JP2000047241A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JP2000047241A
JP2000047241A JP10213580A JP21358098A JP2000047241A JP 2000047241 A JP2000047241 A JP 2000047241A JP 10213580 A JP10213580 A JP 10213580A JP 21358098 A JP21358098 A JP 21358098A JP 2000047241 A JP2000047241 A JP 2000047241A
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crystal display
electrode
display device
alignment film
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Makoto Oue
誠 大植
Shinji Shimada
伸二 島田
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示に悪影響を与えることのない配向膜を用
いた液晶表示装置の上下基板間の接続方法を提供する。 【解決手段】 液晶表示装置を構成する下側基板および
対向基板の内面に表示に悪影響を与えることのない配向
膜を形成し、前記2枚の基板を貼合わせた後にコモン端
子部およびコモン端子部の位置にあたる共通電極に、下
側基板および対向基板を介してレーザ光を照射し、その
部分に形成された配向膜のみを溶融して上下基板間の導
通を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSIなどに代表される半
導体素子や、これらの半導体素子を組み込んだ電子機器
あるいは家庭電化製品が開発製造され、市場で大量に販
売されている。現在ではテレビ受像機は勿論のこと、V
TRやパーソナルコンピュータなども広く一般に普及し
ている。そして、これらの機器は年々高性能化してお
り、情報化社会の進展に伴い利用者に多くの情報を提供
するツールとして現代社会において欠かすことのできな
いものとなっている。
【0003】上述の機器類には、多くの情報を利用者に
的確に伝達するための情報を表示する手段、いわゆるデ
ィスプレイを備えているものが多いが、そのディスプレ
イの性能、特徴によって扱える情報の種類や情報量が左
右されてしまうため、その開発動向などには強い関心が
寄せられている。特に近年では薄型で軽量、かつ低消費
電力である利点を有したディスプレイとして液晶表示装
置、中でも各画素電極毎に薄膜トランジスタ(以下、T
FTと呼ぶ。)などの半導体素子を設け、各画素電極を
制御するようにしたアクティブマトリクス型液晶表示装
置が、解像度に優れ、鮮明な画像が得られるなどの理由
から注目されている。以下、この液晶表示装置に関して
説明する。
【0004】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装
置に用いられる半導体素子としては、非晶質シリコン薄
膜からなるTFTが知られており、現在このTFTを搭
載したアクティブマトリクス型液晶表示装置が数多く商
品化されている。そして、このアクティブマトリクス型
液晶表示装置は、OA機器や民生機器のディスプレイと
して主流の位置を占めようとしている。
【0005】一方、この非晶質シリコン薄膜を用いたT
FTに代わる半導体素子として、画素電極を駆動させる
ための画素用TFTと、その画素用TFTを駆動させる
ためのTFTなどからなる駆動回路部とを一つの基板上
に一体形成することができる可能性の有る多結晶シリコ
ン薄膜を用いたTFTを形成する技術に大きな期待が寄
せられている。
【0006】多結晶シリコン薄膜は、従来のTFTに用
いられている非晶質シリコン薄膜に比べて高移動度を有
しており、高性能なTFTを形成することが可能となっ
ている。また、画素用TFTを駆動させるための駆動回
路部を一つの安価なガラス基板などの上に一体形成する
ことが実現されると、ICやLSIなどから構成される
駆動回路基板を別途取り付ける必要がなくなり、従来に
比べて製造コストが大幅に低減されることになる。
【0007】このアクティブマトリクス型液晶表示装置
には、画素電極にITO(indium tin ox
ide)などの透明導電性薄膜を用いた透過型液晶表示
装置と、画素電極に金属などからなる反射電極を用いた
反射型液晶表示装置とがある。
【0008】本来、液晶表示装置は自発光型のディスプ
レイではないため、透過型液晶表示装置の場合には液晶
表示装置の背後に照明装置、いわゆるバックライトを配
置して、そこから入射される光によって表示を行ってい
る。また、反射型液晶表示装置の場合には外部からの入
射光を反射電極によって反射させることによって表示を
行っている。
【0009】透過型液晶表示装置の場合は、上述のよう
にバックライトを用いて表示を行うため、周囲の明るさ
などにさほど影響されることなく、明るく、高いコント
ラストを有する表示を行えるという利点があるものの、
この液晶表示装置を用いた機器は全体として消費電力が
大きなものとなってしまうという問題を有している。現
在は、この透過型液晶表示装置が数多く商品化されてい
る。
【0010】一方、反射型液晶表示装置の場合は、上述
のようなバックライトを使用しないため、使用環境ある
いは使用条件、即ち周囲の明るさなどによって表示の明
るさやコントラストが左右されてしまうという問題を有
している。しかしながら、極端な場合を除き、実際の職
場や家庭での使用環境を考えると、その影響もそれほど
大きなものではないと考えられる。そして、この反射型
液晶表示装置を用いた機器は全体としての消費電力を極
めて小さくすることができる利点を有しているため、携
帯型情報機器などに応用する検討も進んでいる。
【0011】以上のように、液晶表示装置は液晶パネル
自体の消費電力は微小であるものの、バックライトを用
いることによって、機器全体としての消費電力が大幅に
増大してしまっていた。従って、本来低消費電力である
液晶表示装置の利点を活かすために、反射型液晶表示装
置の実用化が急がれている。
【0012】ところで、現在商品化されている液晶表示
装置では、アクティブマトリクス型に限らず何れの場合
でも、2枚の基板の内面に配向膜が形成されている。こ
の配向膜は、これ自体に配向処理を施すことにより液晶
分子を所望の方向に配列させる役割を果たすものであ
る。
【0013】この基板上に配向膜を形成する方法として
は、塗布装置であるロールコータを用いて基板に所定パ
ターンの配向膜を転写する印刷法、またはスピンコータ
を用いて基板に配向膜材料を滴下し、基板を回転させて
配向膜を形成する回転塗布法を用いることができる。印
刷法は回転塗布法に比べて配向膜材料の使用率が良いと
されており、現在ではこの方法が主流となっている。な
お、印刷法に関しては、例えば特開昭58−31320
号公報などにも示されている。
【0014】また、液晶表示装置では、画素電極を形成
した下側基板と相対する対向基板側には対向電極が形成
されている。そして、この対向電極にカーボンペースト
などの導電性材料を介して下側基板に形成された電極と
接続し、外部に取り出している。なお、このような方法
以外にも、特開平9−96827号公報などに示される
ように、レーザビームの照射による加熱処理によって電
極を隆起させることで、上下基板間の導通をとる方法も
提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、基板
上に配向膜を形成する方法としては印刷法が主流である
が、その理由としては配向膜材料の使用率が良い以外に
も、基板上での配向膜の膜厚の均一性が良好であるとい
う点が挙げられる。
【0016】上述した特開昭58−31320号公報に
は、基板上に配向膜材料を滴下して基板を回転させて配
向膜を形成する回転塗布法を用いると、基板の中央部と
周辺部とで著しく膜厚が異なることが示されており、膜
厚の均一性においては印刷法が有利である旨が開示され
ている。
【0017】また、回転塗布法によって配向膜を形成し
た場合には、対向電極を取り出す際に下側基板と対向基
板との双方に形成された電極上にも配向膜が形成される
ことになるため、上下基板間の導通を図ることが困難に
なるというような不都合も生じてしまう。
【0018】しかしながら、本発明者らの試作による
と、印刷法で配向膜を形成した液晶表示装置のうち、特
に反射型または投射型の液晶表示装置の場合には、表示
にムラが生じるなどの現象が確認された。そこで、その
ときの配向膜の表面の状態を観察したところ、印刷法に
より形成した配向膜は、図9に示すように、膜表面に±
150Å程度の凹凸が生じていることが分かった。即
ち、印刷法による配向膜の表面は平坦な状態ではなく、
至って起伏が大きい状態であることが判明した。
【0019】なお、図10は、配向膜に用いられる一般
的な材料を用いて、印刷法と回転塗布法とでそれぞれ配
向膜を形成し、表面の凹凸を測定した結果である。図
中、図10(a)が印刷法、図10(b)が回転塗布法
を示している。この結果から、印刷法により形成した配
向膜は、回転塗布法により形成した配向膜に比べて大き
な凹凸を有していることが分かった。そして、これら配
向膜表面の凹凸は、そのまま表示ムラとして表示に悪影
響を与えることも本発明者らの試作によって確認され
た。
【0020】ここで、印刷法による配向膜の形成方法の
概要について図11を用いて簡単に説明する。まず、ア
ニロックスローラの表面上に形成された配向膜は、配向
膜を所望のパターンに形成するためのAPR(液状紫外
線硬化型樹脂凸版、旭化成工業(株)の登録商標)版を
備えた転写ローラに転写され、最終的に基板上に転写さ
れる。このとき、ローラ表面上の配向膜を確実に保持
し、かつ転写効率を向上させるために、アニロックスロ
ーラの表面には網掛けがなされ、それにより多数の6角
形状の窪みが形成されている。また、転写ローラに備え
れられたAPR版には多数の円形の窪みが形成されてい
る。このようなローラを用いて配向膜が転写されていく
過程において、各ローラに設けられた窪みの相互作用に
よって、最終的に基板上に転写された配向膜の表面に凹
凸が生じるものと本発明者らは考察した。
【0021】なお、液晶表示装置により鮮明な画像を表
示させるためには、この配向膜表面の凹凸を低減させる
必要があるが、ロールコータを用いた印刷法では、上述
したような塗布装置構造上の問題を含んでおり、製造工
程で配向膜塗布条件の最適化を行うことも事実上限界に
達している。
【0022】一方、スピンコータを用いた回転塗布法に
よれば、基板の中央部と周辺部とで膜厚分布を有すると
いう問題があるものの、配向膜表面の凹凸は、図10に
示すように、±30Å程度であり、本発明者らが試作な
どを行い評価したところ、配向膜の表面凹凸に起因する
と思われる表示ムラは確認されなかった。
【0023】ただし、スピンコータを用いた回転塗布法
により配向膜を形成した場合には、下側基板と対向基板
との導通をとるための電極であるコモン端子部分や外部
接続部の端子部分の配向膜を溶剤によって拭き取るなど
して電極の表面を露出させる必要があり、著しく作業効
率を低下させたり、新たな不良を誘発させてしまうなど
の問題を有している。
【0024】また、上述した特開平9−96827号公
報に示された下側基板と対向基板の導通をとるための方
法によると、基板間隔と同様の3〜7μm程度も下部電
極を隆起させるために、レーザビームの照射強度を大き
くする必要があり、それを制御することは非常に困難と
なっている。そして、この方法においても、配向膜で覆
われた電極に対して確実に導通をとることは不可能とな
っていた。
【0025】本発明は、上述したような問題点を解決す
るためになされたものであって、その目的とするところ
は、表示に悪影響を与えることのない配向膜を用いた際
の液晶表示装置における上下基板間の接続方法を提供す
ることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置の
製造方法は、少なくとも電極が形成された2枚の基板が
該電極形成面を対向して配置され、該両基板間に液晶材
料が封入されてなる液晶表示装置の製造方法において、
前記電極上に配向膜を形成する工程と、前記電極上の所
定の領域に導電材を形成する工程と、前記電極上の導電
材を形成した領域を局所的に加熱することにより、該電
極と導電材との導通を図る工程と、を含むことを特徴と
しており、そのことにより、上記目的は達成される。
【0027】このとき、前記電極上の導電材を形成した
領域を局所的に加熱する工程が、前記電極上の導電材を
形成した箇所に対してレーザ光を照射する工程であるこ
とが望ましい。
【0028】また、前記レーザ光を照射する工程によ
り、前記電極上の配向膜のみを溶解させて、該電極と導
電材との導通を図ることが望ましい。
【0029】また、前記レーザ光を照射する工程は、前
記少なくとも2枚の基板を対向して貼り合わせた後に行
うことが望ましい。
【0030】また、前記レーザ光を照射する工程は、前
記電極上の導電材を形成した領域に対して、照射位置を
移動させながら複数回照射することが望ましい。
【0031】さらに、前記電極上の導電材を形成した領
域は、前記少なくとも2枚の基板を対向して貼り合わせ
る際に用いられるシール材によって、表示領域と隔離さ
れていることが望ましい。
【0032】以下、本発明の作用について簡単に説明す
る。
【0033】本発明の液晶表示装置の製造方法によれ
ば、電極であるコモン端子および共通電極上に配向膜が
残存する状態であっても、コモン端子部および共通電極
部を局所的に加熱して、その部分の配向膜のみを溶融除
去することにより、両電極間の導通を図ることが可能と
なっている。
【0034】したがって、配向膜表面の凹凸に起因する
液晶表示装置の表示むらを低減する為に従来の印刷法に
代わり配向膜表面の凹凸が少ない回転塗布法を用いた場
合であっても極めて容易に基板間の導通をとることが可
能となっている。
【0035】また、この加熱手段をレーザ光で行うこと
により、コモン端子部などの極めて小さな領域の加熱を
容易に行うことが可能となっている。
【0036】また、レーザ照射条件を最適化することに
より、コモン端子および共通電極上に塗布される配向膜
だけを溶解させることができ、配向膜下の配線などに悪
影響を与えることなく、基板間の導通を図ることが可能
となっている。
【0037】また、レーザ照射工程を2枚の基板を貼合
わせた後に行うことにより、レーザ照射によって発生す
るダストなどによる表示領域内の配向膜への影響を低減
することが可能となり、更に、コモン端子をシールによ
って液晶が注入される表示領域と隔離していることによ
り、一層表示領域内への悪影響を低減することが可能と
なっている。
【0038】さらに、コモン端子および共通電極にレー
ザ照射を行う際に、照射領域を移動させながら複数回照
射することにより、接続面積を十分に確保し、かつ導通
をより確実に図ることが可能となっている。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る液
晶表示装置について詳細に説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は、本発明の実施形
態1に係る液晶表示装置の断面を示した概略図であり、
図2は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装置の平面
を示した概略図である。なお、図1は、図2のA―A´
線で示された部分の断面を示したものである。
【0041】本実施形態1における液晶表示装置は、図
1に示されるように、ガラスなどからなる絶縁性基板1
上にTFTが形成され、そのTFTに画素電極14が接
続されている。また、配向膜17は、回転塗布法によっ
て画素電極14上および上下基板1、2の接続用電極、
いわゆるコモン端子16上に形成されている。そして、
コモン端子16には、上下基板1、2間の導通をとるた
めの導電性樹脂18が設けられている。
【0042】本実施形態1では、この導電性樹脂18と
接する部分の配向膜17のみが、下側基板1および対向
基板2を介して照射されるレーザ光によって除去され、
導電性樹脂18は共通電極15およびコモン端子16に
電気的に接続されている。
【0043】なお、本実施形態1の液晶表示装置におけ
るコモン端子16は、図2に示すように、シール20に
よって液晶が注入される表示領域から隔離された箇所に
設けられている。
【0044】また、本実施形態1の液晶表示装置におけ
るスイッチング素子としてのTFTの製造方法は、図4
の断面図に示すように、概ね以下のようなものとなって
いる。図4に示すように、まずガラスまたは石英などの
絶縁性表面を有する下側基板1上に、SiNx膜または
SiO2膜もしくはこれらの積層膜が、例えばプラズマ
CVD(Chemical Vapor Deposi
tion)法などにより、100nm〜500nm程度
の膜厚に堆積され、下地膜3が形成される。
【0045】次いで、非晶質シリコン薄膜または多結晶
シリコン薄膜などの半導体薄膜が、例えば減圧化学気相
成長(Low Power Chemical Vap
orDeposition)法などにより、25nm〜
200nm、望ましくは30nm〜70nm程度の膜厚
に堆積され、その後、所定の形状にパターニングされて
半導体層4が形成される。
【0046】次いで、この半導体層4上に、SiO2
が、例えばPCVD(PlasmaenhancedC
hemical Vapor Deposition)
法などにより、200nm〜500nm、望ましくは2
00nm程度の膜厚に堆積され、ゲート絶縁膜5が形成
される。
【0047】次いで、このゲート絶縁膜5上に、金属薄
膜が、例えばスパッタリング法などにより、200nm
〜400nm程度の膜厚に堆積され、その後、所定の形
状にパターニングされ、ゲート電極6が形成される 次いで、その上方から不純物イオン、例えばリンなどの
■族元素もしくはその化合物またはボロンなどの■族元
素もしくはその化合物が、加速電圧50〜100keV
でイオン注入され、半導体層4にコンタクト層7が形成
される。
【0048】次いで、SiNx膜またはSiO2膜から
なる絶縁膜が、例えばプラズマCVD法などにより、3
00〜500nm程度の膜厚に堆積され、層間絶縁膜8
が形成される。
【0049】次いで、コンタクト層7上のゲート絶縁膜
5および層間絶縁膜8をエッチング除去してコンタクト
ホール9を開口し、次いで、金属薄膜が、例えばスパッ
タリング法などにより、200〜700nm程度の膜厚
に堆積され、その後、所定の形状にパターニングされ、
ソース電極10およびドレイン電極11が形成される。
なお、このソース電極10およびドレイン電極11は、
コンタクトホール9を介してコンタクト層7に接続され
る。
【0050】次いで、その上方にSiNx膜などの絶縁
膜が、例えばプラズマCVD法などにより、300〜5
00nm程度の膜厚に堆積され、パッシベーション膜1
2が形成される。
【0051】次いで、ドレイン電極11上のパッシベー
ション膜12をエッチング除去してコンタクトホール1
3を開口し、次いで、ITO(インジウム錫酸化膜)ま
たは金属薄膜が、例えばスパッタリング法などにより、
50〜100nm程度の膜厚に堆積され、その後、所定
の形状にパターニングされ、画素電極14が形成され
る。なお、この画素電極14は、コンタクトホール13
を介してドレイン電極11に接続される。
【0052】このような工程を経て、本実施形態1の液
晶表示装置におけるスイッチング素子としてのTFTは
完成する。
【0053】なお、本実施形態1では、スイッチング素
子としてコプラナ型TFTを例示して説明したが、TF
Tはこれに限定されるものではなく、逆スタガ型TFT
などであっても全く差し支えない。また、製造方法、材
料、膜厚などについても一例を示したものであり、これ
らについてもその都度適宜決定すればよい。
【0054】次に、本実施形態1に係る液晶表示装置の
製造工程について説明する。図3は、本発明の実施形態
1に係る液晶表示装置の製造工程を示した工程図であ
る。
【0055】図3(a)に示すように、まず下側基板1
と対向基板2とを用意する。下側基板1の内面には、上
述したような方法によって、TFTおよびコモン端子1
6などが形成されている。このコモン端子16は、対向
基板2の内面に、例えばITOなどからなる透明導電性
薄膜によって形成された共通電極15を下側基板1側に
取り出すための電極である。
【0056】これら2枚の基板には、回転塗布法による
配向膜17が、例えば50nm〜150nm程度の膜厚
になるように形成されている。この配向膜17の材料と
しては、例えばポリイミド、ポリアミック酸などを用い
ることができる。なお、図示されていなが、これら配向
膜17が形成された両方の基板1、2に対してラビング
処理を行い、その後、IPA(イソプロピルアルコー
ル)、純粋などにより洗浄を行う。
【0057】本実施形態1に係る液晶表示装置では、配
向膜を形成する方法として、スピンコータを用いた回転
塗布法による例を示したが、これは、上述したように配
向膜の表面状態を良好にするためであって、特に配向膜
の形成方法を限定するものではない。従って、本発明で
は、例えばスリットコータを用いて形成された配向膜な
どに対しても有効である。
【0058】次に、図3(b)に示すように、下側基板
1のコモン端子16上に、導電性樹脂18をディスペン
サによって塗布する。この導電性樹脂18には、銀ペー
スト、カーボンペーストなどを用いることができる。
【0059】続いて、両方の基板1、2の間隔を一定に
保持するためのプラスチックビーズ、いわゆるスペーサ
19を散布する。そして、対向基板2には、熱硬化性樹
脂または紫外線硬化性樹脂からなるシール20を形成す
る。その後、2枚の基板1、2を下側基板1に形成され
たコモン端子16と対向基板2に形成された共通電極1
5の一部とが重なるようにして貼り合わせる。
【0060】次に、図3(c)に示すように、導電性樹
脂18を塗布したコモン端子16に対して、下側基板1
を介してレーザ照射を行う。また、同様に対向基板2側
からも導電性樹脂18と重なる共通電極15に対してレ
ーザ照射を行う。
【0061】本実施形態1では、Nd−YAGレーザを
用い、直径約70μmのスポット状にして導電性樹脂1
8と重なるコモン端子16および共通電極15に対して
照射した。
【0062】ここで、図5にレーザ光の照射工程の概略
図を示す。基板1、2はステージ上に保持され、予めレ
ーザ照射位置の座標を記憶させておくか、または座標を
指示することにより、レーザ光源またはステージを矢印
の方向に移動させてレーザを照射するようにした。
【0063】また、図6にレーザ照射工程における配向
膜の溶融の様子を概念的に示す。レーザ光が照射される
領域は小さなスポット状であるが、そこから熱が周辺の
配向膜に伝わり、それらを溶融する。そして、最終的に
は広い範囲の配向膜が溶融除去されることになる。
【0064】さらに、図7にレーザ光の出力を変化させ
て共通電極とコモン端子との間の接続状態を評価した表
を示す。この図7によると、25mWでは共通電極とコ
モン端子との間で導通を図ることができず、顕微鏡観察
によっても配向膜およびコモン端子にレーザ照射前から
の変化は見られなかった。そして、レーザ出力を高くす
るにつれて共通電極とコモン端子との間の導通が徐々に
とれるようになり、概ね50mW以上で良好な抵抗値を
得ることが可能となる。
【0065】そして、コモン端子部などの顕微鏡観察で
は、レーザ出力が1W以上の場合に照射箇所の数カ所で
コモン端子などに若干の損傷が確認され、更にレーザ出
力を高くして3W以上にすると、抵抗値に変化は見られ
ないものの、コモン端子などがレーザによって吹き飛ば
されてしまうといった激しい損傷が確認されるようにな
った。
【0066】このような結果から、抵抗値およびコモン
端子などの表面状態を総合的に評価すると、レーザ出力
は50mWから3Wの範囲が好ましく、更に好ましく
は、100mWから1W、最も好ましくは200mW付
近であることが分かった。
【0067】なお、コモン端子部は、上述したように表
示領域と隔離されて設けられているため、仮に配向膜ま
たは導電性樹脂あるいはコモン端子がレーザ照射工程に
よって飛散したとしても、表示領域には全く影響を及ぼ
さない。
【0068】最後に、図3(d)に示すように、基板
1、2間に液晶21を注入して注入口を封止する。その
後、図示していないが、液晶21の配向を安定させるた
めの焼成を行い、本実施形態1に係る液晶表示装置は完
成する。
【0069】このようにして作製された液晶表示装置
は、配向膜を印刷法で形成した場合と同様の上下基板間
での抵抗値を示すことが可能であるとともに、配向膜の
表面凹凸に起因する表示ムラのない鮮明な画像を実現す
ることが可能となった。
【0070】(実施形態2)次に、本発明の他の実施形
態について説明する。図8は、本発明の実施形態2に係
るレーザ照射工程における配向膜の溶融の様子を示す概
念図である。なお、本実施形態2におけるTFTおよび
液晶表示装置の製造方法などについては、上述した実施
形態1と同様であるため、詳細な説明については省略す
る。
【0071】本実施形態2では、図8に示すように、レ
ーザ照射工程において、レーザ照射箇所を移動させて、
コモン端子部または共通電極部に数カ所照射した。上述
した実施形態1にも示したように、レーザ光の出力が低
い方がコモン電極および共通電極に与える影響が少ない
が、配向膜の膜厚むらやレーザ出力のばらつきなどによ
って配向膜を完全に溶融除去できない場合も存在する。
【0072】一方、配向膜を完全に溶融除去しようとす
ると、どうしても電極部に影響を与えてしまうことが考
えられる。よって、配向膜を完全に溶融除去でき、かつ
電極部に殆ど影響を与えないようなレーザ照射条件は、
ごく狭い範囲に限られてしまっている。
【0073】本実施形態2では、電極部への影響を考慮
して、配向膜を溶融できる範囲内であって比較的低い出
力でレーザ光を照射した。そのため、電極部へ影響を与
えることが極めて少なくなり、複数箇所に照射するた
め、配向膜を除去しきれないというような不具合も回避
されている。本実施形態2によれば、レーザ照射条件に
幅を持たせることができ、様々な条件下でも確実に導通
をとることが可能となっている。
【0074】なお、本実施形態2におけるレーザ光の照
射条件は、上述した実施形態1に示した好適な範囲を外
れないことはいうまでもない。また、本発明で用いるこ
とができるレーザ装置は、ガラス基板などにマーキング
を行う際に使用するレーザマーキング装置を流用するこ
とも可能であり、既にレーザマーキング装置を導入して
いる場合には新たに設備導入を行う必要が無く非常に経
済的である。
【0075】
【発明の効果】上述したように、本発明の液晶表示装置
の製造方法によれば、液晶表示装置を構成する2枚の基
板の内面に、回転塗布法などにより配向膜を形成し、該
基板を貼り合わせた後にコモン端子部にレーザ光を照射
してコモン端子部に形成された配向膜のみを溶融して導
通を図るようにしたことにより、回転塗布法などによっ
て形成された配向膜であっても、配向膜焼成後にコモン
端子部を溶剤でふきとるなどの余分な作業を行うことな
く、作業性を大幅に向上することができる。
【0076】また、2枚の基板を貼り合わせた後にコモ
ン端子部にレーザ光を照射するようにしたことにより、
表示領域に形成された配向膜へのダストなどによる影響
を回避することができる。
【0077】また、上下基板間の導通をレーザ光を照射
を行う非接触手法によって実現したことにより、上下基
板に不必要な力が加わる心配が全くなく、レーザ光の照
射強度を最適化することにより、基板は勿論、コモン端
子部などの電極に悪影響を与えることなく導通をとるこ
とができる。
【0078】以上のように、本発明は回転塗布法などに
よって形成された表示に悪影響を与えることのない配向
膜を用いた際に課題となっていた配向膜形成後の工程に
おける作業性の悪さを解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置の構成を示した概略断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置の構成を示した概略平面図である。
【図3】図3(a)〜(d)は、本発明の実施形態1に
係る液晶表示装置の製造工程を示した概略断面図であ
る。
【図4】図4は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置に用いられるTFTの構成を示した概略断面図であ
る。
【図5】図5は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置の加熱方法を示した概略断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置の加熱工程を示した概略図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態1に係る液晶表示装
置のレーザ出力および共通電極とコモン電極との導通状
態の関係を示した表図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態2に係る液晶表示装
置の加熱工程を示した概略図である。
【図9】図9は、液晶表示装置における配向膜の作製方
法と配向膜表面荒さとの関係を示した表図である。
【図10】図10(a)(b)は、液晶表示装置の配向
膜の表面状態を示した斜視図である。
【図11】図11は、液晶表示装置の配向膜形成方法を
示した概略断面図である。
【符号の説明】
1 下側基板 2 対向基板 3 下地膜 4 半導体層 5 ゲート絶縁膜 6 ゲート電極 7 コンタクト層 8 層間絶縁膜 9 コンタクトホール 10 ソース電極 11 ドレイン電極 12 パッシべーション膜 13 コンタクトホール 14 画素電極 15 共通電極 16 コモン端子 17 配向膜 18 導電性樹脂 19 スペーサ 20 シール 21 液晶
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA39 GA48 GA59 HA25 JA25 JA28 JA29 JA33 JA35 JA38 JA39 JA42 JA43 JA44 JA46 JA47 JB13 JB23 JB27 JB32 JB33 JB36 JB38 JB56 KA04 KA07 KA12 KA16 KA24 KB05 KB14 KB24 KB25 MA05 MA08 MA10 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA27 NA04 NA16 NA25 NA27 NA29 PA03 PA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電極が形成された2枚の基板
    が該電極形成面を対向して配置され、該両基板間に液晶
    材料が封入されてなる液晶表示装置の製造方法におい
    て、 前記電極上に配向膜を形成する工程と、 前記電極上の所定の領域に導電材を形成する工程と、 前記電極上の導電材を形成した領域を局所的に加熱する
    ことにより、該電極と導電材との導通を図る工程と、を
    含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電極上の導電材を形成した領域を局
    所的に加熱する工程が、前記電極上の導電材を形成した
    箇所に対してレーザ光を照射する工程であることを特徴
    とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光を照射する工程により、前
    記電極上の配向膜のみを溶解させて、該電極と導電材と
    の導通を図ることを特徴とする請求項2に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光を照射する工程は、前記少
    なくとも2枚の基板を対向して貼り合わせた後に行うこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載の液晶表示装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光を照射する工程は、前記電
    極上の導電材を形成した領域に対して、照射位置を移動
    させながら複数回照射することを特徴とする請求項2乃
    至4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記電極上の導電材を形成した領域は、
    前記少なくとも2枚の基板を対向して貼り合わせる際に
    用いられるシール材によって、表示領域と隔離されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至5に記載の液晶表示装
    置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1354237A4 (en) * 2000-12-29 2004-05-26 Magin Display Technologies Ltd THICK CONDUCTOR
KR100852832B1 (ko) * 2002-08-01 2008-08-18 비오이 하이디스 테크놀로지 주식회사 액정표시장치 및 그 제조 방법
US7548297B2 (en) 2005-04-18 2009-06-16 Nec Corporation Liquid crystal display device and method for manufacturing the same
JP2016045470A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 シチズンファインデバイス株式会社 液晶表示素子の製造方法

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