JPH0980216A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

Info

Publication number
JPH0980216A
JPH0980216A JP23406195A JP23406195A JPH0980216A JP H0980216 A JPH0980216 A JP H0980216A JP 23406195 A JP23406195 A JP 23406195A JP 23406195 A JP23406195 A JP 23406195A JP H0980216 A JPH0980216 A JP H0980216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
pattern
colored
color filter
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23406195A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Furuhata
憲一 古旗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Chemical Corp filed Critical Toshiba Chemical Corp
Priority to JP23406195A priority Critical patent/JPH0980216A/ja
Publication of JPH0980216A publication Critical patent/JPH0980216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐薬品性、寸法精度等が良好なカラ
ーフィルタを得るための、工程が簡易かつ低コストで歩
留りが良い製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明においては、R、G、Bの着色塗
膜2を有するドライフィルム4から、着色塗膜2を所定
のパターンを有するポリウレタン樹脂製の凸版面6に転
写した後、転写された着色塗膜2をガラス基板8の上に
さらに転写して着色パターンを形成し、このような転写
工程を各色について繰り返すことでカラーフィルタを製
造する。凸版面6を構成する樹脂として、光重合型ポリ
イミド樹脂のような感光性樹脂を使用するとともに、パ
ターンの形成を露光、現像、洗浄のフォトリソグラフィ
を用いて行なうことにより、より寸法精度の高い着色パ
ターンを形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(表示装置)のようなフラットパネルディスプレイに用
いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年フラットパネルディスプレイは、高
画質、薄形、軽量などから、携帯型パソコン、自動車ナ
ビゲーションシステム、テレビ、ゲーム機などの分野で
急激に用途が広がりつつある。フラットパネルディスプ
レイの中でも特に液晶ディスプレイは、軽量、低価格等
の理由で、OA機器の表示装置を中心にその使用領域が
拡大している。
【0003】ところで、自発的な発色のない液晶ディス
プレイのカラー化においては、カラーフィルタが使用さ
れており、バックライトからの白色光がカラーフィルタ
を透過することで色彩が表現されている。
【0004】一般にカラーフィルタは、ガラス基板上に
ブラックマトリックスと呼ばれる遮光層と着色層とをそ
れぞれ設け、その上に透明なオーバーコート層(保護
膜)と透明電極とを順に形成して構成されており、着色
層においては、R( Red)、G( Green)、B(Blue)
の各色素が、液晶ディスプレイパネル上の各画素電極ご
とに1対1に対応し、モザイク配列、ストライプ配列、
トライアングル配列等のパターンに配列されている。そ
して、このようなカラーフィルタの着色層を形成するに
は、従来から染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等種
々の方法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
方法においては、以下に詳述するように、それぞれに一
長一短があって未だ改善すべき点が少なくなく、全般的
に工程の煩雑さに起因する歩留りの悪さやコストの高さ
等の問題点を有している。
【0006】染色法は、量産レベルの実用的技術として
従来から最も一般的に行なわれてきた方法であり、ゼラ
チン、フィシュグルー等の天然たんぱく質や、ポリアク
リルアミド、ポリビニルアルコール、ポリイミド等の合
成樹脂のような可染性の感光性物質を、ガラス基板上に
塗布して有機基材層を形成し、さらに露光、現像のフォ
トファブリケーションプロセスを経て透明パターンを形
成した後、この透明パターンを所定の染料溶液に浸漬し
て染色し、この工程をR、G、Bの3色について繰り返
して行なって着色層を形成する方法である。
【0007】この方法では、透過率や分光特性が良く色
調の鮮やかなカラーフィルタを得ることができるが、染
色、防染処理など工程が複雑であるばかりでなく、着色
層が温度や湿度に対して退色しやすく、耐熱性、耐薬品
性、耐候性等の点で信頼性に乏しいという欠点がある。
【0008】顔料分散法は、現在広く用いられているT
FT(薄膜トランジスタ)駆動方式の液晶ディスプレイ
用カラーフィルタの製造に、主として用いられている。
この方法は、退色しやすい染料に代わって安定性の良い
顔料粉体を使用し、これをポリイミド等の基質に分散さ
せた溶液をガラス基板上に塗布して色素層を形成し、次
いで露光、現像プロセスを経て着色パターンを形成する
処理を、R、G、Bの3色についてそれぞれ行なう方法
である。ここで、着色パターンの形成には、フォトレジ
ストを別途顔料層の上に塗布する方法と、顔料をフォト
レジストに分散させて色素層自体に感光性を持たせる方
法との2通りの方法が実用化されており、両者とも、染
色法に比較して工程が簡略で低コスト化が可能な方法と
して期待されている。またこの方法で得られるカラーフ
ィルタは、明るさや色合い等の分光特性の点では染色法
に劣るものの、使用する顔料が 250℃でも退色しないた
め、安定性が良好であり、着色層の上に配設する透明電
極の低抵抗化が可能であるという利点を有している。
【0009】しかし、このような顔料分散法において
は、塗料(顔料分散塗料)の塗布に通常スピンコータが
使用されているため、高価な塗料の90%以上が無駄にな
り低コスト化に反するばかりでなく、塗布による膜厚分
布の均一な制御が非常に難しいという問題がある。ま
た、塗布プロセスのタクトタイムが30秒以上と非常に長
くかかるうえに、ガラス基板に対するダメージが大きく
歩留りが悪いなどの問題がある。
【0010】印刷法は、色素(顔料)を含有する印刷イ
ンキを用いた、最も量産性に優れ製造コストの低廉化が
可能な方法であり、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オ
フセット印刷等いくつかの印刷方式が試みられている。
そして近年、3色同時塗布により工程の簡略化、歩留り
の向上等が図られており、耐熱性、耐候性に優れたカラ
ーフィルタが得られている。
【0011】しかしこの方法では、未硬化で流動性の高
いインキを使用するため、エッジにボケやにじみが生じ
るなど、エッジの切れに難点があるばかりでなく、印刷
されるパターンの寸法精度も低いため、画素の微細化や
表示画面の大型化に対応することが極めて困難である。
また、印刷面の平滑性が低く、かつゴミ等の混入に起因
してピンホールや色むらのような欠陥が発生しやすく、
歩留りが悪いという問題がある。
【0012】電着法は、色素(主に顔料)を電解液中で
イオン化し、ガラス基板の表面に形成された電極パター
ンに電気的に吸着させる方法であり、電着用の電極とし
ては透明電極(ITO)が使用されている。この方法で
は、着色層の形成にフォトリソグラフィプロセスを使用
する必要がなく、かつ着色位置や濃度を高精度に制御す
ることができるという利点を有している。
【0013】しかしこのような電着法においては、ブラ
ックマトリックスの形成が難しいという欠点がある。ま
た、電着用電極として形成されたITO電極上に着色層
が電着形成され、その上にさらに液晶セルの電極用とし
てITO膜が設けられるため、光透過率が低下するばか
りでなく、ドットマトリックス状のカラーフィルタで
は、ITOパターンの制約から下電極の抵抗値が高くな
り、作製が困難であるなどの問題がある。
【0014】さらに、カラーフィルタの着色層形成に係
わる方法としては、これらの方法の他に、プローブでイ
ンキを飛ばし基板上に被着させて着色層を形成するイン
キジェット法、カラープリンタと同様に染料を熱で昇華
させて着色する方法、銀塩フィルムで一度にR、G、B
パターンを形成する方法、電子写真方式で顔料粉体を帯
電塗装して色パターンを形成する方法、R、G、B各色
のドライフィルムレジストをガラス基板に直接ラミネー
トし、露光プロセスによりパターニングするドライフィ
ルム法等が新規に開発され検討されている。
【0015】以上のように、液晶ディスプレイ用等のカ
ラーフィルタの着色層を形成する方法としては、さまざ
まな方法が提案されているが、いずれの方法も量産性、
製造コスト、タクトタイム、欠陥対策、歩留り等の点で
問題があり、市場の要求を完全に満足させる方法は未だ
開発されていないのが現状であった。
【0016】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、工程の煩雑さに起因する歩留りの悪さや製造コ
ストの高さなどを解消し、製造工程が簡易で低コスト化
が実現でき、しかも耐熱性、耐薬品性、寸法精度等に優
れたカラーフィルタを得ることができるカラーフィルタ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
の製造方法は、透明基板上に、少なくとも3種類の異な
る色の着色層を所定の配置パターンで設けるカラーフィ
ルタの製造方法において、前記各色について、着色材が
分散された樹脂組成物からなる着色固化膜を主層として
有するドライフィルムから、所定のパターンを有し合成
樹脂からなる版面に、該パターンに則して前記着色固化
膜を転写した後、この転写された着色固化膜をさらに前
記透明基板上に転写することを特徴とする。
【0018】本発明においてドライフィルムとしては、
主層として、顔料のような着色材が分散された樹脂組成
物からなる固形または固化した着色膜(着色固化膜)を
有するフィルムが使用される。なお、着色固化膜とは、
常温では外力により容易に形状や体積が変化することが
ない固形あるいは固体状態の着色膜を意味し、乾燥の程
度により溶剤成分の一部が残留した実質的に流動しない
膜が含まれることは言うまでもない。このようなドライ
フィルムは、ベースフィルムの上に顔料分散型塗料を塗
布し、乾燥あるいは硬化等の必要な処理を加えて塗布層
を固化した後、所望に応じてその上にカバーフィルムを
被着することによって得られる。
【0019】ここで、ドライフィルムの基材となるベー
スフィルムとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイ
ミド(PI)等のプラスチックからなるフィルム、金属
箔、あるいは前記したプラスチックフィルムと金属箔と
をラミネートした多層フィルム等を使用することができ
る。本発明においては、特に 3〜 200μm 厚のPETフ
ィルムの使用が好ましいが、ドライフィルムの基材とし
て必要とされる要求に沿うものであれば、材質、厚さと
もに限定されない。フィルム幅は、使用される透明基板
等のサイズに応じて決定され、長さに関しては特に限定
するものではない。
【0020】またこのようなベースフィルムにおいて
は、着色固化膜との接着性を低減し剥離性を増大させる
ために、主面に、シリコーン系ポリマーや有機パラフィ
ンのような剥離性の良好な材料からなる層を形成するこ
とができる。
【0021】本発明において、このようなベースフィル
ム上に塗布される顔料分散型の塗料としては、通常カラ
ーフィルタの着色層形成用として開発・使用されている
ものであれば、特に限定されない。例えばR、G、B各
色の顔料を、酢酸ビニル系、アクリル系等の樹脂溶液中
に分散してなる塗料の使用が好適する。
【0022】このような顔料分散型塗料の塗布方式とし
ては、リバースコート方式、グラビアコート方式、マイ
クログラビアコート方式、バーコート方式、ワイヤーバ
ーコート方式、ギャップコート方式、ナイフコート方
式、ノズルコート方式、カーテンコート方式、スプレー
コート方式、エアロコート方式など、各種の方式が例示
される。着色層として必要とされる厚みが確保される手
法であれば、どのような塗布方法を用いても良いが、特
に薄膜性や量産性に優れたマイクログラビアコート方式
やノズルコート方式が好適する。さらに、必要に応じて
このような塗料の塗膜の上に、PET、PPS、PE、
PP、PIのようなプラスチックからなるカバーフィル
ムを被着することができる。カバーフィルムとしては、
特に 3〜50μm 厚のPEあるいはPPフィルムの使用が
好ましいが、必要な要求に沿うものであれば、材質、厚
さともに特に限定されない。フィルム幅および長さは、
それぞれ使用されるベースフィルムのサイズに合わせて
決定される。
【0023】本発明においては、このようなドライフィ
ルムの着色固化膜を、合成樹脂製で各色の配列パターン
に対応した凸状などのパターンを有する版面に転写す
る。版面を構成する合成樹脂としては、例えばエポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂のような加工性が良好で寸法精度の高い樹脂、
あるいはこれらの樹脂にガラス繊維やカーボン繊維等が
配合された繊維強化プラスチックなどを使用することが
できる。
【0024】また、このような樹脂として、感光性樹脂
(フォトレジスト)を使用するとともに、版面における
凸状などのパターンの形成を露光、現像、洗浄のフォト
リソグラフィプロセスを用いて行なうことにより、より
寸法精度の高いパターンを有する版面を形成することが
できる。ここで、感光性樹脂としては、光や紫外線の照
射により溶剤に溶解しやすくなるポジ型のレジストと、
光や紫外線の照射により重合または硬化して溶剤に溶解
しにくくなるネガ型のレジストとがある。ポジ型レジス
トとしては、開始剤としてナフトキノンジアジドスルフ
ォン酸が添加されたノボラック型フェノール樹脂等を、
ネガ型レジストとしては、光重合型ポリイミド樹脂、ア
クリル系樹脂等を使用することができる。なお、版面の
形状は、平板面、曲面、ロール面など特に限定されな
い。
【0025】さらに本発明においては、ドライフィルム
からこのような合成樹脂製の版面への着色固化膜の転写
を、版面またはドライフィルムを加熱して行なうことが
でき、版面から後述する透明基板への転写も、同様に版
面を加熱して行なうことができる。加熱温度は版面を構
成する合成樹脂およびドライフィルムのベースフィルム
を構成する合成樹脂の耐熱性によって異なるが、着色固
化膜の表面の温度が50〜 100℃になるように加熱して行
なうことが望ましい。このように版面等を適当な温度に
加熱することにより、着色固化膜を軟化あるいは一部溶
融させた状態で転写することができ、これにより、着色
固化膜のドライフィルムから版面への転写効率並びに版
面から透明基板への転写効率をそれぞれ高め、転写不良
の発生をいっそう低減することができる。
【0026】本発明において、最終的に着色固化膜が転
写され着色層が形成される透明基板としては、ガラス基
板または透明合成樹脂からなる基板を使用することがで
きる。ガラス基板としては、液晶ディスプレイ用ガラス
基板として通常使用されている、コーニング社の7059タ
イプやNHテクノグラス社のNA45タイプのガラス基板を例
示することができる。
【0027】また透明合成樹脂からなる基板としては、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ素化アクリル樹
脂、ポリカーボネイト樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、
ポリアリレート樹脂、4-メチル -ペンテン-1樹脂のよう
な、透明度が高く着色固化膜との接着性の良好な合成樹
脂から成形された板状体、または厚さがより薄くロール
状に巻装された状態での取扱いが可能なフィルム等を使
用することができる。このような透明合成樹脂製の板状
体またはフィルムは通常単独で使用されるが、転写され
る面が合成樹脂面となるように、ガラス基板のような他
の透明基板と貼り合わせて使用することも可能である。
【0028】また、このような透明基板(ガラス基板あ
るいは透明合成樹脂基板)においては、着色固化膜の転
写前に紫外線を照射することにより、転写面の汚れを除
去して清浄化するとともに、転写面を化学的に活性化
し、着色固化膜との密着性を向上させることもできる。
さらに、必要に応じてこのような紫外線照射処理を行な
った後、透明基板の転写面に接着層を形成し、その上に
着色固化膜を転写するように構成することにより、版面
から透明基板への着色固化膜の転写をより安定して完全
に行なうことができる。ここで接着層を形成する方法と
しては、ポリイソシアネート系、ポリオレフィン系、ポ
リアミド系、ポリエステル系などの有機高分子系の接着
剤やゲル状シリカのような無機化合物系の接合剤の層を
設ける方法、あるいはコロナ放電処理のようなプラズマ
接触処理により、透明基板の表面にフリーラジカルを生
成し接着性を向上させる方法などがある。
【0029】本発明において、透明基板上へのブラック
マトリックスの設置は必須の要素ではないが、必要に応
じて設けることが可能である。形成方法としては、通常
のCrのスパッタ法や蒸着法などの物理的方法、感光性レ
ジストによる化学的方法、印刷による方法、ドライフィ
ルムを転写、露光、現像してパターンを得る方法、ある
いは本発明における着色層の形成と同様に、ドライフィ
ルムからマトリックスパターンを転写する方法など、さ
まざまな方法を用いることができることは言うまでもな
い。さらに、こうして得られたカラーフィルタにおいて
は、着色層の上に、必要に応じてオーバーコート層、I
TO膜等の透明電極、強化層、ガスバリア層、耐熱層、
ハードコート層等を設けることもできる。
【0030】本発明のカラーフィルタの製造方法におい
ては、少なくとも3種類の異なる色のパターンが所定の
形状に配設された着色層の形成に際して、顔料等の着色
材が分散された樹脂組成物からなる着色固化膜を、ドラ
イフィルムから、所定のパターンを有する合成樹脂製の
版面(例えば凸版面)に転写し、さらにこの版面からガ
ラス基板のような透明基板上に転写しているので、着色
固化膜が厚さ方向に破断することなく効率良く転写され
る。すなわち、版面が適度の弾性を有する合成樹脂によ
り構成されているので、版面とドライフィルムの着色固
化膜との密着性、並びに版面と透明基板の転写面との密
着性がいずれも良好となり、ドライフィルムの着色固化
膜が適度な押圧力により厚さ方向に破断することなく効
率良く版面に移行し、次いで版面に断片が残ることなく
そのまま透明基板上に移行する。したがって、版面を介
してドライフィルムから透明基板への着色固化膜の転写
効率が高いうえに、寸法精度が良好でエッジの変形やパ
ターン形状の歪み等がない着色パターンを形成すること
ができる。
【0031】また、本発明の方法は、現像や露光のフォ
トファブリケーションプロセス、洗浄プロセスをはじめ
とする液体処理工程(湿式工程)が少ないうえに、熱処
理を要する工程も短縮されているので、量産性に優れ低
コスト化が実現される。さらに、透明基板に与えるダメ
ージが少なく、欠陥の発生が抑えられるうえに、工程数
が少なくタクトタイムを大幅に短縮することができる。
またさらに、ドライフィルムにおける着色固化膜の利用
効率に関しては、版のずらし量を制御することにより、
90%以上の高い利用効率を達成することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0033】実施例1 まず、R、G、B用のドライフィルムをそれぞれ作製し
た。すなわち、図1(a)に示すように、ベースフィル
ム( 100μm 厚の PETフィルム)1上に、マイクログラ
ビアコータで顔料分散型塗料を 1.8μm の厚さに塗布
し、乾燥硬化させることにより、Rの着色塗膜2を形成
した後、図1(b)に示すように、この着色塗膜2の上
に、カバーフィルム(20μm 厚のPEフィルム)3を被着
してR用ドライフィルム4を得た。同様にして、G用ド
ライフィルムおよびB用ドライフィルムをそれぞれ作製
した。
【0034】次に、図2(a)に示すように、角柱状の
凸版5の主面(凸版面6)をポリウレタン樹脂により構
成し、この凸版面6にR用ドライフィルム4から着色塗
膜2を転写した。すなわち、図3に示すようなドット状
のパターンが高さ 5μm のレリーフ(凸部)7として形
成されたポリウレタン樹脂からなる凸版面6を、R用ド
ライフィルム4の着色塗膜2上に押し当て、着色塗膜2
を凸部7に転写した。次いで、図2(b)に示すよう
に、予めスパッタ法等によりCrのブラックマトリックス
が形成されたガラス基板(コーニング社の7059)8の主
面に、ポリウレタン樹脂製の凸版面6を押し当て、転写
された着色塗膜2をさらにガラス基板8の上に転写し
て、R色のドットパターンを形成した。さらに、G、B
の各色についても同様にしてドットパターンを形成した
後、最後にベーク(ポストベーク)を行なって、R、
G、Bの3色がモザイク状に配列された着色層を完成し
た。
【0035】こうして得られたカラーフィルタについ
て、ドライフィルム4における着色塗膜2の利用効率と
歩留りおよび着色パターンの寸法精度をそれぞれ調べた
ところ、いずれも極めて良好であった。
【0036】次に、本実施例で得られたカラーフィルタ
を用いてTFT駆動の液晶表示素子を製造した。すなわ
ち、このカラーフィルタの着色層上に、アクリル系樹脂
等のオーバーコート層をスピンコート法により設け、さ
らに平坦化処理を施した後、ITO膜をスパッタ法によ
り形成し、さらに配向処理を施して液晶表示素子の前面
側基板とした。これをTFT駆動素子や画像電極等の貼
設されたTFT基板と対向するように配置し、これらの
基板間に液晶組成物を挟持させて液晶表示素子を得た。
得られた液晶表示素子にテストパターンを表示させたと
ころ、白ピンホールや色むら、変色などの表示画像の欠
陥が見られず、良好な表示が実現されることが確認され
た。
【0037】実施例2 凸版5の主面(凸版面6)をポリウレタン樹脂により構
成する代わりに、光重合型ポリイミド樹脂を用いて形成
し、かつこの樹脂層の主面に、フォトリソグラフィによ
り高さ 5μm のドット状のレリーフパターンを形成し
た。
【0038】次に、このような凸版面6を用いて、実施
例1と同様にしてガラス基板上にR、G、Bの各色につ
いてドットパターンをそれぞれ形成し、カラーフィルタ
を作製した。次いで、こうして得られたカラーフィルタ
について、ドライフィルムにおける着色塗膜の利用効率
と歩留りおよび着色パターンの寸法精度をそれぞれ調べ
たところ、いずれも極めて良好であった。また、得られ
たカラーフィルタを用いてTFT駆動の液晶表示素子を
製造し、この液晶表示素子にテストパターンを表示させ
たところ、白ピンホールや色むら、変色などの表示画像
の欠陥が見られず、良好な表示が実現されることが確認
された。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のカラーフィルタの製造方法によれば、着色材が分散さ
れた樹脂組成物からなる着色固化膜が、ドライフィルム
から適度な弾性を有する合成樹脂製の版面(例えば凸版
面)に転写され、さらにこのような版面からガラス基板
のような透明基板上に転写されているので、透明基板へ
の着色固化膜の転写効率が高いうえに、寸法精度が良好
な着色パターンが形成される。
【0040】また、本発明の製造方法は、現像や露光の
フォトファブリケーションプロセス、洗浄プロセス等を
はじめとする液体処理工程を要さず、工程数が少なく簡
易化されている。したがって、本発明の方法によれば、
工程の煩雑さに起因する歩留りの悪さやコストの高さ等
の問題が解消され、耐熱性、耐薬品性、耐光性等が良好
で寸法精度に優れたカラーフィルタを、歩留り良く製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法の実施例に
おいて、ドライフィルムを製造する工程を説明するため
の図。
【図2】同実施例において、着色塗膜をドライフィルム
から凸版面を介してガラス基板へ転写する工程を説明す
るための図。
【図3】同実施例において、凸版面に形成されたレリー
フパターンを模式的に示す図。
【符号の説明】
1……ベースフィルム 2……着色塗膜 4……ドライフィルム 6……ポリウレタン樹脂製の凸版面 8……ガラス基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、少なくとも3種類の異な
    る色の着色層を所定の配置パターンで設けるカラーフィ
    ルタの製造方法において、 前記各色について、着色材が分散された樹脂組成物から
    なる着色固化膜を主層として有するドライフィルムか
    ら、所定のパターンを有し合成樹脂からなる版面に、該
    パターンに則して前記着色固化膜を転写した後、この転
    写された着色固化膜をさらに前記透明基板上に転写する
    ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記版面を構成する合成樹脂が感光性樹
    脂であり、前記版面のパターンが該感光性樹脂のフォト
    リソグラフィにより形成されていることを特徴とする請
    求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
JP23406195A 1995-09-12 1995-09-12 カラーフィルタの製造方法 Pending JPH0980216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23406195A JPH0980216A (ja) 1995-09-12 1995-09-12 カラーフィルタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23406195A JPH0980216A (ja) 1995-09-12 1995-09-12 カラーフィルタの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0980216A true JPH0980216A (ja) 1997-03-28

Family

ID=16964982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23406195A Pending JPH0980216A (ja) 1995-09-12 1995-09-12 カラーフィルタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0980216A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5552192A (en) Color filter and method for manufacturing it
EP0867748B1 (en) Production process of color filter for use in a liquid crystal display device
US6094247A (en) Color filter substrate with light-screening members arranged on the resin layer patterns and production method thereof
JP3190219B2 (ja) 液晶用カラーフィルターの製造方法及び液晶用カラーフィルター及び該カラーフィルターを具備する液晶パネル
JP2003066218A (ja) カラーフィルタの欠陥修復方法
JP2001183513A (ja) カラーフィルタおよびその製造方法、カラー液晶表示装置
KR20050032836A (ko) 컬러필터 기판의 제조방법
JP3576288B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH10123315A (ja) カラーフィルターの製造方法
US5578184A (en) Patterning process, process for producing optical recording medium, and process for producing color filter
JP2002341128A (ja) カラーフィルターおよび液晶表示素子の製造方法
JPH0980215A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH0980216A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH08152512A (ja) 画像形成方法およびカラーフィルタの製造方法
JPH07318713A (ja) 透明電極膜付きカラーフィルタ
JPH08171008A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH08179119A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH09189899A (ja) ブラックマトリクス基板、カラーフィルターおよび液晶パネルならびにそれらの製造方法
JPH11338134A (ja) 転写フィルム及びカラーフィルタの製造法
JPH09133915A (ja) 微細パターン形成方法及びマスター基板及びそれらを用いて形成されたカラーフィルター
JP2002372614A (ja) カラーフィルタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法
JP2000075121A (ja) カラーフィルタの製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
JPH07120611A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JPH10213704A (ja) 保護膜用組成物、それを用いたカラーフィルタ基板、及び液晶表示素子
JPH11149012A (ja) プラスチックカラーフィルターの製造方法、および該製造方法で製造したプラスチックカラーフィルター

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041102