JP2000046776A - 金属容器の内面被膜の欠陥検出方法および装置 - Google Patents

金属容器の内面被膜の欠陥検出方法および装置

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JP2000046776A JP10213333A JP21333398A JP2000046776A JP 2000046776 A JP2000046776 A JP 2000046776A JP 10213333 A JP10213333 A JP 10213333A JP 21333398 A JP21333398 A JP 21333398A JP 2000046776 A JP2000046776 A JP 2000046776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液を必要とせずに比較的低電圧で金属容
器の内面被膜の欠陥を確実かつ容易に検出することので
きる欠陥検出方法および装置を提供する。 【解決手段】 スピンドル4の外周に取り付けられてい
る導電性ブラシ10の導電性繊維28を、金属容器であ
る缶体20の内面被膜23に接触させるとともに、純水
7を導電性繊維28に供給する。その後、スピンドル4
を回転させることにより、導電性繊維28が回転するこ
とによって、純水7が微粒子化する。そして、導電性繊
維28と缶体20の金属本体22との間に直流電圧を印
加し、発生する漏洩電流から缶体20の内面被膜23の
欠陥の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面処理鋼板や
アルミニウム合金板等から成る金属容器の内面側を被覆
している合成樹脂製の内面被膜に生じている傷やピンホ
ール等の欠陥を検出するための方法および装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】金属製の容器がその充填物によって腐食
されることのないように、金属容器の内面を熱硬化性樹
脂塗膜や熱可塑性樹脂フィルム膜等の合成樹脂製の絶縁
体によって被覆することが従来広く行われている。そし
て、容器の充填物の性質によって、容器の内面に施され
る被膜の材質や厚さ、被膜の形成方法を決定する。な
お、被膜の厚さは通常、熱硬化性塗膜の場合には4μm
〜13μm、熱可塑性樹脂フィルム膜の場合には10μ
m〜30μmである。
【0003】しかし、被膜の形成時やその後の容器の加
工工程において、容器内面の被膜に傷やピンホール等の
欠陥が発生する場合があった。そして、被膜の欠陥を放
置したまま容器内部に充填物を封入すると、その充填物
によって容器本体の金属が腐食され、容器に腐食孔が発
生したり、容器に用いられている金属が充填物に溶出し
てフレーバーが損なわれる可能性があった。そのため、
充填物を容器内部に充填する前には、容器内面の被膜欠
陥を検出することが行われている。
【0004】その容器内面の被膜(塗膜)欠陥の検出方
法として、エナメルレータ法が知られている。このエナ
メルレータ法について説明する。まず、金属容器の内部
に電解液(例えば塩化ナトリウム水溶液)を注入し、そ
の中に検出装置の負極を浸漬する。次に、金属容器の金
属露出部に検出装置の正極を接触させて、これらの電極
の間に所定時間数V程度の電圧を印加する。そして、数
V程度の電圧を印加することによって流れる漏洩電流を
測定することにより、被膜欠陥を検出するものである。
【0005】また、容器内面の被膜(塗膜)欠陥の他の
検出方法として、特開昭63−44158号公報に開示
されているものが知られている。ここに開示されている
方法では、測定用電極を金属缶体の内面に、界面活性剤
を含有する電解質溶液を介して接触させ、その測定用電
極を移動させるとともに、測定用電極と金属缶体との間
に測定用電圧を印加する。その結果、金属缶体に金属露
出部が存在すれば、その金属露出部において漏洩電流が
発生する。その漏洩電流を測定することにより、金属缶
体の金属露出部、つまり被膜の欠陥を検出することがで
きる。
【0006】さらに、熱硬化性樹脂塗膜または熱可塑性
樹脂フィルム膜で被覆した金属板から成形したシームレ
ス容器内面の被膜欠陥の他の検出方法として、特開平6
−74941号公報に開示されているものが知られてい
る。ここに開示されている方法では、金属缶体内部に導
電性ブラシを挿入し、その先端部近傍を缶体内面に接触
させながら相対回転させるとともに、導電性ブラシと金
属缶体の開口部に接触させた電極片との間に800V〜
1000V程度の高圧直流電圧を印加させ、それらの間
に流れる電流値から缶体内面の被膜欠陥を検出するもの
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エナメルレー
タ法では、塩化ナトリウム水溶液などの電解液が用いら
れるために、容器の全数検査にこの方法を採用するとす
れば、全容器に対して電解液を逐一充填し、かつ排出す
る工程や容器から電解液を完全に除去するための洗浄工
程が必要となって工程が複雑化したり、容器の製造コス
トが高騰する可能性があり、容器の全数検査には採用さ
れていない。一方、容器の抜き取り検査にはこの方法が
広く採用されているが、容器内面の被膜欠陥を有する容
器が検査されることなく製品中に混入する可能性があっ
た。
【0008】また、特開昭63−44158号公報に開
示されている方法では、エナメルレータ法と同様に電解
液を使用するので、上述した技術的な不都合があり、こ
れに加えて、短時間で金属缶体内面全体の金属露出部を
検出することができない欠点や、湾曲した缶体底部の金
属露出部の検出ができない欠点があった。
【0009】さらに、特開平6−74941号公報に開
示されている方法では、電解液を介さず、導電性ブラシ
と電極片との間に800V〜1000V程度の高圧直流
電圧を印加するので、耐電圧がその高圧直流電圧よりも
低い材質および厚さのものによって缶体内面の被膜が形
成されている場合には、その高圧直流電圧により被膜が
絶縁破壊され、被膜が変質し、充填物から缶体本体を保
護することができなくなる可能性があった。また、印加
電圧を被膜の耐電圧よりも低い値に設定すると、被膜の
欠陥を確実に検出できない可能性があった。
【0010】つまりこの方法は、缶体内面有機被膜の厚
さが15μm〜30μmと厚い場合には検査可能である
が、有機被膜の材質や厚さ等により印加した直流電圧が
その有機被膜の耐電圧を超えていればたとえ正常な有機
被膜であっても印加した高電圧により破壊されてしまう
ので検査できない。具体的に有機被膜の耐電圧の例を示
すと、熱硬化性樹脂の水性塗料をスプレー塗装して焼き
付けたもので、厚みが5μm〜6μmのものは300V
〜400V、厚みが10μm〜13μmのものは800
V〜900V、ポリエステル樹脂フィルムを表面処理鋼
板に貼着した板材から薄肉化絞り成形した缶体のフィル
ム厚さが10μm〜13μmのものは1500V〜20
00V、同じフィルムで厚さが17μm〜20μmのも
のは2500V〜3000Vである。5μm〜6μmの
厚さの内面塗膜をもつ缶体でも、印加する電圧を低くす
れば塗膜の破壊は防止できるが、塗膜の欠陥の検出がで
きなくなる。微小な被膜の欠陥の検出には最低800V
〜1000V程度の印加電圧が必要となるのであって、
この程度の電圧を有機被膜に印加すると、有機被膜が破
壊されてしまい、欠陥の検出ができなくなるのである。
従って、安全係数を考慮すると、この方法では耐電圧が
約1200V以上の缶体内面有機被膜を有する缶体のみ
検査対象となり、それ以外の缶体についての検査には適
用できない不都合がある。
【0011】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、電解液を必要とせずに比較的低電圧で金
属容器の内面被膜の欠陥を確実かつ容易に検出すること
のできる欠陥検出方法および装置を提供することを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、金属容器の内
周面に施された絶縁性の被膜の欠陥を検出する金属容器
の内面被膜の欠陥検出方法において、導電性のブラシを
前記金属容器の内部に挿入して前記被膜に接触させると
ともに、前記被膜の表面に導電性の液体を供給し、前記
ブラシと前記金属容器とを相対回転させることにより前
記ブラシによって前記液体を微粒子化し、その状態で前
記ブラシと前記金属容器との間に5V以上30V以下の
低電圧を印加して漏洩電流を検出することを特徴とする
方法である。
【0013】したがって請求項1の発明によれば、導電
性のブラシに供給された導電性を有する液体を、ブラシ
と金属容器とを相対的に回転させることにより微粒子化
することによって、金属容器の内面被膜に生じた微少な
傷やピンホール等の欠陥にも液体の微粒子を侵入させる
ことができる。その結果、ブラシと金属容器の金属本体
との間に電圧を印加すると、それら微少な傷やピンホー
ル等の欠陥に侵入した液体の微粒子を介して漏洩電流が
流れ、被膜の欠陥を容易に検出することができる。
【0014】また、導電性を有する液体を用いることに
よって、ブラシと金属容器の金属本体との間に印加する
電圧が比較的低電圧でも、感度良く内面被膜の欠陥を検
出することができる。さらに、比較的低電圧の電圧を印
加することによって、金属容器の内面被膜が変質したり
破壊されたりすることを防ぐことができる。
【0015】さらに、低電圧を印加するだけなので、作
業者に対して安全性が高い。
【0016】また請求項2の発明は、請求項1の発明の
構成に加えて、前記導電性の液体が、比抵抗が12MΩ
・cm以上16MΩ・cm以下の純水であることを特徴
とする方法である。
【0017】したがって請求項2の発明では、導電性を
有する液体に純水を用いることによって、金属容器を自
然乾燥させ、または空気(室温程度または暖めた空気)
を吹き付けるだけで、乾燥後に金属容器の内面被膜に水
の痕跡が残らず、金属容器を検査前の状態に戻すことが
できる。その結果、電解液を用いるエナメルレータ法等
と比較して、検査工程の後工程に金属容器から電解液を
完全に除去するための洗浄工程を設けなくともよいの
で、金属容器の全数検査が可能である。また、電解液を
用いるエナメルレータ法等では、電解液等の残留物が金
属容器に付着していたために、その残留物によって金属
容器に付着跡が残る可能性と金属容器に充填される充填
物が汚染される可能性があるが、純水を用いることによ
って残留物による充填物の汚染の可能性を完全に取り除
くことができる。このことは、充填物が飲食物である場
合に特に有効である。
【0018】また請求項3の発明は、開口部を有する金
属容器の内周面に施された絶縁性の被膜の欠陥を検出す
る金属容器の内面被膜の欠陥検出装置において、前記金
属容器の開口部からその内部に挿入されるスピンドル
と、そのスピンドルの外周に拡張・収縮可能に取り付け
られ、導電性繊維から構成されるとともに前記金属容器
の内面に接触させられる1または2個以上の導電性のブ
ラシと、前記スピンドルと前記ブラシとを前記金属容器
の開口部からその内部に相対的に挿入する挿入手段と、
前記ブラシと前記金属容器とを相対的に回転させる回転
手段と、前記ブラシを構成する前記導電性繊維に導電性
を有する液体を供給する液体供給手段と、前記ブラシを
構成する前記導電性繊維と前記金属容器の金属本体との
間に5V以上30V以下の低電圧を印加する前記ブラシ
と同数個の電圧印加手段と、電圧を印加することによっ
て前記金属容器の前記被膜の欠陥を介して流れる漏洩電
流から前記金属容器の前記被膜の欠陥を検出する前記ブ
ラシと同数個の欠陥検出手段とを備えていることを特徴
とするものである。
【0019】したがって、請求項3の発明では、スピン
ドルの外周に拡張・収縮可能に取り付けられた1または
2個以上の導電性のブラシと金属容器とを相対的に回転
させる回転手段と、ブラシを構成する導電性繊維に導電
性を有する液体を供給する液体供給手段と、ブラシと同
数個の欠陥検出手段とをこの金属容器の内面被膜の欠陥
検出装置が備えていることによって、導電性を有する液
体を導電性繊維に供給し、ブラシの相対的回転によりそ
の液体を容易に微粒子化させることができる。その結
果、内面被膜の欠陥を容易に検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の具体例を、図面
を参照して説明する。まず、この発明の装置について説
明する。図1はこの発明による金属容器の内面被膜の欠
陥検出装置(以下、欠陥検出装置と記す)の一例を示す
概略図である。また、図2はその欠陥検出装置の平面図
である。
【0021】図1に示す欠陥検出装置1は、絶縁材製の
基台2上に設置されている。そして、その基台2の上に
第1支持部材3が接合して設けられている。その第1支
持部材3によってスピンドル4が基台2とほぼ平行でか
つ回転自在に支持されている。
【0022】このスピンドル4は厚肉の金属円管から形
成されており、そのスピンドル4の図1における左端部
に、ロータリージョイント5が取り付けられている。こ
のロータリージョイント5とスピンドル4とに連通孔6
が穿設されている。この連通孔6はスピンドル4の中空
部と外部空間とを連通するものであり、この連通孔6を
通して純水7をスピンドル4の中空部に注入することが
できる。また、スピンドル4が回転していても、常時純
水7をスピンドル4の中空部に注入することができるよ
うに連通孔6が構成されている。そして、この連通孔6
には外部空間からチューブ8が接続されている。このチ
ューブ8から注入ポンプ(図示せず)によって純水7が
連通孔6に導かれる。
【0023】さらに、ロータリージョイント5の図1に
おける左側には、四つの電極9(図1では一つのみ図示
する)が設けられている。これらの電極9はスピンドル
4に接合されているとともに、電極9のそれぞれの電気
的配線が独立してスピンドル4の内部を貫通し、後述す
る四つの導電性ブラシ10にそれぞれ独立して電気的に
接続されている。さらに、この四つの電極9は、電圧が
可変である四つの直流電源11(図1では一つのみ図示
する)の正極にそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】また、スピンドル4のうち第1支持部材3
の図1における右側の部分にギヤ12が固定されてい
る。このギヤ12は図2に示すようにこれと平行に配設
されたギヤ13と噛合している。また、このギヤ13は
減速機付きサーボモータ14の出力軸15に取り付けら
れている。この減速機付きサーボモータ14は、所望の
回転数でギヤ13を回転制御することができる。したが
って、ギヤ12とギヤ13とのギヤ比を予め設定してお
き、減速機付きサーボモータ14の回転数を制御するこ
とによって、スピンドル4の回転数を制御することがで
きる。
【0025】さらに、ギヤ12の図1における右側に
は、第2支持部材16が基台2に接合して設けられてい
る。この第2支持部材16の図1における右側には、円
盤状で外周にフランジ部を有する缶体受け17がスピン
ドル4と一体化して設けられており、この缶体受け17
は第2支持部材16に対して回転可能である。そして、
この缶体受け17のフランジ部とその近傍には四つの電
極18(図1では一つのみ図示する)が形成されてお
り、その四つの電極18のそれぞれが四つの直流電源1
1の負極にそれぞれ電気的に接続されている。これによ
り、四つの閉回路19が構成されている。なお、図1に
は、その内の一つの閉回路19のみが図示されている。
【0026】さらに缶体受け17は、検査対象の金属容
器である缶体20が図1における右側から移動してきた
際に、その缶体20を受け止め、かつ缶体20の開口部
を固定することができるように構成されている。また、
缶体受け17の電極18以外の部分は絶縁体から形成さ
れており、その内部には、スピンドル4の中空部を流通
する純水7が通る通路21が形成されている。この通路
21は、一方の端部がスピンドル4の中空部に連通して
おり、他方の端部が後述する導電性ブラシ10が存在す
る位置に開口している。そして、導電性ブラシ10に純
水7を供給する役目を果たしている。
【0027】なお、缶体20は有底円筒状に成形された
ものである。また、この缶体20の金属本体22の内面
に、エポキシ−フェノール系塗料やアクリル変性エポキ
シ−フェノール系塗料、またはエポキシ−尿素系塗料等
の塗料が液体の状態でスプレーされ、乾燥焼付けされ
て、内面被膜23が形成されている。なお、塗料の代わ
りに、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂フィルムを
金属板表面に貼着または押し出し被覆した樹脂被覆金属
板を絞り再絞り加工または絞りしごき加工により成形し
た缶体20でもよい。そのような缶体20では、熱可塑
性樹脂フィルムによる内面被膜23が形成されている。
さらに電極18は、缶体20が缶体受け17に受け止め
られ、固定された際に、その缶体20の開口端で金属面
が露出している金属本体(金属製本体)22と四つの電
極18とが電気的に接続されるように構成されている。
なお、この四つの電極18のそれぞれには、後述する四
つの導電性ブラシ10のそれぞれから流れる電流が流入
することができるように構成されている。
【0028】また、缶体受け17の図1における右側の
部分には、図3に示すように、スピンドル4の外周に互
いに等間隔をあけるとともに、その長手方向に亘って嵌
入孔(嵌入用溝)24が四つ穿設されている。そして、
この嵌入孔24のそれぞれには、ブラシ芯25が嵌入さ
れている。なお、このブラシ芯25は肉厚円筒状のもの
であり、その側面外周側と側面内周側とを連通するブラ
シ孔26が穿設されている。また、このブラシ芯25
は、図示しない導電性ブラシ収縮拡張カムによって、ス
ピンドル4の径方向に前後動可能に構成されている。さ
らに、このブラシ孔26には、ステンレス製のブラシカ
バー27によって挟持された導電性繊維28が多数本嵌
入して固定されている。この導電性繊維28は、アクリ
ル繊維等の合成繊維に硫化銅を結合させたものであり、
長期使用しても導電性が劣化しないものである。また、
導電性繊維28の太さは、50μm以上80μm以下の
ものが用いられている。これらブラシ芯25とブラシカ
バー27と導電性繊維28とから導電性ブラシ10が形
成されている。なお、図示していないが、缶体受け17
に設けられた純水7の通路21が、導電性ブラシ10に
純水7を常時供給できる構造を有している。
【0029】図4は図3の缶体20の内面における拡大
図である。ここに示すように、導電性繊維28はブラシ
カバー27から3mm〜10mm程度缶体20の内面側
に露出している。また、ブラシカバー27によって挟持
された複数本の導電性繊維28の厚さ(幅)は5mm程
度であり、奥行き(スピンドル4の中心軸線方向におけ
る長さ)は缶体20の中心軸線方向における缶体20の
長さとほぼ等しい長さとなっている。さらに、導電性繊
維28の先端部が缶体20の内面被膜23に接触し、か
つ導電性ブラシ10が相対回転している際における導電
性繊維28の先端部と缶体20の内面被膜23との追従
角θ(導電性繊維28の長手方向と、その導電性繊維2
8が接触する缶体20の箇所における接線方向とのなす
角)が(π/4)rad〜(4π/9)rad(45度
〜80度)となるように導電性繊維28の長さが設定さ
れている。なお、追従角が(π/4)radよりも小さ
い場合には、微少な欠陥部にブラシ先端が入り込むこと
ができず、それに対して(4π/9)radよりも大き
い場合には、被膜上をはねる傾向が生じ易いことから追
従角が決められる。
【0030】なお、導電性ブラシ10の導電性繊維28
は、スピンドル4が缶体20内に嵌入する際には、図示
しない導電性ブラシ収縮拡張カムによりブラシ芯25が
径方向における内方に移動することによってスピンドル
4側に収縮し、スピンドル4が缶体20内に嵌入した後
に、図示しない導電性ブラシ収縮拡張カムによりブラシ
芯25が径方向における外方に移動し拡張して、その先
端部が缶体20の内面被膜23に接触するように制御さ
れる。また、導電性ブラシ10の導電性繊維28は、ス
ピンドル4が缶体20から引き出される際には再び図示
しない導電性ブラシ収縮拡張カムによってスピンドル4
側に収縮し、スピンドル4が缶体20から引き出され
る。
【0031】ここで、電流を検出するための構成につい
て説明する。前記各電極9,18の間には直流電源11
を含む閉回路19が構成されており、さらに直流電源1
1の負極と電極18との中間には電流計29が設けられ
ている。そしてこの電流計29によって、缶体20の内
面被膜23を介して各電極9,18間に流れる電流を計
測することができる。さらに、この電流計29には、そ
れにより測定された電流値を解析し、缶体20の内面被
膜23に欠陥が生じているか否かを判定するデータ処理
判別器30が設けられている。また、直流電源11の正
極と電極9とを接続する導線の中間にはスイッチ31が
設けられている。このスイッチ31によって、缶体20
の内面被膜23への電圧の印加を、内面被膜の耐電圧よ
りも低い電圧に維持できるようにON・OFFすること
ができる。
【0032】なお、このデータ処理判別器30は、各導
電性ブラシ10毎に設置されている電流計29によって
検出された漏洩電流を抵抗やブリッジ回路により直流電
圧に変換する。漏洩電流は0〜2000μAの範囲内を
測定する。直流電圧は、ノイズ分を多少なりとも含んで
いるので、このノイズを取るためにノイズカット手法が
その直流電圧に施される。このノイズカットの方法に
は、従来知られているローパスやハイパス、バンドパス
フィルターがあるが、直流電圧の正規の波形と比較し
て、ノイズカット後の直流電圧の波形になまりや遅れが
発生してしまう。その発生を防止するために、図5に示
すフローチャートの処理を行うノイズ除去装置がデータ
処理判別器30に付加されている。ここに示すように、
まずステップ61では、電流計29によって検出された
漏洩電流を抵抗やブリッジ回路等によって直流電圧に変
換する。次に、ステップ62において、変換された直流
電圧をその波形から生波形とその交流成分(交流ノイズ
成分を含む)とに分離する。さらにステップ63におい
て、交流成分の位相遅れ分を補正する。そしてステップ
64において、位相遅れを補正された交流成分を生波形
から減算し、直流電圧を得る。このように、交流ノイズ
を含む直流電圧の波形を生波形とその交流成分とに分離
し、交流成分の位相遅れ分を補正した後、生波形から交
流成分を減算することによって、波形ゲイン分を極力抑
えることが可能となるとともに、ノイズ分を極力排除す
ることができる。
【0033】その後、ステップ65において、アンプに
より直流電圧の値を増幅させる。そして、ステップ66
において、最終的に得られた直流電圧のデータをAD変
換する。次いで、ステップ67において、検査測定時間
とデータサンプリング周期時間を設定し、データのピー
ク値、微分値(立ち上がり、立ち下がり)、積分値を計
測する。なお、データのピーク値は最大値を示し、微分
値は大きなデータのゆらぎの中から極端なデータの上下
度を判定する。また積分値は検査時間内のデータのトー
タル値を示すものである。また、ステップ68におい
て、それまでに検査され良品とされた缶体のピーク値、
微分値、積分値から算出されたそれらの平均値(AV
G)と標準偏差(σ)を求め、(AVG+4σ)を算出
し、その算出された良品の(AVG+4σ)を良否の判
定値として決定する。なお、良品とされた缶体のピーク
値、微分値、積分値は、その有機被膜の材質や厚みによ
り異なるものである。そして、ステップ69において、
検査された缶体のピーク値、微分値、積分値を良否の判
定値とそれぞれ比較する。次いで、ステップ70におい
て、検査された缶体のそれぞれの値が一つでも判定値よ
りも大きい場合には不良缶体と判別する。
【0034】なお、この実施例では、導電性ブラシ10
ごとに閉回路19が構成され、データ処理判別器30が
一つ設けられている。その理由について説明する。
【0035】仮に、スピンドル4の周囲にその周方向に
等間隔に設けられている四つの導電性ブラシ10が閉回
路19を共有し、かつデータ処理判別器30を共用して
いる場合において、内面被膜23の欠陥箇所が、ある箇
所とその箇所からスピンドル4の中心軸線において径方
向に89度の角度をなす箇所とに存在した場合を例に挙
げて説明する。
【0036】一つのデータ処理判別器30は、スピンド
ル4の中心軸線において径方向に90度毎に配置された
導電性ブラシ10のデータを同時にまとめて演算処理し
てしまう。それによって、データ処理判別器30におい
て、前述のある箇所における欠陥データの立ち上がりに
対し、その箇所からスピンドル4の中心軸線において径
方向に89度の角度をなす箇所における欠陥データの立
ち下がりを得てしまうので、これらを加算演算すると、
立ち上がりデータを立ち下がりのテータで打ち消し合う
可能性がある。つまりタイミングが合うと、ある欠陥箇
所における立ち上がりデータを別の欠陥箇所における立
ち下がりデータが打ち消してしまい、あたかも良品と変
わらぬ検出値を得ることになってしまう可能性がある。
そのため、導電性ブラシ一つに対し、一つの閉回路19
を構成するとともにデータ処理判別器を一つ設けてい
る。
【0037】ところで図1において、導電性ブラシ10
が取り付けられているスピンドル4の図1における右側
には、缶体20の底部を吸着保持するための吸着板32
が配置されている。この吸着板32は円盤状に形成され
ており、その外縁部でかつ図1における左側の部分に
は、ウレタン樹脂等からなる弾性部33が形成されてい
る。この弾性部33には、缶体20の底部に存し缶体外
方に突出している凸部が接触する。また、吸着板32の
中心には、吸引孔34が穿設されている。さらに、吸着
板32の図1における右側には、肉厚円管状のアーム3
5が吸着板32に接合されている。このアーム35は、
その軸線とスピンドル4の軸線とが一致するように設け
られている。また、吸着板32の吸引孔34とアーム3
5の中空部とが連通している。さらに、吸着板32が接
合しているアーム35の端部とは逆の端部には吸引チュ
ーブ36が接続されており、その吸引チューブ36とア
ーム35の中空部とが連通されている。また、この吸引
チューブ36は、吸引ポンプ(図示せず)に接続されて
おり、その吸引ポンプを作動させることによって、吸引
チューブ36とアーム35の中空部とを介して吸着板3
2の吸引孔34に空気を吸引することができるようにな
っている。そのため、缶体20の底部を吸着板32に吸
着させることができる。
【0038】アーム35は第3支持部材37によって支
持されている。この第3支持部材37は、その下部がサ
ドル38に接合されており、そのサドル38がスライド
ベース39上を摺動することができるように設けられて
いる。そして、このスライドベース39は基台2上に設
けられており、スピンドル4の軸線方向にサドル38が
摺動できるようになっている。さらに、図1におけるス
ライドベース39の右端部にサドル38が位置している
際には、缶体20が供給され、吸着板32に吸着される
ようになっており、かつ、スライドベース39の左端部
にサドル38が位置している際には、缶体20が缶体受
け17に受け止められ、缶体20の開口端で露出してい
る金属本体22が電極18に電気的に接続されることが
できるようになっている。
【0039】つぎに、缶体20を欠陥検出装置1に供給
し、排出する機構について説明する。図6は図1におけ
るVI−VI線断面図である。ここに示す缶体供給ステ
ーション41には、それに缶体20が滞留することなく
転動するように、水平面に対してきつい傾斜を有する缶
体供給路42が基台2に設けられている。また、缶体供
給ステーション41の下端部には、下ストッパ43が設
けられており、この下ストッパ43によって制止させら
れている缶体20の有無を検知する下缶体センサ44が
下ストッパ43の図6における上方に設けられている。
さらに、下ストッパ43の下端から缶体20の直径分だ
け缶体供給路42に沿って上方側に離れた位置に、上ス
トッパ45が設けられており、この上ストッパ45によ
って制止させられている缶体20の有無を検知する上缶
体センサ46が上ストッパ45の図6における上方に設
けられている。そしてこれら下ストッパ43と上ストッ
パ45には、エアシリンダの如きシリンダ(図示せず)
がそれぞれ接続されている。そして、下缶体センサ44
と上缶体センサ46とがそれぞれ缶体20の有無を検知
することによって、それらのシリンダ(図示せず)が作
動し、下ストッパ43と上ストッパ45をそれぞれ独立
して前後動することができるようになっている。つま
り、下ストッパ43と上ストッパ45のそれぞれが缶体
20を制止させたり、転動させたりすることができる。
【0040】また、缶体供給ステーション41の下端部
近傍には、欠陥検出装置1において缶体20を支持する
ための缶体支持部材47が二本設けられている。この缶
体支持部材47は、図1に示される第3支持部材37か
ら図1における左側へ水平方向に突出して設けられてい
る。そして、この二本の缶体支持部材47はそれらの間
隔が缶体20の半径程度の長さとなるように設けられて
おり、それらの缶体支持部材47の間に缶体20を載置
することができるようになっている。さらに、缶体支持
部材47の図6における上方には、二本の缶体支持部材
47の間に載置されている缶体20の有無を検出する缶
体検出センサ48が設けられている。
【0041】また、欠陥検出装置1の図6における左側
には、缶体排出ステーション49が設けられている。そ
して、缶体供給ステーション41の下端部の下側には、
プッシャ50が設けられている。このプッシャ50は、
検査の終了した缶体20を缶体排出ステーション49上
に押し出すものであり、エアシリンダの如きシリンダ
(図示せず)によって前後動することができるようにな
っている。また、缶体排出ステーション49は、プッシ
ャ50によって押し出された検査後の缶体20を、後工
程である不良缶体分別工程に移送するためのものであ
り、缶体20が転動するように水平面に対して緩い傾斜
を有する缶体排出路51が基台2上に設けられている。
【0042】つぎに、上記構成の欠陥検出装置1の作
用、すなわちこの発明による方法の一例について説明す
る。
【0043】まず、検査対象である缶体20が前工程か
ら缶体供給ステーション41の缶体供給路42に供給さ
れる。次に、上ストッパ45を制御する上缶体センサ4
6により缶体20が検出されると、上ストッパ45が降
下し、缶体20が制止させられる。そして、検査運転状
態になったときに、上缶体センサ46からの缶体20の
検出信号により、次行程に移行するために上ストッパ4
5が上昇する。それにより、缶体20が転動し、缶体供
給路42の下端に移動する。移動した缶体20が下缶体
センサ44により検出されると、下ストッパ43を下降
させ、下降した下ストッパ43によって缶体20が制止
される。なお、缶体20が下ストッパ43によって制止
させられたと同時に上ストッパ45が下降し、一つ後の
缶体20は上ストッパ45によって制止させられる。次
に、サドル38がスライドベース39の図1における右
端に静止している状態において欠陥検出装置1に缶体2
0が存在するか否かを判別する缶体検出センサ48によ
って、欠陥検出装置1に存する缶体20の有無を検出す
る。そして、缶体20が無い状態であれば下ストッパ4
3が上昇し、缶体20が転動して缶体支持部材47,4
7の間に嵌入する。缶体20が缶体支持部材47,47
の間に嵌入した直後に下ストッパ43が下降し、さらに
上ストッパ45が上昇して転動した一つ後の缶体20が
下ストッパ43によって制止させられる。次いで上スト
ッパ45が下降することによって転動した二つ後の缶体
20が制止させられる。
【0044】缶体支持部材47,47の間に嵌入した缶
体20は、その底部が吸引ポンプ(図示せず)によって
吸引孔34から空気が吸引されることにより、吸着板3
2の弾性部33に吸着する。そして、缶体20が吸着板
32に吸着された状態で、サドル38がスライドベース
39上を図1における左側に摺動することによって、缶
体20が図1における左側に移動し、缶体20の開口端
が缶体受け17の電極18に嵌入する。そして、缶体2
0と電極18が電気的に接続される。缶体20の開口端
が缶体受け17に嵌入した後、スピンドル4の嵌入孔2
4に嵌入している導電性ブラシ10が、導電性ブラシ収
縮拡張カム(図示せず)の作動により、スピンドル4の
中心からその径方向における外側に拡張する。拡張した
導電性ブラシ10は缶体20の内面被膜23に接触す
る。
【0045】また、純水注入ポンプ(図示せず)によ
り、イオン交換方式により製造された比抵抗が12MΩ
・cm〜16MΩ・cmである純水7がスピンドル4の
中央の中空部に注入される。そして純水7がスピンドル
4の中空部を流通し、通路21を通って導電性ブラシ1
0に供給される。さらに減速機付きサーボモータ14が
作動することにより、スピンドル4が予備回転状態とな
り高速で3回転程度回転し、それに伴い導電性ブラシ1
0が高速で回転する。導電性ブラシ10が回転すること
によって発生する遠心力と導電性ブラシ10を形成して
いる導電性繊維28による毛細管力によって、純水7が
内面被膜23に接触している導電性繊維28の先端に供
給される。また、導電性繊維28の先端に供給された純
水7は、導電性ブラシ10が高速で回転することにより
微粒子化される。そしてこの微粒子化された純水7は缶
体20の内面被膜23に発生している微小な欠陥に侵入
することができる。
【0046】図7は、内面被膜23に微小な欠陥が発生
している缶体の拡大断面図である。缶体20の金属本体
22の内面に形成されている内面被膜23に、微小な欠
陥である亀裂(ピンホール等を含む)52が発生してい
る。なお、この亀裂52では、金属本体22が缶体20
の内側に露出している。この亀裂52に微粒子化した純
水7が侵入し、金属本体22に接触する。
【0047】スピンドル4が予備回転状態を終了した
後、スイッチ31がオンとなり、導電性繊維28と缶体
20の金属本体22との間に直流電圧が印加される。そ
の後減速機付きサーボモータが検査回転状態に切り替わ
り、スピンドル4が低速で(π/2)rad(90度)
以上回転し、導電性ブラシ10が動回転状態となる。そ
の際、導電性繊維28が亀裂52上を通過すると、金属
本体22に接触した純水7を介して導電性繊維28と缶
体20の金属本体22との間に漏洩電流が流れる。その
漏洩電流は、電流計29において検出される。そしてそ
の漏洩電流値がデータ処理判別器30に送られる。この
データ処理判別器30によって缶体20の内面被膜23
に生じている欠陥の有無を判定する。判定方法は図5の
フローチャートに示す通りである。
【0048】検査回転が終了すると、スピンドル4が停
止し、スイッチ31がオフになる。そして、スピンドル
4の各嵌入孔24に嵌入した各導電性ブラシ10が、導
電性ブラシ収縮拡張カム(図示せず)の作動によりスピ
ンドル4の径方向における内側に収縮する。収縮された
導電性ブラシ10は缶体20の内面被膜23から離れ
る。その後、サドル38がスライドベース39上を図1
における右方向に摺動することにより、缶体20内から
スピンドル4が引き出される。そして、缶体20底部を
吸引するための吸引ポンプ(図示せず)が停止し、缶体
20の底部の吸引が停止することによって、解放状態と
なる。すると、缶体20底部が吸着板32の弾性部33
から離れ、缶体20は缶体支持部材47,47によって
支持される。その後、缶体検出センサ48で缶体20が
検知されると、プッシャ50が缶体20を押し出し、缶
体20が欠陥検出装置1から缶体排出ステーション49
の缶体排出路51上を転動する。その後、缶体20は後
工程である不良缶体分別工程(図示せず)に移送され
る。そして、その不良缶体分別工程において、欠陥検出
装置1によって内面被膜23に欠陥があると判定された
缶体20がパスラインから排除装置(図示せず)により
排出され、内面に欠陥がないと判断された缶体20は最
終製品とされる。他方、欠陥検出装置1に缶体20が存
在しないことを缶体検出センサ48が検出すると、下ス
トッパ43が上昇し、一つ後の缶体20が缶体支持部材
47,47の間に嵌入する。そして上述の作用を缶体供
給ステーション41に缶体20が無くなるまで繰り返
す。
【0049】つぎに、データ処理判別器30によって判
定された結果について、図8ないし図10を用いて説明
する。なお、これらの図のグラフにおいて示される検査
の方法における共通条件は次の通りである。用いられる
缶体20は、絞りしごき加工によって成形された後、内
面被膜23の材料となる液状の熱硬化性塗料を金属本体
22の内面にスプレーして焼き付けられたものである。
なお、その内面被膜23の厚さが5〜6μmになるよう
に形成されている。また、直流電源11の印加レベル
を、その電圧を5V〜30Vとし、その最大の電流を2
000μAとする。そして、比抵抗が16.0MΩ・c
mである純水7を検査に用い、その使用量は一缶体当た
り20mg〜30mgである。また、電流計29が指す
値が2000μAを超えた場合には、内面被膜23が破
壊されないように、スイッチ31が自動的に切られ、缶
体20の内面被膜23に電圧が印加されなくなるように
設定される。なお、印加電圧を上記範囲に設定したの
は、5V未満では内面被膜23の欠陥の検出感度が悪く
なり、一方、30Vを超える場合では、検出感度は充分
であるが、内面被膜23のダメージが大きくなりやすい
ためである。
【0050】図8は、スピンドル4の回転数を34.5
rpmとして回転させた場合における、3種類の缶体を
複数個検査した結果である。ここに示す◇は内面被膜2
3に欠陥が存在しない缶体20、□は内面被膜23に人
為的に引っ掻き傷を入れた缶体20、△は内面被膜23
となる熱硬化性塗料を金属本体22の内面にスプレーす
る以前に、金属本体22の内面の一部に「テラス46」
(シェル石油株式会社の商標名)なる潤滑油を付着させ
た缶体20である。
【0051】なお、図8に示すグラフの横軸はエナメル
レータ電流(単位はmA)を表し、縦軸はピーク電圧
(単位はデジット値)を表すものである。このエナメル
レータ電流とは、引っ掻き傷を前述のエナメルレータ法
を用いて検査した際に、電極と缶体との間に流れる電流
値を表すものである。そして、このエナメルレータ電流
をもって、引っ掻き傷の程度を特定している。また、ピ
ーク電圧とは、電流計29から変換された直流電圧の変
化において、ピークを示す電圧の値を指すものである。
なお、この具体例では、まず缶体20に対して本発明の
方法によりピーク電圧を測定し、その後、同一の缶体2
0に対してエナメルレータ法によりエナメルレータ電流
を測定した。これは、先にエナメルレータ法を用いて検
査を行うと、エナメルレータ法は塗膜欠陥を増大させる
傾向があるので、塗膜欠陥がある場合にはその欠陥を増
大させ、後で本発明の方法による検査では正確な測定結
果が得られないためである。
【0052】図8に示す検査結果から、◇で示す内面被
膜23に欠陥のない缶体20では、ほぼ全ての缶体20
にエナメルレータ電流が流れない、つまり欠陥がないと
判定される。また、□で示す内面被膜23に引っ掻き傷
の欠陥が生じている缶体20と△で示す塗料を塗布する
前に内面に油分を付着させた缶体20とでは、そのピー
ク電圧は、内面被膜23に欠陥のない缶体20のピーク
電圧よりも大きい値を示している。
【0053】また、図9は、図8での検査条件におい
て、スピンドル4の回転数を82rpmに変更して検査
を行った結果である。
【0054】さらに、図10は、図8での検査条件にお
いて、スピンドル4の回転数を145rpmに変更して
検査を行った結果である。
【0055】この図9の検査結果と図10の検査結果と
を図8の検査結果と比較する。缶体20の内面被膜23
の欠陥の種類それぞれについて比較すると、スピンドル
4の回転数が上昇するにしたがい、固有のエナメルレー
タ電流を示すそれぞれの欠陥が測定される際のピーク電
圧が下降することを示している。これは、導電性ブラシ
10の回転数が上昇するにしたがって、導電性ブラシ1
0が内面被膜23の欠陥を通過する時間が短くなり、ピ
ーク電圧の応答が鈍くなるためである。
【0056】これらのことから、缶体20の内面被膜2
3の欠陥を検出するために、検査する缶体20の種類、
および内面被膜23の種類と厚さ、導電性ブラシ10の
回転数、純水7の比抵抗、純水7の使用量、欠陥の形態
によりピーク電圧の閾値を設ける。そして、その閾値を
超えるピーク電圧を検出した缶体20を不良缶体として
決定し、パスラインから排除する。
【0057】実際に缶体20の内面被膜23の欠陥を判
定するには、まずピーク電圧の閾値や他の検査条件(ス
ピンドル4の回転数、缶体20の一缶体当たりの純水7
の供給量等)を決定するために、複数缶体の缶体20か
ら検査条件の決定用として数缶体抜き取る。そして、そ
れらの缶体20を検査条件を変えて検査することによ
り、缶体20を検査するために最適なピーク電圧の閾値
や他の検査条件を決定する。なお、缶体20の検査には
微量の純水7が用いられているので、エナメルレータ法
や他の従来の方法と比較して、缶体20を洗浄しなくと
も自然乾燥、または空気を吹き付けるだけで、短時間に
同じ缶体20を検査条件を変えて繰り返し検査すること
ができるとともに、検査に必要な電源電圧を極力抑え、
内面被膜23が破壊されることを防ぐことができる。一
方、エナメルレータ法では、内面被膜23の薄い缶体を
繰り返し使用すると、供給電流が大きいため、徐々に内
面被膜23が破壊されてしまう。
【0058】缶体20の検査条件が決定した後、缶体2
0の全数について検査を行う。これにより、検査対象の
缶体20の種類に最適な検査条件で検査を行うことがで
きるとともに、検査の高速化、正確化を図ることができ
る。
【0059】なお、この発明の実施例では、吸着板32
を図1における左側に移動させることによって、缶体2
0の内部にスピンドル4を挿入したが、この発明はこれ
に限定されることはなく、スピンドル4を移動させて缶
体20の内部に挿入してもよい。
【0060】また、この発明の実施例では、スピンドル
4を減速機付きサーボモータ14によって回転させ、缶
体20の内面被膜23を検査したが、この発明はこれに
限定されることはなく、スピンドル4の外周に取り付け
られている導電性ブラシ10と缶体20とを相対的に回
転させればよく、したがって缶体20を回転させ、内面
被膜23を検査してもよい。
【0061】さらに、この発明の実施例では、純水7が
注入ポンプ(図示せず)によって、導電性ブラシ10を
構成する導電性繊維28に供給されたが、この発明はこ
れに限定されることはなく、導電性ブラシ10を缶体2
0に挿入する前に予め純水7を導電性繊維28に吹き付
けてもよいし、予め缶体20の内面被膜23上に吹き付
けてから導電性ブラシ10を缶体20内に挿入してもよ
い。
【0062】そして、この発明の実施例では、導電性を
有する液体として純水7が用いられたが、この発明はこ
れに限定されることはなく、導電性を有する液体であれ
ばよい(例えば、エチルアルコールや他のアルコール、
純水に揮発性の液体を混合した混合液等)。なお、揮発
性の液体を用いることによって、検査後の缶体20の乾
燥が容易になる。
【0063】また、液体を流通させるスピンドル4の中
空部と缶体受け17の通路21とを可撓性パイプで連結
してもよい。これによって、導電性ブラシ10の拡張・
収縮の動作に可撓性パイプが追従し易く、安定的に液体
を導電性ブラシ10に供給させることができる。
【0064】さらに、この発明の実施例では、缶体20
の側部の内面被膜23を検査したが、この発明はこれに
限定されることはなく、缶体20の底部の内面被膜23
に、導電性繊維28を缶体20の側部の内面被膜23の
接触条件と同様に接触させることによって、その缶体2
0の底部の内面被膜23を検査することができる。
【0065】そして、この発明の実施例では、導電性ブ
ラシ10がスピンドル4の円周部に4個存在するように
設けたものを用いたが、この発明はこれに限定されるこ
とはなく、導電性ブラシ10の個数および検出回路であ
る閉回路19を増減させることができる。
【0066】また、この発明の実施例では、熱硬化性塗
膜を内面被膜23とする缶体20を検査したが、この発
明はこれに限定されることはなく、10μm〜20μm
の厚さの熱可塑性樹脂フィルムを内面被膜23とする缶
体20も検査することができ、溶接缶等のスリーピース
缶胴も検査することができる。
【0067】さらに、この発明の実施例では、電極9を
直流電源11の正極に接続するとともに、電極18を直
流電源11の負極に接続したが、これとは逆に電極9を
直流電源11の負極に接続するとともに、電極18を直
流電源11の正極に接続してもよい。なお、安全性とノ
イズ発生の軽減とから、実施例のように電極9を直流電
源11の正極に接続するとともに、電極18を直流電源
11の負極に接続することが望ましい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、導電性のブラシに供給された導電性を有する液体
を、ブラシと金属容器とを相対的に回転することにより
表面活性剤を使用することなく拡散・付着させて、金属
容器の内面被膜に生じた微少な傷やピンホール等の欠陥
にも液体の微粒子を侵入させることができる。そして、
ブラシと金属容器の金属本体との間に電圧を印加する
と、それら微少な傷やピンホール等の欠陥に侵入した液
体の微粒子を介して漏洩電流が流れ、その結果、被膜の
欠陥を容易に検出することができる。
【0069】また、導電性を有する液体を用いることに
よって、ブラシと金属容器の金属本体との間に印加する
電圧が比較的低電圧でも、感度良く内面被膜の欠陥を検
出することができる。さらに、比較的低電圧の電圧を印
加することによって、金属容器の内面被膜が変質したり
破壊されることを防ぐことができるとともに、厚さが薄
く耐電圧が低い内面被膜の検査にも有効である。
【0070】さらに、低電圧を印加するだけなので、作
業者に対して安全性が高い。
【0071】また請求項2の発明によれば、導電性を有
する液体に純水を用いることによって、金属容器を自然
乾燥させ、または空気(室温程度または暖めた空気)を
吹き付けるだけで、乾燥後に金属容器の内面被膜に水の
痕跡が残らず、金属容器を検査前の状態に戻すことがで
きる。その結果、電解液を用いるエナメルレータ法等と
比較して、検査工程の後工程に金属容器から電解液を完
全に除去するための洗浄工程を設けなくともよいので、
金属容器の全数検査が可能である。また、電解液を用い
るエナメルレータ法等では、電解液等の残留物が金属容
器に付着していたために、その残留物によって金属容器
に付着跡が残る可能性と金属容器に充填される充填物が
汚染される可能性があるが、純水を用いることによって
残留物による充填物の汚染の可能性を完全に取り除くこ
とができる。このことは、充填物が飲食物である場合に
特に有効である。
【0072】さらに請求項3の発明によれば、スピンド
ルの外周に拡張・収縮可能に取り付けられた導電性のブ
ラシと金属容器とを相対的に回転させる回転手段と、ブ
ラシを構成する導電性繊維に導電性を有する液体を供給
する液体供給手段と、ブラシと同数個の欠陥検出手段と
をこの金属容器の内面被膜の欠陥検出装置が備えている
ことによって、導電性を有する液体を導電性繊維に供給
し、ブラシと金属容器とを相対的に回転させることによ
って、その液体を容易に拡散・付着させることができ
る。その結果、内面被膜の欠陥を容易に検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の金属容器の内面被膜欠陥の検出方
法が用いられる金属容器の内面被膜の欠陥検出装置の一
例を示す断面概略図である。
【図2】 金属容器の内面被膜の欠陥検出装置を示す平
面図である。
【図3】 スピンドルが缶体に挿入された状態での、図
1におけるIII−III線断面図である。
【図4】 図3の拡大断面図である。
【図5】 ノイズ除去装置の処理を示すフローチャート
である。
【図6】 図1におけるVI−VI線断面図である。
【図7】 内面被膜に微小な欠陥が発生している缶体の
拡大断面図である。
【図8】 スピンドルの回転数が34.5rpmである
場合の缶体の検査結果のグラフを示す図である。
【図9】 スピンドルの回転数が82rpmである場合
の缶体の検査結果のグラフを示す図である。
【図10】スピンドルの回転数が145rpmである場
合の缶体の検査結果のグラフを示す図である。
【符号の説明】
1…欠陥検出装置、 4…スピンドル、 7…純水、
9,18…電極、 10…導電性ブラシ、 11…直流
電源、 17…缶体受け、 19…閉回路、20…缶
体、 22…金属本体、 23…内面被膜、 28…導
電性繊維、 29…電流計、 30…データ処理判別
器、 41…缶体供給ステーション、 49…缶体排出
ステーション、 52…亀裂。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属容器の内周面に施された絶縁性の被
    膜の欠陥を検出する金属容器の内面被膜の欠陥検出方法
    において、 導電性のブラシを前記金属容器の内部に挿入して前記被
    膜に接触させるとともに、前記被膜の表面に導電性の液
    体を供給し、前記ブラシと前記金属容器とを相対回転さ
    せることにより前記ブラシによって前記液体を微粒子化
    し、その状態で前記ブラシと前記金属容器との間に5V
    以上30V以下の低電圧を印加して漏洩電流を検出する
    ことを特徴とする金属容器の内面被膜の欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 前記導電性の液体が、比抵抗が12MΩ
    ・cm以上16MΩ・cm以下の純水であることを特徴
    とする請求項1に記載の金属容器の内面被膜の欠陥検出
    方法。
  3. 【請求項3】 開口部を有する金属容器の内周面に施さ
    れた絶縁性の被膜の欠陥を検出する金属容器の内面被膜
    の欠陥検出装置において、 前記金属容器の開口部からその内部に挿入されるスピン
    ドルと、 そのスピンドルの外周に拡張・収縮可能に取り付けら
    れ、導電性繊維から構成されるとともに前記金属容器の
    内面に接触させられる1または2個以上の導電性のブラ
    シと、 前記スピンドルと前記ブラシとを前記金属容器の開口部
    からその内部に相対的に挿入する挿入手段と、 前記ブラシと前記金属容器とを相対的に回転させる回転
    手段と、 前記ブラシを構成する前記導電性繊維に導電性を有する
    液体を供給する液体供給手段と、 前記ブラシを構成する前記導電性繊維と前記金属容器の
    金属本体との間に5V以上30V以下の低電圧を印加す
    る前記ブラシと同数個の電圧印加手段と、 電圧を印加することによって前記金属容器の前記被膜の
    欠陥を介して流れる漏洩電流から前記金属容器の前記被
    膜の欠陥を検出する前記ブラシと同数個の欠陥検出手段
    とを備えていることを特徴とする金属容器の内面被膜の
    欠陥検出装置。
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