JP2000053001A - チルト式ステアリングコラムのチルト固定装置 - Google Patents

チルト式ステアリングコラムのチルト固定装置

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JP2000053001A JP22714098A JP22714098A JP2000053001A JP 2000053001 A JP2000053001 A JP 2000053001A JP 22714098 A JP22714098 A JP 22714098A JP 22714098 A JP22714098 A JP 22714098A JP 2000053001 A JP2000053001 A JP 2000053001A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チルト式ステアリングコラムのチルト固定装
置におけるカム部材の部品共通化を図って生産性を向上
させること。 【解決手段】 コラム側ブラケット32に円弧状長孔3
2a1,32b1を形成し、サポートブラケット31に
前記円弧状長孔を長手方向に相対移動するボルト41を
設け、ボルト41に螺合するナット43を操作レバー5
0により回転し、ナット43と一体的に回転する回転側
カム部材と前記円弧状長孔に沿って移動する固定側カム
部材を相対回転させて、ロック・アンロックを可能とし
たチルト固定装置において、前記回転側カム部材及び固
定側カム部材として、対向面側にボルト41とナット4
3の相対回転をボルト41の軸方向ストロークに変換す
るカム突起44bを有し、背面側に前記円弧状長孔また
は操作レバーに係合する回り止め突起44cを有して、
同一形状に形成されたカム部材44を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に装備される
ステアリング装置において採用されるチルト式ステアリ
ングコラムのチルト固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チルト式ステアリングコラムのチルト固
定装置は、例えば実開昭62−102767号公報に示
されていて、ステアリングコラムに一体的に固着される
コラム側ブラケット及び車体の一部に一体的に組付けら
れるサポートブラケットの何れか一方に前記ステアリン
グコラムのチルト中心を中心とする円弧状長孔を形成
し、他方には前記ステアリングコラムのチルトに伴って
前記円弧状長孔を長手方向に相対移動する回転不能なボ
ルトを設け、このボルトに螺合するナットを操作レバー
により回転することにより、前記ナットと一体的に回転
する回転側カム部材と前記円弧状長孔に沿って移動する
回転不能の固定側カム部材を相対回転させて、前記ナッ
トの回転を前記ボルトの軸方向ストロークに変換し、ロ
ック回転位置では前記サポートブラケットに対して前記
コラム側ブラケットをチルト不能に固定し、アンロック
回転位置では前記サポートブラケットに対して前記コラ
ム側ブラケットをチルト可能(ボルトが円弧状長孔の長
手方向に移動可能)に支持するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した公報のチルト
式ステアリングコラムのチルト固定装置においては、回
転側カム部材及び固定側カム部材を異なる形状にて2個
一組で専用品として製作しているため生産性が悪い。ま
た、ボルトとナットの相対回転量を規定するストッパが
設けられていないため操作性が悪い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
に対処すべくなされたものであり、ステアリングコラム
に一体的に固着されるコラム側ブラケット及び車体の一
部に一体的に組付けられるサポートブラケットの何れか
一方に前記ステアリングコラムのチルト中心を中心とす
る円弧状長孔を形成し、他方には前記ステアリングコラ
ムのチルトに伴って前記円弧状長孔を長手方向に相対移
動する回転不能なボルトを設け、このボルトに螺合する
ナットを操作レバーにより回転することにより、前記ナ
ットと一体的に回転する回転側カム部材と前記円弧状長
孔に沿って移動する回転不能の固定側カム部材を相対回
転させて、前記ナットの回転を前記ボルトの軸方向スト
ロークに変換し、ロック回転位置では前記サポートブラ
ケットに対して前記コラム側ブラケットをチルト不能に
固定し、アンロック回転位置では前記サポートブラケッ
トに対して前記コラム側ブラケットをチルト可能に支持
するようにしたチルト式ステアリングコラムのチルト固
定装置において、前記回転側カム部材及び前記固定側カ
ム部材として、組付後に対向する対向面側に前記ボルト
と前記ナットの相対回転を前記ボルトの軸方向ストロー
クに変換するカム突起を有するとともに、背面側に前記
円弧状長孔または前記操作レバーに係合する回り止め突
起を有して、同一形状に形成されたカム部材を採用した
ことに特徴がある。この場合において、同一形状に形成
された前記カム部材の対向面側に前記ボルトと前記ナッ
トの相対回転量を規定するストッパ突起を一体的に設け
ることが望ましい。
【0005】
【発明の作用・効果】本発明によるチルト式ステアリン
グコラムのチルト固定装置においては、回転側カム部材
及び固定側カム部材として、組付後に対向する対向面側
にボルトとナットの相対回転をボルトの軸方向ストロー
クに変換するカム突起を有するとともに、背面側に円弧
状長孔または操作レバーに係合する回り止め突起を有し
て、同一形状に形成されたカム部材を採用したため、部
品の共通化を図って生産性の向上を図ることができ、コ
スト低減を図ることができる。
【0006】また、本発明の実施に際して、同一形状に
形成されたカム部材の対向面側にボルトとナットの相対
回転量を規定するストッパ突起を一体的に設けた場合に
は、サポートブラケットに対してコラム側ブラケットを
チルト不能に固定するロック回転位置を的確に規定する
ことができるとともに、サポートブラケットに対してコ
ラム側ブラケットをチルト可能に支持するアンロック回
転位置を的確に規定することができて、安価な構成で安
定した性能を確保することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1に示した車両用ステアリン
グ装置においては、ステアリングシャフト11を回転自
在に支持するステアリングコラム12が上方支持機構A
と下方支持機構Bによって所定の傾斜角にて車体の一部
であるインパネ補強部材20にチルト可能及び前方へ所
定量移動可能に支持されている。ステアリングシャフト
11は、その下方端にて自在継手(図示省略)を介して
伸縮可能かつトルク伝達可能な中間軸(図示省略)に連
結されるようになっていて、この中間軸は自在継手(図
示省略)を介してステアリングギヤボックス(図示省
略)に連結されるようになっている。また、ステアリン
グシャフト11の上方端にはエアーバッグを装着したス
テアリングホイール13が一体回転可能に組付けられる
ようになっている。
【0008】上方支持機構Aは、ステアリングコラム1
2の上方部位を上下方向へ移動可能かつ前方へ離脱可能
に支持するものであり、図1及び図2に示したように、
下方に延びる左右一対のアーム31a,31bを有して
インパネ補強部材20に左右一対の取付ボルト39を用
いて一体的に固定された鉄板製のサポートブラケット
(ブレイクアウェイブラケットということもある)31
と、上方に延びる左右一対のアーム32a,32bを有
してステアリングコラム12に溶接によって一体的に固
着された鉄板製のコラム側ブラケット(チルトアタッチ
メントということもある)32と、このコラム側ブラケ
ット32の両アーム32a,32bをサポートブラケッ
ト31の両アーム31a,31bに対して摩擦係合によ
り固定または解除させる係脱手段40と、この係脱手段
40を操作する操作レバー50を備えている。
【0009】インパネ補強部材20は、図1〜図3に示
したように、上方部位(図1及び図3の右方部位)に上
方支持機構Aの取付部21を有し下方部位(図1及び図
3の左方部位)に下方支持機構Bの取付部22を有して
いる。上方支持機構Aの取付部21は、図2に示したよ
うに断面略U字状に形成されていて、下端にV字状凸面
S1を有している。また、この取付部21には、バネク
リップ33の係止孔21aが形成されるとともに、左右
一対のボルト挿通孔21b,21c(各取付ボルト39
が挿通される)が形成されていて、これら各ボルト挿通
孔21b,21cに対応して左右一対のナット23,2
4(各取付ボルト39が螺着される)が溶接によって一
体的に固着されている。
【0010】サポートブラケット31は、図4〜図8に
て詳細に示したように、断面略M字状に形成されて頂部
にインパネ補強部材20のV字状凸面S1に密に接合さ
れるV字状凹面S2を有する基板31Aと、この基板3
1Aの上方部位に溶接によって固着されて基板31Aを
補強する補強板31Bによって構成されていて、基板3
1Aには下方に延びる左右一対のアーム31a,31b
が形成されている。また、基板31Aには、バネクリッ
プ33の取付孔31c,31d,31e,31fが設け
られるとともに、左右一対のボルト挿通孔31g,31
h(各取付ボルト39が挿通される)が設けられてい
る。また、各アーム31a,31bには、前方に向けて
開口する切欠31a1,31b1が形成されている。
【0011】コラム側ブラケット32は、図1、図2及
び図9にて示したように、上方に延びてサポートブラケ
ット31の各アーム31a,31bに外側から摺動可能
に係合する左右一対のアーム32a,32bを有してい
て、各アーム32a,32bには下方支持機構Bの支持
中心(チルト中心)O1を中心とする円弧状長孔32a
1,32b1が形成されている。
【0012】バネクリップ33は、コラム側ブラケット
32にチルト機能部品である係脱手段40等を用いてチ
ルト可能に予め組付けたサポートブラケット31をイン
パネ補強部材20に仮組する際に使用するものであり、
図2及び図10〜図12に示したように、サポートブラ
ケット31の左右一対の取付孔31c,31dに嵌合す
る左右一対の取付脚33a,33bと、仮組前にはサポ
ートブラケット31の下方側取付孔31eに嵌合し仮組
後にはインパネ補強部材20の係止孔21aに弾撥的に
係合する係止舌片33cと、サポートブラケット31の
上方側取付孔31fに嵌合する係合舌片33dを備えて
おり、各取付脚33a,33bにはサポートブラケット
31との係合により抜け止めする係止爪33a1,33
b1が設けられていて、サポートブラケット31にワン
タッチにて組付けることができるようになっている。
【0013】係脱手段40は、操作レバー50とにより
チルト式ステアリングコラム12のチルト固定装置を構
成するものであり、図1、図2及び図13に示したよう
に、コラム側ブラケット32の両アーム32a,32b
に形成した円弧状長孔32a1,32b1及びサポート
ブラケット31の両アーム31a,31bに形成した切
欠31a1,31b1をそれぞれ貫通する回転不能のロ
ックボルト41と、コラム側ブラケット32の両アーム
32a,32b間にてロックボルト41の外周に嵌合さ
れて左右両端部にて各切欠31a1,31b1に開口側
から嵌合するカラー42と、ロックボルト41のねじ部
に螺着されて操作レバー50によって回転されるナット
43と、コラム側ブラケット32の左方のアーム32a
と操作レバー50間にてロックボルト41上に対向して
組付けられた左右一対のカム部材44によって構成され
ている。
【0014】この係脱手段40においては、操作レバー
50が図1の反時計方向へ回動されることによりナット
43がロックボルト41に締め付けられるとともに両カ
ム部材44によって操作レバー50の回転がロックボル
ト41の軸方向ストロークに変換されて、両ブラケット
31,32の各アーム31a,32a間にそれぞれ所定
の摩擦係合が得られ、サポートブラケット31に対して
コラム側ブラケット32が固定(ロック)されるよう
に、また操作レバー50が図1の時計方向へ回動される
ことによりナット43が緩められるとともに、上記した
各摩擦係合が解除され、サポートブラケット31に対し
てコラム側ブラケット32がチルト可能に支持されるよ
うになっている。
【0015】両カム部材44は、同一形状に形成されて
いて、操作レバー50の回転をロックボルト41の軸方
向ストロークに変換する機能を有しており、図2及び図
14〜図16に示したように、一側(組付後に対向する
対向面側)に4個のストッパ突起44aが周方向にて等
間隔に設けられるとともに4個のカム突起44bがスト
ッパ突起44aに対して所定量周方向に変位した位置で
周方向にて等間隔に設けられ、他側(背面側)に回り止
め突起44cが設けられている。
【0016】ストッパ突起44aは、ロックボルト41
とナット43の相対回転量を規定してロック回転位置と
アンロック回転位置を規定するものであり、ロック位置
では対向する両カム突起44bの両山部44b1が図1
7にて示したように係合し、またアンロック位置では対
向する両カム突起44bの各山部44b1と各谷部44
b2が係合するようになっている。カム突起44bは、
扇状の山部44b1と谷部44b2を有するとともに、
山部44b1と谷部44b2を連続的に接続する傾斜部
44b3を有している。回り止め突起44cは、コラム
側ブラケット32の円弧状長孔32a1または操作レバ
ー50のレバー本体51に設けた非円形孔51aに回転
不能に嵌合するものであり、コラム側ブラケット32に
組み付けられるカム部材(固定側カム部材)44は円弧
状長孔32a1に沿って移動可能であるもののコラム側
ブラケット32と一体で回転せず、操作レバー50に組
付けられるカム部材(回転側カム部材)44は操作レバ
ー50と一体的に回転する。なお、図14に示した角度
でカム作動角(操作レバー50の回転許容量でもある)
を示すと(θ1−θ2)となり、またロック時のカムラ
ップ代を示すと2×θ3となる。
【0017】操作レバー50は、図1、図2及び図13
にて示したように、非円形孔51aを有するレバー本体
51と、ナット43に係合する多角形(12角形)の係
合孔52aとこの係合孔52aを中心とする円弧状長孔
52bを有してレバー本体51に取付ボルト53を用い
て位置調整可能に組付けられるレンチ52によって構成
されていて、取付ボルト53を緩めた状態にてレバー本
体51に対してレンチ52を回転させることにより、ロ
ックボルト41に螺合したナット43の螺合量を調整で
きるようになっている。
【0018】下方支持機構Bは、ステアリングコラム1
2の下方部位をコラム軸方向へ移動可能かつ傾動(回
動)可能に支持するものであり、図1、図9、図18及
び図19に示したように、下方に延びる左右一対のアー
ム61aを有してインパネ補強部材20に取付ボルト
(図示省略)を用いて一体的に固定された鉄板製の車体
側ブラケット61と、山形コ字状に形成されてステアリ
ングコラム12の下方部外周に溶接によって一体的に固
着された鉄板製のコラム側ブラケット62と、車体側ブ
ラケット61に対してコラム側ブラケット62をコラム
軸方向へ移動可能かつ傾動可能に連結する連結手段70
によって構成されている。
【0019】連結手段70は、図19に示したように、
コラム側ブラケット62に形成したコラム軸方向に長い
左右一対の長孔62aに嵌合によって組付けられる左右
一対の樹脂製ブッシュ71,72と、これら両樹脂製ブ
ッシュ71,72に嵌合されて両端面にて車体側ブラケ
ット61の各アーム61aに係合するカラー73と、こ
のカラー73及び車体側ブラケット61の各アーム61
aに形成した取付丸孔61a1(図1参照)を貫通して
両樹脂製ブッシュ71,72及びカラー73を車体側ブ
ラケット61に一体的に連結するボルト74と、このボ
ルト74が螺着固定されるナット75(車体側ブラケッ
ト61の右方のアームに溶接によって予め固着しておく
のが望ましい)によって構成されている。
【0020】コラム側ブラケット62に形成した各長孔
62aは、コラム側ブラケット62にプレスの打ち抜き
加工によって形成されていて、その配設方向(ステアリ
ングコラム12の下方部位移動方向)はステアリングコ
ラム12の上端部に前方への略水平方向の荷重F1が入
力したときに下方支持機構Bの支持部に発生する力Fb
の方向に向けてコラム軸方向に対して下方へ所定量β偏
向させてある。また、各長孔62aの下側面、すなわち
ステアリングコラム12の上端部に前方への略水平方向
の荷重F1が入力したときに各樹脂製ブッシュ71,7
2が離れる側の長孔面には凸部62a1が一体的に設け
られている。各凸部62a1は、各長孔62aの一部を
幅狭として各樹脂製ブッシュ71,72の位置決めとス
テアリングコラム12の前方への離脱荷重を設定する機
能を有している。
【0021】各樹脂製ブッシュ71,72は、図19〜
図22にて詳細に示したように、C形形状とされていて
縮径可能であり、各長孔62aに嵌合して回り止めする
ガイド71a,72aが一体的に設けられるとともに、
各長孔62aへの外側からの嵌合時にストッパとして機
能するフランジ71b,72bと嵌合後に抜け止めする
フランジ71c,72cが一体的に設けられている。
【0022】また、本実施形態においては、コラム側ブ
ラケット62内にカラー73に対応して衝撃吸収板80
が組付けられている。衝撃吸収板80は、車両の正面衝
突時における二次衝突時において生じ得る両ブラケット
61,62の設定値以上の相対移動時に塑性変形して衝
撃エネルギーを吸収する細幅長板であり、カラー73を
囲むようにU字状に湾曲形成されていて、図示下方部位
にてステアリングコラム12に一体的に固定されてい
る。
【0023】上記のように構成した本実施形態において
は、上方支持機構Aにおいて操作レバー50を操作して
係脱手段40による固定を解除すれば、ステアリングコ
ラム12がコラム側ブラケット32の長孔32a1に沿
って所定量移動可能(チルト可能)となるため、また下
方支持機構Bにおいてコラム側ブラケット62が車体側
ブラケット61に対して常に傾動可能であるため、ステ
アリングコラム12を移動可能範囲にて移動してステア
リングホイール13の位置を適宜にチルト調節すること
が可能である。
【0024】ところで、本実施形態においては、コラム
側ブラケット32に組み付けられる固定側カム部材44
及び操作レバー50に組付けられる回転側カム部材44
として、組付後に対向する対向面側にロックボルト41
とナット43の相対回転をボルトの軸方向ストロークに
変換するカム突起44bを有するとともに、背面側に円
弧状長孔32a1または操作レバー51の非円形孔51
aに係合する回り止め突起44cを有して、同一形状に
形成されたカム部材44を採用したため、部品の共通化
を図って生産性の向上を図ることができ、コスト低減を
図ることができる。
【0025】また、本実施形態においては、同一形状に
形成されたカム部材44の対向面側にロックボルト41
とナット43の相対回転量を規定するストッパ突起44
aを一体的に設けたため、サポートブラケット31に対
してコラム側ブラケット32をチルト不能に固定するロ
ック回転位置を的確に規定することができるとともに、
サポートブラケット31に対してコラム側ブラケット3
2をチルト可能に支持するアンロック回転位置を的確に
規定することができて、安価な構成で安定した性能を確
保することができる。
【0026】また、本実施形態においては、インパネ補
強部材20に左右一対の取付ボルト39を用いて一体的
に組付けられるサポートブラケット31の基板31Aが
断面略M字状に形成されていて、その頂部に設けたV字
状凹面S2にてインパネ補強部材20に形成したV字状
凸面S1に接合されるようになっているため、サポート
ブラケット31自体の剛性を十分に高めることができ、
サポートブラケット31の小型軽量化を図りながら、所
期のステアリング振動特性を得ることができる。なお、
サポートブラケット31自体の剛性は、補強板31Bに
よっても高められている。
【0027】また、本実施形態においては、サポートブ
ラケット31に対するコラム側ブラケット32の組付部
位よりコラム軸方向に所定量下方へ変位した部位にて、
インパネ補強部材20に対してサポートブラケット31
がV字状凸面S1とV字状凹面S2の接合部を下方から
貫通する左右一対の取付ボルト39にて一体的に組付け
られるようになっていて、図2に示したように各取付ボ
ルト39の軸線上にステアリングコラム12が配置され
ない構成とすることができるため、各取付ボルト39の
脱着作業に際してステアリングコラム12が全く邪魔に
ならず、各取付ボルト39の脱着作業を容易に行うこと
ができる。
【0028】また、本実施形態においては、車両の正面
衝突時における二次衝突時においてステアリングホイー
ル13に車両前方への荷重F1が作用し、上方のサポー
トブラケット31に対してコラム側ブラケット32が前
方へ離脱するとともに、下方の車体側ブラケット61に
対してコラム側ブラケット62が前方へ移動すると、衝
撃吸収板80がカラー73によって塑性変形されて衝撃
エネルギーが吸収される。また、このときには、ステア
リングホイール13に装着したエアーバッグが展開して
ステアリングホイール13への衝突を緩衝する。
【0029】ところで、本実施形態においては、ステア
リングコラム12の上端部に前方への略水平方向の荷重
F1が入力したときに各樹脂製ブッシュ71,72が離
れる側の各長孔面に、各長孔62aの一部を幅狭として
各樹脂製ブッシュ71,72の位置決めとステアリング
コラム12の前方への離脱荷重を設定する凸部62a1
を設けたため、ステアリングコラム12にコラム軸に沿
った前方への荷重F2が入力してステアリングコラム1
2がコラム軸方向に移動するとき(軸方向入力時)の各
凸部62a1による各樹脂製ブッシュ71,72の削り
代L1に比して、ステアリングコラム12の上端部に前
方への略水平方向の荷重F1が入力してステアリングコ
ラム12が前方へ移動するとき(水平方向入力時)の各
凸部62a1による各樹脂製ブッシュ71,72の削り
代L2を少なくすることができて、軸方向入力時の軸方
向離脱荷重に比して、水平方向入力時のコラム離脱荷重
を小さくすることができる。
【0030】したがって、ステアリングホイール13に
装着されるエアーバッグの展開時に必要な軸方向離脱荷
重(エアーバッグの機能に関連する荷重)を確保した上
で、ステアリングコラム12の上端部に前方への略水平
方向の荷重F1が入力したときのコラム離脱荷重(車両
正面衝突時における二次衝突時の緩衝作用に関連する荷
重)を十分に下げることができて、当該ステアリング装
置において必要な所期の性能を的確に確保することがで
きる。
【0031】また、本実施形態においては、下方支持機
構Bの各樹脂製ブッシュ71,72をC形形状として縮
径可能とし、同樹脂製ブッシュ71,72に各長孔62
aに嵌合して回り止めするガイド71a,72aを設け
るとともに各長孔62aへの嵌合後に抜け止めするフラ
ンジ71c,72cを設けたため、各樹脂製ブッシュ7
1,72の各長孔62aへの嵌合組付に際して、各樹脂
製ブッシュ71,72を縮径して各長孔62aに容易に
組付けることができるとともに、その後の各樹脂製ブッ
シュ71,72へのカラー73の貫通組付に際して各樹
脂製ブッシュ71,72に設けたフランジ71c,72
cによる抜け止め機能によりカラー73を各樹脂製ブッ
シュ71,72に容易に組付けることができる。
【0032】また、各樹脂製ブッシュ71,72、カラ
ー73及びボルト(連結軸)74等の組付後において
は、各樹脂製ブッシュ71,72に設けたガイド71
a,72aによる回転止め機能により、下方支持機構B
での回転許容部位を各樹脂製ブッシュ71,72の内周
面とカラー73の外周面(長孔加工面より容易に加工精
度を上げることができる部位)間のみとすることができ
て、各樹脂製ブッシュ71,72の耐久性を容易に向上
させることができ、所期の性能を長期間安定して得るこ
とができるとともに、各樹脂製ブッシュ71,72にお
ける合口位置(C形によって形成される周方向隙間の位
置)を常に設定位置とすることができて、各樹脂製ブッ
シュ71,72が各長孔62aに設けた凸部62a1に
て削られる場合のコラム離脱荷重を安定して得ることが
できる。
【0033】上記実施形態においては、ステアリングコ
ラム12に一体的に固着されるコラム側ブラケット32
にステアリングコラム12のチルト中心O1を中心とす
る円弧状長孔32a1,32b1を形成し、また車体の
一部に一体的に組付けられるサポートブラケット31に
ステアリングコラム12のチルトに伴って円弧状長孔3
2a1,32b1を長手方向に相対移動する回転不能な
ロックボルト41を設けたものに本発明を実施したが、
サポートブラケット31に円弧状長孔を形成するととも
に、コラム側ブラケット32にロックボルトを設けて本
発明を実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両用ステアリング装置の一実施形態を示す
側面図である。
【図2】 図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】 図1及び図2に示したインパネ補強部材の平
面図である。
【図4】 図1及び図2に示したサポートブラケットの
側面図である。
【図5】 図1及び図2に示したサポートブラケットの
前面図である。
【図6】 図1及び図2に示したサポートブラケットの
平面図である。
【図7】 図1及び図2に示したサポートブラケットの
後面図である。
【図8】 図1及び図2に示したサポートブラケットの
中央縦断側面図である。
【図9】 図1に示したステアリングコラムの側面図で
ある。
【図10】 図2に示したバネクリップの側面図であ
る。
【図11】 図2に示したバネクリップの平面図であ
る。
【図12】 図2に示したバネクリップの後面図であ
る。
【図13】 図1及び図2に示した係脱手段と操作レバ
ーの分解斜視図である。
【図14】 図2に示したカム部材の一側面図である。
【図15】 図2に示したカム部材の他側面図である。
【図16】 図2に示したカム部材の縦断側面図であ
る。
【図17】 図2及び図13に示したカム部材における
カム突起部分の展開断面図である。
【図18】 図1に示した下方のコラム側ブラケットと
これに組付けられる樹脂製ブッシュとこれを貫通するカ
ラーの関係を示す一部破断側面図である。
【図19】 図18に示した下方のコラム側ブラケッ
ト、樹脂製ブッシュ及びカラーと樹脂製ブッシュ及びカ
ラーを車体側ブラケットに固定するためのボルト及びナ
ットの分解斜視図である。
【図20】 図1、図18及び図19に示した樹脂製ブ
ッシュ単体の正面図である。
【図21】 図20に示した樹脂製ブッシュ単体の平面
図である。
【図22】 図20の22−22線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
11…ステアリングシャフト、12…ステアリングコラ
ム、13…ステアリングホイール、20…インパネ補強
部材(車体の一部)、A…上方支持機構、31…サポー
トブラケット、31a1…切欠、32…コラム側ブラケ
ット、32a1…円弧状長孔、39…取付ボルト、40
…係脱手段、41…ロックボルト、43…ナット、44
…カム部材、44a…ストッパ突起、44b…カム突
起、44c…回り止め突起、50…操作レバー、51a
…非円形孔、B…下方支持機構。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングコラムに一体的に固着され
    るコラム側ブラケット及び車体の一部に一体的に組付け
    られるサポートブラケットの何れか一方に前記ステアリ
    ングコラムのチルト中心を中心とする円弧状長孔を形成
    し、他方には前記ステアリングコラムのチルトに伴って
    前記円弧状長孔を長手方向に相対移動する回転不能なボ
    ルトを設け、このボルトに螺合するナットを操作レバー
    により回転することにより、前記ナットと一体的に回転
    する回転側カム部材と前記円弧状長孔に沿って移動する
    回転不能の固定側カム部材を相対回転させて、前記ナッ
    トの回転を前記ボルトの軸方向ストロークに変換し、ロ
    ック回転位置では前記サポートブラケットに対して前記
    コラム側ブラケットをチルト不能に固定し、アンロック
    回転位置では前記サポートブラケットに対して前記コラ
    ム側ブラケットをチルト可能に支持するようにしたチル
    ト式ステアリングコラムのチルト固定装置において、前
    記回転側カム部材及び前記固定側カム部材として、組付
    後に対向する対向面側に前記ボルトと前記ナットの相対
    回転を前記ボルトの軸方向ストロークに変換するカム突
    起を有するとともに、背面側に前記円弧状長孔または前
    記操作レバーに係合する回り止め突起を有して、同一形
    状に形成されたカム部材を採用したことを特徴とするチ
    ルト式ステアリングコラムのチルト固定装置。
  2. 【請求項2】 同一形状に形成された前記カム部材の対
    向面側に前記ボルトと前記ナットの相対回転量を規定す
    るストッパ突起を一体的に設けたことを特徴とする請求
    項1記載のチルト式ステアリングコラムのチルト固定装
    置。
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