JP2000053823A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JP2000053823A
JP2000053823A JP22538099A JP22538099A JP2000053823A JP 2000053823 A JP2000053823 A JP 2000053823A JP 22538099 A JP22538099 A JP 22538099A JP 22538099 A JP22538099 A JP 22538099A JP 2000053823 A JP2000053823 A JP 2000053823A
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孝二 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温ヒートシール性、ヒートシール強度及び
ホットタック性などの性能に優れ、かつ、加工性の改良
された積層体の提供。 【解決手段】 下記性状を有するポリエチレン組成物、
MFRが5〜25g/10分;密度が0.87〜0.9
32g/cm3;ME(3g)が1.2〜2.3;MTが
1.0g以上であり、MEとMTが特定の関係を有する
樹脂組成物からなるフィルムと基材を積層する積層体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム、特に、
加工性が改良され、低温ヒートシール性、ヒートシール
強度及びホットタック性が優れているラミネート用のフ
ィルムからなる積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ラミネート用フィルムとして用い
られてきたものは、ラジカル開始剤を使用し、高温・高
圧下でエチレンを重合することによって得られた高圧法
低密度ポリエチレン(以下単に「LDPE]と略記す
る。)であった。このLDPEは成形時に安定な膜が得
られ、かつ高速加工性に優れているが、その反面低温ヒ
ートシール性、ヒートシール強度及びホットタック性に
劣るものであった。このため、該LDPEの代替材料と
して、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等が用
いられているが、このようなEVAは低温ヒートシール
性に優れているが、LDPEの他の欠点であるヒートシ
ール強度やホットタック性について改良することができ
ず、しかも、ラミネート加工時の通常の成形温度である
280℃付近での熱安定性にも欠けているので、ラミネ
ート加工時に分解されて特有の臭いを発生させるという
問題点もあった。
【0003】その後、チーグラー触媒を用いて中圧法、
例えば特公昭56−18132号公報等に記載される方
法で製造されるエチレンとα−オレフィンとの共重合
体、いわゆる線状低密度ポリエチレン(以下単に「LL
DPE」と略記する。)が出現した。しかし、このLL
DPEはヒートシール強度、ホットタック性、耐衝撃強
度等に優れ、LDPEの上記欠点を改良することができ
る性能を有しているが、加工性に大きな問題を抱えてい
た。すなわち、このLLDPEは従来のLDPEと比較
して、押出機内での剪断粘度が高いために樹脂圧力が大
きくなって高速加工が難しくなったり、押出機の所要動
力が著しく増大したりするという欠点があった。また、
溶融張力が小さいために膜の厚みや幅に斑ができて実用
に供することができないとの欠点もあった。しかし、こ
れらの欠点は特開昭58−194935号公報等に記載
されているLLDPEとLDPEとをブレンドする技術
によって改良できることが提案された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなブレンドに
よる改良技術によって加工性を満足させることができる
材料は、逆に低温ヒートシール性、ヒートシール強度、
ホットタック性などが不足となりがちで、これらの性能
と加工性のバランスの良好な材料の開発が望まれてい
た。一方、近年、特開昭58−19309号公報等に記
載されている新しい触媒を使用することによって、従来
のLLDPEよりも分子量分布、組成分布の狭い特殊な
材料が得られるようになったことから、本発明者らは、
この特殊なLLDPEを押出ラミネート用材料として適
用するために検討を行なったところ、上記の低温ヒート
シール性、ヒートシール強度及びホットタック性の性能
については従来のLLDPEよりも格段に良好なものと
なるが、LLDPEの欠点である加工性の不良が従来の
ものより大幅に悪化してしまって、より一層バランスの
悪い材料となってしまうことが判明した。本発明の目的
は、この様な優れた性能を保ちながら加工性を改良す
る、上記従来の材料では達成されていない低温ヒートシ
ール性、ヒートシール強度及びホットタック性などの性
能に優れ、かつ、加工性の改良されたフィルムを提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】[発明の概要]本発明者
らは、上記問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定
の触媒を用いて製造されたLLDPEと特殊なLDPE
とからなり、特定の物性を有する樹脂組成物により、上
記本発明の目的が達成されうるとの知見に基づき本発明
を完成するに至ったものである。すなわち、本発明は、
「下記の(1)〜(5)の性状を有する樹脂組成物をフ
ィルムに成形し、さらに基材と積層することを特徴とす
る積層体の製造方法。 (1)MFRが5〜25g/10分、(2)密度が0.
87〜0.932g/cm3、(3)ME(3g)が
1.2〜2.3、(4)MTが1.0g以上、(5)M
E(3g)とMTが以下の関係を有する。 ME≧[0.2×MT+1]」に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】[1] 構成成分 (1)メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α
−オレフィン共重合体(成分A) (a) 性状 本発明のフィルムの成形原料となる樹脂組成物を構成す
る一つの成分としては、(以下、成分Aと略称する。)
エチレン・α−オレフィン共重合体が挙げられ、以下の
〜の物性を示すものであることが好ましい。
【0007】 MFR 本発明にて用いられるエチレン・α−オレフィン共重合
体は、JIS K7210によるMFR(メルトフロー
レート:Melt Flow rate :溶融流量)が2〜30g/1
0分、好ましくは5〜25g/10分、特に好ましくは
10〜22g/10分、最も好ましくは13〜20g/
10分の物性を示すものである。該MFRが上記範囲よ
り大であると成膜が不安定となる。また、MFRが上記
範囲より小さすぎると成形時に膜切れが起こる。
【0008】 密度 本発明にて用いられるエチレン・α−オレフィン共重合
体は、JIS K7112による密度が0.935g/
cm3以下、好ましくは0.87〜0.92g/cm3
特に好ましくは0.88〜0.913g/cm3、最も
好ましくは0.89〜0.91g/cm3の物性を示す
ものである。該密度が上記範囲より大であると、低温ヒ
ートシール性が不良となる。また、密度があまりに小さ
すぎると、フィルム表面にベタつきが生じ実用性に供し
得なくなり、下限は通常0.86g/cm3程度であ
る。
【0009】 温度上昇溶離分別によって得られる溶
出曲線のピーク温度 本発明にて用いられるエチレン・α−オレフィン共重合
体は、温度上昇溶離分別(TREF:Temperature Risi
ng Elution Fractionation)によって得られる溶出曲線
が以下に記載のものが好ましい。その最大ピーク温度が
20〜85℃、特に好ましくは30〜75℃、最も好ま
しくは40〜70℃であり、かつ、この最大ピークの
[ピークの高さ]/[ピークの1/2の高さにおける
幅](H/W)が1以上、好ましくは1〜20、特に好
ましくは1〜15、最も好ましくは1〜10の物性を示
すものである。該溶出曲線の最大ピーク温度が上記温度
を超える場合は低温ヒートシール性が不良となるので実
用性がない。上記H/Wが上記の値未満の場合はベタツ
キ成分が多くなり、経時的にヒートシール性が不良とな
るので実用性がない。
【0010】温度上昇溶離分別による溶出曲線の測定 温度上昇溶離分別(Temperature Rising Elution Fract
ionation:TREF)による測定は、「Journal of App
lied Polymer Science,Vol 26,4217-4231(1981)」また
は「高分子討論会予稿集 2P1C09 (1985年)」に記載され
ている原理に基づき、以下のようにして行われる。TR
EF測定の原理は、まず、測定の対象とするポリマーを
溶媒中で完全に溶解する。その後、冷却して不活性担体
表面に薄いポリマー層を形成させる。かかるポリマー層
は結晶しやすいものが内側(不活性担体表面に近い側)
に、結晶しにくいものが外側に形成されてなるものであ
る。次に、温度を連続又は段階的に上昇させると、低温
度段階では対象のポリマー組成中の非晶部分すなわちポ
リマーの持つ短鎖分岐の分岐度の多いものから溶出し、
温度が上昇するとともに徐々に分岐度の少ないものが溶
出し、最終的に分岐のない直鎖状の部分が溶出し測定は
終了するのである。かかる各温度での溶出成分の濃度を
検出し、その溶出量と溶出温度によって描かれるグラフ
によってポリマーの組成分布を見ることができるもので
ある。
【0011】 積分溶出量 上記TREFの測定において、各溶出温度における溶出
物の重量分率を積算して求めた積分溶出量が、溶出温度
10℃のとき10%以下であり、90℃のとき90%以
上であること、好ましくは溶出温度20℃のとき10%
以下であり、90℃のとき95%以上であること、特に
好ましくは溶出温度20℃のとき5%以下であり、90
℃のとき97%以上であることである。
【0012】 Q値 このエチレン・α−オレフィン共重合体は、サイズ排除
クロマトグラフィー(Size Exclusion Chromatography
:SEC)によって求められるQ値(重量平均分子量
/数平均分子量)が4以下、好ましくは3以下、特に好
ましくは2.5以下の物性を示すものが好ましい。該Q
値が上記範囲より大であると、フィルム外観が悪化して
くる傾向にある。
【0013】(b) エチレン・α−オレフィン共重合
体の製造 このような線状低密度ポリエチレンの製造法は、特開昭
58−19309号、同59−95292号、同60−
35005号、同60−35006号、同60−350
07号、同60−35008号、同60−35009
号、同61−130314号、特開平3−163088
号の各公報、ヨーロッパ特許出願公開第420436号
明細書、米国特許第5055438号明細書及び国際公
開公報WO91/04257号明細書などに記載されて
いる方法、すなわち、メタロセン触媒、特にメタロセン
・アルモキサン触媒、または、例えば、国際公開公報W
O92/01723号等に開示されているようなメタロ
セン化合物と以下に述べるメタロセン化合物と反応して
安定なアニオンとなる化合物からなる触媒を使用して、
主成分のエチレンと従成分のα−オレフィンとを共重合
させる方法である。上述のメタロセン化合物と反応して
安定なアニオンとなる化合物とは、カチオンとアニオン
のイオン対から形成されるイオン性化合物あるいは親電
子性化合物であり、メタロセン化合物と反応して安定な
イオンとなって重合活性種を形成するものである。
【0014】このうちイオン性化合物は下記一般式
(I)で表される。 一般式(I) 〔Q〕m+〔Y〕m- (mは1以上の整数) Qはイオン性化合物のカチオン成分であり、カルボニウ
ムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカチ
オン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、
ホスホニウムカチオン等があげられ、さらには、それ自
身が還元され易い金属の陽イオンや有機金属の陽イオン
などもあげられる。これらのカチオンは特表平1−50
1950号公報などに開示されているようなプロトンを
与えることができるカチオンだけではなく、プロトンを
与えないカチオンでも良い。これらのカチオンの具体例
としては、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカル
ボニウム、シクロヘプタトリエニウム、イニデニウム、
トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、
トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウ
ム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモ
ニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホ
ニウム、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ
(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホ
ニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソ
ニウム、ピリリウム、また、銀イオン、金イオン、白金
イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウ
ムイオン等があげられる。
【0015】また、Yはイオン性化合物のアニオン成分
であり、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンと
なる成分であって、有機ホウ素化合物アニオン、有機ア
ルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオ
ン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオ
ン、有機アンチモン化合物アニオンなどがあげられ、具
体的にはテトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,
5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テト
ラキス(3,5−(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフ
ェニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−
ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テ
トラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)アルミ
ニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミ
ニウム、テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,
4,5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス
(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウ
ム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)
ガリウム、テトラキス(ぺンタフルオロフェニル)ガリ
ウム、テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)リン、テトラフェニルヒ素、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、テトラフェニルアン
チモン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アンチ
モン、デカボレート、ウンデカボレート、カルバドデカ
ボレート、デカクロロデカボレート等があげられる。
【0016】また、親電子性化合物としては、ルイス酸
化合物として知られるもののうち、メタロセン化合物と
反応して安定なアニオンとなって重合活性種を形成する
ものであり、種々のハロゲン化金属化合物や固体酸とし
て知られている金属酸化物などがあげられる。具体的に
は、ハロゲン化マグネシウムやルイス酸性無機酸化物な
どが例示される。
【0017】α−オレフィン ここでα−オレフィンとしては、炭素数3〜18のα−
オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、
4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、
4,4−ジメチルペンテン−1等が挙げられる。これら
α−オレフィンの中で好ましくは炭素数4〜12、特に
好ましくは6〜10の1種又は2種以上のα−オレフィ
ン2〜60重量%と、エチレン40〜98重量%とを共
重合させるのが好ましい。
【0018】共重合 重合方法としては、気相法、スラリー法、溶液法、高圧
イオン重合法等を挙げることができる。これらの中では
溶液法、高圧イオン重合法が好ましく、特に高圧イオン
重合法で製造することが好ましい。なお、この高圧イオ
ン重合法とは、特開昭56−18607号、特開昭58
−225106号の各公報に記載されている、圧力が1
00kg/cm2以上、好ましくは200〜2,000
kg/cm2、温度が125℃以上、好ましくは130
〜250℃、特に150〜200℃の反応条件下に行な
われるエチレン系重合体の連続的製造法である。
【0019】本発明の積層体を構成する樹脂組成物を構
成するその他の樹脂(以下、成分Bと略称すう。)とし
は(2)高圧法低密度ポリエチレン:LDPE(成分
B)が挙げられ、下記の性状を有することが好ましい。 (a) 性状 本発明の樹脂組成物を構成する成分Bの高圧法低密度ポ
リエチレンは、以下の及びの物性および下記〜
の物性を示すものが好ましい。 MFR 本発明に用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、JI
S K7210によるMFR(メルトフローレート:Me
lt Flow rate:溶融流量)が0.1〜20g/10分、
好ましくは1〜13g/10分、特に好ましくは2〜1
3g/10分の物性を示すものである。該MFRが上記
範囲より大であると、成膜が不安定となる。また、MF
Rが上記範囲より小さすぎると、押出性やフィルム外観
が不良となる。
【0020】 密度 本発明に用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、JI
S K7112による密度が0.915〜0.93g/
cm3、好ましくは0.916〜0.925g/cm3
特に好ましくは0.918〜0.922g/cm3の物
性を示すものである。該密度が上記範囲より大である
と、低温ヒートシール性が不良となる。また密度が上記
範囲より小さすぎると、フィルム表面にベタつきが多く
なる。
【0021】 メモリーエフェクト(ME:Memory E
ffect :復元効果) 本発明にて用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、M
E(3g)は、1.6以上、好ましくは1.8以上、特
に好ましくは2.0以上、最も好ましくは2.3以上の
物性を示すものが好ましい。該MEが上記値より小さす
ぎると成膜が不安定となり好ましくない。なお、上記M
E(3g)の測定は、JIS K7210で使用される
メルトインデクサーを使用し、測定条件をシリンダー温
度240℃、定速押出量3g/分に設定して、以下のよ
うに実施される。装置にサンプルを充填し、ピストンの
みを乗せ、6分後に規定の押出速度をかける。次に、エ
チルアルコールを入れたメスシリンダーをオリフィス直
下に置き、真っ直ぐな押出物を採取する。採取した押出
物の直径(D)をマイクロメーターで測定し、ダイスの
オリフィン径をD0として、次式によりMEが求められ
る。 ME=D/D0
【0022】 メルトテンション(MT:Melt Tensi
on:破断時溶融張力) 本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、MT
が1.5g以上、好ましくは2.5g以上、特に好まし
くは5g以上である。MTが小さすぎると、加工性の改
良効果が少なくなるので、好ましくない。
【0023】 MEとMTの関係:本発明で用いられ
る高圧法低密度ポリエチレンは、ME(3g)とMTが
以下の関係を有する。 ME≧[0.05×MT+1.3]、好ましくはME≧
[0.05×MT+1.5] この関係を満たさないと、加工性の改良効果が少なくな
るので、好ましくない。
【0024】 Q値 この高圧法低密度ポリエチレンは、サイズ排除クロマト
グラフィー(SizeExclusion Chromatography : SE
C)によって求められるQ値(重量平均分子量/数平均
分子量)が5〜30、特に好ましくは7〜25、最も好
ましくは10〜20の物性を示すものが好ましい。該Q
値が上記範囲より大であると、フィルム外観が悪化して
くる傾向にあるので好ましくない。また、Q値が上記範
囲より小さすぎると、成膜が不安定となってくる傾向が
あるので好ましくない。
【0025】(b) 高圧法低密度ポリエチレンの具体
例 このような高圧法低密度ポリエチレンは市販品の中から
適宜選んで使用することができるが、中でも反応温度2
20℃以上、反応圧力1,700kg/cm2以下でオー
トクレーブ法にて製造されたポリエチレンを使用するの
が好ましい。
【0026】[II] 成分Aと成分Bの量比 これら成分Aのエチレン・α−オレフィン共重合体と成
分Bの高圧法低密度ポリエチレンとの配合割合は、成分
Aが50〜99重量%で成分Bが1〜50重量%、好ま
しくは成分Aが55〜95重量%で成分Bが5〜45重
量%、特に好ましくは成分Aが60〜85重量%で成分
Bが15〜40重量%である。上記成分Bの配合割合が
上記範囲よりも少なすぎると加工性改良効果が不十分と
なる。また、上記成分Aの配合割合が上記範囲よりも少
なすぎるとヒートシール性、ホットタック性等が不良と
なる。
【0027】[III] 樹脂組成物の製造 (1) 配合 本発明のラミネート用樹脂組成物は、通常の樹脂組成物
の製造方法と同様の方法で成分Aのエチレン・α−オレ
フィン共重合体と成分Bの高圧法低密度ポリエチレンと
を配合することによって製造することができる。具体的
には、成分Aと成分Bとを押出機、ブラベンダープラス
トグラフ、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー等
を用いて溶融、混練し、ラミネート用樹脂組成物が得ら
れる。該樹脂組成物は通常に行なわれている方法、例え
ば、押出機によりペレット状とするのが普通である。
【0028】(2) その他の添加剤 本発明の樹脂組成物には、一般に樹脂組成物用として用
いられている補助添加成分、例えば、酸化防止剤、熱安
定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アン
チブロッキング剤、スリップ剤、着色剤等を配合しても
良い。
【0029】(3) 樹脂組成物の物性 このようにして得られる樹脂組成物は、MFRが5〜2
5g/10分、好ましくは8〜20g/10分であり;
密度が0.87〜0.932g/cm3、好ましくは
0.89〜0.912g/cm3であり;Q値が3〜
6、好ましくは3.0〜5.2であり;ME(3g)が
1.2〜2.3、好ましくは1.5〜2.0であり;M
Tが1.0g以上、好ましくは1.5g以上であるもの
でなけらばならない。MFRが上記範囲より大であると
製膜が不安定になり、上記範囲より小さいと押出し性、
延展性が不良となり好ましくない。密度が上記範囲より
大であると低温ヒートシール性が不良となり、上記範囲
より小さいとフィルム表面がベタつくため好ましくな
い。Q値が上記範囲より大であるとフィルム外観が悪く
なり、上記範囲より小さいと製膜が不安定になるので好
ましくない。MEが上記範囲より大であると延展性が不
良となり、上記範囲より小さいとネックインが不良とな
りので好ましくない。MTが上記範囲より小であると加
工性の改良効果が少なくなるので好ましくない。
【0030】[IV] 成形加工 上記樹脂組成物からなるペレツトを用いて成形加工して
本発明に係わるフィルムが製造される。フィルムの製造
方法としては、慣用の方法を採用することができる。例
えば、空冷インフレーション成形、空冷2段冷却インフ
レーション成形、Tダイフィルム成形、水冷インフレー
ション等が挙げられる。本発明の積層体は、前記フィル
ムを、ドライラミネート法、押出ラミネート法、サンド
イッチラミネート法、共押出法等により、各種基材に押
出コーティング或いは基材と共押出することによって、
製造することができる。ラミネートされた各種包装用フ
ィルムを得ることができる。特に、押出ラミネート法に
より基材にラミネートして、ラミネートフィルムとする
製造方法が好ましい。上記樹脂組成物から成形したフィ
ルムを、各種基材とシーラント基材とのサンドイッチラ
ミネート基材として用いて積層体を製造することも好適
に使用することもできる。
【0031】上記各種基材としては、紙、アルミニウム
箔、セロファン、織布、不織布、フィルムとすることが
できる高分子重合体、例えば、高密度ポリエチレン、
中、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノ
マー、ポリプロピレン、ポリー1−ブテン、ポリ−4−
メチルペンテン−1等のオレフィン重合体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアクリ
レート、ポリアクリロニトリル等のビニル共重合体、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン7、ナイロン10、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ポリメ
タキシリレンアジパミド等のポリアミド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコー
ル共重合体、ポリカーボネート等を挙げることができ
る。
【0032】
【実施例】以下に実施例及び比較例よりなる実験例を記
載し、本発明を更に具体的に説明する。 [I] 物性の測定方法と評価方法 実施例及び比較例における物性の測定と評価は、以下に
示す方法によって実施した。 (1) 物性の測定 (a) MFR:JIS K7210に準拠(190
℃,2.16kg荷重) (b) 密度:JIS K7112に準拠 (c) ME(Memory Effect:復元効果):JIS K
7210で使用されるメルトインデクサーを使用し、測
定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分
に設定して行なった。装置にサンプルを充填し、ピスト
ンのみを乗せ、6分後に規定の押出速度をかける。次
に、エチルアルコールを入れたメスシリンダーをオリフ
ィス直下に置き、真っ直ぐな押出物を採取する。採取し
た押出物の直径(D)をマイクロメーターで測定し、ダ
イスのオリフィス径をD0として次式によりMEを求め
る。 ME=D/D0
【0033】(d) 溶出曲線の測定:本発明における
温度上昇溶離分別(TemperatureRising Elution Fracti
onation:TREF)による溶出曲線のピークは、一度
高温にてポリマーを完全に溶解させた後に冷却し、不活
性担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次いで、温度
を連続又は段階的に昇温して、溶出した成分を回収し、
その濃度を連続的に検出して、その溶出量と溶出温度に
よって描かれるグラフ(溶出曲線)のピークで、ポリマ
ーの組成分布を測定するものである。
【0034】該溶出曲線の測定は、以下のようにして行
った。測定装置としてクロス分別装置(三菱科学(株)
製 CFC T150A)を使用し、付属の操作マニュ
アルの測定法に従って行った。このクロス分別装置は、
試料を溶解温度の差を利用して分別する温度上昇溶離分
別(TREF)機構と、分別された区分を更に分子サイ
ズで分別するサイズ排除クロマトグラフ(Size Exclusi
on Chromatography:SEC)をオンラインで接続した
装置である。
【0035】まず、測定すべきサンプル(共重合体)を
溶媒(o−ジクロロベンゼン)を用い、濃度が4mg/
mlとなるように、140℃で溶解し、これを測定装置
内のサンプルループ内に注入する。以下の測定は設定条
件に従って自動的に行われる。サンプルループ内に保持
された試料溶液は、溶解温度の差を利用して分別するT
REFカラム(不活性担体であるガラスビーズが充填さ
れた内径4mm、長さ150mmの装置付属のステンレ
ス製カラム)に0.4ml注入される。次に、該サンプ
ルを1℃/分の速度で140℃から0℃の温度まで冷却
し、上記不活性担体にコーティングさせる。このとき、
高結晶性成分(結晶しやすいもの)から低結晶性成分
(結晶しにくいもの)の順で不活性担体表面にポリマー
層が形成される。TREFカラムが0℃で更に30分間
保持された後、0℃の温度で溶解している成分2ml
が、1ml/分の流速でTREFカラムからSECカラ
ム(昭和電工社製 AD80M/S 3本)へ注入され
る。SECで分子サイズでの分別が行われている間に、
TREFカラムでは次の溶出温度(5℃)に昇温され、
その温度に約30分間保持される。SECでの各溶出区
分の測定は39分間隔で行われた。溶出温度は以下の温
度で段階的に昇温される。0,5,10,15,20,
25,30,35,40,45,49,52,55,5
8,61,64,67,70,73,76,79、8
2,85,88、91,94,97,100,102,
120,140℃
【0036】該SECカラムで分子サイズによって分別
された溶液は、装置付属の赤外分光光度計でポリマーの
濃度に比例する吸光度が測定され(波長3.42μ,メ
チレンの伸縮振動で検出)、各溶出温度区分のクロマト
グラムが得られる。内蔵のデータ処理ソフトを用い、上
記測定で得られた各溶出温度区分のクロマトグラムのベ
ースラインを引き、演算処理される。各クロマトグラム
の面積が積分され、積分溶出曲線が計算される。また、
この積分溶出曲線を温度で微分して、微分溶出曲線が計
算される。計算結果の作図はプリンターに出力される。
出力された微分溶出曲線の作図は、横軸に溶出温度を1
00℃当たり89.3mm、縦軸に微分量(全積分溶出
量を1.0に規格し、1℃の変化量を微分量とした)
0.1当たり76.5mmで行った。次に、この微分溶
出曲線のピーク高さ(mm)を1/2高さの幅(mm)
で除した値をH/Wとした。
【0037】(e) Q値:サイズ排除クロマトグラフ
ィー(Size ExclusionChromatography:SEC)を用い
て、以下に示す測定条件下で測定し、重量平均分子量/
数平均分子量よりQ値を求めた。単分散ポリスチレン
で、ユニバーサルな検量線を作成し、直鎖のポリエチレ
ンの分子量として計算した。 機 種:Waters Model 150C GPC 溶 媒:o−ジクロロベンゼン 流 速:1ml/分 温 度:140℃ 測定濃度:2mg/ml 注入量 :200μl カラム :昭和電工(株)製 AD80M/S 3本
【0038】(2) 評価方法 (a) サージング(surging):押出ラミネート成形
時、基材をクラフト紙とし、クラフト紙上に厚み20μ
mでサンプルを押出ラミネートする。サージングは、押
出ラミネートしたフィルムの幅をLとするとき、L/2
が1.5mm未満で変動するときを良好、1.5mm以
上で変動するときを不良とする。 (b) MT(Melt Tension:破断時溶融張力):東洋
精機製キャピログラフ1−Bにて、試験温度190℃、
押出速度1cm/分、押し出された溶融樹脂を引き取る
際の引き取り速度を徐々に速くして、樹脂フィラメント
が破断した時の応力とする。なお、使用したダイ径は、
長さ8.00mm、内径2.095mm、外径9.50
mmである。
【0039】(c) 樹脂圧力:押出ラミネート時、押
出機のダイヘッドに取り付けた樹脂圧力計によって測定
した。 (d) ネックイン:サージング評価と同様に押出ラミ
ネート成形をした際、基材をクラフト紙として、該クラ
フト紙上にサンプルを20μmの厚みで押出ラミネート
する。ネックインはダイスの有効幅をL0、クラフト紙
上にコーティングされたフィルムの幅をLとするとき
の、L0−Lより求められる。
【0040】(e) ヒートシール強度:東洋精機製熱
盤式ヒートシーラーにて、シール温度110℃、シール
圧力2kg/cm2、シール時間1秒でヒートシールし
た後に、引張試験機にてヒートシール強度を測定する。 (f) 3kg荷重ヒートシール温度:上記ヒートシー
ル強度を測定し、そのヒートシール強度が3kg得られ
る温度を3kg荷重ヒートシール温度とする。 (g) ホットタック性:ヒートシール条件として、シ
ールバー寸法200mm×30mm、シール圧力1kg
/cm2、シール時間0.5秒、荷重50g、チャック
圧力1kg/cm2、シール温度は90℃から150℃
まで、5℃おきとしてヒートシールし、ヒートシール
後、50g荷重で負荷された状態でヒートシール部剥離
が完全に止まるまで放置し、剥離した長さを1mm単位
まで読み取る。剥離距離が1mm〜2mmであった温度
幅をホットタック性とする。 (h)破断時引取速度:東洋精機製キャピログラフ1−
Bにて、試験温度190℃、押出速度1cm/分で、押
出された溶融樹脂を引取る際の引取速度を徐々に速くし
て、樹脂フィラメントが破断したときの最大引取速度
(m/分)を測定した。なお、使用したダイ径は、長さ
8.00mm、内径2.095mm、外径9.50mm
である。
【0041】[II] 実験例 実施例1:エチレン・α−オレフィン共重合体(成分
A)の製造 触媒の調製は、特開昭61−130314号公報に記載
された方法で実施した。すなわち、錯体エチレン−ビス
(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロライド2.0ミリモルに、東洋ストファー社
製メチルアルモキサンを上記錯体に対し1,000モル
倍加え、トルエンで10リットルに希釈して触媒溶液を
調製し、以下の方法で重合を行なった。内容積1.5リ
ットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器にエチレン
と1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセンの組成が80
重量%となるように供給し、反応器内の圧力を1,60
0kg/cm2に保ち、160℃で反応を行なった。反
応終了後、MFRが18g/10分、密度が0.898
g/cm3、Q値が1.9、TREF溶出曲線のピーク
が1つであり、そのピーク温度が50℃、該ピーク温度
のH/Wが1.5のエチレン・α−オレフィン共重合体
(1−ヘキセン含量22重量%)を得た。
【0042】高圧法低密度ポリエチレン(成分B)の製
造反応温度260℃、反応圧力1,500kg/cm2
で、オートクレーブ法にて製造した。MFRが4g/1
0分、密度が0.92g/cm3、MEが2.4、Q値
が10の高圧法低密度ポリエチレンを得た。
【0043】樹脂組成物の製造 表1に記載される通り、上記の線状低密度ポリエチレン
(成分A)と高圧法低密度ポリエチレン(成分B)と
を、成分A:成分B=75:25重量%の割合で配合
し、40mmφ単軸押出機で160℃の成形温度にて造
粒して、該成分Aと成分Bとからなるペレット状の樹脂
組成物を得た。
【0044】評価 このペレット状の樹脂組成物を、40mmφ単軸押出機
を用いて280℃の成形温度で肉厚30μmのフィルム
状に押し出し、これを幅360mmのTダイより、予め
肉厚30μmのLDPEと厚さ15μmの二軸延伸ナイ
ロンフィルムとがラミネートされた積層体のLDPE側
上に、押出ラミネートコーティングした。このラミネー
ト三層フィルムを用いて、ヒートシール強度、3kg荷
重ヒートシール温度、ホットタック性を測定した。ま
た、同様の方法で、基材に二軸延伸ナイロンフィルムの
代わりにクラフト紙を用い、肉厚20μmにて押出ラミ
ネートコーティングしたラミネートフィルムのネックイ
ンの測定及びサージング評価を行なった。得られた評価
結果を表1に示す。
【0045】実施例2〜13、22〜23及び比較例1
〜8 成分A及び成分Bとして、表1に記載される物性を示す
ものを用いた以外は、実施例1と同様に調製して樹脂組
成物を得た。これを成形し、評価した。得られた評価結
果を表1に示す通りである。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】実施例14:エチレン・α−オレフィン共
重合体(成分A)の製造 触媒の調製は、特開昭61−130314号公報に記載
された方法で実施した。すなわち、錯体エチレン−ビス
(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロライド21.0ミリモルに、東洋ストファー
社製メチルアルモキサンを上記錯体に対し1,000モ
ル倍加え、トルエンで10リットルに希釈して触媒溶液
を調製し、以下の方法で重合を行なった。内容積1.5
リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器にエチレ
ンと1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセンの組成が8
0重量%となるように供給し、反応器内の圧力を1,6
00kg/cm2に保ち、180℃で反応を行なった。
反応終了後、MFRが18g/10分、密度が0.89
0g/cm3、Q値が2.1、TREF溶出曲線のピー
クが1つであり、そのピーク温度が50℃、該ピーク温
度のH/Wが1.5であり、ピーク以外に溶出量の存在
を示す曲線がみられるエチレン・α−オレフィン共重合
体(1−ヘキセン含量22重量%)を得た。
【0052】高圧法低密度ポリエチレン(成分B)の製
造 反応温度260℃、反応圧力1,700kg/cm
2で、オートクレーブ法にて製造した。MFRが4g/
10分、密度が0.92g/cm3、MEが2.5、Q
値が10の高圧法低密度ポリエチレンを得た。
【0053】樹脂組成物の製造 表2に記載される通り、上記のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(成分A)と高圧法低密度ポリエチレン(成
分B)とを、成分A:成分B=75:25重量%の割合
で配合し、40mmφ単軸押出機で160℃の成形温度
にて造粒して、エチレン・α−オレフィン共重合体(成
分A)と高圧法低密度ポリエチレン(成分B)とからな
るペレット状の樹脂組成物を得た。 評価 得られた樹脂組成物から製造した積層物についての評価
は実施例1と同様にして行った。その結果を表2に示
す。
【0054】実施例15〜21及び比較例9〜18 成分A及び成分Bとして、表2に記載される物性を示す
ものを用いた以外は、実施例14と同様に調製して樹脂
組成物を得た。これを成形し、評価した。得られた評価
結果を表2に示す通りである。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【発明の効果】このような本発明方法を用いて製造され
た積層体は、従来のLLDPEよりも加工性が改良さ
れ、かつ従来の成形材料に比べて低温ヒートシール性、
ヒートシール強度、ホットタック性に著しく優れるとい
った効果が奏されるために、スナック、インスタントラ
ーメン等の乾燥食品、味噌、漬物、スープジュース等の
水物食品、冷凍食品、畜肉、ハム等の食品包装・充填用
フィルムや醤油、ソース等のミニパック;バッグインボ
ックス、輸液バッグ等の医薬品包装・充填用フィルム;
シャンプー、化粧品等のミニパック;カセットテープ等
の雑貨品の包装・充填用フィルム;各種蓋材など、広範
囲な用途における各種包装用又は充填用フィルムのラミ
ネート用フィルムとして極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−111695 (32)優先日 平成5年5月13日(1993.5.13) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 七條 佳子 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)〜(5)の性状を有する樹
    脂組成物をフィルムに成形し、さらに基材と積層するこ
    とを特徴とする積層体の製造方法: (1)MFRが5〜25g/10分、(2)密度が0.
    87〜0.932g/cm3、(3)ME(3g)が
    1.2〜2.3、(4)MTが1.0g以上、(5)M
    E(3g)とMTが以下の関係を有する。 ME≧[0.2×MT+1]
  2. 【請求項2】 樹脂組成物のMFRが8〜20g/10
    分;密度が0.89〜0.912g/cm;Q値が3.
    0〜5.2;ME(3g)が1.5〜2.0;MTが
    1.5g以上である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物が、メタロセン触媒を用いて
    製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(成分
    A)50〜99重量%と高圧法低密度ポリエチレン(成
    分B)1〜50重量%とからなるものであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の製造方法。
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