JP3377385B2 - ピンホール検査装置 - Google Patents

ピンホール検査装置

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JP3377385B2
JP3377385B2 JP34002396A JP34002396A JP3377385B2 JP 3377385 B2 JP3377385 B2 JP 3377385B2 JP 34002396 A JP34002396 A JP 34002396A JP 34002396 A JP34002396 A JP 34002396A JP 3377385 B2 JP3377385 B2 JP 3377385B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、包装体の内部に内
容物を充填した物品のピンホールを検査するピンホール
検査装置に関する。 【0002】 【従来の技術】食材等(たとえばソーセージ、チーズ蒲
鉾、竹輪等)の製品は、一般的に陳列棚等に陳列して販
売される場合が多い。 【0003】ところで、製品を包装しないで陳列すると
製品が空気に触れて酸化してしまったり、雑菌が付着し
て腐食してしまうため非衛生的である。そして、腐食等
をした製品は廃棄処分等をする以外にはなく製品が多量
に無駄なってしまう。 【0004】そこで、食材等が外気に触れないようにす
るため合成樹脂等の包装体で密閉包装を施し、さらにこ
の包装体の両端をシールして衛生的で長期保存に耐えら
れるようにしている。 【0005】このように樹脂材料等で形成された包装体
の内部に食材等を充填した多数の製品が市場に流通し販
売されている。ところで、密閉包装された製品であって
も包装体に穴、破れ、シール不良(以下ピンホールとい
う)があったのでは、非包装製品と同様にその部分から
酸化や腐食が広がってしまう。 【0006】そこで、あらかじめ製品を市場に流通させ
る前に包装体に開いたピンホールを検査する必要があり
従来より多くのピンホール検査装置が使用されている。
このピンホール検査装置は、図9が示すように電荷を帯
電する帯電体20を流路の中央に配置し、電荷を放電す
るアース21を流路の両端に備え、この帯電体20とア
ース21に設けたブラシ状の陽極22と陰極23に被検
査物を接触させて流れた電流の大小で包装体のピンホー
ルの有無を検査していた。 【0007】すなわち、包装体にピンホールが存在する
とこのピンホールから導電体である食材等の内容物を通
じて大きな電流が流れる。これと比較しピンホールがな
い場合は、絶縁体である包装体の表面しか電流が流れな
いために流れる電流値が小さい。 【0008】この現象を利用し電源供給装置を通じて帯
電体20から製品に正電荷を与え、製品を通じてアース
21に所定値以上の大きさの電流が流れた場合、包装体
にピンホールがある不良品と判定している。 【0009】そして、不良品と判定した場合は、赤色灯
等を発光させながらブザー音等を出力するとともに、流
路の出口側の流出シュートにゲート等を設けて不良品を
他方の分岐シュートに排出している。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなピ
ンホール検査装置では、帯電体20とアース21にそれ
ぞれ設けたブラシ状の陽極22と陰極23に被検査物品
を接触させているため、被検査物品の表面を通じて必要
以上に大きな電流が面電流としてアース21まで流れて
しまう。 【0011】すると、良品であるにもかかわらず所定値
以上の大きさの電流が流れ不良品と判定される割合が多
くなってしまうという問題がある。具体的に良品が不良
品と判定される割合は、全体のうち約5%程度であっ
て、この5%の中には、確かに不良品も含まれているが
包装装置によって包装された製品に通常5%もの不良品
が存在することは考えられない。 【0012】現にこの5%の中には、相当数の良品が含
まれているので不良品と判定された製品の中からさらに
良品を選別しなければならないという問題もある。ま
た、陽極22及び陰極23を密集したブラシ状としてい
るために静電気によってこれらの電極に多量の塵や埃が
付着して製品が汚れてしまったり、検査精度が低下する
という問題もある。 【0013】さらに、これらブラシ状の電極は、金属等
からなる細長い導電体を多数植え付けたものなので、長
期間同一形状の製品を検査していると製品の形状に合わ
せるようにブラシの形状が変形してしまう。 【0014】このようにブラシの形状が変形するとこれ
までと異なる形状の製品を再度検査する際に電極が製品
に接触できない場合もある。ところで、円筒状等の製品
の両端には包装体をシールするシール部24があり、特
にピンホールはこのシール部24で多く発生する。 【0015】そのため、ブラシの変形によって電極が広
がったり湾曲したりするとシール部24に電極が接触で
きなくなり、この部分の検査精度が落ちてしまうという
問題もあった。 【0016】本発明は、前記事項に鑑み改良を加えたも
のである。すなわち、良品を不良品と判定する誤判定を
防ぎ検査精度の向上を図るとともに、塵や埃の付着が少
ない電極を備えることにより製品の汚れや検査精度の低
下を防止し、さらに、長時間検査に使用しても変形しな
い電極とすることにより高い信頼性を維持することがで
きるピンホール検査装置を提供することを技術的課題と
する。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明に係る特徴は、包
装体の内部に内容物を充填した被検査物品のピンホール
を検査するピンホール検査装置において、内部を中空と
した部材の内側周辺に少なくとも1つの電極を備え、
流を空間に放電することでこの空間中に存する被検査物
品に電荷を帯電する放電体と、前被検査物品の少なくと
も1点に接触してこの被検査物品に帯電した電荷を大地
へと放電するアースと、前記被検査物品を放電体による
帯電位置からアースによる放電位置へと搬送する搬送装
置と、前記アースを通じて流れた電流値を検出する電流
検出装置とを備え、前記電流検出装置により検出した電
流値の大小により前記被検査物品のピンホールの有無を
検出することを特徴としたピンホール検査装置としたこ
とである。 【0018】 【0019】 【0020】本願発明は、放電体から非接触で被検査物
品に正電荷を帯電していること及びアースに設けた電極
を被検査物品に点接触させているため、必要以上の電流
が被検査物品の表面を通じて放電体からアースまで瞬時
にして流れてしまうことを防止することができる。 【0021】また、本発明は、放電体の電極から被検査
物品の表面全体にかけて高電圧を印可できるためピンホ
ールの検出漏れを起こすことがない。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本実施の形態に係るピンホ
ール検査装置1を図1〜8に基づいて説明する。 (1)最初に、本実施の形態に係るピンホール検査装置
1の概略を説明する。 【0023】まず、このピンホール検査装置1は、図1
が示すように被検査物品9を搬送するローラ6を備えた
コンベヤ等からなる搬送装置7と、被検査物品9を挟み
込んで搬送する搬送ローラ8A,8Bと、被検査物品9
に正電荷を帯電する放電体2と、帯電した被検査物品9
から電流を放電させるアース3に設けた陰極3A,3
B,3C,3D,3Eとで構成している。 【0024】なお、この電流は、交流電流を整流回路に
より整流しさらに整形波形回路により整形波形した直流
電流である。さらに、放電体2に所定の電圧を印可する
電源供給装置4と、被検査物品9を通じて流れた電流値
を検出する電流検出装置5と、図示はしていないがピン
ホール検査装置1を制御する制御装置とで構成してい
る。 【0025】そして、放電体2によって帯電された被検
査物品9が陰極3A,3B,3C,3D,3Eに接触す
るとアース3を通じて電流が放電される。この放電され
た電流を電流検出装置で検出し、電流値が所定値以上の
場合に被検査物品9の包装体にピンホールが生じている
と判定する。 【0026】なお、この被検査物品9には、樹脂フィル
ム容器、樹脂チューブ容器、樹脂カップ及び樹脂ボトル
容器並びに樹脂フィルム製チューブ容器に食材等を充填
したものが含まれる。 (2)次に、本実施の形態に係るピンホール検査装置1
を具体的に説明する。 【0027】 最初にこのピンホール検査装置1は、
搬送装置7に備えたコンベヤ上で被検査物品9(被検査
物品9はチーズ入り蒲鉾、ソーセージ、竹輪等の食材を
合成樹脂等を積層した包装体に充填し、この包装体の両
端を座金11等でシールしたものである)をその長手方
向を進行方向として直列に配列しながら搬送する。 【0028】次に、このように搬送される被検査物品9
は、被検査物品9を挟み込んで放電体2へと搬送する搬
送ローラ8Aを通り、所定の電圧が印可されたリング状
の放電体2の内部を通過して正電荷が帯電される。 【0029】さらに、被検査物品9は、被検査物品9を
挟み込んでアース3へと搬送する搬送ローラ8Bを通
り、帯電した被検査物品9から電流を放電させるアース
3に設けた陰極3A,3B,3C,3D,3Eに接触す
る。 【0030】ここで、陰極は、5個の陰極3A,3B,
3C,3D,3Eからなり被検査物品9の上部表面に3
A,3Bが接触し、被検査物品9の下部表面に3C,3
Dがそれぞれ接触するとともに被検査物品9のシール部
に3Eが接触するようにしている。 【0031】ただし、本実施の形態とは異なり陰極の数
及び接触する位置は、被検査物品9の大きさや形状また
は包装体の材質によって最も検出精度が向上する数及び
位置として調節することができる。 【0032】なお、シール部10については、座金11
等がしっかりと締め付けられていない場合があり、特に
ピンホールが発生しやすいので陰極3Eを必ず接触させ
るようにすることが好ましい。 【0033】また、図示はしていないがこのピンホール
検査装置1が不良品を検出すると、まず音声と赤色灯等
を発光することによって不良品の存在を知らせ、この不
良品を良品の分岐シュートから異なる分岐シュートへと
流出させるアーム式振分装置を備えている。 【0034】すなわち、サーボ機構等を備えたゲートや
分離板等を設けて、ハイレベルスイッチ等でゲートや分
離板等の開閉をコントロールし不良品を良品のシュート
から別のシュートへと排出する。 【0035】また、振分装置としては、アーム式振分装
置の他にエアージェット式振分装置、ダンパー式振分装
置またはキャタセパ式振分装置を用いることもできる。
次に、放電体2及び陰極3A,3B,3C,3D,3E
の配置は、図2が示すように被検査物品9の一端に取り
付けた座金11等の中心位置から他端に取り付けた座金
11等の中心位置までの長さをLとして、一方の座金1
1等の中心位置から放電体2の中心位置までの距離がL
/2となるようにしている。 【0036】そして、陰極3A,3B,3C,3D,3
Eは、被検査物品9の長手方向の中心が放電体2の中心
位置にかかった場合に、まず陰極3A,3Bが被検査物
品9の短手方向の上部表面に接触し、さらに陰極3C,
3Dが被検査物品9の短手方向の下部表面に接触すると
ともに、陰極3Eがシール部の先端上部に接触するよう
にしている。 【0037】ここで、陰極3A,3B,3C,3Dに
は、ばね力等が付勢されていて被検査物品9が接触して
いない状態では、被検査物品9の短手方向の径Dよりも
縮径して配置している。 【0038】そして、陰極3A,3B,3C,3Dがそ
れぞれ被検査物品9に接触するとこの被検査物品9の上
部表面及び下部表面に向かって押し開かれ、被検査物品
9の表面に圧着された状態で被検査物品9の移動に伴い
陰極3A,3B,3C,3Dが回転する。 【0039】また、陰極3Eにもばね力等が付勢されて
いて、被検査物品9の短手方向の径Dの中心位置よりも
若干上部に配置している。そして、被検査物品9のシー
ル部の先端上部が接触し、その後、この被検査物品9の
上部表面に向かって押し上げられ、被検査物品9の表面
に圧着された状態で被検査物品9の移動に伴い陰極3E
が回転する。 【0040】 次に、本実施の形態にかかる放電体2
及びアース3に設けた陰極3A,3B,3C,3D,3
Eの材質及び形状について説明する。この放電体2及び
陰極3A,3B,3C,3D,3Eの材質は、インパー
ル、ステンレススチール、明焼鋼、クロムメッキ銅、ニ
ッケル等を使用するが、特に材質についての限定はな
い。 【0041】また、電極は、電極表面を鏡面に研磨した
ものを用いることが好ましい。次に、この放電体2の形
状は、図3が示すように内部に円形の中空部を有するリ
ング状であり、このリング状の放電体2の中空部を被検
査物品9が接触しないで通過する。 【0042】ここで、放電体2の形状は、リング状のみ
ならず枠体と観念される全ての形状が含まれる。また、
中空部の形状は、通過する被検査物品9の外形形状に合
致させる必要があるため、本実施の形態にかかる形状に
は限定されない。たとえば、通過する被検査物品9の外
形形状が直方体である場合は、中空部の形状を四角形に
することが考えられる。 【0043】次に、この放電体2の内周には、エンドミ
ル等によって切り欠きが入れてあり、切り欠きの中心位
置から隣の切り欠きの中心位置にかけて30°の角度を
なし、この切り欠きによって形成された凸状の陽極2a
が等間隔で計12個設けられている。 【0044】また、一方の陽極2aの凸状先端からこの
陽極2aと線対称である他方の陽極2aの凸状先端まで
の径が、被検査物品9の短手方向の径Dに4mmをプラ
スした長さとなっている。したがって、陽極2aと被検
査物品9とのギャップ長さが2mmとなる。 【0045】なお、これら陽極2aの個数やギャップ長
さは、本実施の形態には限定されず被検査物品9に最も
効率よく電荷を帯電させるように変更、調整することが
できる。 【0046】たとえば、陽極2aと被検査物品9とのギ
ャップ長さを大きくしたり、多少変形している被検査物
品9に対してピンホールの検出漏れを防止するために
は、陽極を多数設けることが好ましい。 【0047】さらに、同一材料、同一条件のもとでは、
電極の曲率半径が大きいほどまた電極表面積が増大する
ほど放電電圧が低下する。この場合においても、大きな
電圧を効率よく印加するために陽極2aの曲率半径及び
表面積を適時調整することが好ましい。 【0048】ところで、これらのことを総合すると陽極
2aは、先端が鋭角な針状電極または鋸歯状電極とする
ことが好ましい。次に、陰極3A,3B,3C,3D,
3Eは、図4が示すように3枚の平座金等を重ね合わせ
たもので、これら平座金等に導電体からなる金属棒等を
挿通して、これら平座金等と金属棒等をナット等によっ
て固定している。 【0049】そして、これらの平座金等を被検査物品9
の長手方向の表面に沿って回転可能に取り付けている。 次に、本実施の形態にかかるピンホール検査装置1
の検出原理について説明する。 【0050】最初に電源供給装置3に接続された放電体
2によって被検査物品9に所定の電圧を印可するととも
に正電荷が帯電される。その後、被検査物品9が陰極3
A,3B,3C,3D,3Eに接触するとこの被検査物
品9に帯電した電流がアース3を通じてグラウンドに落
ちる。 【0051】このように放電体2から被検査物品9を通
りさらにアース3を通じて流れた電流を電流検出装置5
によって検出する。ここで、検出した電流値が所定値以
上である場合にこの被検査物品9を覆う包装体にピンホ
ールが生じていることになる。 【0052】すなわち、被検査物品9を覆う包装体は絶
縁体であるので、この包装体にピンホールがなければ通
常ではアース3に電流は流れない。しかし、被検査物品
9に高電圧を印可していることから多少の電流が包装体
の表面を通ってアース3に流れる。このときの電流値は
非常に小さいものである。 【0053】これと比較して包装体にピンホールがある
とこのピンホールから被検査物品9の内部に充填された
導電体からなる食材等を通ってアース3に大きい電流が
流れることになる。 【0054】したがって、アース3に流れる電流値の大
小でピンホールの有無を判定することができる。そし
て、所定の電流値を境としてこの電流値よりも大きい電
流値が検出された場合、これを不良品とし、小さい電流
値が検出された場合、これを良品とする。 【0055】この場合、あらかじめ制御装置に所定の電
流値を記憶させておき、被検査物品9が通過する毎にこ
の電流値を検出して、記憶した電流値よりも大きな電流
が流れた場合には、この被検査物品9を不良品として排
出する。 【0056】また、図示しない制御装置は、PC(プロ
グラマブルコントローラ)を使用し、特にマイクロコン
トローラ、マイクロPC等の超小型PCを使用すること
が好ましい。 【0057】ここで、PCとは、論理演算、順序操作、
時限及び算術演算等の制御動作を行わせるための、制御
手順を一連の命令語の形で記憶するメモリを持ち、この
メモリの内容に従って諸種の機械プロセスの制御をデジ
タルまたはアナログの入力を介してデジタル方式で制御
する工業用電子装置をいう。 【0058】そして、このPCは、センサ信号を高速に
取り込み必要な論理演算を行い出力処理する等の制御を
行うことができ、制御全体を機能毎に分ける分散制御に
も対応できる。 【0059】一方、この制御装置は、50種類以上の製
品銘柄別の特性を記憶することができ、異なる被検査物
品9を検査する場合、銘柄切り替えの操作だけで対応す
ることができる。 【0060】特に、銘柄切り替えは、同一形状で外包材
の種類及び内容物が異なる場合に効果的である。 次に、本実施の形態にかかるピンホール検査装置1
の検査工程第1〜第4について説明する。 【0061】検査工程第1では、図5が示すようにロー
ラ6の回転力によって駆動されるコンベヤ等に案内され
て被検査物品9が45m/secの速度で搬入されてく
る。このとき、この被検査物品9は、図示はしていない
がベルト7の前方にV字型の案内溝が設けられているた
め強制的にその長手方向に向かって直列に配列される。 【0062】また、搬入速度を45m/secに設定す
るとこのピンホール検査装置1の検査能力は150個/
分となる。但し、搬入速度は、被検査物品9により適時
調節が可能である。 【0063】そして、ベルト7の後方には、被検査物品
9を放電体2の内部へと通過させるためのローラ8Aが
ローラ6と同一の速度で回転しながら被検査物品9の長
手方向と直交して上下に設けられている。 【0064】また、放電体2の後方には、被検査物品9
を陰極3A,3B,3C,3D,3Eに接触させるため
のローラ8Bがローラ6と同一の速度で回転しながら被
検査物品9の長手方向と直交して上下に設けられてい
る。 【0065】次に、検査工程第2では、図6が示すよう
にローラ8Aによって案内された被検査物品9がリング
状の放電体2の内部を通過する。このとき放電体2に
は、10KV〜15KVの高電圧が印可されていて、被
検査物品9に正電荷を帯電する。 【0066】なお、直流電流を直流増幅器によって増幅
することで、被検査物品9に最大約200μA程の電流
を帯電させることができる。そして、1OKV以上の電
圧をかけると10mm程度離れた距離にあるピンホール
までも電流が飛ぶことができる。 【0067】次に、検査工程第3では、図7が示すよう
にローラ8Bに案内されて被検査物品9は、ちょうどそ
の中心が放電体2の中心に来る位置でアース3の陰極3
A,3B,3C,3D,3Eに接触する。 【0068】ここで、陰極3A,3Bは、被検査物品9
の長手方向の上部表面に接触し、陰極3C,3Dは、被
検査物品9の長手方向の上部表面に接触し、さらに陰極
3Eは、被検査物品9のシール部に接触する。 【0069】そして、包装体にピンホールが生じている
場合は、ピンホールから被検査物品9内に充填された内
容物を通りさらにアース3を通じて大きな電流が流れ
る。この電流を電流検出装置5によって検出しあらかじ
め設定してある電流値と比較してピンホールの有無を判
定する。 【0070】次に、検査工程第4は、図8が示すように
陰極3A,3B,3C,3D,3Eは、被検査物品9の
移動に伴い上部表面及び下部表面を接触した状態で回転
する。 【0071】その後、被検査物品9は、図示はしていな
いがアース3の後方に配置されたコンベヤ等によってピ
ンホール検査装置1外に排出される。 (3)実施例 以下、本実施の形態にかかるピンホール検査装置1と従
来より用いられているピンホール検査装置との比較結果
を表に基づいて説明する。 【0072】このピンホール検査は、ピンホール検査装
置としてソーセージ用の検査装置を使用し、被検査物品
9(以下ワークという)は、内容物としてソーセージを
充填して、包装体として樹脂フィルム(フィルム材料:
ポリエチレン20+20ミクロンの積層体)を用いて密
閉包装をした。 【0073】そして、ワークは、長手方向の長さLが1
10mm、短手方向の長さDが13mmの樹脂フィルム
製チューブ製品である。また、ワークを5個用意し、こ
のうち良品を3個(A,B,Cとする)不良品を2個
(D,Eとする)として検査を行った。 【0074】次に、印可する電圧は10KVとし、帯電
された電流のうち9μAが空気放電量として測定され
た。そして、検出される電流値が150μA以上を不良
品と判定し、それ以下を良品と判定する。 【0075】なお、比較例1は、本実施の形態にかかる
ピンホール検査装置1である。 (比較例1)比較例1は、ワークに放電体2により正電
荷を帯電し、アース3側でワークに5点の陰極3A,3
B,3C,3D,3Eを接触させている。 【0076】そして、表が示すように良品Aの電流値は
57μA、良品Bの電流値は49μA、良品Cの電流値
は53μAが検出され、良品の平均電流値は53μAで
あった。 【0077】次に、不良品Dの電流値は186μA、不
良品Eの電流値は205μAが検出され、不良品の平均
電流値は196μAであった。したがって、不良品の平
均電流値を良品の平均電流値で除した値(以下S/N比
という)は3.7倍となった。 (比較例2)比較例2は、ワークに放電体2により正電
荷を帯電し、アース3側の陰極をブラシ状の電極として
ワークに接触させている。 【0078】そして、表が示すように良品Aの電流値は
89μA、良品Bの電流値は97μA、良品Cの電流値
は92μAが検出され、良品の平均電流値は93μAで
あった。 【0079】次に、不良品Dの電流値は173μA、不
良品Eの電流値は185μAが検出され、不良品の平均
電流値は179μAであった。したがって、S/N比は
1.9倍となった。 (比較例3)比較例3は、ワークにブラシ状の陽極によ
り正電荷を帯電させ、アース3側でワークに5点の陰極
3A,3B,3C,3D,3Eを接触させている。 【0080】そして、表が示すように良品Aの電流値は
82μA、良品Bの電流値は85μA、良品Cの電流値
は81μAが検出され、良品の平均電流値は83μAで
あった。 【0081】次に、不良品Dの電流値は185μA、不
良品Eの電流値は192μAが検出され、不良品の平均
電流値は189μAであった。したがって、S/N比は
2.3倍となった。 以上の結果から明らかなように本実施の形態にかかるピ
ンホール検査装置1の良品に対する検出電流の平均が、
他のピンホール検査装置の良品に対する検出電流の平均
よりも低い値である。 【0082】このように良品と不良品の検出電流の差が
大きいので、良、不良を判定するための電流の設定値を
高くすることができ、良品を不良品として判定すること
がなくなる。 【0083】すなわち、S/N比を大きくすることがで
き良品に対して精度の向上を図ることができる。なお、
不良品と判定する割合が、これまでのピンホール検査装
置では約5%程度であったものが、本実施の形態にかか
るピンホール検査装置1では、約0.4%に低下した。 【0084】 【発明の効果】本発明によれば、良品を不良品と判定す
る誤判定がなくなるので安定した検査精度を維持するこ
とができる。 【0085】具体的には、従来のピンホール検査装置に
比較して良品の中から不良品と判定される割合が約4.
6%も少なくなった。また、塵や埃の付着が少ない電極
を備えるているので、製品を汚してしまうことや長期間
検査に使用しても検査精度が低下することがない。 【0086】さらに、放電体の内部を通過しながら非接
触にて被検査物品に電流が帯電されること及びアースに
設けた陰極が点接触であるため長期間検査に使用しても
放電体及びアースに設けた電極が変形することがない。 【0087】したがって、高い信頼を維持することがで
きるピンホール検査装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本実施の形態に係るピンホール検査装置の斜視
図 【図2】本実施の形態に係るピンホール検査装置の側面
図 【図3】本実施の形態に係る放電体の断面図 【図4】本実施の形態に係るアースの断面図 【図5】本実施の形態に係るピンホール検査装置の検査
工程第1を示す図 【図6】本実施の形態に係るピンホール検査装置の検査
工程第2を示す図 【図7】本実施の形態に係るピンホール検査装置の検査
工程第3を示す図 【図8】本実施の形態に係るピンホール検査装置の検査
工程第4を示す図 【図9】従来のピンホール検査装置の側面図 【符号の説明】 1 ・・・ピンホール検査装置 2 ・・・放電体 2a・・・陽極 3 ・・・アース 3A,B,C,D,E・・・陰極 4 ・・・電源供給装置 5 ・・・電流検出装置 6 ・・・ローラ 7 ・・・搬送装置 8A,B・・・ローラ 9 ・・・被検査物品 10 ・・・シール部 20 ・・・帯電体 21 ・・・アース 22 ・・・陽極 23 ・・・陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−240569(JP,A) 特開 昭53−86294(JP,A) 特開 昭61−89551(JP,A) 実開 昭58−191559(JP,U) 特公 昭58−613(JP,B1) 実公 昭35−9958(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01N 27/61,27/92 G01M 3/00 - 3/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 包装体の内部に内容物を充填した被検査
    物品のピンホールを検査するピンホール検査装置におい
    て、内部を中空とした部材の内側周辺に少なくとも1つの電
    極を備え、 電流を空間に放電することでこの空間中に存
    する被検査物品に電荷を帯電する放電体と、 前記被検査物品の少なくとも1点に接触してこの被検査
    物品に帯電した電荷を大地へと放電するアースと、 前記被検査物品を放電体による帯電位置からアースによ
    る放電位置へと搬送する搬送装置と、 前記アースを通じて流れた電流値を検出する電流検出装
    置とを備え、 前記電流検出装置により検出した電流値の大小により前
    記被検査物品のピンホールの有無を検出することを特徴
    としたピンホール検査装置。
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