JP2000053844A - 液状封止用樹脂組成物 - Google Patents
液状封止用樹脂組成物Info
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Abstract
ギャップへの充填性(アンダーフィル性)を向上し、し
かも広いチップ面範囲にわたって均一に硬化すること
で、信頼性の高いフリップチップパッケージを与える一
液性エポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)
硬化剤および(C)平均粒径0.5 〜3 μm、かつ最大粒
径10μm以下の球状シリカ粉末を必須成分とし、樹脂
[(A)+(B)]に対して(C)の球状シリカ粉末を
150 〜400 重量%含有し、フリップチップの樹脂封止に
使用することを特徴とする液状封止用樹脂組成物であ
る。
Description
続部の封止に使用されるアンダーフィル材で、作業性、
保存安定性、製品の信頼性に優れた好適な一液性エポキ
シ樹脂の液状封止用樹脂組成物に関する。
ップに置いたチップを基板に接着し、チップの電極と基
板上の電極とをボンディングワイヤーで導通させ、しか
る後に樹脂で封止する実装方式である。
ダウンに置いたチップの電極と基板上の電極とをバンプ
で導通させ、チップと基板の間に樹脂を充填させること
で封止する実装方式である。
の差から生じる応力ひずみを低下させるために、シリカ
粉末を代表とする無機質充填剤が配合されているが、従
来のチップオンボード用樹脂は、封止する場所がチップ
上であるため、シリカ粒径について特に限定しなくても
問題はなかった。
合、そのチップ−基板間の間隔(以下、ギャップとす
る)が100 μm以下と狭いため、従来のチップオンボー
ド用樹脂は、フリップチップのギャップへの樹脂充填性
が悪く、その封止には使用できない。
狭まっており、チップサイズも大型化傾向にあるため、
より充填性に優れ、均一に硬化する封止樹脂が必要とさ
れている。
に鑑みてなされたもので、作業性を損なうことなく、フ
リップチップのギャップへの充填性(アンダーフィル
性)を向上し、しかも広いチップ面範囲にわたって均一
に硬化することで、信頼性の高いフリップチップパッケ
ージを与える一液性エポキシ樹脂組成物を提供しようと
するものである。
を達成しようと鋭意研究を進めた結果、無機充填材の粒
径を制御した、後述する組成の一液性エポキシ樹脂組成
物をフリップチップのアンダーフィル材として用いるこ
とによって上記の目的を達成できることを見いだし、本
発明を完成したもである。
(B)硬化剤および(C)平均粒径0.5 〜3 μm、かつ
最大粒径10μm以下の球状シリカ粉末を必須成分とし、
樹脂[(A)+(B)]に対して(C)の球状シリカ粉
末を150 〜400 重量%含有し、フリップチップの樹脂封
止に使用することを特徴とする液状封止用樹脂組成物で
ある。また、必要に応じて難燃剤、着色剤などが添加さ
れることのある液状封止用樹脂組成物である。
分子中に2 個以上のエポキシ基を有する、硬化可能な液
状エポキシ樹脂であればよく、例えば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ノボラック型エポ
キシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらはクロルイオンやナ
トリウムイオンの少ないものが好ましい。これらの液状
エポキシ樹脂は、単独又は2 種以上混合して使用するこ
とができる。また、これらのエポキシ樹脂の他にフェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、含複素環エポキシ樹脂、水添型ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香
族、脂肪族もしくは脂環式のカルボン酸とエピクロルヒ
ドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂、スピロ
環含有エポキシ樹脂等を適宜併用することができる。
剤としては、前記した(A)エポキシ樹脂と反応し硬化
可能なものであれば、いかなるものでも使用することが
でき、例えば、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ノ
ボラックフェノール樹脂、クレゾールノボラックフェノ
ール樹脂、無水フタル酸誘導体、ジシアンジアミド、イ
ミダゾール、アルミニウムキレート、BF3 のようなル
イス酸のアミン錯体等が挙げられる。これらの硬化剤
は、単独であるいは硬化を阻害しない範囲において2 種
以上混合して使用することができる。
は、その形状として球状のシリカを用いる。球状シリカ
は一般に使用されている球状シリカ粉末が広く使用でき
るが、それらのなかでも不純物濃度が低いものが望まし
い。(C)球状シリカ粉末の平均粒径は、0.5 〜3 μm
であって、最大粒径10μm以下としなければならない。
平均粒径が3 μmを超え、あるいは最大粒径が10μmを
超えると、充填、硬化が不均一になり、また平均粒径が
0.5 μm未満であると、アンダーフィル性が悪くなるの
で好ましくない。球状シリカの具体的なものとしては、
例えば、SP−3B(扶桑シルテックス社製、商品
名)、A. FSO−E5,A. FSO−E2(龍森社
製、商品名)等が挙げられる。
樹脂分、すなわち(A)成分と(B)成分の合計量に対
して、150 〜400 重量%となる量とすることができる。
150重量%未満であると所期の応力低下に効果なく、ま
た400 重量%を超えると充填性を極端に低下させる。
明の目的に反しない範囲において、その他無機充填剤、
カップリング剤、消泡剤、顔料、染料、硬化促進剤その
他の成分を適宜添加配合することができる。無機充填剤
としては、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム等が挙げられ、これらは単独又は2 種以上混合して使
用することができる。
従い、上述した各成分を十分混合した後、更に三本ロー
ルにより混練処理を行い、その後、万能混合器により真
空混合処理して、容易に製造することができる。
るシリカ粉末の形状、粒径を調整することによって、ギ
ャップへの樹脂の充填性を向上し、信頼性の高いフリッ
プチップパッケージを与えるものである。
体的に説明する。本発明は、これらの実施例によって限
定されるものではない。以下の実施例および比較例にお
いて「部」とは「重量部」を意味する。
3U(油化シェルエポキシ社製、商品名)100 部、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸のQH200(日本ゼオン
社製、商品名)100 部、球状シリカとして、平均粒径3
μm、最大粒径10μmのSP−3B(扶桑シルテックス
社製、商品名)210 部と平均粒径0.5 μm、最大粒径3
μmのA.FSO−E2(龍森社製、商品名)90部、カ
ップリング剤A−187(日本ユニカー社製、商品名)
2.0 部、および硬化促進剤ノバキュアーHX3941
(旭化成工業社製、商品名)10部を加えて液状封止用樹
脂組成物を製造した。
本化薬社製、商品名)100 部、メチルヘキサヒドロ無水
フタル酸のMH700(新日本理化社製、商品名) 100
部、球状シリカとして、平均粒径1.5 μm、最大粒径5
μmのA.FSO−E5(龍森社製、商品名)240 部と
平均粒径0.5 μm、最大粒径3 μmのA.FSO−E2
(龍森社製、商品名)90部、カップリング剤A−187
(日本ユニカー社製、商品名)2.0 部、および硬化促進
剤ノバキュアーHX3941(旭化成工業社製、商品
名)10部を加えて液状封止用樹脂組成物を製造した。
3U(油化シェルエポキシ社製、商品名)100 部、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸のQH200(日本ゼオン
社製、商品名)100 部、球状シリカとして、平均粒径6
μm、最大粒径20μmのSP−6B(扶桑シルテックス
社製、商品名)210 部と平均粒径1.5 μm、最大粒径5
μmのA.FSO−E5(龍森社製、商品名)90部、カ
ップリング剤A−187(日本ユニカー社製、商品名)
2.0 部、および硬化促進剤ノバキュアーHX3941
(旭化成工業社製、商品名)10部を加えて液状封止用樹
脂組成物を製造した。
3U(油化シェルエポキシ社製、商品名)100 部、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸のQH200(日本ゼオン
社製、商品名)100 部、球状シリカとして平均粒径16μ
m、最大粒径60μmのFB−48(デンカ社製、商品
名)300 部、カップリング剤A−187(日本ユニカー
社製、商品名)2.0 部、および硬化促進剤ノバキュアー
HX3941(旭化成工業社製、商品名)10部を加えて
液状封止用樹脂組成物を製造した。実施例1〜2および
比較例1〜2によって製造した一液性エポキシ樹脂の液
状封止用樹脂組成物を用いて、これらの液状特性(粘
度、ギャップに対する充填性)および硬化物特性(樹脂
とシリカの不均一の有無)を試験したのでその結果を表
1に示す。
mm、ギャップ間30μmに、完全に充填し終える時間を
調査した。
間30μmに充填し、硬化後に不均一部分の面積%を調査
した。
脂組成物では、比較例の液状封止用樹脂組成物に比べ、
樹脂粘度や充填時間といった作業性に関する特性は同等
であるにもかかわらず、硬化後は樹脂とシリカの不均一
部分が少なく、ギャップにおいて非常に均一な硬化物が
得られることがわかった。
に、本発明の液状封止用樹脂組成物は、従来の充填性を
満足し、かつ、大型のチップに対しても非常に均一な状
態での封止を可能とした。従って、この液状封止用樹脂
組成物を使用することによって、信頼性の高いフリップ
チップパッケージを得ることができる。
2)
(B)酸無水物硬化剤および(C)平均粒径0.5 〜3 μ
m、かつ最大粒径10μm以下の球状シリカ粉末を必須成
分とし、樹脂[(A)+(B)]に対して(C)の球状
シリカ粉末を150 〜400 重量%含有し、フリップチップ
の樹脂封止に使用することを特徴とする液状封止用樹脂
組成物である。また、必要に応じて難燃剤、着色剤など
が添加されることのある液状封止用樹脂組成物である。
剤としては、前記した(A)エポキシ樹脂と反応し硬化
可能な酸無水物硬化剤であれば、いかなるものでも使用
することができ、例えば、メチルヘキサヒドロフタル酸
無水物、無水フタル酸誘導体等が挙げられる。これらの
硬化剤は、単独であるいは硬化を阻害しない範囲におい
て2 種以上混合して使用することができる。
である酸無水物硬化剤の採用、特定の平均粒径の、
特定の最大粒径の、球状のシリカ粉末、その特定の
配合量というの5要件の結合によって、ギャップへの樹
脂の充填性を向上し、信頼性の高いフリップチップパッ
ケージを与えるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤およ
び(C)平均粒径0.5 〜3 μm、かつ最大粒径10μm以
下の球状シリカ粉末を必須成分とし、樹脂[(A)+
(B)]に対して(C)の球状シリカ粉末を 150〜400
重量%含有し、フリップチップの樹脂封止に使用するこ
とを特徴とする液状封止用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23492598A JP2975348B1 (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | 液状封止用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23492598A JP2975348B1 (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | 液状封止用樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2975348B1 JP2975348B1 (ja) | 1999-11-10 |
JP2000053844A true JP2000053844A (ja) | 2000-02-22 |
Family
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---|---|---|---|
JP23492598A Expired - Fee Related JP2975348B1 (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | 液状封止用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2975348B1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002270719A (ja) * | 2001-03-07 | 2002-09-20 | Sony Corp | 半導体装置及びその製造方法 |
JP2003012895A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
WO2004090033A1 (ja) * | 2003-04-07 | 2004-10-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置 |
-
1998
- 1998-08-06 JP JP23492598A patent/JP2975348B1/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2003012895A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
WO2004090033A1 (ja) * | 2003-04-07 | 2004-10-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置 |
US7397139B2 (en) | 2003-04-07 | 2008-07-08 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | Epoxy resin molding material for sealing use and semiconductor device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2975348B1 (ja) | 1999-11-10 |
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