JP2018002618A - 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、化粧料に有用な、表面がシリカ系化合物で被膜された、紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法に関する。
紫外線は、日焼け、皮膚のシミ,ソバカス等の色素沈着、皮膚の老化等の原因になることから、化粧料等では、紫外線から皮膚を保護するために紫外線吸収剤が配合されている。紫外線吸収剤を皮膚に塗布すると、紫外線吸収剤自身が皮膚に刺激を与えたり、紫外線吸収剤が光エネルギーを吸収して皮膚に一過性の刺激を与える場合があった。
一方、紫外線吸収剤等の有用成分をシリカ系被膜で被覆したマイクロカプセルが検討されており、このようなマイクロカプセルの製法としては、有用成分をアルコキシシランに溶解し界面活性剤で乳化した後、酸又はアルカリを用いてゾル−ゲル化しシリカ系被膜を形成する方法(例えば、特許文献1〜4を参照)、油状の有用成分をカチオン性界面活性剤又は両性界面活性剤で乳化した後、アルコキシシランを添加しシリカ系被膜を形成する方法(例えば、特許文献5〜6を参照)、粉末状有用成分をカチオン性界面活性剤で分散した後、ケイ酸ナトリウムを酸でゾルゲル化することによりシリカ系被膜を形成する方法(例えば、特許文献7〜8を参照)等がある。
紫外線吸収剤の表面をシリカ等で被覆すれば、皮膚と紫外線吸収剤とが直接接触せず、紫外線吸収剤による皮膚刺激がおこらないが、乳化法によるシリカ系被膜は内部から紫外線吸収剤が徐々に滲み出すという問題があり、紫外線吸収剤による皮膚刺激の防止は不十分であった。また、ケイ酸ナトリウムを用いて被覆すると、シリカ系被膜が均一に形成されず、配合時又は使用時に被膜が壊れて内容物が露出しやすいという問題があった。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、固体状の紫外線吸収剤を粉砕してからシリカ系被膜で被覆することにより上記の問題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を水中で粉砕して分散させる分散工程、及び、水に分散した非水溶性紫外線吸収剤の表面に下記の一般式(1)で表されるシラン化合物を用いてシリカ系被膜を形成する被膜形成工程を含む紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法である。
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表し、aは2〜4の数を表す。)
本発明の製造方法により、紫外線吸収剤の含量が高く、紫外線吸収剤の染み出しも少ない紫外線吸収剤内包マイクロカプセルが得られる。
〔紫外線吸収剤〕
本発明には、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を使用する。紫外線吸収剤の融点が50℃よりも低いと、粉砕時の熱により粉砕が困難になる場合があり、製造したマイクロカプセルの被覆層から紫外線吸収剤が徐々に滲み出す場合があり、また小粒径の粒子を得ることも困難である。固体状の紫外線吸収剤の融点は80℃以上が好ましく、100℃以上が更に好ましい。本発明において非水溶性紫外線吸収剤とは、25℃の水に対する溶解度が1質量%以下の紫外線吸収剤をいう。25℃の水に対する溶解度が1質量%を越える場合は、水相への紫外線吸収剤が多くなってマイクロカプセルの収率が低くなる。
本発明には、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を使用する。紫外線吸収剤の融点が50℃よりも低いと、粉砕時の熱により粉砕が困難になる場合があり、製造したマイクロカプセルの被覆層から紫外線吸収剤が徐々に滲み出す場合があり、また小粒径の粒子を得ることも困難である。固体状の紫外線吸収剤の融点は80℃以上が好ましく、100℃以上が更に好ましい。本発明において非水溶性紫外線吸収剤とは、25℃の水に対する溶解度が1質量%以下の紫外線吸収剤をいう。25℃の水に対する溶解度が1質量%を越える場合は、水相への紫外線吸収剤が多くなってマイクロカプセルの収率が低くなる。
融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルエチル)フェノール、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール}、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1−ジメチル)フェノール、3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロピオン酸オクチルエステル、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロピオン酸オクチルエステル、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロピオン酸1,1’−(1,6−ヘキサンジイル)エステル等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;
2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、3,5−トリアジン−2−イル}−5−(オクチルオキシ)フェノール、2、2’−{6−(2,4−ジブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}ビス(5−ブチルオキシフェノール)、2,2’−{6−(2,4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}ビス{5−(2−エチルヘキシルオキシ)フェノール}、2−{4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル}−5−[3−(オクチルオキシ)フェノール、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4、6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物等のトリアジン系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(ベンジルオキシ)ベンゾフェノン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタノン、ビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)メタノン、1,4−ビス(3−ヒドロキシ−4−ベンゾイルフェノキシ)ブタン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシル等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;
2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−(1,1−ジメチルプロピル)ジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルジベンゾイルメタン、4,4’−ジメトキシジベンゾイルメタン、4−(1,1−ジメチルプロピル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソピロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−(1,1−ジメチルプロピル)−4’−メトキシベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メトキシベンゾイルメタン及び2,6−ジメチル−4−(1,1−ジメチルプロピル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤;
3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゾイックアシッド−2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェニルエステル、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゾイックアシッドヘキサデシルエステル、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゾイックアシッド−2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニルエステル、2−ヒドロキシベンゾイックアシッド−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルエステル等のベンゾエート系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−1,4−ナフタレンジオン、2−メトキシ−1,4−ナフタレンジオン等のナフトキノン系紫外線吸収剤;メトキシケイヒ酸メチルエステル、メトキシケイヒ酸エチルエステル、メトキシケイヒ酸プロピルエステル、メトキシケイヒ酸イソプロピルエステル、メトキシケイヒ酸イソペンチルエステル、ジ(メトキシケイヒ酸)プロピレングリコールエステル、メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルエステル等のケイヒ酸系紫外線吸収剤が挙げられる。これらの中でも、粉砕が容易で分散しやすく、紫外線の吸収性にも優れることからベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましく、2,2’−メチレンビス{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール}が更に好ましい。
〔粉砕工程〕
本発明の製造方法では、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を、水中で粉砕して分散させる。水に分散させることにより、粒子の表面に均一なシリカ系被膜が形成しやすくなる。非水溶性紫外線吸収剤の粒子径が大きい場合は、当然、水に分散しにくいが、小さい場合であっても、粒子同士が凝集して二次粒子を形成することで水に分散しにくくなる。本発明では、水中で粉砕することで水への分散が容易になる。粉砕後の非水溶性紫外線吸収剤の粒子径があまりに大きい場合は、水への分散が十分になるだけでなく、得られるマイクロカプセルの粒子径も大きくなり、配合時又は使用時に被膜が壊れて内容物が露出しやすくなる。粉砕後の非水溶性紫外線吸収剤は、50%粒子径で500nm以下が好ましく、300nm以下が更に好ましく、200nm以下が最も好ましい。なお、本発明でいう50%粒子径や90%粒子径は、動的光散乱法で測定される体積基準の粒度分布である。
本発明の製造方法では、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を、水中で粉砕して分散させる。水に分散させることにより、粒子の表面に均一なシリカ系被膜が形成しやすくなる。非水溶性紫外線吸収剤の粒子径が大きい場合は、当然、水に分散しにくいが、小さい場合であっても、粒子同士が凝集して二次粒子を形成することで水に分散しにくくなる。本発明では、水中で粉砕することで水への分散が容易になる。粉砕後の非水溶性紫外線吸収剤の粒子径があまりに大きい場合は、水への分散が十分になるだけでなく、得られるマイクロカプセルの粒子径も大きくなり、配合時又は使用時に被膜が壊れて内容物が露出しやすくなる。粉砕後の非水溶性紫外線吸収剤は、50%粒子径で500nm以下が好ましく、300nm以下が更に好ましく、200nm以下が最も好ましい。なお、本発明でいう50%粒子径や90%粒子径は、動的光散乱法で測定される体積基準の粒度分布である。
粉砕には、粒子径の分布が狭くなることから、粉砕機を用いることが好ましい。好ましい粉砕機としては、ローラーミル、ハンマーミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミル等が挙げられ、微細な粉砕が可能であることからビーズミルが好ましい。なお、ビーズミルを用いて粉砕する場合、あまりに粒子径の大きい紫外線吸収剤を用いると、粉砕が不十分となる場合があることから、水中での粉砕前に、粗粉砕したり、篩等で粒子径の大きいものを除しておくことが好ましい。ビーズミルのビーズの直径は、粒子径の小さい分散物が得られることから、0.3mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であることが更に好ましい。ビーズの材質は、金属、ガラス、セラミックス、樹脂等のいずれでもよいが、不純物の混入が少なく、分散効率にも優れることから、セラミックスが好ましい。水100質量部に対する紫外線吸収剤の好ましい量は、ローラーミル、ハンマーミルでは、10〜180質量部、より好ましくは20〜150質量部、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、アトライター、ビーズミルでは、1〜40質量部、より好ましくは1.5〜30質量部である。
粉砕工程は、紫外線吸収剤の分散性が向上することから、界面活性剤を使用して、融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤を界面活性剤の存在下で粉砕することが好ましい。前記界面活性剤の中でも、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が好ましく、ノニオン性界面活性剤が更に好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテル(エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加形態は、ランダム状、ブロック状の何れでもよい)、ポリエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、アルキルポリグルコシド、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸ジエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、N−長鎖アルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。紫外線吸収剤の分散性が向上することから、ノニオン性界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物が好ましく、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが更に好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル(又はアルケニル)トリメチルアンモニウム塩、アルキル(又はアルケニル)ジメチルエチルアンモニウム塩、ジアルキル(又はアルケニル)ジメチルアンモニウム塩、アルキル(又はアルケニル)ピリジニウム塩、アルキル(又はアルケニル)ジメチルベンジルアンモニウム塩、エーテル基或いはエステル基或いはアミド基を含有するモノ或いはジ或いはトリアルキル(又はアルケニル)四級アンモニウム塩等のアンモニウム塩型カチオン性界面活性剤挙げられ、紫外線吸収剤の分散性が向上することから、アルキル(又はアルケニル)トリメチルアンモニウム塩が好ましい。
界面活性剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよいが、2種以上を組合わせて用いる場合は、そのうちの1種は、ノニオン性界面活性剤であることが好ましく、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物であることが更に好ましく、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが最も好ましい。界面活性剤の使用量は、紫外線吸収剤100質量部に対して10〜100質量部が好ましく、20〜80質量部が更に好ましい。
〔被膜形成工程〕
粉砕工程で水に分散された非水溶性紫外線吸収剤は、次の被膜形成工程で、一般式(1)で表されるシラン化合物を用いて、表面がシリカ系被膜で被覆される。一般式(1)で表されるシラン化合物は、アルコキシシリル基又はシラノール基が加水分解反応や縮合反応を起こす、いわゆるゾル−ゲル反応によりシリカ系被膜を形成する。
粉砕工程で水に分散された非水溶性紫外線吸収剤は、次の被膜形成工程で、一般式(1)で表されるシラン化合物を用いて、表面がシリカ系被膜で被覆される。一般式(1)で表されるシラン化合物は、アルコキシシリル基又はシラノール基が加水分解反応や縮合反応を起こす、いわゆるゾル−ゲル反応によりシリカ系被膜を形成する。
一般式(1)において、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、2級ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。R1は、取扱いが容易で、反応性が良好であることから、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、メチル基、エチル基が更に好ましい。また、R2は、工業的な入手が容易であることから、メチル基が好ましい。aは2〜4の数を表し、強固な被膜が形成されることから、3〜4の数が好ましく、4の数が更に好ましい。また、aが2〜4の数の化合物を組み合わせて用いてもよいが、強固な被膜が形成されることから、aが4の数の化合物の割合が50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることが更に好ましく、80モル%以上であることが最も好ましい。紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを化粧料用途に使用する場合、化粧料の他の成分との親和性が改善されることから、aが3の化合物とaが4の化合物を組み合わせて用いることが好ましい。
一般式(1)で表されるシラン化合物としては、反応性が良好であることから、テトラメトキシシラン及びテトラエトキシシランが好ましい。一般式(1)で表されるシラン化合物は1種のみを用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。2種以上のシラン化合物を組合わせて用いる場合、そのうちの1種はテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランであることが好ましい。なお、シリカ系被膜は一部のシリカの一部が酸化アルミニウム又は酸化チタンで置換されていてもよい。シリカの一部が酸化アルミニウム又は酸化チタンで置換されることにより、シリカ系被膜の衝撃安定性が向上し、本発明のマイクロカプセルを使用する場合に、被膜が壊れにくくなる。なお、一般式(1)において、aが2〜3の化合物を用いて場合、及びシリカの一部が酸化アルミニウム又は酸化チタンで置換される場合、厳密にはシリカとは言えないことから、本発明ではシリカ被膜ではなく、シリカ系被膜という。
被覆工程では、紫外線吸収剤の表面にシリカ系被膜が形成されやすくなることから、カチオン性界面活性剤を使用して、カチオン性界面活性剤の存在下でシラン化合物を反応させることすることが好ましい。カチオン性界面活性剤としては、被覆工程で例示したカチオン性界面活性剤等が挙げられ、中でも、アルキル(アルケニル)トリメチルアンモニウム塩が好ましい。分散工程でカチオン性界面活性剤を使用した場合は、カチオン性界面活性剤を除去することなく、被覆工程で使用してよい。界面活性剤の使用量は、紫外線吸収剤100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部が更に好ましい。
被覆工程で使用する水は特に限定されず、粉砕工程で使用した水をそのまま使用してもよく、水の一部を除去したり、水を更に添加してもよいが、水の量が過度に少ない場合及び過度に多い場合は、均一なシリカ系被膜が形成されない場合があることから、水の量は紫外線吸収剤1質量部に対して、1〜300質量部であることが好ましく、5〜200質量部であることが更に好ましく、10〜150質量部であることが最も好ましい。
一般式(1)で表されるシラン化合物による反応は、水に分散した紫外線吸収剤を撹拌しながら、60〜80℃でシラン化合物を添加し、同温度で1〜48時間攪拌して反応させる。但し、融点が50〜90℃の紫外線吸収剤を使用する場合には、シラン化合物の添加中に紫外線吸収剤が融解する可能性があることから、10〜50℃でシラン化合物を添加し、同温度で1〜48時間撹拌して反応させた後、反応を完結させるため、更に系の温度を60〜80℃に上げて1〜20時間攪拌してもよい。一般式(1)で表されるシラン化合物はそのまま反応させても、一部をゾルゲル化させてオリゴマー状にしてから反応してもよい。
紫外線吸収剤に対するシラン化合物の量があまりに少ない場合は、シリカ系被膜が十分にされない場合があり、あまりに少ない場合はシリカ系被膜が厚くなりすぎて、マイクロカプセル中の紫外線吸収剤の量が減ってしまうことから、紫外線吸収剤100質量部に対するシリカ系被膜の量は、SiO2換算で、150〜400質量部が好ましく、180〜300質量部が更に好ましく、200〜250質量部が更に好ましい。
反応終了後、濾過し、必要に応じて洗浄した後、乾燥して紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得る。マイクロカプセルを洗浄する場合は水のみでもよいし、水とアルコールとの混合溶媒を使用してもよい。混合溶媒の場合のアルコールとしては、水との相溶性に優れ、沸点も低いことから、メタノール、エタノール、イソプロパノールが好ましい。
本発明の製造方法により得られる紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、被膜上への紫外線吸収剤の滲み出しが少なく、紫外線吸収剤として刺激性を有するものを使用した場合でも、皮膚等への刺激がない。本発明の製造方法により得られる紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、化粧料の紫外線吸収剤として有用であるが、化粧料以外にも、樹脂製品や繊維製品の紫外線吸収剤としても使用できる。
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において「%」及び「ppm」は特に記載が無い限り質量基準であり、50%粒子径は、動的光散乱法粒度分布計(大塚電子製、型式:ELSZ−1000)を用いて測定した。
紫外線吸収剤A1:2,2’−メチレンビス{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール}(株式会社ADEKA製、商品名:アデカスタブLA31)、融点197〜199℃、水に対する溶解性0.1%以下
紫外線吸収剤A2:2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール(株式会社ADEKA製、商品名:アデカスタブLA46)、融点106〜108℃、水に対する溶解性0.1%以下
紫外線吸収剤A3:2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロベンゾイル]安息香酸ヘキシル(BASF社製、商品名:ユビナールA Plus Glanular)、融点53〜55℃、水に対する溶解性0.1%以下
紫外線吸収剤A4:2,2’−[6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]ビス{5−[(2−エチルヘキシル)オキシ]フェノール}(BASFジャパン株式会社製、製品名:チノソープ S)、融点83〜85℃、水に対する溶解性0.1%以下
紫外線吸収剤A5:4−(1,1−ジメチルプロピル)−4’−メトキシベンゾイルメタン(メルク製、商品名:Eusolex 9020)、融点81〜83℃、水に対する溶解性0.1%以下
紫外線吸収剤A6:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール(BASF社製、商品名:チヌビン571)、融点−57℃、水に対する溶解性0.1%以下
界面活性剤B1:トリデカノール11EO/3POランダム共重合品
界面活性剤B2:ソルビタンオレイン酸エステル
界面活性剤B3::H−(EO)5−(PO)60−(EO)5−H
界面活性剤B4:ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド
界面活性剤B2:ソルビタンオレイン酸エステル
界面活性剤B3::H−(EO)5−(PO)60−(EO)5−H
界面活性剤B4:ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド
〔実施例1〕
100質量部の水に、紫外線吸収剤A1を80質量部、界面活性剤B1を20質量部及び直径0.1mmのジルコニアビーズを600質量部を添加し、ビーズミル(寿工業製、商品名:UAM−015)を用いて液温25℃にて50%粒子径が150nm以下になるまで粉砕して分散した後、ビーズを除去して、紫外線吸収剤A1の水分散物を得た。
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A1の水分散物を4質量部、界面活性剤B4を1質量部仕込み、70℃で撹拌しながらテトラエトキシシラン(以下、TEOS)12質量部(SiO2として3.46質量部に相当)を4時間かけて滴下し、更に3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して実施例1の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
100質量部の水に、紫外線吸収剤A1を80質量部、界面活性剤B1を20質量部及び直径0.1mmのジルコニアビーズを600質量部を添加し、ビーズミル(寿工業製、商品名:UAM−015)を用いて液温25℃にて50%粒子径が150nm以下になるまで粉砕して分散した後、ビーズを除去して、紫外線吸収剤A1の水分散物を得た。
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A1の水分散物を4質量部、界面活性剤B4を1質量部仕込み、70℃で撹拌しながらテトラエトキシシラン(以下、TEOS)12質量部(SiO2として3.46質量部に相当)を4時間かけて滴下し、更に3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して実施例1の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔実施例2〕
実施例1において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A2に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
実施例1において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A2に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔実施例3〕
100質量部の水に、紫外線吸収剤A3を80質量部、界面活性剤B1を20質量部及び直径0.1mmのジルコニアビーズを600質量部を添加し、ビーズミル(寿工業製、商品名:UAM−015)を用いて液温25℃にて50%粒子径が150nm以下になるまで粉砕して分散した後、ビーズを除去して、紫外線吸収剤A3の水分散物を得た。
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A3の水分散物を4質量部、界面活性剤B4を1質量部仕込み、40℃で撹拌しながらテトラエトキシシラン(以下、TEOS)12質量部(SiO2として3.46質量部に相当)を4時間かけて滴下し、更に5時間撹拌した。その後、70℃に昇温して3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して実施例3の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
100質量部の水に、紫外線吸収剤A3を80質量部、界面活性剤B1を20質量部及び直径0.1mmのジルコニアビーズを600質量部を添加し、ビーズミル(寿工業製、商品名:UAM−015)を用いて液温25℃にて50%粒子径が150nm以下になるまで粉砕して分散した後、ビーズを除去して、紫外線吸収剤A3の水分散物を得た。
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A3の水分散物を4質量部、界面活性剤B4を1質量部仕込み、40℃で撹拌しながらテトラエトキシシラン(以下、TEOS)12質量部(SiO2として3.46質量部に相当)を4時間かけて滴下し、更に5時間撹拌した。その後、70℃に昇温して3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して実施例3の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔実施例4〕
実施例3において、紫外線吸収剤A3を紫外線吸収剤A4に変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例4の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
実施例3において、紫外線吸収剤A3を紫外線吸収剤A4に変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例4の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔実施例5〕
実施例1において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A5に変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例5の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
実施例1において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A5に変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例5の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔比較例1〕
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A1の水分散物(実施例1の中間体)を4質量部、界面活性剤B4を1質量部及び4質量%メタケイ酸ナトリウム水溶液58.6質量部(SiO2として1.15質量部に相当)を仕込み、撹拌しながら3.64質量%塩酸水溶液をpH2になるまで添加した。4質量%メタケイ酸ナトリウム水溶液58.6質量部を仕込み、撹拌しながら3.64質量%塩酸水溶液をpH2になるまで添加するという操作を、2回繰り返した後、25℃で48時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して比較例1の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
撹拌装置及び温度計を有するガラス製容器に、水100質量部、紫外線吸収剤A1の水分散物(実施例1の中間体)を4質量部、界面活性剤B4を1質量部及び4質量%メタケイ酸ナトリウム水溶液58.6質量部(SiO2として1.15質量部に相当)を仕込み、撹拌しながら3.64質量%塩酸水溶液をpH2になるまで添加した。4質量%メタケイ酸ナトリウム水溶液58.6質量部を仕込み、撹拌しながら3.64質量%塩酸水溶液をpH2になるまで添加するという操作を、2回繰り返した後、25℃で48時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して比較例1の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔比較例2〕
10質量部の紫外線吸収剤A1を44質量部のTEOS(SiO2として21.6質量部に相当)に溶解した後、1質量%の界面活性剤B4を含有する240質量部の水に添加し、高剪断ホモジナイザーを用いて乳化させた。この乳化物を、pH11.5の水酸化ナトリウム水溶液350質量部に25℃で撹拌しながら添加し、25℃で24時間撹拌し、さらに50℃で3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して比較例2の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
10質量部の紫外線吸収剤A1を44質量部のTEOS(SiO2として21.6質量部に相当)に溶解した後、1質量%の界面活性剤B4を含有する240質量部の水に添加し、高剪断ホモジナイザーを用いて乳化させた。この乳化物を、pH11.5の水酸化ナトリウム水溶液350質量部に25℃で撹拌しながら添加し、25℃で24時間撹拌し、さらに50℃で3時間撹拌して反応を完結させた。粒子を濾別し、水で洗浄した後、乾燥して比較例2の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔比較例3〕
比較例2において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A6に変更した以外は比較例2と同様の操作を行い、比較例3の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
比較例2において、紫外線吸収剤A1を紫外線吸収剤A6に変更した以外は比較例2と同様の操作を行い、比較例3の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを得た。
〔吸光度測定〕
紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを30倍量のテトラヒドロフランで3回洗浄し、洗浄前後の吸光度を測定した。吸光度は、積分球を有する分光光度計(日本分光製、型式:V−570)を用いて、紫外線吸収剤A1は330nm、紫外線吸収剤A2〜3は340nmにおける吸光度を測定した。なお、本測定において、吸光度は入射光強度に対する反射強度の常用対数比であり、反射光は正反射光と拡散反射光の合計である。結果を表1に示す。
紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを30倍量のテトラヒドロフランで3回洗浄し、洗浄前後の吸光度を測定した。吸光度は、積分球を有する分光光度計(日本分光製、型式:V−570)を用いて、紫外線吸収剤A1は330nm、紫外線吸収剤A2〜3は340nmにおける吸光度を測定した。なお、本測定において、吸光度は入射光強度に対する反射強度の常用対数比であり、反射光は正反射光と拡散反射光の合計である。結果を表1に示す。
本発明の製造法による紫外線吸収剤内包マイクロカプセルはいずれも、洗浄前後で吸光度が変わらないのに対し、比較例のものは大きく低下している。これは、シリカ系被膜から紫外線吸収剤の漏洩のない紫外線吸収剤内包マイクロカプセルが得られることを示しており、日焼け止め化粧品に使用した場合に、汗や皮脂により紫外線吸収剤が溶出せず、皮膚に刺激を与えることがないことを示している。
Claims (6)
- 融点が50℃以上の非水溶性紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤又はジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤である、請求項1に記載の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
- 前記分散工程は、前記非水溶性紫外線吸収剤の50%粒子径が500nm以下になるまで水中で粉砕する工程である、請求項1又は2に記載の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
- 前記分散工程は、前記非水溶性紫外線吸収剤を水中で、ビーズミルで粉砕して分散させる工程である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
- 前記分散工程がノニオン性界面活性剤の存在下で行われる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
- 前記被膜形成工程がカチオン性界面活性剤の存在下で行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
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