JP2000047023A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP2000047023A
JP2000047023A JP22532098A JP22532098A JP2000047023A JP 2000047023 A JP2000047023 A JP 2000047023A JP 22532098 A JP22532098 A JP 22532098A JP 22532098 A JP22532098 A JP 22532098A JP 2000047023 A JP2000047023 A JP 2000047023A
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layer
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plastic film
color
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Ichiro Betsumiya
一郎 別宮
Tadahiro Furukawa
忠宏 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板材料としてプラスチックフィルムを用いる
カラーフィルタにおいて、プラスチックフィルムの弱点
をカバーしつつ、フォトリソグラフィ法による利点をも
有効に生かすことができる技術の提供。 【解決手段】転写法によってカラーフィルタを製造する
に際し、プラスチックフィルムへの転写を行う。すなわ
ち、次のAおよびBの各工程を備える。 A.カラーフィルタ層36をプラスチックフィルム21
に比べて熱伸縮性の小さいガラス基板50上に形成する
第1工程。 B.前記第1工程の後、そのガラス基板50上のカラー
フィルタ層36を接着剤層32を介してプラスチックフ
ィルム21上に転写する第2工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチックフ
ィルム上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィルタの
製造方法、特に、転写を利用したカラーフィルタの製造
技術に関する。
【0002】
【発明の背景】カラー液晶表示装置に用いるカラーフィ
ルタは、一般に、透明なガラス基板の上に、たとえば原
色系の赤(R)、緑(G)、青(B)や、補色系の黄
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)などの複数の色
の色パターンを含むカラーフィルタ層を備える。カラー
フィルタのそうした基本的な構成は、透過タイプあるい
は反射タイプのいずれのタイプのカラーフィルタであ
れ、また、印刷法、フォトリソグラフィ法、電着法、転
写法などいずれの製法によるものであっても同様であ
る。
【0003】カラーフィルタの基材あるいは基板として
のガラスは、表面平滑性、光透過性、表示に要するその
他の特性の面ですぐれている。しかし、ガラスは厚みを
薄くすると、割れやすいなどという難点も併せもつ。し
たがって、耐摩耗性や小型軽量化を重視する携帯用の機
器に対する表示に用いる場合には、ガラス基板を用いた
カラーフィルタの欠点が目立つようになる。
【0004】
【発明の解決すべき課題】そうしたガラスに起因する欠
点を解消する方法として、発明者らは、カラーフィルタ
の基板材料としてプラスチックフィルムを用いることに
着目した。ところが、プラスチックフィルムはガラスに
比べて耐熱性や耐薬品性、さらには温度湿度による伸縮
の点で劣るという問題がある。そのため、プラスチック
フィルムを基板材料とするとき、カラーフィルタの製造
プロセスに以下のような制限が加わることになる。ま
ず、熱的性質から見ると、ガラスの線膨張係数が3〜1
0×10-6/℃であるのに対し、たとえば、プラスチッ
クフィルムの中で比較的安定した物理特性を持つポリカ
ーボネートフィルムであっても6〜7×10-5/℃とい
ったように、線膨張係数の差が約10倍ある。また、製
造プロセスの熱処理時での寸法ヒステリシスが避けられ
ない。さらに、物理的性質から見ると、湿度の影響によ
り吸湿寸法変化があり、プラスチックフィルム上にY、
M、C等の各色パターンの位置合わせを行いながら高精
彩な色パターンを持った平滑なカラーフィルタをフォト
リソグラフィ法を適応して形成することは、熱的性質お
よび物理的性質の一部だけを比較しても困難であること
が容易に理解できよう。なお、この発明でいう熱伸縮性
とは、線膨張係数や吸湿に伴う寸法変化、熱処理時の寸
法ヒステリシスを指す。
【0005】プラスチックフィルムがもつこれらの特性
上の弱点を考慮し、インクジェットや印刷法などのよう
に、プロセス上それほど高い加熱処理を要しない製造方
法を適用することも考えられる。しかし、そうした方法
では、カラーフィルタ層の表面の平滑性、色パターンの
寸法精度などの点で要求に応えるだけの充分なものを得
ることができない。そこで、この発明は、プラスチック
フィルムの弱点をカバーしつつ、フォトリソグラフィ法
による利点をも有効に生かすことができる技術を提供す
ることを第1の目的とする。また、この発明は、カラー
フィルタ層の色パターンだけでなく、透明電極のパター
ンをも高精度に得ることができる技術を提供することを
も目的とする。さらに、この発明は、カラーフィルタの
耐光性をより一層向上させることができる技術を提供す
ることを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明では、プラスチ
ックフィルム上にカラーフィルタ層を備えるカラーフィ
ルタを製造するに際し、転写法を利用する。転写法自体
は公知であるが、今までの転写法が専らガラス基板への
転写を行っていたのに対し(たとえば、特開昭62−2
12623号、特開平8−129102号、あるいは特
開平8−160218号など参照)、この発明では、フ
ィルムへの転写、特にプラスチックフィルムへの転写と
いう全く新しい考え方をとる。すなわち、この発明は、
次のAおよびBの各工程を備える。 A.カラーフィルタ層をプラスチックフィルムに比べて
熱伸縮性の小さい基板上に形成する第1工程。 B.前記第1工程の後、その基板上のカラーフィルタ層
を接着剤層を介してプラスチックフィルム上に転写する
第2工程。 複数の色の色パターンを含み、相互に位置合わせが必要
な処理を第1工程に集中させることによって、カラーフ
ィルタ層の製造工程において使用する薬品や加熱処理等
の制限を緩和し、しかもまた、プラスチックフィルムの
熱伸縮性に起因する悪影響(パターン精度および位置合
わせ精度を低下させるという問題)を回避することがで
きる。しかもまた、第2工程において、カラーフィルタ
層の複数の色パターンをプラスチックフィルム上に同時
に転写させるため、第1工程による高い精度をそのまま
プラスチックフィルム側に移すことができる。
【0007】
【実施の形態】以下、添付の図面に示す実施の形態を参
照しながら、この発明の内容をさらに具体的に説明す
る。図1は、この発明によるカラーフィルタを含む単純
マトリックス方式のカラー液晶表示装置の断面構造図で
あり、図2は、その表示装置におけるカラーフィルタの
透明電極のパターンを示し、aが全体図、bがaの一部
を拡大して示す部分拡大図である。カラー液晶表示装置
10は反射タイプであり、液晶12を挟む2枚の基板2
1,22はそれぞれ偏光板21P,22Pを含むほか、
その一方に反射層14を含んでいる。また、カラーフィ
ルタ30は、他方の基板21側にあり、プラスチックフ
ィルムからなる基板21のほか、基板の上を被う接着剤
層32、接着剤層32と剥離層兼保護層34との層間に
位置するカラーフィルタ層36、および保護層34の他
面に位置する透明電極パターン(いわゆるITO膜)4
0を備える。カラーフィルタ層36は、黄、マゼンタ、
シアンの三色の色パターン36Y,36M,36Cから
なる。そして、それらの色パターン36Y,36M,3
6C上、カラー液晶表示装置10の光入射側に臨む表面
に無色のマスク層42がある。マスク層42は、透明電
極パターン40を形成するためのマスクとなるものであ
り、その形状は透明電極パターン40と同一であり、有
効なマスク作用を得るために、添加剤として紫外線吸収
剤を含んでいる。なお、液晶12に臨む側には、それぞ
れ配向膜421,422があり、また、一方の基板21
には、対向電極となる別のITO膜400がある。
【0008】ここで、プラスチックフィルムからなる基
板21は、ITO膜の成膜温度に耐えるだけの耐熱性を
もち、また、転写に伴う剥離工程のためにある程度の軟
らかさが必要である。この基板21の材料としては、ポ
リエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート
等のポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニール、
ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ア
クリル、ポリイミドを適用することができ、必要とされ
る適正の点から、それらの中でもポリカーボネートおよ
びポリエチレンナフタレートがより好適である。また、
基板21の厚さは、視差や透過率を考えると薄い方が良
いが、強度(耐応力)や取扱いやすさを考えるとある程
度の厚さが必要であり、0.01mm〜2mmの範囲が
適当である。
【0009】カラーフィルタ層36の色パターン36
Y,36M,36Cの配列には、ストライプ、モザイク
あるいはデルタなど各種のものがあるが、この発明の適
用対象としては、ストライプ配列が好適である。ストラ
イプ配列とすれば、マスク層42をストライプ配列され
た各色パターン上に平行に形成〔図2(b)〕すると、
対向する基板22に形成されたストライプ配列の透明電
極パターン14(図1参照)とを直交するように位置さ
せるだけで自己整合的に表示ドットを形成することがで
きる。それにより、伸縮のあるプラスチックフィルムを
用いた場合でも正確な位置合わせが保証される。図2に
示すように、ストライプ配列のカラーフィルタ層36
は、プラスチックフィルム21上、部分的な領域を占め
るのに対し、透明電極のパターン40は、カラーフィル
タ層36の上だけでなく、端子部分の引出しのために一
部がプラスチックフィルム21の周縁まで延びている。
【0010】
【被転写体の製造】次に、プラスチックフィルムの基板
21上にカラーフィルタ層36を転写するために用いる
被転写体の製造について、図3を参照しながら説明す
る。まず、図3のaに示すように、洗浄したガラス基板
50を用意する。ガラス基板50の厚さは0.7〜1.
1mm程度であり、全体として剛性をもっている。この
ガラス基板50は、その表面に転写すべきカラーフィル
タ層36を支持する基板であるため、良好な表面平滑
性、たとえば暗室下5000Luxの明るさの反射光で
目視により観察した時にキズや突起等が見えない程度の
表面平滑性(基板表面の外観規格)をもっていることが
望ましい。
【0012】そうしたガラス基板50の上に、図のbに
示すように、保護層を兼ねた剥離層34を形成する。剥
離層34の特性としては、色パターンなどの形成時の環
境に耐える素材であり、安定してガラス基板50に密着
し、しかも、転写時には、適度の剥離性と形状保持性を
示し、さらに、透明電極の成膜に耐え、かつ、液晶に溶
けださないことが要求される。また、透明性にすぐれて
いることも大事である。好適な素材はポリイミドであ
り、スピンコートやロールコートなどのを利用して塗布
形成することができる。その厚さは、たとえば0.7〜
5.0μmであり、どちらかというと、厚いほど好まし
い。なぜなら、接着剤層32の硬化時の収縮を吸収し、
収縮による段差の発生を防止し、さらに、転写時の剥離
に伴う応力に耐える上で有利になるからである。また、
この剥離層を二層(図示しない。)とすることによっ
て、各層に必要な機能を分担させることで使用できる材
料の範囲や処理条件を緩和することができる。ガラス基
板50に接する層(第一層)は、ガラス面との疑似接着
性および剥離性に優れた機能を持つ材料で形成し、第一
層の上に形成する層(第二層)は、各製造プロセスの溶
剤や熱処理等に耐えると同時に寸法安定性や機械的強度
に優れた機能を持つ材料で形成する。
【0013】ついで、図のcに示すように、剥離層34
の上に色パターン36Y,36M,36Cをフォトリソ
グラフィ法によって順次パターニングし、カラーフィル
タ層36を形成する。色パターン36Y,36M,36
Cの材料として、染料あるいは顔料などの着色剤をポリ
イミド樹脂溶液に溶解あるいは分散させた公知の塗布材
料を用いることができる(たとえば、特開平10−17
0716号)。なお、各色パターンはストライプ形状で
あり、その幅は50〜200μmであり、隣り合う色パ
ターンの間の距離は5〜20μmである。
【0014】同様のフォトリソグラフィ法によって、図
のdに示すように、各色パターン36Y,36M,36
C上にマスク層42を形成する。マスク層42はたとえ
ばポリイミドからなり、添加剤として、ベンゾフェノン
系あるいはベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を
含む。このマスク層42は、転写後において、裏露光に
よって透明電極パターン40を形成するためのマスクと
して機能することになる。また、このマスク層42は、
カラー液晶表示装置の光入射側に位置することから紫外
線を有効に吸収するため、色パターンの褪色を防止する
機能も兼ね備えている。
【0015】さらに、図のeに示すように、マスク層4
2およびカラーフィルタ層36の上を全体的に覆うよう
に、接着剤層32を形成する。接着剤層32には、接着
性、透明性のほか、経時変化に対する安定性が必要であ
り、それに適した素材としては、エポキシ系、アクリル
系の接着剤があり、その中でも、耐熱性および耐光性に
すぐれ、透過率が高く、硬化時の収縮が小さいものが好
ましい。厚さは5〜20μm程度であり、充分な接着強
度を得ることができ、透過率を失わない薄さをもつ値で
ある。なお、図のeに示す被転写体は、半製品としてス
トックすることもできる。
【0016】以下、図4に示すように、被転写体の接着
剤層32の側に転写基板であるプラスチックフィルム2
1を配置し、カラーフィルタ層36などをガラス基板5
0側からプラスチックフィルム21側に転写する。この
転写処理に際しては、できるだけ常温に近い温度の下で
加圧することによって行う。転写後、ITO膜を成膜
し、図5に示すように、マスク層42をマスクに利用
し、裏露光によって、保護層34の上に透明電極パター
ン40をパターニングする。図6は、透明電極パターン
40をパターニングする工程図を示し、aでITOの蒸
着、bでポジ型のレジスト塗布、cでマスク層42をマ
スクとして露光、dで現像、eでエッチング、fでレジ
スト剥離および洗浄と進む。
【0017】
【実施例1】カラーフィルタ層36を形成するプロセス
を図3に基づき、さらに具体的に説明する。まず、図3
(a)において、表面が平坦で熱膨張係数の小さいコー
ニング7059またはシリカコート付きソーダライムガ
ラス等のガラス基板50を用意する。このとき、ガラス
基板50は、表面を研磨したものがよく、必要に応じて
ガラス基板50を硫酸洗浄、純水で水洗、温風乾燥し、
洗浄する。次に、図3(b)において、ガラス基板50
に、樹脂固形分10%のポリイミド前駆体溶液を用い、
これをガラス基板50上に直接スピンコートし、220
℃で1時間ベーク処理し、保護層を兼ねる剥離層34を
得た。この時の剥離層34の膜厚は0.8μmであっ
た。次に、図3(c)において、剥離層34を形成した
ガラス基板上に、YMC等の色パターン36Y、36M
および36Cを作成する。
【0018】ここでは、反射型ディスプレイに用いるY
MCタイプのカラーフィルタの作成例を示す。1色目は
イエローの色パターン36Yであり、着色材料として、
含金属アゾ系染料(ソルベント イエロー63)を用い
た。ポリイミド樹脂1に対し染料を重量比で0.4〜
0.6加え、シランカップリング剤、表面改質剤、およ
び耐光性向上のための金属錯体を添加剤として加えた着
色液を用意した。この着色液を使用し、700rpmで
4秒間スピンコートした後、150℃で5分間ベークを
行う。この上に、レジスト(PMER−4015:東京
応化工業(株)製ポジ型感光性樹脂)を乾燥膜厚が1.
6μmとなるように塗布および加熱処理し、ストライプ
パターンが形成されたマスクを介して露光を行い、0.
5%の水酸化ナトリウム水溶液にて現像・エッチングし
た。エッチング後、セロソルブアセテートにディッピン
グしレジストを剥離し、220℃で90分間のベーク処
理を行い、ストライプ状の色パターン36Yを得た。そ
の膜厚は0.3μm、色パターン36Yの線幅は100
±2μmであった。
【0019】2色目はマゼンタの色パターン36Mであ
り、着色材料として、キサンテン系染料(アシッド レ
ッド87)を用いた。ポリイミド樹脂1に対し染料を重
量比で0.1〜0.3加え、シランカップリング剤、表
面改質剤および耐光性向上のための金属錯体を添加剤と
して加えた着色液を用意した。その着色液を使用し、前
と同様の工程でストライプ状の色パターン36Mを得
た。その膜厚は0.3μm、色パターン36Mの線幅は
100±2μmであった。
【0020】3色目はシアンの色パターン36Cであ
り、着色材料として、トリフェニルメタン系染料(アシ
ッド ブルー9)を用いた。ポリイミド樹脂1に対し、
染料を重量比で0.1〜0.2加え、他に、シランカッ
プリング剤、表面改質剤および耐光性向上のための金属
錯体を添加剤として加えた着色液を用意した。その着色
液を使用し、前と同様の工程でストライプ状の色パター
ン36Cを得た。その膜厚は0.3μm、色パターン3
6Cの線幅は100±2μmであった。YMC各色パタ
ーンを形成した時点で、構成する各色パターンの間隔
は、10±2μmであった。
【0021】次に、図3(d)において、マスク層42
として、[2、2’、4、4’−テトラヒドキシベンゾ
フェノン]6g、樹脂固形分9.4gに溶剤を含むポリ
イミド前駆体溶液100g、シランカップリング剤、表
面改質剤を添加剤として加えた溶液を用意した。その溶
液をYMC各色パターンを形成した上に塗布・乾燥し
た。この上に、レジスト(PMER−4015:東京応
化工業(株)製ポジ型感光性樹脂)を塗布および加熱処
理し、透明電極パターンと同一形状のマスクを介して露
光を行い、0.5%の水酸化ナトリウム水溶液にて現像
・エッチングした。エッチング後、セロソルブアセテー
トにディッピングしレジストを剥離し、220℃で90
分間のベーク処理を行い、マスク層42を得た。その膜
厚は1.0μm、パターンの線幅は100±2μm、各
パターンの間隔は10±2μmであった。
【0022】次に、図3(e)において、光硬化型樹脂
(ラジカル重合型アクリル樹脂など)を用い、ロールコ
ータ等により膜厚8μmの接着剤層32を形成した。接
着剤層32として、光硬化型樹脂の他に常温硬化型2液
混合硬化型や1液硬化型、加熱硬化型の樹脂を用いるこ
ともできる。なお、接着剤層に溶剤分が含まれる場合
は、接着剤層の形成後に80℃で1分間程度の加熱処理
等により溶剤分の除去作業を行う必要がある。
【0023】この後、図4に示すように接着剤層32を
形成したガラス基板50に、厚さ200μmのポリカー
ボネートフィルムの基板21を貼合し、基板21側から
超高圧水銀灯により波長365nmで3000mJ/c
2 のUV照射を行い、接着剤層32である光硬化型樹
脂を硬化し基板21をガラス基板50に貼合した。貼合
の後、貼合したガラス基板50と基板21を剥離層34
とガラス基板50の界面から剥離し、基板21上にカラ
ーフィルタ層36を転写法により形成した。
【0024】ここで、カラーフィルタ層36上に透明電
極パターン40を形成するプロセスについて、図6に基
づき以下に説明する。まず、図6(a)において、基板
21のカラーフィルタ層36上にスパッタ法によりIT
O膜を形成する。その膜厚は、1500オングストロー
ムであった。次に、図6(b)および(c)において、
レジスト(PMER−4015:東京応化工業(株)製
ポジ型感光性樹脂)を乾燥膜厚が1.6μmとなるよう
に塗布、加熱処理し、マスク層42をマスクとして基材
21側から超高圧水銀灯により波長365nmで30m
J/cm2 のUV照射を行い、レジストを露光した。露
光後、図6(d)において、レジストの露光部分(黒化
部分)を0.5%の水酸化ナトリウム水溶液で現像し
た。次に、図6(e)において、48%の臭化水素酸を
用い40℃、5分間ITO膜をエッチングした。さら
に、図6(f)において、セロソルブアセテートにディ
ッピングしレジストを剥離し、透明電極パターン40を
形成した。
【0025】
【実施例2】剥離層を2層構成にする場合について説明
する(図示しない。)。前述のガラス基板に、樹脂固形
分10%のポリイミド前駆体溶液を用い、これをガラス
基板上に直接スピンコートし、220℃で1時間ベーク
処理し、疑似接着層を得た。この時の疑似接着層の膜厚
は0.1μmであった。次に、固形分22%のメラミン
架橋型アルキッド樹脂溶液を用い、これを疑似接着層上
にスピンコート、120℃で1時間半ベーク処理し、光
学的に透明なカラーフィルタ層を担持する担持層を得
た。この時の担持層の膜厚は2.0μmであった。以
下、YMC等の色パターン以後の工程は、前述と同じ工
程なので省略する。
【0026】
【実施例3】実施例2と同様の剥離層を構成し、前述と
同じ工程でYMC等の色パターン形成後、接着剤層を形
成したガラス基板に、厚さ200μmのポリカーボネー
トフィルムの基板を貼合し、基板側からUV照射を行
い、接着剤層である光硬化型樹脂を硬化し基板をガラス
基板に貼合した。貼合の後、貼合したガラス基板と基板
を剥離層とガラス基板の界面から剥離し、基板上にカラ
ーフィルタ層を転写法により形成した。次に、ポリイミ
ド樹脂からなる剥離層をエチレンジアミン:ヒドラジン
=1:1混合溶液に1分間浸し剥離(溶解)する。さら
に、前述と同じ工程でカラーフィルタ層上にITOを成
膜する。剥離層を2層構成にする理由は、以下のとおり
である。すなわち、疑似接着層であるポリイミド樹脂は
剥離性が良い反面、薄くではあるが黄色みを帯びている
ため、分光特性に影響を与える場合があり、また、厚み
が薄いと必要とする機械的強度が得られない。そのた
め、光学的に透明性に優れ寸法安定性や機械的強度に優
れた機能を持つメラミン架橋型アルキッド樹脂からなる
担持層との二層構成により剥離層を構成するのである。
また、疑似接着層であるポリイミド樹脂を剥離(溶解)
するのは、後工程で成膜するITO膜との密着性がポリ
イミド樹脂よりメラミン架橋型アルキッド樹脂の方が優
れているからである。したがって、ガラス基板に接する
疑似接着層(第一層)は、ガラス面との疑似接着性およ
び剥離性に優れた機能を持つ材料で形成し、疑似接着層
の上に形成する担持層(第二層)は、各製造プロセスの
溶剤や熱処理等に耐えると同時に寸法安定性や機械的強
度に優れた機能を持つ材料で形成し、剥離層を二層とす
ることで、各層に必要な機能を分担させることができ、
使用できる材料の範囲や処理条件を緩和することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるカラーフィルタを含むカラー液
晶表示装置の断面構造を示す図である。
【図2】図1の表示装置におけるカラフィルタの透明電
極のパターンを示し、aが全体図、bがaの一部を拡大
して示す部分拡大図である。
【図3】被転写体の製造プロセスを示す工程図である。
【図4】転写の状態を示す断面図である。
【図5】透明電極パターンを含む状態を示すカラーフィ
ルタの断面図である。
【図6】透明電極パターンをパターニングするための工
程図を示す。
【符号の説明】
10 カラー液晶表示装置 21,22 基板(プラスチックフィルム) 30 カラーフィルタ層 32 接着剤層 34 保護層 36 カラーフィルタ層 40 透明電極パターン 42 マスク層 50 ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA43 BA45 BA47 BB02 BB14 BB34 BB44 2H091 FA02Y FB02 FB12 FB13 FC10 FC29 FD04 FD14 GA01 GA03 GA17 LA03 LA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム上にカラーフィル
    タ層を備えるカラーフィルタを製造する方法であって、
    次の各工程を備えることを特徴とするカラーフィルタの
    製造方法。 A.前記カラーフィルタ層を前記プラスチックフィルム
    に比べて熱伸縮性の小さい基板上に形成する第1工程。 B.前記第1工程の後、その基板上のカラーフィルタ層
    を接着剤層を介して前記プラスチックフィルム上に転写
    する第2工程。
  2. 【請求項2】 前記第1工程において、前記カラーフィ
    ルタ層をフォトリソグラフィ技術を利用して形成する、
    請求項1のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プラスチックフィルムはフレキシブ
    ルであり、ポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニ
    ール、ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレー
    ト、アクリル、ポリイミドの中のいずれか一つの材料か
    らなる、請求項1のカラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記カラーフィルタ層は、ストライプ形
    状の互いに異なる複数の色パターンを含む、請求項1の
    カラーフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記色パターンは、ポリイミド樹脂と、
    その樹脂を着色する着色材料とからなる、請求項4のカ
    ラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱伸縮性の小さい基板が、ガラスか
    らなる、請求項1のカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1工程で形成した転写前の層構成
    が、前記熱伸縮性の小さい基板−その基板の上を被う層
    であり、転写をしやすくするための剥離層−その剥離層
    の上に位置する前記カラーフィルタ層−そのカラーフィ
    ルタ層の上を走る無色のパターンであり、必要とする透
    明電極パターンと同一の形状のマスク層−最も上に位置
    する層であり、前記プラスチックフィルムに接着するた
    めの接着剤層からなる、請求項1のカラーフィルタの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記マスク層は、添加剤として紫外線吸
    収剤を含む、請求項7のカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記カラーフィルタ層を前記プラチック
    フィルム上に転写した後、前記剥離層上に透明電極パタ
    ーンとなるITO膜およびレジストを成膜し、前記マス
    ク層をマスクに利用し、前記カラーフィルタ層側から露
    光することにより、前記剥離層の上に透明電極パターン
    を形成する、請求項7あるいは8のカラーフィルタの製
    造方法。
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