものに二液アクリル系接着剤があるが、これは室温短
時間で硬質材料、特に金属材料を強力に接着することが
できるところから電気、機械、建築、車両等の工業分野
で巾広く使用されており、組立構造物の信頼性の向上、
省力化、組立ラインのスピードアップ等に役立ってい
る。
【0003】しかしながらアクリル系接着剤は酸素によ
って(メタ)アクリル基の重合が大きく阻害されるた
め、多孔質材料のようにそれ自身が多量の空気を含有し
ている材料の接着は困難であり、専ら、非多孔質硬質材
料主として金属材料の接着に使用されてきた。また多孔
質材料の中には石綿スレート板、レンガ、木材、日本瓦
などのようにラジカル重合を阻害する化学物質を含んで
いるものもあり、これ等は更にアクリル系接着剤による
接着は困難であった。多孔質材料の接着が可能な接着剤
としてはイオン反応によって高分子化するエポキシ樹脂
接着剤やウレタン樹脂接着剤があるが、これらは接着す
る際に二液の正確な計量や均一な混合を必要とし、また
高分子化の速度が遅いために接着に長時間を要する欠点
がある。
【0004】また上記多孔質材料はポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン型接着剤やゴム系溶剤型接着剤等の非化学反応
型接着剤を用いても接着可能であるが、これらは水か溶
媒の揮散によって接着皮膜を形成するため、やはり実用
的な接着強度の発現には被着体同士を圧締した状態で長
時間を要すること、接着強度はアンカー効果による要素
が大きいため、一方の被着体が金属のような非多孔質材
料の場合には接着強度が著しく劣る等の欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
の欠点を解消し、アクリル系接着剤を用いて多孔質材料
同士または多孔質材料と非多孔質材料を強力に接着する
ことができるプライマー組成物およびその接着方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アクリ
ル系接着剤を用いて多孔質材料を接着する際に多孔質材
料の表面に塗布する、室温で揮発性の溶剤に有機高分子
化合物を溶解または分散してなるプライマー組成物、並
びに該プライマー組成物を多孔質材料の表面に塗布し、
ついで多孔質材料同士または多孔質材料と非多孔質材料
をアクリル系接着剤で接着することを特徴とする接着方
法が提供される。
【0007】本発明者等は室温短時間で硬化して強靭な
接着皮膜を形成するアクリル系接着剤を用いて、アクリ
ル系接着剤にとっては難接着材料である多孔質材料を接
着する方法について鋭意研究の結果、多孔質材料の表面
層に、有機高分子化合物を室温で揮発性の溶剤に溶解ま
たは分散させてなるプライマー組成物を塗布した後、ア
クリル系接着剤で接着することによってその目的が達成
されることを見出し、本発明に至った。すなわち、多孔
質材料の接着すべき表面にこのプライマー組成物を塗布
すると多孔質材料の表面がプライマー組成物で覆われる
と共に一部が内部に浸透する。
【0008】次いで、このプライマー処理された多孔質
材料同士または多孔質材料と非多孔質材料をアクリル系
接着剤で接着すると、多孔質材料中に含まれている空気
やラジカル重合阻害物質によって(メタ)アクリル基の
重合が阻害されることなく短時間で硬化して優れた接着
強度を発現するのである。通常はプライマー組成物があ
る程度乾燥して多孔質材料表面に乾燥皮膜を形成した後
アクリル系接着剤で接着するとよい結果が得られるが、
乾燥に要する時間がない場合は、プライマー組成物を塗
布後短時間でアクリル系接着剤で貼り合わせ、その後接
着物をクランプでしめつけたり、重石を載せるなどして
圧締を加えておくことによって目的を達成することがで
きる。
【0009】本発明に用いられる室温で揮発性を示す溶
剤は、室温において多孔質材料表面に塗布された時比較
的短時間で気化蒸発するものであり、たとえば30℃に
おける蒸気圧が20mmHg以上のものが好ましい。例
としては、水、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ベンゼン、トルエン、シ
クロヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロ
ルエタン等があげられる。また、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ビ
ニルブチルエール等の分子中にエチレン性不飽和結合を
有する重合性単量体も溶剤として使用可能である。
【0010】有機高分子化合物としては、ポリメチル
(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレー
ト、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリスチ
レン、メチルセルロース、アセチルセルロース、メチル
(メタ)アクリレート・スチレン共重合体、アクリル酸
エステル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル・
スチレン・マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ
ビニルアルコール、アクリル酸エステル・アクリル酸共
重合体等があげられる。これらの有機高分子化合物の溶
液または、分散液を得る方法としては、有機高分子化合
物を溶剤に溶解する方法、溶液重合、乳濁重合、懸濁重
合等の溶剤中での重合による方法等があげられる。溶液
または、分散液の濃度は任意でよいが、蒸発速度や多孔
質材料への浸透のし易さを考慮して20〜25℃におけ
る粘度が10〜50000cps程度になるように調整
するのが好ましい。
【0011】アクリル系接着剤は(メタ)アクリル系単
量体とラジカル重合開始剤を主成分とするものであれば
特に制限はない。一般的には嫌気性接着剤、二液アクリ
ル系接着剤の名称で市販されているものが使用される。
本発明においては特に平面接着用に用いられている二液
アクリル系接着剤が好ましい。本発明によって接着可能
な多孔質材料は、スレート板、ケイ酸カルシュウム板、
木材、合板、レンガ、タイル、瓦、石膏ボード、コンク
リート、モルタル、硬質発泡プラスチック等である。
【0012】
【参考例】特公昭61−53392に記載されている方
法に準じて、下記組成のA剤、B剤からなる二液アクリ
ル系接着剤を調製した。但し、部は重量部を示す。 A剤 メチルメタクリレート 40部 ヒドロキシエチルメタクリレート 40部 ニトリルゴム (日本ゼオン(株)商品名 ニポール1072)20部 クメンハイドロパーオキサイド 5部 B剤 メチルメタクリレート 40部 ヒドロキシエチルメタクリート 40部 ニトリルゴム (日本ゼオン(株)商品名 ニポール1072)20部 エチレンチオ尿素 1部 バナジルアセチルアセトネート 0. 2部
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によってさらに
詳しく説明する。なお物性の測定は特に指定のない限り
以下のようにして行った。 (仮固着時間の測定)23℃、50%RHの室温で2
5.4×102mmの短冊状に切り出した多孔質板材の
表面に本発明のプライマー組成物を薄く塗布し所定時間
後参考例で得られた二液アクリル系接着剤のA剤、B剤
をそれぞれプライマー処理面に別々に塗布し両者をこす
り合わせるようにして接着した。接着面積は、3.2c
2 である。洗濯バサミで軽く固定した状態で静置し、
その後接着剤の硬化の進行によって接合物を引っ張って
も容易にずれなくなるまでの時間を測定して仮固着時間
とした。 (接着強度の測定)上記のようにして接着した接合物を
24時間以上放置して接着剤を完全硬化させた後、AS
TM D1002−64に従って引張せん断強度を測定
した。
【0014】
【実施例1〜13、比較例1】常法に従って表1に示す
有機高分子化合物を揮発性溶剤に溶解または分散させた
プライマー組成物を調製した。次いで得られたプライマ
ー組成物を用いて3mm厚さの石綿スレート板を処理
し、参考例の二液アクリル系接着剤で接着した。結果を
表2に示す、尚、比較の為にプライマー処理を行わない
系についても行った。表2から明らかな如く、プライマ
ー処理によって二液アクリル系接着剤によるスレートの
接着が可能になっている。
【表1】
【表2】
【0015】
【実施例14〜19、比較例2〜7】プライマーNo.
8を用いて表3に示す各種多孔質材料を処理し、実施例
1と同様に接着試験を行った。結果を表3に示す。尚、
プライマー処理を行わない場合についても行った。いず
れもプライマー処理の効果は明らかである。
【表3】
【0016】
【実施例20、比較例8、9】多孔質材料である木材と
非多孔質材料である鉄鋼材の接着を以下のように行っ
た。木材としては25×37×10mmの米栂材を用い
鉄鋼材として同寸法の亜鉛引き鋼板を互いに交差するよ
うに接着し、ASTM D1344−78に準じて引張
強度を測定した。結果を表4に示す。
【表4】
【0017】
【発明の効果】本発明によってアクリル系接着剤を用い
て、多孔質材料の接着が可能になり室温短時間で接着す
るというアクリル系接着剤の適用範囲が大巾に拡大し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−143377(JP,A) 特開 昭60−18561(JP,A) 特開 平1−278642(JP,A) 特開 昭53−81537(JP,A) 特開 昭57−162711(JP,A) 特開 昭54−78321(JP,A) 特開 昭59−191785(JP,A) 特開 昭56−95967(JP,A) 特公 昭47−7718(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 5/02 C09J 4/02 C08J 5/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル系単量体とラジカル重合
    開始剤を主成分とするアクリル系接着剤を用いて多孔質
    材料を接着するに際し該多孔質材料の表面に塗布する、
    有機高分子化合物を30℃における蒸気圧が20mmH
    g以上の溶剤に溶解又は分散してなる乾燥皮膜を形成可
    能なプライマー組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプライマー組成物を多孔質
    材料の表面に塗布し、ついでアクリル系接着剤を用いて
    これら多孔質材料同士または多孔質材料と非多孔質材料
    を接着することを特徴とする接着方法。
  3. 【請求項3】アクリル系接着剤が二液アクリル系接着剤
    であることを特徴とする請求項2記載の接着方法。
JP28072391A 1991-09-30 1991-09-30 プライマー組成物および接着方法 Expired - Fee Related JP3312919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28072391A JP3312919B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 プライマー組成物および接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28072391A JP3312919B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 プライマー組成物および接着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0593172A JPH0593172A (ja) 1993-04-16
JP3312919B2 true JP3312919B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=17629046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28072391A Expired - Fee Related JP3312919B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 プライマー組成物および接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3312919B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0593172A (ja) 1993-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10711163B2 (en) Reactive 2-component adhesive film system
EP2291480B1 (en) Pressure-sensitive adhesive composition and pressure-sensitive adhesive tape
JP6513651B2 (ja) 2成分反応型接着剤系
EP1704197A1 (en) Method of preparing a pressure-sensitive adhesive
US20020007910A1 (en) Thermosettable pressure sensitive adhesive
JPH0354149B2 (ja)
JP3312919B2 (ja) プライマー組成物および接着方法
US4510181A (en) Method for coating metal surface
JPH01110572A (ja) プライマー
US4107239A (en) Phenolic-acrylic fast-curing sealant system
JP2601316B2 (ja) コンクリートおよびモルタル用プライマー組成物
JPH07292345A (ja) 吸湿硬化型感圧性接着剤および吸湿硬化型感圧性接着テープ
JPS6076587A (ja) 感圧性接着テ−プ類の製造法
JPS63181347A (ja) 感圧接着性シ−ト及びこれを用いる半導体ウエハ−のダイシング方法
JPS6067581A (ja) 感圧接着性フィルム又はテ−プの改質方法
JPS617369A (ja) 粘着剤組成物
JPH03275783A (ja) プライマー組成物、及びこのプライマー組成物を用いた貼付構造体
JPS58171462A (ja) 接着方法
JPS60226586A (ja) 感圧性接着テ−プ類の製造方法
JPS623874B2 (ja)
JPS58168514A (ja) 接着方法
JPH06256751A (ja) 2液型水性接着剤
JP2002167563A (ja) 水硬性材料用接着剤
JPH09302314A (ja) コンクリート型枠用粘着シート
JPH0349312B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees