JP2000058874A - ショットキーバリア半導体装置およびその製法 - Google Patents

ショットキーバリア半導体装置およびその製法

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JP2000058874A JP22845598A JP22845598A JP2000058874A JP 2000058874 A JP2000058874 A JP 2000058874A JP 22845598 A JP22845598 A JP 22845598A JP 22845598 A JP22845598 A JP 22845598A JP 2000058874 A JP2000058874 A JP 2000058874A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆方向のリーク電流を小さくしながら順方向
電圧が低い、省電力で低電圧駆動が可能なショットキー
バリア半導体装置およびその製法を提供する。 【解決手段】 n+ 形である高不純物濃度の第1導電形
の半導体基板1上にn-形である低不純物濃度の第1導
電形の半導体層2がエピタキシャル成長され、その半導
体層2の表面側に少なくとも2以上の領域に亘り、p+
形である第2導電形の半導体領域6が隣接して設けら
れ、半導体層2の動作領域の表面にショットキーバリア
を形成する金属層3が設けられている。そして、前記隣
接する第2導電形の半導体領域6が形成されないで動作
領域となる低不純物濃度の第1導電形の半導体層2の厚
さhが、第2導電形の半導体領域6の上面と半導体基板
1の上面との距離gより小さくなるように形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板上の動作
層とする半導体層上にショットキーバリアを形成する金
属層が設けられるショットキーバリア半導体装置および
その製法に関する。さらに詳しくは、リーク電流が少な
く、かつ、順方向電圧の低いショットキーバリア半導体
装置およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ショットキーバリアダイオード(SB
D)は、スイッチング特性が高速で、順方向損失が小さ
いため、高周波用の整流回路に広く用いられている。従
来のSBDは、たとえば図6に断面説明図が示されるよ
うな構造になっている。すなわち、図6において、1は
たとえばシリコンなどからなるn+ 形の半導体基板で、
2は半導体基板1の上にエピタキシャル成長された、た
とえばn- 形の動作層となる半導体層、3はモリブデン
(Mo)などからなり、ショットキーバリアを形成する
金属層、4は金属層3の外周近傍の半導体層2の表面側
にp+ 形ドーパントが拡散されて、ショットキー接合の
周辺部での耐圧を向上させるために形成されたガードリ
ングである。5は半導体層2の表面に熱酸化法またはC
VD法などにより形成された、たとえばSiO2 などか
らなる絶縁膜である。
【0003】この金属層3と半導体層2とのショットキ
ー接合により得られるSBDの順方向電圧VF や逆方向
のリーク電流IR の特性は、金属材料と半導体層との固
有の障壁値により、図7に示されるように変化する。こ
の種のショットキー接合を得るための金属材料として
は、取扱い易さ、経済性、信頼性などの点からTiやM
oなどが実用的に用いられるが、それらの材料の障壁値
に応じて、順方向電圧および逆方向のリーク電流が定ま
る。そして、順方向電圧と逆方向のリーク電流との間に
は相反関係があり、リーク電流が小さい材料は順方向電
圧が高くなり、順方向電圧の低い材料は逆方向のリーク
電流が大きくなり、リーク電流および順方向電圧の両方
を共に低くすることができない。
【0004】一方、特公昭59−35183号公報に
は、ショットキーバリア半導体装置の逆方向リーク電流
を低くすることにより逆方向の耐圧を高くするため、図
8に示されるような構造が開示されている。すなわち、
図8において、1〜5は図6と同じ部分を示し、6は、
動作層とするn- 形の半導体層2の表面に島状または短
冊状に設けられるp+ 形の半導体領域で、半導体層2側
に形成される空乏層により逆方向のリーク電流を減少さ
せることにより耐圧を向上させる構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
ショットキーバリアを形成する実用的な金属材料を使用
するショットキーバリア特性は、その材料に応じた順方
向電圧およびリーク電流の特性を有しており、その相反
特性を避けることができない。また、逆方向のリーク電
流を低下させるため、前述の動作層とする半導体層の表
面にその半導体層と異なる導電形(たとえばn形半導体
層に対するp形領域)の半導体領域を形成すると、その
p形領域は動作領域にならないため、半導体層の動作領
域の面積が小さくなる。面積が小さくなると、金属層と
半導体基板の裏面に設けられる電極との間の直列抵抗が
増大し、結局は順方向電圧が高くなるという問題があ
る。ショットキーバリア半導体装置は、その順方向電圧
が低いことに特徴があるが、近年の電子機器の軽薄短小
化および省電力で低電圧駆動化に伴い、チップ面積を大
きくしないで、順方向電圧および逆方向リーク電流の両
方をなお一層低下させた高性能のショットキーバリア半
導体装置が要望されている。
【0006】また、たとえば特公昭59−35183号
公報にも示されるように、従来は逆方向耐圧を高くする
ことが課題の1つであり、逆方向の耐圧を高くするため
には、p形の拡散領域の下端と半導体層2の下端との距
離を大きくする必要がある。そのため、一層順方向の直
列抵抗が大きくなり、順方向電圧が高くなるという問題
がある。一方、近年ではショットキーバリア半導体装置
もICなどと共に電源の2次側の低い電圧で使用される
ケースが多くなり、逆方向耐圧もたとえば30V程度の
数十Vを満たせばよい反面、前述のように、電子機器の
省電力化、低電圧駆動化に伴って、より一層順方向電圧
が低く、リーク電流の小さいショットキーバリア半導体
装置が要望されている。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、逆方向のリーク電流を小さくしながら
順方向電圧が低い、省電力で低電圧駆動が可能なショッ
トキーバリア半導体装置およびその製法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるショットキ
ーバリア半導体装置は、高不純物濃度の第1導電形の半
導体基板と、該半導体基板上にエピタキシャル成長され
る低不純物濃度の第1導電形の半導体層と、該半導体層
の表面側に少なくとも2以上の領域に亘り隣接して設け
られる第2導電形の半導体領域と、前記半導体層および
前記第2導電形の半導体領域の表面に設けられるショッ
トキーバリアを形成する金属層とからなり、前記第2導
電形の半導体領域が形成されないで動作領域となる前記
低不純物濃度の第1導電形の半導体層の厚さが、前記第
2導電形の半導体領域の上面と前記半導体基板の上面と
の距離より小さくなるように形成されている。
【0009】この構造にすることにより、動作層とする
第1導電形の半導体層に第2導電形の半導体領域が形成
されることにより、その空乏層により逆方向のリーク電
流が阻止されてリーク電流を抑制することができ、動作
領域となる低不純物濃度の半導体層はその厚さが薄くな
って直列抵抗が減少し順方向電圧を低下させることがで
きる。
【0010】前記第2導電形の半導体領域が形成されな
いで動作領域となる第1導電形の半導体層の表面の一部
が除去される構造にすれば、表面を選択的に酸化してエ
ッチングしたり、直接選択的にエッチングすることによ
り、第1導電形の半導体層を簡単にしかも制御よく薄く
することができる。
【0011】前記第2導電形の半導体領域が形成されな
いで動作領域となる第1導電形半導体層の前記半導体基
板側に第1導電形の高不純物濃度の埋込領域が形成され
ることにより、さらに前記低不純物濃度の半導体層が薄
くされることにより、より一層直列抵抗を下げることが
できて順方向電圧を低下させることに寄与する。
【0012】本発明のショットキーバリア半導体装置の
製法は、(a)高不純物濃度の第1導電形の半導体基板
上に低不純物濃度の第1導電形の半導体層をエピタキシ
ャル成長し、(b)該エピタキシャル成長された半導体
層の動作領域の表面にマスクを形成して第2導電形の不
純物を導入することにより、隣接する2以上の第2導電
形の半導体領域を形成し、(c)該第2導電形の半導体
領域の表面を被覆して前記第1導電形の半導体層を露出
させる耐酸化性のマスクを、前記半導体層が設けられた
基板の表面に形成して酸化することにより、前記第1導
電形の半導体層の露出面を酸化し、(d)前記耐酸化性
マスクおよび前記酸化により形成された酸化膜を除去
し、(e)前記酸化膜の除去により露出する第1導電形
の半導体層および前記第2導電形の半導体領域上にショ
ットキーバリアを形成する金属層を設けることを特徴と
する。
【0013】前記隣接する第2導電形の半導体領域の間
隔と、該第2導電形の半導体領域の底面および前記第1
導電形の半導体層の底面の間隔との比が1:1〜2にな
るように前記第2導電形の半導体領域を形成すること
が、リーク電流を防止する空乏層を最大限に設けると共
に、第1導電形の半導体層が所望の耐圧に耐え得る最低
限の厚さになり、より一層リーク電流を防止しながら直
列抵抗を下げることができて順方向電圧を低下させるこ
とに寄与する。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明のショットキーバリア半導体装置およびその製法につ
いて説明をする。
【0015】本発明のショットキーバリア半導体装置
は、その一実施形態の断面説明図が図1(a)に示され
るように、たとえばn+ 形である高不純物濃度の第1導
電形の半導体基板1上にn- 形である低不純物濃度の第
1導電形の半導体層2がエピタキシャル成長され、その
半導体層2の表面側に少なくとも2以上の領域に亘り、
+ 形である第2導電形の半導体領域6が隣接して設け
られ、半導体層2の動作領域の表面にショットキーバリ
アを形成する金属層3が設けられている。そして、前記
隣接する第2導電形の半導体領域6が形成されないで動
作領域となる低不純物濃度の第1導電形の半導体層2の
厚さhが、第2導電形の半導体領域6の上面と半導体基
板1の上面(半導体層2の底面)との距離gより小さく
なるように形成されている。
【0016】半導体基板1は、たとえば不純物濃度が1
×1019cm-3程度のn+ 型のシリコンからなり、厚さ
がたとえば200〜250μm程度に形成されている。
半導体基板1の上に設けられる半導体層2は、不純物濃
度がたとえば1×1015cm -3程度のn- 型のシリコン
半導体層で、たとえば4〜6.5μm程度の厚さにエピ
タキシャル成長されている。
【0017】半導体層2の動作領域となる部分の外周部
の表面にガードリング4とするp+形領域が1.5〜2μ
m程度の深さに設けられている。このガードリング4と
同時に動作層とする半導体層2の表面に図1(b)に平
面図が示されるように、p + 形の半導体領域6がマトリ
クス状に形成されている(図では9個示されているが、
実際には数百個程度形成される)。このp+ 形の半導体
領域6は、マトリクス状でなくても短冊状でもよいが、
マトリクス状に設けることにより、動作領域の面積の減
少を最低限にしながら、動作領域における空乏層を最大
限に広げることができるため好ましい。半導体領域6の
の大きさは、たとえば2μm四方程度の大きさで、深さ
はガードリング4と同じ1.5〜2μm程度の深さに形
成される。また、その間隔wは隣接する半導体領域6の
pn接合の空乏層が接する程度の幅に形成され、たとえ
ば空乏層の広がる幅が1.5μm程度であれば、2.5〜
3.5μm程度に形成される。
【0018】一方、p+ 形の半導体領域6の下層の半導
体層2の厚さ(深さ)dは大きいほど耐圧を高くするこ
とができるが、数十Vの耐圧が得られる程度の最低限の
深さになるように形成されることが好ましい。具体的に
は、空乏層の広がり(1.5μm程度)の下側にさらに
1〜3μm程度の厚さが確保されるように、2.5〜4.
5μm程度になるように形成される。すなわち、p+
の半導体領域6の間隔wと、p+ 形の半導体領域6の下
側の半導体層2の深さdとの比が1:1〜2程度になる
ように形成されることが好ましい。
【0019】さらに、p+ 形の半導体領域6で挟まれる
動作領域Aであるn- 型の半導体層2の表面は凹部14
が形成されており、その表面と半導体基板1の上面との
距離hは、p+ 形の半導体領域6の表面と半導体基板1
の表面との距離gより1〜1.5μm程度小さくなって
いる。この凹部14は、たとえばp+ 形の半導体領域6
の表面にチッ化シリコンなどの耐酸化性のマスクを形成
して酸化させることによりn- 型の半導体層2の露出し
ている表面側のみを酸化させ、その後にエッチングによ
り酸化膜を除去したり、マスクをして直接エッチングを
することもできる。酸化膜を形成してその酸化膜をエッ
チングすることが、オーバーエッチングの虞れもなく、
正確な厚さで酸化膜を形成しやすく、凹部14の深さも
コントロールしやすいため好ましい。
【0020】金属層3は、半導体層とショットキーバリ
ア(ショットキー接合)を形成するためのもので、p+
形の半導体領域6が形成された半導体層2の動作領域A
の外周のガードリング4の一部より外側には絶縁膜5を
形成しておき、動作領域Aの表面上に(p+ 形の半導体
領域6も含めて)スパッタリング、真空蒸着などにより
0.5〜1μm程度の厚さに形成されている。この金属
層3としては、前述のようにその材料により障壁値が異
なるが、たとえばチタン(Ti)またはモリブデン(M
o)などが用いられる。この金属層3の表面には、さら
に銀(Ag)またはアルミニウム(Al)などの図示し
ないオーバーメタルがスパッタリング、真空蒸着などの
方法により、1〜5μm程度の厚さに設けられ、金属層
3と完全に電気的に接続されて電極パッドとされてい
る。また、図示されていないが、半導体基板1の裏面に
はNiやAuなどからなる電極が形成される。
【0021】つぎに、図1に示されるショットキーバリ
ア半導体装置の製法について図2を参照しながら説明を
する。
【0022】まず、図2(a)に示されるように、たと
えば不純物濃度が1×1019cm-3程度のn+ 形半導体
基板の表面に不純物濃度がたとえば1×1015cm-3
度のn- 型のシリコン半導体層を4〜6.5μm程度の
厚さにエピタキシャル成長する。
【0023】つぎに、図2(b)に示されるように、半
導体層2の表面にCVD法などによりSiO2 などから
なる絶縁膜を設け、第2導電形の半導体領域6を形成す
る部分のみを開口したマスク11を形成し、ボロン
(B)などの不純物を導入して拡散することにより、p
+ 形の半導体領域6をその深さが1.5〜2μm程度で
その大きさが2μm角程度になるように形成する。
【0024】ついで、マスク11を除去し、さらにチッ
化シリコン膜などの耐酸化性絶縁膜を同様にCVD法な
どにより成膜し、前述のp+ 形の半導体領域6のみが被
覆され、p+ 形の半導体領域6により挟まれるn- 形半
導体層2が露出されるようにホトリソグラフィ技術によ
りパターニングすることにより、耐酸化性のマスク12
を形成する。そして、酸化性雰囲気で1000〜120
0℃程度で250〜350分程度の熱処理をすることに
より、図2(c)に示されるように、1〜1.5μm程
度の厚さの酸化膜13を形成する。
【0025】ついで、図2(d)に示されるように、耐
酸化性マスク12および前記酸化により形成された酸化
膜13をフッ酸などのエッチング液により除去し、p+
形の半導体領域6により挟まれるn- 形半導体層2の露
出面に凹部14を形成する。
【0026】その後、酸化膜の除去により露出するn-
形半導体層2およびp+ 形の半導体領域6の表面にショ
ットキーバリアを形成する金属、たとえばTiまたはM
oをスパッタリングにより0.5〜1μm程度の厚さに
成膜してガードリング4の周囲まで覆われるようにパタ
ーニングをすることにより金属層3を形成することによ
り、図1に示されるショットキーバリアダイオードが得
られる。その後、図示されていないが、表面側にさらに
AgまたはAlなどのオーバーコート膜が設けられ、ま
た半導体基板1の裏面にNiやAuなどからなる電極が
それぞれスパッタリングなどにより形成される。
【0027】図1に示される構造のショットキーバリア
ダイオードの順方向電圧VF に対する順方向電流IF
関係を図4に、逆方向電圧VR に対するリーク電流IR
の関係を図5に、それぞれ従来の図6に示される構造の
特性Q1および図8に示される構造の特性Q2と対比し
て本発明の特性Pで示す。図4から明らかなように、順
方向電圧については、従来の図8に示される構造の特性
Q2が電流が多くなると順方向電圧も高くなるのに対し
て、本発明の特性Pは、電流が多くなっても順方向電圧
の上昇はそれ程大きくならない。また、逆方向電圧に対
するリーク電流の本発明の特性Pは、従来の図8に示さ
れる構造の特性Q2と殆ど差がなく、リーク電流に関し
ても高特性を維持していることが分る。
【0028】本発明によれば、動作層とする第1導電形
の半導体層の表面側に第2導電形の半導体領域6が複数
個隣接して設けられているため、その間に形成される空
乏層により、逆方向電圧に対するリーク電流を阻止する
ことができ、逆方向のリーク電流を非常に小さくするこ
とができる。一方、第2導電形の半導体領域6により挟
まれる動作領域Aとなる第1導電形の半導体層2は、そ
の表面がエッチングなどにより除去されて凹部14が形
成されているため、図に示される構造の上下に設けられ
る電極間の抵抗の大きい半導体層2が薄くなり、直列抵
抗が小さくなる。そのため、第2導電形の半導体領域6
が設けられることにより、面積が小さくなって直列抵抗
が増加してもその増加分を相殺して直列抵抗を小さくす
ることができる。その結果、リーク電流を小さくしなが
ら順方向電圧を低くすることができるショットキーバリ
ア半導体装置が得られる。
【0029】また、前述の製法によれば、エッチングは
酸化膜だけを選択的にエッチングすることができるた
め、オーバーエッチングの虞れがなく、また、n形層と
p形層とでエッチングレートが異なっていてもそれに伴
う段差が形成されず、滑らかな凹部14を形成すること
ができる。しかも、酸化膜の厚さは酸化時間により精度
よくコントロールすることができ、正確な深さの凹部1
4を簡単に形成することができる。
【0030】図3は、さらに順方向電圧を低くする他の
実施形態の断面説明図である。すなわち、前述の図1に
示される例で、第1導電形の半導体層の表面の凹部14
を形成することにより、動作領域Aの半導体層の厚さを
薄くし、それにより直列抵抗を低下させたが、図3に示
される例は、動作領域の表面に凹部14を形成すると共
に、さらに動作領域Aにおける半導体層2の半導体基板
1側に、n+ 形である高不純物濃度の埋込領域7が形成
されることにより、n- 形の半導体層2を動作領域Aの
みで一層小さくしている。すなわち、動作領域Aの部分
は、p+ 形の半導体領域6がなく、高不純物濃度の埋込
領域7が設けられても、逆方向耐圧を低下させる要因は
ない。したがって、半導体層2をエピタキシャル成長す
る前に、半導体基板1のこの部分にn形不純物を導入し
ておき、半導体層2をエピタキシャル成長する際の拡散
により、高さが1〜2μm程度の高不純物濃度の埋込領
域7を形成することができる。その結果、図1の例より
さらに順方向電圧が低く、リーク電流の小さいショット
キーバリア半導体装置が得られる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、動作層とする第1導電
形の半導体層に、第2導電形の半導体領域が隣接して複
数個設けられているため、その空乏層の広がりによりリ
ーク電流を防止することができ、しかも、第2導電形の
半導体領域を設けることによる動作領域の面積の減少に
伴う抵抗の増加を第1導電形の半導体層の動作領域の厚
さを薄くすることにより相殺しているため、直列抵抗を
小さくすることができ、順方向電圧を低くすることがで
きる。その結果、低い順方向電圧で、リーク電流も小さ
い高特性のショットキーバリア半導体装置が得られ、電
子機器の軽薄短小化および省電力化に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のショットキーバリア半導体装置の一実
施形態の説明図である。
【図2】図1のショットキーバリア半導体装置の製造工
程を示す断面説明図である。
【図3】本発明のショットキーバリア半導体装置の他の
実施形態の断面説明図である。
【図4】図1のショットキーバリア半導体装置のVF
F 特性を示す図である。
【図5】図1のショットキーバリア半導体装置のVR
R 特性を示す図である。
【図6】従来のショットキーバリア半導体装置の断面説
明図である。
【図7】半導体層と金属層との間の障壁値と順方向電圧
F および逆方向のリーク電流IR との関係図である。
【図8】従来のショットキーバリア半導体装置の他の構
造の断面説明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 n- 形半導体層 3 金属層 6 p+ 形半導体領域 7 埋込領域 14 凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高不純物濃度の第1導電形の半導体基板
    と、該半導体基板上にエピタキシャル成長される低不純
    物濃度の第1導電形の半導体層と、該半導体層の表面側
    に少なくとも2以上の領域に亘り隣接して設けられる第
    2導電形の半導体領域と、前記半導体層および前記第2
    導電形の半導体領域の表面に設けられるショットキーバ
    リアを形成する金属層とからなり、前記第2導電形の半
    導体領域が形成されないで動作領域となる前記低不純物
    濃度の第1導電形の半導体層の厚さが、前記第2導電形
    の半導体領域の上面と前記半導体基板の上面との距離よ
    り小さくなるように形成されてなるショットキーバリア
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2導電形の半導体領域が形成され
    ないで動作領域となる第1導電形の半導体層の表面の一
    部が除去されることにより、前記第1導電形の半導体層
    が薄くされてなる請求項1記載のショットキーバリア半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2導電形の半導体領域が形成され
    ないで動作領域となる第1導電形半導体層の前記半導体
    基板側に第1導電形の高不純物濃度の埋込領域が形成さ
    れることにより、前記低不純物濃度の半導体層が薄くさ
    れてなる請求項2記載のショットキーバリア半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 (a)高不純物濃度の第1導電形の半導
    体基板上に低不純物濃度の第1導電形の半導体層をエピ
    タキシャル成長し、(b)該エピタキシャル成長された
    半導体層の動作領域の表面にマスクを形成して第2導電
    形の不純物を導入することにより、隣接する2以上の第
    2導電形の半導体領域を形成し、(c)該第2導電形の
    半導体領域の表面を被覆して前記第1導電形の半導体層
    を露出させる耐酸化性のマスクを、前記半導体層が設け
    られた基板の表面に形成して酸化することにより、前記
    第1導電形の半導体層の露出面を酸化し、(d)前記耐
    酸化性マスクおよび前記酸化により形成された酸化膜を
    除去し、(e)前記酸化膜の除去により露出する第1導
    電形の半導体層および前記第2導電形の半導体領域上に
    ショットキーバリアを形成する金属層を設けることを特
    徴とするショットキーバリア半導体装置の製法。
  5. 【請求項5】 前記隣接する第2導電形の半導体領域の
    間隔と、該第2導電形の半導体領域の底面および前記第
    1導電形の半導体層の底面の間隔との比が1:1〜2に
    なるように前記第2導電形の半導体領域を形成する請求
    項4記載のショットキーバリア半導体装置の製法。
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