JP2000044793A - ガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法、ガラスストランドの切断物、及び集束剤 - Google Patents

ガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法、ガラスストランドの切断物、及び集束剤

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JP2000044793A
JP2000044793A JP10227529A JP22752998A JP2000044793A JP 2000044793 A JP2000044793 A JP 2000044793A JP 10227529 A JP10227529 A JP 10227529A JP 22752998 A JP22752998 A JP 22752998A JP 2000044793 A JP2000044793 A JP 2000044793A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスストランドの切断物と熱可塑性樹
脂とを加熱混練してガラス繊維強化熱可塑性樹脂を製造
する際、ふくれが少なく機械的特性の良い成形品を作業
効率よく製造する方法を提供することである。 【解決手段】 (A)キシリレンジイソシアネート成分
とポリエステルポリオール成分とを構成単位として含む
ポリウレタン樹脂、(B)カップリング剤、及び(C)
潤滑剤を主に含有する集束剤を、ガラス繊維フィラメン
トに対し固形分換算付着率が0.40%以下で付着させ
次いで得られるガラスストランドを切断させ、次いで、
そのガラスストランドの切断物と熱可塑性樹脂とを加熱
混練してガラス繊維強化熱可塑性樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維強化熱
可塑性樹脂の製造方法、ガラスストランドの切断物、及
び集束剤に関する。さらに詳しくは、製造時に腐食性ガ
スが発生しにくく、かつ、ふくれが少なくまた機械的特
性に優れたガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法、そ
の製造に使用可能なガラスストランドの切断物、及び集
束剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱可塑性樹脂をガラスチョッ
プドストランドで補強したものは、自動車産業や装置産
業等、幅広い分野で用いられている。このようなガラス
繊維強化熱可塑性樹脂を製造するには、一般には、ガラ
スチョップドストランドと熱可塑性樹脂とを300℃未
満で加熱して成形することが多かった。
【0003】しかし、近年、機械部品、電気電子分野な
どで表面実装技術(SMT)対応部品やリレー封止剤等
に用いるための精密製品用のガラス繊維強化熱可塑性樹
脂成形品などの需要が高まるにつれ、原料の熱可塑性樹
脂として液晶性ポリエステル(LCP)、半芳香族ポリ
アミド等のさらに高温で処理する必要のあるものを使用
することが多くなり、加熱成形するときの温度が300
〜400℃等の高温にする必要もでてきている。この場
合、ガラスチョップドストランド製造のために用いた集
束剤の分解のため、成形時にガスの発生が起こり、その
ため、得られる成形品は、ふくれをもったり、また、機
械的特性の低下が起こりやすいという問題があった。さ
らに、そのようにして製造した成形品を、移動体通信、
ノート型パソコン等のリレーやコネクタ等に用いると、
腐食性のガスを徐々に発生するため、成形品近くの金属
を腐食させ、そのため、接触不良の原因となりトラブル
を生じやすいという問題があった。
【0004】腐食性ガスの発生を少なくするため、集束
剤を少量付着させたガラスチョップドストランドと、熱
可塑性樹脂とから成形品を製造することも考えられる
が、混練成形時に、毛羽立ちが発生しやすく、作業能率
が著しく低下するという問題があり、作業能率を維持す
るため、集束剤が0.5%以上付着したガラスストラン
ドを使用しなければならないことが一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題に鑑み、ガラスストランドの切断物と熱可塑性樹
脂とを加熱混練してガラス繊維強化熱可塑性樹脂を製造
する際、ふくれが少なく機械的特性の良い成形品を作業
効率よく製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うに、成形時に発生するガスの問題と混練成形時の作業
能率低下との問題、すなわち、これら相反する問題を同
時に解決するため鋭意努力した。その結果、意外にも、
ある種の集束剤を少量付着させたガラス繊維チョップド
ストランドを、熱可塑性樹脂とともに高温で成形する
と、本発明の目的が達成しうることを見いだし、本発明
をなすに到った。
【0007】本発明は、(A)キシリレンジイソシアネ
ート成分とポリエステルポリオール成分とを構成単位と
して含むポリウレタン樹脂、(B)カップリング剤、及
び(C)潤滑剤を主に含有する集束剤を、ガラス繊維フ
ィラメントに対し固形分換算付着率が0.40%以下で
付着させ次いで得られるガラスストランドを切断させ、
次いで、そのガラスストランドの切断物と熱可塑性樹脂
とを加熱混練して得ることを特徴とするガラス繊維強化
熱可塑性樹脂の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリウレタン樹脂
(A)は、キシリレンジイソシアネート成分(キシリレ
ンジイソシアネート単位)とポリエステルポリオール成
分(ポリエステルポリオール単位)とを含む。キシリレ
ンジイソシアネートとしては、オルトキシリレンジイソ
シアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキ
シリレンジイソシアネート、又はそれらの混合物が使用
できるが、メタキシリレンジイソシアネートが好適であ
る。
【0009】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、アルコール成分と酸成分との脱水結合により得られ
る公知のものを使用できる。そのアルコール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−プロパンジオール、ブチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ペンタエリスロール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール等を例示することができる。ポリエステルポ
リオール成分を形成するための酸成分としては、コハク
酸、アジピン酸、アゼラン酸、セバシン酸、ドデカンジ
カルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シク
ロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフエニルジカルボ
ン酸、トリメリット酸等を例示することができる。ポリ
エステルポリオール成分は、上記以外にも、ε−カプロ
ラクトン等の環状エステルの開環重合反応によって得ら
れるポリエステルポリオール(例えば、ポリ(ε−カプ
ロラクトン)ポリオール)及びこれらの共重合ポリエス
テルポリオールをも使用できる。これらのポリエステル
ポリオールは、公知のものを使用することができるが、
分子量が500〜4000の範囲にあるものが好まし
い。
【0010】ポリウレタンポリマーを製造するには、例
えば、キシリレンジイソシアネートとポリエステルポリ
オールとを、30〜130℃で無溶媒下又は少量の有機
溶媒存在下に加熱することにより行うことができる。な
お、加熱反応を行うときには、前記ポリエステルポリオ
ールの説明中で述べたアルコール成分から選ばれるポリ
オールを共存させて行うこともできる。
【0011】ポリウレタンポリマーを製造するとき有機
溶媒を使用する際は、イソシアネートと反応せず、か
つ、水に溶解するものであれば特に限定されないが、メ
チルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホル
ムアミド(DMF)等を使用することができる。
【0012】ポリウレタンポリマーを乳化してポリウレ
タンエマルジョンを製造する方法としては、以下の自己
乳化法と乳化剤使用法とがあるが、これらを適当に組み
あわせても良い。 1)ポリウレタンポリマーの側鎖又は末端にイオン性基
(スルホン酸基、アミノ基、カルボキシル基等)又は非
イオン性親水性基(ポリエチレングリコール、ポリオキ
シアルキレングリコール等)を導入することにより親水
性を付与した後、自己乳化により水中に分散又は溶解す
る方法。 2)ポリウレタンポリマーを製造する際、モノマーとし
て、ポリエステルポリオール成分及びキシリレンジイソ
シアネート成分以外に、ポリエチレングリコール又はモ
ノアルコキシポリエチレングリコールのような水溶性ポ
リオールを共存させて行い、水に比較的溶解しやすいポ
リウレタン樹脂として水中に分散又は溶解させて自己乳
化する方法。 3)ポリウレタンポリマーに存在するイソシアネートを
ブロック剤(アルコール、オキシム等)でブロックした
ポリマーを乳化剤と機械的剪断力を用いて強制的に分散
する方法。 4)ポリウレタンポリマーを特にブロック剤を使用せず
に乳化剤と機械的剪断力により強制的に水中で分散させ
る方法。 また、乳化させるときあるいは乳化させた後、イソシア
ネート基を有するポリウレタンポリマーに鎖延長剤を加
えることにより、さらに分子量の高いポリウレタンエマ
ルジョンを製造することもできる。その際の鎖延長剤と
しては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ヒドラジン、N,N―
ジメチルヒドラジン等の公知のものを使用することがで
きる。
【0013】本発明では、ポリウレタン樹脂として、通
常、以上のようにして製造したポリウレタンエマルジョ
ンを用いることができる。
【0014】本発明に用いるカップリング剤(B)とし
ては、通常、シランカップリング剤を用いる。シランカ
ップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(ビニルベ
ンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン塩酸塩、γ−メタアクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、ビニル−トリ(β−メトキシエトキシ)
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、又はそれらの混合物が好適である。
【0015】本発明に用いる潤滑剤(C)としては、テ
トラエチレンペンタミンジステアレート、ブチルステア
レート等を用いることができる。
【0016】本発明においては、必要に応じて集束剤中
に、帯電防止剤の他、従来公知のポリ酢酸ビニル共重合
体エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ポリエス
テル樹脂エマルジョン等、通常の集束剤中に用いる公知
の成分を含ますこともできる。
【0017】本発明において集束剤を製造するときは、
ポリウレタン樹脂、カップリング剤、潤滑剤を、固形分
換算(重量%)で、それぞれ、(1〜20):(0.1
〜5):(0.01〜5)の割合で混合して水で希釈し
100重量部にして集束剤を製造する方法が好ましい。
【0018】このような集束剤を、公知の方法によりガ
ラス繊維フィラメントに付着してガラスストランドを得
ることができる。例えば、溶融したガラスをブッシング
から紡糸してガラス繊維フィラメントを作成するときに
サイズアプリケーターを適用してガラスストランドを得
ることができる。
【0019】本発明に用いられるガラス繊維としては、
一般に熱可塑性樹脂を強化するものに使用されうるもの
であれば特に限定されないが、Eガラスが好適に使用で
きる。
【0020】集束剤をガラス繊維フィラメントに付着さ
せてガラスストランドを得る場合、本発明においては、
集束剤の付着率(固形物換算)を、通常に使用するとき
よりも少なく適用する。少量の付着量(0.40%以
下)で皮膜の伸びが良く、接着性も良いからである。な
お、本明細書において、集束剤の付着率は、特に断らな
い限り、固形物換算で表すものとする。
【0021】ガラス繊維に付着される集束剤の量は、固
形物換算でガラス繊維に対して0.40%以下、好まし
くは、0.10〜0.29%である。付着率が0.10
%を越えないと集束性が悪くなりやすく、ガラスストラ
ンドの切断物と熱可塑性樹脂とを混練して成形品を製造
する際、糸割れや毛羽立ちが発生しやすく作業性が悪く
なりやすい。付着率が0.40%を越えると、成形時に
ガスの発生が起こり、また、得られる成形品のふくれが
おこり、その機械的特性が悪くなる。成形品のふくれを
さらに抑制させ機械的特性を良くするためには、付着率
が0.29%以下であることが好ましい。
【0022】本発明においては、ガラスストランドを切
断させることにより、通常、ガラスチョップドストラン
ドとしてガラスストランドの切断物を得、次いで、その
ガラスストランドの切断物と熱可塑性樹脂とを加熱混練
してガラス繊維強化熱可塑性樹脂を製造する。
【0023】本発明において加熱混練するときの温度
は、通常、300℃以上、好ましくは300〜400℃
である。
【0024】本発明で用いる熱可塑性樹脂は300℃以
上で成形する必要があるものが好適であり、300〜4
00℃で成形するものがさらに好適である。そのような
熱可塑性樹脂としては、液晶性ポリエステル(LC
P)、半芳香族ナイロン、ポリフエニレンスルフィド、
ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケト
ンを例示できる。そのうち、熱可塑性樹脂としてLCP
を用いると本発明の製造方法においては、ふくれが発生
するときの温度が高くなるので特に好適である。
【0025】本明細書でいう液晶性ポリエステルとは、
例えば、芳香族オキシカルボキシレート単位、芳香族ジ
オキシ単位、芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキ
シド単位などを含む溶融成形可能な液晶性ポリエステル
ポリマーである。芳香族オキシカルボキシレート単位を
構成するためのヒドロキシカルボン酸モノマーとして
は、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香
酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、アル
キル基又はハロゲン基を有する4−ヒドロキシ安息香酸
等を例示することができる。
【0026】芳香族ジオキシ単位を構成するための芳香
族ジオールモノマーとしては、ハイドロキノン、2位又
は/及び4位にアルキル基又はアリール又はハロゲン基
を有するハイドロキノン、2,6―ジヒドロキシナフタ
レン、4,4‘−ビフェノール、レゾルシノール、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルメタンを例示することが
できる。芳香族ジカルボニル単位を構成するための芳香
族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、アルキル基又
はハロゲン基を有するテレフタル酸、4,4‘−ビフェ
ニルジカルボン酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、
4,4‘−ジカルボキシジフェニルエーテル、イソフタ
ル酸を例示することができる。そのようなLCPの中で
は、エコノール系液晶ポリエステル(下記式Iで示され
る)、ベクトラ系液晶ポリエステル(下記式IIで示され
る)、X7G系液晶性ポリエステル(下記式IIIで示さ
れる)等が好適である。なお、これらは、それぞれ、耐
熱性の違いにより、I型、 II型、 III型に分類されるも
のである。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】 本発明に用いることができる半芳香族ナイロンとして
は、変成PA6T、例えば、PA6TとPA66との共
重合体等が好適である。また、三井石油化学製の商品名
アーレンも好適である。本発明において、ガラスストラ
ンドの切断物と熱可塑性樹脂とから成形品を製造するに
は、公知の方法を使用することができる。例えば、バン
バリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸若しく
は二軸押し出し機などを用い、300〜400℃の温度
で溶融混練して成形品を製造することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法においては、少量の集束剤
で付着させたガラスストランドを用いるにもかかわら
ず、糸割れや毛羽立ち等をほとんど発生させることなく
ガラスストランドの切断物と熱可塑性樹脂とを混練させ
ることができ、また、300℃以上の温度で適用して
も、高温成形時の集束剤分解による腐食性ガスの発生が
少ない。そのため、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂(成形
品)製造用の金型の耐久性が良く、また、得られる成形
品のふくれが極めて少なく機械的特性も良好である。し
たがって、この成形品を電子部品の材料(例えば、封止
剤等)に用いた場合、電子部品の耐久性が極めて良くな
ることになる。
【0031】
【実施例】実施例1 ポリ(ε-カプロラクトン)ポリオール(平均分子量2
000,150重量部)、トリメチロールプロパン2.
3重量部、m−キシリレンジイソシアネート30重量部
を加え、80℃で2時間反応させた。次に得られる混合
物100重量部に少量のDMFを加えて、さらに分子量
16000のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレ
ングリコール(ポリオキシエチレン含有率約80重量
%、ポリオキシプロピレンの分子量3250)6部を含
む水溶液75重量部を加え、激しく攪拌することにより
乳化分散物を得、次いで1%ヒドラジン水溶液20重量
部を攪拌しながら加え鎖延長しさらに水で希釈すること
により固形分30%のポリウレタンエマルジョンを得
た。このポリウレタンエマルジョンを用いて以下の組成
の集束剤を製造した。 ポリウレタンエマルジョン(固形分30%) 4 重量部 γ―アミノプロピルトリメトキシシラン 1.3 重量部 テトラエチレンペンタミンジステアレート(固形分26%) 0.1 重量部 これらの成分を水で希釈して合計100重量部に調整し
た。以上のようにして得られた集束剤を直径11μmの
Eガラス繊維フィラメントの表面に付着率0.25重量
%(固形物換算)付与することにより1600本集束し
てストランドとした後、このストランドを3mm長に切
断し、120℃で8時間乾燥することにより、ガラスチ
ョップドストランド(ガラスストランドの切断物)を製
造した。
【0032】実施例2〜3及び比較例1 集束剤に用いたポリウレタンエマルジョンを、4.64
重量部、6.08重量部、7.68重量部に代えた以外
は、実施例1と同様に操作し、それぞれ、付着率0.2
9%(実施例2)、0.38%(実施例3)、0.48
%(比較例1)のチョップドストランドを製造した。
【0033】実施例4 平均分子量2000のブチレンアジペートポリエステル
ポリオール150重量部、1,4−ブタンジオール8重
量部、m−キシリレンジイソシアネート63重量部を、
実施例1と同様に操作し固形分30%のポリウレタンエ
マルジョンを製造した。 ポリウレタンエマルジョン(固形分30%) 4 重量部 γ―アミノプロピルトリメトキシシラン 1.3 重量部 テトラエチレンペンタミンジステアレート(固形分26%) 0.1 重量部 水で合計100重量部に調整した。
【0034】実施例5〜6及び比較例2 集束剤に用いたポリウレタンエマルジョンを、4.64
重量部、6.08重量部、7.68重量部に代えた以外
は、実施例4と同様に操作し、それぞれ、付着率0.2
9%(実施例5)、0.38%(実施例6)、0.48
%(比較例2)のガラスチョップドストランドを製造し
た。
【0035】比較例3 m−キシリレンジイソシアネートの代わりに、同じモル
量の3‘−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメ
チルシクロヘキシルイソシアネートを用いて実施例1と
同様に操作して固形分30重量%のポリウレタンエマル
ジョンを得た。このポリウレタンエマルジョンを用いて
以下の集束剤を製造した。 ポリウレタンエマルジョン(固形分30%) 4 重量部 γ―アミノプロピルトリメトキシシラン 1.3 重量部 テトラエチレンペンタミンジステアレート(固形分26%) 0.1 重量部 水で合計100重量部に調整した。この集束剤を用いた
以外は、実施例1と同様に操作し、比較例3のチョップ
ドストランドを得た。
【0036】比較例4〜6 集束剤に用いたポリウレタンエマルジョンを、4.64
重量部、6.08重量部、7.68重量部に代えた以外
は、比較例3と同様に操作し、それぞれ、付着率0.2
9%(比較例4)、0.38%(比較例5)、0.48
%(比較例6)のチョップドストランドを製造した。
【0037】比較例7 アクリルエマルジョン(日本カーバイト製TS1097,固形分39%) 3 重量部 γ―アミノプロピルトリメトキシシラン 1.3 重量部 テトラエチレンペンタミンジステアレート(固形分26%) 0.1 重量部 水で合計100重量部に調整した。この集束剤を用いた
以外は、実施例1と同様に操作し、比較例7のチョップ
ドストランドを得た。
【0038】比較例8〜10 集束剤に用いたポリアクリルエマルジョンを、3.57
重量部、4.68重量部、5.91重量部に代えた以外
は、比較例7と同様に操作し、それぞれ、付着率0.2
9%(比較例8)、0.38%(比較例9)、0.48
%(比較例10)のチョップドストランドを製造した。
【0039】毛羽発生試験:実施例又は比較例で製造し
た各チョップドストランド200gとLCP樹脂ペレッ
ト100gとをビーカーに入れ、室温で攪拌したのち、
これを篩にかけ、篩に残った毛羽の重量をもとめた。そ
の結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】成形品(ガラス繊維強化熱可塑性樹脂)の
製造:実施例1〜6及び比較例1〜10から選ばれるチ
ョップドストランドをガラス繊維含有率が30%となる
ように熱可塑性樹脂を押し出し成形機に投入し300〜
360℃で混練、押出、切断してガラス繊維含有ペレッ
ト等の射出成形品を製造した。原料の熱可塑性樹脂とし
ては、LCPとしてエコノール系液晶ポリエステル、変
成PA6TとしてPA6TとPA66との共重合体を用
いた。得られた成形品を下記に示す方法で、アウトガス
腐食性試験、ふくれ発生温度試験、機械的特性試験を行
なった。LCPでのそれらの結果を表2、変成PA6T
での結果を表3に示した。
【0042】アウトガス腐食性試験:ガラス製のアンプ
ル管に、混練したガラス樹脂ペレットと純銀製の粒をい
れた。このとき、このペレットと粒が直接、混わらない
ようにガラスクロスで仕切りをして間接的に接触させる
ようにした。その状態でアンプル管を密封してから30
0℃で4時間加熱した後、銀の腐食を目視で確認した。
腐食しないものを○、少し腐食するものを△、腐食が激
しいものを×として評価した。
【0043】ふくれ発生温度試験:ガラス繊維含有率3
0%の射出成形品(厚さ3.2mm、幅12.7mm、
長さ50mm)をはんだ浴に60秒間入れて温度を高く
していき、表面にふくれが発生する温度を測定した。
【0044】機械的特性試験:機械的特性試験として、
引張強度試験を行った。引張強度試験は、ASTMD6
38で行い、成形した後、そのまま評価した。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)キシリレンジイソシアネート成分
    とポリエステルポリオール成分とを構成単位として含む
    ポリウレタン樹脂、(B)カップリング剤、及び(C)
    潤滑剤を主に含有する集束剤を、ガラス繊維フィラメン
    トに対し固形分換算付着率が0.40%以下で付着させ
    次いで得られるガラスストランドを切断させ、次いで、
    そのガラスストランドの切断物と熱可塑性樹脂とを加熱
    混練して得ることを特徴とするガラス繊維強化熱可塑性
    樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱混練の温度が300℃以上である請
    求項1のガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 集束剤中のポリエステルポリオール成分
    がポリ(ε−カプロラクトン)ポリオール成分である請
    求項1又は請求項2記載のガラス繊維強化熱可塑性樹脂
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 集束剤のガラス繊維フィラメントに対す
    る固形分換算付着率が0.10〜0.29%である請求
    項1〜3のいずれかのガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 (A)キシリレンジイソシアネート成分
    とポリエステルポリオール成分とを主に含むポリウレタ
    ン樹脂、(B)カップリング剤、及び(C)潤滑剤を主
    に含有する集束剤を、ガラス繊維フィラメントに対し、
    固形分換算付着率が0.40%以下で付着させてなるガ
    ラスストランドの切断物。
  6. 【請求項6】 (A)キシリレンジイソシアネート成分
    とポリ(ε−カプロラクトン)ポリオール成分とを主に
    含むポリウレタン樹脂、(B)カップリング剤、及び
    (C)潤滑剤を主に含有する集束剤。
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