JP2000052695A - 熱転写用印刷フィルム - Google Patents
熱転写用印刷フィルムInfo
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- JP2000052695A JP2000052695A JP10226807A JP22680798A JP2000052695A JP 2000052695 A JP2000052695 A JP 2000052695A JP 10226807 A JP10226807 A JP 10226807A JP 22680798 A JP22680798 A JP 22680798A JP 2000052695 A JP2000052695 A JP 2000052695A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱転写印刷用による印刷の図柄のエッジ部の
バリやムラの防止が難しい。 【解決手段】 本発明は、耐熱性の透明樹脂フィルムを
基材とし、一方の面に該基材からインキを剥がす剥離ニ
ス層と、デザイン用の色インキ層と、該色インキを被印
刷物に接着させる接着ニス層とを順次積層印刷した熱転
写用印刷フィルムにおいて、前記剥離ニス層と前記接着
ニス層とを、前記色インキ層と幅方向においてほぼ同寸
法とし、長さ方向においては連続したべた印刷としたこ
とで課題を解決する。
バリやムラの防止が難しい。 【解決手段】 本発明は、耐熱性の透明樹脂フィルムを
基材とし、一方の面に該基材からインキを剥がす剥離ニ
ス層と、デザイン用の色インキ層と、該色インキを被印
刷物に接着させる接着ニス層とを順次積層印刷した熱転
写用印刷フィルムにおいて、前記剥離ニス層と前記接着
ニス層とを、前記色インキ層と幅方向においてほぼ同寸
法とし、長さ方向においては連続したべた印刷としたこ
とで課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱された転写用
ヘッドによって被印刷物に絵柄や文字等のデザインを熱
転写印刷する際に用いられる熱転写用印刷フィルムに関
する。
ヘッドによって被印刷物に絵柄や文字等のデザインを熱
転写印刷する際に用いられる熱転写用印刷フィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】カセットテープやこれを収納する保護ケ
ース、光ディスク等の記録媒体及びその収納ケースに代
表されるプラスチック製の物品においては、その表面に
機能やデザインを表現するために一般的に印刷法を用い
ている。このような印刷法としては表面に凹部や隆起部
が存在するプラスチック製物品のほぼ全表面を覆うよう
に印刷する製法として熱転写印刷がある。熱転写印刷と
は、基材となるベースフィルムに剥離ニス層(剥離剤
層)、色インキ層、接着ニス層(感熱接着剤層)を設け
た熱転写用フィルムを被印刷物に載せ、アップダウン方
式又はロール方式にて転写フィルムに熱と圧力を加えて
色インキ層を接着させる印刷製法であり、加熱加圧によ
り熱転写用印刷フィルムの剥離ニス層がベースフィルム
から剥がれると同時に接着ニス層が溶融しさらに被転写
物となるカセット等の基材が軟化することによりインキ
層が基材に接着し印刷が完了となる。剥離ニス層は転写
されたフィルムの最上層となって色インキ層を保護する
とともに意匠に透明感と光沢を与えて製品に高級感を付
与している。この際に使用される熱転写用印刷フィルム
は、図1ないし図3に示されているように、長尺のポリ
エステルやポリプロピレン等の通常透明の耐熱性樹脂フ
ィルムをロール状に巻いたものを基材1とし、ロールか
らこのフィルム基材1を繰り出し、その一方の面に透明
の剥離ニス層3を印刷し、その上に図柄、文字、標識等
のデザイン用の数色の色インキ層2を印刷し、更にその
上に前記色インキ層2を被印刷物に接着させるための透
明な接着ニス層4を印刷することにより製作される。こ
のような印刷には一般にグラビア印刷が使用される。
ース、光ディスク等の記録媒体及びその収納ケースに代
表されるプラスチック製の物品においては、その表面に
機能やデザインを表現するために一般的に印刷法を用い
ている。このような印刷法としては表面に凹部や隆起部
が存在するプラスチック製物品のほぼ全表面を覆うよう
に印刷する製法として熱転写印刷がある。熱転写印刷と
は、基材となるベースフィルムに剥離ニス層(剥離剤
層)、色インキ層、接着ニス層(感熱接着剤層)を設け
た熱転写用フィルムを被印刷物に載せ、アップダウン方
式又はロール方式にて転写フィルムに熱と圧力を加えて
色インキ層を接着させる印刷製法であり、加熱加圧によ
り熱転写用印刷フィルムの剥離ニス層がベースフィルム
から剥がれると同時に接着ニス層が溶融しさらに被転写
物となるカセット等の基材が軟化することによりインキ
層が基材に接着し印刷が完了となる。剥離ニス層は転写
されたフィルムの最上層となって色インキ層を保護する
とともに意匠に透明感と光沢を与えて製品に高級感を付
与している。この際に使用される熱転写用印刷フィルム
は、図1ないし図3に示されているように、長尺のポリ
エステルやポリプロピレン等の通常透明の耐熱性樹脂フ
ィルムをロール状に巻いたものを基材1とし、ロールか
らこのフィルム基材1を繰り出し、その一方の面に透明
の剥離ニス層3を印刷し、その上に図柄、文字、標識等
のデザイン用の数色の色インキ層2を印刷し、更にその
上に前記色インキ層2を被印刷物に接着させるための透
明な接着ニス層4を印刷することにより製作される。こ
のような印刷には一般にグラビア印刷が使用される。
【0003】このように構成された熱転写用印刷フィル
ムを使用して転写印刷を行うには、熱転写用印刷フィル
ムの接着ニス層を下側に向けてカセット等の被印刷物表
面に載せ、アップダウン方式の加熱パッド又はロール方
式の加熱ロールを熱転写用印刷フィルムの必要なデザイ
ン部分に押圧して必要部分のみを熱転写させる。ところ
が、図1〜3に示したように接着ニス層4はフィルム基
材1の全面で色インキ層2を覆うよう印刷されているの
で、加熱パッド又は加熱ロールにより与えられる接着ニ
ス層の熱分布はデザイン部分のエッジでコントラスト
(切れ)が低いため、不要な個所まで接着ニス層の溶融
が生じてデザイン部分のエッジにバリやムラが生じる問
題がある。この問題は特開平7−304247号により
指摘されており、同公報では全面に接着ニス層を形成し
ないでデザイン領域にのみ剥離ニス層と接着ニス層を印
刷した熱転写用印刷フィルムを使用することにより、デ
ザイン周辺部のバリやムラを防止することを提案してい
る。
ムを使用して転写印刷を行うには、熱転写用印刷フィル
ムの接着ニス層を下側に向けてカセット等の被印刷物表
面に載せ、アップダウン方式の加熱パッド又はロール方
式の加熱ロールを熱転写用印刷フィルムの必要なデザイ
ン部分に押圧して必要部分のみを熱転写させる。ところ
が、図1〜3に示したように接着ニス層4はフィルム基
材1の全面で色インキ層2を覆うよう印刷されているの
で、加熱パッド又は加熱ロールにより与えられる接着ニ
ス層の熱分布はデザイン部分のエッジでコントラスト
(切れ)が低いため、不要な個所まで接着ニス層の溶融
が生じてデザイン部分のエッジにバリやムラが生じる問
題がある。この問題は特開平7−304247号により
指摘されており、同公報では全面に接着ニス層を形成し
ないでデザイン領域にのみ剥離ニス層と接着ニス層を印
刷した熱転写用印刷フィルムを使用することにより、デ
ザイン周辺部のバリやムラを防止することを提案してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱転写用印刷フィルム
は、絵柄等のデザイン品位を豪華又は高級に見せるため
色インキを多色で印刷するのが一般的である。熱転写用
印刷フィルムを作製するために印刷は、通常8〜10色
をグラビア印刷にて行うが、前述の提案のように剥離ニ
ス層と接着ニス層を印刷し、これらの層の印刷を更に絵
柄に対応した領域のみに行うとなると、色インキの印刷
色が5〜7色と減少してデザインの豪華さが低下してし
まう。なぜなら、これらのニス層を絵柄に対応した領域
のみに印刷するとなると、これらのニス層は剥離ニス層
と印刷ニス層は一般に透明な樹脂からできているため一
色目に印刷する剥離ニスが透明であると次に印刷する色
インキの見当合わせができずに印刷適正に劣ることにな
るからである。例えば8色のグラビア印刷機(印刷版が
8個揃ったもの)で印刷する場合、一層目に見当合わせ
用の色インキを印刷し、ついで剥離ニスを印刷し、つい
で絵柄用に色インキを5色印刷して最後に接着ニスを印
刷する工程となるので、最初に見当合わせ用に使用した
色インキは被印刷物へは印刷されないので、色数を一色
減らすことになりデザインの自由度が減じてしまう。従
って、本発明の目的は、絵柄等のデザイン部以外の部分
のバリやムラの発生を防ぎ、更に無駄な色数を使わない
で出来る熱転写用印刷フィルムを提供することにある。
は、絵柄等のデザイン品位を豪華又は高級に見せるため
色インキを多色で印刷するのが一般的である。熱転写用
印刷フィルムを作製するために印刷は、通常8〜10色
をグラビア印刷にて行うが、前述の提案のように剥離ニ
ス層と接着ニス層を印刷し、これらの層の印刷を更に絵
柄に対応した領域のみに行うとなると、色インキの印刷
色が5〜7色と減少してデザインの豪華さが低下してし
まう。なぜなら、これらのニス層を絵柄に対応した領域
のみに印刷するとなると、これらのニス層は剥離ニス層
と印刷ニス層は一般に透明な樹脂からできているため一
色目に印刷する剥離ニスが透明であると次に印刷する色
インキの見当合わせができずに印刷適正に劣ることにな
るからである。例えば8色のグラビア印刷機(印刷版が
8個揃ったもの)で印刷する場合、一層目に見当合わせ
用の色インキを印刷し、ついで剥離ニスを印刷し、つい
で絵柄用に色インキを5色印刷して最後に接着ニスを印
刷する工程となるので、最初に見当合わせ用に使用した
色インキは被印刷物へは印刷されないので、色数を一色
減らすことになりデザインの自由度が減じてしまう。従
って、本発明の目的は、絵柄等のデザイン部以外の部分
のバリやムラの発生を防ぎ、更に無駄な色数を使わない
で出来る熱転写用印刷フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、耐
熱性の透明樹脂フィルムを基材とし、一方の面に該基材
からインキを剥がす剥離ニス層と、デザイン用の色イン
キ層と、該色インキを被印刷物に接着させる接着ニス層
とを順次積層印刷した熱転写用印刷フィルムにおいて、
前記剥離ニス層と前記接着ニス層とを、前記色インキ層
と幅方向においてほぼ同寸法とし、長さ方向においては
連続したべた印刷としたことを特徴とする熱転写用印刷
フィルムを提供する。
熱性の透明樹脂フィルムを基材とし、一方の面に該基材
からインキを剥がす剥離ニス層と、デザイン用の色イン
キ層と、該色インキを被印刷物に接着させる接着ニス層
とを順次積層印刷した熱転写用印刷フィルムにおいて、
前記剥離ニス層と前記接着ニス層とを、前記色インキ層
と幅方向においてほぼ同寸法とし、長さ方向においては
連続したべた印刷としたことを特徴とする熱転写用印刷
フィルムを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、1色目を剥離ニス層
とし、2色目以降の絵柄等の色インキ層を印刷し、最後
に接着ニス層を印刷することにより、熱転写用印刷フィ
ルムを提供する方法において、透明である一色目の剥離
ニス層と透明である最後の接着ニス層とを長さ方向(長
尺の耐熱性透明樹脂フィルムの長さ方向)には連続し
て、また幅方向には色インキ層と実質的に同一の幅で印
刷することにより、見当合わせ用の色インキの印刷を省
略できる。グラビア印刷機における幅方向の印刷位置の
調整は印刷層が透明であっても見当が存在しなくても比
較的容易に調整できるのでバリやムラの発生を防止で
き、一方、長さ方向には透明な印刷層と他の層との位置
合わせは困難であるが、本発明では長さ方向の位置合わ
せを不要とし、長さ方向には絵柄等のデザイン部の転写
をカセットケース等の縁端部から他方の縁端部にかけて
全長にわたって実施するので、剥離ニス層にバリやムラ
が生じる余地がなくなるからである。本発明の方法によ
ると、このように熱転写用印刷フィルムに行う印刷色を
無駄なく使用することが出来ることにより、高品位を保
持しながらコストダウンを達成できる。幅方向にも長さ
方向にもバリやムラの発生を防止できる。
とし、2色目以降の絵柄等の色インキ層を印刷し、最後
に接着ニス層を印刷することにより、熱転写用印刷フィ
ルムを提供する方法において、透明である一色目の剥離
ニス層と透明である最後の接着ニス層とを長さ方向(長
尺の耐熱性透明樹脂フィルムの長さ方向)には連続し
て、また幅方向には色インキ層と実質的に同一の幅で印
刷することにより、見当合わせ用の色インキの印刷を省
略できる。グラビア印刷機における幅方向の印刷位置の
調整は印刷層が透明であっても見当が存在しなくても比
較的容易に調整できるのでバリやムラの発生を防止で
き、一方、長さ方向には透明な印刷層と他の層との位置
合わせは困難であるが、本発明では長さ方向の位置合わ
せを不要とし、長さ方向には絵柄等のデザイン部の転写
をカセットケース等の縁端部から他方の縁端部にかけて
全長にわたって実施するので、剥離ニス層にバリやムラ
が生じる余地がなくなるからである。本発明の方法によ
ると、このように熱転写用印刷フィルムに行う印刷色を
無駄なく使用することが出来ることにより、高品位を保
持しながらコストダウンを達成できる。幅方向にも長さ
方向にもバリやムラの発生を防止できる。
【0007】図4〜6は本発明の実施例による熱転写用
印刷フィルムを例示する。熱転写用印刷フィルムは長尺
のポリエステルやポリプロピレン等の通常透明の耐熱性
樹脂フィルムをロール状に巻いたものを基材1とし、ロ
ールからこのフィルム基材1を繰り出し、その一方の面
に透明の剥離ニス層3を印刷し、その上に図柄、文字、
標識等のデザイン用の数色の色インキ層2を印刷し、更
にその上に前記色インキ層2を被印刷物に接着させるた
めの透明な接着ニス層4を印刷することにより製作され
る。このような印刷には一般にグラビア印刷が使用され
る。
印刷フィルムを例示する。熱転写用印刷フィルムは長尺
のポリエステルやポリプロピレン等の通常透明の耐熱性
樹脂フィルムをロール状に巻いたものを基材1とし、ロ
ールからこのフィルム基材1を繰り出し、その一方の面
に透明の剥離ニス層3を印刷し、その上に図柄、文字、
標識等のデザイン用の数色の色インキ層2を印刷し、更
にその上に前記色インキ層2を被印刷物に接着させるた
めの透明な接着ニス層4を印刷することにより製作され
る。このような印刷には一般にグラビア印刷が使用され
る。
【0008】図4に示すように図柄、文字、記号等を含
んでいるデザイン部は色インキ層2が印刷されている。
ここで色インキ層2の幅はデザイン部のもっとも広い部
分の寸法を指す。幅の異なる図柄等を層毎に異なる幅で
印刷する場合にはここで言う色インキ層2の幅とは総合
的に見た幅である。色インキ層2は長さ方向には一定間
隔で繰り返す絵柄等の他に、エンドレスに印刷されるカ
ラー層を含むこともできる。剥離ニス層3及び接着ニス
層4の幅は色インキ層の幅にほぼ一致させる必要があ
る。これにより、幅方向のデザイン部分のエッジにバリ
やムラが生じるのを防ぐことが出来る。一方、剥離ニス
層3及び接着ニス層4は長さ方向にエンドレスに印刷さ
れている。これにより長さ方向の見当合わせは不要とな
る。
んでいるデザイン部は色インキ層2が印刷されている。
ここで色インキ層2の幅はデザイン部のもっとも広い部
分の寸法を指す。幅の異なる図柄等を層毎に異なる幅で
印刷する場合にはここで言う色インキ層2の幅とは総合
的に見た幅である。色インキ層2は長さ方向には一定間
隔で繰り返す絵柄等の他に、エンドレスに印刷されるカ
ラー層を含むこともできる。剥離ニス層3及び接着ニス
層4の幅は色インキ層の幅にほぼ一致させる必要があ
る。これにより、幅方向のデザイン部分のエッジにバリ
やムラが生じるのを防ぐことが出来る。一方、剥離ニス
層3及び接着ニス層4は長さ方向にエンドレスに印刷さ
れている。これにより長さ方向の見当合わせは不要とな
る。
【0009】次に、本発明の具体例を説明する。実施例
熱転写用印刷フィルムによる熱転写印刷の被印刷物をオ
ーディオカセットテープに対して行った。フィルム基材
としては厚みが25μmのポリエチレンを使用した。剥
離ニスとしては塩化ゴム系樹脂を主成分にしかつ溶剤を
混合した透明なニスを使用した。色インキは色顔料に塩
化ゴム系樹脂と溶剤を混ぜた各種色インキを使用した。
接着ニスとしてはアクリル樹脂を主成分にし溶剤を混ぜ
た透明なニスを使用した。印刷はグラビヤ印刷法を使用
し、原反となるロール状のフィルム基材を間欠的に送り
出しながら、順次、同一幅の剥離ニス層、複数の色イン
キ層、及び接着ニス層を印刷した。得られた熱転写用印
刷フィルムを使用してロール方式の熱転写印刷を行っ
た。ロール温度は180℃前後になるようにヒーターで
加熱した。図7に示したように熱転写用印刷フィルム1
0を繰り出しロール8から巻き取りロール9に向けて移
動させ、間欠的に被印刷物となるテープカセット5の上
に静止させる。転写用加熱加圧ロール7を熱転写用印刷
フィルムの上面に回転しながら移動させることにより絵
柄等のデザイン部をカセット5に転写した後、熱転写印
刷用フィルム10のフィルム基材を剥がすことにより印
刷を完了した。図8は転写印刷されたテープカセットの
斜視図である。得られた印刷物の表面を子細に観察した
ところ、色インキ層のエッジの部分にはバリ等は存在せ
ず、また接着ニス層がカセットの長さ方向の全面を覆う
ことによりバリは存在しなかった。
熱転写用印刷フィルムによる熱転写印刷の被印刷物をオ
ーディオカセットテープに対して行った。フィルム基材
としては厚みが25μmのポリエチレンを使用した。剥
離ニスとしては塩化ゴム系樹脂を主成分にしかつ溶剤を
混合した透明なニスを使用した。色インキは色顔料に塩
化ゴム系樹脂と溶剤を混ぜた各種色インキを使用した。
接着ニスとしてはアクリル樹脂を主成分にし溶剤を混ぜ
た透明なニスを使用した。印刷はグラビヤ印刷法を使用
し、原反となるロール状のフィルム基材を間欠的に送り
出しながら、順次、同一幅の剥離ニス層、複数の色イン
キ層、及び接着ニス層を印刷した。得られた熱転写用印
刷フィルムを使用してロール方式の熱転写印刷を行っ
た。ロール温度は180℃前後になるようにヒーターで
加熱した。図7に示したように熱転写用印刷フィルム1
0を繰り出しロール8から巻き取りロール9に向けて移
動させ、間欠的に被印刷物となるテープカセット5の上
に静止させる。転写用加熱加圧ロール7を熱転写用印刷
フィルムの上面に回転しながら移動させることにより絵
柄等のデザイン部をカセット5に転写した後、熱転写印
刷用フィルム10のフィルム基材を剥がすことにより印
刷を完了した。図8は転写印刷されたテープカセットの
斜視図である。得られた印刷物の表面を子細に観察した
ところ、色インキ層のエッジの部分にはバリ等は存在せ
ず、また接着ニス層がカセットの長さ方向の全面を覆う
ことによりバリは存在しなかった。
【0010】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、耐熱性
の透明樹脂フィルムを基材として、その一方の面に該基
材からインキ層を剥がすための剥離ニス層と、絵柄デザ
イン用の多色の色インキ層と、該色インキ層を被印刷物
に接着させるための接着ニスとを順次印刷した熱転写用
印刷フィルムにおいて、剥離ニス層、接着ニス層の印刷
を幅方向においては絵柄等のデザインとほぼ同寸法に
し、長さ方向にはエンドレスにべた印刷とすることによ
り、見当合わせのための色インキの印刷工程を省略して
コストダウンを実現し、また転写バリやムラといった不
具合を改善することができた。
の透明樹脂フィルムを基材として、その一方の面に該基
材からインキ層を剥がすための剥離ニス層と、絵柄デザ
イン用の多色の色インキ層と、該色インキ層を被印刷物
に接着させるための接着ニスとを順次印刷した熱転写用
印刷フィルムにおいて、剥離ニス層、接着ニス層の印刷
を幅方向においては絵柄等のデザインとほぼ同寸法に
し、長さ方向にはエンドレスにべた印刷とすることによ
り、見当合わせのための色インキの印刷工程を省略して
コストダウンを実現し、また転写バリやムラといった不
具合を改善することができた。
【図1】従来の熱転写用印刷フィルムの平面図である。
【図2】図1のA−A‘断面図である。
【図3】図1のB−B‘断面図である。
【図4】本発明の実施例による熱転写用印刷フィルムの
平面図である。
平面図である。
【図5】図4のA−A‘断面図である。
【図6】図5のB−B‘断面図である。
【図7】熱転写印刷法を示す概念図である。
【図8】得られた熱転写印刷物の斜視図である。
1 フィルム基材 2 色インキ層 3 剥離ニス層 4 接着ニス層 5 テープカセット 6 転写印刷部 7 転写ロール 10 熱転写用印刷フィルム
Claims (3)
- 【請求項1】耐熱性の透明樹脂フィルムを基材とし、一
方の面に該基材からインキを剥がす剥離ニス層と、デザ
イン用の色インキ層と、該色インキを被印刷物に接着さ
せる接着ニス層とを順次積層印刷した熱転写用印刷フィ
ルムにおいて、前記剥離ニス層と前記接着ニス層とを、
前記色インキ層と幅方向においてほぼ同寸法とし、長さ
方向においては連続したべた印刷としたことを特徴とす
る熱転写用印刷フィルム。 - 【請求項2】剥離ニス層は透明である請求項1の熱転写
用印刷フィルム。 - 【請求項3】接着ニス層は透明である請求項1または2
の熱転写用印刷フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10226807A JP2000052695A (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 熱転写用印刷フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10226807A JP2000052695A (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 熱転写用印刷フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000052695A true JP2000052695A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16850923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10226807A Pending JP2000052695A (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 熱転写用印刷フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000052695A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096103A1 (en) * | 2000-06-14 | 2001-12-20 | Intouch Services | In-mold direct decorative transfers and process |
JP2004167708A (ja) * | 2002-11-15 | 2004-06-17 | Sato Corp | 連続タグの製造方法 |
-
1998
- 1998-08-11 JP JP10226807A patent/JP2000052695A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096103A1 (en) * | 2000-06-14 | 2001-12-20 | Intouch Services | In-mold direct decorative transfers and process |
US6682679B1 (en) | 2000-06-14 | 2004-01-27 | Intouch Services | Process for providing a decorative transfer in a molded product |
JP2004167708A (ja) * | 2002-11-15 | 2004-06-17 | Sato Corp | 連続タグの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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|
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070906 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071227 |