JP2000045849A - 内燃エンジンの完爆検出装置 - Google Patents
内燃エンジンの完爆検出装置Info
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Abstract
転させた場合でもエンジンの完爆判断を確実に行なうこ
とができる内燃エンジンの完爆検出装置を提供する。 【解決手段】 内燃エンジンのクランク軸が所定角度だ
け回転する毎にクランクパルスを発生し、クランクパル
スの発生間隔の時間を計測し、クランクパルスの発生間
隔のうちの1の発生間隔の計測時間とその1の発生間隔
に隣接する発生間隔の計測時間との時間差が所定時間を
越えたとき内燃エンジンが完爆したと判断する。
Description
爆を検出する完爆検出装置に関する。
ンジンにおいては、その内燃エンジンの始動動作開始
後、その燃焼が完全な状態、すなわち完爆状態に到達し
たか否かはエンジン音等のエンジン周囲の状態から運転
者の感覚により判断することができる。一方、据置型の
発電機用やコージェネレーション用の内燃エンジンの場
合、操作者は通常、遠隔操作でエンジン始動をするの
で、エンジンが完爆状態に達したことを操作者自身の感
覚で判断できる状態ではない。よって、エンジンの完爆
を検出する完爆検出装置を用いることにより操作者が遠
隔にて完爆状態に達したことを判断できるようされてい
る。
ジンのスタータモータによりクランク軸の回転が開始さ
れた後、そのエンジン回転数を検出し、そのエンジン回
転数が予め定められた所定回転数(1000rpm)を越
えたとき、エンジンの燃焼が完全な状態となり完爆した
と判断することが行われている。
従来の完爆検出装置においては、例えば、バッテリから
スタータモータへの印加電圧が高いこと等の原因によ
り、スタータモータがクランク軸をその所定回転数以上
に回転させる場合があり、そのような場合にはエンジン
が完爆状態に達していないにも拘わらず完爆したと誤判
断するという問題点があった。
がクランク軸を比較的速く回転させた場合でもエンジン
の完爆判断を確実に行なうことができる内燃エンジンの
完爆検出装置を提供することである。
完爆検出装置は、内燃エンジンのクランク軸が所定角度
だけ回転する毎にクランクパルスを発生するパルス発生
手段と、クランクパルスの発生間隔の時間を計測する時
間計測手段と、クランクパルスの発生間隔のうちの1の
発生間隔の計測時間とその1の発生間隔に隣接する発生
間隔の計測時間との時間差が第1所定時間を越えたとき
内燃エンジンが完爆したと判断する完爆判断手段と、を
備えたことを特徴としている。
出装置によれば、エンジンが完爆した後の爆発行程では
クランク軸の回転は加速傾向となる故、クランクパルス
の発生間隔のうちの爆発行程を含む発生間隔の計測時間
と爆発行程を含まない発生間隔の計測時間とでは時間差
が生じるので、1の発生間隔とその1の発生間隔に隣接
する発生間隔とのいずれかに爆発行程が含まれるなら
ば、1の発生間隔の計測時間と1の発生間隔に隣接する
発生間隔の計測時間との時間差が第1所定時間を越えた
場合には内燃エンジンが完爆したと判断することができ
る。よって、エンジン始動時にスタータモータがクラン
ク軸を比較的速く回転させた場合でもエンジンの完爆判
断を確実に行なうことができる。
置によれば、上記の時間差が得られる毎にその時間差を
積算して合計時間を得て、その合計時間が第2所定時間
を越えたとき内燃エンジンが完爆したと判断することに
より、エンジンの完爆判断の確実性を更に向上させるこ
とができる。
照しつつ詳細に説明する。図1は本発明による完爆検出
装置を適用したエンジン制御システムを示している。こ
のエンジン制御システムにおいては、回転体1及び電磁
ピックアップ2からなるクランク角センサ3が用いられ
る。回転体1は4サイクルの単気筒内燃エンジンのクラ
ンク軸4に設けられた円盤状のものであり、クランク軸
4の回転に連動して回転するようになっている。回転体
1の外周には磁性材からなる凸部5が被検出部として1
個だけ設けられている。電磁ピックアップ2は回転体1
の外周近傍に配置されている。回転体1が回転して凸部
5が電磁ピックアップ2近傍に接近したとき電磁ピック
アップ2からはクランクパルスが生成される。クランク
パルスはエンジンのピストン(図示せず)がほぼ上死点
位置にあるとき生成され、クランク角度720゜のうち
の0゜及び360゜に生成される。
ctric Control Unit:電子制御ユニット)6が接続され
ている。ECU6は、CPU11、RAM12,ROM
13、カウンタ14,出力インターフェース回路15〜
17、A/D変換器18及びクロック発生器19を備え
ている。カウンタ14は電磁ピックアップ2から出力さ
れたクランクパルスによってリセットされてクロック発
生器19から出力されたクロックパルスを計数し、リセ
ットされる直前の計数値を次のリセットまでの保持出力
する。なお、CPU11、RAM12,ROM13、カ
ウンタ14,出力インターフェース回路15〜17及び
A/D変換器18は共にバスに共通接続されている。
必要な吸気管内圧PB、冷却水温TW、スロットル開度
θth、排気ガス中の酸素濃度O2等のエンジン運転パラ
メータを検出する複数のセンサからのアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するために設けられている。CPU
11はこれらのエンジン運転パラメータ及びカウンタ1
4の時間Tnにより算出されるエンジン回転数Neを用
いて燃料噴射量や点火時期を決定し、その燃料噴射量だ
けの燃料噴射を指令するためにインジェクタ駆動指令を
発生し、また、点火時期を示す点火時期信号を発生す
る。
1からのインジェクタ駆動指令に応じてインジェクタ2
1を駆動する。インジェクタ21は内燃エンジンの吸気
管の吸気ポート近傍に設けられ、駆動されたとき燃料を
噴射する。出力インターフェース回路16はCPU11
からの点火時期信号に応じて点火装置22を活性化させ
る。出力インターフェース回路17はCPU11からの
エンジン始動指令に応じてスタータモータ23を駆動す
る。スタータモータ23は駆動時には図示しないバッテ
リの出力電圧が印加されるので、自身の回転軸の回転に
よりクランク軸4を回転させる。なお、CPU11はス
タータスイッチ(図示せず)の操作に応じてエンジン始
動指令を発生する。
タスイッチ(図示せず)の操作に応じて上記のエンジン
始動指令を発生して始動動作が開始された後、クランク
パルスに応答して完爆判別ルーチンを実行する。完爆判
別ルーチンにおいて、CPU11は図2に示すように、
先ず、初回フラグFFISRTが0であるか否かを判別
する(ステップS1)。初回フラグFFISRTはエン
ジン始動指令の発生後、完爆判別ルーチンを初めて実行
したか否かを示すフラグであり、初期値は初回を示す0
である。FFISRT=0ならば、変数nを1に等しく
し(ステップS2)、初回フラグFFISRTをセット
して1に等しくさせ(ステップS3)、カウンタ14の
計数値を時間Tnとして読み取って保持する(ステップ
S4)。
ラグFFISRTが0ではなく、FFISRT=1と判
別した場合には、変数nに1を加算して新たな変数nを
得て(ステップS5)、ステップS4に進んでカウンタ
14の計数値を時間Tnとして読み取って保持する。ス
テップS5の実行後、CPU11は変数nが奇数か否か
を判別する(ステップS6)。変数nが奇数であるなら
ば、この完爆判別ルーチンを一旦終了し、次のクランク
パルスに応答して完爆判別ルーチンを実行する。一方、
変数nが偶数であるならば、前回の時間Tn-1と今回の
時間Tnとの差ΔT(=Tn−Tn-1)を算出し(ステッ
プS7)、差ΔTの積算合計を合計時間Tsumとして算
出する(ステップS8)。そして、合計時間Tsumの絶
対値|Tsum|が所定時間Trより大であるか否かを判別
する(ステップS9)。|Tsum|≦Trならば、直ちに
完爆判別ルーチンを一旦終了し、次のクランクパルスに
応答して完爆判別ルーチンを実行する。|Tsum|>Tr
ならば、エンジンは完爆したとして完爆検出信号を発生
する(ステップS10)。完爆検出信号を発生した後
は、CPU11は完爆判別ルーチンの実行を取り止め
る。
の吸気、圧縮、爆発及び排気の各行程からなる1サイク
ル(クランク角度720゜)中では完爆した後には爆発
行程を含むクランク角度360゜の回転時間と、それ以
外の360゜の回転時間より短くなることに基づいて完
爆判別が行なわれている。すなわち、完爆する前におい
ては、スタータモータ23によってクランク軸4は回転
するので、1サイクル中の爆発行程を含むクランク角度
360゜の回転時間と、それ以外の360゜の回転時間
とはほぼ同一であるが、完爆した後の爆発行程ではクラ
ンク軸4の回転は加速傾向となるので、爆発行程を含む
クランク角度360゜の回転時間がそれ以外の360゜
の回転時間より短くなるのである。
回転である360゜毎に発生するクランクパルスの発生
間隔の時間T1,T2,T3,………を計測し、前回(奇
数番目)の計測時間Tn-1と今回(偶数番目)の計測時
間Tnとの差ΔTを算出し、その時間差ΔTを積算して
合計時間Tsum=(T1−T2)+(T3−T4)+……を求め
ると、爆発行程を含むクランク角度360゜の回転時間
とそれ以外の360゜の回転時間との差が合計時間Tsu
mとして積算されることになる。合計時間Tsumの絶対値
|Tsum|が所定時間Tr以下ならば、まだ完爆していな
いと判断することができ、絶対値|Tsum|が所定時間T
rより大きくなったならば、それは完爆したと判断する
ことができる。
ら所定時間Trと比較する理由は、エンジン始動指令の
発生後に完爆判別ルーチンを初めて実行するタイミング
として、クランク角度720゜のうちの0゜に対応した
クランクパルスに応答して実行する場合と、360゜に
対応したクランクパルスに応答して実行する場合とがあ
るので、奇数番目の時間Tn-1(T1,T3,……)及び
偶数番目の時間Tn(T2,T4……)のいずれが短くなる
か分からないからである。すなわち、図3に示したよう
に、エンジンの行程の推移としてはA及びBのいずれか
一方となるので、A及びBいずれの場合であっても完爆
判別ができるようにするためである。
ΔTを積算して合計時間Tsum=(T 1−T2)+(T3−
T4)+……を得ているが、時間差ΔTの積算をしない
で、時間差ΔT=T1−T2の絶対値|ΔT|が所定時間T
r1(Tr1<Tr)を越えたときエンジンが完爆したと
判断しても良い。また、上記した実施例においては、時
間差ΔTを積算して合計時間Tsum=(T 1−T2)+(T3
−T4)+……を得て、その合計時間Tsumの絶対値|Tsu
m|と所定時間Trと比較しているが、合計時間Tsumか
ら時間差ΔTの平均値をとってその平均値の大きさから
エンジンの完爆を判断しても良い。
ク軸4が360度回転する毎にクランクパルスを発生す
るようになっているが、例えば、180度毎にクランク
パルスを発生し、180度毎のクランクパルスの発生間
隔のうちの爆発行程を含む1の発生間隔の計測時間とそ
の1の発生間隔に隣接する発生間隔の計測時間との差に
基づいて完爆を判断しても良い。
を単気筒内燃エンジンに適用した場合について説明した
が、多気筒内燃エンジン、特に気筒間で同一のクランク
角度間隔で爆発行程が生じない不等間隔爆発を行なうV
型多気筒エンジンに本発明を適用することができる。更
に、上記した実施例においては、本発明を4サイクル内
燃エンジンに適用した場合について説明したが、2サイ
クル内燃エンジンにも本発明を適用することができる。
では、インジェクタ21によって燃料が噴射供給される
が、キャブレタによって燃料を供給する内燃エンジンで
も良い。また、燃料としてガソリン等の液体燃料ではな
く天然ガス等の気体燃料を用いる場合にはガス弁を用い
て燃料供給しても良い。
れば、エンジンが完爆した後の爆発行程ではクランク軸
の回転は加速傾向となる故、クランクパルスの発生間隔
のうちの爆発行程を含む発生間隔の計測時間と爆発行程
を含まない発生間隔の計測時間とでは時間差が生じるの
で、1の発生間隔の計測時間とその1の発生間隔に隣接
した発生間隔の計測時間との時間差が第1所定時間を越
えたときには内燃エンジンが完爆したと判断することが
できる。よって、エンジン始動時にスタータモータがク
ランク軸を比較的速く回転させた場合でもエンジンの完
爆判断を確実に行なうことができ、完爆の誤判断を防止
することができる。
発電機用やコージェネレーション用の内燃エンジンを遠
隔操作で始動するシステムに用いると好適であり、完爆
状態に達したことを遠隔にて的確に判断することができ
る。更に、本発明の内燃エンジンの完爆検出装置によれ
ば、上記の時間差が得られる毎にその時間差を積算して
合計時間を得て、その合計時間が第2所定時間を越えた
とき内燃エンジンが完爆したと判断することにより、エ
ンジンの完爆判断の確実性を更に向上させることができ
る。
る。
との関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内燃エンジンのクランク軸が所定角度だ
け回転する毎にクランクパルスを発生するパルス発生手
段と、 前記クランクパルスの発生間隔の時間を計測する時間計
測手段と、 前記クランクパルスの発生間隔のうちの1の発生間隔の
計測時間と前記1の発生間隔に隣接する発生間隔の計測
時間との時間差が第1所定時間を越えたとき前記内燃エ
ンジンが完爆したと判断する完爆判断手段と、を備えた
ことを特徴とする完爆検出装置。 - 【請求項2】 前記完爆判断手段は、前記時間差が得ら
れる毎に前記時間差を積算して合計時間を得て、その合
計時間が第2所定時間を越えたとき前記内燃エンジンが
完爆したと判断することを特徴とする請求項1記載の完
爆検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21418698A JP3779826B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 内燃エンジンの完爆検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21418698A JP3779826B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 内燃エンジンの完爆検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045849A true JP2000045849A (ja) | 2000-02-15 |
JP3779826B2 JP3779826B2 (ja) | 2006-05-31 |
Family
ID=16651671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21418698A Expired - Fee Related JP3779826B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 内燃エンジンの完爆検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3779826B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182797A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Denso Corp | 単気筒4サイクルエンジンの制御装置 |
JP2010144619A (ja) * | 2008-12-18 | 2010-07-01 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンの始動制御装置 |
-
1998
- 1998-07-29 JP JP21418698A patent/JP3779826B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007182797A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Denso Corp | 単気筒4サイクルエンジンの制御装置 |
JP4539562B2 (ja) * | 2006-01-06 | 2010-09-08 | 株式会社デンソー | 単気筒4サイクルエンジンの制御装置 |
JP2010144619A (ja) * | 2008-12-18 | 2010-07-01 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンの始動制御装置 |
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---|---|
JP3779826B2 (ja) | 2006-05-31 |
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