JP2000044450A - 紫外線吸収剤含有複合粉体およびこれを配合した化粧料 - Google Patents
紫外線吸収剤含有複合粉体およびこれを配合した化粧料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紫外線吸収剤が皮膚表面に溶出しないように
コーティングされた複合粉体およびその製造方法と、該
複合粉体を配合したより安全性の高い化粧料を提供す
る。 【解決の手段】 粉体の表面を紫外線吸収剤を含有する
金属酸化物ゲルで被覆し、またその金属酸化物ゲルが、
例えばテトラエトキシシラン等の金属アルコキシド,
水,アルコール,酸,紫外線吸収剤を含む出発溶液から
ゾル−ゲル法によって生成された紫外線吸収剤含有複合
粉体である。この紫外線吸収剤含有複合粉体を、通常の
粉体と同様に化粧料中に配合して、より安全性の高い化
粧料とする。
コーティングされた複合粉体およびその製造方法と、該
複合粉体を配合したより安全性の高い化粧料を提供す
る。 【解決の手段】 粉体の表面を紫外線吸収剤を含有する
金属酸化物ゲルで被覆し、またその金属酸化物ゲルが、
例えばテトラエトキシシラン等の金属アルコキシド,
水,アルコール,酸,紫外線吸収剤を含む出発溶液から
ゾル−ゲル法によって生成された紫外線吸収剤含有複合
粉体である。この紫外線吸収剤含有複合粉体を、通常の
粉体と同様に化粧料中に配合して、より安全性の高い化
粧料とする。
Description
【産業上の利用分野】 本発明は複合粉体およびその製
造方法、特にゾル−ゲル法を用いて紫外線吸収剤を含有
した金属酸化物ゲルで粉体の表面をコーティングした複
合粉体およびその製造方法と、該複合粉体を配合したよ
り安全性の高い化粧料に関する。
造方法、特にゾル−ゲル法を用いて紫外線吸収剤を含有
した金属酸化物ゲルで粉体の表面をコーティングした複
合粉体およびその製造方法と、該複合粉体を配合したよ
り安全性の高い化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来より、皮膚用化粧料,メイクアッ
プ化粧料を中心に、紫外線吸収効果の付与が目的で、酸
化チタン,酸化亜鉛等の無機系の金属酸化物や、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェ
ノン誘導体,パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘ
キシル等のパラアミノ安息香酸誘導体,パラメトキシケ
イ皮酸2−エチルヘキシル等のメトキシケイ皮酸誘導
体,サリチル酸2−エチルヘキシル等のサリチル酸誘導
体など、有機系の紫外線吸収剤の配合が一般的に行われ
ている。
プ化粧料を中心に、紫外線吸収効果の付与が目的で、酸
化チタン,酸化亜鉛等の無機系の金属酸化物や、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェ
ノン誘導体,パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘ
キシル等のパラアミノ安息香酸誘導体,パラメトキシケ
イ皮酸2−エチルヘキシル等のメトキシケイ皮酸誘導
体,サリチル酸2−エチルヘキシル等のサリチル酸誘導
体など、有機系の紫外線吸収剤の配合が一般的に行われ
ている。
【0003】特に、無機系の酸化チタン,酸化亜鉛等の
金属酸化物は、特有の紫外線散乱効果を有しており、安
全性も高いため、サンスクリーン化粧料などによく使用
されている。
金属酸化物は、特有の紫外線散乱効果を有しており、安
全性も高いため、サンスクリーン化粧料などによく使用
されている。
【0004】また、近年、紫外線の皮膚に対する悪影響
が問題視されてきており、多種多様の紫外線吸収剤を配
合することによって紫外線による紅斑や日焼けを防止す
る化粧料が多く開発されるようになった。
が問題視されてきており、多種多様の紫外線吸収剤を配
合することによって紫外線による紅斑や日焼けを防止す
る化粧料が多く開発されるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
のような紫外線吸収剤を配合した化粧料は、配合した紫
外線吸収剤自体がマスキングされていないために、化粧
時に直接皮膚に接すると、人によっては、一次刺激,累
積刺激,アレルギー感作などを起こす恐れがあった。ま
た、紫外線などによる化学反応で光毒性,累積刺激性を
起こす恐れもある。さらに、最近では、紫外線吸収剤の
構成成分による内分泌攪乱作用の疑いもささやかれてい
る。このため、使用に際しては、安全性に対する危惧が
大きかった。
のような紫外線吸収剤を配合した化粧料は、配合した紫
外線吸収剤自体がマスキングされていないために、化粧
時に直接皮膚に接すると、人によっては、一次刺激,累
積刺激,アレルギー感作などを起こす恐れがあった。ま
た、紫外線などによる化学反応で光毒性,累積刺激性を
起こす恐れもある。さらに、最近では、紫外線吸収剤の
構成成分による内分泌攪乱作用の疑いもささやかれてい
る。このため、使用に際しては、安全性に対する危惧が
大きかった。
【0006】一方、紫外線吸収剤を高分子化あるいは高
分子に固定化し、皮膚への吸収性を低下させ、安全性を
高めた紫外線吸収性顔料(特開平5−194932)が
提案されている。しかし、顔料表面にシランカップリン
グ剤を介して化学結合させているために紫外線吸収剤本
来の機能が損なわれることが懸念される。また、紫外線
吸収剤をそのまま用いるものと比べれば安全性は高いも
のの、やはり経済性の面で問題のあるものであった。
分子に固定化し、皮膚への吸収性を低下させ、安全性を
高めた紫外線吸収性顔料(特開平5−194932)が
提案されている。しかし、顔料表面にシランカップリン
グ剤を介して化学結合させているために紫外線吸収剤本
来の機能が損なわれることが懸念される。また、紫外線
吸収剤をそのまま用いるものと比べれば安全性は高いも
のの、やはり経済性の面で問題のあるものであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は、上記従来の
課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、紫外線
吸収剤の皮膚表面への溶出を抑制するために紫外線吸収
剤をコーティングした複合粉体およびその製造方法と、
該複合粉体を配合したより安全性の高い化粧料を提供す
ることである。
課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、紫外線
吸収剤の皮膚表面への溶出を抑制するために紫外線吸収
剤をコーティングした複合粉体およびその製造方法と、
該複合粉体を配合したより安全性の高い化粧料を提供す
ることである。
【0008】近年、微粒子や板状試料の表面に金属酸化
物の薄膜をコーティングする手法として、ゾル−ゲル法
に強い関心が持たれている。ゾル−ゲル法は、金属アル
コキシドM(OR)n(M:金属,R:アルキル基,
n:金属元素の酸化数)を加水分解、重縮合させること
によりゾル状態を経てゲル(M−O−M結合を有する無
機ポリマー)状態に変化させて、薄膜を作成する新しい
合成法である。特に、高純度で均質性の高い薄膜を比較
的低温で作成できるという優れた特徴を有しており、高
価な装置を必要とせずに微粒子や複雑な形状の基板上に
コーティングする際に有効である。
物の薄膜をコーティングする手法として、ゾル−ゲル法
に強い関心が持たれている。ゾル−ゲル法は、金属アル
コキシドM(OR)n(M:金属,R:アルキル基,
n:金属元素の酸化数)を加水分解、重縮合させること
によりゾル状態を経てゲル(M−O−M結合を有する無
機ポリマー)状態に変化させて、薄膜を作成する新しい
合成法である。特に、高純度で均質性の高い薄膜を比較
的低温で作成できるという優れた特徴を有しており、高
価な装置を必要とせずに微粒子や複雑な形状の基板上に
コーティングする際に有効である。
【0009】なお、ゾル−ゲル法に関しては、無機基材
に色素を含有した金属酸化物ゲルでコーティングする方
法(特開平7−133211,特開平9−22711
4)が報告されているが、紫外線吸収剤を粉体にコーテ
ィングして皮膚表面への溶出を抑制し、紫外線吸収効果
を高めた例は、今までにはなかった。
に色素を含有した金属酸化物ゲルでコーティングする方
法(特開平7−133211,特開平9−22711
4)が報告されているが、紫外線吸収剤を粉体にコーテ
ィングして皮膚表面への溶出を抑制し、紫外線吸収効果
を高めた例は、今までにはなかった。
【0010】上記課題を解決するために、紫外線吸収剤
含有複合粉体は、粉体の表面を紫外線吸収剤を含有する
金属酸化物ゲルでコーティングすることを特徴とする。
含有複合粉体は、粉体の表面を紫外線吸収剤を含有する
金属酸化物ゲルでコーティングすることを特徴とする。
【0011】また、紫外線吸収剤含有複合粉体は、無水
ケイ酸,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化鉄等の金属酸化物
や、タルク,マイカ,セリサイト,カオリン等の粘土鉱
物,ナイロン末,ポリエチレン末等の有機粉体の表面を
紫外線吸収剤を含有する金属酸化物ゲルでコーティング
することを特徴とする。
ケイ酸,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化鉄等の金属酸化物
や、タルク,マイカ,セリサイト,カオリン等の粘土鉱
物,ナイロン末,ポリエチレン末等の有機粉体の表面を
紫外線吸収剤を含有する金属酸化物ゲルでコーティング
することを特徴とする。
【0012】また、紫外線吸収剤含有複合粉体は、金属
酸化物ゲルが金属アルコキシド,水,アルコール,酸,
紫外線吸収剤を含む出発溶液からゾル−ゲル法によって
生成したことを特徴とする。
酸化物ゲルが金属アルコキシド,水,アルコール,酸,
紫外線吸収剤を含む出発溶液からゾル−ゲル法によって
生成したことを特徴とする。
【0013】また、化粧料は、紫外線吸収剤含有複合粉
体より選ばれる1種以上を配合することを特徴とする。
体より選ばれる1種以上を配合することを特徴とする。
【0014】金属酸化物,粘土鉱物,有機粉体の大きさ
は化粧料の使用感や紫外線吸収能などの観点から、粒子
径は小さいほど好ましく、50μm以下のものが望まし
い。より具体的には、0.01μm〜10μmが好適で
ある。
は化粧料の使用感や紫外線吸収能などの観点から、粒子
径は小さいほど好ましく、50μm以下のものが望まし
い。より具体的には、0.01μm〜10μmが好適で
ある。
【0015】また、紫外線吸収剤を含有する金属酸化物
ゲルの膜厚は、0.05μm以上が好ましい。膜厚が
0.05μm未満の場合は、紫外線吸収剤が溶出し易
い。
ゲルの膜厚は、0.05μm以上が好ましい。膜厚が
0.05μm未満の場合は、紫外線吸収剤が溶出し易
い。
【0016】金属アルコキシドは、M(OR)nの一般
式で表される。この金属アルコキシドの代表的なものと
しては、Si(OR)4である。Si以外にもTi,A
l,Zrなども挙げられるが、金属およびアルキル基の
種類によって極めて多数の金属アルコキシドが挙げられ
る。また、これらの金属アルコキシドは、合成しようと
する金属酸化物など、目的に応じて単独、または混合し
て用いることができる。
式で表される。この金属アルコキシドの代表的なものと
しては、Si(OR)4である。Si以外にもTi,A
l,Zrなども挙げられるが、金属およびアルキル基の
種類によって極めて多数の金属アルコキシドが挙げられ
る。また、これらの金属アルコキシドは、合成しようと
する金属酸化物など、目的に応じて単独、または混合し
て用いることができる。
【0017】Si(OR)4としては、例えばSi(O
CH3)4,Si(OC2H5)4,Si(iso−O
C3H7)4,Si(tert−OC3H7)4,Si
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。
CH3)4,Si(OC2H5)4,Si(iso−O
C3H7)4,Si(tert−OC3H7)4,Si
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。
【0018】Ti(OR)4としては、例えばTi(O
CH3)4,Ti(OC2H5)4,Ti(iso−O
C3H7)4,Ti(tert−OC3H7)4,Ti
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。。
CH3)4,Ti(OC2H5)4,Ti(iso−O
C3H7)4,Ti(tert−OC3H7)4,Ti
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。。
【0019】Al(OR)4としては、例えばAl(O
CH3)4,Al(OC2H5)4,Al(iso−O
C3H7)4,Al(tert−OC3H7)4,Al
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。
CH3)4,Al(OC2H5)4,Al(iso−O
C3H7)4,Al(tert−OC3H7)4,Al
(sec−OC3H7)4等が挙げられるが、アルキル
基はこれに限定されるものではない。
【0020】Zr(OR)4としては、例えばZr(O
CH3)4,Zr(OC2H5)4
,Zr(iso−OC3H7)4,Zr(tert−O
C3H7)4,Zr(sec−OC3H7)4等が挙げ
られるが、アルキル基はこれに限定されるものではな
い。
CH3)4,Zr(OC2H5)4
,Zr(iso−OC3H7)4,Zr(tert−O
C3H7)4,Zr(sec−OC3H7)4等が挙げ
られるが、アルキル基はこれに限定されるものではな
い。
【0021】溶媒としては、主にメタノール,エタノー
ル,プロパノール,ブタノール等のアルコール類が、ま
た、金属化合物を溶解するエチレングリコール,エチレ
ンオキシド,トリエタノールアミン,キシレンなども挙
げられるが、溶媒はこれに限定されるものではない。
ル,プロパノール,ブタノール等のアルコール類が、ま
た、金属化合物を溶解するエチレングリコール,エチレ
ンオキシド,トリエタノールアミン,キシレンなども挙
げられるが、溶媒はこれに限定されるものではない。
【0022】加水分解の触媒に用いられる酸としては、
塩酸,硫酸,硝酸,酢酸,フッ酸などが挙げられるが、
触媒はこれに限定されるものではない。
塩酸,硫酸,硝酸,酢酸,フッ酸などが挙げられるが、
触媒はこれに限定されるものではない。
【0023】ゾル−ゲル法においては、下記の化学反応
が起きている。 この加水分解の後で重縮合が起きるが、これには、次の
脱水反応と脱アルコール反応の両方が考えられる。 脱水反応:−M−OH+H−O−M→−M−O−M+H
2O 脱アルコール反応:−M−OH+R−O−M→−M−O
−M+ROH
が起きている。 この加水分解の後で重縮合が起きるが、これには、次の
脱水反応と脱アルコール反応の両方が考えられる。 脱水反応:−M−OH+H−O−M→−M−O−M+H
2O 脱アルコール反応:−M−OH+R−O−M→−M−O
−M+ROH
【0024】したがって、Si(OC2H5)4の場合
は、まず加水分解でSi(OH)4になり、この反応性
に富むSi(OH)4は重縮合して=Si−O−Si≡
のつながったSiO2固体となる
は、まず加水分解でSi(OH)4になり、この反応性
に富むSi(OH)4は重縮合して=Si−O−Si≡
のつながったSiO2固体となる
【0025】また、金属酸化物ゲルに含有され、金属酸
化物,粘土鉱物,有機粉体等にコーティングされる紫外
線吸収剤は、出発溶液に溶解する化合物が好適である。
化物,粘土鉱物,有機粉体等にコーティングされる紫外
線吸収剤は、出発溶液に溶解する化合物が好適である。
【0026】紫外線吸収剤としては、一般に2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン
誘導体,パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシ
ル等のパラアミノ安息香酸誘導体,パラメトキシケイ皮
酸2−エチルヘキシル等のメトキシケイ皮酸誘導体,サ
リチル酸2−エチルヘキシル等のサリチル酸誘導体など
が挙げられるが、紫外線吸収剤はこれに限定されるもの
ではない。
キシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン
誘導体,パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシ
ル等のパラアミノ安息香酸誘導体,パラメトキシケイ皮
酸2−エチルヘキシル等のメトキシケイ皮酸誘導体,サ
リチル酸2−エチルヘキシル等のサリチル酸誘導体など
が挙げられるが、紫外線吸収剤はこれに限定されるもの
ではない。
【0027】
【作用】 本発明によれば、該複合粉体は、コーティン
グした金属酸化物ゲルに紫外線吸収剤が内包されている
ので、紫外線吸収剤が直接皮膚に接する恐れがない。こ
のため、紫外線吸収剤による皮膚刺激、または紫外線吸
収剤と紫外線との化学反応の結果生ずる化合物による皮
膚刺激を起こす恐れがない。
グした金属酸化物ゲルに紫外線吸収剤が内包されている
ので、紫外線吸収剤が直接皮膚に接する恐れがない。こ
のため、紫外線吸収剤による皮膚刺激、または紫外線吸
収剤と紫外線との化学反応の結果生ずる化合物による皮
膚刺激を起こす恐れがない。
【0028】また、紫外線吸収剤が金属酸化物ゲルに内
包されているので、汗や皮脂などによる皮膚表面への溶
出を抑制することができる。このため、該複合粉体本来
の紫外線吸収能を損なうことなく、通常の粉体と同様に
化粧料中に配合して、より安全性の高い化粧料を提供で
きる。
包されているので、汗や皮脂などによる皮膚表面への溶
出を抑制することができる。このため、該複合粉体本来
の紫外線吸収能を損なうことなく、通常の粉体と同様に
化粧料中に配合して、より安全性の高い化粧料を提供で
きる。
【0029】
【実施例】 次に、該複合粉体を実際に作製し、実施例
および比較例を挙げて、本発明の効果を確認した。な
お、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
および比較例を挙げて、本発明の効果を確認した。な
お、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】金属アルコキシドとしてテトラエトキシシ
ラン,溶媒としてエタノール,触媒として塩酸,紫外線
吸収剤としてパラメトキシケイ酸2−エチルヘキシルも
しくはパラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシ
ル,コーティングする粉体として無水ケイ酸を用いた場
合の実施例を以下に記載する。
ラン,溶媒としてエタノール,触媒として塩酸,紫外線
吸収剤としてパラメトキシケイ酸2−エチルヘキシルも
しくはパラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシ
ル,コーティングする粉体として無水ケイ酸を用いた場
合の実施例を以下に記載する。
【0031】〔実施例〕 実施例1 テトラエトキシシラン2.3g,エタノール45.6
g,水2.0g,塩酸0.1g,パラメトキシケイ酸2
−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間攪
拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0
g)を得た。このコーティング液の全量(75.0g)
をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.0gに
注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液で覆い
スラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ60℃に
保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形成す
る。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上放置
し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固着さ
せ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パラメ
トキシケイ酸2−エチルヘキシル含有シリカコーティン
グ無水ケイ酸を得た。
g,水2.0g,塩酸0.1g,パラメトキシケイ酸2
−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間攪
拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0
g)を得た。このコーティング液の全量(75.0g)
をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.0gに
注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液で覆い
スラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ60℃に
保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形成す
る。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上放置
し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固着さ
せ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パラメ
トキシケイ酸2−エチルヘキシル含有シリカコーティン
グ無水ケイ酸を得た。
【0032】実施例2 テトラエトキシシラン2.3g,エタノール45.6
g,水2.0g,塩酸0.1g,パラジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で
1時間攪拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(7
5.0g)を得た。このコーティング液の全量(75.
0g)をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.
0gに注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液
で覆いスラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ6
0℃に保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形
成する。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上
放置し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固
着させ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パ
ラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル含有シリ
カコーティング無水ケイ酸を得た。
g,水2.0g,塩酸0.1g,パラジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で
1時間攪拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(7
5.0g)を得た。このコーティング液の全量(75.
0g)をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.
0gに注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液
で覆いスラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ6
0℃に保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形
成する。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上
放置し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固
着させ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パ
ラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル含有シリ
カコーティング無水ケイ酸を得た。
【0033】次に、金属アルコキシドとしてポリシロキ
サンオリゴマー(「MKCシリケー パラメトキシケイ酸2−エチルヘキシルもしくはパラジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル,コーティン
グする粉体として無水ケイ酸を用いた場合の実施例を以
下に記載する。
サンオリゴマー(「MKCシリケー パラメトキシケイ酸2−エチルヘキシルもしくはパラジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル,コーティン
グする粉体として無水ケイ酸を用いた場合の実施例を以
下に記載する。
【0034】実施例3 ポリシロキサンオリゴマー1.25g,エタノール4
8.0g,水0.25g,パラメトキシケイ酸2−エチ
ルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間攪拌の後
一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0g)を得
た。このコーティング液の全量(75.0g)を無水ケ
イ酸25.0gに注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ
酸表面を液で覆いスラリー状態とし、室温から徐々に温
度を上げ60℃に保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有
ゲル層を形成する。さらに温度を上げて150℃前後に
1時間以上放置し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ
酸表面に固着させ、エタノールで十分洗浄した後、減圧
乾燥し、パラメトキシケイ酸2−エチルヘキシル含有シ
リカコーティング無水ケイ酸を得た。
8.0g,水0.25g,パラメトキシケイ酸2−エチ
ルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間攪拌の後
一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0g)を得
た。このコーティング液の全量(75.0g)を無水ケ
イ酸25.0gに注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ
酸表面を液で覆いスラリー状態とし、室温から徐々に温
度を上げ60℃に保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有
ゲル層を形成する。さらに温度を上げて150℃前後に
1時間以上放置し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ
酸表面に固着させ、エタノールで十分洗浄した後、減圧
乾燥し、パラメトキシケイ酸2−エチルヘキシル含有シ
リカコーティング無水ケイ酸を得た。
【0035】実施例4 ポリシロキサンオリゴマー1.25g,エタノール4
8.0g,水0.25g,パラジメチルアミノ安息香酸
2−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間
攪拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0
g)を得た。このコーティング液の全量(75.0g)
をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.0gに
注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液で覆い
スラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ60℃に
保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形成す
る。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上放置
し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固着さ
せ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パラジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル含有シリカコ
ーティング無水ケイ酸を得た。
8.0g,水0.25g,パラジメチルアミノ安息香酸
2−エチルヘキシル25.0gを混合し、常温で1時間
攪拌の後一昼夜以上静置し、コーティング液(75.0
g)を得た。このコーティング液の全量(75.0g)
をコーティングする粉体である無水ケイ酸25.0gに
注ぎ、よく攪拌して、十分に無水ケイ酸表面を液で覆い
スラリー状態とし、室温から徐々に温度を上げ60℃に
保ち全体を乾燥し、紫外線吸収剤含有ゲル層を形成す
る。さらに温度を上げて150℃前後に1時間以上放置
し、紫外線吸収剤含有ゲル層を無水ケイ酸表面に固着さ
せ、エタノールで十分洗浄した後、減圧乾燥し、パラジ
メチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル含有シリカコ
ーティング無水ケイ酸を得た。
【0036】〔紫外線吸収能および吸収スペクトルの測
定〕次に、本発明の複合粉体の効果を確認すべく、上記
実施例1,2,3,4で得られた紫外線吸収剤含有複合
粉体の紫外線吸収能および吸収スペクトルを測定した。
測定方法ならびに結果を以下に記載する。
定〕次に、本発明の複合粉体の効果を確認すべく、上記
実施例1,2,3,4で得られた紫外線吸収剤含有複合
粉体の紫外線吸収能および吸収スペクトルを測定した。
測定方法ならびに結果を以下に記載する。
【0037】トランスポアサージカルテープ(幅75m
m,3M社製)を貼り付けた専用の試料チャンバーに、
試料各25mgを専用のブラシで均一塗布した。このも
のの紫外線吸収能および吸収スペクトルをSPFアナラ
イザー(Labsphcre社製)を用いて測定した。
m,3M社製)を貼り付けた専用の試料チャンバーに、
試料各25mgを専用のブラシで均一塗布した。このも
のの紫外線吸収能および吸収スペクトルをSPFアナラ
イザー(Labsphcre社製)を用いて測定した。
【0038】実施例1で得られた紫外線吸収剤含有複合
粉体に対する結果を、図1に示した。また比較例1とし
て、各実施例に用いた粉体、つまり無水ケイ酸に対する
結果を、図2に示した。
粉体に対する結果を、図1に示した。また比較例1とし
て、各実施例に用いた粉体、つまり無水ケイ酸に対する
結果を、図2に示した。
【0039】10カ所(Scan1〜10)での測定の
結果、実施例1で得られた紫外線吸収剤含有複合粉体
は、中波長紫外線(UV−B:320〜280nm)領
域における吸収が一様に認められた。それに対し各実施
例に用いた粉体、つまり無水ケイ酸では、中波長紫外線
(UV−B:320〜280nm)領域における吸収が
ほとんど認められなかった。これによって、本発明の複
合粉体による紫外線吸収能が確認された。
結果、実施例1で得られた紫外線吸収剤含有複合粉体
は、中波長紫外線(UV−B:320〜280nm)領
域における吸収が一様に認められた。それに対し各実施
例に用いた粉体、つまり無水ケイ酸では、中波長紫外線
(UV−B:320〜280nm)領域における吸収が
ほとんど認められなかった。これによって、本発明の複
合粉体による紫外線吸収能が確認された。
【0040】〔溶出試験〕次に、本発明の複合粉体に関
し、コーティングした金属酸化物ゲルからの紫外線吸収
剤の溶出の程度を、高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)によって確認した。分析条件ならびに結果を以下
に記載する。
し、コーティングした金属酸化物ゲルからの紫外線吸収
剤の溶出の程度を、高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)によって確認した。分析条件ならびに結果を以下
に記載する。
【0041】該複合粉体1gを精密に量り、エタノール
に分散させて、正確に100mlとする。これを室温下
で10分間放置した後ろ過し、ろ液を試料溶液とした。
このもののHPLCによる分析条件を以下に記載する。
に分散させて、正確に100mlとする。これを室温下
で10分間放置した後ろ過し、ろ液を試料溶液とした。
このもののHPLCによる分析条件を以下に記載する。
【0042】実施例1で得られた紫外線吸収剤含有複合
粉体に対する結果を、図3に示した。また比較例2とし
て、無水ケイ酸・パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキ
シル混合物(「UVシリカSB−700/E557K」
三好化成株式会社製)に対する結果を、図4に示した。
また、これらの溶出試験の結果を表1にまとめた。
粉体に対する結果を、図3に示した。また比較例2とし
て、無水ケイ酸・パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキ
シル混合物(「UVシリカSB−700/E557K」
三好化成株式会社製)に対する結果を、図4に示した。
また、これらの溶出試験の結果を表1にまとめた。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1で得られた紫外線吸収剤含有複合
粉体は、コーティングした金属酸化物ゲルからの紫外線
吸収剤の溶出が比較例として用いた無水ケイ酸・パラメ
トキシケイ皮酸2−エチルヘキシル混合物(「UVシリ
カSB−700/E557K」三好化成株式会社製)に
対する溶出量の53%であり、従来の紫外線吸収剤含有
複合粉体に比べ、紫外線吸収剤の溶出がはるかに抑制さ
れていることがわかる。
粉体は、コーティングした金属酸化物ゲルからの紫外線
吸収剤の溶出が比較例として用いた無水ケイ酸・パラメ
トキシケイ皮酸2−エチルヘキシル混合物(「UVシリ
カSB−700/E557K」三好化成株式会社製)に
対する溶出量の53%であり、従来の紫外線吸収剤含有
複合粉体に比べ、紫外線吸収剤の溶出がはるかに抑制さ
れていることがわかる。
【0045】〔安全性試験〕次に、本発明の複合粉体の
安全性を確認すべく、上記実施例1,2,3,4で得ら
れた紫外線吸収剤含有複合粉体のヒトパッチテストを行
った。試験方法ならびに結果を以下に記載する。
安全性を確認すべく、上記実施例1,2,3,4で得ら
れた紫外線吸収剤含有複合粉体のヒトパッチテストを行
った。試験方法ならびに結果を以下に記載する。
【0046】試験試料は、以下のとおりである。
【0047】年齢23歳より57歳にわたる健常成人男
性41名を対象とした。いずれも接触アレルギーの既往
はなく、背部の皮膚は外見上正常であった。
性41名を対象とした。いずれも接触アレルギーの既往
はなく、背部の皮膚は外見上正常であった。
【0048】絆創膏は、FINN CHANBERS
ON SCANPOR(輸入販売元:大正製薬株式会
社)を用いた。
ON SCANPOR(輸入販売元:大正製薬株式会
社)を用いた。
【0049】(1)クローズドパッチテスト 上記の試料は背部に48時間貼付した。除去2時間後と
翌日(72時間後)及び翌々日(96時間後)の3回判
定を行った。判定は本邦パッチテスト研究会の基準に従
い、各反応に評点をつけ、3回判定のうち高い方の評点
の総和を各試料毎にまとめ、被験者総数で除した商の百
分率をその試料の皮膚刺激指数とした。また、これらの
試験結果を表2にまとめた。
翌日(72時間後)及び翌々日(96時間後)の3回判
定を行った。判定は本邦パッチテスト研究会の基準に従
い、各反応に評点をつけ、3回判定のうち高い方の評点
の総和を各試料毎にまとめ、被験者総数で除した商の百
分率をその試料の皮膚刺激指数とした。また、これらの
試験結果を表2にまとめた。
【0050】(2)フォトパッチテスト 上記試料を背部に24時間貼付した。除去2時間後にD
ERMAY UV−A灯(BLB 10灯)を20cm
の距離で5分間照射した。この条件での紫外線の照射量
は150mJ/cm2であった。UVA照射24時間後
に、照射部位の反応を非照射部位の反応と比較しながら
判定した。非照射部位が陰性の場合は、本邦パッチテス
ト研究会の基準に従い、非照射部位が陽性を呈する場合
にはそれと同等または弱い反応を0(−)、やや強い反
応を0.5(±)、強い反応を1.0(+)、明らかに
強い反応を2.0(++)とした。なお、UVA照射翌
日判定の評点総和を被験者数で除した商の百分率を光毒
指数とした。また、これらの試験結果を表3にまとめ
た。
ERMAY UV−A灯(BLB 10灯)を20cm
の距離で5分間照射した。この条件での紫外線の照射量
は150mJ/cm2であった。UVA照射24時間後
に、照射部位の反応を非照射部位の反応と比較しながら
判定した。非照射部位が陰性の場合は、本邦パッチテス
ト研究会の基準に従い、非照射部位が陽性を呈する場合
にはそれと同等または弱い反応を0(−)、やや強い反
応を0.5(±)、強い反応を1.0(+)、明らかに
強い反応を2.0(++)とした。なお、UVA照射翌
日判定の評点総和を被験者数で除した商の百分率を光毒
指数とした。また、これらの試験結果を表3にまとめ
た。
【0051】(3)2時間クローズドパッチテスト 上記試料を背部に2時間貼付し、除去10分後に判定を
行った。判定は本邦パッチテスト研究会の基準に従い、
各反応に評点をつけ、各試料評点総和を被験者総数で除
した商の百分率をその試料の蕁麻疹指数とした。また、
これらの試験結果を表4にまとめた。
行った。判定は本邦パッチテスト研究会の基準に従い、
各反応に評点をつけ、各試料評点総和を被験者総数で除
した商の百分率をその試料の蕁麻疹指数とした。また、
これらの試験結果を表4にまとめた。
【0052】(4)判定基準および評点 なお、試料の貼付はランダムになるように順序を変えて
実施した。
実施した。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】表2,3および4からわかるように、ヒト
パッチテストのいずれにおいても、該複合粉体の安全性
が確認された。
パッチテストのいずれにおいても、該複合粉体の安全性
が確認された。
【0057】次に、上記実施例1,2,3,4で得られ
た紫外線吸収剤含有複合粉体を用いて、本発明に係る化
粧料を作製した。
た紫外線吸収剤含有複合粉体を用いて、本発明に係る化
粧料を作製した。
【0058】〔処方〕
【0059】粉体を混合し、油相を加え、均一になるま
で混合した。これを粉砕機で処理し、金皿に圧縮成型す
る。
で混合した。これを粉砕機で処理し、金皿に圧縮成型す
る。
【0060】
【0061】粉体を混合し、油相を加え、均一になるま
で混合した。これを粉砕機で処理し、金皿に圧縮成型す
る。
で混合した。これを粉砕機で処理し、金皿に圧縮成型す
る。
【0062】
【0063】油相を加熱溶解した後、粉体を加えて分散
させた。加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化
し、これを攪拌しながら室温まで冷却して、液状ファン
デーションを得た。
させた。加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化
し、これを攪拌しながら室温まで冷却して、液状ファン
デーションを得た。
【0064】
【0065】水相に混合粉砕された粉体を攪拌しながら
加え、80℃に保つ。次に、加熱溶解した油相を徐々に
加えて80℃で乳化し、これを撹拌しながら室温まで冷
却して、液状ファンデーションを得た。
加え、80℃に保つ。次に、加熱溶解した油相を徐々に
加えて80℃で乳化し、これを撹拌しながら室温まで冷
却して、液状ファンデーションを得た。
【0066】
【0067】油相の一部と粉体を3本ロールミルにか
け、残りの油相を加え加熱溶解させ、80℃に保つ。次
に、加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化し、
これを攪拌しながら室温まで冷却して、クリームファン
デーションを得た。
け、残りの油相を加え加熱溶解させ、80℃に保つ。次
に、加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化し、
これを攪拌しながら室温まで冷却して、クリームファン
デーションを得た。
【0068】
【0069】粉体を混合し、油相を加え、均一になるま
で混合した。これを粉砕機で処理し、ルースパウダーを
得た。
で混合した。これを粉砕機で処理し、ルースパウダーを
得た。
【0070】
【0071】油相を加熱溶解した後、粉体を分散させ
た。加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化し、
これを攪拌しながら室温まで冷却して、サンスクリーン
乳液を得た。
た。加熱溶解した水相を徐々に加えて80℃で乳化し、
これを攪拌しながら室温まで冷却して、サンスクリーン
乳液を得た。
【0072】
【0073】粉体を加熱溶解した一部の油相に分散させ
たものと残りの油相を均一攪拌した後、加熱溶解した水
相を徐々に加えて80℃で乳化し、これを攪拌しながら
室温まで冷却して、サンスクリーンクリームを得た。
たものと残りの油相を均一攪拌した後、加熱溶解した水
相を徐々に加えて80℃で乳化し、これを攪拌しながら
室温まで冷却して、サンスクリーンクリームを得た。
【0074】
【発明の効果】 本発明によれば、該複合粉体は、コー
ティングした金属酸化物ゲルに紫外線吸収剤が内包され
ているので、紫外線吸収剤が直接皮膚に接する恐れがな
い。このため、紫外線吸収剤による皮膚刺激、または紫
外線吸収剤と紫外線との化学反応の結果生ずる化合物に
よる皮膚刺激を起こす恐れがない。
ティングした金属酸化物ゲルに紫外線吸収剤が内包され
ているので、紫外線吸収剤が直接皮膚に接する恐れがな
い。このため、紫外線吸収剤による皮膚刺激、または紫
外線吸収剤と紫外線との化学反応の結果生ずる化合物に
よる皮膚刺激を起こす恐れがない。
【0075】また、紫外線吸収剤が金属酸化物ゲルに内
包されているので、汗や皮脂などによる皮膚表面への溶
出を抑制することができる。このため、該複合粉体本来
の紫外線吸収能を損なうことなく、通常の粉体と同様に
化粧料中に配合して、より安全性の高い化粧料を提供で
きる。
包されているので、汗や皮脂などによる皮膚表面への溶
出を抑制することができる。このため、該複合粉体本来
の紫外線吸収能を損なうことなく、通常の粉体と同様に
化粧料中に配合して、より安全性の高い化粧料を提供で
きる。
【図1】本発明の一実施例である紫外線吸収剤含有複合
粉体(実施例1)の吸収スペクトルである。
粉体(実施例1)の吸収スペクトルである。
【図2】本発明の実施例に用いた粉体(比較例1)の吸
収スペクトルである。
収スペクトルである。
【図3】本発明の一実施例である紫外線吸収剤含有複合
粉体(実施例1)に関するHPLCクロマトグラムであ
る。
粉体(実施例1)に関するHPLCクロマトグラムであ
る。
【図4】比較例2に関するHPLCクロマトグラムであ
る。
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月26日(1999.4.2
6)
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明の一実施例である紫外線吸収剤含有複合
粉体(実施例1)の吸収スペクトルである。
粉体(実施例1)の吸収スペクトルである。
【図2】本発明の実施例に用いた粉体(比較例1)の吸
収スペクトルである。
収スペクトルである。
【符号の説明】 符号なし
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 104 C09K 3/00 104Z 104D Fターム(参考) 4C083 AB051 AB172 AB211 AB242 AB432 AB441 AB442 AC012 AC022 AC061 AC102 AC122 AC242 AC422 AC542 AC812 AC931 AD072 AD092 AD152 AD162 AD172 AD512 BB24 BB25 BB42 CC01 CC12 CC19 DD17 DD23 DD32 DD41 EE10 EE17 FF05 4G072 AA28 AA41 BB05 CC13 GG01 GG02 HH30 JJ11 KK01 MM01 MM02 MM21 PP17 RR05 RR12 UU30
Claims (5)
- 【請求項1】 粉体の表面を紫外線吸収剤を含有する金
属酸化物ゲルでコーティングすることを特徴とする紫外
線吸収剤含有複合粉体。 - 【請求項2】 請求項1記載の粉体が、金属酸化物,粘
土鉱物,有機粉体から選ばれたものであることを特徴と
する紫外線吸収剤含有複合粉体。 - 【請求項3】 請求項1記載の紫外線吸収剤が、有機系
の紫外線吸収剤から選ばれたものであることを特徴とす
る紫外線吸収剤含有複合粉体。 - 【請求項4】 請求項1記載の金属酸化物ゲルが、金属
アルコキシド,水,アルコール,酸,紫外線吸収剤を含
む出発溶液からゾル−ゲル法によって生成したことを特
徴とする紫外線吸収剤含有複合粉体。 - 【請求項5】 請求項1,請求項2,請求項3および請
求項4記載の紫外線吸収剤含有複合粉体より選ばれる1
種以上を配合することを特徴とする化粧料。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10242486A JP2000044450A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 紫外線吸収剤含有複合粉体およびこれを配合した化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10242486A JP2000044450A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 紫外線吸収剤含有複合粉体およびこれを配合した化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000044450A true JP2000044450A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=17089809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10242486A Pending JP2000044450A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 紫外線吸収剤含有複合粉体およびこれを配合した化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000044450A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2799120A1 (fr) * | 1999-10-01 | 2001-04-06 | Oreal | Materiau comprenant un filtre uv-a organique et procede de deplacement de la longueur d'onde d'absorption maximale |
FR2799119A1 (fr) * | 1999-10-01 | 2001-04-06 | Oreal | Procede pour ameliorer la stabilite vis-a-vis du rayonnement uv de filtres solaires photosensibles |
EP1382328A1 (fr) * | 2002-07-19 | 2004-01-21 | L'oreal | Matériau photostabilisé contenant un filtre solaire du type dibenzoylmethane, obtenu par voie sol-gel, et composition cosmétique et/ou dermatologique contenant un tel matériau |
FR2842419A1 (fr) * | 2002-07-19 | 2004-01-23 | Oreal | Procede d'elargissement du spectre d'absorption uv d'un filtre solaire uv-a et materiau obtenu par voie sol-gel contenant ledit filtre |
JP2006503832A (ja) * | 2002-08-21 | 2006-02-02 | エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | 顔料、顔料化粧品及び顔料の製造方法 |
JP2010001277A (ja) * | 2008-06-18 | 2010-01-07 | Cosme Techno:Kk | 化粧料 |
WO2018003670A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 株式会社Adeka | 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法 |
-
1998
- 1998-07-24 JP JP10242486A patent/JP2000044450A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2799120A1 (fr) * | 1999-10-01 | 2001-04-06 | Oreal | Materiau comprenant un filtre uv-a organique et procede de deplacement de la longueur d'onde d'absorption maximale |
FR2799119A1 (fr) * | 1999-10-01 | 2001-04-06 | Oreal | Procede pour ameliorer la stabilite vis-a-vis du rayonnement uv de filtres solaires photosensibles |
WO2001024762A3 (fr) * | 1999-10-01 | 2001-06-14 | Oreal | Procede pour ameliorer la stabilite vis-a-vis du rayonnement uv de filtres solaires photosensibles |
WO2001024768A3 (fr) * | 1999-10-01 | 2002-07-11 | Oreal | Materiau comprenant un filtre uv-a organique et procede de deplacement de la longueur d'onde d'absorption maximale |
US6607713B1 (en) | 1999-10-01 | 2003-08-19 | L'oreal | Method for improving UV radiation stability of photosensitive sunscreen filters |
FR2842419A1 (fr) * | 2002-07-19 | 2004-01-23 | Oreal | Procede d'elargissement du spectre d'absorption uv d'un filtre solaire uv-a et materiau obtenu par voie sol-gel contenant ledit filtre |
EP1382328A1 (fr) * | 2002-07-19 | 2004-01-21 | L'oreal | Matériau photostabilisé contenant un filtre solaire du type dibenzoylmethane, obtenu par voie sol-gel, et composition cosmétique et/ou dermatologique contenant un tel matériau |
FR2842418A1 (fr) * | 2002-07-19 | 2004-01-23 | Oreal | Materiau photostabilise contenant un filtre solaire du type dibenzoylmethane, obtenu par voie sol-gel, et composition cosmetique et/ou dermotologique contenant un tel materiau |
JP2006503832A (ja) * | 2002-08-21 | 2006-02-02 | エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | 顔料、顔料化粧品及び顔料の製造方法 |
US7651562B2 (en) | 2002-08-21 | 2010-01-26 | Eckart Gmbh & Co. Kg | Pigment and pigmented cosmetic preparation as well as method for production of the pigment |
JP2010001277A (ja) * | 2008-06-18 | 2010-01-07 | Cosme Techno:Kk | 化粧料 |
WO2018003670A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 株式会社Adeka | 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法 |
JP2018002618A (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-11 | 株式会社Adeka | 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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