JP2000058325A - セラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品

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JP2000058325A
JP2000058325A JP10239469A JP23946998A JP2000058325A JP 2000058325 A JP2000058325 A JP 2000058325A JP 10239469 A JP10239469 A JP 10239469A JP 23946998 A JP23946998 A JP 23946998A JP 2000058325 A JP2000058325 A JP 2000058325A
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Hirofumi Kobayashi
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部電極を外部電極に導通させるための内部
電極引き出し部における導通不良の発生を防止すること
が可能で、接続信頼性の高いセラミック電子部品を提供
する。 【解決手段】 複数の内部電極がセラミック層を介して
積層され、内部電極を外部電極に導通させるための内部
電極引き出し部が、セラミック層を介して積層方向にほ
ぼ重なるように配設されたセラミック電子部品におい
て、内部電極引き出し部S1,S2の断面積(幅)を内
部電極1の他の部分の断面積より大きくするとともに、
内部電極引き出し部S1,S2の断面積を大きくする位
置を内部電極引き出し部S1,S2間でずらせる(分散
させる)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、セラミック電子
部品に関し、詳しくは、内部電極を外部に引き出すため
の内部電極引き出し部を備えた内部電極が配設された素
子に、内部電極引き出し部を介して内部電極と導通する
外部電極を配設してなるセラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】セラミ
ック中に積層型のコイルを配設した積層型インダクタな
どの積層コイル部品の中には、特性を向上させるため
に、一つの素子に複数個のコイルを設けることにより、
全体としてのコイル抵抗を下げるようにしたものがあ
る。
【0003】例えば、図6は、一つの素子に2つのコイ
ルを配設した積層型インダクタを示している。この積層
型インダクタは、焼成された積層体(素子)4中に積層
型の2つのコイル6,7が平行に配設され、コイル6,
7の両端側に形成された内部電極引き出し部S1,S
2,S3,及びS4と導通するように素子4の端面(側
面)に、外部電極5a,5bが配設された構造を有して
いる。
【0004】なお、この積層型インダクタは、通常、以
下に説明するような方法により製造されている。まず、
図7(a)〜(h)に示すように、所定のパターンの内部電
極1(1a〜1h)が配設されたセラミックグリーンシ
ート3(3a〜3h)を順に積み重ねて、セラミックグ
リーンシート3a,3c,3e,3gに形成された内部
電極1を、ビアホール(図示せず)を介して導通させる
とともに、セラミックグリーンシート3b,3d,3
f,3hに形成された内部電極1をビアホール(図示せ
ず)を介して導通させる。それから、このセラミックグ
リーンシート3(3a〜3h)の上面側及び下面側に内
部電極が印刷されていないセラミックグリーンシート
(図示せず)を積み重ね、圧着することにより、図6に
示すように、内部に2つのコイル6,7が平行に形成さ
れた積層体4を得る。なお、セラミックグリーンシート
3a,3b,3g及び3hには、各コイル6,7と下記
の外部電極5a,5bを導通させるための内部電極引き
出し部(引出し電極)S1,S2,S3,及びS4が形
成されている。それから、この積層体4を焼成した後、
両端部に導電ペーストを塗布、焼き付けして外部電極5
a,5bを形成することにより、図6に示すような積層
型インダクタが得られる。
【0005】また、上記従来の積層型インダクタにおい
ては、内部電極1と外部電極5a,5bとの接続信頼性
を向上させるために、内部電極引き出し部S1〜S4の
幅を、内部電極1の他の部分の幅よりも大きくすること
により、断面積を大きくしている。なお、内部電極の全
ての部分の幅を広げていないのは、内部電極の幅を大き
くすると、コイルとしてインダクタンスを確保したい部
分で発生する磁束の磁路長が長くなり、大きなインダク
タンス値を得ることができないことによる。
【0006】また、上記の積層型インダクタにおいて
は、外部電極5a,5bとの導通のために形成された内
部電極引き出し部S1とS2、及び内部電極引き出し部
S3とS4が同一形状であり、かつ、セラミック層を介
して積層方向にほぼ重なるように配設されている。
【0007】ところで、上記のように内部電極引き出し
部S1〜S4の幅を広げて断面積を増大させた場合、幅
(すなわち断面積)が変化する部分には電界が集中する
傾向があり、例えば、耐サージ性試験や過電流の限界試
験などを行った場合、その部分に多くの発熱が生じて内
部電極1あるいは内部電極引き出し部S1〜S4が溶融
し、導通不良を発生することがある。
【0008】また、上記従来の積層型インダクタにおい
ては、内部電極引き出し部S1とS2、及び内部電極引
き出し部S3とS4が、セラミック層を介して積層方向
にほぼ重なるように配設されているため、内部電極引き
出し部S1〜S4の近傍に集中的な発熱を生じ、導通不
良を発生するという問題点がある。すなわち、内部電極
引き出し部の幅を大きくして、接続信頼性を向上させよ
うとしたことが、逆に、導通不良を引き起こす原因にな
るという問題点がある。
【0009】また、従来の積層型インダクタには、図8
(a)に示すように、内部電極引き出し部S1及びS2を
備えた、反転対称のパターンの内部電極1c,1dが配
設された2枚のセラミックグリーンシート8a,8b
を、図8(b)に示すように貼り合わせて焼成することに
より、内部電極1(1c+1d)及び内部電極引き出し
部S(S1+S2)に、貼り合わせる前の2倍の厚みを
持たせて断面積を大きくし、コイル抵抗を低下させるよ
うにしたものもあるが、このようにして形成される積層
型インダクタにおいても、幅を広げて断面積を増やした
内部電極引き出し部Sの近傍には電界が集中する傾向が
あり、導通不良を引き起こす原因になるという問題点が
ある。
【0010】さらに、上記の問題点は、積層型インダク
タに限られるものではなく、他のコイル部品やコイル部
品以外の、セラミック中に内部電極が形成された種々の
セラミック電子部品にも当てはまるものである。
【0011】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、内部電極を外部電極に導通させるための内部電極
引き出し部における導通不良の発生を防止することが可
能で、接続信頼性の高いセラミック電子部品を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明(請求項1)のセラミック電子部品は、複
数の内部電極がセラミック層を介して積層されていると
ともに、前記内部電極を外部に引き出すための内部電極
引き出し部が、セラミック層を介して積層方向にほぼ重
なるように配設された素子に、前記内部電極引き出し部
を介して内部電極と導通する外部電極を配設してなるセ
ラミック電子部品において、前記内部電極引き出し部の
断面積を、内部電極の他の部分の断面積より大きくする
とともに、前記内部電極引き出し部の断面積を大きくす
る位置を、少なくとも、積層方向にセラミック層を介し
て隣接する内部電極引き出し部間においてずらせたこと
を特徴としている。
【0013】複数の内部電極がセラミック層を介して積
層され、内部電極を外部電極に導通させるための内部電
極引き出し部が、セラミック層を介して積層方向にほぼ
重なるように配設されたセラミック電子部品において、
内部電極引き出し部の断面積を内部電極の他の部分の断
面積より大きくするとともに、内部電極引き出し部の断
面積を大きくする位置を、少なくとも、積層方向にセラ
ミック層を介して隣接する内部電極引き出し部間におい
てずらせる(分散させる)ことにより、内部電極引き出
し部近傍への電界の集中による発熱を緩和して、内部電
極引き出し部近傍で内部電極や内部電極引き出し部が溶
融して断線したりすることを防止し、接続信頼性を向上
させることが可能になる。
【0014】また、請求項2のセラミック電子部品は、
外部電極との導通のための内部電極引き出し部を備えた
複数の内部電極が重なるように配設された素子に、前記
内部電極引き出し部において内部電極と導通する外部電
極を配設してなるセラミック電子部品において、前記内
部電極引き出し部の断面積を、内部電極の他の部分の断
面積より大きくするとともに、前記内部電極引き出し部
の断面積を大きくする位置を、隣接する内部電極引き出
し部間においてずらせたことを特徴としている。
【0015】内部電極引き出し部を備えた複数の内部電
極が重なり合うように配設された構造を有するセラミッ
ク電子部品において、内部電極引き出し部の断面積を、
内部電極の他の部分の断面積より大きくするとともに、
内部電極引き出し部の断面積を大きくする位置を、隣接
する内部電極引き出し部間においてずらせる(分散させ
る)ことにより、内部電極引き出し部近傍への電界の集
中による発熱を緩和して、内部電極引き出し部近傍で内
部電極や内部電極引き出し部が溶融して断線したりする
ことを防止し、接続信頼性を向上させることが可能にな
る。なお、請求項2の場合、複数の内部電極が一体とな
っており、断面積が変化する部分が集中しているので、
これを分散させることにより特に顕著な効果が得られ
る。
【0016】また、請求項3のセラミック電子部品は、
前記内部電極の内部電極引き出し部の幅及び厚みの少な
くとも一方を大きくすることにより、前記内部電極引き
出し部の断面積を大きくしたことを特徴としている。
【0017】内部電極引き出し部の幅及び厚みの少なく
とも一方を大きくすることにより、内部電極引き出し部
の断面積を大きくすると、複数の各内部電極引き出し部
において、断面積を大きくした部分が同じ場合には、電
界の集中を招いて大きな発熱を生じ、内部電極引き出し
部の溶融などによる導通不良を引き起こしやすいが、本
願発明を適用して、断面積を大きくした部分の位置をず
らせることにより、内部電極引き出し部近傍への電界の
集中による発熱を緩和して、内部電極引き出し部近傍で
内部電極や内部電極引き出し部が溶融して断線したりす
ることを防止し、接続信頼性を向上させることが可能に
なり、特に有意義である。
【0018】また、請求項4のセラミック電子部品は、
前記内部電極引き出し部の断面積を大きくする位置を、
内部電極の長手方向に30μm以上ずらせたことを特徴
としている。
【0019】断面積を大きくする位置を、内部電極の長
手方向に30μm以上ずらせることにより、内部電極引
き出し部近傍への電界の集中を確実に抑制、防止するこ
とが可能になり、本願発明を実効あらしめることができ
る。
【0020】また、請求項5のセラミック電子部品は、
前記内部電極が積層型コイルを構成する内部電極であ
り、前記素子が積層型コイル素子であることを特徴とし
ている。
【0021】内部電極が積層型コイルを構成する内部電
極であり、素子が積層型コイル素子であるような積層型
コイル部品に本願発明を適用した場合に、内部電極引き
出し部近傍への電界の集中と、発熱を緩和して、内部電
極引き出し部近傍で内部電極や内部電極引き出し部が溶
融して断線したりすることを防止し、接続信頼性の高い
積層型コイル部品を得ることが可能になり、有意義であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
なお、以下の発明の実施の形態においては、磁性体セラ
ミック中に積層型のコイルを配設してなる積層型インダ
クタを例にとって説明する。
【0023】[実施形態1]図1はこの実施形態にかか
る積層型インダクタの製造に用いたセラミックグリーン
シートの内部電極及び内部電極引き出し部のパターンを
示す図であり、図2及び図3はセラミックグリーンシー
トの内部電極及び内部電極引き出し部の構成を拡大して
示す図である。
【0024】この実施形態の積層型インダクタは、従来
例の説明で用いた図6に示す積層型インダクタと、該略
構成が同じであるため、全体構成に関しては、図6を援
用し、同一部分については説明を省略または簡略化する
一方、本願発明の特徴とするところについては図2及び
図3を参照しつつ詳しく説明する。
【0025】この積層型インダクタは、図1に示すよう
に、所定の内部電極1が配設されたセラミックグリーン
シート3(3a〜3h)を積み重ね、セラミックグリー
ンシート3a,3c,3e,3gに形成された内部電極
1をビアホール(図示せず)を介して導通させるととも
に、セラミックグリーンシート3b,3d,3f,3h
に形成された内部電極1を導通させ、さらに上下両面側
に内部電極が印刷されていないセラミックグリーンシー
ト(図示せず)を積み重ねて圧着することにより、図6
に示すような、内部に2つのコイル6,7が配設された
積層体4を形成した後、これを焼成し、両端部に導電ペ
ーストを塗布、焼き付けして外部電極5a,5b(図
6)を形成することにより製造されたものである。
【0026】すなわち、この積層型インダクタは、図6
に示すように、積層体(素子)4中に積層型の2つのコ
イル6,7が平行に配設されているとともに、コイル
6,7の両端側に形成された内部電極引き出し部S1,
S2,S3,及びS4と導通するように、素子4の端面
(側面)に外部電極5a,5bが配設された構造を有し
ている。
【0027】そして、この実施形態の積層型インダクタ
においては、図1〜図3に示すように、内部電極引き出
し部S1〜S4の幅を大きくすることにより、内部電極
引き出し部S1〜S4の断面積が内部電極1の他の部分
よりも大きくなるように構成されているとともに、積層
方向にセラミック層を介して隣接する内部電極引き出し
部S1とS2、及び内部電極引き出し部S3とS4にお
いて、断面積が大きくなる位置が内部電極1の長手方向
にずらされている。
【0028】さらに具体的に説明すると、図2に示すよ
うに、内部電極引き出し部S1とS2の関係において
は、内部電極引き出し部S1の長さL1が内部電極引き
出し部S2の長さL2より長く、また、図3に示すよう
に、内部電極引き出し部S3とS4の関係においては、
内部電極引き出し部S3の長さL3が内部電極引き出し
部S4の長さL4より短く形成されている。
【0029】このように、内部電極引き出し部S1〜S
4の断面積を他の部分より大きくするとともに、内部電
極引き出し部S1〜S4の断面積を大きくする位置を、
積層方向にセラミック層を介して隣接する内部電極引き
出し部間においてずらせる(分散させる)ことにより、
内部電極引き出し部S1〜S4の近傍への電界の集中に
よる発熱を緩和して、内部電極引き出し部S1〜S4の
近傍で内部電極1や内部電極引き出し部S1〜S4が溶
融して断線したりすることを防止し、接続信頼性を向上
させることが可能になる。
【0030】[実施形態2]図4は本願発明の他の実施
形態にかかる積層型インダクタの構成を示す図である。
【0031】この実施形態の積層型インダクタは、図4
に示すように、積層体(素子)4中に、機能的にはコイ
ルとして働く直線状の内部電極1a,1bがセラミック
層を介して複数枚(この実施形態では2枚)積層され、
内部電極引き出し部S1〜S4を介して外部電極5a,
5bに接続された構造を有している。
【0032】そして、この積層型インダクタにおいて
も、内部電極引き出し部S1〜S4はそれぞれ、断面積
が大きくなるように、内部電極1a,1bよりも幅が広
く形成されている。
【0033】また、この実施形態2の積層型インダクタ
においては、積層方向にセラミック層を介して隣接する
内部電極引き出し部S1とS2、及び内部電極引き出し
部S3とS4において、幅を大きくすることにより断面
積を大きくした位置を内部電極1a,1bの長手方向に
ずらせている。すなわち、内部電極引き出し部S1とS
2の関係においては、内部電極引き出し部S1の長さL
1が内部電極引き出し部S2の長さL2より短く、ま
た、内部電極引き出し部S3とS4の関係においては、
内部電極引き出し部S3の長さL3が内部電極引き出し
部S4の長さL4より短くなるように形成されている。
【0034】このように、内部電極引き出し部S1〜S
4の断面積を他の部分より大きくするとともに、内部電
極引き出し部S1〜S4の断面積を大きくする位置を、
積層方向にセラミック層を介して隣接する内部電極引き
出し部S1とS2,及びS3とS4の間においてずらせ
る(分散させる)ことにより、内部電極引き出し部S1
〜S4の近傍への電界の集中による発熱を緩和して、内
部電極引き出し部S1〜S4の近傍で内部電極1a,1
bや内部電極引き出し部S1〜S4が溶融して断線した
りすることを防止し、接続信頼性を向上させることが可
能になる。
【0035】[実施形態3]また、本願発明は、図5に
示すように、外部電極との導通のための内部電極引き出
し部S1,S2を備えた複数の内部電極1c,1dが重
なるように配設された構造を有する積層型インダクタに
も適用することが可能である。すなわち、図5(a)に示
すように、長さL1及びL2を異ならせた(L1>L
2)内部電極引き出し部S1,S2を有し、他の部分が
反転対称のパターンを有する内部電極1c,1dが配設
されたセラミックグリーンシート8a,8bを、図5
(b)に示すように、貼り合わせて(反転積層して)、焼
成することにより、内部電極1(1c+1d)及び内部
電極引き出し部S(S1+S2)の厚みを大きくして
(2倍にして)断面積を大きくし、コイル抵抗を低下さ
せることができる。なお、図5は、積層型コイルを構成
する内部電極パターンの一部を示すものである。
【0036】そして、この場合にも、内部電極引き出し
部S(S1+S2)の断面積を内部電極1(1c+1
d)の他の部分の断面積より大きくするとともに、内部
電極引き出し部S(S1+S2)の長さL1及びL2を
異ならせて、断面積を大きくする位置をずらせるように
しているので、内部電極引き出し部S(S1+S2)近
傍への電界の集中による発熱を緩和して、内部電極引き
出し部S(S1+S2)の近傍で内部電極1(1c+1
d)や内部電極引き出し部S(S1+S2)が溶融して
断線したりすることを防止し、接続信頼性を向上させる
ことができる。なお、この実施形態3の場合、2つの内
部電極1c,1dが一体となっており、断面積が変化す
る部分が集中しているので、これを分散させることによ
り特に顕著な効果が得られる。
【0037】なお、上記実施形態では、内部電極引き出
し部の幅を大きくすることにより断面積を増やすように
構成した場合について説明したが、内部電極引き出し部
の厚みを大きくすることにより断面積を増やすように構
成することも可能である。そして、その場合に、断面積
を増やす位置をずらせることにより、上記実施形態の場
合と同様の効果を得ることができる。
【0038】また、上記実施形態においては、積層型イ
ンダクタを例にとって説明したが、本願発明は、積層型
インダクタに限らず、素子中に積層型のコイルを配設し
てなる積層型LC複合部品やコンデンサ、多層基板など
の種々のセラミック電子部品に適用することが可能であ
る。
【0039】なお、本願発明は、さらにその他の点にお
いても上記実施形態に限定されるものではなく、コイル
を構成する内部電極のパターン、内部電極引き出し部の
具体的な形状、内部電極引き出し部の断面積を大きくす
る位置をずらせる場合の、位置ずれ量の大きさなどに関
し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を
加えることが可能である。
【0040】
【発明の効果】上述のように、本願発明の請求項1のセ
ラミック電子部品は、複数の内部電極と内部電極引き出
し部を備えたセラミック電子部品の、内部電極引き出し
部の断面積を他の部分の断面積よりも大きくするととも
に、内部電極引き出し部の断面積を大きくする位置を、
少なくとも、積層方向にセラミック層を介して隣接する
内部電極引き出し部間においてずらせる(分散させる)
ようにしているので、内部電極引き出し部近傍への電界
の集中による発熱を緩和して、内部電極引き出し部近傍
で内部電極や内部電極引き出し部が溶融して断線したり
することを防止し、接続信頼性を向上させることが可能
になる。
【0041】また、請求項2のセラミック電子部品は、
内部電極引き出し部を備えた複数の内部電極が重なり合
うように配設された構造を有するセラミック電子部品に
おいて、内部電極引き出し部の断面積を、内部電極の他
の部分の断面積より大きくするとともに、内部電極引き
出し部の断面積を大きくする位置を、隣接する内部電極
引き出し部間においてずらせる(分散させる)ようにし
ているので、内部電極引き出し部近傍への電界の集中に
よる発熱を緩和して、内部電極引き出し部近傍で内部電
極や内部電極引き出し部が溶融して断線したりすること
を防止し、接続信頼性を向上させることが可能になる。
なお、請求項2の場合、複数の内部電極が一体となって
おり、断面積が変化する部分が集中しているので、これ
を分散させることにより特に顕著な効果が得られる。
【0042】また、請求項3のように、内部電極引き出
し部の幅及び厚みの少なくとも一方を大きくすることに
より、内部電極引き出し部の断面積を大きくすると、複
数の各内部電極引き出し部において、断面積を大きくし
た部分が同じ場合には、電界の集中を招いて大きな発熱
を生じ、内部電極引き出し部の溶融などによる導通不良
を引き起こしやすいが、本願発明を適用して、断面積を
大きくした部分の位置をずらせることにより、内部電極
引き出し部近傍への電界の集中による発熱を緩和して、
内部電極引き出し部近傍で内部電極や内部電極引き出し
部が溶融して断線したりすることを防止し、接続信頼性
を向上させることが可能になる。
【0043】また、請求項4のセラミック電子部品のよ
うに、断面積を大きくする位置を、内部電極の長手方向
に30μm以上ずらせるようにした場合、内部電極引き
出し部近傍への電界の集中による発熱を緩和して、本願
発明を実効あらしめることができる。
【0044】また、本願発明は、請求項5のように、内
部電極が積層型コイルを構成する内部電極であり、素子
が積層型コイル素子であるような積層型コイル部品に本
願発明を適用した場合に、内部電極引き出し部近傍への
電界の集中と、発熱を緩和して、内部電極引き出し部近
傍で内部電極や内部電極引き出し部が溶融して断線した
りすることを防止し、接続信頼性の高い積層型コイル部
品を得ることが可能になり、有意義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態(実施形態1)にかかる
積層型コイル部品(積層型インダクタ)の製造に用いた
セラミックグリーンシートの内部電極及び内部電極引き
出し部のパターンを示す図である。
【図2】本願発明の実施形態1にかかる積層型インダク
タの製造に用いたセラミックグリーンシートの内部電極
及び内部電極引き出し部の構成を示す図である。
【図3】本願発明の実施形態1にかかる積層型インダク
タの製造に用いたセラミックグリーンシートの内部電極
及び内部電極引き出し部の構成を示す図である。
【図4】本願発明の他の実施形態(実施形態2)にかか
る積層型インダクタの構成を示す図である。
【図5】本願発明の他の実施形態(実施形態3)にかか
る積層型インダクタの要部構成を示す図であり、(a)は
2つのセラミックグリーンシートを貼り合わせる前の状
態を示す図、(b)は貼り合わせた後の状態を示す図であ
る。
【図6】素子内に2つのコイルが平行に配設された積層
型インダクタの概略構成を示す図である。
【図7】図6の積層型インダクタの製造に用いたセラミ
ックグリーンシートの内部電極及び内部電極引き出し部
のパターンを示す図である。
【図8】外部電極との導通のための内部電極引き出し部
を備えた複数の内部電極が重なるように配設された構造
を有する積層型インダクタの要部を示す図であり、(a)
は2つのセラミックグリーンシートを貼り合わせる前の
状態を示す図、(b)は貼り合わせた後の状態を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 内部電極 1a,1b,1c,1d 内部電極 3(3a〜3h) セラミックグリーンシート 4 積層体(素子) 5a,5b 外部電極 6,7 コイル 8a,8b セラミックグリーンシート L1,L2,L3,L4 内部電極引き出し部の長さ S1,S2,S3,S4 内部電極引き出し部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の内部電極がセラミック層を介して積
    層されているとともに、前記内部電極を外部に引き出す
    ための内部電極引き出し部が、セラミック層を介して積
    層方向にほぼ重なるように配設された素子に、前記内部
    電極引き出し部を介して内部電極と導通する外部電極を
    配設してなるセラミック電子部品において、 前記内部電極引き出し部の断面積を、内部電極の他の部
    分の断面積より大きくするとともに、 前記内部電極引き出し部の断面積を大きくする位置を、
    少なくとも、積層方向にセラミック層を介して隣接する
    内部電極引き出し部間においてずらせたことを特徴とす
    るセラミック電子部品。
  2. 【請求項2】外部電極との導通のための内部電極引き出
    し部を備えた複数の内部電極が重なるように配設された
    素子に、前記内部電極引き出し部において内部電極と導
    通する外部電極を配設してなるセラミック電子部品にお
    いて、 前記内部電極引き出し部の断面積を、内部電極の他の部
    分の断面積より大きくするとともに、 前記内部電極引き出し部の断面積を大きくする位置を、
    隣接する内部電極引き出し部間においてずらせたことを
    特徴とするセラミック電子部品。
  3. 【請求項3】前記内部電極引き出し部の幅及び厚みの少
    なくとも一方を大きくすることにより、内部電極引き出
    し部の断面積を大きくしたことを特徴とする請求項1又
    は2記載のセラミック電子部品。
  4. 【請求項4】前記内部電極引き出し部の断面積を大きく
    する位置を、内部電極の長手方向に30μm以上ずらせ
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセ
    ラミック電子部品。
  5. 【請求項5】前記内部電極が積層型コイルを構成する内
    部電極であり、前記素子が積層型コイル素子であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミッ
    ク電子部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010183007A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Tdk Corp 積層型電子部品
US7928823B2 (en) 2003-11-28 2011-04-19 Murata Manufacturing Co., Ltd. Laminated ceramic electronic component and method for producing the same
JP2017022304A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 太陽誘電株式会社 インダクタ及びプリント基板

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