JP2000044640A - セラミック成形用感光性樹脂組成物 - Google Patents

セラミック成形用感光性樹脂組成物

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JP2000044640A
JP2000044640A JP10214307A JP21430798A JP2000044640A JP 2000044640 A JP2000044640 A JP 2000044640A JP 10214307 A JP10214307 A JP 10214307A JP 21430798 A JP21430798 A JP 21430798A JP 2000044640 A JP2000044640 A JP 2000044640A
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Japan
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meth
acrylate
resin composition
photosensitive resin
polymer binder
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Withdrawn
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JP10214307A
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English (en)
Inventor
Hiroya Okumura
浩也 奥村
Hiroyuki Shiraki
寛之 白木
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック成形品に微細加工を施すことが可
能なセラミック成形用感光性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 酸価10〜200mgKOH/gを有す
る酸性基含有高分子結合剤、光重合性化合物、および光
重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物を、セラミック
粉粒体と混合し予備成形体を形成し、この予備成形体を
パターン露光して現像し、焼成することにより、微細加
工が施されたセラミック成形体を得る。高分子結合剤
は、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸
との共重合体であってもよく、側鎖に不飽和2重結合を
有していてもよい。光重合性化合物は、2以上の重合性
基を有する単量体を含有していてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化可能であ
り、かつセラミックス成形用バインダーとして有用な感
光性樹脂組成物およびその製造方法、ならびに前記感光
性樹脂組成物を用いたセラミック成形体の加工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルミナ基板などのテープ状セラミック
ス燒結体を製造する場合、バインダーの水溶液又は有機
溶媒溶液に、セラミックス微粉末を混合し、混練、分
散、脱泡などの操作の後、ドクターブレードなどを使用
して一旦生シート(グリーンシート)を得た後、焼成す
る方法が採用されている。
【0003】近年、セラミック成形品に微細構造を形成
する要望が強いものの、上記バインダーを用いると、一
旦セラミックを形成した後、セラミックを加工により微
細構造を形成する必要がある。そのため、多大な労力を
必要とし、微細模様などを効率よく形成することができ
ない。特開平5−97504号公報には、(メタ)アク
リル系単量体の親水性ポリマーと、グルカンなどの天然
起源のポリサッカライドとを含有するセラミックシート
成形用バインダーが開示されている。特許第27509
32号公報には、カルボキシル基含有モノマー及び/又
はスルホン酸基含有モノマーと、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルと、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル又はフェニルエーテル基を有する(メタ)アクリレー
トとを、アゾ系重合開始剤により水性溶媒中で重合する
ことにより、セラミック成形用バインダーを製造するこ
とが提案されている。しかし、この方法で得られたバイ
ンダーを用いても、上記と同様に、セラミック成形品を
効率よくしかも高い精度で微細加工することが困難であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、セラミック成形品を効率よくしかも高精度に微細加
工するのに有用なセラミック成形用感光性樹脂組成物及
びその製造方法を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、露光及び現像により
有効かつ効率よくセラミック成形品を微細加工できるセ
ラミック成形用感光性樹脂組成物及びその製造方法を提
供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的は、セラミック成
形品を微細加工する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討の結果、酸性基を有する高分
子結合剤と、重合性不飽和化合物(エチレン系不飽和結
合を有する単量体やオリゴマーなど)と、光重合開始剤
とを組合せた感光性樹脂組成物をセラミックス粉粒体の
バインダーとして用いると、高い感光性および現像性に
よりセラミック成形体に微細パターンを効率よく形成で
きることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明のセラミック成形用感光
性樹脂組成物は、酸性基を有する高分子結合剤、光重合
性化合物、および光重合開始剤を含有している。高分子
結合剤は、(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシル
基含有単量体との共重合体、例えば、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸との共重合体
であってもよい。また、高分子結合剤は、さらにエポキ
シ又はグリシジル基含有単量体との共重合体であっても
よく、不飽和2重結合を側鎖に有していてもよい。高分
子結合剤の酸価は、10〜200mgKOH/g程度で
ある。さらに、光重合性化合物は、2以上の重合性基を
有する単量体を含んでいてもよい。
【0009】本発明には、前記酸性基を有する高分子結
合剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを混合する
セラミック成形用感光性樹脂組成物の製造方法も含まれ
る。さらに、本発明には、セラミックス粉粒体と前記感
光性樹脂組成物との混合物で形成された予備成形体をパ
ターン露光して現像し、焼成するセラミック成形体の加
工方法も含まれる。
【0010】なお、本明細書において、アクリル系単量
体およびメタクリル系単量体を(メタ)アクリル系単量
体として総称する。また、「酸性基」とは遊離の酸性基
のみならず「塩」も含む意味に用いる。
【0011】
【発明の実施の形態】高分子結合剤は、酸性基(カルボ
キシル基、スルホン酸基、酸無水物基など)を有する限
り特に制限されず、種々の重合体、例えば、酢酸ビニル
系重合体、アクリル系重合体、スチレン系重合体、オレ
フィン系重合体、ポリエステル系重合体などであっても
よい。好ましい高分子結合剤は、ビニル単量体と酸性基
を有するビニル単量体との共重合体、特にアクリル系重
合体で形成できる。
【0012】ビニル単量体としては、カルボン酸ビニル
エステル(酢酸ビニル, プロピオン酸ビニルなど)、
α, β−不飽和カルボン酸エステル((メタ)アクリル
酸エステル、例えば、メチル(メタ)アクリレート,エ
チル(メタ)アクリレート,プロピル(メタ)アクリレ
ート,イソプロピル(メタ)アクリレート,ブチル(メ
タ)アクリレート,イソブチル(メタ)アクリレート,
t−ブチル(メタ)アクリレート,ペンチル(メタ)ア
クリレート,ヘキシル(メタ)アクリレート,オクチル
(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレートなどの炭素数1〜20程度のアルキル基を有
する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;グリシジル
(メタ)アクリレート,メチルグリシジル(メタ)アク
リレート,(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチルなどのエポキシ基又はグリシジル基含有
(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート,3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト,ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート,ポリプロピレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシテトラ
メチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒ
ドロキシル基含有(メタ)アクリレート;シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)
アクリレート;フェニル(メタ)アクリレートなどのア
リール(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリ
レートなどのアラルキル(メタ)アクリレート;フェノ
キシ(メタ)アクリレートなどのアリールオキシ(メ
タ)アクリレート;メトキシメチル(メタ)アクリレー
ト,エトキシメチル(メタ)アクリレート,ブトキシメ
チル(メタ)アクリレート,メトキシエチル(メタ)ア
クリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート,エ
トキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシア
ルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド
又はその誘導体((メタ)アクリルアミド,N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミドなど)、芳香族ビニル単量体
(スチレン,ビニルトルエン,α−メチルスチレンな
ど)、シアン化ビニル(アクリロニトリルなど)などが
例示できる。これらのビニル単量体は単独で又は二種以
上組合せて使用できる。
【0013】好ましいビニル単量体は、少なくとも(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、特に(メタ)アクリ
ル酸C1-10アルキルエステル(中でも(メタ)アクリル
酸C 1-8 アルキルエステル)を含む場合、または(メ
タ)アクリル酸アラルキルエステル(特に(メタ)アク
リル酸アリール−C1-4 アルキルエステル、中でも(メ
タ)アクリル酸ベンジルエステル若しくは(メタ)アク
リル酸フェネチルエステル)を含む場合が多い。さら
に、エポキシ基、ヒドロキシル基などの反応性基を有す
るビニル単量体を含む単量体も好ましい。
【0014】酸性基を有するビニル単量体としては、カ
ルボキシル基含有単量体((メタ)アクリル酸などのモ
ノカルボン酸,マレイン酸,無水マレイン酸,フマル
酸,イタコン酸などの多価カルボン酸又はその酸無水
物、マレイン酸モノアルキルエステル(マレイン酸モノ
イソプロピルエステルなど)などの重合性多価カルボン
酸モノアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ダイマ
ー、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒド
ロフタル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク
酸などの多価カルボン酸とヒドロキシル基含有重合性単
量体とのエステルなど),スルホン酸基含有単量体(ビ
ニルスルホン酸,アリルスルホン酸,メタクリルスルホ
ン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸,スチレンスルホン酸,α−メチルスチレンスルホ
ン酸,ビニルトルエンスルホン酸など)などが例示でき
る。これらの酸性基含有単量体は単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。好ましい単量体には、(メタ)
アクリル酸が含まれる。
【0015】好ましい酸性基を有する高分子結合剤に
は、(メタ)アクリル酸エステル(特に(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アラルキル
エステルなど)と、カルボキシル基含有単量体(特に
(メタ)アクリル酸など)との共重合体、(メタ)アク
リル酸エステルと、カルボキシル基含有単量体と、反応
性基含有単量体(特にエポキシ又はグリシジル基含有単
量体,ヒドロキシル基含有単量体など)の共重合体など
が含まれる。このような共重合体は、慣用の方法で単量
体を重合することにより調製できる。例えば、前記単量
体を、重合開始剤(例えば,アゾビスイソブチロニトリ
ルなどのアゾ化合物、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物
など)を用い、必要により溶媒の存在下、温度50〜1
20℃(好ましくは60〜100℃)程度で適当な時間
(例えば、0.5〜12時間程度)反応させることによ
り得ることができる。重合は、通常、溶液重合法が利用
されるが、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法などを
採用してもよい。
【0016】高分子結合剤は、架橋効率を高めるため、
主鎖又は側鎖に重合性不飽和結合(特に不飽和2重結
合)を有するのが有効である。特に高分子結合剤は、側
鎖に重合性不飽和結合(特に(メタ)アクリロイル基)
を有するのが好ましい。重合性不飽和結合を有する高分
子結合剤は、種々の方法、例えば、特開昭10−877
25号公報に開示されている方法、すなわち前記ビニル
単量体と酸性基含有単量体(例えば,カルボキシル基含
有単量体)との共重合体と,この共重合体の前記酸性基
に対して反応性を有する重合性化合物(例えば、前記エ
ポキシ又はグリシジル基含有単量体)との付加反応によ
り得ることができる。この付加反応は、慣用の方法、例
えば、適当な触媒(トリフェニルホスフィンなど)およ
び重合禁止剤(ハイドロキノンなど)の存在下、60〜
150℃、好ましくは80〜140℃程度の温度で適当
な時間(0.5〜15時間程度)反応させることにより
行うことができる。また、反応性基を有する単量体(例
えば、ヒドロキシル基やヒドロキシメチル基含有単量
体;酸無水物基含有単量体など)を用いた共重合体と、
反応性基に対して反応性を有する重合性単量体(例え
ば,酸無水物基含有単量体、遊離のイソシアネート基を
有する単量体、カルボキシル基含有単量体;ヒドロキシ
ル基含有単量体など)との反応により得ることもでき
る。
【0017】高分子結合剤の分子量とその分布は、セラ
ミックス粉粒体の分散性などを損なわない限り特に制限
されないが、粘度およびハンドリング性などの観点か
ら、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによる重量
平均分子量Mw(ポリスチレン換算)5,000 〜300,000
、好ましくは6,000 〜100,000 程度の範囲から選択で
き、通常、10,000〜100,000 程度である。
【0018】高分子結合剤の酸価は、セラミックス粉粒
体の分散性などを損なわない範囲で選択でき、例えば、
10〜200mgKOH/g、好ましくは30〜180
mgKOH/g程度である。なお、酸価は、前記酸性基
含有ビニル単量体の含有量により容易に調整することが
できる。酸性基含有ビニル単量体の使用量は、全単量体
に対して1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%程
度である。
【0019】なお、高分子結合剤において酸性基の一部
又は全部は塩を形成していてもよい。塩としては、例え
ば、有機塩基との塩(メチルアミン、ジメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどの
アルキルアミン類、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノー
ル,ジメチルアミノプロパノールなどのアルカノールア
ミン類、モルホリン、ピリジンなどの複素環式アミン類
など)、無機塩基(アンモニア、カリウム、ナトリウム
などのアルカリ金属など)などが例示できる。塩基とし
ては、通常、有機塩基又はアンモニアが利用される。
【0020】高分子結合剤の使用量は、固形分換算で、
感光性樹脂組成物(高分子結合剤、光重合性化合物及び
光重合開始剤の合計量)中、例えば、10〜85重量
%、好ましくは20〜80重量%、さらに好ましくは3
0〜75重量%程度であり、通常、40〜70重量%程
度である。
【0021】光重合性化合物には、重合性不飽和結合を
有し、室温(15〜30℃程度)で液体または固体の種
々の化合物(エチレン性不飽和化合物)が含まれ、モノ
マー、オリゴマーのいずれであってもよい。このような
光重合性化合物には、例えば、単官能性化合物、二官能
性化合物および多官能性化合物が含まれる。
【0022】単官能性化合物(単官能重合性希釈剤)に
は、例えば、アルキル(メタ)アクリレート[例えば、
メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートな
ど]、シクロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなど]、アラルキ
ル(メタ)アクリレート[例えば、ベンジル(メタ)ア
クリレートなど]、架橋脂環式炭化水素基を有するジ
(メタ)アクリレート[例えば、イソボルニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリ
シクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、トリシクロ
デカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボル
ニルオキシエチル(メタ)アクリレートなど]、ヒドロ
キシル基含有(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シ−1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、
ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートな
ど]、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル]アシッドフォスフェー
トなど]、複素環式エチレン性不飽和化合物[例えば、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニ
ルカプロラクタムなどのN−ビニル複素環化合物、モル
ホリン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレ
ートなど]、N−ビニルアセトアミド、ジアルキルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルア
クリルアミド、アルコキシ(ポリ)アルキレングリコー
ル(メタ)アクリレート[例えば、メトキシエチレング
リコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレートなど]、アルキルフ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート[例えば、ノニル
フェノキシエチル(メタ)アクリレートなど]、フェノ
キシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレー
ト[例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
トなど]などが含まれる。
【0023】二官能性化合物(2官能重合性希釈剤)に
は、例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピ
ル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネート
のジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシ)アルキレン
グリコールジ(メタ)アクリレート[例えば、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなど]、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペン
チルグリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド(エチレンオキシド、プロピ
レンオキシド、ブチレンオキシドなど)付加物のジ(メ
タ)アクリレート[例えば、2,2−ビス(2−ヒドロ
キシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレ
ートなど]、架橋脂環式炭化水素基を有するジ(メタ)
アクリレート[例えば、トリシクロデカンジメタノール
ジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ(メ
タ)アクリレートなど]、2官能エポキシ樹脂の(メ
タ)アクリル酸付加物[例えば、2,2−ビス(グリシ
ジルオキシフェニル)プロパンの(メタ)アクリル酸付
加物など]などが含まれる。
【0024】多官能性化合物(多官能重合性希釈剤)と
しては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチ
ル(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテ
トラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)
イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス
(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メ
タ)アクリレート、トリアリルトリメリット酸、トリア
リルイソシアヌレートなどが例示できる。
【0025】これらの光重合性化合物は単独で又は二種
以上組合わせて使用できる。光重合性化合物は2以上の
重合性基を有する単量体又はオリゴマー(2官能乃至多
官能重合性化合物),特に3以上の重合性基を有する単
量体又はオリゴマー(3官能乃至多官能重合性化合物)
を含むのが好ましい。
【0026】光重合性化合物の使用量は、前記高分子結
合剤の分子量などに応じて光重合性を損なわない範囲で
選択でき、例えば、前記高分子結合剤100重量部に対
して、10〜300重量部、好ましくは20〜200重
量部、さらに好ましくは30〜150重量部(例えば、
30〜100重量部)程度の範囲から選択できる。感光
性樹脂組成物中の光重合性化合物の含有量は、固形分換
算で、例えば、10〜70重量%、好ましくは15〜6
0重量%、さらに好ましくは20〜60重量%程度であ
る。
【0027】光重合開始剤としては、慣用の化合物の全
てが使用可能である。光重合開始剤としては,例えば、
ベンゾフェノン又はその誘導体[例えば、ベンゾフェノ
ン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、4,4′−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)ケトンなどのビス(4−ジアルキルアミノフェニ
ル)ケトンなど]、アントラキノン又はその誘導体(ア
ントラキノン,2−メチルアントラキノン,2−エチル
アントラキノン,t−ブチルアントラキノンなど)、ベ
ンゾイン又はその誘導体[ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル,ベンゾインエチルエーテル,ベンゾインプ
ロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベ
ンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキル
エーテルなど]、チオキサントンおよびチオキサトン誘
導体(2−クロロチオキサントン,ジエチルチオキサン
トン、イソプロピルチオキサントン,ジイソプロピルチ
オキサントンなど)、アルキルフェニルケトン又はその
誘導体[例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチ
ルケタール、アルコキシアセトフェノンなどのアセトフ
ェノン又はその誘導体、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−
プロパノンなどのプロピオフェノン又はその誘導体な
ど]、ベンジル又はその誘導体[例えば、ベンジル、ベ
ンジルメチルケタールなど]、1−ヒドロキシ−シクロ
ヘキシル−フェニルケトン、2,4,6,−(トリハロ
メチル)トリアジン、2−(о−クロロフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、アクリジン誘
導体[9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−ア
クリニジル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニ
ル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロ
パンなど]、ベンジルジメチルケタール、ホスフィンオ
キサイド類[トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシ
ド、2,4,6−トリメチルフェニルホスフィンオキシ
ドなど]、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−ベ
ンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モノホリノフェニ
ル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メ
チルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1な
どが挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で又は二
種以上組合わせて使用できる。
【0028】光重合開始剤の使用量は、光重合性化合物
100重量部に対して、0.1〜100重量部、好まし
くは0.5〜80重量部、さらに好ましくは1〜60重
量部程度の範囲から適当に選択できる。感光性樹脂組成
物中の光重合開始剤の含有量は,固形分換算で,例え
ば、0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量
%、さらに好ましくは1〜15重量%程度である。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応
じて、光開始剤による光重合反応を促進するため、種々
の光重合促進剤、例えば、第3級アミン類(トリメチル
アミン、トリエタノールアミンなど)、ジアルキルアミ
ノ安息香酸またはその誘導体(例えば、4−ジメチルア
ミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステルな
ど)、ホスフィン系光重合促進剤(トリフェニルホスフ
ィンなどのアリールホスフィン、トリアルキルホスフィ
ンなどのホスフィン系化合物)などを添加してもよい。
これらの重合促進剤は単独で又は二種以上組み合わせて
使用できる。重合促進剤の添加量は、例えば、光重合性
化合物100重量部に対して0.01〜10重量部程度
の範囲から選択できる。
【0030】本発明の感光性樹脂組成物は溶媒を含有し
ていてもよい。溶媒としては、水、アルコール類[脂肪
族アルコール(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノールなど),脂環族アル
コール(シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
などのエチレングリコールモノアルキルエーテル類),
アルキレングリコール類(エチレングリコール、プロピ
レングリコールなど),ポリオキシアルキレングリコー
ル類(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールなど)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル類(ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエ
チレングリコールモノエチルエーテルなど),トリエチ
レングリコールモノアルキルエーテル類(トリエチレン
グリコールモノメチルエーテルなど),プロピレングリ
コールモノアルキルエーテル類(プロピレングリコール
モノメチルエーテルなど),ジプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテル類(ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテルなど)など]、エステル類(酢酸エチル、
酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなど)、酢酸エステル類
[エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート
類(セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテー
トなど)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート類(ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビ
トールアセテートなど)、プロピレングリコールモノア
ルキルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアル
キルエーテルアセテート類など]、エチレングリコール
ジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキ
ルエーテル類(メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトールなど)、トリエチレングリコー
ルジアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアル
キルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエ
ーテル類、エーテル類(1,4−ジオキサン,テトラヒ
ドロフランなど)、ケトン類(アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン,
ブチロラクトンなど),炭化水素類(ベンゼン,トルエ
ン,キシレン,テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化
水素類、シクロヘキサン、テトラリンなどの脂環族炭化
水素類、ヘキサン,オクタン,デカンなどの脂肪族炭化
水素類)、石油系溶剤(石油エーテル,石油ナフサ,水
素添加石油ナフサ,ソルベントナフサなど)、アミド類
(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドな
ど)、メチルピロリドンなどが例示できる。これらの溶
媒は混合溶媒として用いてもよい。
【0031】溶媒の使用量は特に制限されず、セラミッ
クス粉粒体の分散性,粘度などに応じて適当に選択でき
る。
【0032】本発明の感光性樹脂組成物は,種々の添加
剤,例えば、安定剤(酸化防止剤,紫外線吸収剤な
ど),可塑剤,分散剤,界面活性剤,消泡剤,酸化防止
剤などを含有していてもよい。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物は、酸性基を有
する高分子結合剤と、光重合性化合物と、光重合開始剤
とを混合することにより調製でき、セラミック成形用バ
インダーとして有用である。すなわち、前記感光性樹脂
組成物をセラミックス粉粒体のバインダーとして用いる
と、露光及び現像によりセラミック成形品に所定のパタ
ーンを高い精度で形成できる。本発明の方法では、セラ
ミックス粉粒体と前記感光性樹脂組成物との混合物を用
いて予備成形体を形成した後、パターン露光して現像
し、焼成することにより所定のパターンが形成されたセ
ラミック成形体を得ることができる。
【0034】セラミックス粉粒体としては、例えば、酸
化物系セラミック(アルミナ,シリカ,ジルコニア,マ
グネシア,ベリリア,酸化チタン(チタニア),酸化ス
ズ,酸化亜鉛,チタン酸バリウム,チタン酸鉛,チタン
酸ジルコン酸鉛,PLZT,フェライト−マンガンなど
の酸化物又は複合酸化物系セラミックス)、非酸化物系
セラミック(炭化ケイ素,炭化ホウ素,炭化チタンなど
の無機炭化物、窒化ケイ素,窒化ホウ素,窒化アルミニ
ウム,窒化チタンなどの無機窒化物、ホウ化チタンなど
の無機ホウ化物、サイアロンなど)などが例示できる。
セラミックス粉粒体には、天然又は合成鉱物(カオリ
ン,カオリナイト,ベントナイト,ゼオライト,タル
ク,セピオライト,合成粘土,ヒドロキシアパタイトな
ど)、炭素粉末(カーボンブラック,黒鉛粉体など),
磁性粉体,超伝導材料粉体なども含まれる。セラミック
ス粉粒体は、セラミック成形体の用途に応じて、単独で
又は二種以上組合せて使用できる。セラミックス粉粒体
は、界面活性剤、シランカップリング剤などの処理剤で
予め表面処理されていてもよい。
【0035】セラミックス粉粒体の粒子径は特に制限さ
れず、例えば、0.01〜50μm,好ましくは0.1
〜20μm,さらに好ましくは0.1〜15μm(例え
ば,0.4〜10μm)程度である。
【0036】セラミックス粉粒体と感光性樹脂組成物と
の割合は、成形性や光硬化性などを損なわない範囲で適
当に選択でき、例えば、セラミックス粉粒体100重量
部に対して、固形分換算(高分子結合剤,光重合性化合
物および光重合開始剤の総量)で、感光性樹脂組成物
(バインダー)3〜100重量部(例えば、3〜80重
量部)、好ましくは5〜80重量部(例えば、5〜60
重量部)程度の範囲から選択でき、通常、3〜50重量
部程度である。セラミックス粉粒体100重量部に対す
る高分子結合剤の割合は、例えば、1〜50重量部、好
ましくは2〜40重量部、さらに好ましくは2〜30重
量部程度である。
【0037】セラミックス粉粒体と感光性樹脂組成物と
の混合物(セラミックススラリーなどの分散体)は、慣
用の混合分散機、例えば、ボールミル、サンドミル、ス
ーパーミル、ニーダーなどを用いて調製できる。なお、
セラミックス粉粒体の混合分散において、前記感光性樹
脂組成物は、通常、水性溶媒又は有機溶媒とともに用い
られる。混合物は、通常、気泡を除去するため減圧脱泡
などにより脱泡処理してもよい。本発明の感光性樹脂組
成物、特に前記高分子結合剤は、セラミックス粉粒体の
分散性が高いので、表面が平滑で均質な予備成形体を形
成できる。
【0038】セラミックス粉粒体と感光性樹脂組成物と
の混合物の粘度は、セラミック成形体の用途や形態など
に応じて選択でき、前記のようなスラリーの他、粘土状
であってもよい。得られた混合物は慣用の方法で予備成
形できる。例えば、セラミック基板を得る場合、予備成
形体としてのグリーンシートは、ドクターブレード法な
どの慣用の方法で前記セラミックススラリーをベース
(キャリア基材など)に塗布し、乾燥することにより形
成できる。また、立体形状の予備成形体は、例えば、加
圧成形などを利用して成形し、乾燥することにより形成
できる。前記ベースとしては、種々の基材、例えば、ス
テンレスベルト、ポリマーフイルムやシート(オレフィ
ン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート,ポリエチ
レンナフタレートなどのポリエステル系フィルムやシー
トなど)などが利用でき、これらのベースの表面には、
予備成形体との離型性を向上させるため、シリコーンな
どをコートしてもよい。
【0039】乾燥により得られた予備成形体は、必要に
よりベースから剥離した後、所定のパターンを露光して
現像することにより、露光パターンに対応する微細パタ
ーンを形成できる。露光は、感光性樹脂組成物の感光波
長に応じて、適当な光源を用いて行うことができる。露
光には、種々の活性光線、例えば、紫外線、X線、レー
ザー光線(エキシマレーザー)などが利用できる。パタ
ーン露光は、通常、所定のパターンが形成されたマスク
を通じて行われ、露光に伴って予備成形体には潜像パタ
ーン(ネガ型潜像パターン)が形成される。
【0040】現像は、高分子結合剤の溶解特性に応じ
て、慣用の現像剤、例えば、水現像液、アルカリ現像
液、有機現像液(有機溶媒)などが利用できる。現像剤
としては、通常、アルカリ現像液が使用される。この現
像により、前記露光パターンに対応するパターンを形成
できる。パターンの種類は特に制限されず、ラインパタ
ーンなどの線画,模様,図形などであってもよい。本発
明では、露光,現像というリソグラフィー技術を利用し
ているため,微細パターンや模様,例えば,1〜100
μm程度のパターンを容易に形成できるだけでなく、広
い面積の凹凸部や凹凸模様も形成できる。
【0041】予備成形体は、必要によりベースから剥離
し、焼成することにより微細加工が施されたセラミック
成形体を得ることができる。焼成温度は、セラミックス
粉粒体などの種類に応じて、例えば、500〜2500
℃、好ましくは700〜2200℃程度の範囲から選択
できる。
【0042】このようにして得られたセラミック成形体
は、種々の用途、例えば、電子部品のセラミック基板
(回路基板,圧電基板,センサー基板など),装飾用セ
ラミックなどに利用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明では、高分子結合剤、光重合性化
合物および光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物をバイ
ンダーとして利用するので、パターン露光および現像と
焼成により、セラミック成形品を効率よくしかも高精度
に微細加工できる。また、露光及び現像により有効かつ
効率よくセラミック成形品を微細加工できる。
【0044】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明をこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0045】[合成例1]撹拌機、温度計、還流コンデ
ンサを備えた反応容器(容積300ml)に、イソボル
ニルメタクリレート75重量部、メタクリル酸25重量
部、アゾイソブチロニトリル1重量部、カルビトールア
セテート200重量部を仕込み、窒素気流下、80℃で
10時間反応させ、高分子結合剤を得た(重量平均分子
量55,000、固形分33重量%,酸価54.4)。
【0046】[合成例2]イソボルニルメタクリレート
に代えてメチルメタクリレートを用いるとともに、カル
ビトールアセテートに代えてメチルエチルケトンを用い
る以外、合成例1と同様にして高分子結合剤を得た(重
量平均分子量45,000、固形分33重量%,酸価54.
5)。
【0047】[合成例3]イソボルニルメタクリレート
75重量部に代えて、ベンジルメタクリレート65重量
部およびメチルグリシジルメタクリレート10重量部を
用いるとともに、カルビトールアセテートに代えて1−
メトキシ−2−プロパノールを用いる以外、合成例1と
同様にして高分子結合剤を得た(重量平均分子量70,00
0、固形分33重量%,酸価54.5)。
【0048】[合成例4]撹拌機、温度計、還流コンデ
ンサを備えた反応容器(容積300ml)に、イソボル
ニルメタクリレート72.5重量部、メタクリル酸2
2.5重量部、アゾイソブチロニトリル1重量部、カル
ビトールアセテート200重量部を仕込み、窒素気流
下、80℃で10時間反応させた。次いで、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチルアクリレート5重量部,ト
リフェニルホスフィン0.5重量部およびハイドロキノ
ン0.8重量部を添加し、110℃で6時間撹拌し、エ
ポキシ基を完全に反応させ、高分子結合剤を得た(重量
平均分子量60,000、固形分33重量%,酸価44.1)。
【0049】[合成例5]メタクリル酸に代えて2−メ
タクリロイルオキシエチルコハク酸を用いる以外、合成
例1と同様にして高分子結合剤を得た(重量平均分子量
65,000、固形分33重量%,酸価20.3)。
【0050】実施例1〜5 実施例では下記の材料を用いた。
【0051】(A)高分子結合剤:合成例1〜5で得ら
れた高分子結合剤 (B)光重合性化合物: (B1):ペンタエリスリトールトリアクリレート (B2):トリメチロールプロパントリアクリレート (C)光重合開始剤: (C1):2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルホリノ−1−プロパノン (C2):2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4-
モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン (D)セラミックス粉末:純度96重量%アルミナ(燒
結剤CaO,MgO 4重量%含有) 合成例1〜5で得られた高分子結合剤と、光重合性化合
物と、光重合開始剤と、セラミック粉末とを、表1に示
す割合で混合し、ミルを用いて十分に混合分散させた。
得られたセラミックス含有感光性樹脂組成物を、シリコ
ーンコーティングされたポリエステルフィルムにドクタ
ーブレードを用いて40μmの厚みに塗布した。80℃
で5分間乾燥させ、フィルムから剥離することにより感
光性グリーンシート(生シート)を得た。この感光性グ
リーンシートに、80μmライン/80μmスペースの
マスクを介して紫外線で露光し、アルカリ現像液で現像
したところ、いずれも露光部にカケ、はがれがなく、未
露光部には、残滓のない良好なパターンを形成できた。
また、成形性、柔軟性および表面状態を下記の基準で評
価したところ、表に示す結果を得た。
【0052】成形性: ○:フィルムから容易に剥離し、ひび割れのないシート
が得られる ×:ひび割れが生じ、シートを形成できない 柔軟性: ○:生シートを丸棒(5mmφ)に巻くことができる △:生シートを丸棒(5mmφ)に巻くことができる
が、ひび割れが生じる ×:生シートを丸棒(5mmφ)に巻くことができない 表面状態: ○:平滑で凝集物がない ×:凝集物が認められ平滑性に劣る
【0053】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/00 C08L 55/00 55/00 G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 511 511 7/033 7/033 C04B 35/64 Z Fターム(参考) 2H025 AA02 AA04 AB15 AB17 AB20 AC01 AC04 AC05 AC08 AD01 BC42 BC43 BC52 CA00 CB13 CB14 CB30 CB42 CB51 CC08 FA39 4J002 BC04W BF01W BF02W BG01W BG03W BG07W BG10W BG13W BH01W BH02W CD19W CH05W CH05X DA028 DA038 DE078 DE098 DE108 DE118 DE138 DE148 DE188 DF018 DH058 DJ008 DJ018 DJ038 DJ048 DK008 DM008 ED087 EE037 EE047 EE057 EH076 EH156 EN096 EN097 EP016 EU026 EU057 EU117 EU187 EU196 EU236 EV037 EV217 EV317 EW147 FD020 FD050 FD070 FD146 FD157 FD20X FD310 GL00 GQ00 4J026 AA17 AA19 AA37 AA38 AA43 AA45 AA47 AA48 AA49 AA50 AA53 AA54 AA55 AA62 AA76 AC22 AC23 AC24 AC26 AC33 AC36 BA27 BA28 BA29 BA30 BA32 BA39 BA40 BA41 BA50 BB01 BB02 CA02 DA02 DA03 DA04 DA05 DA08 DA10 DA12 DA15 DB08 DB09 DB11 DB29 DB30 DB36 GA07 4J027 AA01 AA08 AB03 AB10 AB28 AC03 AC04 AE02 AJ04 AJ05 AJ08 BA07 BA08 BA09 BA11 BA13 BA14 BA15 BA16 BA19 BA20 BA21 BA23 BA24 BA26 BA27 BA28 BA29 CA12 CA14 CA15 CA18 CA36 CB07 CB10 CC05 CC07 CC08 CD01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性基を有する高分子結合剤、光重合性
    化合物、および光重合開始剤を含有するセラミック成形
    用感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 高分子結合剤が、(メタ)アクリル酸と
    カルボキシル基含有単量体との共重合体である請求項1
    記載のセラミック成形用感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 高分子結合剤が、(メタ)アクリル酸エ
    ステルと(メタ)アクリル酸との共重合体である請求項
    1記載のセラミック成形用感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 高分子結合剤が、(メタ)アクリル酸ア
    ルキルエステルと(メタ)アクリル酸とエポキシ又はグ
    リシジル基含有単量体との共重合体である請求項1記載
    のセラミック成形用感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 高分子結合剤が、不飽和2重結合を側鎖
    に有する請求項1記載のセラミック成形用感光性樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 高分子結合剤が、酸価10〜200mg
    KOH/gを有する請求項1記載のセラミック成形用感
    光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 光重合性化合物が、2以上の重合性基を
    有する単量体を含む請求項1記載のセラミック成形用感
    光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 酸性基を有する高分子結合剤100重量
    部に対して、光重合性化合物10〜300重量部を含有
    し、光重合性化合物100重量部に対して、光重合開始
    剤0.1〜20重量部を含有する請求項1記載のセラミ
    ック成形用感光性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 酸性基を有する高分子結合剤と、光重合
    性化合物と、光重合開始剤とを混合するセラミック成形
    用感光性樹脂組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 セラミックス粉粒体と請求項1記載の
    感光性樹脂組成物との混合物で形成された予備成形体を
    パターン露光して現像し、焼成するセラミック成形体の
    加工方法。
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