JP2000063103A - 燃料改質装置 - Google Patents

燃料改質装置

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JP2000063103A
JP2000063103A JP10228409A JP22840998A JP2000063103A JP 2000063103 A JP2000063103 A JP 2000063103A JP 10228409 A JP10228409 A JP 10228409A JP 22840998 A JP22840998 A JP 22840998A JP 2000063103 A JP2000063103 A JP 2000063103A
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reformer
gas
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孝治 上田
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武 山上
Shoji Isobe
昭司 磯部
Eiji Izeki
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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】所望の断熱機能を有するとともに、簡単な構成
でかつ経済的に燃料改質装置を製造することを可能にす
る。 【解決手段】改質器26は、第1および第2改質触媒層
38、40が配置される改質室36を形成する内側ケー
ス72と、この内側ケース72の外壁との間に断熱用空
間90を形成して前記内側ケース72を囲繞する外側ケ
ース88とを備える。この空間90は、改質室36、流
路室66および燃焼室46にわたってこれらの断熱保温
を確実に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素を含む改
質用燃料を改質することにより、水素を含む改質ガスを
生成する燃料改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電解質、例えば、固体高分子電解質膜を
挟んでアノード側電極とカソード側電極とを対設した燃
料電池セルを、セパレータによって挟持して複数積層す
ることにより構成された燃料電池スタックが開発され、
種々の用途に実用化されつつある。
【0003】この種の燃料電池スタックは、炭化水素、
例えば、メタノール水溶液の水蒸気改質により生成され
た水素を含む改質ガス(燃料ガス)をアノード側電極に
供給するとともに、酸化剤ガス(空気)をカソード側電
極に供給することにより、前記水素がイオン化して固体
高分子電解質膜内を流れ、これにより燃料電池の外部に
電気エネルギが得られるように構成されている。
【0004】ところで、メタノール水溶液を、例えば、
水蒸気改質して水素を含む改質ガスを生成する改質器
は、改質反応に必要な熱量を供給するために、通常、改
質器内に複雑な伝熱構造を組み込むことが行われてお
り、構造が複雑化していた。
【0005】そこで、例えば、特開平3−122001
号公報に開示されているように、一方端側にバーナを有
する燃焼室を包囲する円筒容器および吸熱反応を促進す
る触媒を前記円筒容器の内筒に沿って充填した反応室を
含む吸熱反応ユニットと、この吸熱反応ユニットを複数
台収納する断熱容器とを有するものにおいて、前記円筒
容器内に設けた中間筒の内壁に沿って反応室を形成し、
さらに中間筒とつば状の隔壁板とによって反応室の入口
側に連通する原料ガスの予熱室および反応室の出口側に
連通する再生室を形成するとともに、蓋体によって予熱
室の外周側に燃焼ガス通路を形成する吸熱反応装置が知
られている。この装置では、燃焼ガスの熱エネルギを原
料ガスの予熱に有効利用し、燃焼室の熱消費量を低減す
るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、内筒および外筒を備えた円筒容器と、こ
の円筒容器内に配置される中間筒と、この中間筒に設け
たつば状の隔壁板とを備えており、部品数が相当に増加
するとともに、構成が複雑化するという問題が指摘され
ている。しかも、比較的厚肉な断熱容器により外周壁を
構成しており、装置全体が大型化するという問題があ
る。
【0007】本発明はこの種の問題を解決するものであ
り、簡単な構成で、有効な断熱機能を有するとともに、
経済的に製造することが可能な燃料改質装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る燃料改質装
置では、改質触媒部が配置される改質室を設けた改質器
が、この改質室を形成する内側ケースと前記内側ケース
の外壁との間に断熱用空間を形成して該内側ケースを囲
繞する外側ケースとを備えている。これにより、特に軽
量でかつ薄肉な板状の外側ケースを用いても、改質器全
体の断熱効果を有効に確保することができ、簡単な構成
で、改質ガスの熱消費量を低減することが可能になる。
【0009】しかも、改質器が内側ケースと外側ケース
の二重ケース構造を採用しており、軽量でありながら剛
性の向上が確実に図られる。また、内側ケースの外壁と
外側ケースとの間に形成された空間に温調媒体、例え
ば、酸化反応用空気を供給している。このため、酸化反
応用空気をプレヒートすることができ、熱源の有効利用
が図られる。ここで、温調媒体は、改質室内でのガス流
れ方向とは反対方向に流されるため、例えば、ガスの流
れ方向に多段に配置されている複数の改質触媒部全体の
温度を均一化することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係る燃料改質装置10を組み込む燃料電池システム1
2の概略構成説明図である。燃料電池システム12は、
炭化水素を含む改質用燃料を改質することにより水素ガ
スリッチな改質ガスを生成する本実施形態に係る燃料改
質装置10と、この燃料改質装置10から前記改質ガス
が供給されるとともに、酸化剤ガスとして空気が供給さ
れ、前記改質ガス中の水素ガスと前記空気中の酸素とに
より発電を行う燃料電池スタック14とを備える。炭化
水素としては、メタノール、天然ガスまたはメタン等が
使用可能である。
【0011】燃料改質装置10は、炭化水素、例えば、
メタノールを貯留するメタノールタンク16と、燃料電
池12から排出される生成水等を貯留する水タンク18
と、前記メタノールタンク16および前記水タンク18
からそれぞれ所定量のメタノールおよび水が供給されて
メタノール水溶液を混合する混合器20と、前記混合器
20から供給されるメタノール水溶液を蒸発させるため
の蒸発器22と、前記蒸発器22に蒸発熱を供給する触
媒燃焼器24と、前記蒸発器22から導入される水蒸気
が混在されたメタノール(以下、改質用燃料という)を
改質して水素ガスを含む改質ガスを生成する改質器26
と、この改質器26から導出される改質ガス中の一酸化
炭素を除去するCO除去器28とを備える。
【0012】触媒燃焼器24とCO除去器28とには、
空気供給器30からそれぞれ空気が供給されるととも
に、改質器26と前記CO除去器28との間には、改質
ガスの温度を低下させるための熱交換器32a、32b
が残留メタノールの反応と一酸化炭素を除去する変成器
33を挟むようにして配置されている。蒸発器22と改
質器26と熱交換器32a、32bとCO除去器28と
触媒燃焼器24とは、管体34を介して連結され、バイ
パス流路35を介して循環流路を構成している。
【0013】図2に示すように、改質器26は、改質室
36に配置される第1および第2改質触媒層(改質触媒
部)38、40と、前記改質室36にメタノール水溶
液、水蒸気および酸素含有ガス、例えば、空気を供給し
て前記第1および第2改質触媒層38、40で酸化反応
と改質反応とを同時に行わせるための供給機構42と、
前記第1および第2改質触媒層38、40の上流側に配
置され、始動時に該第1および第2改質触媒層38、4
0に加熱用燃焼ガスを直接供給するための始動用燃焼機
構44とを備える。
【0014】燃焼機構44は、改質器26にガス流れ方
向(矢印A方向)の上流側に対応しかつ第1および第2
改質触媒層38、40と同心的に設けられており、この
燃焼機構44は燃焼室46に燃料、例えば、メタノール
を供給するためのインジェクタ48と、着火用プラグで
あるグロープラグ49とを備える。このインジェクタ4
8は、燃料経路50を介してメタノールタンク16に接
続されている(図1参照)。
【0015】インジェクタ48の先端側周囲には、図2
に示すように、空気ノズル52が装着され、この空気ノ
ズル52は、燃焼室46に向かって開口する複数の空気
導出口54を設けている。空気ノズル52は、第1空気
経路56を介して空気供給器58(または空気供給器3
0)に接続されている(図1参照)。
【0016】供給機構42は、図2に示すように、燃焼
機構44の下流側に配置されており、インジェクタ48
の下流でかつ第1改質触媒層38の上流側に位置して改
質用燃料および水蒸気である燃料ガスと酸化用および希
釈用空気とが混合または独立して供給される供給口60
を設けている。供給口60は、経路34aを介して蒸発
器22に連結されるとともに、この経路34aの途上に
設けられたジョイント部62は、例えば、空気供給器3
0に第2空気経路64を介して連通している。供給口6
0は、二重壁内の室60aを介して複数の導入口60b
から流路室66に連通する。
【0017】改質器26は、燃焼室46に連通する流路
室66から第1改質触媒層38に向かって拡径する円錐
状のガス供給流路68を形成するディフューザ部70を
備える。ディフューザ部70の拡径する端部には、略円
筒状の内側ケース72がねじ止めされており、この内側
ケース72内に形成された改質室36に第1および第2
改質触媒層38、40が配置される。
【0018】第1および第2改質触媒層38、40のガ
ス流れ方向上流側に第1および第2整流板74a、74
bが固定され、前記第1および第2改質触媒層38、4
0の間には、改質用燃料ガスがいずれか一方のみを通過
するようにガス流路形成手段76が配置される。ガス流
路形成手段76は、例えば、SUS製の板材で構成され
ており、第1改質触媒層38の中央空洞部分38aに挿
入される筒状部78と、この筒状部78の端部からガス
流れ方向に沿って拡径する円錐部80と、この円錐部8
0の端部に一体的に設けられ、第2改質触媒層40の外
周を覆うリング部82とを有する。筒状部78の先端
は、ガス流れ方向とは逆方向に向かって縮径する絞り形
状部84が一体成形されている。第2改質触媒層40の
中央空洞部分40aには、円錐形状のカバー部材86が
装着されている。
【0019】改質器26は、内側ケース72を囲繞して
装着される外側ケース88を備える。この外側ケース8
8は肉薄の略円筒体で構成されており、内側ケース72
の外壁との間に断熱用空間90が形成される。外側ケー
ス88は、改質室36から流路室66および燃焼室46
にわたって一体的に設けられている。
【0020】このように構成される燃料改質装置10の
動作について、以下に説明する。
【0021】先ず、燃料改質装置10の始動時には、始
動暖気モードとしてバイパス流路35を介し前記燃料改
質装置10が燃料電池スタック14と遮断状態にある。
そこで、図2に示すように、燃焼機構44を構成する第
1空気経路56から空気ノズル52を介して燃焼室46
に空気が供給され、この燃焼室46内に渦流が形成され
る。この状態で、グロープラグ49が駆動されてこのグ
ロープラグ49の温度が所定温度になったとき、メタノ
ールタンク16からインジェクタ48にメタノールが供
給される。
【0022】メタノールは、インジェクタ48を介して
燃焼室46内に噴霧されるとともに、このメタノールに
空気による渦流が作用して、前記メタノールの微粒化お
よび拡散化が図られる。このため、燃焼室46内では、
グロープラグ49の加熱作用下にメタノールが燃焼し、
この燃焼室46内でのみ保炎がなされる。
【0023】次いで、第2空気経路64から各導入口6
0bを介して流路室66に希釈用空気が導入される。従
って、燃焼室46で生成される高温の燃焼ガスに空気が
混合され、この燃焼ガスの温度が調整された状態で、前
記燃焼ガスが改質室36に配置されている第1および第
2改質触媒層38、40に直接供給される。さらに、第
1および第2改質触媒層38、40が所定の温度に昇温
した後、混合器20を介してメタノールおよび水が所定
の混合比に混合されたメタノール水溶液が蒸発器22に
供給される。
【0024】蒸発器22では、触媒燃焼器24で発生し
た高温の燃焼ガスと蒸気ガスとが熱交換することによっ
てメタノール水溶液が蒸気化し、第2空気経路64から
送られる空気と混合されて供給機構42を構成する各導
入口60bから改質器26内に供給される一方、インジ
ェクタ48から燃焼室46内へのメタノールの供給が停
止される。ここで、第1空気経路56から空気ノズル5
2を介して燃焼室46側に空気が継続して供給されてお
り、インジェクタ48自体の温度を有効に低減してい
る。
【0025】蒸発器22から経路34aに供給された改
質用燃料ガスは、第2空気経路64から噴射される空気
と混合して改質器26内に導入された後、ディフューザ
部70側に送られる。このディフューザ部70では、メ
タノール水溶液、水蒸気および酸素を含む改質用燃料ガ
スがその一部をガス供給流路68に沿って第1改質触媒
層38に送られる一方、他の部分がこの第1改質触媒層
38の中央空洞部分38aに嵌挿された円筒部78の内
部を通って第2改質触媒層40に送られる。
【0026】第1および第2改質触媒層38、40で
は、改質用燃料ガス中のメタノール、水蒸気および酸素
によって発熱反応である酸化反応と吸熱反応である改質
反応とが同時に行われる。これにより、改質器26内に
複雑な伝熱構造を用いる必要がなく、この改質器26全
体の構造を一挙に簡素化することができる。しかも、改
質器26内の発熱反応によって改質反応に必要な熱が供
給されるため、負荷変動に対する応答性がよく、水素ガ
スを含む改質ガスを効率的に生成することが可能にな
る。
【0027】第1改質触媒層38を通って生成された改
質ガスおよび第2改質触媒層40を通って生成された改
質ガスは、熱交換器32aから変成器33に導入された
後、熱変換器32bに送られる。次いで、改質ガスは、
CO除去器28に導入されてこの前記改質ガス中のCO
が選択的に反応除去された後、必要に応じて触媒燃焼器
24に送られる。そして、改質器26から安定した改質
ガスが生成され始めると、バイパス流路35が切り換え
られて燃料電池スタック14にこの改質ガスが供給され
る。
【0028】この場合、第1の実施形態では、図2に示
すように、内側ケース72を囲繞して外側ケース88が
設けられており、この外側ケース88内には、改質室3
6、流路室66および燃焼室46にわたって断熱用空間
90が形成されている。このため、燃焼機構44で生成
される燃焼ガスは、外部への放熱による熱消費量が低減
されて高温のまま第1および第2改質触媒層38、40
に確実に供給される。しかも、第1および第2改質触媒
層38、40で生成される改質ガスは、同様に外部への
放熱による熱消費量が低減された状態で変成器33側に
供給される。
【0029】これにより、燃焼ガスの熱エネルギを有効
利用することができるとともに、外壁部に個別に断熱部
材を装着する必要がなく、薄肉な板状の外側ケース88
を用いるだけで、所望の断熱効果を得ることができる。
しかも、小型かつ経済的な改質器26を容易に提供する
ことが可能になるという効果が得られる。
【0030】さらに、改質器26が、内側ケース72と
外側ケース88との二重円筒ケース構造を採用してい
る。このため、改質器26は、比較的軽量であっても、
全体としての剛性を有効に向上させることができる。
【0031】ところで、第1の実施形態では、改質器2
6に二重円筒ケース構造を採用しているが、変成器3
3、CO除去器28、触媒燃焼器24または管体34に
同様な二重円筒ケース構造を採用することもできる。
【0032】図3に示すように、変成器33は、触媒1
00を配置する室102が形成される内側ケース104
と、この内側ケース104の外壁との間に断熱用空間1
06を形成する外側ケース108とを備えている。内側
ケース104は、改質ガス用入口110と改質ガス用出
口112とを有し、その中央部側が拡径する略円筒形状
に設定されている。外側ケース108は、内側ケース1
04全体を囲繞してこの内側ケース104と同様な形状
に設定されており、空間106が室102全体を覆って
設けられている。
【0033】このため、変成器33では、入口110か
ら導入される改質ガスが、触媒100を介しCO濃度を
調整されて出口112からCO除去器28に送り出され
るまでの間、外部への放熱による熱消費量を有効に低減
することができるという効果が得られる。
【0034】図4に示すように、CO除去器28は、触
媒114を配置する室116が形成される内側ケース1
18と、この内側ケース118の外壁との間に断熱用空
間120を形成する外側ケース122とを備える。内側
ケース118の両端には、ガス入口124とガス出口1
26とが縮径して設けられており、外側ケース120内
には、この内側118全体を囲繞して室116を覆う空
間120が形成されている。
【0035】CO除去器28では、変成器33を通って
変成された改質ガスがガス入口124から室116内に
導入され、触媒114を介して一酸化炭素が選択的に酸
化除去された後、ガス出口126から燃料電池スタック
14側に送られる。その際、室116全体を囲繞して空
間120が設けられており、この空間120内の断熱作
用下に前記室116内での改質ガスの外部への放熱によ
る熱消費量を有効に低減するとともに、該室116内の
温度の均一化を図ることが可能になる。
【0036】図5に示すように、触媒燃焼器24は、触
媒128を収容する室130が形成される内側ケース1
32と、この内側ケース132の外壁との間に断熱用空
間134を形成する外側ケース136とを備える。内側
ケース132の両端には、CO除去器28から送られる
改質ガスおよび燃料電池スタック14から送られる排気
ガスが導入されるガス入口138と、蒸発器22に蒸発
熱を送るための燃焼ガスを導出するガス出口140とが
設けられる。外側ケース136は、内側ケース132と
同様な形状に設定され、室130全体を覆って空間13
4を形成している。
【0037】このように構成される触媒燃焼器24で
は、室130に導入される改質ガスや排ガスが触媒12
8によって燃焼し、燃焼ガスとして蒸発器22に送られ
る。その際、室130全体を覆って空間134が設けら
れており、ガスの熱消費量を大幅に低減するとともに、
前記室130内の保温および断熱効果により燃焼性を促
進させることができる。
【0038】図6に示すように、管体34には、この管
体34の外壁との間に断熱用空間142を形成する外側
ケース144が設けられている。このため、管体34内
を流れる各種のガスは、その熱消費量を有効に低減して
所望の温度を維持して各処理部に送られる。
【0039】図7は、本発明の第2の実施形態に係る燃
料改質装置150を構成する改質器152の要部縦断面
説明図である。改質器152は、改質室154を形成す
る内側ケース156と、この内側ケース156の外壁と
の間に断熱用空間158を形成する外側ケース160と
を備える。
【0040】改質室154には、第1乃至第5改質触媒
層(改質触媒部)162a、162b、162c、16
2dおよび162eがガス流れ方向(矢印A方向)に沿
って積層されており、前記第1乃至第5改質触媒層16
2a〜162e間には、ガス流路形成手段164a、1
64b、164cおよび164dが配置されている。改
質室154の出口側に熱交換器166が装着され、改質
ガスの温度を調整している。空間158には、改質室1
54内のガス流れ方向(矢印A方向)とは反対方向(矢
印B方向)に酸化用空気が供給される。この酸化用空気
は、空気供給器30を介して空間158に供給された
後、この空気供給器30に戻される。
【0041】このように構成される改質器152では、
燃焼ガスが改質器154に配置されている第1乃至第5
改質触媒層162a〜162eに供給される際、内側ケ
ース156と外側ケース160との間に形成されている
空間158に空気が導入されるため、この燃焼ガスの外
部への放熱による熱消費量を低減し得るとともに、前記
空気がプレヒートされる。従って、改質室154に燃料
ガスおよび水蒸気とともに、酸化用空気が導入される
際、この空気がプレヒートされているために、温調処理
が容易かつ円滑に遂行されるという効果が得られる。
【0042】さらに、第1乃至第5改質触媒層162a
〜162eは、触媒層前段の酸化反応によって入口側温
度より出口側温度が高くなっている。このため、空気を
燃料ガスの流れ方向とは逆方向に流すことにより、比較
的高温となっている第5改質触媒層162e側の熱を第
1改質触媒層162a側に移行させ、改質室154内の
温度を全体として均一化することが可能になる。これに
より、熱源の有効利用を図る他、多層配置されている第
1乃至第5改質触媒層162a〜162eにより所望の
改質ガスを効率的に生成することができるという効果が
得られる。
【0043】図8は、本発明の第3の実施形態に係る燃
料改質装置を構成するCO除去器170の概略縦断面説
明図である。なお、図4に示すCO除去器28と同一の
構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明
は省略する。
【0044】CO除去器170は、外側ケース122に
空気導入口172と空気導出口174とが設けられてお
り、この空気導入口172が温度制御可能な空気(温調
媒体)の供給源に接続されている。この空気は、例え
ば、燃料電池スタック14から排出される廃熱空気や触
媒燃焼器24から排出される廃熱空気等を使用すること
ができ、例えば、温度制御可能な媒体を通すことによっ
て前記廃熱空気の温度コントロールが行われる。
【0045】従って、CO除去器170では、温度制御
された廃熱空気が空間120に供給されるため、室11
6内の温度を所望の温度に容易かつ正確に制御すること
ができるという効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る燃料改質装置では、改質触
媒部に配置される改質室を形成する内側ケースと、この
内側ケースとの間に断熱用空間を形成して前記内側ケー
スを囲繞する外側ケースとを備え、前記空間の断熱作用
下に前記改質室内の前記改質触媒部の断熱保温が確実に
遂行される。さらに、改質ガス等の熱消費量を低減し得
るとともに、改質器全体の剛性を向上させ、軽量な前記
改質器を経済的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料改質装置を
組み込む燃料電池システムの概略構成説明図である。
【図2】前記燃料改質装置を構成する改質器の縦断面説
明図である。
【図3】前記燃料改質装置を構成する変成器の縦断面説
明図である。
【図4】前記燃料改質装置を構成するCO除去器の縦断
面説明図である。
【図5】前記燃料改質装置を構成する触媒燃焼器の縦断
面説明図である。
【図6】前記燃料改質装置を構成する管体の縦断面説明
図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る燃料改質装置を
構成する改質器の要部縦断面説明図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る燃料改質装置を
構成するCO除去器の概略縦断面説明図である。
【符号の説明】
10、150…燃料改質装置 12…燃料電池システ
ム 14…燃料電池スタック 20…混合器 22…蒸発器 24…触媒燃焼器 26、152…改質器 28、70…CO除去
器 33…変成器 36、154…改質室 38、40、162a〜162e…改質触媒層 42…供給機構 44…燃焼機構 46…燃焼室 48…インジェクタ 66…流路室 76…ガス流路形成手
段 88、108、122、136、144、160…外側
ケース 90、106、120、142、158…空間 102、116、130…室 104、118、132、156…内側ケース 164a〜164d…ガス流路成形手段 172…空気導入口 174…空気導出口
フロントページの続き (72)発明者 磯部 昭司 埼玉県和光市中央1−4−1 株式会社本 田技術研究所内 (72)発明者 井関 英治 埼玉県和光市中央1−4−1 株式会社本 田技術研究所内 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB12 5H027 AA06 BA01 BA09 BA10 BC06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素を含む改質用燃料を改質すること
    により、水素を含む改質ガスを生成する燃料改質装置で
    あって、 改質触媒部が配置される改質室を設けた改質器を備え、 前記改質器は、前記改質室を形成する内側ケースと、 前記内側ケースの外壁との間に断熱用空間を形成して該
    内側ケースを囲繞する外側ケースと、 を備えることを特徴とする燃料改質装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料改質装置において、前
    記内側ケースの外壁と前記外側ケースと間に形成された
    前記空間に温調媒体を供給する温調媒体供給手段を備え
    ることを特徴とする燃料改質装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の燃料改質装置において、前
    記温調媒体は、酸化反応用空気であることを特徴とする
    燃料改質装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の燃料改質装置にお
    いて、前記温調媒体を前記改質室内でのガス流れ方向と
    は反対方向に流すことを特徴とする燃料改質装置。
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