JP2000056327A - 液晶電気光学装置の作製方法 - Google Patents
液晶電気光学装置の作製方法Info
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- JP2000056327A JP2000056327A JP11220365A JP22036599A JP2000056327A JP 2000056327 A JP2000056327 A JP 2000056327A JP 11220365 A JP11220365 A JP 11220365A JP 22036599 A JP22036599 A JP 22036599A JP 2000056327 A JP2000056327 A JP 2000056327A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】液晶電気光学装置の短絡発生を防ぎ、装置の特
性を向上させることを課題とする。 【解決手段】薄膜トランジスタを有する第1の基板と、
透光性電極を有する第2の基板と、前記第1及び第2の
基板間に狭持された液晶とを有する液晶電気光学装置の
作製方法において、前記第2の基板上の透光性電極上に
金属膜を形成する工程と、前記金属膜の第1の領域は陽
極酸化し、第2の領域は陽極酸化しない工程とを有し、
前記第1の領域を短絡防止膜とし、第2の領域を遮光膜
とすることを特徴とする液晶電気光学装置の作製方法で
ある。
性を向上させることを課題とする。 【解決手段】薄膜トランジスタを有する第1の基板と、
透光性電極を有する第2の基板と、前記第1及び第2の
基板間に狭持された液晶とを有する液晶電気光学装置の
作製方法において、前記第2の基板上の透光性電極上に
金属膜を形成する工程と、前記金属膜の第1の領域は陽
極酸化し、第2の領域は陽極酸化しない工程とを有し、
前記第1の領域を短絡防止膜とし、第2の領域を遮光膜
とすることを特徴とする液晶電気光学装置の作製方法で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶電気光学装置
に適した電極間の短絡を防止するための短絡防止膜およ
びその作製方法に関する。
に適した電極間の短絡を防止するための短絡防止膜およ
びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、液晶電気光学装置が盛んに開発さ
れている。液晶電気光学装置は、一対の基板を相対向
し、該基板のそれぞれの内側に電極または電極と薄膜ト
ランジスタ等のスイッチング素子を設け、基板間に液晶
材料を満たして液晶材料の光学応答特性を利用して表示
等を行うものである。
れている。液晶電気光学装置は、一対の基板を相対向
し、該基板のそれぞれの内側に電極または電極と薄膜ト
ランジスタ等のスイッチング素子を設け、基板間に液晶
材料を満たして液晶材料の光学応答特性を利用して表示
等を行うものである。
【0003】
【従来技術の問題点】この液晶電気光学装置の相対向す
る基板は、それぞれ表面に電極を有し、その間隔は、T
N型の装置の場合5〜8μm、強誘電性液晶を用いた装
置の場合1〜4μm代表的には1.5μm程度と極めて
小さい。したがって、基板間に微小な不純物やゴミなど
が存在した場合に、それらにより上下の電極間に短絡が
発生し、表示の不良や欠陥等を引き起こすなど極めて大
きな支障を来すことが問題となっていた。
る基板は、それぞれ表面に電極を有し、その間隔は、T
N型の装置の場合5〜8μm、強誘電性液晶を用いた装
置の場合1〜4μm代表的には1.5μm程度と極めて
小さい。したがって、基板間に微小な不純物やゴミなど
が存在した場合に、それらにより上下の電極間に短絡が
発生し、表示の不良や欠陥等を引き起こすなど極めて大
きな支障を来すことが問題となっていた。
【0004】この対策として従来は酸化珪素(Si
O2 )膜を1000Å程度に形成し、短絡防止膜として
いたが、ピンホールが発生しやすかった。また耐圧も1
000Å厚で5〜20V程度と低く、かつ非常にバラツ
キが大きく、短絡防止に対して充分な特性を有している
とは言い難かった。また比誘電率が2〜5と低いため、
液晶材料に加わる電界の損失も生じ、コントラスト等の
装置の特性を低下させていた。
O2 )膜を1000Å程度に形成し、短絡防止膜として
いたが、ピンホールが発生しやすかった。また耐圧も1
000Å厚で5〜20V程度と低く、かつ非常にバラツ
キが大きく、短絡防止に対して充分な特性を有している
とは言い難かった。また比誘電率が2〜5と低いため、
液晶材料に加わる電界の損失も生じ、コントラスト等の
装置の特性を低下させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶電気光
学装置に適した、電極間の短絡を防止するための高性能
な短絡防止膜を提供することを目的とする。
学装置に適した、電極間の短絡を防止するための高性能
な短絡防止膜を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、薄膜トランジスタを有する第1の基板と、
透光性電極を有する第2の基板と、前記第1及び第2の
基板間に狭持された液晶とを有する液晶電気光学装置の
作製方法において、前記第2の基板上の透光性電極上に
金属膜を形成する工程と、前記金属膜の第1の領域は陽
極酸化し、第2の領域は陽極酸化しない工程とを有し、
前記第1の領域を短絡防止膜とし、第2の領域を遮光膜
とすることを特徴とする液晶電気光学装置の作製方法。
である。
に本発明は、薄膜トランジスタを有する第1の基板と、
透光性電極を有する第2の基板と、前記第1及び第2の
基板間に狭持された液晶とを有する液晶電気光学装置の
作製方法において、前記第2の基板上の透光性電極上に
金属膜を形成する工程と、前記金属膜の第1の領域は陽
極酸化し、第2の領域は陽極酸化しない工程とを有し、
前記第1の領域を短絡防止膜とし、第2の領域を遮光膜
とすることを特徴とする液晶電気光学装置の作製方法。
である。
【0007】アルミニウム、チタン、タンタル、タング
ステン等の金属膜を酒石酸等の弱酸を用いた陽極酸化法
にて酸化すると、透光性の極めて緻密な表面を有する酸
化膜(バリヤー型陽極酸化膜)を形成することができ
る。したがって問題となるようなピンホールはまず発生
しない。加えて、これら酸化金属膜は1000Å厚で6
0〜80Vと高い耐圧を安定して有する。またその表面
は十分な硬さを有する。したがってこれらの膜は特に液
晶電気光学装置の短絡防止に対して極めて優れた特性を
有する。
ステン等の金属膜を酒石酸等の弱酸を用いた陽極酸化法
にて酸化すると、透光性の極めて緻密な表面を有する酸
化膜(バリヤー型陽極酸化膜)を形成することができ
る。したがって問題となるようなピンホールはまず発生
しない。加えて、これら酸化金属膜は1000Å厚で6
0〜80Vと高い耐圧を安定して有する。またその表面
は十分な硬さを有する。したがってこれらの膜は特に液
晶電気光学装置の短絡防止に対して極めて優れた特性を
有する。
【0008】さらに、これらの酸化金属膜の比誘電率
が、SiO2 の2〜5に比較して8〜9と極めて高い。
これにより短絡防止膜の存在による、液晶材料に印加さ
れる電界の損失を極めて小さくできる。したがって、液
晶材料に安定かつ十分な電界を印加することができ、表
示装置としては高いコントラストを有するものとするこ
とができる。
が、SiO2 の2〜5に比較して8〜9と極めて高い。
これにより短絡防止膜の存在による、液晶材料に印加さ
れる電界の損失を極めて小さくできる。したがって、液
晶材料に安定かつ十分な電界を印加することができ、表
示装置としては高いコントラストを有するものとするこ
とができる。
【0009】この酸化金属膜を形成するには、基板上の
電極上に形成された金属膜自体に電流を流して陽極酸化
してもよいが、この場合酸化が進むにつれ膜自体の電気
抵抗が大きくなってしまうので、作製に時間がかかり、
膜全体が充分に酸化されないこともある。したがって透
光性が十分でなかったり、あるいは酸化にムラが生じた
りする。
電極上に形成された金属膜自体に電流を流して陽極酸化
してもよいが、この場合酸化が進むにつれ膜自体の電気
抵抗が大きくなってしまうので、作製に時間がかかり、
膜全体が充分に酸化されないこともある。したがって透
光性が十分でなかったり、あるいは酸化にムラが生じた
りする。
【0010】薄膜トランジスタを用いたアクティブマト
リス型の液晶電気光学装置においては、薄膜トランジス
タに接続された画素電極に対向する対向電極は基板全面
に一枚の電極として形成されているため、この電極上に
金属膜を形成した後、電極に電流を流して陽極酸化を行
うことで、短時間に極めて良質な酸化を行うことができ
る。
リス型の液晶電気光学装置においては、薄膜トランジス
タに接続された画素電極に対向する対向電極は基板全面
に一枚の電極として形成されているため、この電極上に
金属膜を形成した後、電極に電流を流して陽極酸化を行
うことで、短時間に極めて良質な酸化を行うことができ
る。
【0011】また、酸化前に金属膜の表面にマスクとし
てレジストを設けておくと、その部分は酸化されない。
したがって、レジストを設けて酸化を行った後、レジス
トを除去して更に酸化を行うことで、金属膜の表面は酸
化物となって透光性、絶縁性を有しながらも、電極に接
している側の内部には酸化されないため遮光性または反
射性を有する透光性でない部分を設けることができる。
これを利用して酸化金属膜の電極と接している面内に透
光性領域と非透光性領域を自由に形成でき、たとえば薄
膜トランジスタを有する液晶電気光学装置において、対
向電極の、薄膜トランジスタ、信号電極、走査電極に対
向する部分に非透光性領域を格子状に形成して、光スイ
ッチングが行われる画素領域のみを透光性領域として光
の漏れを無くすいわゆるブラックマトリクスをパターニ
ングすることもできる。従来はブラックマトリクスを作
製するには、クロムやカーボンの膜を成膜、パターニン
グしていたが、本発明においてはこれらの工程が不要と
なった。
てレジストを設けておくと、その部分は酸化されない。
したがって、レジストを設けて酸化を行った後、レジス
トを除去して更に酸化を行うことで、金属膜の表面は酸
化物となって透光性、絶縁性を有しながらも、電極に接
している側の内部には酸化されないため遮光性または反
射性を有する透光性でない部分を設けることができる。
これを利用して酸化金属膜の電極と接している面内に透
光性領域と非透光性領域を自由に形成でき、たとえば薄
膜トランジスタを有する液晶電気光学装置において、対
向電極の、薄膜トランジスタ、信号電極、走査電極に対
向する部分に非透光性領域を格子状に形成して、光スイ
ッチングが行われる画素領域のみを透光性領域として光
の漏れを無くすいわゆるブラックマトリクスをパターニ
ングすることもできる。従来はブラックマトリクスを作
製するには、クロムやカーボンの膜を成膜、パターニン
グしていたが、本発明においてはこれらの工程が不要と
なった。
【0012】
【作用】このように、本発明の陽極酸化して形成した酸
化金属膜よりなる短絡防止膜は、液晶電気光学装置にお
いて、高い耐圧と硬い表面により短絡を発生を防ぎ、高
い誘電率によりコントラストを向上させ、さらに透光性
領域および非透光性領域を任意に形成してブラックマト
リクスの機能をも有せしめることができ、液晶電気光学
装置の性能と信頼性を大きく向上させることができる。
以下にその実施例を示す。
化金属膜よりなる短絡防止膜は、液晶電気光学装置にお
いて、高い耐圧と硬い表面により短絡を発生を防ぎ、高
い誘電率によりコントラストを向上させ、さらに透光性
領域および非透光性領域を任意に形成してブラックマト
リクスの機能をも有せしめることができ、液晶電気光学
装置の性能と信頼性を大きく向上させることができる。
以下にその実施例を示す。
【0013】
【実施例】本実施例においては、本発明の短絡防止膜を
有する、強誘電性液晶を用いたアクティブマトリクス型
液晶電気光学装置を作製した。本実施例で作製した液晶
電気光学装置の断面図を図1に示す。
有する、強誘電性液晶を用いたアクティブマトリクス型
液晶電気光学装置を作製した。本実施例で作製した液晶
電気光学装置の断面図を図1に示す。
【0014】アクティブ素子として薄膜トランジスタを
有する側の基板1上に、下地膜2、薄膜トランジスタ
3、層間絶縁膜4、画素電極5およびその他の電極を設
けた。また対向する基板として、基板6上に、下地膜
7、対向電極8、本発明の短絡防止膜9およびブラック
マトリクス10、さらに配向膜11を有し、両基板間に
液晶材料12を挟持している。
有する側の基板1上に、下地膜2、薄膜トランジスタ
3、層間絶縁膜4、画素電極5およびその他の電極を設
けた。また対向する基板として、基板6上に、下地膜
7、対向電極8、本発明の短絡防止膜9およびブラック
マトリクス10、さらに配向膜11を有し、両基板間に
液晶材料12を挟持している。
【0015】この装置の作製工程を説明する。まず、ア
クティブ素子として薄膜トランジスタを有する側の基板
を作製した。基板1としてコーニング♯7059ガラス
基板(厚さ1.1mm、300×400mm)上に、下
地膜として酸化珪素膜2、複数の多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタ3、酸化珪素よりなる層間絶縁膜4、ITO
(酸化インジュームスズ)膜よりなる画素電極5および
その他の電極をそれぞれ公知の方法で形成した。
クティブ素子として薄膜トランジスタを有する側の基板
を作製した。基板1としてコーニング♯7059ガラス
基板(厚さ1.1mm、300×400mm)上に、下
地膜として酸化珪素膜2、複数の多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタ3、酸化珪素よりなる層間絶縁膜4、ITO
(酸化インジュームスズ)膜よりなる画素電極5および
その他の電極をそれぞれ公知の方法で形成した。
【0016】次に対向する基板を作製した。作製工程を
図2に示す。基板6としてコーニング♯7059ガラス
基板上にスパッタ法により下地膜7となる酸化珪素膜を
200Åを形成し、同じくスパッタ法により対向電極8
としてITO膜を室温〜150℃ここでは室温で100
0Åの厚さに成膜し、200〜400℃ここでは350
℃の酸素または大気中ここでは酸素中のアニールにより
成就した。
図2に示す。基板6としてコーニング♯7059ガラス
基板上にスパッタ法により下地膜7となる酸化珪素膜を
200Åを形成し、同じくスパッタ法により対向電極8
としてITO膜を室温〜150℃ここでは室温で100
0Åの厚さに成膜し、200〜400℃ここでは350
℃の酸素または大気中ここでは酸素中のアニールにより
成就した。
【0017】この対向電極上にスパッタ法または電子ビ
ーム蒸着法、ここではスパッタ法によりアルミニウム膜
13を500〜2000Åここでは1000Å形成し、
図2(A)を得た。
ーム蒸着法、ここではスパッタ法によりアルミニウム膜
13を500〜2000Åここでは1000Å形成し、
図2(A)を得た。
【0018】次に形成したアルミニウム膜13上にフォ
トレジスト14を塗布し、画素電極に対してブラックマ
トリクスを形成するように格子状にパターニングした。
レジスト材料としてはシプレイ社製AZ1350、東レ
製フォトニュース等が使用できるが、ここではAZ13
50を用いた。
トレジスト14を塗布し、画素電極に対してブラックマ
トリクスを形成するように格子状にパターニングした。
レジスト材料としてはシプレイ社製AZ1350、東レ
製フォトニュース等が使用できるが、ここではAZ13
50を用いた。
【0019】次に対向電極8を陽極として陽極酸化を行
った。この陽極酸化は、酒石酸が1〜5%ここでは4%
含まれたエチレングリコール溶液中にて行った。これに
よりまず400Å程度の厚さまで酸化を行い、緻密な表
面を有する酸化アルミニウム15を形成した(図2
(B))。
った。この陽極酸化は、酒石酸が1〜5%ここでは4%
含まれたエチレングリコール溶液中にて行った。これに
よりまず400Å程度の厚さまで酸化を行い、緻密な表
面を有する酸化アルミニウム15を形成した(図2
(B))。
【0020】次にフォトレジストを剥離して再び陽極酸
化を行った。アルミニウム膜13のフォトレジストが形
成されていた部分においては、他の部分に比較して酸化
される厚さが小さくなるため、他の部分が全て酸化アル
ミニウムとなっても、この部分は表面側に酸化アルミニ
ウム部分、電極と接している側に酸化されていないアル
ミニウム部分を有せしめることができる。ここではこの
酸化されていないアルミニウム部分は約400Åの厚さ
とし、透光性を有さないブラックマトリクス10を形成
できた。それ以外の部分は全て酸化アルミニウムとなっ
て透光性、絶縁性となり、短絡防止膜9を形成できた
(図2(C))。
化を行った。アルミニウム膜13のフォトレジストが形
成されていた部分においては、他の部分に比較して酸化
される厚さが小さくなるため、他の部分が全て酸化アル
ミニウムとなっても、この部分は表面側に酸化アルミニ
ウム部分、電極と接している側に酸化されていないアル
ミニウム部分を有せしめることができる。ここではこの
酸化されていないアルミニウム部分は約400Åの厚さ
とし、透光性を有さないブラックマトリクス10を形成
できた。それ以外の部分は全て酸化アルミニウムとなっ
て透光性、絶縁性となり、短絡防止膜9を形成できた
(図2(C))。
【0021】また酸化アルミニウムの部分は酸化前に比
較して約1.5倍の厚さに膨らんでいた(図示せず)。
酸化アルミニウムの部分は十分に耐圧を得るためには2
00Å以上望ましくは600Å以上の厚さを有していれ
ばよい。ブラックマトリクスを形成しない場合は、フォ
トレジストを使用せず、一度にアルミニウム膜全体を陽
極酸化し、全面が透光性を有する短絡防止膜となった。
較して約1.5倍の厚さに膨らんでいた(図示せず)。
酸化アルミニウムの部分は十分に耐圧を得るためには2
00Å以上望ましくは600Å以上の厚さを有していれ
ばよい。ブラックマトリクスを形成しない場合は、フォ
トレジストを使用せず、一度にアルミニウム膜全体を陽
極酸化し、全面が透光性を有する短絡防止膜となった。
【0022】上記工程で形成したアルミニウム膜の対向
電極側でない方の表面をSEMにて観察したところ、レ
ジストを形成していた部分も含めて極めて緻密な酸化膜
となっていた。透過型光学顕微鏡で観察してもピンホー
ルは全く発見できなかった。このようにして酸化アルミ
ニウムよりなる短絡防止膜を形成できた。この短絡防止
膜は、耐圧60V(平均)、比誘電率は8.5を有して
いた。またこの基板の透光性領域の光透過率は74%、
非透光性領域すなわちブラックマトリクス部では1%以
下であった。
電極側でない方の表面をSEMにて観察したところ、レ
ジストを形成していた部分も含めて極めて緻密な酸化膜
となっていた。透過型光学顕微鏡で観察してもピンホー
ルは全く発見できなかった。このようにして酸化アルミ
ニウムよりなる短絡防止膜を形成できた。この短絡防止
膜は、耐圧60V(平均)、比誘電率は8.5を有して
いた。またこの基板の透光性領域の光透過率は74%、
非透光性領域すなわちブラックマトリクス部では1%以
下であった。
【0023】次にこの短絡防止膜9上に配向膜11を形
成するため、ポリイミドをスピンコート法で塗布し、2
80℃で焼成し、100Åの厚さとした。。ポリイミド
としては東レ製LP−64を用いた。この基板にラビン
グ処理を施して一軸配向処理とした(図2(D))。一
方薄膜トランジスタを形成した基板は配向処理せず片側
配向の液晶セルとした。
成するため、ポリイミドをスピンコート法で塗布し、2
80℃で焼成し、100Åの厚さとした。。ポリイミド
としては東レ製LP−64を用いた。この基板にラビン
グ処理を施して一軸配向処理とした(図2(D))。一
方薄膜トランジスタを形成した基板は配向処理せず片側
配向の液晶セルとした。
【0024】配向膜11を形成した基板上には、シリカ
粒子である触媒化成製真絲球をスペーサーとして散布
し、他方の基板にエポキシ樹脂製のシール材をスクリー
ン印刷で形成した。またこの時一方の基板上に導電ペー
ストを滴下し、対向基板の電位をTFT側のグランド部
に接続する構造とした。両基板はスペーサーにより電極
間の距離を約1.5μmとして張り合わせ、セルを形成
した。
粒子である触媒化成製真絲球をスペーサーとして散布
し、他方の基板にエポキシ樹脂製のシール材をスクリー
ン印刷で形成した。またこの時一方の基板上に導電ペー
ストを滴下し、対向基板の電位をTFT側のグランド部
に接続する構造とした。両基板はスペーサーにより電極
間の距離を約1.5μmとして張り合わせ、セルを形成
した。
【0025】次に液晶材料12として、ここでは強誘電
性液晶のチッソ製CS1014を用い、セルと液晶を1
00℃に加熱し、真空下で前述のセルに注入し、この後
5℃/hrで室温へ徐冷した。徐冷後の室温における配
向状態を偏光顕微鏡で観察すると良好な消光位を得、液
晶材料の配向はラビング方向にそって一軸配向となって
いることが確認できた。
性液晶のチッソ製CS1014を用い、セルと液晶を1
00℃に加熱し、真空下で前述のセルに注入し、この後
5℃/hrで室温へ徐冷した。徐冷後の室温における配
向状態を偏光顕微鏡で観察すると良好な消光位を得、液
晶材料の配向はラビング方向にそって一軸配向となって
いることが確認できた。
【0026】このセルの光学的特性を測定するため、ハ
ロゲンランプを光源とする偏光顕微鏡により、直交ニコ
ル下で液晶セルの透過光強度をフォトマルチプライヤー
にて検出した結果、暗0.2、明40、コントラスト比
200を得た。短絡防止膜に設けたブラックマトリクス
により走査電極部や信号電極部から光が漏れる事もなく
良好な液晶電気光学装置とすることができた。
ロゲンランプを光源とする偏光顕微鏡により、直交ニコ
ル下で液晶セルの透過光強度をフォトマルチプライヤー
にて検出した結果、暗0.2、明40、コントラスト比
200を得た。短絡防止膜に設けたブラックマトリクス
により走査電極部や信号電極部から光が漏れる事もなく
良好な液晶電気光学装置とすることができた。
【0027】この液晶セルを50個作製したが、基板間
の短絡による不良の発生は皆無であった。
の短絡による不良の発生は皆無であった。
【0028】
【発明の効果】本発明により、液晶電気光学装置の短絡
を発生を防ぎ、装置の特性を向上させ、さらに透光性領
域および非透光性領域を任意に形成してブラックマトリ
クスの機能をも有せしめることができる短絡防止膜を得
ることができ、液晶電気光学装置の性能と信頼性を大き
く向上させる、極めて優れた短絡防止膜とすることがで
きた。またブラックマトリクスの作製においては作製工
程を簡略化できた。
を発生を防ぎ、装置の特性を向上させ、さらに透光性領
域および非透光性領域を任意に形成してブラックマトリ
クスの機能をも有せしめることができる短絡防止膜を得
ることができ、液晶電気光学装置の性能と信頼性を大き
く向上させる、極めて優れた短絡防止膜とすることがで
きた。またブラックマトリクスの作製においては作製工
程を簡略化できた。
【0029】本発明の短絡防止膜は、透過型のアクティ
ブマトリクス型液晶電気光学装置の他、単純マトリクス
型、さらにこれらの反射型の装置においても極めて有効
なものであり、透光性を有さない電極上においても良好
な特性を有する。また使用する液晶材料の種類は問わな
い。
ブマトリクス型液晶電気光学装置の他、単純マトリクス
型、さらにこれらの反射型の装置においても極めて有効
なものであり、透光性を有さない電極上においても良好
な特性を有する。また使用する液晶材料の種類は問わな
い。
【図1】 実施例における本発明を用いた液晶電気光学
装置の断面図を示す。
装置の断面図を示す。
【図2】 実施例における本発明を用いた短絡防止膜の
作製工程を示す。
作製工程を示す。
1、6 基板 2、7 下地膜 3 薄膜トランジスタ 4 層間絶縁膜 5 画素電極 8 対向電極 9 短絡防止膜 10 ブラックマトリクス 11 配向膜 12 液晶材料 13 アルミニウム膜 14 レジスト 15 酸化アルミニウム
Claims (1)
- 【請求項1】薄膜トランジスタを有する第1の基板と、 透光性電極を有する第2の基板と、 前記第1及び第2の基板間に狭持された液晶とを有する
液晶電気光学装置の作製方法において、 前記第2の基板上の透光性電極上に金属膜を形成する工
程と、 前記金属膜の第1の領域は陽極酸化し、第2の領域は陽
極酸化しない工程とを有し、 前記第1の領域を短絡防止膜とし、第2の領域を遮光膜
とすることを特徴とする液晶電気光学装置の作製方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11220365A JP2000056327A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 液晶電気光学装置の作製方法 |
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JP16954893A Division JP3199913B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 液晶電気光学装置およびその作製方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=16750003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11220365A Pending JP2000056327A (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | 液晶電気光学装置の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000056327A (ja) |
-
1999
- 1999-08-03 JP JP11220365A patent/JP2000056327A/ja active Pending
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