JP2000063123A - マンガン酸リチウム組成物 - Google Patents

マンガン酸リチウム組成物

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JP2000063123A
JP2000063123A JP11165361A JP16536199A JP2000063123A JP 2000063123 A JP2000063123 A JP 2000063123A JP 11165361 A JP11165361 A JP 11165361A JP 16536199 A JP16536199 A JP 16536199A JP 2000063123 A JP2000063123 A JP 2000063123A
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Nathanial Eric Brese
ナサニエル・エリック・ブリーズ
Michael Kenrick Gallagher
マイケル・ケンリック・ギャラガー
Jian Huang
ジアン・フアン
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Rohm and Haas Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンガン酸リチウム組成物を提供する。 【解決手段】 式LiMn〔式中、Mはチ
タン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、モリブデン、タングステン、およびこれ
らの混合物からなる群から選択されるリフラクトリー金
属であり、qは0〜1.3の範囲であり、xは0.00
01〜0.2の範囲であり、yは1.8〜2.0の範囲
であり、zは3.8〜4.2の範囲である。〕の化合物
であって、実質的にフェーズ−ピュアである化合物が開
示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はフェーズ−ピュア(phase−
pure)リフラクトリー−金属−ドープト(refr
actory−metal−doped)マンガン酸リ
チウムスピネル(spinel)組成物に関する。ま
た、本発明は、フェーズ−ピュア リフラクトリー−金
属−ドープト マンガン酸リチウムスピネル組成物の製
造方法にも関する。さらに、本発明は、電極の少なくと
も1つがフェーズ−ピュア リフラクトリー−金属−ド
ープト マンガン酸リチウムスピネル組成物を含む、正
電極、負電極および非−水性電解質を有する二次素子
(secondary element)にも関する。
【0002】熱安定性、高エネルギー密度、効果的な再
充電能、および低重量を有する、電池とも呼ばれる二次
素子の必要性がある。これらの目的は、部分的にはリチ
ウム含有システムで達成されているが、再充電システム
に対する必要性が継続して存在している。特に、多くの
充電/放電サイクルの経過の間に、電解質に接触してい
る電極が化学的に安定であることが必要である。
【0003】リチウム−ベース(lithium−ba
sed)の電極は、リチウム−ベースの電極のサイクル
安定性(cycling stability)が低い
ので、中性溶媒を有する有機電解質においてさえ、長期
間での使用のときに、これらの要求を達成しない。この
欠点を克服する1つの試みは、リチウムを他の金属、好
ましくはアルミニウムと合金にすることである。そうす
ることによって、合金電極の減少されたエネルギー量
は、よりよい再充電能、より高い機械的強度、および改
良された安全性という利点によって相殺される。
【0004】リチウム電極の性能を改良する他の最近の
アプローチは、層間(intercalation)化
合物を含む。そのような化合物では、セルの電極は、マ
ンガン酸リチウムスピネルのような、予め決められた構
造の材料が挿入され、それは、電解質中に存在する、リ
チウムイオンの電気化学活性種のための適当な「ホス
ト」またはレシピエントグリッド(recipient
grid)を形成する。これらのイオンは、このLi
の場合、外部から加えられた電位の極性に応じて、貯
蔵(「充電」)または放出(「放電」)される。放電の
間、強制された層間を逆にする傾向がある起電力が、電
流を生じさせるために使用される。
【0005】好適な層間化合物の1つは、一般組成Li
Mnのスピネル−タイプ電極であり、負電
極のレシピエント物質はLiイオンを受け取るもので
あり、(有機化合物の熱分解で得られるような)炭素生
成物、(酸化錫のような)金属酸化物、リチウム金属、
またはリチウム−金属合金、またはLiイオンのホス
トとして働くことができる別の材料のいずれかである。
【0006】Miyasakaによる、特開平第09−
245836号はリチウムイオン二次電池を開示する。
これらの電池は、LiMn2−aa/c4+b
組成を有するマンガン酸リチウムスピネルから主として
なる活性材料を有する正電極を含む〔式中、MはCo、
Fe、Cr、Cu、Ni、Zr、Nb、Y、Al、N
a、K、Mg、Ca、Cs、La、Ce、Nd、Smお
よびEuから選択される金属ドーパント(dopan
t)であり、0.1<x<1.2、0<a<2、1<c
<3、0<b<0.3、さらに、活性材料は金属酸化物
(例えば、MがZrのときはZrO)を有する保護層
を有する。〕。Miyasakaは、リチウム塩をマン
ガンおよび金属塩または金属酸化物と固相、高温(35
0℃〜900℃)、長い反応時間(8〜48時間)で反
応させることにより、金属−ドープトマンガン酸リチウ
ムスピネルが製造されることを教示する。しかし、長い
反応時間は、これらの材料を有する二次電気化学素子の
性能を低下させる相分離を導くので、この方法によって
製造された組成物は、結局フェーズ−ピュアでない材料
となる。
【0007】Miyasakaによって教示された金属
酸化物保護層は電気化学的に不活性であり、したがって
電気化学二次セルの充電および放電能力に寄与しない。
金属酸化物はしばしばリフラクトリー材料として分類さ
れる。リフラクトリー材料は融解または分解せずに、高
温に耐え、過酷な環境に曝されたときに非反応性および
不活性を保つ〔W.D.Callister,Jr.,
MaterialsScience and Engi
neering: An Introduction;
John Wiley&Sons,Inc.,NY,1
994〕。そのような材料はしばしば、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、MoおよびWのような前期遷移金
属から製造される。これらの金属は3成分化合物を形成
するために限定された親和性しか有しない。よって、リ
フラクトリー金属酸化物の形成および相分離を回避しつ
つ、そのような非反応性金属(以後、「リフラクトリー
金属」と言う)をスピネル構造へ取り込ませることを、
上述の従来の方法を用いて容易に行うことができるとは
期待できない。さらに、マンガン酸リチウムスピネル材
料とリフラクトリー金属酸化物との分離をすることはで
きない。よって、リフラクトリー金属酸化物相を本質的
に有しない、リフラクトリー−金属−ドープト マンガ
ン酸リチウムスピネル組成物を提供することが望まれ
る。
【0008】Fauteuxによる米国特許第5589
300号は、キャリア液体中の前駆体の小滴を生成し、
小滴からキャリア液体を除去して前駆体粒子を得、粒子
を電極材料粒子に転化し、電極材料を電気伝導性の基体
上に施すことによる、電気化学セルにおける使用のため
の微細粒子電極材料のスプレー熱分解製造方法を教示す
る。Fauteuxは非ドープト マンガン酸リチウム
粒子の製造を教示するが、Fauteuxはフェーズ−
ピュア リフラクトリー−金属−ドープト マンガン酸
リチウムスピネル粒子の製造のための、スプレー熱分解
方法の使用を教示しない。
【0009】再充電可能なリチウムイオン電池の性能に
おける、リフラクトリー金属カチオンを有する、フェー
ズ−ピュア リフラクトリー−金属−ドープト マンガ
ン酸リチウム スピネルの効果はこれまで知られていな
かった。本発明者らはフェーズ−ピュア リフラクトリ
ー−金属−ドープト マンガン酸リチウムスピネル組成
物を開発した。本発明者らは、本発明のフェーズ−ピュ
ア リフラクトリー−金属−ドープト マンガン酸リチ
ウムスピネルを有する電極で作られた二次電気化学セル
は、従来技術の電極を有する二次電気化学セルよりも、
より低い放電能力減少速度(よって、より高い温度安定
性)を有していることも見い出した。本発明者らはさら
にフェーズ−ピュア リフラクトリー−金属−ドープト
マンガン酸リチウムスピネル粉体の製造方法も見い出
した。
【0010】本発明の第1の態様は、式LiMn
の化合物を含む実質的にフェーズ−ピュアな組成
物に関する〔式中、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タ
ングステン、およびこれらの混合物からなるリフラクト
リー金属の群から選択され、qは0〜1.3の範囲であ
り、xは0.0001〜0.2の範囲であり、yは1.
8〜2.0の範囲であり、さらにzは3.8〜4.2の
範囲である。〕。
【0011】本発明の第2の態様は、少なくとも1つの
電極が、式LiMnの実質的にフェーズ−
ピュアな化合物を含む組成物を有する化合物を含む、正
電極、負電極、および非水性電解質を有する電気化学二
次素子に関する〔式中、Mはチタン、ジルコニウム、ハ
フニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデ
ン、タングステン、およびこれらの混合物からなるリフ
ラクトリー金属の群から選択され、qは0〜1.3の範
囲であり、xは0.0001〜0.2の範囲であり、y
は1.8〜2.0の範囲であり、さらにzは3.8〜
4.2の範囲である。〕。
【0012】本発明の第3の態様は、 i)a)水、 b)リチウムイオン c)マンガンイオン、および d)チタンイオン、ジルコニウムイオン、ハフニウムイ
オン、バナジウムイオン、ニオブイオン、タンタルイオ
ン、モリブデンイオン、およびタングステンイオンおよ
びこれらの組合せからなる群から選択されるリフラクト
リー金属イオンを含む酸性水性組成物を提供し、 ii)酸性水性組成物の小滴を形成し、さらに iii)小滴を酸素含有雰囲気で400℃〜1100℃
に加熱し、粉体を形成する工程を含む、実質的にフェー
ズ−ピュアなリフラクトリー−金属−ドープトマンガン
酸リチウムスピネル粉体の製造方法に関する。
【0013】本発明を開示するのに使用される用語は以
下のように定義される。「ポリマー」の用語は、オリゴ
マー類、ホモポリマー類、ブロック、ランダムおよびオ
ルタネーティングコポリマーを含むコポリマー類、グラ
フトポリマー類およびコポリマー類、ターポリマー類等
のような、互いに結合された原子または分子の繰り返し
単位を有するものとして特徴づけられる全てのタイプの
分子をその範囲内に含む。「二次電気化学セル」の用語
は、再充電可能な電池をいう。「カソード」の用語は、
正電極をいう。「アノード」の用語は、負電極をいう。
「JCPDS−ICDD」の用語は、Internat
ional Centre for Diffract
ion Data,Newton Square,Pe
nnsylvaniaから入手可能な、標準X線粉体回
折データベースをいう。「JCPDSファイルNo.」
の用語は、特定の結晶性組成物のX線回折データが記録
されているJCPDSファイル番号をいう。「スピネ
ル」の用語は、マンガン酸リチウムの結晶相をいう。
「ドーパント」の用語は、化合物中で他の原子を置換し
ている原子をいう。「ドープト」の用語は、ドーパント
を有する組成物をいう。「金属−ドープト」の用語は、
金属であるドーパントを有する化合物をいう。「熱分
解」の用語は、熱を適用することによって、化学組成の
変化がもたらされる方法をいう。
【0014】本発明のフェーズ−ピュア リフラクトリ
ー−金属−ドープト マンガン酸リチウムスピネル組成
物は、式LiMnを有し、式中、Mはリフ
ラクトリー金属である。リフラクトリー金属は、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、
タンタル、モリブデン、およびタングステン遷移元素か
ら選択され、好ましくはジルコニウム、ハフニウムおよ
びモリブデンであり、より好ましくはジルコニウムであ
る。
【0015】qの値は0〜1.3の範囲、好ましくは
0.90〜1.10の範囲である。xの値は0.000
1〜0.2の範囲、好ましくは0.001〜0.10の
範囲、より好ましくは0.01〜0.10の範囲であ
る。yの値は1.8〜2.0の範囲、好ましくは1.8
9〜2.0の範囲、より好ましくは1.95〜2.0の
範囲である。これらの範囲は境界値を含む。
【0016】パラメータ0.0001<x<0.2およ
び1.8<y<2.0の値に応じて、約10%までのマ
ンガンが他の金属で置き換えられることができる。zの
値は3.8〜4.2の範囲、好ましくは3.9〜4.1
の範囲である。xが約0.20より大きくなれば、金属
酸化物相の形成と相分離が生じ、よって、組成物中の活
性なフェーズ−ピュア リフラクトリー−金属−ドープ
ト マンガン酸リチウムスピネルの量が減少する。よっ
て、組成物が実質的に1以上のMの酸化相を有しないこ
とを確実にするため、xは約0.20より低い値が好ま
れるが、xの最大値は異なるMを選択することで変化さ
せることができる。
【0017】結晶性材料の相純度はX線回折(「XR
D」)パターンによって容易に同定されることができ
る。高度に結晶性のフェーズ−ピュア材料からのXRD
パターンは鋭い回折ピークで特徴づけられ、回折ピーク
の位置(「d−スペーシング(d−spacing
s)」、オングストローム)および相対強度(最も強い
ピークが100の値で示される)によって報告される。
d−スペーシング(「d」)は、ラムダ=2dsin
(シータ)の式で決定され、式中、ラムダはX線の波長
であり(銅のK−アルファ波長は1.54オングストロ
ームである)、さらにシータはX線散乱角度である。
【0018】本発明の組成物は実質的に、マンガン酸リ
チウム(「LiMn」または「スピネル」)のピ
ークと異なる、X線回折(XRD)ピークを有しない。
よって、本発明による組成物は「実質的にフェーズ−ピ
ュア」であり、さらにスピネルとして同じ結晶構造を有
する。ここで、「実質的にフェーズピュア」とは、スピ
ネル組成物と関連していない回折ピークの最大相対強度
が1以下、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.
4以下である本発明の組成物をいう。
【0019】マンガン酸リチウム(JCPDS ファイ
ルNo.35−0782、LiMn )、酸化ジル
コニウム(JCPDS ファイルNo.37−148
4、ZrO)、および酸化マンガン(JCPDS フ
ァイルNo.24−508、Mn)の8つの最も
強いXRDピークのd−スペーシングと相対強度は表1
に示される。フェーズ−ピュア 金属−ドープト マン
ガン酸リチウムスピネルにおいては、金属−ドーパント
原子は結晶構造中のMn原子と、全体の結晶構造を変え
ることなく置き換わる。その結果として、金属−ドープ
ト マンガン酸リチウムスピネル組成物は、実質的に非
ドープト マンガン酸リチウムのX線回折パターンと同
様のX線回折パターンを提供する。しかし、表1に示さ
れる、LiMnのJCPDS ファイルNo.3
5−0782とは異なるXRDピークの存在は、サンプ
ルがフェーズ−ピュアでないことを示す。例えば、Zr
は、それぞれ3.165および2.841オングス
トロームのd−スペーシングで、その最も強い回折ピー
クを有し、これらの回折ピークはLiMnの回折
ピークと重なり合わない。よって、Zr−ドープト マ
ンガン酸リチウムスピネル組成物中の3.165および
2.841オングストロームの回折ピークの存在は、Z
rOフェーズ不純物の存在を示す。よって、本発明の
組成物は、8つの最も強いピークのd−スペーシングが
4.76、2.49、2.38、2.06、1.89、
1.59、1.46および1.39オングストロームで
ある、X線回折パターンを有する。本発明の組成物は、
好ましくは、3.17、2.84および2.62オング
ストロームで回折ピークが実質的に存在しない、X線回
折パターンを有する。
【0020】
【表1】
【0021】本発明の電気化学二次素子は、少なくとも
1つの電極が本発明の組成の化合物を有している、正電
極、負電極および非水性電解質を有する。正電極は好ま
しくは、溶媒中で活性材料粉体、伝導性の炭素粉体およ
びポリマー性バインダーの分散物を製造することによっ
て調製される。分散物は、金属ホイル上に、100から
500ミクロンの厚さ、好ましくは200から300ミ
クロンの厚さの正電極フィルムとしてキャストされる。
金属ホイルは、銅、ニッケル、ステンレス鋼、好ましく
はアルミニウムのような容易に入手できる任意の一般的
な金属を含む。正電極フィルムは乾燥され、2以上の磨
かれた金属プレートの間で0.5〜5メガパスカル
(「MPa」)、好ましくは1〜2MPaの圧力で、1
〜5分間圧力をかけられ、正電極を形成する。
【0022】正電極分散物中の活性材料粉体の全量は、
乾燥フィルム重量に基づいて65〜95重量部、好まし
くは80〜90重量部である。好適な活性材料粉体は
式、LiMnを有し、式中、Mは、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、
タンタル、モリブデン、タングステンおよびこれらの混
合物からなるリフラクトリー金属の群から選択され、q
は0〜1.3の範囲であり、xは0.0001〜0.2
の範囲であり、yは1.8〜2.0の範囲であり、zは
3.8〜4.2の範囲であり、さらに組成物は実質的に
フェーズ−ピュアである。他の公知の活性材料粉体(酸
化コバルトリチウム(「LiCoO」)、酸化ニッケ
ルリチウム(「LiNiO」)、酸化ニッケルコバル
トリチウム(「Li(Ni,Co)O」))が、正電
極分散物に任意に添加されることができる。
【0023】正電極分散物中の炭素粉体の量は、乾燥フ
ィルム重量に基づいて、5〜25重量部、好ましくは6
〜13重量部である。伝導性炭素粉体は、組み立てられ
た電池中で化学的な変化をしない電極に、電気伝導性を
与える。好適な伝導性炭素粉体は、スケイリー(sca
ly)グラファイト、フレイキー(flakey)およ
びクレイイ(clayey)グラファイトのような様々
な天然グラファイト、人工グラファイト、カーボンブラ
ック、ニードルコーク(needle coke)、ア
セチレンブラック、ケチンブラック(ketchen
black)、炭素繊維、フルエレン(fullere
ne)、ポリフェニレン誘導体、およびこれらの混合物
を含む。粉体金属も電極に電気伝導性を与えることが知
られているが、得られた二次電気化学素子は改良された
充電−放電サイクルライフを示すのでグラファイトの使
用が好ましく、さらに、得られた二次電気化学セルが高
い充電および放電能力を有するのでアセチレンブラック
の使用が好ましい。
【0024】正電極分散物中のポリマー性バインダーの
量は、乾燥フィルム重量に基づいて3〜15重量部、好
ましくは5〜10重量部である。好適な公知のポリマー
性バインダーとしてはスターチ、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、
ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエン
ターポリマー(「EPDM」)、スチレン−ブタジエン
ゴム(「SBR」)、およびポリエチレンオキサイド、
ポリ(n−アルキルメタアクリレート)およびポリ(n
−アルキルアクリレート)が挙げられる。好ましいポリ
マー性バインダーとしては、ポリビニリデンジフルオラ
イド(「PVDF」)のようなフルオロポリマー類、お
よびビニリデンジフルオライド、テトラフルオロエチレ
ン、およびヘキサフルオロプロピレンのような1以上の
フッ素化モノマー類から合成された他のポリマー類およ
びコポリマー類を含む。
【0025】ポリマー性バインダーは好ましくは、溶液
の重量に基づいて、ポリマー性バインダーが10〜15
重量%になるように溶媒に溶解され、分散物を調製す
る。溶媒は、ポリマー性バインダーを溶解する公知の溶
媒から選択される。ポリマーのための溶媒のリストは、
1989年にJohn Wiley&Sons,In
c.,Brandrup and Immergut,
Eds.,の、The Polymer Handbo
ok第3版の中に見ることができる。PVDFポリマー
性バインダーを溶解するのに役立つ一般的な溶媒は、1
−メチル−2−ピロリジノン(「NMP」)である。
【0026】負電極は溶媒中での、活性材料粉体、伝導
性の炭素粉体およびポリマー性バインダーの分散物で、
上述の正電極のように製造される。他の公知の負電極材
料は、リチウム含有金属(元素リチウム、および、リチ
ウム−アルミニウム合金、リチウム−錫合金のようなリ
チウム合金)、および錫、ホウ素、リン、ケイ素、およ
び炭素を含むガラス形成合金を含む。負電極材料は、ス
テンレス鋼、銅またはアルミニウムフィルムまたはホイ
ルと接触し、集電装置として働く。
【0027】非−水性電解質は、ふさわしくは、液体、
ペースト状、ゲル状または固体である。好ましくは、電
解質は有機溶媒に溶解されたリチウム塩を含む。これに
役立つリチウム塩は次のアニオンの1つを有する:Cl
、BF 、AsF 、CFSO 、PF
、I、CFSOまたはAlClO
これらの塩のための有機溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、4−メチル−2−ペンタノン、
ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、
1,2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、ジメト
キシエタン、ジオキソラン、蟻酸メチル、プロピレンカ
ルボネート(「PC」)、ジエチルカルボネート(「D
EC」)、エチレンカルボネート(「EC」)、ニトロ
メタン、ジメチルホルムアミド、スルホラン(sulf
olane)、3−メチルスルホラン、トリメチルホス
フェート、および他の有機溶媒、およびこれらの溶媒の
1以上の混合物が挙げられる。
【0028】電解質は、有機溶媒とゲルを形成するSi
、Al、TiO、MgO、B、Na
SOまたはAlPOのような、酸素含有無機化合
物によって固定(immobilize)されることが
できることも知られている。そのような固定化する酸化
物に役立つ溶媒はPC、EC、DEC、アセトニトリ
ル、γ−ブチロラクトン、ニトロメタン、テトラヒドロ
フラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジメトキシ
エタン、ジオキソラン、およびこれらの溶媒の1以上の
混合物である。これら最終的な電解質はペースト状また
は半固体状のコンシステンシーを有する。
【0029】電解質の固定化の異なる方法としては、固
体イオンコンダクター(conductor)の特性を
有するアルカリ塩のポリエーテル錯体(例えば、ポリエ
チレンオキシドと)を形成することを含む。そのような
場合においては、電解質成分として使用されるリチウム
塩は、骨格としてポリエチレンオキシドを有するポリマ
ー性電解質マトリックスの材料である。セラミックアル
カリイオンコンダクターは固体電解質としても使用され
ることができる。
【0030】電解質を固定化する別のアプローチは、ポ
リマー性骨格がビニルベース(vinyl base
d)であり、マクロモノマー(macromonome
r)が米国特許第5194490号に開示されたような
制御された長さのペンダントポリアルキレンオキシド鎖
を含む、固体ポリマー電解質の調製を含む。ラジカル重
合促進剤は、アルコキシポリアルキレンオキシド(メ
タ)アクリレートのような特定のポリエーテルベースの
マクロモノマー中に溶解され、次いで、フリーラジカル
開始剤(例えば、過酸化ベンゾイル)とリチウム塩(例
えば、過塩素酸リチウム)が非水性溶媒および/または
ポリエーテルベースのオリゴマー(例えば、ジメトキシ
ポリエチレングリコール)中に溶解された第2の溶液と
混合される。ポリマーの分子量はフリーラジカル重合抑
制剤(例えば、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒド
ラジル)によって制御されることができる。
【0031】電解質は、米国特許第5639573号で
Oliverによって教示されるように、リチウム、ナ
トリウムおよびカリウム塩含有ポリマーゲルであること
もできる。Oliverは、正電極および負電極を有す
る電気化学セルにおける使用のためのポリマーゲル電解
質システムを教示する。ポリマーゲル電解質システム
は、正電極と負電極の間でイオン輸送を促進するための
液体電解質活性種(例えば、プロピレンカルボネー
ト)、および少なくとも電解質活性種を吸収するための
第1ポリマー相(例えば、ポリビニリデンジフルオライ
ド)および電解質に対して非吸収性または不活性である
第2ポリマー相(例えば、多孔質高密度ポリエチレン)
を含む多相ポリマーブレンドゲル電解質支持構造を含
み、よってポリマー電解質システムの機械的強度または
完全さを向上することが提供される。
【0032】最終的に、電解質は、Gozdzにより米
国特許第5296318号に教示されるような、ポリマ
ー相溶性溶媒中に溶解されたリチウム塩を含むフレキシ
ブル固体ポリマーフィルムであることができる。Goz
dzは、その中で、電解質が75%〜92%のビニリデ
ンジフルオライドと8%〜25%のヘキサフルオロプロ
ピレンとのコポリマーの実質的な自己支持フィルム(s
elf−supporting film)を有し、自
己支持フィルムはその中に、中沸点溶媒(例えば、E
C:PCの1:1混合物)中の少なくとも1つのリチウ
ム塩(例えば、リチウムヘキサフルオロホスフェート)
の溶液の20重量%〜70重量%で均一に分配されてい
ることを特徴とする、ポリマー性マトリックス中に分散
されたリチウム塩を有する再充電可能なリチウム層間電
池セルのための固体電解質を教示する。
【0033】本発明の第2の態様における、二次素子の
電極材料および電解質は実際のセルの構成、または電池
アセンブリープロセスに対する特定の困難性を生じさせ
ない。例えば、電極は、アセンブリーのためにそれらを
容易に役立つようにする、コンパクトな形で製造される
ことができる。所望の場合には、電極は接着によって簡
単に1体にされることができる。隙間のない構造のため
に、液体電解質と共に、電極は、リチウムセルにおいて
従来用いられるタイプのセパレータ材料で電気的に互い
に分離されることができる。セパレータ材料は、好適に
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、エチレンプロピレンジエンモノマー、ナイロン、お
よびこれらの組み合わせからなる群から選択される1以
上のポリマーの500ミクロンより薄い厚さの多孔フィ
ルムであることができる。セパレータ材料は、好適に
は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、ゼオライト、窒化
リチウム、等のような1以上の無機材料の500ミクロ
ンより薄い厚さの多孔フィルムであることもできる。
【0034】特に望まれるのは、特に、同時に集電装置
として機能するときの電気伝導性の金属支持構造による
電極の強化である。本発明の第2の態様の二次素子の、
特に所望の態様においては、負電極はニッケル、銅また
は高グレート鋼の集電装置を有し、さらに、正電極はア
ルミニウムまたは高グレード鋼の集電装置を有する。
【0035】本発明のフェーズ−ピュア リフラクトリ
ー−金属−ドープト マンガン酸リチウムスピネル粉体
の製造方法としては噴霧熱分解法を使用する。本方法
は、水、リチウムイオン、マンガンイオン、およびチタ
ンイオン、ジルコニウムイオン、ハフニウムイオン、バ
ナジウムイオン、ニオブイオン、タンタルイオン、モリ
ブデンイオン、およびタングステンイオン、およびこれ
らの混合物からなる群から選択されるリフラクトリー金
属イオンを含む酸性水性組成物(「供給溶液」)を提供
し、酸性水性組成物の小滴を形成し、さらに小滴を、酸
素含有雰囲気中で400℃〜1100度に加熱し、フェ
ーズ−ピュア リフラクトリー−金属−ドープト マン
ガン酸リチウムスピネル粉体を形成する。
【0036】酸性水性組成物は、典型的にはそれらのア
ンモニウム塩、硝酸塩、またはオキシ硝酸塩の水性溶液
として供給される、リチウムイオン、マンガンイオン、
およびリフラクトリー金属イオンを混合することによっ
て供給される。40,000ppm〜60,000pp
mのリチウムイオン濃度を有する水性硝酸リチウムが1
90,000ppm〜250,000ppmマンガンイ
オン濃度を有する水性硝酸マンガンと混合され、リフラ
クトリー金属塩でドープされる。リフラクトリー金属塩
は表2に示される。水性溶液は水溶液中の金属塩の沈殿
を妨げるため、希硝酸の添加によって酸性に維持され
る。例えば、溶解された硝酸リチウム1kgに対して、
200mlの3.45%硝酸溶液が水性溶液に添加さ
れ、溶解された硝酸マンガン1kgに対して、33ml
の3.45%硝酸溶液が水性溶液に添加される。供給溶
液は好適な噴霧熱分解ユニットへ充填される。供給溶液
を加圧されたキャリアガスと共に水性溶液を小滴にする
機構に通して、供給溶液の小滴が形成される。水性溶液
を細かくし、小滴を形成するための好適な機構は、例え
ば、振動プレート、超音波発生装置、およびメガソニッ
ク発生装置、およびネブライザー(nebulize
r)を含む。
【0037】本発明の好ましい態様においては、好適な
ネブライザーおよび熱分解管を通過する空気と溶液の全
体の流速は、ウエットテストメータ(wet test
meter)を使用して測定した値が、0.2〜2.
0リットル/分(「l/分」)、好ましくは0.7〜
1.5リットル/分であり;好適なネブライザーを通過
する溶液の流速は0.2〜20ミリリットル/分(「m
l/分」)、好ましくは2ml/分であることができ;
半量より少ない量の小滴は熱分解管に入り、過半量の小
滴は溶液に再循環される。熱分解管に入る小滴のフラク
ションの速度(生成速度)は0.2〜20ミリリットル
/時間(「ml/時間」)であり、好ましくは1〜5m
l/時間である。
【0038】小滴の加熱は、1100℃までの温度に耐
えることができる、石英のような好適な材料で製造され
た熱分解管中で達成されることができる。熱分解管は1
100℃までの温度を提供することができるオーブン中
に挿入される。小滴は400℃〜1100℃に、好まし
くは600℃〜900℃に、より好ましくは750℃〜
850℃に加熱される。酸素は、キャリアガスとして圧
縮空気を使用することにより好適に提供される。ドープ
ト マンガン酸リチウム スピネル粉体生成物は、熱分
解管に取り付けられるフィルタープレスに保たれたサブ
ミクロンフィルターを有するパウダーコレクションアセ
ンブリー(powder collection as
sembly)上に集められる。パウダーコレクション
アセンブリーは、水の凝縮を妨げるために、加熱テープ
で110℃〜120℃に加熱される。ここに記載された
装置(噴霧熱分解ユニット)は前述の方法で連続的に操
作される。金属−ドープト マンガン酸リチウムスピネ
ル粉体はフィルターから回収される。金属−ドープト
マンガン酸リチウムスピネル粉体の組成は、供給溶液に
おけるリチウム、金属−ドーパント、およびマンガン原
子の化学量論によって容易に決定される。次の実施例は
本発明の様々な態様を例示するものである。
【0039】実施例 次の方法は、噴霧熱分解によるフェーズ−ピュア 金属
−ドープト マンガン酸リチウム組成物を製造するため
に用いられた。硝酸リチウム、硝酸マンガン、および金
属−ドーパント塩溶液(Spex ICPスタンダー
ド)の混合物を含む水性噴霧熱分解供給溶液がビーカー
中で混合され、一端にAce−Threads11番を
取り付けた直径15mm、高さ40cmのカラムに充填
された。テフロン(登録商標)フィッティングで処理さ
れた11番の底に、100ミクロンのポリエチレンフィ
ルターが存在し、カラムは3mmポリエチレンチューブ
でペリスタルティックポンプ(peristaltic
pump)に結合された。供給溶液は、2.5バール
のネブライジング圧力を生じさせる圧縮空気を用いるM
einhard(登録商標)TR−30−A4ネブライ
ザーに移送された。ネブライザーは、Aceガラス58
27番供給管コネクタを経由して、壁厚3mmで外径1
9mmの石英ガラス管へつながれた。コネクタは石英管
とネブライザーをアラインし、過剰なまたは凝縮された
ミストを供給溶液を含むカラムに戻し、再循環した。K
al−Rez o−リングが使用され、このコネクタ中
で耐空気シールを形成した。供給溶液は、希硝酸の添加
により低いpHを維持し、供給溶液における金属塩の沈
殿を妨げた。
【0040】ネブライザーおよび石英熱分解管を通過す
る空気および供給溶液の全体の流速は、ウエットテスト
メータを用いて1.05リットル/分と測定され、ネブ
ライザーを通過する水性供給溶液の流速は2.0ml/
分であった。大部分の水性供給溶液は再循環され、定常
状態到達後、約2ml/時間の実際の生成速度となっ
た。石英管は直径10cmのリンドバーグ(Lindb
erg)管炉の中で加熱され、石英管中の温度を820
℃〜830℃に維持した。ドープト マンガン酸リチウ
ムスピネル粉体は、Cajon(登録商標)ウルトラ−
トルフィッティングを経由して石英管につながれた、G
elman(登録商標)47mmステンレス鋼フィルタ
ープレスにホールドされた、0.45ミクロンのフィル
タまたは0.22ミクロンのフィルタを有するパウダー
コレクションアセンブリー上に集められた。パウダーコ
レクションアセンブリーは、加熱テープで110℃〜1
20℃に加熱された。ここに記載された装置(噴霧熱分
解ユニット)は前述の方法で14〜18時間連続運転さ
れる。リフラクトリー 金属−ドープト マンガン酸リ
チウムスピネル粉体はフィルターから回収された。スピ
ネル粉体の組成は、供給溶液中のリチウム、リフラクト
リー金属イオン、およびマンガン原子の化学量論量によ
って容易に決定された。実施例1〜16を製造するため
に使用された供給溶液および得られた実施例1〜16の
組成物は表2に示される。
【0041】比較例 比較例のジルコニウム−ドープト マンガン酸リチウム
スピネル組成物を製造するために、特開平第9−245
836号に示されるような次の方法が使用された。水酸
化リチウム(Aldrich 99.95%)、二酸化
マンガン(Chemetals EMDグレード)、お
よび水酸化ジルコニウム(XZO 632/03)固体
粉体は、瑪瑙乳鉢および乳棒で、アセトンと一緒にして
粉砕された。アセトンを蒸発後、混合物は真空オーブン
中、50℃で、2時間乾燥された。混合物は直径1.2
cmのAldrich KBrダイ中に置かれ、135
MPaで2分間、圧力をかけ、ペレットを形成した。ペ
レットは石英管に挿入されるアルミナボートに置かれ
た。空気が0.1リットル/分の速度で石英管を通され
た。ペレットは400℃で12時間焼かれ、続いて、7
50℃で36時間焼かれた。これらのペレットは続い
て、粉体に粉砕された。比較例Aでは、水酸化リチウム
0.505g、二酸化マンガン2.000g、および水
酸化ジルコニウム0.039gを用いて、全体の化学量
論量組成Li1.02Zr0.02Mn .95
有する混合物を形成した。比較例Bでは、水酸化リチウ
ム0.495g、二酸化マンガン2.000g、および
水酸化ジルコニウム0.098gを用いて、全体の化学
量論量組成Li1.00Zr0.05Mn1.95
を有する混合物を形成した。
【0042】商業的に入手可能なマンガン酸リチウムス
ピネル材料も比較例として試験された。比較例Cは、K
err−McGee Chemical Corpor
ation,Oklahoma City,OKから
の、非ドープト マンガン酸リチウムスピネル「Sta
ndard Material(SS1)」である。比
較例Dは、Chemetals Corporatio
n,Baltimore,MDからの、非ドープト マ
ンガン酸リチウムスピネルT−202である。比較例E
は、Chemetals Corporationから
の、非ドープトマンガン酸リチウムスピネルT−204
である。比較例Fは、FMC Corporatio
n,Bessemer City,NCからの、0.3
重量%以下のコバルトでドープされたマンガン酸リチウ
ムスピネル「Lectro(商標)Plus300」で
ある。比較例GはCovalent Associat
es,Inc.,Woburn,MAからの、0.6重
量%のクロムでドープされたマンガン酸リチウムスピネ
ル(Lot20056)である。
【0043】次の方法は金属−ドープト マンガン酸リ
チウムスピネル粉体のフェーズピュリティ(phase
purity)を測定するために用いられた。アルミ
ニウムXRDサンプルホルダーは幅36mm、長さ42
mmであり、一方の端に、2mm×15mm×20mm
のウエルを有していた。粉体は、サンプルホルダーのウ
エル中に注がれ、タップまたはプレスされた。マイクロ
スコープスライドまたは他の直線で鋭いエッジを粉体の
表面上で引きずり、粉体表面をサンプルホルダーと面一
にした。サンプルホルダーはPhilipsAPD 3
720 X−線粉体回折装置に挿入された。粉体のX−
線回折(XRD)パターンは、室温で、2シータが10
〜90°の範囲で0.1°のインターバルで、単色銅K
−アルファ放射を用いて測定された。XRDパターン
は、2シータにおける各インターバルで10秒間測定さ
れ、組成物の結晶構造の多くの鋭い回折ピーク特性から
なる。そのようにして得られる回折ピークはそれらのピ
ーク位置を測定され、オングストローム単位で「d−ス
ペーシング」、およびPhilipsAPD3720X
−線粉体回折装置と共に入手できる「PC−APD回折
ソフトウエア」を用いたパーセント相対強度として報告
された。マンガン酸リチウムのXRDピーク(ファイル
No.35−0782LiMn)と異なるXRD
ピークの実質的な非存在は、サンプルがフェーズピュア
であることを示す。XRDの結果は表3に示される。
【0044】二次電気化学試験セルを作るための電極を
製造するために、次の方法が使用された。電極は80部
のマンガン酸リチウムスピネル粉体と13部のEsse
gri Super S(登録商標)炭素粉体、および
1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)中の10〜1
2%溶液として調製された7部のAtochem Ky
narFlex(登録商標)2801−00ポリビニリ
デンジフルオライドバインダーを混合することにより調
製された。炭素およびマンガン酸リチウムスピネル粉体
は別々に瑪瑙乳鉢で粉砕され、混合された。バインダー
が混合された粉体に添加され、続いて、さらに粉砕され
た。NMPが添加され、混合物はなめらかなクリーム上
のペーストが得られるまで粉砕された。ペーストは続い
てSpectramesh(登録商標)41マイクロメ
ータ メッシュ ナイロンスクリーンを通され、250
マイクロメータのギャップを有するドクターブレードを
用いて、厚さ18マイクロメータのアルミニウムホイル
上に電極フィルムとしてキャストされた。電極フィルム
は、強制−空気オーブン中で、80℃、1時間乾燥さ
れ、2枚の磨かれたスチールプレートの間で、1.4M
Paで、2分間、圧力をかけられた。直径1.2cmの
電極ディスクが電極フィルムから打ち抜かれ、真空下、
140℃で16〜72時間保たれた。
【0045】金属−ドープト マンガン酸リチウムスピ
ネル粉体を取り込んでいる活性電極を試験するための二
次電気化学セルを製造するのに次の方法が使用された。
テフロン(商標)ポリテトラフルオロエチレン樹脂で作
られたSwagelock(商標)T−フィッティング
(「T−セル」)を有するセル中で電気化学サイクル試
験が行われた。セルは、アルゴンで満たされたドライボ
ックス中に、ステンレス鋼ロッド上にリチウムホイル
(「アノード」または「負電極」)を置き、他のステン
レス鋼ロッド上に活性電極(「カソード」または「正電
極」)をおき、リチウムホイルと活性電極の間に少なく
とも1つのHoechst Celguard(商標)
ポリプロピレンセパレータを挿入することにより組み立
てられた。エチレンカルボネート/ジエチルカルボネー
ト(EC/DEC)溶媒中の1モル/リットルLiBF
溶液を含む、E.Merck Industries
からの標準電解質の数滴が、セルのリチウムホイルと活
性電極の間に添加された。セルはステンレス鋼ロッドを
一緒にスクイーズすることによって組み立てられ、追加
の電解質溶液が添加され、Swagelock(商標)
T−セルを締めることによって気密にシールした。組み
立てられたセルはアルゴンを充填されたドライボックス
から除かれ、50℃に保たれた強制空気オーブンに移さ
れた。セルはプラスチッククランプで保持された。試験
セルを二次電気化学セルサイクル試験装置に結合させる
ために、金属ワイヤーおよびワニ口クリップが使用され
た。
【0046】二次電気化学セルの電気化学放電能力を試
験するために、次の方法が使用された。二次電気化学セ
ルの電気化学サイクル試験は、Arbin Instr
uments,College Station,Te
xasによって製造された電池試験ユニットで実行され
た。セルは、一定電流で、リチウムに対して、3ボルト
から4.3ボルトの間をサイクルする変化可能な電圧モ
ードで試験される。いくつかのケースでは、電圧は4.
3ボルトから4.5ボルトに上げることもできた。各充
電および放電サイクル期間は5時間であった。電圧が一
方の終点に到達したとき、2分間、一定電圧で、変化可
能な電流がたもたれた。放電および充電のそれぞれの
間、セルによって放出および吸収される電流の全量(ク
ーロン数)は、テスターによって記録された;性能をミ
リアンペア時間/グラム(mAh/g)で計算するため
に、セル中の活性材料の量およびクーロン数が使用され
た。自動サイクル試験は少なくとも20サイクル続けら
れ、1サイクル当たりの放電能力の減少として定義され
る(mAh/g/サイクル)放電能力消失速度を決定し
た。データは以下の表2、3および4に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】表3において示される結果は、噴霧熱分解
法によって製造されるとき、リフラクトリー−金属−ド
ープト マンガン酸リチウム スピネル組成物は実質的
にフェーズ−ピュアであるが、比較例のソリッドステー
ト(solid state)法によって製造された組
成物は実質的にフェーズ−ピュアでないことを示す。さ
らに、本発明の組成物は、8つの最も強いピークのd−
スペーシングが4.76、2.49、2.38、2.0
6、1.89、1.59、1.46、および1.39オ
ングストロームであるX−線回折パターンを有する。さ
らに、本発明の組成物は、3.17、2.84および
2.62オングストロームのd−スペーシングでの回折
ピークが実質的に存在しないX−線回折パターンを有す
る。ここで、「実質的に存在しない」とは、最も強い回
折ピークが100の値で示されるとき、1より小さい相
対強度を有する回折ピークと定義される。
【0051】表4の結果は、実質的にフェーズ−ピュア
リフラクトリー−金属−ドープトマンガン酸リチウム
スピネル化合物で製造された電極を有する二次電気化学
セルが、実質的にフェーズピュアでないリフラクトリー
−金属−ドープト マンガン酸リチウムスピネル化合物
で製造された電極を有する二次電気化学セルよりも、よ
り低い放電能力消失速度を有することを示す。その結果
は、リフラクトリー金属ジルコニウム、ハフニウム、お
よびモリブデンでドープされた、実質的にフェーズ−ピ
ュアなマンガン酸リチウムスピネル化合物で造られた二
次電気化学セルが、非ドープト マンガン酸リチウムス
ピネルで造られた電極を有する二次電気化学セルよりも
(0.40mAh/g/サイクル)、より低い放電能力
消失速度を有することも示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・ケンリック・ギャラガー アメリカ合衆国ペンシルバニア州19446, ランズデール,ウォールデン・レーン・ 308 (72)発明者 ジアン・フアン アメリカ合衆国ペンシルバニア州19020, ベンセーレム,ハミングバード・レーン・ 226

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式LiMn 〔式中、 Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、
    ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、および
    これらの混合物からなる群から選択されるリフラクトリ
    ー金属であり、 qは0〜1.3の範囲であり、 xは0.0001〜0.2の範囲であり、 yは1.8〜2.0の範囲であり、 zは3.8〜4.2の範囲である。〕の化合物であっ
    て、実質的にフェーズ−ピュアである化合物。
  2. 【請求項2】 Mがジルコニウム、ハフニウム、モリブ
    デン、およびこれらの混合物からなる群から選択される
    リフラクトリー金属である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 xが0.001〜0.10の範囲である
    請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 8つの最も強い回折ピークのd−スペー
    シングが4.76、2.49、2.38、2.06、
    1.89、1.59、1.46、および1.39オング
    ストロームである、X−線回折パターンを有する化合物
    である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの電極が、式Li
    Mn 〔式中、 Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、
    ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、および
    これらの混合物からなる群から選択されるリフラクトリ
    ー金属であり、 qは0〜1.3の範囲であり、 xは0.0001〜0.2の範囲であり、 yは1.8〜2.0の範囲であり、 zは3.8〜4.2の範囲である。〕の化合物であっ
    て、実質的にフェーズ−ピュアである化合物を含む、正
    電極、負電極、および非水性電解質を有する電気化学二
    次素子。
  6. 【請求項6】 xが0.001〜0.10の範囲である
    請求項5記載の電気化学二次素子。
  7. 【請求項7】i)a)リチウムイオン b)マンガンイオン、および c)チタンイオン、ジルコニウムイオン、ハフニウムイ
    オン、バナジウムイオン、ニオブイオン、タンタルイオ
    ン、モリブデンイオン、およびタングステンイオンおよ
    びこれらの組合せからなる群から選択されるリフラクト
    リー金属イオンを含む酸性水性組成物を提供し、 ii)組成物の小滴を形成し、さらに iii)小滴を酸素含有雰囲気で400℃〜1100℃
    に加熱し、粉体を形成する工程を含む、式Li
    〔式中、 Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、
    ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、および
    これらの混合物からなる群から選択されるリフラクトリ
    ー金属であり、 qは0〜1.3の範囲であり、 xは0.0001〜0.2の範囲であり、 yは1.8〜2.0の範囲であり、 zは3.8〜4.2の範囲である。〕を有する、実質的
    にフェーズ−ピュアなリフラクトリー−金属−ドープト
    マンガン酸リチウムスピネル粉体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7の方法によって製造される、実
    質的にフェーズ−ピュアなリフラクトリー−金属−ドー
    プト マンガン酸リチウムスピネル粉体。
  9. 【請求項9】 請求項8の粉体を含む電気化学二次素
    子。
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