JP2000055089A - 回転軸または直線移動体の制動装置 - Google Patents
回転軸または直線移動体の制動装置Info
- Publication number
- JP2000055089A JP2000055089A JP10225966A JP22596698A JP2000055089A JP 2000055089 A JP2000055089 A JP 2000055089A JP 10225966 A JP10225966 A JP 10225966A JP 22596698 A JP22596698 A JP 22596698A JP 2000055089 A JP2000055089 A JP 2000055089A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotary shaft
- bearing
- electrode
- rotating shaft
- electrodes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 制動の際に回転軸に生ずるラジアル方向及び
スラスト方向の変位を小さく抑えることができる制動装
置を提供する。 【解決手段】 回転軸2の後端部にはフランジ状の張出
し部21a、bが形成され、軸受1にはこれらを収容す
る溝部11a、bが形成されている。回転軸2は、張出
し部21a、b及びその隣接部において、軸受1によっ
て支持されている。軸受1と回転軸2との間の軸受間隙
には、電気粘性流体からなる潤滑剤3が循環供給されて
いる。張出し部21a、bの外周面及び両端面には、電
極23が埋め込まれている。溝部11a、bの内面に
は、軸受間隙を間に挟んで電極23と対向する様に、そ
れぞれ電極13、14及び15が埋め込まれている。電
極23と、電極13、14、15との間に電圧を印加す
ると、電気粘性流体3の粘性が増加し、回転軸2に対し
て回転を制動する方向の摩擦力が作用する。
スラスト方向の変位を小さく抑えることができる制動装
置を提供する。 【解決手段】 回転軸2の後端部にはフランジ状の張出
し部21a、bが形成され、軸受1にはこれらを収容す
る溝部11a、bが形成されている。回転軸2は、張出
し部21a、b及びその隣接部において、軸受1によっ
て支持されている。軸受1と回転軸2との間の軸受間隙
には、電気粘性流体からなる潤滑剤3が循環供給されて
いる。張出し部21a、bの外周面及び両端面には、電
極23が埋め込まれている。溝部11a、bの内面に
は、軸受間隙を間に挟んで電極23と対向する様に、そ
れぞれ電極13、14及び15が埋め込まれている。電
極23と、電極13、14、15との間に電圧を印加す
ると、電気粘性流体3の粘性が増加し、回転軸2に対し
て回転を制動する方向の摩擦力が作用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸または直線
移動体の制動装置に係る。
移動体の制動装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、高速回転中の回転軸を減速する
際、ブレーキあるいはパッドなどを回転軸の外周に押し
付けて制動を行っていた。 (従来技術の問題点)制動の際に、ブレーキあるいはパ
ッドなどの様な機械要素を、直接、高速回転中の回転軸
の外周に接触させると、回転軸に軸振れが発生し、軸受
面にかじりが生じたり、あるいは回転軸の円周方向の位
置決め精度が低下するなどの問題が生じていた。
際、ブレーキあるいはパッドなどを回転軸の外周に押し
付けて制動を行っていた。 (従来技術の問題点)制動の際に、ブレーキあるいはパ
ッドなどの様な機械要素を、直接、高速回転中の回転軸
の外周に接触させると、回転軸に軸振れが発生し、軸受
面にかじりが生じたり、あるいは回転軸の円周方向の位
置決め精度が低下するなどの問題が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
従来の回転軸の制動機構の問題点に鑑み成されたもの
で、本発明の目的は、制動の際に回転軸に生ずるラジア
ル方向及びスラスト方向の変位を小さく抑えることがで
きる制動装置を提供することにある。
従来の回転軸の制動機構の問題点に鑑み成されたもの
で、本発明の目的は、制動の際に回転軸に生ずるラジア
ル方向及びスラスト方向の変位を小さく抑えることがで
きる制動装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の回転軸の制動装
置は、軸受間隙に面する部位に第一の電極が設けられた
軸受と、この軸受によって支持され、軸受間隙に面する
部位に第二の電極が設けられた回転軸と、軸受間隙を満
たす電気粘性流体と、を備え、前記第一の電極と前記第
二の電極との間に電圧を印加することによって、前記電
気粘性流体の粘性を増加させて前記回転軸の制動を行う
ことを特徴とする。
置は、軸受間隙に面する部位に第一の電極が設けられた
軸受と、この軸受によって支持され、軸受間隙に面する
部位に第二の電極が設けられた回転軸と、軸受間隙を満
たす電気粘性流体と、を備え、前記第一の電極と前記第
二の電極との間に電圧を印加することによって、前記電
気粘性流体の粘性を増加させて前記回転軸の制動を行う
ことを特徴とする。
【0005】なお、上記の電気粘性流体は、ERF( E
lectro-rheological Fluid )と呼ばれるスラリ状の流
体で、電圧を印加するとその粘性が瞬間的に変化し、そ
の変化が可逆的である流体を意味する(例えば、日本機
械学会誌 1997.9, vol.100,No.946, p.8 )本発明の回
転軸の制動装置によれば、ブレーキあるいはパッドなど
の様な機械要素の接触を伴わずに回転軸に制動を与える
ことができる。従って、制動の際に回転軸に生ずるラジ
アル方向及びスラスト方向の変位を小さく抑えることが
できる。
lectro-rheological Fluid )と呼ばれるスラリ状の流
体で、電圧を印加するとその粘性が瞬間的に変化し、そ
の変化が可逆的である流体を意味する(例えば、日本機
械学会誌 1997.9, vol.100,No.946, p.8 )本発明の回
転軸の制動装置によれば、ブレーキあるいはパッドなど
の様な機械要素の接触を伴わずに回転軸に制動を与える
ことができる。従って、制動の際に回転軸に生ずるラジ
アル方向及びスラスト方向の変位を小さく抑えることが
できる。
【0006】なお、上記と同様な制動機構を直線案内機
構に対しても適用することができる。この場合、本発明
の直線移動体の制動装置は、案内面に第一の電極が設け
られたベッドと、この案内面によってガイドされ、この
案内面に面する部位に第二の電極が設けられた直線移動
体と、ベッドと直線移動体との間の間隙を満たす電気粘
性流体と、を備え、前記第一の電極と前記第二の電極と
の間に電圧を印加することによって、前記電気粘性流体
の粘性を増加させて前記直線移動体の制動を行うことを
特徴とする。
構に対しても適用することができる。この場合、本発明
の直線移動体の制動装置は、案内面に第一の電極が設け
られたベッドと、この案内面によってガイドされ、この
案内面に面する部位に第二の電極が設けられた直線移動
体と、ベッドと直線移動体との間の間隙を満たす電気粘
性流体と、を備え、前記第一の電極と前記第二の電極と
の間に電圧を印加することによって、前記電気粘性流体
の粘性を増加させて前記直線移動体の制動を行うことを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に基づく回転軸の
制動装置の一例を示す。回転軸2の後端部の近傍には、
二箇所のフランジ状の張出し部21a及び21bが形成
され、軸受1側には、これらのフランジ状の張出し部2
1a及び21bを収容する溝部11a及び11bが形成
されている。回転軸2は、これらの張出し部21a、2
1b及びその隣接部において、軸受1によって支持され
ている。軸受1と回転軸2との間の軸受間隙には、電気
粘性流体からなる潤滑剤3が循環供給されている。
制動装置の一例を示す。回転軸2の後端部の近傍には、
二箇所のフランジ状の張出し部21a及び21bが形成
され、軸受1側には、これらのフランジ状の張出し部2
1a及び21bを収容する溝部11a及び11bが形成
されている。回転軸2は、これらの張出し部21a、2
1b及びその隣接部において、軸受1によって支持され
ている。軸受1と回転軸2との間の軸受間隙には、電気
粘性流体からなる潤滑剤3が循環供給されている。
【0008】回転軸2に形成された上記のフランジ状の
張出し部21a、21bの外周面及び両端面には、電極
23が埋め込まれている。軸受1側に形成された上記の
溝部11a及び11bの内面には、軸受間隙(従って、
電気粘性流体3)を間に挟んで前記電極23と対向する
様に、前後の側壁面にそれぞれ電極13及び14が、底
面に電極15が埋め込まれている。
張出し部21a、21bの外周面及び両端面には、電極
23が埋め込まれている。軸受1側に形成された上記の
溝部11a及び11bの内面には、軸受間隙(従って、
電気粘性流体3)を間に挟んで前記電極23と対向する
様に、前後の側壁面にそれぞれ電極13及び14が、底
面に電極15が埋め込まれている。
【0009】軸受隙間内に循環供給されている電気粘性
流体3は、この例では、絶縁性を備えた均一系の潤滑油
に微細な液晶ポリシロキサンの粒子を分散させたもので
あり、通常の状態では潤滑油として機能している。電極
23と、電極13、14、15との間に電圧を印加して
電気粘性流体3に3.0kV/mm程度の電界を作用さ
せると、電気粘性流体3の粘性が増加し、回転軸2に対
して回転を制動する方向の摩擦力が作用する。
流体3は、この例では、絶縁性を備えた均一系の潤滑油
に微細な液晶ポリシロキサンの粒子を分散させたもので
あり、通常の状態では潤滑油として機能している。電極
23と、電極13、14、15との間に電圧を印加して
電気粘性流体3に3.0kV/mm程度の電界を作用さ
せると、電気粘性流体3の粘性が増加し、回転軸2に対
して回転を制動する方向の摩擦力が作用する。
【0010】電動式モータの伝動軸に直付けされた回転
軸に、この回転軸の中心軸と一致する様に、上記(図
1)の軸受装置を取り付けて、その制動特性について調
査した。その結果、制動時の剪断応力8000Pa、応
答速度10ms、低電圧200V/0.1mmで、高速
回転中の回転軸を制動することができた。また、制動の
際、回転軸のラジアル方向及びスラスト方向に生ずる変
位は微小な範囲に収まることが確認された。なお、上記
と同様な電気粘性流体及び電極から構成される制動機構
は、直線案内機構に対しても適用することができる。
軸に、この回転軸の中心軸と一致する様に、上記(図
1)の軸受装置を取り付けて、その制動特性について調
査した。その結果、制動時の剪断応力8000Pa、応
答速度10ms、低電圧200V/0.1mmで、高速
回転中の回転軸を制動することができた。また、制動の
際、回転軸のラジアル方向及びスラスト方向に生ずる変
位は微小な範囲に収まることが確認された。なお、上記
と同様な電気粘性流体及び電極から構成される制動機構
は、直線案内機構に対しても適用することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明の制動装置によれば、回転軸に過
大な負荷を与えることなく回転軸に制動を与えることが
できる。従って、制動の際の回転軸のラジアル方向及び
スラスト方向の変位を小さく抑えることができる。ま
た、同様な制動機構を直線案内機構に対しても適用する
ことができる。
大な負荷を与えることなく回転軸に制動を与えることが
できる。従って、制動の際の回転軸のラジアル方向及び
スラスト方向の変位を小さく抑えることができる。ま
た、同様な制動機構を直線案内機構に対しても適用する
ことができる。
【図1】本発明に基づく回転軸の制動装置の概要を示す
軸方向断面図。
軸方向断面図。
1・・・軸受、 2・・・回転軸、 3・・・電気粘性流体からなる潤滑剤、 11a、11b・・・溝部、 13、14、15・・・電極、 21a、21b・・・フランジ状の張出し部、 23・・・電極。
Claims (2)
- 【請求項1】 軸受間隙に面する部位に第一の電極が設
けられた軸受と、 この軸受によって支持され、軸受間隙に面する部位に第
二の電極が設けられた回転軸と、 軸受間隙を満たす電気粘性流体と、 を備え、 前記第一の電極と前記第二の電極との間に電圧を印加す
ることによって、前記電気粘性流体の粘性を増加させて
前記回転軸の制動を行うことを特徴とする回転軸の制動
装置。 - 【請求項2】 案内面に第一の電極が設けられたベッド
と、 この案内面によってガイドされ、この案内面に面する部
位に第二の電極が設けられた直線移動体と、 ベッドと直線移動体との間の間隙を満たす電気粘性流体
と、 を備え、 前記第一の電極と前記第二の電極との間に電圧を印加す
ることによって、前記電気粘性流体の粘性を増加させて
前記直線移動体の制動を行うことを特徴とする直線移動
体の制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10225966A JP2000055089A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 回転軸または直線移動体の制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10225966A JP2000055089A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 回転軸または直線移動体の制動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000055089A true JP2000055089A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16837685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10225966A Pending JP2000055089A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 回転軸または直線移動体の制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000055089A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005507061A (ja) * | 2001-10-25 | 2005-03-10 | ロード コーポレーション | 磁界応答材料を有するブレーキ |
JP2005273844A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Canon Inc | 駆動装置および露光装置 |
KR100524132B1 (ko) * | 2001-07-19 | 2005-10-26 | 스타비루스 게엠베하 | 서로 상대적으로 이동할 수 있는 두 개의 물체 사이에 제공되는 제동 장치 |
EP1832779A1 (en) * | 2006-03-10 | 2007-09-12 | Zf Friedrichshafen Ag | Electrorheological inertia brake |
US8397883B2 (en) | 2001-10-25 | 2013-03-19 | Lord Corporation | Brake with field responsive material |
JP2017145872A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | オイレス工業株式会社 | 相対運動部材 |
-
1998
- 1998-08-10 JP JP10225966A patent/JP2000055089A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100524132B1 (ko) * | 2001-07-19 | 2005-10-26 | 스타비루스 게엠베하 | 서로 상대적으로 이동할 수 있는 두 개의 물체 사이에 제공되는 제동 장치 |
JP2005507061A (ja) * | 2001-10-25 | 2005-03-10 | ロード コーポレーション | 磁界応答材料を有するブレーキ |
JP4695835B2 (ja) * | 2001-10-25 | 2011-06-08 | ロード・コーポレーション | 磁界応答材料を有するブレーキ |
US8397883B2 (en) | 2001-10-25 | 2013-03-19 | Lord Corporation | Brake with field responsive material |
JP2005273844A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Canon Inc | 駆動装置および露光装置 |
EP1832779A1 (en) * | 2006-03-10 | 2007-09-12 | Zf Friedrichshafen Ag | Electrorheological inertia brake |
JP2017145872A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | オイレス工業株式会社 | 相対運動部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5053661A (en) | Geared motor with an improved lubricating seal | |
US6402385B1 (en) | Dynamic pressure bearing apparatus | |
US6467963B2 (en) | Fluid bearing equipment | |
US5645355A (en) | Bearing unit | |
US20050084189A1 (en) | Hydrodynamic bearing system | |
JP2000055089A (ja) | 回転軸または直線移動体の制動装置 | |
JP6695721B2 (ja) | クラッチ装置 | |
JPH0712123A (ja) | シール付すべり軸受 | |
JPS624565B2 (ja) | ||
JPH08322191A (ja) | 電動機 | |
JP2515616B2 (ja) | エレベ―タの巻上機 | |
JP3845972B2 (ja) | 流体軸受装置 | |
JPS6044620A (ja) | 動圧軸受装置 | |
KR100364407B1 (ko) | 유체동압베어링의 오일비산 방지장치 | |
KR101956721B1 (ko) | 스핀들 조립체 및 이를 구비하는 전자식 디스크 브레이크 | |
JPH037610Y2 (ja) | ||
JPH10176716A (ja) | 磁性流体含有軸受ユニット | |
JPH0135208B2 (ja) | ||
KR100376998B1 (ko) | 유체정압 베어링 모터 | |
JP2583849Y2 (ja) | ディスクブレーキ | |
JPH0138332Y2 (ja) | ||
JP2002286028A (ja) | 動圧型軸受ユニット | |
JPH04277315A (ja) | 複合型流体軸受装置 | |
JPS60131610A (ja) | 流体軸受シリンダ−装置 | |
JPS5818532B2 (ja) | ピンスライド式デイスクブレ−キ |