JP2000062603A - アンチスキッド装置 - Google Patents

アンチスキッド装置

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JP2000062603A
JP2000062603A JP10237172A JP23717298A JP2000062603A JP 2000062603 A JP2000062603 A JP 2000062603A JP 10237172 A JP10237172 A JP 10237172A JP 23717298 A JP23717298 A JP 23717298A JP 2000062603 A JP2000062603 A JP 2000062603A
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pressure
hydraulic pressure
wheel
gradient
wheel cylinder
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JP10237172A
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Yoshiki Fukada
善樹 深田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイールシリンダの液圧をロック液圧近傍ま
で精度よく急増圧することができるアンチスキッド装置
を提供することである。 【解決手段】 車輪速度と車体速度に基づきホイールシ
リンダの液圧を増減させる液圧制御手段を有するアンチ
スキッド装置において、車輪がロックする前記ホイール
シリンダの液圧をロック液圧として推定する推定手段
(S13)と、前記液圧制御手段により前記ホイールシ
リンダの液圧を減圧した状態から増圧を開始する初期増
圧時には、前記推定手段によって推定されたロック液圧
に基づき設定された所定液圧まで、第1の増圧勾配で前
記液圧制御手段による前記ホイールシリンダの液圧の増
圧を制御すると共に、前記所定液圧まで増圧された以降
は前記第1の増圧勾配より小さい第2の増圧勾配で前記
液圧制御手段による前記ホイールシリンダの液圧の増圧
を制御する増圧制御手段(S19,S22)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両制動時に各
車輪がロックしないように、各車輪に備えられているホ
イールシリンダの液圧を制御するアンチスキッド装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アンチスキッド装置は、車両制動時に各
車輪がロックしないように車輪速度と車体速度に基づき
ホイールシリンダの液圧を増減させる装置である。この
アンチスキッド装置においては、ホイールシリンダの液
圧が過剰に減圧さた場合等においてホイールシリンダの
液圧の余分な減少を早期にとりもどし制動距離を短縮す
るために、ホイールシリンダの液圧の増圧開始時に急増
圧を行う装置が存在する(特開平6−56019号公報
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
アンチスキッド装置においては、急増圧時の増圧時間を
減圧時間から演算して求め、この演算により求められた
増圧時間に基づいてホイールシリンダの液圧の急増圧を
行っているため、ロック液圧近傍まで精度よくホイール
シリンダの液圧を上昇させることは困難であり制動距離
の短縮に限界が生じていた。
【0004】この発明の課題は、ホイールシリンダの液
圧をロック液圧近傍まで精度よく急増圧することができ
るアンチスキッド装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のアンチス
キッド装置は、車輪速度と車体速度に基づきホイールシ
リンダの液圧を増減させる液圧制御手段を有するアンチ
スキッド装置において、車輪がロックする前記ホイール
シリンダの液圧をロック液圧として推定する推定手段
と、前記液圧制御手段により前記ホイールシリンダの液
圧を減圧した状態から増圧を開始する初期増圧時には、
前記推定手段によって推定されたロック液圧に基づき設
定された所定液圧まで、第1の増圧勾配で前記液圧制御
手段による前記ホイールシリンダの液圧の増圧を制御す
ると共に、前記所定液圧まで増圧された以降は前記第1
の増圧勾配より小さい第2の増圧勾配で前記液圧制御手
段による前記ホイールシリンダの液圧の増圧を制御する
増圧制御手段を有することを特徴とする。
【0006】また、請求項2記載のアンチスキッド装置
は、請求項1記載のアンチスキッド装置の前記推定手段
が路面状態を検出する路面状態検出手段を備え、前記路
面状態検出手段によって検出された路面状態に基づき前
記ロック液圧を推定することを特徴とする。
【0007】また、請求項3記載のアンチスキッド装置
は、請求項2記載のアンチスキッド装置の前記路面状態
検出手段が車輪ロック時の前記ホイールシリンダの液圧
に基づいて路面状態を検出することを特徴とする。
【0008】この請求項1〜請求項3記載のアンチスキ
ッド装置によれば、増圧開始初期に第1の増圧勾配によ
りホイールシリンダの液圧の急増圧が実行される。この
ホイールシリンダの液圧の急増圧は推定されたロック液
圧に基づく所定液圧まで実行されるので、精度良くロッ
ク液圧近傍まで急増圧することができる。従って、制動
距離を短縮することができる。
【0009】また、請求項4記載のアンチスキッド装置
は、請求項2記載のアンチスキッド装置において、前記
ロック液圧を接地荷重に応じて補正するロック液圧補正
手段を更に備えることを特徴とする。
【0010】ロック液圧は車輪のロック発生時のみにお
いて推定するため、車輪のロックが発生していない間に
接地荷重が変化すると、推定されたロック液圧と実際の
ロック液圧との間の差が大きくなりアンチスキッド制御
の精度が悪化する。従って、この請求項4記載のアンチ
スキッド装置によれば、推定したロック液圧に対して接
地荷重に応じた補正を加えることによりアンチスキッド
制御の精度を向上させることができる。
【0011】また、請求項5記載のアンチスキッド装置
は、請求項1〜請求項4記載のアンチスキッド装置にお
いて、車両の各車輪のうち所定車輪に対して前記液圧制
御手段による制御が実行されかつ、前記所定車輪以外の
車輪に対して前記液圧制御手段による制御が実行されて
いない場合には、前記所定車輪に対する前記第1の増圧
勾配を前記所車定輪以外の車輪に対する前記第1の増圧
勾配よりも小さく設定すると共に、前記所定車輪に対す
る前記第2の増圧勾配を前記所車定輪以外の車輪に対す
る前記第2の増圧勾配よりも大きく設定する増圧勾配設
定手段を更に備えることを特徴とする。
【0012】路面状態、即ちμが実際より小さく推定さ
れた場合には、第2の増圧勾配、即ち小さい増圧勾配で
ホイールシリンダの液圧の増圧が実施される時間が長く
なることから制動距離が延びる可能性がある。従って、
この請求項5記載のアンチスキッド装置によれば、路面
状態の推定に誤差がある可能性が高い他輪がアンチスキ
ッド制御に入らない状態では、増圧勾配設定手段により
第1の増圧勾配を小さく設定すると共に第2の増圧勾配
を大きく設定する。これによりμが実際より小さく推定
された場合においても制動距離が延びることを防止でき
る。
【0013】また、請求項6記載のアンチスキッド装置
は、請求項1〜請求項4記載のアンチスキッド装置にお
いて、車両旋回中には外輪に対する前記第1の増圧勾配
を内輪に対する前記第1の増圧勾配よりも小さく設定す
ると共に、外輪に対する前記第2の増圧勾配を内輪に対
する前記第2の増圧勾配よりも大きく設定する増圧勾配
設定手段を更に備えることを特徴とする。
【0014】また、請求項7記載のアンチスキッド装置
は、請求項1〜請求項4記載のアンチスキッド装置にお
いて、車両の左右輪における前記液圧制御手段の作動状
態の差が所定以下の範囲にあるときには、左右輪におい
て交互に前記第1の増圧勾配を小さく設定すると共に前
記第2の増圧勾配を大きく設定する増圧勾配設定手段を
更に備えることを特徴とする。
【0015】路面状態、即ちμが実際より小さく推定さ
れた場合には、第2の増圧勾配、即ち小さい増圧勾配で
ホイールシリンダの液圧の増圧が実施される時間が長く
なることから制動距離が延びる可能性がある。従って、
この請求項6又は請求項7記載のアンチスキッド装置に
よれば、増圧勾配設定手段により、車両の旋回中は外
輪、車両の直進中は左右輪交互に、第1の増圧勾配を小
さく設定すると共に第2の増圧勾配を大きく設定する。
これによりμが実際より小さく推定された場合において
も制動距離が延びることを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して、こ
の発明の実施の形態にかかる電子制御ブレーキ装置を用
いるアンチスキッド装置について説明する。図1は電子
制御ブレーキ装置10の油圧回路図である。この電子制
御ブレーキ装置10は運転者によるブレーキペダル12
の踏み込み操作に応答してブレーキオイルを圧送するマ
スタシリンダ14を有している。マスタシリンダ14に
は常開型のシミュレータカット弁16を介してピストン
18a及びスプリング18bを内蔵するストロークシミ
ュレータ18が接続されている。また、マスタシリンダ
14とシミュレータカット弁16との間には、マスタシ
リンダ14内の圧力を検出するためのマスタ圧センサ2
0が設けられている。
【0017】リザーバ22には油圧供給導管24及び油
圧排出導管26の一端が接続されている。油圧供給導管
24の途中には電動機28により駆動されるオイルポン
プ30が設けられていると共に、オイルポンプ30によ
り120気圧程度に昇圧された油圧を貯えるアキュムレ
ータ32が設けられている。
【0018】油圧供給導管24の他端は左前輪用の油圧
供給導管34FLを介して左前輪のホイールシリンダ36
FLに接続され、右前輪用の油圧供給導管34FRを介して
右前輪のホイールシリンダ36FRに接続されている。ま
た、油圧供給導管24の他端は左後輪用の油圧供給導管
34RLを介して左後輪のホイールシリンダ36RLに接続
され、右後輪用の油圧供給導管34RRを介して右後輪の
ホイールシリンダ36RRに接続されている。
【0019】同様に油圧排出導管26の他端は左前輪用
の油圧排出導管38FLを介して左前輪のホイールシリン
ダ36FLに接続され、右前輪用の油圧排出導管38FRを
介して右前輪のホイールシリンダ36FRに接続されてい
る。また、油圧排出導管26の他端は左後輪用の油圧排
出導管38RLを介して左後輪のホイールシリンダ36RL
に接続され、右後輪用の油圧排出導管38RRを介して右
後輪のホイールシリンダ36RRに接続されている。
【0020】油圧供給導管34FL、34FR、34RL、3
4RRの途中にはそれぞれ常閉型の電磁流量制御弁40F
L、40FR、40RL、40RRが設けられており、油圧排
出導管38FL、38FR、38RL、38RRの途中にはそれ
ぞれ常閉型の電磁流量制御弁42FL、42FR、42RL、
42RRが設けられている。また、ホイールシリンダ36
FL、36FR、36RL及び36RR内のそれぞれの圧力を検
出するために圧力センサ圧力センサ44FL、44FR、4
4RL及び44RRが設けられている。
【0021】図2は電子制御ブレーキ装置10のブロッ
ク構成図である。図中符号50で示すものはマイクロコ
ンピュータであり、中央処理ユニット(CPU)50
a、リードオンリメモリ(ROM)50b、ランダムア
クセスメモリ(RAM)50c、入力部50d及び出力
部50eを有し、これらが双方向性のコモンバス50f
により互いに接続されている。
【0022】マイクロコンピュータ50の入力部50d
には、マスタ圧力センサ20により出力されるマスタシ
リンダ14内の圧力を示す信号、圧力センサ44FL〜4
4RRより出力されるホイールシリンダ36FL〜36RR内
の圧力を示す信号、車輪速センサ52FL〜52RRにより
出力される各車輪の車輪速度を示す信号及びGセンサ5
4により出力される車両に作用する加速度を示す信号が
入力される。一方、出力部50eを介して、シミュレー
タカット弁16、電磁流量制御弁40FL〜40RR,42
FL〜42RR、電動機28に対して制御信号が出力され
る。
【0023】この電子制御ブレーキ装置10において
は、ブレーキペダル12が操作された場合に、マスタシ
リンダ14内の圧力がマスタ圧センサ20により検出さ
れ、このマスタ圧センサ20により検出されたマスタシ
リンダ14内の圧力に基づいて目標制御量が演算され
る。そして、この目標制御量に基づいてホイールシリン
ダ36FL〜36RR内の圧力(ブレーキ油圧)を制御する
ことにより各輪に対して付加される制動力を制御する。
即ち、マイクロコンピュータ50は、電磁流量制御弁4
0FL〜40RRに対して制御信号を出力することにより、
電磁流量制御弁40FL〜40RRの開閉を制御することに
より、ホイールシリンダ36FL〜36RR内の圧力を目標
制御量に対応する圧力まで増加させ、各輪に対して付加
される制動力を増加させる。また、電磁流量制御弁40
FL〜40RRに対して制御信号を出力することにより、電
磁流量制御弁40FL〜40RRの閉状態にすると共に、電
磁流量制御弁42FL〜42RRに対して制御信号を出力す
ることにより、電磁流量制御弁42FL〜42RRの開閉状
態を制御することにより、ホイールシリンダ36FL〜3
6RR内の圧力を目標制御量に対応する圧力まで減少さ
せ、各輪に対して付加される制動力を減少させる。
【0024】次に、図3に示すフローチャートを参照し
て、実施の形態にかかる電子制御ブレーキ装置を用いた
アンチスキッド装置の作動について説明する。なお、ア
ンチスキッド装置による制御は各輪毎に独立して実施さ
れるため、ここでは、左前輪を例にとって説明する。
【0025】まず、マイクロコンピュータ50のCPU
50aは、各車輪速センサ52FL〜52RRの出力信号に
基づいて算出された推定車体速度VSOと左前輪の車輪速
センサ52FLにより検出された車輪速度VWとの差が所
定値以上であると判断した場合に、左前輪にロックが発
生したと判別し(ステップS10)、制御モードを減圧
モードに変更する(ステップS11)。
【0026】次に、μ(路面状態、即ち路面摩擦係数)
の推定を行う(ステップS12)。即ち、μ=PW
(R*W)によりμを求める。ここで、PWは圧力セン
サ44FLにより検出したロック発生時の左前輪のホイー
ルシリンダ36FL内の圧力であり、R(摩擦円利用率)
は図4に示すマップによりタイヤスリップ角から定めら
れる値であり、W(接地荷重)はGセンサ54の出力値
に基づき推定した値である。
【0027】次に、接地荷重補正を行ったロック油圧P
lの推定を行う(ステップS13)。即ち、現時点にお
けるR’(摩擦円利用率)及びW’(接地荷重)を用い
て、Pl=μ(R’*W’)により、ロック油圧の推定
を行う。なお、ステップS12においてμが推定される
のは、ステップS10においてロック発生と判別された
場合であることから、ステップS10においてロック発
生と判別さない場合には、前回のロック発生時に推定さ
れたμを用いてロック油圧の推定を行うことになる。
【0028】従って、接地荷重がロック発生時点に対し
て変化した場合には、この変化した接地荷重に基づくロ
ック液圧を求めることにより最適な制御を行うことがで
きる。
【0029】次に、増圧勾配の設定を行う(ステップS
14)。即ち、図5に示すように、まず、他輪がアンチ
スキッド制御に入っていないかどうかの判断を行う(S
140)。ここで、他輪、即ち左前輪以外の何れの輪も
アンチスキッド制御に入っていないと判断した場合に
は、増圧勾配を設定2とする(S141)。一方、左前
輪以外の何れかの輪がアンチスキッド制御に入っている
と判断した場合には、車両が旋回中であるか否かの判断
を行い(S142)、車両が旋回中である場合には、外
輪の増圧勾配を設定2とする一方、内輪の増圧勾配を設
定1とする(S143,S141,S144)。また、
ステップS142において、車両が旋回中でない、即ち
直進中と判断した場合には、左右輪の増圧勾配を設定
1、設定2の交互に切換える。(S145)。
【0030】ここで、増圧勾配は図6で示すように定め
られる。即ち、設定1は性能を重視した設定であり、急
増圧と緩増圧との差が大きく設定されている。一方、設
定2は信頼性を重視した設定であり、急増圧と緩増圧と
の差が小さく、即ち、急増圧の増圧勾配は設定1に比較
して小さく設定され、緩増圧の設定勾配は設定1に比較
して大きく設定されている。
【0031】なお、増圧勾配に関して設定1及び設定2
を設けているのは、アンチスキッド装置の性能の向上と
信頼性の向上を図るためである。即ち、設定1によれば
初期に急増圧するため制動距離を短くすることが可能で
あるが、μの値が実際よりも低めに推定された場合に
は、緩増圧により長い時間増圧がされることになるため
制動距離が長くなる可能性がある。そこでμの値に誤差
が含まれる可能性が高い場合、例えば、他輪がアンチス
キッド制御に入らない場合には、設定2とすることで信
頼性の向上を図ることができる。また、左右輪の何れ
か、即ち車両の旋回中は外輪、直進中は左右輪において
交互に設定1と設定2を切換えることにより信頼性の向
上を図っている。
【0032】次に、制御モードが減圧モードか否かの判
断を行う(ステップS15)。即ち、ステップS11に
おいて制御モードが減圧モードに切換えられている場合
には、ステップS16に進み、ホイールシリンダ36FL
の油圧を急減圧する。この場合には、電磁流量制御弁4
0FLに対して制御信号を出力することにより、電磁流量
制御弁40FLの閉状態にすると共に、電磁流量制御弁4
2FLに対して制御信号を出力することにより、電磁流量
制御弁42FLの開閉状態を制御することにより、ホイー
ルシリンダ36FL内の圧力を急速に減少させる(図7参
照)。このホイールシリンダ36FLの減圧により車輪速
度が回復した場合には、制御モードを初期増圧モードに
切換える(ステップS17)。
【0033】次に、ステップS18において、制御モー
ドが初期増圧モードと判断された場合、即ち、ステップ
S17において制御モードが初期増圧モードに切換えら
れている場合には、ステップS19に進み、ホイールシ
リンダ36FLの油圧を急増圧する。この場合には、電磁
流量制御弁40FLに対して制御信号を出力することによ
り、電磁流量制御弁40FLの開閉を制御することによ
り、ホイールシリンダ36FL内の圧力を急激に増加させ
る(図7参照)。なお、ホイールシリンダ36FL内の圧
力の急増圧は、ステップS14において設定されている
増圧勾配、即ち設定1又は設定2に基づいて行われる。
【0034】そして、圧力センサ44FLにより検出され
たホイールシリンダ36FL内の圧力PWがロック油圧P
lの80%まで上昇したら、制御モードを後期増圧モー
ドに切換える(ステップS20)。
【0035】次に、ステップS21において、制御モー
ドが後期増圧モードと判断された場合、即ち、ステップ
S20において制御モードが後期増圧モードに切換えら
れている場合には、ステップS22に進み、ホイールシ
リンダ36FLの油圧を緩増圧する。この場合には、電磁
流量制御弁40FLに対して制御信号を出力することによ
り、電磁流量制御弁40FLの開閉を制御することによ
り、ホイールシリンダ36FL内の圧力を緩やかに増加さ
せ徐々にロック油圧に近づける(図7参照)。なお、ホ
イールシリンダ36FL内の圧力の緩増圧は、ステップS
14において設定されている増圧勾配、即ち設定1又は
設定2に基づいて行われる。また、緩増圧中にロック油
圧が変化、即ち増大した場合には、再度初期増圧モード
に制御モードを変更するようにしても良い。
【0036】この実施の形態にかかるアンチスキッド装
置によれば、減圧モード後の初期増圧モードにおいて、
ホイールシリンダの油圧の急増圧が実行されるが、この
急増圧はロック液圧に基づく所定油圧まで実行されるの
で、精度良くロック液圧近傍まで急増圧することができ
る。従って、早期にホイールシリンダの油圧を上昇させ
ることができるため制動距離を短縮することができる。
【0037】また、ロック油圧は、圧力センサにより検
出したロックが発生した時点におけるホイールシリンダ
内の圧力に基づいて推定されていることから、増圧のし
過ぎを回避することができ、ロック液圧近傍まで制度よ
く急増圧することができる。
【0038】また、ロック液圧を推定するためのμは、
ロックが発生した時点においてのみ推定されるため、そ
の後接地荷重が変化したような場合には、ロック油圧が
変化して最適な制御ができなくなるが、この実施の形態
のアンチスキッド装置によれば、接地荷重に基づいてロ
ック油圧の補正を行っているため常に最適な制御を行う
ことができる。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、増圧開始初期に第1
の増圧勾配によりホイールシリンダの液圧の急増圧が実
行されが、このホイールシリンダの液圧の急増圧は推定
されたロック液圧に基づく所定の液圧まで実行されるの
で、精度良くロック液圧近傍まで急増圧することができ
ることから制動距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる電子制御ブレー
キ装置の油圧回路図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる電子制御ブレー
キ装置のブロック構成図である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる電子制御ブレー
キ装置を用いたアンチスキッド装置の作動を示すフロー
チャートである。
【図4】この発明の実施の形態にかかるアンチスキッド
装置の作動制御に用いる摩擦円利用率を求めるためのマ
ップである。
【図5】この発明の実施の形態にかかるアンチスキッド
装置の作動制御における増圧勾配設定処理を示すフロー
チャートである。
【図6】この発明の実施の形態にかかるアンチスキッド
装置の作動制御に用いる増圧勾配を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態にかかるアンチスキッド
装置の作動制御の制御モードを説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10…電子制御ブレーキ装置、12…ブレーキペダル、
14…マスタシリンダ、16…シミュレータカット弁、
18…ストロークシミュレータ、20…マスタ圧セン
サ、22…リザーバ、24…油圧供給導管、26…油圧
排出導管、30…オイルポンプ、32…アキュムレー
タ、36FL〜36RR…ホイールシリンダ、40FL〜40
RR,42FL〜42RR…電磁流量制御弁、52FL〜52RR
…車輪速センサ、54…Gセンサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪速度と車体速度に基づきホイールシ
    リンダの液圧を増減させる液圧制御手段を有するアンチ
    スキッド装置において、 車輪がロックする前記ホイールシリンダの液圧をロック
    液圧として推定する推定手段と、 前記液圧制御手段により前記ホイールシリンダの液圧を
    減圧した状態から増圧を開始する初期増圧時には、前記
    推定手段によって推定されたロック液圧に基づき設定さ
    れた所定液圧まで、第1の増圧勾配で前記液圧制御手段
    による前記ホイールシリンダの液圧の増圧を制御すると
    共に、前記所定液圧まで増圧された以降は前記第1の増
    圧勾配より小さい第2の増圧勾配で前記液圧制御手段に
    よる前記ホイールシリンダの液圧の増圧を制御する増圧
    制御手段と、 を有することを特徴とするアンチスキッド装置。
  2. 【請求項2】 前記推定手段は、路面状態を検出する路
    面状態検出手段を備え、前記路面状態検出手段によって
    検出された路面状態に基づき前記ロック液圧を推定する
    ことを特徴とする請求項1記載のアンチスキッド装置。
  3. 【請求項3】 前記路面状態検出手段は、車輪ロック時
    の前記ホイールシリンダの液圧に基づいて路面状態を検
    出することを特徴とする請求項2記載のアンチスキッド
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ロック液圧を接地荷重に応じて補正
    するロック液圧補正手段を更に備えることを特徴とする
    請求項2記載のアンチスキッド装置。
  5. 【請求項5】 車両の各車輪のうち所定車輪に対して前
    記液圧制御手段による制御が実行されかつ、前記所定車
    輪以外の車輪に対して前記液圧制御手段による制御が実
    行されていない場合には、前記所定車輪に対する前記第
    1の増圧勾配を前記所車定輪以外の車輪に対する前記第
    1の増圧勾配よりも小さく設定すると共に、前記所定車
    輪に対する前記第2の増圧勾配を前記所車定輪以外の車
    輪に対する前記第2の増圧勾配よりも大きく設定する増
    圧勾配設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1
    〜請求項4の何れか一項に記載のアンチスキッド装置。
  6. 【請求項6】 車両旋回中には外輪に対する前記第1の
    増圧勾配を内輪に対する前記第1の増圧勾配よりも小さ
    く設定すると共に、外輪に対する前記第2の増圧勾配を
    内輪に対する前記第2の増圧勾配よりも大きく設定する
    増圧勾配設定手段を更に備えることを特徴とする請求項
    1〜請求項4の何れか一項に記載のアンチスキッド装
    置。
  7. 【請求項7】 車両の左右輪における前記液圧制御手段
    の作動状態の差が所定以下の範囲にあるときには、左右
    輪において交互に前記第1の増圧勾配を小さく設定する
    と共に前記第2の増圧勾配を大きく設定する増圧勾配設
    定手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜請求項
    4の何れか一項に記載のアンチスキッド装置。
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