JP2000055301A - 蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法 - Google Patents
蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法Info
- Publication number
- JP2000055301A JP2000055301A JP10230775A JP23077598A JP2000055301A JP 2000055301 A JP2000055301 A JP 2000055301A JP 10230775 A JP10230775 A JP 10230775A JP 23077598 A JP23077598 A JP 23077598A JP 2000055301 A JP2000055301 A JP 2000055301A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- main steam
- gas turbine
- steam pressure
- auxiliary boiler
- boiler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 補助ボイラ停止時における主蒸気圧力の降下
を最小限に抑えて応答性の改善を図り得る蒸気発生プラ
ントの主蒸気圧力制御方法を提供する。 【解決手段】 ガスタービン並びに排熱回収ボイラと、
補助ボイラとを運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタ
ービンを選択している運転状態から、補助ボイラを停止
させるために補助ボイラ停止指令42が出力された時点
で、主蒸気総エネルギ量29をホールドし、この後、主
蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9以上になったら主蒸気
総エネルギ量29のホールドを解除するよう構成する。
を最小限に抑えて応答性の改善を図り得る蒸気発生プラ
ントの主蒸気圧力制御方法を提供する。 【解決手段】 ガスタービン並びに排熱回収ボイラと、
補助ボイラとを運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタ
ービンを選択している運転状態から、補助ボイラを停止
させるために補助ボイラ停止指令42が出力された時点
で、主蒸気総エネルギ量29をホールドし、この後、主
蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9以上になったら主蒸気
総エネルギ量29のホールドを解除するよう構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気発生プラント
の主蒸気圧力制御方法に関するものである。
の主蒸気圧力制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は蒸気発生プラントの一例を、具体
的に運転状況を上げて表わすものであって、該蒸気発生
プラントは、燃料を燃やす燃焼器1から送給される燃焼
ガスにより駆動され且つガスタービン発電機2とコンプ
レッサ3とを駆動するガスタービン4と、該ガスタービ
ン4からの高温の排ガスの熱を回収して蒸気を発生させ
る排熱回収ボイラ5と、燃料を燃焼させその熱により蒸
気を発生させる補助ボイラ6とを、それぞれ複数基(図
3の例では二基)ずつ並設してなる構成を有しており、
前記排熱回収ボイラ5と補助ボイラ6で発生させた蒸気
を、図示していない熱供給会社へ主蒸気として送給し、
冷暖房等に使用するようになっている。
的に運転状況を上げて表わすものであって、該蒸気発生
プラントは、燃料を燃やす燃焼器1から送給される燃焼
ガスにより駆動され且つガスタービン発電機2とコンプ
レッサ3とを駆動するガスタービン4と、該ガスタービ
ン4からの高温の排ガスの熱を回収して蒸気を発生させ
る排熱回収ボイラ5と、燃料を燃焼させその熱により蒸
気を発生させる補助ボイラ6とを、それぞれ複数基(図
3の例では二基)ずつ並設してなる構成を有しており、
前記排熱回収ボイラ5と補助ボイラ6で発生させた蒸気
を、図示していない熱供給会社へ主蒸気として送給し、
冷暖房等に使用するようになっている。
【0003】前記蒸気発生プラントにおいては、基本的
に、排熱回収ボイラ5と補助ボイラ6で発生させたトー
タルの主蒸気圧力7を主蒸気圧力検出器8によって検出
し、該主蒸気圧力検出器8によって検出した主蒸気圧力
7を主蒸気圧力設定値9(図4参照)に保持するよう制
御を行うようになっている。
に、排熱回収ボイラ5と補助ボイラ6で発生させたトー
タルの主蒸気圧力7を主蒸気圧力検出器8によって検出
し、該主蒸気圧力検出器8によって検出した主蒸気圧力
7を主蒸気圧力設定値9(図4参照)に保持するよう制
御を行うようになっている。
【0004】又、前記蒸気発生プラントにおいては、例
えば、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助
ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、残りのガスター
ビン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそ
れぞれ停止させ、且つ熱負荷追従機としてガスタービン
4を選択している運転状態の場合、前記主蒸気圧力検出
器8によって検出された主蒸気圧力7と、排熱回収ボイ
ラ主蒸気流量検出器10によって検出された排熱回収ボ
イラ主蒸気流量11と、補助ボイラ主蒸気流量検出器1
2によって検出された補助ボイラ主蒸気流量13と、ガ
スタービン燃料流量検出器14によって検出されたガス
タービン燃料流量15と、補助ボイラ燃料流量検出器1
6によって検出された補助ボイラ燃料流量17とを制御
器18へ入力し、該制御器18から出力される開度指令
19によって流量調整弁20の開度を調整し、ガスター
ビン4の燃焼器1へ供給されるガスタービン燃料流量1
5を増減させることにより、前記主蒸気圧力7を主蒸気
圧力設定値9に保持するようになっている。
えば、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助
ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、残りのガスター
ビン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそ
れぞれ停止させ、且つ熱負荷追従機としてガスタービン
4を選択している運転状態の場合、前記主蒸気圧力検出
器8によって検出された主蒸気圧力7と、排熱回収ボイ
ラ主蒸気流量検出器10によって検出された排熱回収ボ
イラ主蒸気流量11と、補助ボイラ主蒸気流量検出器1
2によって検出された補助ボイラ主蒸気流量13と、ガ
スタービン燃料流量検出器14によって検出されたガス
タービン燃料流量15と、補助ボイラ燃料流量検出器1
6によって検出された補助ボイラ燃料流量17とを制御
器18へ入力し、該制御器18から出力される開度指令
19によって流量調整弁20の開度を調整し、ガスター
ビン4の燃焼器1へ供給されるガスタービン燃料流量1
5を増減させることにより、前記主蒸気圧力7を主蒸気
圧力設定値9に保持するようになっている。
【0005】前記制御器18は、図4に示される如く、
主蒸気圧力検出器8によって検出された主蒸気圧力7と
主蒸気圧力設定値9との差を求め、主蒸気圧力偏差21
を出力する減算器22と、該減算器22から出力される
主蒸気圧力偏差21を比例積分処理して該主蒸気圧力偏
差21をなくすためのエネルギ量換算信号23を出力す
る比例積分調節器24と、排熱回収ボイラ主蒸気流量検
出器10によって検出された排熱回収ボイラ主蒸気流量
11に基づき主蒸気エネルギ量25を求めて出力する関
数発生器26と、補助ボイラ主蒸気流量検出器12によ
って検出された補助ボイラ主蒸気流量13に基づき主蒸
気エネルギ量27を求めて出力する関数発生器28と、
前記関数発生器26から出力される主蒸気エネルギ量2
5と前記関数発生器28から出力される主蒸気エネルギ
量27とを加算し主蒸気総エネルギ量29を出力する加
算器30と、前記比例積分調節器24から出力されるエ
ネルギ量換算信号23に前記加算器30から出力される
主蒸気総エネルギ量29を加えエネルギ量指令31を出
力する加算器32と、ガスタービン燃料流量検出器14
によって検出されたガスタービン燃料流量15に基づき
燃料エネルギ量33を求めて出力する関数発生器34
と、補助ボイラ燃料流量検出器16によって検出された
補助ボイラ燃料流量17に基づき燃料エネルギ量35を
求めて出力する関数発生器36と、前記関数発生器34
から出力される燃料エネルギ量33と前記関数発生器3
6から出力される燃料エネルギ量35とを加算し燃料総
エネルギ量37を出力する加算器38と、前記加算器3
2から出力されるエネルギ量指令31より、前記加算器
38から出力される燃料総エネルギ量37を差し引いて
エネルギ量換算偏差39を出力する減算器40と、該減
算器40から出力されるエネルギ量換算偏差39を比例
積分処理して該エネルギ量換算偏差39をなくすための
開度指令19を流量調整弁20へ出力する比例積分調節
器41とを備えてなる構成を有している。
主蒸気圧力検出器8によって検出された主蒸気圧力7と
主蒸気圧力設定値9との差を求め、主蒸気圧力偏差21
を出力する減算器22と、該減算器22から出力される
主蒸気圧力偏差21を比例積分処理して該主蒸気圧力偏
差21をなくすためのエネルギ量換算信号23を出力す
る比例積分調節器24と、排熱回収ボイラ主蒸気流量検
出器10によって検出された排熱回収ボイラ主蒸気流量
11に基づき主蒸気エネルギ量25を求めて出力する関
数発生器26と、補助ボイラ主蒸気流量検出器12によ
って検出された補助ボイラ主蒸気流量13に基づき主蒸
気エネルギ量27を求めて出力する関数発生器28と、
前記関数発生器26から出力される主蒸気エネルギ量2
5と前記関数発生器28から出力される主蒸気エネルギ
量27とを加算し主蒸気総エネルギ量29を出力する加
算器30と、前記比例積分調節器24から出力されるエ
ネルギ量換算信号23に前記加算器30から出力される
主蒸気総エネルギ量29を加えエネルギ量指令31を出
力する加算器32と、ガスタービン燃料流量検出器14
によって検出されたガスタービン燃料流量15に基づき
燃料エネルギ量33を求めて出力する関数発生器34
と、補助ボイラ燃料流量検出器16によって検出された
補助ボイラ燃料流量17に基づき燃料エネルギ量35を
求めて出力する関数発生器36と、前記関数発生器34
から出力される燃料エネルギ量33と前記関数発生器3
6から出力される燃料エネルギ量35とを加算し燃料総
エネルギ量37を出力する加算器38と、前記加算器3
2から出力されるエネルギ量指令31より、前記加算器
38から出力される燃料総エネルギ量37を差し引いて
エネルギ量換算偏差39を出力する減算器40と、該減
算器40から出力されるエネルギ量換算偏差39を比例
積分処理して該エネルギ量換算偏差39をなくすための
開度指令19を流量調整弁20へ出力する比例積分調節
器41とを備えてなる構成を有している。
【0006】尚、前記関数発生器26には、図5に示さ
れる如く、排熱回収ボイラ主蒸気流量11の増減に対し
略比例させる形で主蒸気エネルギ量25を増減させるよ
うな関数が入力されており、前記関数発生器28には、
図6に示される如く、補助ボイラ主蒸気流量13の増減
に対し略比例させる形で主蒸気エネルギ量27を増減さ
せるような関数が入力されており、前記関数発生器34
には、図7に示される如く、ガスタービン燃料流量15
の増減に対し略比例させる形で燃料エネルギ量33を増
減させるような関数が入力されており、前記関数発生器
36には、図8に示される如く、補助ボイラ燃料流量1
7の増減に対し略比例させる形で燃料エネルギ量35を
増減させるような関数が入力されている。
れる如く、排熱回収ボイラ主蒸気流量11の増減に対し
略比例させる形で主蒸気エネルギ量25を増減させるよ
うな関数が入力されており、前記関数発生器28には、
図6に示される如く、補助ボイラ主蒸気流量13の増減
に対し略比例させる形で主蒸気エネルギ量27を増減さ
せるような関数が入力されており、前記関数発生器34
には、図7に示される如く、ガスタービン燃料流量15
の増減に対し略比例させる形で燃料エネルギ量33を増
減させるような関数が入力されており、前記関数発生器
36には、図8に示される如く、補助ボイラ燃料流量1
7の増減に対し略比例させる形で燃料エネルギ量35を
増減させるような関数が入力されている。
【0007】前述の如き蒸気発生プラントにおいて、ガ
スタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6
とをそれぞれ一台ずつ運転し、残りのガスタービン4並
びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ停
止させ、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択
している運転状態での、前記制御器18における作動を
説明すると、減算器22において主蒸気圧力検出器8に
よって検出された主蒸気圧力7と主蒸気圧力設定値9と
の差が求められ、主蒸気圧力偏差21が比例積分調節器
24へ出力され、該比例積分調節器24において前記減
算器22から出力される主蒸気圧力偏差21が比例積分
処理されて該主蒸気圧力偏差21をなくすためのエネル
ギ量換算信号23が加算器32へ出力される。
スタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6
とをそれぞれ一台ずつ運転し、残りのガスタービン4並
びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ停
止させ、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択
している運転状態での、前記制御器18における作動を
説明すると、減算器22において主蒸気圧力検出器8に
よって検出された主蒸気圧力7と主蒸気圧力設定値9と
の差が求められ、主蒸気圧力偏差21が比例積分調節器
24へ出力され、該比例積分調節器24において前記減
算器22から出力される主蒸気圧力偏差21が比例積分
処理されて該主蒸気圧力偏差21をなくすためのエネル
ギ量換算信号23が加算器32へ出力される。
【0008】一方、関数発生器26において排熱回収ボ
イラ主蒸気流量検出器10によって検出された排熱回収
ボイラ主蒸気流量11に基づき主蒸気エネルギ量25が
求められて加算器30へ出力されると共に、関数発生器
28において補助ボイラ主蒸気流量検出器12によって
検出された補助ボイラ主蒸気流量13に基づき主蒸気エ
ネルギ量27が求められて前記加算器30へ出力され、
該加算器30において前記関数発生器26から出力され
る主蒸気エネルギ量25と前記関数発生器28から出力
される主蒸気エネルギ量27とが加算され主蒸気総エネ
ルギ量29が前記加算器32へ出力され、該加算器32
において前記比例積分調節器24から出力されるエネル
ギ量換算信号23に前記加算器30から出力される主蒸
気総エネルギ量29が加えられエネルギ量指令31が減
算器40へ出力される。
イラ主蒸気流量検出器10によって検出された排熱回収
ボイラ主蒸気流量11に基づき主蒸気エネルギ量25が
求められて加算器30へ出力されると共に、関数発生器
28において補助ボイラ主蒸気流量検出器12によって
検出された補助ボイラ主蒸気流量13に基づき主蒸気エ
ネルギ量27が求められて前記加算器30へ出力され、
該加算器30において前記関数発生器26から出力され
る主蒸気エネルギ量25と前記関数発生器28から出力
される主蒸気エネルギ量27とが加算され主蒸気総エネ
ルギ量29が前記加算器32へ出力され、該加算器32
において前記比例積分調節器24から出力されるエネル
ギ量換算信号23に前記加算器30から出力される主蒸
気総エネルギ量29が加えられエネルギ量指令31が減
算器40へ出力される。
【0009】又、関数発生器34においてガスタービン
燃料流量検出器14によって検出されたガスタービン燃
料流量15に基づき燃料エネルギ量33が求められて加
算器38へ出力されると共に、関数発生器36において
補助ボイラ燃料流量検出器16によって検出された補助
ボイラ燃料流量17に基づき燃料エネルギ量35が求め
られて前記加算器38へ出力され、該加算器38におい
て前記関数発生器34から出力される燃料エネルギ量3
3と前記関数発生器36から出力される燃料エネルギ量
35とが加算され燃料総エネルギ量37が前記減算器4
0へ出力され、該減算器40において前記加算器32か
ら出力されるエネルギ量指令31より、前記加算器38
から出力される燃料総エネルギ量37が差し引かれてエ
ネルギ量換算偏差39が比例積分調節器41へ出力さ
れ、該比例積分調節器41において前記減算器40から
出力されるエネルギ量換算偏差39が比例積分処理され
て該エネルギ量換算偏差39をなくすための開度指令1
9が流量調整弁20へ出力され、該流量調整弁20の開
度が調整され、ガスタービン4の燃焼器1へ供給される
ガスタービン燃料流量15が増減され、前記主蒸気圧力
7が主蒸気圧力設定値9に保持される。
燃料流量検出器14によって検出されたガスタービン燃
料流量15に基づき燃料エネルギ量33が求められて加
算器38へ出力されると共に、関数発生器36において
補助ボイラ燃料流量検出器16によって検出された補助
ボイラ燃料流量17に基づき燃料エネルギ量35が求め
られて前記加算器38へ出力され、該加算器38におい
て前記関数発生器34から出力される燃料エネルギ量3
3と前記関数発生器36から出力される燃料エネルギ量
35とが加算され燃料総エネルギ量37が前記減算器4
0へ出力され、該減算器40において前記加算器32か
ら出力されるエネルギ量指令31より、前記加算器38
から出力される燃料総エネルギ量37が差し引かれてエ
ネルギ量換算偏差39が比例積分調節器41へ出力さ
れ、該比例積分調節器41において前記減算器40から
出力されるエネルギ量換算偏差39が比例積分処理され
て該エネルギ量換算偏差39をなくすための開度指令1
9が流量調整弁20へ出力され、該流量調整弁20の開
度が調整され、ガスタービン4の燃焼器1へ供給される
ガスタービン燃料流量15が増減され、前記主蒸気圧力
7が主蒸気圧力設定値9に保持される。
【0010】ここで、本来、前記主蒸気圧力7を主蒸気
圧力設定値9に保持するためには、その主蒸気圧力偏差
21をなくすようにPI制御を行って流量調整弁20の
開度調整を行えばよいのであるが、実際には、前記流量
調整弁20の開度調整によりガスタービン4の燃焼器1
へ供給されるガスタービン燃料流量15を増減させて
も、すぐに前記主蒸気圧力7が変化するわけではなく、
ある程度の時間遅れがあるため、前述の如く、排熱回収
ボイラ主蒸気流量11に基づく主蒸気エネルギ量25と
補助ボイラ主蒸気流量13に基づく主蒸気エネルギ量2
7とを加算した主蒸気総エネルギ量29を、エネルギ量
換算信号23に加えると共に、ガスタービン燃料流量1
5に基づく燃料エネルギ量33と補助ボイラ燃料流量1
7に基づく燃料とを加算した燃料総エネルギ量37を、
エネルギ量指令31から差し引くようにすることによ
り、現在の主蒸気流量に見合った量の燃料が供給されて
いるか否かを主蒸気圧力7の制御に先行要素として反映
させるようになっている。
圧力設定値9に保持するためには、その主蒸気圧力偏差
21をなくすようにPI制御を行って流量調整弁20の
開度調整を行えばよいのであるが、実際には、前記流量
調整弁20の開度調整によりガスタービン4の燃焼器1
へ供給されるガスタービン燃料流量15を増減させて
も、すぐに前記主蒸気圧力7が変化するわけではなく、
ある程度の時間遅れがあるため、前述の如く、排熱回収
ボイラ主蒸気流量11に基づく主蒸気エネルギ量25と
補助ボイラ主蒸気流量13に基づく主蒸気エネルギ量2
7とを加算した主蒸気総エネルギ量29を、エネルギ量
換算信号23に加えると共に、ガスタービン燃料流量1
5に基づく燃料エネルギ量33と補助ボイラ燃料流量1
7に基づく燃料とを加算した燃料総エネルギ量37を、
エネルギ量指令31から差し引くようにすることによ
り、現在の主蒸気流量に見合った量の燃料が供給されて
いるか否かを主蒸気圧力7の制御に先行要素として反映
させるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の如
く、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボ
イラ6とを運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタービ
ン4を選択している運転状態から、前記補助ボイラ6を
停止させた場合、ガスタービン4の出力が上昇するもの
の、補助ボイラ6の蒸気量がゼロとなる近辺で、前記ガ
スタービン4の出力の一時的な絞り込み現象が発生し、
主蒸気圧力7が降下しているのにもかかわらず、ガスタ
ービン4の出力が降下する形となり、主蒸気圧力7の降
下が大きくなると共に、その回復が遅れ、応答性が悪い
という不具合を有していた。
く、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と、補助ボ
イラ6とを運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタービ
ン4を選択している運転状態から、前記補助ボイラ6を
停止させた場合、ガスタービン4の出力が上昇するもの
の、補助ボイラ6の蒸気量がゼロとなる近辺で、前記ガ
スタービン4の出力の一時的な絞り込み現象が発生し、
主蒸気圧力7が降下しているのにもかかわらず、ガスタ
ービン4の出力が降下する形となり、主蒸気圧力7の降
下が大きくなると共に、その回復が遅れ、応答性が悪い
という不具合を有していた。
【0012】このような現象が発生する原因は、図9に
示される如く、補助ボイラ停止指令42が発せられた時
点で、補助ボイラ燃料流量17が所定量(例えば、5
[t/h])からゼロとされると、その分を補うように
ガスタービン燃料流量15は徐々に増加され、これによ
り、トータル燃料流量(燃料総エネルギ量37に相当)
は一旦落ち込んだ後、徐々に増加され、トータル主蒸気
流量(主蒸気総エネルギ量29に相当)は、前記トータ
ル燃料流量の変化に対し若干の時間遅れを持って略追従
するように変化し、トータル主蒸気流量とトータル燃料
流量との差(主蒸気総エネルギ量29と燃料総エネルギ
量37との差)が、前記補助ボイラ燃料流量17がゼロ
となった後にマイナスの値となり、この結果、前記比例
積分調節器41から出力される開度指令19が小さくな
って前記流量調整弁20の開度が絞り込まれるためであ
ると考えられる。
示される如く、補助ボイラ停止指令42が発せられた時
点で、補助ボイラ燃料流量17が所定量(例えば、5
[t/h])からゼロとされると、その分を補うように
ガスタービン燃料流量15は徐々に増加され、これによ
り、トータル燃料流量(燃料総エネルギ量37に相当)
は一旦落ち込んだ後、徐々に増加され、トータル主蒸気
流量(主蒸気総エネルギ量29に相当)は、前記トータ
ル燃料流量の変化に対し若干の時間遅れを持って略追従
するように変化し、トータル主蒸気流量とトータル燃料
流量との差(主蒸気総エネルギ量29と燃料総エネルギ
量37との差)が、前記補助ボイラ燃料流量17がゼロ
となった後にマイナスの値となり、この結果、前記比例
積分調節器41から出力される開度指令19が小さくな
って前記流量調整弁20の開度が絞り込まれるためであ
ると考えられる。
【0013】本発明は、斯かる実情に鑑み、補助ボイラ
停止時における主蒸気圧力の降下を最小限に抑えて応答
性の改善を図り得る蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御
方法を提供しようとするものである。
停止時における主蒸気圧力の降下を最小限に抑えて応答
性の改善を図り得る蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御
方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガスタービン
4と、該ガスタービン4からの高温の排ガスの熱を回収
して蒸気を発生させる排熱回収ボイラ5と、燃料を燃焼
させその熱により蒸気を発生させる補助ボイラ6とをそ
れぞれ複数基ずつ並設してなる蒸気発生プラントの主蒸
気圧力制御方法であって、ガスタービン4並びに排熱回
収ボイラ5と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追
従機としてガスタービン4を選択している運転状態で
は、主蒸気圧力7と主蒸気圧力設定値9との主蒸気圧力
偏差21をなくすためのエネルギ量換算信号23に、排
熱回収ボイラ主蒸気流量11と補助ボイラ主蒸気流量1
3とに基づく主蒸気総エネルギ量29を加えると共に、
前記エネルギ量換算信号23からガスタービン燃料流量
15と補助ボイラ燃料流量17とに基づく燃料総エネル
ギ量37を差し引いてエネルギ量換算偏差39を求め、
該エネルギ量換算偏差39をなくすよう、ガスタービン
4燃料の流量調整弁20の開度調整を行い、前記運転状
態から前記補助ボイラ6を停止させるために補助ボイラ
停止指令42が出力された時点で、前記主蒸気総エネル
ギ量29をホールドし、この後、主蒸気圧力7が主蒸気
圧力設定値9以上になったら前記主蒸気総エネルギ量2
9のホールドを解除することを特徴とする蒸気発生プラ
ントの主蒸気圧力制御方法にかかるものである。
4と、該ガスタービン4からの高温の排ガスの熱を回収
して蒸気を発生させる排熱回収ボイラ5と、燃料を燃焼
させその熱により蒸気を発生させる補助ボイラ6とをそ
れぞれ複数基ずつ並設してなる蒸気発生プラントの主蒸
気圧力制御方法であって、ガスタービン4並びに排熱回
収ボイラ5と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追
従機としてガスタービン4を選択している運転状態で
は、主蒸気圧力7と主蒸気圧力設定値9との主蒸気圧力
偏差21をなくすためのエネルギ量換算信号23に、排
熱回収ボイラ主蒸気流量11と補助ボイラ主蒸気流量1
3とに基づく主蒸気総エネルギ量29を加えると共に、
前記エネルギ量換算信号23からガスタービン燃料流量
15と補助ボイラ燃料流量17とに基づく燃料総エネル
ギ量37を差し引いてエネルギ量換算偏差39を求め、
該エネルギ量換算偏差39をなくすよう、ガスタービン
4燃料の流量調整弁20の開度調整を行い、前記運転状
態から前記補助ボイラ6を停止させるために補助ボイラ
停止指令42が出力された時点で、前記主蒸気総エネル
ギ量29をホールドし、この後、主蒸気圧力7が主蒸気
圧力設定値9以上になったら前記主蒸気総エネルギ量2
9のホールドを解除することを特徴とする蒸気発生プラ
ントの主蒸気圧力制御方法にかかるものである。
【0015】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
られる。
【0016】ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5
と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追従機として
ガスタービン4を選択している運転状態では、主蒸気圧
力7と主蒸気圧力設定値9との主蒸気圧力偏差21をな
くすためのエネルギ量換算信号23に、排熱回収ボイラ
主蒸気流量11と補助ボイラ主蒸気流量13とに基づく
主蒸気総エネルギ量29が加えられると共に、前記エネ
ルギ量換算信号23からガスタービン燃料流量15と補
助ボイラ燃料流量17とに基づく燃料総エネルギ量37
が差し引かれてエネルギ量換算偏差39が求められ、該
エネルギ量換算偏差39をなくすよう、ガスタービン4
燃料の流量調整弁20の開度調整が行われ、主蒸気圧力
7が主蒸気圧力設定値9に保持される。
と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追従機として
ガスタービン4を選択している運転状態では、主蒸気圧
力7と主蒸気圧力設定値9との主蒸気圧力偏差21をな
くすためのエネルギ量換算信号23に、排熱回収ボイラ
主蒸気流量11と補助ボイラ主蒸気流量13とに基づく
主蒸気総エネルギ量29が加えられると共に、前記エネ
ルギ量換算信号23からガスタービン燃料流量15と補
助ボイラ燃料流量17とに基づく燃料総エネルギ量37
が差し引かれてエネルギ量換算偏差39が求められ、該
エネルギ量換算偏差39をなくすよう、ガスタービン4
燃料の流量調整弁20の開度調整が行われ、主蒸気圧力
7が主蒸気圧力設定値9に保持される。
【0017】前記運転状態から前記補助ボイラ6を停止
させるために補助ボイラ停止指令42が出力されると、
この時点で、前記主蒸気総エネルギ量29がホールドさ
れ、この後、主蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9以上に
なったら前記主蒸気総エネルギ量29のホールドが解除
される。
させるために補助ボイラ停止指令42が出力されると、
この時点で、前記主蒸気総エネルギ量29がホールドさ
れ、この後、主蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9以上に
なったら前記主蒸気総エネルギ量29のホールドが解除
される。
【0018】即ち、補助ボイラ停止指令42が発せられ
た時点で、前記主蒸気総エネルギ量29がホールドされ
ると、主蒸気総エネルギ量29と燃料総エネルギ量37
との差がマイナスの値とならなくなり、流量調整弁20
の開度が絞り込まれなくなる。
た時点で、前記主蒸気総エネルギ量29がホールドされ
ると、主蒸気総エネルギ量29と燃料総エネルギ量37
との差がマイナスの値とならなくなり、流量調整弁20
の開度が絞り込まれなくなる。
【0019】この結果、ガスタービン4並びに排熱回収
ボイラ5と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追従
機としてガスタービン4を選択している運転状態から、
前記補助ボイラ6を停止させても、補助ボイラ6の蒸気
量がゼロとなる近辺で、前記ガスタービン4の出力の一
時的な絞り込み現象が発生しなくなり、主蒸気圧力7が
降下しているのにもかかわらず、ガスタービン4の出力
が降下するようなことが回避され、主蒸気圧力7の降下
が大きくならず、その回復が速まり、応答性がよくな
る。
ボイラ5と、補助ボイラ6とを運転し、且つ熱負荷追従
機としてガスタービン4を選択している運転状態から、
前記補助ボイラ6を停止させても、補助ボイラ6の蒸気
量がゼロとなる近辺で、前記ガスタービン4の出力の一
時的な絞り込み現象が発生しなくなり、主蒸気圧力7が
降下しているのにもかかわらず、ガスタービン4の出力
が降下するようなことが回避され、主蒸気圧力7の降下
が大きくならず、その回復が速まり、応答性がよくな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
例と共に説明する。
【0021】図1及び図2は本発明を実施する形態の一
例であって、図中、図3〜図9と同一の符号を付した部
分は同一物を表わしており、基本的な構成は図3〜図9
に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とす
るところは、図1及び図2に示す如く、補助ボイラ停止
指令42が出力された場合にセットされる一方、OR回
路43から出力される信号44によりリセットされるシ
ングルフリップフロップ45と、該シングルフリップフ
ロップ45から出力される切換信号46に応じてa側或
いはb側に切り換えられ、a側に切り換えられた場合
に、加算器30から出力される主蒸気総エネルギ量29
をホールドして加算器32へ出力する切換器47と、減
算器22から出力される主蒸気圧力偏差21のプラス・
マイナスを判別して該主蒸気圧力偏差21がプラスの時
に「1」の信号48をOR回路43へ出力するシグナル
モニタスイッチ49と、前記切換器47でホールドされ
た主蒸気総エネルギ量29のホールド信号29’とホー
ルドされていない主蒸気総エネルギ量29との偏差50
を求めて出力する減算器51と、該減算器51から出力
される偏差50のプラス・マイナスを判別して該偏差5
0がマイナスの時に「1」の信号52をOR回路43へ
出力するシグナルモニタスイッチ53と、減算器40か
ら出力されるエネルギ量換算偏差39のプラス・マイナ
スを判別して該エネルギ量換算偏差39がマイナスの時
に「1」の信号54をOR回路43へ出力するシグナル
モニタスイッチ55とを追加装備し、ガスタービン4並
びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一
台ずつ運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4
を選択している運転状態から、補助ボイラ6を停止させ
るために補助ボイラ停止指令42が出力された時点で、
主蒸気総エネルギ量29をホールドし、この後、主蒸気
圧力7が主蒸気圧力設定値9以上になったら前記主蒸気
総エネルギ量29のホールドを解除するよう構成した点
にある。
例であって、図中、図3〜図9と同一の符号を付した部
分は同一物を表わしており、基本的な構成は図3〜図9
に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とす
るところは、図1及び図2に示す如く、補助ボイラ停止
指令42が出力された場合にセットされる一方、OR回
路43から出力される信号44によりリセットされるシ
ングルフリップフロップ45と、該シングルフリップフ
ロップ45から出力される切換信号46に応じてa側或
いはb側に切り換えられ、a側に切り換えられた場合
に、加算器30から出力される主蒸気総エネルギ量29
をホールドして加算器32へ出力する切換器47と、減
算器22から出力される主蒸気圧力偏差21のプラス・
マイナスを判別して該主蒸気圧力偏差21がプラスの時
に「1」の信号48をOR回路43へ出力するシグナル
モニタスイッチ49と、前記切換器47でホールドされ
た主蒸気総エネルギ量29のホールド信号29’とホー
ルドされていない主蒸気総エネルギ量29との偏差50
を求めて出力する減算器51と、該減算器51から出力
される偏差50のプラス・マイナスを判別して該偏差5
0がマイナスの時に「1」の信号52をOR回路43へ
出力するシグナルモニタスイッチ53と、減算器40か
ら出力されるエネルギ量換算偏差39のプラス・マイナ
スを判別して該エネルギ量換算偏差39がマイナスの時
に「1」の信号54をOR回路43へ出力するシグナル
モニタスイッチ55とを追加装備し、ガスタービン4並
びに排熱回収ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一
台ずつ運転し、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4
を選択している運転状態から、補助ボイラ6を停止させ
るために補助ボイラ停止指令42が出力された時点で、
主蒸気総エネルギ量29をホールドし、この後、主蒸気
圧力7が主蒸気圧力設定値9以上になったら前記主蒸気
総エネルギ量29のホールドを解除するよう構成した点
にある。
【0022】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0023】ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5
と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、且つ熱
負荷追従機としてガスタービン4を選択している運転状
態において、補助ボイラ停止指令42が出力されていな
いときには、切換器47はb側に切り換えられており、
加算器30から出力される主蒸気総エネルギ量29はそ
のまま加算器32へ出力され、図4に示される従来の場
合と同様に、流量調整弁20の開度が調整され、ガスタ
ービン4の燃焼器1へ供給されるガスタービン燃料流量
15が増減され、主蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9に
保持される。
と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、且つ熱
負荷追従機としてガスタービン4を選択している運転状
態において、補助ボイラ停止指令42が出力されていな
いときには、切換器47はb側に切り換えられており、
加算器30から出力される主蒸気総エネルギ量29はそ
のまま加算器32へ出力され、図4に示される従来の場
合と同様に、流量調整弁20の開度が調整され、ガスタ
ービン4の燃焼器1へ供給されるガスタービン燃料流量
15が増減され、主蒸気圧力7が主蒸気圧力設定値9に
保持される。
【0024】この後、ガスタービン4並びに排熱回収ボ
イラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、
且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択している
運転状態から、補助ボイラ6を停止させるために補助ボ
イラ停止指令42が出力されると、シングルフリップフ
ロップ45がセットされ、該シングルフリップフロップ
45から出力される切換信号46により切換器47がb
側からa側に切り換えられ、加算器30から出力される
主蒸気総エネルギ量29がホールドされて加算器32へ
出力される。
イラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し、
且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択している
運転状態から、補助ボイラ6を停止させるために補助ボ
イラ停止指令42が出力されると、シングルフリップフ
ロップ45がセットされ、該シングルフリップフロップ
45から出力される切換信号46により切換器47がb
側からa側に切り換えられ、加算器30から出力される
主蒸気総エネルギ量29がホールドされて加算器32へ
出力される。
【0025】即ち、図2に示す如く、補助ボイラ停止指
令42が発せられた時点で、補助ボイラ燃料流量17が
所定量(例えば、5[t/h])からゼロとされると、
その分を補うようにガスタービン燃料流量15は徐々に
増加され、これにより、トータル燃料流量(燃料総エネ
ルギ量37に相当)は一旦落ち込んだ後、徐々に増加さ
れ、トータル主蒸気流量(主蒸気総エネルギ量29に相
当)は、実際には、図2中、仮想線で示されるように、
前記トータル燃料流量の変化に対し若干の時間遅れを持
って略追従するように変化するが、前記切換器47の作
動によって主蒸気総エネルギ量29は、補助ボイラ停止
指令42が出力された時点でホールドされているため、
トータル主蒸気流量とトータル燃料流量との差(主蒸気
総エネルギ量29と燃料総エネルギ量37との差)がマ
イナスの値とならなくなり、比例積分調節器41から出
力される開度指令19が小さくならず、流量調整弁20
の開度が絞り込まれなくなる。
令42が発せられた時点で、補助ボイラ燃料流量17が
所定量(例えば、5[t/h])からゼロとされると、
その分を補うようにガスタービン燃料流量15は徐々に
増加され、これにより、トータル燃料流量(燃料総エネ
ルギ量37に相当)は一旦落ち込んだ後、徐々に増加さ
れ、トータル主蒸気流量(主蒸気総エネルギ量29に相
当)は、実際には、図2中、仮想線で示されるように、
前記トータル燃料流量の変化に対し若干の時間遅れを持
って略追従するように変化するが、前記切換器47の作
動によって主蒸気総エネルギ量29は、補助ボイラ停止
指令42が出力された時点でホールドされているため、
トータル主蒸気流量とトータル燃料流量との差(主蒸気
総エネルギ量29と燃料総エネルギ量37との差)がマ
イナスの値とならなくなり、比例積分調節器41から出
力される開度指令19が小さくならず、流量調整弁20
の開度が絞り込まれなくなる。
【0026】この結果、ガスタービン4並びに排熱回収
ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転
し、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択して
いる運転状態から、前記補助ボイラ6を停止させても、
補助ボイラ6の蒸気量がゼロとなる近辺で、前記ガスタ
ービン4の出力の一時的な絞り込み現象が発生しなくな
り、主蒸気圧力7が降下しているのにもかかわらず、ガ
スタービン4の出力が降下するようなことが回避され、
主蒸気圧力7の降下が大きくならず、その回復が速ま
り、応答性がよくなる。
ボイラ5と、補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転
し、且つ熱負荷追従機としてガスタービン4を選択して
いる運転状態から、前記補助ボイラ6を停止させても、
補助ボイラ6の蒸気量がゼロとなる近辺で、前記ガスタ
ービン4の出力の一時的な絞り込み現象が発生しなくな
り、主蒸気圧力7が降下しているのにもかかわらず、ガ
スタービン4の出力が降下するようなことが回避され、
主蒸気圧力7の降下が大きくならず、その回復が速ま
り、応答性がよくなる。
【0027】尚、前記補助ボイラ停止指令42が出力さ
れて補助ボイラ6が停止された後、主蒸気圧力7が主蒸
気圧力設定値9以上になって、減算器22から出力され
る主蒸気圧力偏差21がプラスの値になると、シグナル
モニタスイッチ49から「1」の信号48がOR回路4
3へ出力され、該OR回路43から出力される信号44
が「1」となって、シングルフリップフロップ45がリ
セットされ、該シングルフリップフロップ45から出力
される切換信号46によって、前記切換器47がa側か
ら再びb側へ切り換えられ、前記主蒸気総エネルギ量2
9のホールドが解除される。
れて補助ボイラ6が停止された後、主蒸気圧力7が主蒸
気圧力設定値9以上になって、減算器22から出力され
る主蒸気圧力偏差21がプラスの値になると、シグナル
モニタスイッチ49から「1」の信号48がOR回路4
3へ出力され、該OR回路43から出力される信号44
が「1」となって、シングルフリップフロップ45がリ
セットされ、該シングルフリップフロップ45から出力
される切換信号46によって、前記切換器47がa側か
ら再びb側へ切り換えられ、前記主蒸気総エネルギ量2
9のホールドが解除される。
【0028】又、計器の故障等、何らかの原因で、減算
器51から出力される主蒸気総エネルギ量29のホール
ド信号29’とホールドされていない主蒸気総エネルギ
量29との偏差50がマイナスの値になった場合、或い
は、減算器40から出力されるエネルギ量換算偏差39
がマイナスの値になった場合には、シグナルモニタスイ
ッチ53或いはシグナルモニタスイッチ55から「1」
の信号52或いは信号54がOR回路43へ出力され、
該OR回路43から出力される信号44が「1」となっ
て、シングルフリップフロップ45がリセットされ、該
シングルフリップフロップ45から出力される切換信号
46によって、前記切換器47がa側から再びb側へ切
り換えられ、前記主蒸気総エネルギ量29のホールドが
解除される。
器51から出力される主蒸気総エネルギ量29のホール
ド信号29’とホールドされていない主蒸気総エネルギ
量29との偏差50がマイナスの値になった場合、或い
は、減算器40から出力されるエネルギ量換算偏差39
がマイナスの値になった場合には、シグナルモニタスイ
ッチ53或いはシグナルモニタスイッチ55から「1」
の信号52或いは信号54がOR回路43へ出力され、
該OR回路43から出力される信号44が「1」となっ
て、シングルフリップフロップ45がリセットされ、該
シングルフリップフロップ45から出力される切換信号
46によって、前記切換器47がa側から再びb側へ切
り換えられ、前記主蒸気総エネルギ量29のホールドが
解除される。
【0029】こうして、補助ボイラ6停止時における主
蒸気圧力7の降下を最小限に抑えて応答性の改善を図り
得る。
蒸気圧力7の降下を最小限に抑えて応答性の改善を図り
得る。
【0030】尚、本発明の蒸気発生プラントの主蒸気圧
力制御方法は、上述の図示例にのみ限定されるものでは
なく、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と補助ボ
イラ6とをそれぞれ一台ずつ運転している場合に限ら
ず、それぞれを複数台ずつ運転している場合にも適用可
能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
において種々変更を加え得ることは勿論である。
力制御方法は、上述の図示例にのみ限定されるものでは
なく、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と補助ボ
イラ6とをそれぞれ一台ずつ運転している場合に限ら
ず、それぞれを複数台ずつ運転している場合にも適用可
能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の蒸気発生
プラントの主蒸気圧力制御方法によれば、補助ボイラ停
止時における主蒸気圧力の降下を最小限に抑えて応答性
の改善を図り得るという優れた効果を奏し得る。
プラントの主蒸気圧力制御方法によれば、補助ボイラ停
止時における主蒸気圧力の降下を最小限に抑えて応答性
の改善を図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図1】本発明を実施する形態の一例の制御ブロック図
である。
である。
【図2】本発明を実施する形態の一例において、補助ボ
イラ停止指令が出力された後の、補助ボイラ燃料流量
と、ガスタービン燃料流量と、トータル燃料流量と、ト
ータル主蒸気流量と、トータル主蒸気流量とトータル燃
料流量との差と、主蒸気圧力とのそれぞれの変化を表わ
す線図である。(説明のため、ガスタービン4並びに排
熱回収ボイラ5と補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運
転した状況を示す。)
イラ停止指令が出力された後の、補助ボイラ燃料流量
と、ガスタービン燃料流量と、トータル燃料流量と、ト
ータル主蒸気流量と、トータル主蒸気流量とトータル燃
料流量との差と、主蒸気圧力とのそれぞれの変化を表わ
す線図である。(説明のため、ガスタービン4並びに排
熱回収ボイラ5と補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運
転した状況を示す。)
【図3】蒸気発生プラントの一例を表わす全体概要構成
図である。(説明のため、ガスタービン4並びに排熱回
収ボイラ5と補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し
た状況を示す。)
図である。(説明のため、ガスタービン4並びに排熱回
収ボイラ5と補助ボイラ6とをそれぞれ一台ずつ運転し
た状況を示す。)
【図4】従来例の制御ブロック図である。
【図5】図1及び図4に示される関数発生器26に入力
された関数を表わす線図である。
された関数を表わす線図である。
【図6】図1及び図4に示される関数発生器28に入力
された関数を表わす線図である。
された関数を表わす線図である。
【図7】図1及び図4に示される関数発生器34に入力
された関数を表わす線図である。
された関数を表わす線図である。
【図8】図1及び図4に示される関数発生器36に入力
された関数を表わす線図である。
された関数を表わす線図である。
【図9】従来例において、補助ボイラ停止指令が出力さ
れた後の、補助ボイラ燃料流量と、ガスタービン燃料流
量と、トータル燃料流量と、トータル主蒸気流量と、ト
ータル主蒸気流量とトータル燃料流量との差と、主蒸気
圧力とのそれぞれの変化を表わす線図である。(説明の
ため、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と補助ボ
イラ6とをそれぞれ一台ずつ運転した状況を示す。)
れた後の、補助ボイラ燃料流量と、ガスタービン燃料流
量と、トータル燃料流量と、トータル主蒸気流量と、ト
ータル主蒸気流量とトータル燃料流量との差と、主蒸気
圧力とのそれぞれの変化を表わす線図である。(説明の
ため、ガスタービン4並びに排熱回収ボイラ5と補助ボ
イラ6とをそれぞれ一台ずつ運転した状況を示す。)
4 ガスタービン 5 排熱回収ボイラ 6 補助ボイラ 7 主蒸気圧力 9 主蒸気圧力設定値 11 排熱回収ボイラ主蒸気流量 13 補助ボイラ主蒸気流量 15 ガスタービン燃料流量 17 補助ボイラ燃料流量 18 制御器 19 開度指令 20 流量調整弁 21 主蒸気圧力偏差 23 エネルギ量換算信号 29 主蒸気総エネルギ量 29’ ホールド信号 37 燃料総エネルギ量 39 エネルギ量換算偏差 42 補助ボイラ停止指令 47 切換器
Claims (1)
- 【請求項1】 ガスタービン(4)と、該ガスタービン
(4)からの高温の排ガスの熱を回収して蒸気を発生さ
せる排熱回収ボイラ(5)と、燃料を燃焼させその熱に
より蒸気を発生させる補助ボイラ(6)とをそれぞれ複
数基ずつ並設してなる蒸気発生プラントの主蒸気圧力制
御方法であって、 ガスタービン(4)並びに排熱回収ボイラ(5)と、補
助ボイラ(6)とを運転し、且つ熱負荷追従機としてガ
スタービン(4)を選択している運転状態では、主蒸気
圧力(7)と主蒸気圧力設定値(9)との主蒸気圧力偏
差(21)をなくすためのエネルギ量換算信号(23)
に、排熱回収ボイラ主蒸気流量(11)と補助ボイラ主
蒸気流量(13)とに基づく主蒸気総エネルギ量(2
9)を加えると共に、前記エネルギ量換算信号(23)
からガスタービン燃料流量(15)と補助ボイラ燃料流
量(17)とに基づく燃料総エネルギ量(37)を差し
引いてエネルギ量換算偏差(39)を求め、該エネルギ
量換算偏差(39)をなくすよう、ガスタービン(4)
燃料の流量調整弁(20)の開度調整を行い、 前記運転状態から前記補助ボイラ(6)を停止させるた
めに補助ボイラ停止指令(42)が出力された時点で、
前記主蒸気総エネルギ量(29)をホールドし、この
後、主蒸気圧力(7)が主蒸気圧力設定値(9)以上に
なったら前記主蒸気総エネルギ量(29)のホールドを
解除することを特徴とする蒸気発生プラントの主蒸気圧
力制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10230775A JP2000055301A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10230775A JP2000055301A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000055301A true JP2000055301A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16913078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10230775A Pending JP2000055301A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000055301A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112947609A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-06-11 | 山东中实易通集团有限公司 | 一种滑压运行机组的主蒸汽压力设定控制策略和系统 |
CN113266868A (zh) * | 2021-04-15 | 2021-08-17 | 国电汉川发电有限公司 | 一种多机组协同供热的热负荷智能分配控制系统及方法 |
-
1998
- 1998-08-17 JP JP10230775A patent/JP2000055301A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112947609A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-06-11 | 山东中实易通集团有限公司 | 一种滑压运行机组的主蒸汽压力设定控制策略和系统 |
CN112947609B (zh) * | 2021-01-27 | 2022-07-26 | 山东中实易通集团有限公司 | 一种滑压运行机组的主蒸汽压力设定控制策略和系统 |
CN113266868A (zh) * | 2021-04-15 | 2021-08-17 | 国电汉川发电有限公司 | 一种多机组协同供热的热负荷智能分配控制系统及方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0933505B1 (en) | Steam cooled system in combined cycle power plant | |
CN112503507A (zh) | 一种汽水系统变速率控制的辅机rb方法 | |
JP2000055301A (ja) | 蒸気発生プラントの主蒸気圧力制御方法 | |
JP2002129910A (ja) | ガス化複合発電プラントの制御装置 | |
JPH11285297A (ja) | 火力発電プラントの周波数制御装置及び方法 | |
JPS6391402A (ja) | ボイラ制御装置 | |
JP3941405B2 (ja) | ボイラ自動制御装置および方法 | |
JP2642999B2 (ja) | コンバインドサイクルプラントの負荷制御装置 | |
JP2000248904A (ja) | 火力発電プラントの出力制御方法 | |
JPH05272361A (ja) | 複合サイクル発電プラントの負荷制御装置 | |
JPH02192501A (ja) | ドラムボイラのfcb時の給水制御装置 | |
JPH1054508A (ja) | 主蒸気温度制御方法及び装置 | |
JPH051507A (ja) | 複合発電プラントの圧力制御装置 | |
JPH09236202A (ja) | ボイラ燃料制御装置及び方法 | |
JP2000145410A (ja) | ゴミ焼却複合発電設備の運転制御方法 | |
JPH03241204A (ja) | 節炭器再循環制御装置 | |
JPH0932510A (ja) | 複合発電プラント制御装置 | |
JPH11201435A (ja) | ごみ焼却発電プラントとその負荷制御方法 | |
JPH05157204A (ja) | 複数ボイラ設備における補助ボイラの燃料制御装置 | |
JPH10103020A (ja) | コンバインドプラントにおけるタービンバイパス弁の制御装置、および制御方法 | |
JPH0427702A (ja) | 石炭ガス化複合発電制御装置 | |
JPH03199892A (ja) | 廃熱ボイラの供給ガス量制御方法 | |
JPS62291402A (ja) | 系統周波数急減時の負荷バツクアツプ方法 | |
JPH04259609A (ja) | コンバインドサイクル制御装置 | |
JPH01257704A (ja) | 一軸型複合サイクル発電プラントの負荷制御装置 |