JP2000053619A - 芳香族抗真菌剤 - Google Patents
芳香族抗真菌剤Info
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- JP2000053619A JP2000053619A JP23359298A JP23359298A JP2000053619A JP 2000053619 A JP2000053619 A JP 2000053619A JP 23359298 A JP23359298 A JP 23359298A JP 23359298 A JP23359298 A JP 23359298A JP 2000053619 A JP2000053619 A JP 2000053619A
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- JP
- Japan
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- compound
- methyl
- antifungal agent
- aromatic
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 本発明は、抗真菌作用を有する新規母核の化
合物を見いだすことを課題とする。 【解決手段】 一般式(I)に表される、芳香族化合物
及び/又は生理的に許容されるその塩を作成し、医薬な
どの組成物に含有させる。本発明によれば、抗真菌作用
を有する新規母核の化合物が提供できる。 【化1】 一般式(I) (但し、式中R1はπ電子を10〜14個有する芳香族
炭化水素基を表し、R2はπ電子を少なくとも6個有す
る炭化水素基を表し、R3は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2とR3は結合していても良いものとす
る。)
合物を見いだすことを課題とする。 【解決手段】 一般式(I)に表される、芳香族化合物
及び/又は生理的に許容されるその塩を作成し、医薬な
どの組成物に含有させる。本発明によれば、抗真菌作用
を有する新規母核の化合物が提供できる。 【化1】 一般式(I) (但し、式中R1はπ電子を10〜14個有する芳香族
炭化水素基を表し、R2はπ電子を少なくとも6個有す
る炭化水素基を表し、R3は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2とR3は結合していても良いものとす
る。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗真菌剤に好適な、
新規芳香族化合物に関する。
新規芳香族化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】水虫に代表される表在性真菌症は、生活
が西洋化して靴の着用時間が増加したのに相まって、未
だに確実な治療法及び治療薬が見いだされていないこと
もあり、現代に於ける克服されていない疾病の一つに数
えられている。その為、抗真菌作用について、多くの化
合物がスクリーニングをかけられた。しかしながら、i
n vitro或いは動物レベルに於いて活性が見いだ
された物質でも、実際の臨床段階においてはドロップア
ウトするものが少なくなく、満足いく結果は今のところ
得られたものは極めて少ない。即ち、新規の抗真菌作用
を有する母核の発見が待たれていた。この様な状況は、
表在性真菌に止まらず、カンジダ・アルビカンスやアス
ペルギルス・ニガー等の深在性真菌症に至っては毒性が
極めて高く、効果がわずかでしかない、アンホテリシン
Bを使わざるを得ない極めて深刻な状況にある。即ち、
新規母核を有する抗真菌剤の開発が望まれていた。
が西洋化して靴の着用時間が増加したのに相まって、未
だに確実な治療法及び治療薬が見いだされていないこと
もあり、現代に於ける克服されていない疾病の一つに数
えられている。その為、抗真菌作用について、多くの化
合物がスクリーニングをかけられた。しかしながら、i
n vitro或いは動物レベルに於いて活性が見いだ
された物質でも、実際の臨床段階においてはドロップア
ウトするものが少なくなく、満足いく結果は今のところ
得られたものは極めて少ない。即ち、新規の抗真菌作用
を有する母核の発見が待たれていた。この様な状況は、
表在性真菌に止まらず、カンジダ・アルビカンスやアス
ペルギルス・ニガー等の深在性真菌症に至っては毒性が
極めて高く、効果がわずかでしかない、アンホテリシン
Bを使わざるを得ない極めて深刻な状況にある。即ち、
新規母核を有する抗真菌剤の開発が望まれていた。
【0003】一方、後記一般式(I)に表される化合物
は、何れも文献未記載の化合物であり、従って、この様
な化合物が優れた抗真菌作用を有することは全く知られ
ていなかった。
は、何れも文献未記載の化合物であり、従って、この様
な化合物が優れた抗真菌作用を有することは全く知られ
ていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下に為されたものであり、抗真菌作用を有する新規母
核の化合物を見いだすことを課題とする。
況下に為されたものであり、抗真菌作用を有する新規母
核の化合物を見いだすことを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】この様な状況に鑑みて、本発明者ら
は抗真菌作用を有する新規母核の化合物を求めて鋭意研
究努力を重ねた結果、一般式(I)に表される化合物、
更に好ましくは、一般式(I)においてR1に示される
基がナフチル基、フェニルビニルフェニル基又は1−メ
チル−1−フェニルエチルフェニル基である化合物及び
/又は生理的に許容されるその塩にその様な作用を見い
だし、発明を完成させるに至った。以下、本発明につい
て実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
は抗真菌作用を有する新規母核の化合物を求めて鋭意研
究努力を重ねた結果、一般式(I)に表される化合物、
更に好ましくは、一般式(I)においてR1に示される
基がナフチル基、フェニルビニルフェニル基又は1−メ
チル−1−フェニルエチルフェニル基である化合物及び
/又は生理的に許容されるその塩にその様な作用を見い
だし、発明を完成させるに至った。以下、本発明につい
て実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
【0006】
【化7】 一般式(I) (但し、式中R1はπ電子を10〜14個有する芳香族
炭化水素基を表し、R2はπ電子を少なくとも6個有す
る炭化水素基を表し、R3は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2とR3は結合していても良いものとす
る。)
炭化水素基を表し、R2はπ電子を少なくとも6個有す
る炭化水素基を表し、R3は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2とR3は結合していても良いものとす
る。)
【0007】
【発明の実施の形態】(1)本発明の一般式(I)に表
される化合物 本発明の一般式(I)に表される化合物は、対応する芳
香族アミンとπ電子を6個以上有する炭化水素基のハロ
ゲン化物とをアルカリ存在下縮合させることによって得
ることが出来る。又、必要に応じてオキソ基を有する化
合物を用いて、縮合の後、ウィッティヒ反応などによ
り、当該オキソ基の酸素原子をメチレン基に置換するこ
とも可能である。本発明に於いて、一般式(I)で表さ
れる化合物の内、好ましい化合物としては、例えば、ト
ランス−N−(6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−
イニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルアミン(化
合物1)、トランス−N−(6,6−ジメチル−2−ヘ
プテン−4−イニル)−N−メチル−[3−(1−フェ
ニルビニル)ベンジル]アミン(化合物2)、N−(4
−タシャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[3−
(1−フェニルビニル)ベンジル]アミン(化合物
3)、N−1−ナフチルメチル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン(化合物4)、N−(4−ターシ
ャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[4−(1−
メチル−1−フェニルエチル)ベンジル]アミン(化合
物5)等が例示できる。これらのものは、通常の方法に
従って塩へと導くことが出来る。即ち、水系或いは非水
系溶媒中で対応する酸を添加することにより塩とするこ
とが出来る。本発明で好ましい塩の種類としては、例え
ば、塩酸、硫酸、燐酸、硝酸などの鉱酸塩、酢酸、シュ
ウ酸、マレイン酸、フマル酸等の有機酸塩等が例示で
き、この中では塩酸塩が特に好ましい。これは、安定性
と経済性に優れるからである。かくして得られた一般式
(I)に表される化合物及び/又はその塩は、優れた抗
真菌作用を有するため、本発明の抗真菌剤として使用す
ることが出来る。かかる抗菌剤は医薬組成物に含有させ
て真菌症の治療や予防に使用することもできるし、プラ
スティック等に混合して抗菌資材として使用することも
できる。好ましい形態としては医薬組成物が挙げられ
る。これは安全性と抗菌性に優れるためである。又、本
発明の抗真菌剤は安全性にも優れるため、その投与経路
は問わない。本発明の化合物の抗真菌剤としての投与量
は、患者の状態や症状により異なるが、例えば、経口投
与や注射による投与であれば、成人1日、1〜1000
0mgを1回乃至は数回に分けて投与するのが好まし
く、皮膚外用剤であれば0.1〜10重量%含有するも
のを適量塗布するのが好ましく、膣座剤であれば、0.
1〜10重量%含有する座剤を1回乃至は数回取り替え
て投与するのが好ましい。
される化合物 本発明の一般式(I)に表される化合物は、対応する芳
香族アミンとπ電子を6個以上有する炭化水素基のハロ
ゲン化物とをアルカリ存在下縮合させることによって得
ることが出来る。又、必要に応じてオキソ基を有する化
合物を用いて、縮合の後、ウィッティヒ反応などによ
り、当該オキソ基の酸素原子をメチレン基に置換するこ
とも可能である。本発明に於いて、一般式(I)で表さ
れる化合物の内、好ましい化合物としては、例えば、ト
ランス−N−(6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−
イニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルアミン(化
合物1)、トランス−N−(6,6−ジメチル−2−ヘ
プテン−4−イニル)−N−メチル−[3−(1−フェ
ニルビニル)ベンジル]アミン(化合物2)、N−(4
−タシャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[3−
(1−フェニルビニル)ベンジル]アミン(化合物
3)、N−1−ナフチルメチル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン(化合物4)、N−(4−ターシ
ャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[4−(1−
メチル−1−フェニルエチル)ベンジル]アミン(化合
物5)等が例示できる。これらのものは、通常の方法に
従って塩へと導くことが出来る。即ち、水系或いは非水
系溶媒中で対応する酸を添加することにより塩とするこ
とが出来る。本発明で好ましい塩の種類としては、例え
ば、塩酸、硫酸、燐酸、硝酸などの鉱酸塩、酢酸、シュ
ウ酸、マレイン酸、フマル酸等の有機酸塩等が例示で
き、この中では塩酸塩が特に好ましい。これは、安定性
と経済性に優れるからである。かくして得られた一般式
(I)に表される化合物及び/又はその塩は、優れた抗
真菌作用を有するため、本発明の抗真菌剤として使用す
ることが出来る。かかる抗菌剤は医薬組成物に含有させ
て真菌症の治療や予防に使用することもできるし、プラ
スティック等に混合して抗菌資材として使用することも
できる。好ましい形態としては医薬組成物が挙げられ
る。これは安全性と抗菌性に優れるためである。又、本
発明の抗真菌剤は安全性にも優れるため、その投与経路
は問わない。本発明の化合物の抗真菌剤としての投与量
は、患者の状態や症状により異なるが、例えば、経口投
与や注射による投与であれば、成人1日、1〜1000
0mgを1回乃至は数回に分けて投与するのが好まし
く、皮膚外用剤であれば0.1〜10重量%含有するも
のを適量塗布するのが好ましく、膣座剤であれば、0.
1〜10重量%含有する座剤を1回乃至は数回取り替え
て投与するのが好ましい。
【0008】(2)本発明の医薬組成物 本発明の医薬組成物は、上記本発明の抗真菌剤を含有す
ることを特徴とする。後記実施例に示す如く、本発明の
抗真菌剤は優れた抗真菌作用を有するため、本発明の医
薬組成物は、表在性真菌症や深在性真菌症の治療や悪化
の予防、再発防止に大変有益である。本発明の医薬組成
物としては、例えば、液剤、クリーム、軟膏などの皮膚
外用剤、錠剤、カプセル剤、散剤などの経口製剤、注射
剤、膣座剤等の剤形が好ましく例示できる。本発明の医
薬組成物には、上記抗真菌剤以外に、通常医薬組成物で
使用される任意成分を含有することが出来る。この様な
任意成分としては、例えば、経口製剤や注射剤であれ
ば、賦形剤、結合剤、被覆剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊
剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳化・可溶化・分散剤、安定
剤、pH調整剤、等張剤等が例示でき、皮膚外用剤や膣
座剤であれば、ワセリンやマイクロクリスタリンワック
ス等のような炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエス
テル類、牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド類、セ
タノール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、
ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや
1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、非イオ
ン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤、両性界面活性剤、エタノール、カーボポール等の増
粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類
等が例示できる。これらの上記抗真菌剤と任意成分とを
常法に従って処理することにより、本発明の医薬組成物
は製造することが出来る。
ることを特徴とする。後記実施例に示す如く、本発明の
抗真菌剤は優れた抗真菌作用を有するため、本発明の医
薬組成物は、表在性真菌症や深在性真菌症の治療や悪化
の予防、再発防止に大変有益である。本発明の医薬組成
物としては、例えば、液剤、クリーム、軟膏などの皮膚
外用剤、錠剤、カプセル剤、散剤などの経口製剤、注射
剤、膣座剤等の剤形が好ましく例示できる。本発明の医
薬組成物には、上記抗真菌剤以外に、通常医薬組成物で
使用される任意成分を含有することが出来る。この様な
任意成分としては、例えば、経口製剤や注射剤であれ
ば、賦形剤、結合剤、被覆剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊
剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳化・可溶化・分散剤、安定
剤、pH調整剤、等張剤等が例示でき、皮膚外用剤や膣
座剤であれば、ワセリンやマイクロクリスタリンワック
ス等のような炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエス
テル類、牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド類、セ
タノール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、
ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや
1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、非イオ
ン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤、両性界面活性剤、エタノール、カーボポール等の増
粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類
等が例示できる。これらの上記抗真菌剤と任意成分とを
常法に従って処理することにより、本発明の医薬組成物
は製造することが出来る。
【0009】
【化8】 (化合物1)
【0010】
【化9】 (化合物2)
【0011】
【化10】 (化合物3)
【0012】
【化11】 (化合物4)
【0013】
【化12】 (化合物5)
【0014】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明について更
に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ
限定を受けないことは言うまでもない。
に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ
限定を受けないことは言うまでもない。
【0015】<実施例1> トランス−N−(6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2
−イニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルアミン
(化合物1)の合成 N,N−ジメチルホルムアミド45mlに、N−メチル
−1−ナフチルメチルアミン8.53g、炭酸ナトリウ
ム5.28gを混合し、氷浴で攪拌しながらプロパルギ
ルブロミド5.66gをN,N−ジメチルホルムアミド
5mlに溶かし滴下した。滴下後、室温に戻し18時間
攪拌し、反応液に2%酒石酸水溶液(100ml)を加
え、クロロホルム(100ml)で抽出し、有機層を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し
た後。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム)で精製し、N−プロパルギル−N−
メチル−1−ナフチルメチルアミン7.75gを黄色液
体として得た。このものの6.6gをテトラヒドロフラ
ン50mlに溶かし、窒素気流中、ドライアイス−アセ
トンで冷却しながら、1.64Mのブチルリチウム−ヘ
キサン溶液を21ml滴下した。1時間攪拌を続けた
後、−70℃まで冷却し、2,2−ジメチルブチルアル
デヒド3.6gをテトラヒドロフラン10mlに溶かし
た溶液をゆっくり滴下した。そのまま徐々に室温まで温
度を上げ、72時間室温で攪拌を続けた。反応液に飽和
アンモニウムクロライド水溶液50mlを加えて反応を
止め、希硫酸を少量加え、pHを7近くに調整した。減
圧下でテトラヒドロフランを留去し、残渣をエーテル抽
出し、有機層を取り、これを水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1→0:100)
で精製し、N−(6.6−ジメチル−4−ヒドロキシ−
2−ヘプチニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルア
ミン6.9g(収率;62.1%)を得た。1H−NM
R(CDCl3、δppm、以下、NMRはこの値を示
す。)は次に示す。 1.03(s,9H)、1.76(d,2H,J=6.
48Hz)、2.38(s,3H)、3.37(s,2
H)、3.97(s,2H)、4.56(t,1H,J
=6.48Hz)、7.37〜7.55(m,4H)、
7.77〜7.87(m,2H)、8.28(d,1
H,J=9.18Hz)
−イニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルアミン
(化合物1)の合成 N,N−ジメチルホルムアミド45mlに、N−メチル
−1−ナフチルメチルアミン8.53g、炭酸ナトリウ
ム5.28gを混合し、氷浴で攪拌しながらプロパルギ
ルブロミド5.66gをN,N−ジメチルホルムアミド
5mlに溶かし滴下した。滴下後、室温に戻し18時間
攪拌し、反応液に2%酒石酸水溶液(100ml)を加
え、クロロホルム(100ml)で抽出し、有機層を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去し
た後。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム)で精製し、N−プロパルギル−N−
メチル−1−ナフチルメチルアミン7.75gを黄色液
体として得た。このものの6.6gをテトラヒドロフラ
ン50mlに溶かし、窒素気流中、ドライアイス−アセ
トンで冷却しながら、1.64Mのブチルリチウム−ヘ
キサン溶液を21ml滴下した。1時間攪拌を続けた
後、−70℃まで冷却し、2,2−ジメチルブチルアル
デヒド3.6gをテトラヒドロフラン10mlに溶かし
た溶液をゆっくり滴下した。そのまま徐々に室温まで温
度を上げ、72時間室温で攪拌を続けた。反応液に飽和
アンモニウムクロライド水溶液50mlを加えて反応を
止め、希硫酸を少量加え、pHを7近くに調整した。減
圧下でテトラヒドロフランを留去し、残渣をエーテル抽
出し、有機層を取り、これを水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1→0:100)
で精製し、N−(6.6−ジメチル−4−ヒドロキシ−
2−ヘプチニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルア
ミン6.9g(収率;62.1%)を得た。1H−NM
R(CDCl3、δppm、以下、NMRはこの値を示
す。)は次に示す。 1.03(s,9H)、1.76(d,2H,J=6.
48Hz)、2.38(s,3H)、3.37(s,2
H)、3.97(s,2H)、4.56(t,1H,J
=6.48Hz)、7.37〜7.55(m,4H)、
7.77〜7.87(m,2H)、8.28(d,1
H,J=9.18Hz)
【0016】ピリジン30mlとN−(6.6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ−2−ヘプチニル)−N−メチル−
1−ナフチルメチルアミン1gを混合し、オキシ塩化リ
ン4.96gを滴下した。滴下後室温に戻して更に70
℃に加熱し、3時間攪拌した。室温まで放冷し、氷水に
注ぎ反応を止め、炭酸水素ナトリウムで中和した。クロ
ロホルムで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。これをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1及びクロロホルム)で精製し、
化合物1を0.16g(収率17%)で得た。1H−N
MRは次に示す。 1.06(s,9H)、2.40(s,3H)、3.4
5(d,2H,J=1.89Hz)、3.99(s,2
H)、5.50(td,1H,J=1.89Hz、1
6.2Hz)、6.23(d,1H,J=16.2H
z)、7.38〜7.55(m,4H)、7.70〜
7.86(m,2H)、8.28(d,1H,J=8.
37Hz)
ル−4−ヒドロキシ−2−ヘプチニル)−N−メチル−
1−ナフチルメチルアミン1gを混合し、オキシ塩化リ
ン4.96gを滴下した。滴下後室温に戻して更に70
℃に加熱し、3時間攪拌した。室温まで放冷し、氷水に
注ぎ反応を止め、炭酸水素ナトリウムで中和した。クロ
ロホルムで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。これをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1及びクロロホルム)で精製し、
化合物1を0.16g(収率17%)で得た。1H−N
MRは次に示す。 1.06(s,9H)、2.40(s,3H)、3.4
5(d,2H,J=1.89Hz)、3.99(s,2
H)、5.50(td,1H,J=1.89Hz、1
6.2Hz)、6.23(d,1H,J=16.2H
z)、7.38〜7.55(m,4H)、7.70〜
7.86(m,2H)、8.28(d,1H,J=8.
37Hz)
【0017】イソプロピルエーテル100mlに化合物
1を0.20g溶かし、室温で攪拌しながら4N塩化水
素−酢酸エチル溶液0.18mlを滴下した。更にイソ
プロピルエーテル250mlを加え、18時間攪拌し、
析出した結晶を濾取し、イソプロピルエーテル−エタノ
ール混液より再結晶し、化合物1の塩酸塩を0.13g
(収率57.4%)得た。融点は140〜143℃であ
った。1H−NMRは次に示す。 1.11(s,9H)、2.79(d,3H,J=1.
89)、4.00(s,2H)、4.75(m,2
H)、5.51(td,1H,J=1.89Hz、1
6.5Hz)、6.41(d,1H,J=16.5H
z)、7.54〜7.66(m,3H)、7.95
(t,2H,J=8.10Hz)、8.13〜8.20
(m,2H)、13.2(s,1H) 又、赤外吸収スペクトルは次に示すとおり。(単位はc
m-1、以後赤外吸収スペクトルの数値はこの単位を用い
る。)) 2958、2911、2560、2447、1468、
799、777
1を0.20g溶かし、室温で攪拌しながら4N塩化水
素−酢酸エチル溶液0.18mlを滴下した。更にイソ
プロピルエーテル250mlを加え、18時間攪拌し、
析出した結晶を濾取し、イソプロピルエーテル−エタノ
ール混液より再結晶し、化合物1の塩酸塩を0.13g
(収率57.4%)得た。融点は140〜143℃であ
った。1H−NMRは次に示す。 1.11(s,9H)、2.79(d,3H,J=1.
89)、4.00(s,2H)、4.75(m,2
H)、5.51(td,1H,J=1.89Hz、1
6.5Hz)、6.41(d,1H,J=16.5H
z)、7.54〜7.66(m,3H)、7.95
(t,2H,J=8.10Hz)、8.13〜8.20
(m,2H)、13.2(s,1H) 又、赤外吸収スペクトルは次に示すとおり。(単位はc
m-1、以後赤外吸収スペクトルの数値はこの単位を用い
る。)) 2958、2911、2560、2447、1468、
799、777
【0018】<実施例2> トランス−N−(6,6−ジメチル−2−ヘプテン−4
−イニル)−N−メチル−[3−(1−フェニルビニ
ル)ベンジル]アミン(化合物2)の合成 四塩化炭素100mlに3−メチルベンゾフェノン4.
93g、N−ブロモスクシンイミド4.47g及び過酸
化ベンゾイル0.12gを加え、3時間加熱還留し、室
温へ冷却後、不溶物を濾過で除去し、濾液を減圧濃縮し
3−ブロモメチルベンゾフェノンを5.06g(収率7
3.3%)得た。このものを当量のトランス−N−
(6,6−ジメチル−2−ヘプテン−4−イニル)メチ
ルアミンと当量の炭酸ナトリウム存在下、室温で反応さ
せ、トランス−[3−{N−(6,6−ジメチル−2−
ヘプテン−4−イニル)−N−メチルアミノ}メチル]
ベンゾフェノンを1.56g(収率47.5%)得た。
このものをベンゼン中で当量のメチルトリフェニルホス
ホニウムブロミドとn−ブチルリチウムを用いてウィッ
ティヒ反応を行い、化合物2を0.91g(収率58.
6%)得た。1H−NMRは次に示す。 1.17(s,9H)、2.11(s,3H)、2.9
6(dd,2H,J=1.35Hz、6.75Hz)、
3.41(s,2H)、5.38(s,2H)、5.5
5(d,1H,J=16.2Hz)、6.00(td,
1H,J=6.75Hz、16.2Hz)、7.14〜
7.28(m,9H)
−イニル)−N−メチル−[3−(1−フェニルビニ
ル)ベンジル]アミン(化合物2)の合成 四塩化炭素100mlに3−メチルベンゾフェノン4.
93g、N−ブロモスクシンイミド4.47g及び過酸
化ベンゾイル0.12gを加え、3時間加熱還留し、室
温へ冷却後、不溶物を濾過で除去し、濾液を減圧濃縮し
3−ブロモメチルベンゾフェノンを5.06g(収率7
3.3%)得た。このものを当量のトランス−N−
(6,6−ジメチル−2−ヘプテン−4−イニル)メチ
ルアミンと当量の炭酸ナトリウム存在下、室温で反応さ
せ、トランス−[3−{N−(6,6−ジメチル−2−
ヘプテン−4−イニル)−N−メチルアミノ}メチル]
ベンゾフェノンを1.56g(収率47.5%)得た。
このものをベンゼン中で当量のメチルトリフェニルホス
ホニウムブロミドとn−ブチルリチウムを用いてウィッ
ティヒ反応を行い、化合物2を0.91g(収率58.
6%)得た。1H−NMRは次に示す。 1.17(s,9H)、2.11(s,3H)、2.9
6(dd,2H,J=1.35Hz、6.75Hz)、
3.41(s,2H)、5.38(s,2H)、5.5
5(d,1H,J=16.2Hz)、6.00(td,
1H,J=6.75Hz、16.2Hz)、7.14〜
7.28(m,9H)
【0019】このものを実施例1の化合物1の塩の作成
と同様の方法で処理して、化合物2の塩酸塩を85.4
%で得た。このものの融点は172〜175℃であっ
た。1H−NMRは次に示す。 1.24(s,9H)、2.63(s,3H)、3.4
8〜3.76(m,2H)、4.00〜4.26(m,
2H)、5.52(s,1H)、5.58(s,1
H)、5.79(d,1H,J=15.7Hz)、7.
27〜7.48(m,7H)、7.71〜7.76
(m,2H)、12.9(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3420、2969、2929、2902、2665、
2647、2560、2512、2500
と同様の方法で処理して、化合物2の塩酸塩を85.4
%で得た。このものの融点は172〜175℃であっ
た。1H−NMRは次に示す。 1.24(s,9H)、2.63(s,3H)、3.4
8〜3.76(m,2H)、4.00〜4.26(m,
2H)、5.52(s,1H)、5.58(s,1
H)、5.79(d,1H,J=15.7Hz)、7.
27〜7.48(m,7H)、7.71〜7.76
(m,2H)、12.9(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3420、2969、2929、2902、2665、
2647、2560、2512、2500
【0020】<実施例3> N−(4−タシャリー−ブチルベンジル)−N−メチル
−[3−(1−フェニルビニル)ベンジル]アミン(化
合物3) 実施例2のトランス−[3−{N−(6,6−ジメチル
−2−ヘプテン−4−イニル)−N−メチルアミノ}メ
チル]ベンゾフェノンを[{N−(4−タシャリー−ブ
チルベンジル)−N−メチルアミノ}メチル]ベンゾフ
ェノンに換え、同様にウィッティヒ反応を行い、化合物
3を収率54.1%で得た。1H−NMRは次に示す。 1.31(s,9H)、2.19(s,3H)、3.4
8(s,2H)、3.51(s,2H)、5.46
(s,1H)、5.47(s,1H)、7.20〜7.
33(m,13H)
−[3−(1−フェニルビニル)ベンジル]アミン(化
合物3) 実施例2のトランス−[3−{N−(6,6−ジメチル
−2−ヘプテン−4−イニル)−N−メチルアミノ}メ
チル]ベンゾフェノンを[{N−(4−タシャリー−ブ
チルベンジル)−N−メチルアミノ}メチル]ベンゾフ
ェノンに換え、同様にウィッティヒ反応を行い、化合物
3を収率54.1%で得た。1H−NMRは次に示す。 1.31(s,9H)、2.19(s,3H)、3.4
8(s,2H)、3.51(s,2H)、5.46
(s,1H)、5.47(s,1H)、7.20〜7.
33(m,13H)
【0021】このものを実施例1の化合物1の塩の作成
と同様の方法で処理して、化合物3の塩酸塩を91%で
得た。このものの融点は213〜215℃であった。1
H−NMRは次に示す。 1.31(s,9H)、2.57(d,3H,J=4.
86Hz)、3.98〜4.10(m,2H)、4.1
7〜4.28(m,2H)、5.52(s,1H)、
5.57(s,1H)、7.27〜7.51(m,13
H)、7.79(m,1H)、12.8(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3427、2961、2905、2869、2684、
2623、2525、1463、1417
と同様の方法で処理して、化合物3の塩酸塩を91%で
得た。このものの融点は213〜215℃であった。1
H−NMRは次に示す。 1.31(s,9H)、2.57(d,3H,J=4.
86Hz)、3.98〜4.10(m,2H)、4.1
7〜4.28(m,2H)、5.52(s,1H)、
5.57(s,1H)、7.27〜7.51(m,13
H)、7.79(m,1H)、12.8(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3427、2961、2905、2869、2684、
2623、2525、1463、1417
【0022】<実施例4> N−1−ナフチルメチル−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン(化合物4) N,N−ジメチルホルムアミド15mlに1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン0.5g、炭酸ナトリウ
ムを混合し、室温で攪拌しながら1−クロロメチルナフ
タレン0.6gをN,N−ジメチルホルムアミド10m
lに溶かして滴下した。更に室温で15時間攪拌し、反
応液をクロロホルム100mlで抽出し、有機層を水、
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製し化合物4を
0.79g(収率77.1%)得た。1H−NMRは次
に示す。 2.79〜2.88(m,4H)、3.69(s,2
H)、4.09(s,2H)6.95〜7.11(m,
4H)、7.33〜7.52(m,4H)、7.78〜
7.88(m,2H)、8.35(m,1H) このものを実施例1の化合物1の塩の作成と同様の方法
で処理して、化合物4の塩酸塩を91%で得た。このも
のの融点は210〜212℃であった。1H−NMRは
次に示す。 3.06(m,1H)、3.28(m,1H)、3.5
5(m,1H)、3.74(m,1H)、4.03(d
d,1H,J=5.4Hz、15.8Hz)、4.48
(dd,1H,J=2.43Hz、15.1Hz)、
4.82(s,2H)、6.94(d,1H,J=7.
56)、7.19〜7.32(m,3H)、7.53〜
7.65(m,3H)、7.90〜7.99(m,3
H)、8.20(d,1H,J=7.56Hz) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3425、2931、2912、2713、2655、
2588、1455、1399、796 <実施例5> N−(4−ターシャリー−ブチルベンジル)−N−メチ
ル−[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)ベンジ
ル]アミン(化合物5) N−メチル−[4−(1−メチル−1−フェニルエチ
ル)ベンジル]アミン0.35gと炭酸ナトリウム0.
22gとをN,N−ジメチルホルムアミド15ml混合
し、室温で攪拌しながら4−ターシャリー−ブチルベン
ジルブロミド0.28gをN,N−ジメチルホルムアミ
ド5mlに溶かして滴下した。一晩室温で攪拌した後、
氷水に注ぎ、ジエチルエーテル150mlで抽出した。
有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥させて、溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−
ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製して化合物5
を0.27g(収率50.3%)得た。1H−NMRは
次に示す。 1.31(s,9H)、1.67(s,6H)、2.1
8(s,3H)、3.47(s,2H)、3.48
(s,2H)、7.10〜7.35(m,13H) このものを実施例1の化合物1の塩の作成と同様の方法
で処理して、化合物5の塩酸塩を0.26g(収率88
%)得た。このものの融点は222〜225℃であっ
た。1H−NMRは次に示す。 1.32(s,9H)、1.68(s,6H)、2.5
5(d,3H,J=4.59Hz)、3.98〜4.0
6(m,2H)、4.19〜4.26(m,2H)、
7.16〜7.33(m,7H)、7.42〜7.56
(m,6H)、12.7(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。
3429、3051、3028、2965、2906、
2871、2688、2622、2594、2570、
2512、1544、1494、1464、1444、
1417、1365
ロイソキノリン(化合物4) N,N−ジメチルホルムアミド15mlに1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン0.5g、炭酸ナトリウ
ムを混合し、室温で攪拌しながら1−クロロメチルナフ
タレン0.6gをN,N−ジメチルホルムアミド10m
lに溶かして滴下した。更に室温で15時間攪拌し、反
応液をクロロホルム100mlで抽出し、有機層を水、
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製し化合物4を
0.79g(収率77.1%)得た。1H−NMRは次
に示す。 2.79〜2.88(m,4H)、3.69(s,2
H)、4.09(s,2H)6.95〜7.11(m,
4H)、7.33〜7.52(m,4H)、7.78〜
7.88(m,2H)、8.35(m,1H) このものを実施例1の化合物1の塩の作成と同様の方法
で処理して、化合物4の塩酸塩を91%で得た。このも
のの融点は210〜212℃であった。1H−NMRは
次に示す。 3.06(m,1H)、3.28(m,1H)、3.5
5(m,1H)、3.74(m,1H)、4.03(d
d,1H,J=5.4Hz、15.8Hz)、4.48
(dd,1H,J=2.43Hz、15.1Hz)、
4.82(s,2H)、6.94(d,1H,J=7.
56)、7.19〜7.32(m,3H)、7.53〜
7.65(m,3H)、7.90〜7.99(m,3
H)、8.20(d,1H,J=7.56Hz) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。 3425、2931、2912、2713、2655、
2588、1455、1399、796 <実施例5> N−(4−ターシャリー−ブチルベンジル)−N−メチ
ル−[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)ベンジ
ル]アミン(化合物5) N−メチル−[4−(1−メチル−1−フェニルエチ
ル)ベンジル]アミン0.35gと炭酸ナトリウム0.
22gとをN,N−ジメチルホルムアミド15ml混合
し、室温で攪拌しながら4−ターシャリー−ブチルベン
ジルブロミド0.28gをN,N−ジメチルホルムアミ
ド5mlに溶かして滴下した。一晩室温で攪拌した後、
氷水に注ぎ、ジエチルエーテル150mlで抽出した。
有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥させて、溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−
ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製して化合物5
を0.27g(収率50.3%)得た。1H−NMRは
次に示す。 1.31(s,9H)、1.67(s,6H)、2.1
8(s,3H)、3.47(s,2H)、3.48
(s,2H)、7.10〜7.35(m,13H) このものを実施例1の化合物1の塩の作成と同様の方法
で処理して、化合物5の塩酸塩を0.26g(収率88
%)得た。このものの融点は222〜225℃であっ
た。1H−NMRは次に示す。 1.32(s,9H)、1.68(s,6H)、2.5
5(d,3H,J=4.59Hz)、3.98〜4.0
6(m,2H)、4.19〜4.26(m,2H)、
7.16〜7.33(m,7H)、7.42〜7.56
(m,6H)、12.7(bs,1H) 又、赤外吸収スペクトルは以下に示すとおりであった。
3429、3051、3028、2965、2906、
2871、2688、2622、2594、2570、
2512、1544、1494、1464、1444、
1417、1365
【0023】<実施例6> 抗菌性試験(発育阻止濃度の測定) トリコフィトンに対する本発明の化合物の抗真菌作用を
求めた。即ち、トリコフィトン・メンタグロファイテス
(T.mentagrophytes TIMM1189)を予めサブロー寒天培
地の斜面に27℃で2週間培養して分生子を充分つくら
せる。これをツィーン80を0.05重量/容量%含有
する滅菌生理食塩水で白金耳で擦りながら洗浄し分生子
を浮遊させる。これを二枚重ねのガーゼで濾過し分生子
のみを生理食塩水に浮遊する形で取り出した。分生子の
濃度を105個/mlになるように調整し試験菌菌液と
した。一方、化合物を4mgとり、ジメチルスルホキサ
イド1mlを加え原液とし、これを順次ジメチルスルホ
キサイドで2倍希釈し希釈薬剤液を調整した。組織培養
用96穴マイクロプレートの各ウェルにサブロー・デキ
ストロース培地175μl、薬剤溶液5μl、試験菌菌
液20μlを加え、良く混和した後、27℃で1週間培
養し目視にて完全に発育を阻止する最小濃度を探し、最
小発育阻止濃度とした。結果は、化合物1の塩酸塩が
3.5μg/ml以下であり、化合物2の塩酸塩が1μ
g/mlであり、化合物3の塩酸塩が1μg/mlであ
り、化合物4の塩酸塩が100μg/mlであった。こ
れより本発明の抗真菌剤の抗真菌作用が優れていること
がわかる。
求めた。即ち、トリコフィトン・メンタグロファイテス
(T.mentagrophytes TIMM1189)を予めサブロー寒天培
地の斜面に27℃で2週間培養して分生子を充分つくら
せる。これをツィーン80を0.05重量/容量%含有
する滅菌生理食塩水で白金耳で擦りながら洗浄し分生子
を浮遊させる。これを二枚重ねのガーゼで濾過し分生子
のみを生理食塩水に浮遊する形で取り出した。分生子の
濃度を105個/mlになるように調整し試験菌菌液と
した。一方、化合物を4mgとり、ジメチルスルホキサ
イド1mlを加え原液とし、これを順次ジメチルスルホ
キサイドで2倍希釈し希釈薬剤液を調整した。組織培養
用96穴マイクロプレートの各ウェルにサブロー・デキ
ストロース培地175μl、薬剤溶液5μl、試験菌菌
液20μlを加え、良く混和した後、27℃で1週間培
養し目視にて完全に発育を阻止する最小濃度を探し、最
小発育阻止濃度とした。結果は、化合物1の塩酸塩が
3.5μg/ml以下であり、化合物2の塩酸塩が1μ
g/mlであり、化合物3の塩酸塩が1μg/mlであ
り、化合物4の塩酸塩が100μg/mlであった。こ
れより本発明の抗真菌剤の抗真菌作用が優れていること
がわかる。
【0024】<実施例7>下記に示す処方に従って本発
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物1の塩酸塩 1重量部
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物1の塩酸塩 1重量部
【0025】<実施例8>下記に示す処方に従って本発
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物2の塩酸塩 1重量部
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物2の塩酸塩 1重量部
【0026】<実施例9>下記に示す処方に従って本発
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物3の塩酸塩 1重量部
明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成した。
即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏を得
た。 ワセリン 99重量部 化合物3の塩酸塩 1重量部
【0027】<実施例10>下記に示す処方に従って本
発明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成し
た。即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏
を得た。 ワセリン 99重量部 化合物4の塩酸塩 1重量部
発明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成し
た。即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏
を得た。 ワセリン 99重量部 化合物4の塩酸塩 1重量部
【0028】<実施例11>下記に示す処方に従って本
発明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成し
た。即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏
を得た。 ワセリン 99重量部 化合物5の塩酸塩 1重量部
発明の医薬組成物である、水虫治療用の軟膏を作成し
た。即ち、処方成分をニーダーに秤込み混練りして軟膏
を得た。 ワセリン 99重量部 化合物5の塩酸塩 1重量部
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、抗真菌作用を有する新
規母核の化合物が提供できる。
規母核の化合物が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河津 幸雄 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 伊藤 隆男 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 中島 琢自 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 野沢 暁 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 FA08 MA01 MA04 NA14 ZA90 ZB35 4H006 AA01 AB20
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(I)に表される、芳香族化合物
及び/又は生理的に許容されるその塩。 【化1】 一般式(I) (但し、式中R1はπ電子を10〜14個有する芳香族
炭化水素基を表し、R2はπ電子を少なくとも6個有す
る炭化水素基を表し、R3は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2とR3は結合していても良いものとす
る。) - 【請求項2】 一般式(I)に於いて、R1に表される
基が、ナフチル基、フェニルビニルフェニル基又は1−
メチル−1−フェニルエチルフェニル基であることを特
徴とする、請求項1に記載の芳香族化合物及び/又は生
理的に許容されるその塩。 - 【請求項3】 一般式(I)に表される化合物が、トラ
ンス−N−(6,6−ジメチル−4−ヘプテン−2−イ
ニル)−N−メチル−1−ナフチルメチルアミン(化合
物1)、トランス−N−(6,6−ジメチル−2−ヘプ
テン−4−イニル)−N−メチル−[3−(1−フェニ
ルビニル)ベンジル]アミン(化合物2)、N−(4−
タシャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[3−
(1−フェニルビニル)ベンジル]アミン(化合物
3)、N−1−ナフチルメチル−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン(化合物4)、N−(4−ターシ
ャリー−ブチルベンジル)−N−メチル−[4−(1−
メチル−1−フェニルエチル)ベンジル]アミン(化合
物5)の何れかである、請求項1又は2に記載の化合
物。 【化2】 (化合物1) 【化3】 (化合物2) 【化4】 (化合物3) 【化5】 (化合物4) 【化6】 (化合物5) - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項に記載の化合
物及び/又は生理的に許容されるその塩からなる抗真菌
剤。 - 【請求項5】 真菌が足及び/又は爪白癬の病原菌であ
ることを特徴とする、請求項4に記載の抗真菌剤。 - 【請求項6】 請求項4又は5に記載の抗真菌剤を含有
する医薬組成物。
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1998
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