JP2000058347A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JP2000058347A
JP2000058347A JP10226048A JP22604898A JP2000058347A JP 2000058347 A JP2000058347 A JP 2000058347A JP 10226048 A JP10226048 A JP 10226048A JP 22604898 A JP22604898 A JP 22604898A JP 2000058347 A JP2000058347 A JP 2000058347A
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篤 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次側コイル巻線と高圧端子部とをよりコン
パクトな構成で接続できかつコイル体と高圧端子部との
絶縁破壊を防止することが可能な内燃機関用点火コイル
を提供すること。 【解決手段】 鉄心付コイル部20Aを収容するケース
体12の底板部の略中央部より下方に向けて接続部が垂
設される。ケース体12の底板部12bには、埋込端子
70が埋設され、この埋込端子70の一端側がケース体
12内に突出配置されてコイル体20の二次側コイル巻
線との接続用のコイル接続部72とされると共に、埋込
端子70の他端側が接続部14内に突出配置されて点火
プラグとの接続用の高圧端子部74とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の内燃
機関に使用される内燃機関用点火コイルであって、特に
内燃機関の各気筒毎に配設される独立点火方式の内燃機
関用点火コイルに関する。
【0002】
【背景の技術】本願にかかる発明者は、高さ寸法を小さ
くして隣設する点火コイル同士の干渉も防止でき、かつ
内燃機関の気筒内の混合気を点火させるのに十分に大き
な二次エネルギを得ることが可能な内燃機関用点火コイ
ルとして、以下のような構成のものを開発した。
【0003】即ち、この点火コイルは、一次側コイル巻
線を巻装して形成した略円板状の一次側コイル部と、二
次側コイル巻線を巻装して形成した略円板状の二次側コ
イル部とを、それぞれの巻心を同一直線上に揃えるよう
に積層配置して扁平に仕上げたコイル体を備えている。
また、このコイル体の両面から挟み込むように一対の十
字鉄心部が取付けられており、これによりそのコイル体
の中央部から外周囲四方を通る閉磁路が形成されてい
る。このように十字鉄心部が取付けられたコイル体は、
ケース体内に収容されて内燃機関のシリンダヘッドに形
成されたプラグホールの開口上部に取付けられる構成と
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な構成の点火コイルでは、二次側コイル部で発生した二
次側高電圧は、ケース体の底板部に設けられた高圧端子
部を介してプラグホール底板部の点火プラグに印加され
る構成となる。
【0005】この場合、二次側コイル巻線と高圧端子部
とをケース体内で電気的に接続する必要があるが、この
点火コイルでは、その高さ寸法を小さくすることが要請
されており、従って、上記二次側コイル巻線と高圧端子
との接続構成としてもコンパクトで点火コイルの高さ寸
法を小さくすることが可能な構成が要請される。
【0006】また、このようにコンパクトな構成にした
場合には、上記高圧端子部とコイル体とが近接した配置
になるため、両者間の絶縁破壊を防止する必要がある。
【0007】そこで、この発明は上述したような各問題
を解決すべくなされたもので、二次側コイル巻線と高圧
端子部とをよりコンパクトな構成で接続できかつコイル
体と高圧端子部との絶縁破壊を防止することが可能な内
燃機関用点火コイルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の請求項1記載の内燃機関用点火コイル
は、一次側コイル巻線が巻装されてなる略円板状の一次
側コイル部と、二次側コイル巻線が巻装されてなる略円
板状の二次側コイル部とが、それぞれの巻心を同一直線
上に揃えるように積層配置されてその積層方向と直交す
る方向に扁平に仕上げられてなるコイル体と、上面に開
口が形成されその内部に前記コイル体をその扁平方向を
水平方向に揃えて収容したケース体と、前記ケース体の
底板部の略中央部より下方に向けて垂設された接続部
と、前記ケース体の底板部内に埋設されその一端側が前
記ケース体内に突出配置されて前記二次側コイル巻線と
の接続用のコイル接続部とされると共にその他端側が前
記接続部内に突出配置されて点火プラグとの接続用の高
圧端子部とされた埋込端子とを備え、二次側コイル巻線
の一端側が前記埋込端子のコイル接続部に接続されたも
のである。
【0009】なお、請求項2記載のように、前記コイル
接続部が、前記ケース体内に前記コイル体を収容する際
に、前記ケース体の上方開口より視認可能な位置に設け
られていてもよい。
【0010】また、請求項3記載のように、前記コイル
接続部は、その上端部より下方に延びるスリットが入れ
られて巻線挟持部が形成されていてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる一実施形
態の内燃機関用点火コイルについて説明する。
【0012】この内燃機関用点火コイル10は、図1に
示すように、内燃機関のシリンダヘッドHに形成された
プラグホールHaの開口上部に設置されて用いられるい
わゆる上置型のもので、図2に示すように、樹脂製のケ
ース体12内に鉄心付コイル部20Aが収容配置して構
成される。
【0013】鉄心付きコイル部20Aは、図2〜図4に
示すように、略円板状の一次側コイル部45及び同じく
略円板状の二次側コイル部40を縦方向に配設した扁平
なコイル体20の上下両面に、放射状鉄心部としての十
字鉄心部30A,30Bが取付けられてなる。
【0014】ここで、図9に、この点火コイル10の結
線例を示しておくと、同図に示すように、この点火コイ
ル10は、その一次側コイル部45に巻装されたエナメ
ル線の一端部がケース体12から外部に引出され自動車
のバッテリBのプラス側端子に電気的に接続される。こ
のバッテリBのマイナス側端子はアース接地される。ま
た、一次側コイル部45に巻装されたエナメル線の他端
部は、ケース体12又はその外部に設けられたパワート
ランジスタ等のスイッチング素子Sを介してアース接地
される。このスイッチング素子Sは、自動車に設けられ
たECU等からの点火信号を受けてオン・オフ制御さ
れ、これにより、バッテリBからの一次電圧が断続的に
一次側コイル部45に印加されるように構成される。
【0015】また、二次側コイル部40に巻装されたエ
ナメル線の一端部は、ケース体12内で一次側コイル部
45に巻装されたエナメル線の一端部に電気的に接続さ
れる。一方、二次側コイル部40に巻装されたエナメル
線の他端部は、プラグホールHa内でジョイント部材8
を介して点火プラグPに電気的に接続される。そして、
一次側コイル部45に断続的に一次電圧が印加される
と、二次側コイル部40に電磁誘導により高電圧が誘起
され、この高電圧が点火プラグPに印加されて、当該点
火プラグPがスパークを発生する構成となる。
【0016】図1〜図4に戻って、この点火コイル10
の各部の構成について説明する。
【0017】コイル体20は、図2〜図4に示すよう
に、ボビン22に一次側コイル部45及び二次側コイル
部40が装着又は巻装されてなる。
【0018】ボビン22は、短寸の角筒状のボビン本体
部23の下端部及びその軸方向中間部にその径方向に広
がる一対の鍔部24,25が形成されてなる。
【0019】各鍔部24,25は、ケース体12の内部
形状に合わせた略方形板状に形成され、これら鍔部2
4,25間に二次側コイル巻線としてエナメル線を巻装
することにより略円板状の二次側コイル部40が形成さ
れる(巻装形態は図5参照)。このとき、エナメル線の
巻始め及び巻終わりの各端部は、鍔部24,25間から
外に引出しておく。なお、この二次側コイル部40に用
いられるエナメル線は、断面略円形状の銅線表面にエナ
メル塗料を塗布した一般的な構成のものである。
【0020】より具体的には、素線径0.04〜0.1
mmのエナメル線を8000〜15000回巻装して二
次側コイル部40を形成するとよい。
【0021】また、ボビン本体部23の上端部が上側の
鍔部25よりも上方に突出しており、ここに一次側コイ
ル部45が装着される。
【0022】一次側コイル部45は、一次側コイル巻線
として断面縦長略長方形状の平角帯状銅線表面にエナメ
ル塗料を塗布して形成した平角帯状のエナメル線を、そ
の厚み方向に積み重ねるように巻装することにより円板
状に仕上げられてなる(巻装形態は図6参照)。この一
次側コイル部45の中央部には、ボビン本体部23の上
端部を挿通可能な略方形状の孔部が形成されている。
【0023】また、この一次側コイル部45に用いられ
るエナメル線の表面には、自己融着性を付与すべく、熱
溶着性又は熱融着性の塗料が塗布されており、加熱状態
下で巻装することにより又は巻装した後加熱することに
より、そのエナメル線が円板状に巻装された形態で固化
されている。
【0024】より具体的には、1:15〜1:35に圧
延された平角帯状のエナメル線を90〜180回径方向
に巻装して一次側コイル部45を形成するとよい。
【0025】ここで、一次側コイル部45に平角帯状の
エナメル線を用いる理由を説明する。
【0026】例えば、図5(コイルの片側半分の断面を
示す)に示すように、エナメル線90として断面略円形
状のものを用いた場合、如何に密にそのエナメル線90
を巻装してもその巻装されたエナメル線間に無駄な空間
が生じてしまう。これが、一次側コイル部の大型化を招
くとともに、そこで生じた熱の発散を妨げる要因ともな
っている。
【0027】一方、本点火コイルのように、エナメル線
92として平角帯状のものを用いてそのエナメル線をそ
の厚み方向に積み重ねるようにして巻装した場合には、
図6(コイルの片側半分の形状を示す)に示すように、
そのエナメル線92を隙間無く密に巻装することが可能
となり、一次側コイル部45の小型化ひいてはこの点火
コイルの薄型化及び小径化を可能とすると共に、そこで
生じた熱の伝熱性が向上し、放熱性に優れることになる
からである。
【0028】このように構成された一次側コイル部45
をその中央部の孔部内にボビン本体部23の上端部を挿
入するようにして鍔部25上面側に配設することによ
り、一次側コイル部45と二次側コイル部40とが、そ
れぞれの巻心をボビン本体部23の軸心上に揃えるよう
に積層配置され、これにより扁平なコイル体20が形成
される。
【0029】ここで、扁平なコイル体20とは、高さ寸
法10〜25mmであり、高さ寸法と幅寸法(最小幅寸
法;平面視形状で最小幅部分の寸法)の比率が1:2〜
1:6、より望ましくは1:3〜1:5の範囲内である
ことが望ましい。高さ寸法の上限を25mmとする理由
は、これ以上の高さ寸法のコイル体20をケース体12
に収容した場合を想定すると、当該ケース体12が一般
的にシリンダヘッドH近傍の他の吸排気系部品等と干渉
するからである。また、下限を10mmとする理由は、
そのコイル体20を収容したケース体12に、コネクタ
部15や固定部16(図1参照、後述する),スイッチ
ング素子等の付属物を設けた場合の取付スペースを考慮
したからである。
【0030】そして、一次側コイル部45に巻装された
エナメル線の両端部及び二次側コイル部40に巻装され
たエナメル線の両端部をそれぞれコイル体20の外部に
引出しておき、一次側コイル部45のエナメル線の一端
部及び二次側コイル部40のエナメル線の一端部につい
ては、それらを鍔部25の外周縁部の位置で電気的に接
続しておく(図示省略)。
【0031】このように構成されたコイル体20の上下
両面には、図2〜図4に示すように、それぞれ十字鉄心
部30A,30Bが取付けられる。
【0032】十字鉄心部30Bは、電磁鋼板を積層して
形成した略コ字形状の鉄心部31B,36Bをそれらの
中間部分で交差させるようにして略十字形状に組み合わ
せることにより形成される。この際、それぞれの鉄心部
31B,36Bのそれぞれ重ね合わせ部分には溝部を形
成しておき、互いに相手側の溝部を嵌め込むようにして
両鉄心部31B,36Bを組み合わせることにより、当
該十字鉄心部30Bの厚み寸法が大きくならないように
している。
【0033】これら鉄心部31B,36Bの交差部分に
おいて下方側に配置される鉄心部31Bには、その交差
部分の下面側に鉄心部31Bの長手方向に向けて下向き
傾斜したテーパ面をもつ三角柱形状のコア部34Bが形
成される。このコア部34Bは、十字鉄心部30Bをコ
イル体20の上面側に取付けた状態で、そのボビン本体
部23内に上方より挿入されるようになっている。
【0034】一方、下方側の十字鉄心部30Aは、上記
上方側の十字鉄心部30Bと上下逆の形状となってお
り、即ち、略コ字形状の鉄心部31A,36Aをそれら
の中間部分の溝部で交差させて略十字形状に組み合わせ
ることにより構成され、それらの交差部分において上方
側に配置される鉄心部36Aの上面側にコア部34Aが
形成されている。
【0035】このコア部34Aも、十字鉄心部30Aを
コイル体20の下面側に取り付けた状態で、そのボビン
本体部23内に下方より挿入されるようになっている。
【0036】また、これらの十字鉄心部30A,30B
をコイル体20の上下両面にそれぞれ取付けた状態で
は、下側に位置する各鉄心部31A,36Aの4つの上
向き端面と、上側に位置する各鉄心部31B,36Bの
4つの下向き端面とが、コイル体20の外周囲で互いに
当接するように構成されている。
【0037】また、コア部34A,34Bのテーパ面
は、ボビン本体部23内において、後述する永久磁石5
0を収容可能な間隔をあけて互いに平行配置される。
【0038】これら十字鉄心部30A,30Bにより、
コイル体20の中央部から外周囲4方を通る4つの閉磁
路が形成されることになる。
【0039】ここで、十字鉄心部30A,30Bには、
その鉄心部31A,36A,31B,36Bとして板厚
0.1〜0.5mmの珪素合板を積層して略コ字状に形
成したものを用いるとよく、また、閉磁路のうちコア部
34A,34Bからなる内磁路の断面積が100〜32
4mm2となるように、さらに、十字鉄心部30A,3
0Bによってコイル体20の外周囲に構成される4つの
外磁路の合計断面積が100〜324mm2となるよう
にするとよい。
【0040】また、図3及び図4に示すように、コイル
体20の上面側に露出する一次側コイル部45の上面と
そのコイル体20の上面側に配設される十字鉄心部30
Bの鉄心部36Bとの間に一対の絶縁性スペーサ42が
介装される。
【0041】両絶縁性スペーサ42は、絶縁材により形
成されており、ボビン本体部23をその両側から挟む各
位置に設けられる。この絶縁性スペーサ42により、十
字鉄心部30Bが一次側コイル部45に対し、それらの
間に十分な絶縁距離を保った状態で位置決めされること
になる。
【0042】ケース体12は、図1,図2,図7及び図
8に示すように、底面が正方形状で上面が開口した扁平
な箱形状に形成され、その外側両側部には、図1に2点
鎖線で示すように、この点火コイル10をシリンダヘッ
ドHに取付けるための固定部16が設けられると共に、
その前面に点火コイル10とECU間等の電気的接続を
行うためのコネクタ部15が設けられる。
【0043】また、その内部底面12aには、十字鉄心
部30Aを嵌め込んで位置決めするための位置決め溝部
13が十字状に形成されるとともに、ケース体12の下
面中央部に下端部が若干先細り形状に仕上げられた接続
部14が垂設される。
【0044】ここで、この接続部14をケース体12の
中央部に形成した理由を説明しておくと、これはケース
体12の異常な振動(内燃機関の振動による共振や接続
部14を中心とする首振り振動)を防止し、ケース体1
2等の製品寿命を長くするためである。例えば、この接
続部14をケース体12の一角寄りに形成した場合に
は、その接続部14を介してケース体12がシリンダヘ
ッドHに取付けられることになるから、内燃機関の振動
により当該ケース体12が大きく振動することになる。
ところが、この点火コイルのように、ケース体12の中
央部に接続部14を形成した場合には、その接続部14
を取付け部分としてバランスよく取付けられることにな
るため、上述のような大きな振動が防止されるからであ
る。
【0045】また、ケース体12の底板部12bには、
埋込端子70が埋設される。
【0046】この埋込端子70は、薄板金属材を打抜く
ことにより、両端部が互いに反対方向に向けて屈曲した
略帯状に形成される。そして、その中間部がケース体1
2の底板部12bであってその一角から略中央部に至る
部分に埋設される。
【0047】この埋込端子70の両屈曲端部のうちケー
ス体12の一角側の屈曲端部は、上方に向けて略垂直に
折り曲げられてケース体12内に突出配置されてコイル
接続部72に仕上げられている。このコイル接続部72
は、ケース体12内に鉄心付きコイル部20Aを収容す
る際に(図7の2点鎖線参照)、その鉄心付コイル部2
0Aと干渉することのないようにケース体12の上方開
口より視認可能な位置に配設されており、ケース体12
内に鉄心付コイル部20Aを収容させる際に、そのコイ
ル接続部72を確認しながら当該収容作業が行えるよう
に構成されている。また、コイル接続部72の上端中央
部には、下方向に延びるスリットが設けられて巻線挟持
部73が形成されており、この巻線挟持部73に二次側
コイル巻線の他端部を圧入させることにより、二次側コ
イル巻線の他端部とコイル接続部72の電気的・機械的
接続がなされるように構成される。
【0048】また、埋込端子70のケース体12中央部
側の屈曲端部は、下方に向けて略垂直に屈曲されケース
体12の底板部12b下面から接続部14内に突出配置
されて高圧端子部74に仕上げられている。そして、ジ
ョイント部材8の上端部を接続部14に外嵌めすると、
そのジョイント部材8内部に収納された高圧接続端子7
がバネ6を介して高圧端子部74に電気的に接続される
構成となっている(図8参照)。
【0049】次に、この点火コイルの組立方法を説明す
ると、鉄心付コイル部20Aを図2に示すように組立て
た状態で、二次側コイル部40のエナメル線の他端部を
埋込端子70のコイル接続部72に形成された巻線挟持
部73に圧入させ、それらの接続部分にはんだ付け、ス
ポット溶接、レーザ溶接等を施す。その後、下面側の十
字鉄心部30Aをケース体12内の位置決め溝部13に
位置決め収容させるようにして鉄心付コイル部20Aを
ケース体12内に収容する。この際、コイル接続部72
がケース体12の上方開口より視認可能な位置に形成し
てあるので、そのコイル接続部72とコ鉄心付コイル部
20Aとの相互干渉を防止しつつ収容することができ
る。このように、鉄心付コイル部20A内をケース体1
2内に収容した後、ケース体12内に鉄心付コイル部2
0A全体が浸漬するように液状の絶縁性樹脂を注入・充
填してから加熱処理して固化させる。これにより鉄心付
コイル部20がケース体12内に固定される。この際、
上述したように一次側コイル部45の上面と十字鉄心部
30Bとの間に絶縁性スペーサ42を介在させているた
め、その一次側コイル部45と十字鉄心部30Bとの間
に十分な絶縁距離が確保された状態でそれらの間に絶縁
性樹脂が注入される。また、このように、一次側コイル
部45と十字鉄心部30Bとの間に絶縁性樹脂が注入さ
れるので、その一次側コイル部45のエナメル線の層間
にも絶縁性樹脂が十分に浸透する。これにより、一次側
コイル部45と十字鉄心部30Bとの間の絶縁性に優れ
ると共に、一次側コイル部45の型くずれを防止しかつ
位置決め固定の確実性を図ることができる。また、一次
側コイル部45は、絶縁性スペーサ42を介して下方に
押さえ付けられることになるため、この点においても一
次側コイル部45の位置決め固定の確実性を高めること
ができる。
【0050】以上のように構成された内燃機関用点火コ
イルでは、略円板状の一次側コイル部45と、略円板状
の二次側コイル部40とを積層配置してコイル体20を
形成しているため、内燃機関の気筒内の混合気を点火さ
せるのに十分に大きな二次エネルギを得ることが可能で
ある。また、このコイル体20の形状は一次側コイル部
45と二次側コイル部40とを積層配置して形成された
扁平な形状となっているため、その高さ寸法を小さくし
て隣設する点火コイル同士の干渉も防止可能である。
【0051】そして、鉄心付コイル部20Aを収容する
ケース体12の底板部12bに埋込端子70を埋設し、
その埋込端子70の一端側をケース体12内に突出配置
してコイル体20の二次コイル巻線との接続用のコイル
接続部72とすると共に、その他端側を接続部14内に
突出配置して点火プラグPとの接続用の高圧端子部74
としているため、二次側コイル巻線と高圧端子部74と
をよりコンパクトな構成で接続でき、点火コイルの高さ
寸法をより小さくすることができる。
【0052】しかも、その構成は、一つの埋込端子70
をケース体12の底板部12bに埋設するのみであるた
め、当該構成がとても簡易である。
【0053】また、埋込端子70はケース体12の底板
部12bに埋設されているため、二次側コイル部40と
埋込端子70との間に、鍔部24の厚みにその埋込端子
70の埋設深さに応じた底板部12bの厚み分を加えた
絶縁層が形成されることになり、それらの間の電位差に
起因する両者間の絶縁破壊をより確実に防止することが
できる。
【0054】そして、このように埋込端子70がケース
体12の底板部12bに埋設されていため、内燃機関の
振動等の影響を受けにくく、埋込端子70とコイル巻線
との電気的接続性が安定する。
【0055】また、コイル接続部72を、ケース体12
内に鉄心付コイル部20Aを収容する際に、ケース体1
2の上方開口より視認可能な位置に配設しているため、
鉄心付コイル部20をケース体12内に収容する際に、
そのコイル接続部72を確認してそのコイル接続部72
と鉄心付コイル部20Aとの干渉を防止しながら、当該
収容作業を行うことができるので、この点火コイルの組
立が容易となる。
【0056】さらに、コイル接続部72に、スリットを
設けて巻線挟持部73を形成しているため、コイル体2
0の二次側コイル巻線をその巻線挟持部73に圧入させ
ることによって、二次側コイル巻線とコイル接続部72
との接続が行えるので、この点でも当該接続作業が容易
となる。
【0057】ところで、内燃機関用点火コイルでは、図
10に示すように、二次側コイル巻線と点火プラグPと
の間に整流用のダイオードDが介装された構成のものが
ある。このダイオードDは、二次側コイル部40で誘起
された高電圧のうち、一方向の電圧のみを点火プラグP
に印加するためのものである。
【0058】このような場合には、図11及び図12の
変形例に示す点火コイルのように構成すればよい。
【0059】即ち、この変形例の点火コイルでは、コイ
ル体20Bの下側の鍔部24B(それぞれ上記第1実施
形態のコイル体20及び鍔部24に相当する)の下面の
一角に所定間隔を離して一対の取付部78が形成され
る。各取付部78には、ダイオードDの両端部より延び
る一対のリード部DLを挿入可能な溝部79が形成され
ている。そして、各溝部79にそれぞれ各リード部DL
を挿入して位置決めした状態で接着剤等によりダイオー
ドを鍔部24に固着する。このとき、一方側のリード部
DLを鍔部24Bの周縁部よりも外方へ延出させてお
く。
【0060】また、鍔部24Bの一側部からその中心部
に向けて切欠部24Baが形成され、二次側コイル巻線
の巻始めの他端部40aがこの切欠部24Baを通って
外部に引出され、両リード部DLのうちコイル体20の
内側よりのリード部DLに巻付けられてはんだ付けされ
ている。
【0061】そして、鉄心付コイル部20Bを第1実施
形態で説明したケース体12内に収容する際には、鍔部
24Bより外方に延出するリード部DLを埋込端子70
のコイル接続部72に形成された巻線挟持部73に挟持
させるようにする。これにより、二次側コイル巻線をダ
イオードDを介して埋込端子70に電気的に接続するこ
とが可能となる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1記載
の内燃機関用点火コイルによると、コイル体を収容する
ケース体の底板部内に埋込端子を埋設し、その埋込端子
の一端側をケース体内に突出配置して二次コイル側巻線
との接続用のコイル接続部とすると共に、その他端側を
接続部内に突出配置して点火プラグとの接続用の高圧端
子部として、二次側コイル巻線の一端側を埋め込み端子
のコイル接続部に接続しているため、二次側コイル巻線
と高圧端子部とをよりコンパクトな構成で接続でき、点
火コイルの高さ寸法をより小さくすることができる。
【0063】また、埋込端子はケース体の底板部に埋設
されているため、その埋込端子の埋設深さに応じた底板
部の厚みよってコイル体と高圧端子部との絶縁破壊をよ
り確実に防止することができる。
【0064】また、請求項2記載のように、前記コイル
接続部を、ケース体内にコイル体を収容する際に、前記
ケース体の上方開口より視認可能な位置に配設すると、
コイル体をケース体内に収容する際には、そのコイル接
続部を確認しながら、当該収容作業を行うことができる
ので、この点火コイルの組立が容易となる。
【0065】さらに、請求項3記載のように、前記コイ
ル接続部に、その上端部より下方に延びるスリットが入
れられて巻線挟持部を形成すると、コイル体の二次側コ
イル巻線等をその巻線挟持部に挟持させることによっ
て、二次側コイル巻線と巻線挟持部との接続が行えるの
で、当該接続作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施形態の内燃機関用点火
コイルの装着状態を示す図である。
【図2】同上の点火コイルを示す分解斜視図である。
【図3】コイル体の分解斜視図である。
【図4】コイル体の断面図である。
【図5】比較例を示す断面図である。
【図6】一次側コイル部の拡大断面図である。
【図7】ケース体の平面図である。
【図8】ケース体の断面図である。
【図9】点火コイルの結線図である。
【図10】変形例にかかる点火コイルの結成図である。
【図11】同上の点火コイルのコイル体の要部拡大底面
図である。
【図12】同上のコイル体の要部拡大側面図である。
【符号の説明】
12 ケース体 14 接続部 20 コイル体 40 二次側コイル部 45 一次側コイル部 70 埋込端子 72 コイル接続部 74 高圧端子部 P 点火プラグ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次側コイル巻線が巻装されてなる略円
    板状の一次側コイル部と、二次側コイル巻線が巻装され
    てなる略円板状の二次側コイル部とが、それぞれの巻心
    を同一直線上に揃えるように積層配置されてその積層方
    向と直交する方向に扁平に仕上げられてなるコイル体
    と、 上面に開口が形成されその内部に前記コイル体をその扁
    平方向を水平方向に揃えて収容したケース体と、 前記ケース体の底板部の略中央部より下方に向けて垂設
    された接続部と、 前記ケース体の底板部内に埋設されその一端側が前記ケ
    ース体内に突出配置されて前記二次側コイル巻線との接
    続用のコイル接続部とされると共にその他端側が前記接
    続部内に突出配置されて点火プラグとの接続用の高圧端
    子部とされた埋込端子とを備え、 前記二次側コイル巻線の一端側が前記埋込端子のコイル
    接続部に接続されてなる内燃機関用点火コイル。
  2. 【請求項2】 前記コイル接続部が、 前記ケース体内に前記コイル体を収容する際に、前記ケ
    ース体の上方開口より視認可能な位置に設けられた請求
    項1記載の内燃機関用点火コイル。
  3. 【請求項3】 前記コイル接続部は、その上端部より下
    方に延びるスリットが入れられて巻線挟持部が形成され
    た請求項1又は2記載の内燃機関用点火コイル。
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