JP2000042382A - 分離膜及び濾過器 - Google Patents

分離膜及び濾過器

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JP2000042382A
JP2000042382A JP22012898A JP22012898A JP2000042382A JP 2000042382 A JP2000042382 A JP 2000042382A JP 22012898 A JP22012898 A JP 22012898A JP 22012898 A JP22012898 A JP 22012898A JP 2000042382 A JP2000042382 A JP 2000042382A
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fiber membrane
separation membrane
water
filter
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Hisakazu Nakahigashi
久和 中東
Masahiko Kurashina
雅彦 倉品
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理水の濾過と汚れの分解とを同時に行い
得る分離膜、及びこの分離膜を用いた濾過器を提供す
る。 【解決手段】被処理液滲入面と透過液滲出面と透過層と
の少なくとも1つに光触媒物質が保持された分離膜、及
び前記分離膜と光源とを備える濾過器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離膜及び濾過器
に関し、特に、日光等の自然光、蛍光灯又は紫外線灯等
からの可視光若しくは紫外線等を照射することによっ
て、被処理液を濾過する間に取り込まれた有機物を分解
し得る分離膜及び濾過器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】上下水
の処理、工業排水の処理、農業排水の処理、プールに貯
留された水の浄化、及び貯水タンクにおける水の浄化等
において、近年、精密濾過膜及び限外濾過膜等の各種分
離膜を有する濾過器が広く用いられている。
【0003】しかし、前記分離膜は、いずれも、前記分
離膜によって処理される前記上下水及び工業廃水等の被
処理水に含まれる微細なゴミ、細菌、懸濁物、黴、鉄錆
等の夾雑物、前記細菌及び黴が作り出す毒素、並びに前
記細菌の死骸に由来するエンドトキシン等の有害物質を
分解する機能を殆ど有せず、単に前記被処理水から前記
夾雑物及び有害物質を濾し取る機能しか有していない。
【0004】したがって、前記分離膜を備える濾過器に
よって補処理水を長期間処理すると、前記分離膜に前記
夾雑物が蓄積し、被処理水の流速が低下するという問題
があった。又、前記分離膜に付着した菌類が濾過器内部
において繁殖し、前記菌類が生成した代謝産物及び毒
素、並びに前記菌類の死骸に由来するエンドトキシン等
によって、前記分離膜を透過した濾過水が汚染されると
いう問題もあった。更に、前記分離膜が破損したときに
分離膜内に蓄積されていた夾雑物が濾過水側に流出する
という問題もあった。
【0005】濾過器内部における細菌の繁殖を防止する
ことを目的として、例えば被処理水中又は濾過器内部に
次亜塩素酸ソーダ等の殺菌剤を投入する方法、及び殺菌
灯により濾過器内を照射する方法等が行われてきた。
【0006】しかし、前記方法は、濾過器内における細
菌の繁殖の防止には効果があるものの、細菌の死骸がそ
のまま残り、前記細菌の死骸に由来するエンドトキシン
によって濾過水が汚染されるという問題があった。又、
大腸菌の一種であるO−157のように死滅する際に体
内に貯留されていた毒素を放出する細菌によって汚染さ
れた被処理水を取り扱う場合には、細菌が死滅する際に
放出された毒素によって濾過水が汚染されることがある
という問題があった。
【0007】本発明は、前記被処理水の濾過と蓄積した
夾雑物及び前記エンドトキシン等の有害物などの有機物
の分解とを行い得る分離膜及び濾過器を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とする分離膜は、(1)被処理液が滲入する被処
理液滲入面と、透過液が滲出する透過液滲出面と、前記
被処理液滲入面と透過液滲出面との間に形成された透過
層とを有し、且つ前記補処理液滲入面、前記透過液滲出
面、及び前記透過層の少なくとも1つに光触媒物質が保
持されてなることを特徴とする分離膜、及び(2)前記
(1)の分離膜は中空糸膜である(1)に記載の分離膜
である。
【0009】そして、前記課題を解決することを目的と
する濾過器は、前記(1)又は(2)に記載の分離膜を
備えることを特徴とする濾過器である。
【0010】
【発明の実施の形態】1.例1 以下、本発明に係る分離膜の一例である、ポリエーテル
スルホンとポリアリレートとのポリマーアロイから形成
され、外表面にアナターゼ型酸化チタンの微粒子を含有
する分離膜である外圧型の中空糸膜、及び前記中空糸膜
を用いた濾過器である中空糸膜濾過器を備える浄水装置
について説明する。
【0011】前記浄水装置の概略を図1に示す。
【0012】図1に示されるように、浄水装置は、原水
を貯留する受水槽3と、受水槽3に貯留された原水を濾
過する円柱形の中空糸膜濾過器1と、前記受水槽3内部
に貯留された原水を前記中空糸膜濾過器1に導入するポ
ンプ2と、前記中空糸膜中空糸膜濾過器1で濾過された
濾過水が貯留される浄水貯留槽4とを備える。
【0013】前記受水槽3とポンプ2の吸入口とは吸入
管路Aによって結合され、前記ポンプ2の吐出口と、中
空糸膜濾過器1の側面における一端近傍に設けられた原
水導入管114との間は吐出管路Bによって結合されて
いる。そして、前記中空糸膜濾過器1の一方の端面に設
けられた透過水導出管116と浄水貯留槽4とは浄水管
路Cによって結合されている。中空糸膜濾過器1の他方
の端面には導出管115が設けられ、この導出管115
には、開閉弁dを有する管路Dが接続されている。な
お、原水は、前記原水導入管114を通して前記濾過器
の内部に導入され、前記濾過器で濾過された濾過水は、
前記透過水導出管116を通して前記中空糸膜濾過器1
の外部に取り出される。そして、前記導出管115に設
けられた開閉弁dは、通常の場合、閉鎖されていて、透
過水が透過水導出管116から抜け出るようになってい
る。
【0014】図2及び図3に示すように、中空糸膜濾過
器1は、後述する中空糸膜132が内部に充填された中
空糸膜モジュール13が内部に4本収容された外部ケー
ス11を備える。
【0015】図2に示されるように、前記外部ケース1
1は、全体として略円筒状の形状を有し、円筒状の外部
ケース本体111と、前記外部ケース本体111が備え
る両端開口部の一方を覆蓋する第1蓋部112と、前記
両端開口部の他方を覆蓋する第2蓋部113とを備え
る。前記第1蓋部112及び第2蓋部113は、いずれ
も一端に閉塞面が形成され、他端が開口した円筒状であ
る。前記外部ケース本体111の内壁面には、後述する
紫外線灯ULからの可視光及び紫外線を乱反射させる乱
反射層が形成されている。前記乱反射層は、前記外部ケ
ース本体111の内壁面を艶消しの白色に塗装すること
によって形成されている。
【0016】前記第1蓋部112における一端閉塞面の
中心部には、第1蓋部112における開口部から遠ざか
る方向に透過水導出管116が立設され、前記第2蓋部
113の一端閉塞面の中心部には、第2蓋部113にお
ける開口部から遠ざかる方向に導出管115が立設され
ている。一方、前記外部ケース本体111の側面におけ
る一端部近傍には、半径方向に沿って外向きの方向に原
水導入管114が立設されている。尚、前記吐出配管
B、管路D、及び浄水管路Cにそれぞれ接続可能なよう
に、原水導入管114、導出管115、及び透過水導出
管116の各外周面には螺子山が形成されている。
【0017】図2に示されるように、前記外部ケース本
体111の両端には、半径方向に沿って外向きに延びる
一対のフランジ117が形成されている。同様に、前記
第1蓋部112の開口部の周囲、及び前記第2蓋部11
3の開口部の周囲にも、それぞれ、半径方向に沿って外
向きに延びるフランジ118及び119が形成されてい
る。
【0018】前記外部ケース本体111における一対の
フランジ117の一方と前記第1蓋部112のフランジ
118との間には第1隔壁12が挟まれ、前記前記外部
ケース本体111における一対のフランジ117の他方
と前記第2蓋部113のフランジ119との間には第2
隔壁14が挟まれている。前記フランジ117の一方と
第1隔壁12との間には同心円状に配置された一対のO
リングの組150が介装され、前記フランジ117の他
方と第2隔壁14との間には、それぞれ同心円状に配置
された一対のOリングの組151が介装されている。同
様に、前記第1隔壁12とフランジ118との間には、
同心円状に配置された一対のOリングの組160が介装
され、前記第2隔壁14とフランジ119との間には、
同心円状に配置された一対のOリングの組161が介装
されている。
【0019】第1隔壁12の中心部には、前記紫外線灯
ULの一端部が水密に挿通する円形の紫外線灯取付孔1
21が設けられている。前記紫外線灯取付孔121の周
囲には、後述する中空糸膜モジュール13の一端が嵌装
される円形の中空糸膜モジュール取付孔122が、前記
紫外線取付孔121を囲むように4個設けられている。
同様に、前記第2隔壁14の中心部には、前記紫外線灯
ULの他端部が水密に挿通する円形の紫外線灯取付孔1
41が設けられている。前記紫外線灯取付孔141の周
囲には、前記中空糸膜モジュール13の他端が嵌装され
る円形の中空糸膜モジュール取付孔142が、前記紫外
線取付孔141を囲むように4個設けられている。
【0020】図2に示された中空糸膜濾過器1の軸線に
対して直交する平面に沿って前記中空糸膜濾過器1を切
断した横断面を示す図3から明らかなように、外部ケー
ス11の内部には、前記外部ケースの軸線に沿って棒状
の紫外線灯ULが配置され、前記紫外線灯ULを中心に
して、中空糸膜モジュール13が、前記紫外線灯ULに
対して平行に4本配置されている。前記紫外線灯UL
は、円筒形の形状を有し、石英ガラスから形成された保
護管UL2の内部に収容されている。前記保護管UL2
は、両端において、第1隔壁12及び第2隔壁14にO
リングを介して水密に固定されている。よって、中空糸
膜濾過器1の内部に原水を導入したとき、前記紫外線灯
ULは原水に接触することはない。尚、前記紫外線灯U
Lの両端には、前記紫外線灯ULに電力を供給する電線
が収容された水密な管路UL1が取り付けられている。
但し、図3において、中空糸膜モジュール13の内部に
充填されている中空糸膜132は省略されている。
【0021】中空糸膜モジュール13を、その軸線に沿
って切断した縦断面を図4に示す。
【0022】図4に示されるように、中空糸膜モジュー
ル13は、両端が開口した円筒形の中空糸膜ケース13
1と、前記中空糸膜ケース131の内部に充填された外
圧型の中空糸膜132とを有する。前記中空糸膜ケース
131は、透明なポリカーボネート樹脂で形成されてい
る。
【0023】中空糸膜ケース131における両方の末端
部の近傍には、末端部及び中央部よりも大きな直径を有
する膨出部が形成されている。前記膨出部と末端部との
境界には、段差133が形成されている。前記段差13
3は、前記中空糸膜ケース131の軸線に直交する平面
状に形成されている。前記中空糸膜ケース131のそれ
ぞれの末端部には、Oリング138が嵌装されるOリン
グ溝134が2本づつ形成されている。中空糸膜ケース
131における前記膨出部と中央部との間にはテーパ状
のテーパ部が形成され、前記テーパ部と中央部との境界
部には、中空糸膜132に原水を導入する原水入口管1
35が形成されている。
【0024】中空糸膜132は、中空糸膜ケース131
の軸線に平行に充填され、前記中空糸膜ケース131の
両端においてポリウレタン樹脂によってポッティングさ
れ、ポッティング部136が形成されている。前記ポッ
ティング部136は、中空糸膜ケース131の両方の端
面に沿って切断され、これによって、前記中空糸膜13
2の前記端部に開口部137が形成されている。
【0025】中空糸膜132は、ポリエーテルスルホン
とポリアリレートとのポリマーアロイから形成された中
空糸状の非対称膜である。さらに言うと、この中空糸膜
は、両端を開口し、内部が中空になっている中空糸であ
り、この中空糸膜の軸線に直交する断面においては、中
空糸膜の外表面に向かうにつれて組織が緻密になり、内
表面に向かうにつれて組織が疎になっている。換言する
と、この中空糸膜は外表面近傍の内部組織は容積の小さ
な貫通孔が多数存在する緻密層を形成し、内表面近傍の
内部組織は容積の大きな貫通孔が少数存在する過疎層を
形成しているという二重構造を有する。もっとも二重構
造を有するとはいっても、前記緻密層と過疎層との境界
を明確に識別することが困難なこともあり、前記断面に
おいて前記過疎層から緻密層へと漸次変化するいわゆる
傾斜構造となっている場合が多い。前記過疎層は、その
形態観察の結果、前記緻密層を支持するスポンジ状に形
成されているといえる。
【0026】中空糸膜の内径は約210μmであり、肉
厚は約30μmである。前記中空糸膜132における液
の流通する表面、具体的には緻密層上及び過疎層におけ
る孔表面には、安定化アナターゼ型酸化チタン粒子が付
着し、露出している。
【0027】前記安定化アナターゼ型酸化チタン粒子
は、粒径30〜40nm程度の微細なアナターゼ型酸化
チタン粒子の表面を、多孔質の燐酸カルシウムによって
被覆した粒子である。
【0028】前記中空糸膜132における、液の流通す
る表面に、前記安定化アナターゼ型酸化チタン粒子を付
着させる方法として、例えば、前記安定化アナターゼ型
酸化チタン粒子を水又は適宜の溶媒に懸濁させ、この懸
濁液を前記中空糸膜132の外側から内側に向かって流
通させる等の方法を挙げることができる。
【0029】この場合、前記酸化チタン粒子は、中空糸
膜に形成されている外表面と中空内表面とを連通する孔
中を通過可能な程度の微細粒子に調製されている。
【0030】中空糸膜モジュール13は、前記中空糸膜
ケース131の一方の末端部が第1隔壁12における中
空糸膜モジュール取付孔122に嵌装され、他方の末端
部が第2隔壁14における中空糸膜モジュール取付孔1
42に嵌装された状態で、外部ケース11の内部に収容
されている。
【0031】このとき、中空糸膜ケース131が有する
段差133は、前記第1隔壁12及び第2隔壁14にお
ける互いに対向する側の面に当接する。尚、中空糸膜ケ
ース131の末端部と中空糸膜モジュール取付孔122
及び142との間の漏れは、前記Oリング溝134に嵌
装されたOリング138によって防止される。
【0032】図1〜図4に示された浄水装置において、
中空糸膜濾過器1は、本発明の濾過器に相当し、中空糸
膜132は、本発明の分離膜に相当する。前記中空糸膜
132における緻密層の外表面は、本発明の分離膜にお
ける被処理液滲入面に相当し、前記中空糸膜132にお
ける内表面は、本発明の分離膜における透過液滲出面に
相当する。そして、前記中空糸膜132における緻密層
及び過疎層は、本発明の分離膜における透過層に相当す
る。中空糸膜132の緻密層上及び過疎層における孔表
面即ち液の流通する表面に付着した安定化アナターゼ型
酸化チタン粒子は、本発明の分離膜における前記被処理
液滲入面等に保持された光触媒物質に相当する。
【0033】図1に示された浄水装置の動作について以
下に説明する。
【0034】受水槽3に貯留された原水は、ポンプ2に
よって、前記原水導入管114を通って中空糸膜濾過器
1内における、外部ケース本体111と第1隔壁12と
第2隔壁14とによって形成された空間に導入される。
前記空間に導入された原水は、原水入口管135を通っ
て中空糸膜ケース131の内側に導入され、前記中空糸
膜132の外表面から支持層内に滲入し、浄水となって
前記中空糸膜132の内表面から滲出する。中空糸膜1
32の内表面から滲出した浄水は、中空糸膜132にお
ける開口部137の内、第1蓋部12に臨む側の開口部
137を通って、第1蓋部112と第1隔壁12とによ
って形成される空間に導き出され、浄水導出管116か
ら浄水管路Cを通って浄水貯留槽4に貯留される。
【0035】ここで、紫外線灯ULを点灯すると、中空
糸膜モジュール13における紫外線灯ULに臨む側の面
は、前記紫外線灯ULからの紫外線及び可視光によって
直接照射され、前記中空糸膜モジュール13における外
部ケース本体111の内壁面に臨む側の面は、外部ケー
ス本体111の内壁面に形成された乱反射層によって乱
反射された紫外線及び可視光によって照射される。よっ
て、中空糸膜モジュール13は、側面全体が前記紫外線
灯ULからの紫外線及び可視光によって照射される。こ
こで、中空糸膜ケース131は、可視光及び紫外線の透
過率の高いポリカーボネート製であるから、中空糸膜モ
ジュール13の内部に装着された中空糸膜132も、中
空糸膜ケース131を通して前記紫外線及び可視光によ
って照射される。
【0036】安定化アナターゼ型酸化チタンの微粒子が
付着した中空糸膜132の表面上に付着した汚れは、前
記紫外線灯ULからの紫外線及び可視光によって、前記
酸化チタンの微粒子の表面上で分解される。したがっ
て、中空糸膜132において原水が接触する外表面及び
内表面は、原水中の汚れによって汚染されることがな
い。又、細菌そのもの、細菌の産生した毒素、及び細菌
の死骸に由来するエンドトキシン等も前記中空糸膜13
2の表面上において分解されるから、原水中に細菌が存
在する場合においても、前記中空糸膜濾過器1内部にお
いて細菌が繁殖して、前記細菌の産生した毒素等の代謝
産物及び前記エンドトキシン等によって水質が汚染され
ることはない。したがって、中空糸膜132が万が一破
損した場合においても、原水中の細菌、毒素、及びエン
ドトキシン等が浄水側に混入することはない。
【0037】ここで、この二酸化チタンが中空濾過膜の
表面に存在することにより汚れ等の有機物質が分解され
る理由は、必ずしも明確ではないが、紫外線等の光によ
って活性化された二酸化チタンにより二酸化チタンに接
触する水が酸化反応によりヒドロキシラジカルを発生さ
せ、また同時に水中に含有される溶存酸素が二酸化チタ
ンによる還元反応によりスーパーオキサイドアニオンに
なり、これらの活性種によって有機物たとえば細菌、エ
ンドトキシン等が分解されるものと考えられる。
【0038】2.一般説明 2.1 分離膜 本発明における被処理液としては、本発明の分離膜によ
って濾過し得る溶液、コロイド、乳濁液、及び懸濁液等
を挙げることができる。前記被処理液としては、具体的
には、水道水、井戸水、家庭排水、工場排水、チーズホ
エー、電着塗装排水、及び水性切削剤等を挙げることが
できる。
【0039】本発明における分離膜としては、例えば、
主にウィルス及びバクテリア等のサブμm以上の大きさ
を有する粒子を除去する精密濾過膜、主に蛋白質及び多
糖類等の高分子有機物、並びにコロイド粒子及びエマル
ジョン粒子等のサブμm以下の大きさの粒子を除去する
限外濾過膜、並びに主に糖、アミノ酸、及びビタミン等
の低分子有機物並びに塩類等の溶質を除去する逆浸透膜
等、溶液、コロイド、乳濁液、及び懸濁液等の濾過に用
いられる膜を挙げることができる。
【0040】分離膜の構造には制限がなく、例えば精密
濾過膜としては、均質な多孔質構造を有する均質膜、膜
断面方向に細孔径が変化する非対称膜、無孔薄膜を延伸
することにより細孔を形成した延伸膜等を挙げることが
でき、限外濾過膜及び逆浸透膜としては、非対称膜、及
び非対称膜の表面に界面重合等によって分離層を形成し
た複合膜等を挙げることができる。
【0041】分離膜を形成する材質にも制限はなく、例
えば、精密濾過膜の場合であれば、酢酸セルロース、三
酢酸セルロース、酪酸セルロース、及び酢酸酪酸セルロ
ース等のセルロース系樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン10、ナイロン6T、及びポリ−m−キリ
シレンアジパミド等のポリアミド系樹脂、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、及びポリエーテルエーテル
スルホン等のポリスルホン系樹脂、ポリ(弗化ビニリデ
ン)及びポリ(四弗化エチレン)等の弗素系樹脂、ポリ
アリレートとポリエーテルスルホンとのポリマーアロ
イ、並びにポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂等の高分子材料、並びにセラミックス、
多孔質炭素焼結体、及び多孔質金属焼結体等の無機材料
等を挙げることができる。限外濾過膜及び逆浸透膜に用
いられる材質としては、前記精密濾過膜のところで述べ
たセルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスルホン
系樹脂、弗素系樹脂、及びポリマーアロイ等を挙げるこ
とができる。
【0042】更に分離膜の形態にも制限はなく、1mm以
下の直径を有する中空糸状の膜である中空糸膜、1mm〜
1cm程度の直径を有する管状の膜であるキャピラリー
膜、直径が1cm以上の管状の膜である管状膜、平面状の
形態を有する平膜、平膜をスパイラル状に倦回した形態
を有するスパイラル状膜等を挙げることができる。中空
糸膜、キャピラリー膜、及び管状膜としては外側から加
圧する外圧型膜、及び内側から加圧する内圧型膜を挙げ
ることができる。尚、前記平膜、スパイラル膜、及び管
状膜は、適宜の支持体と併用することができる。
【0043】本発明の分離膜においては、被処理液が滲
入する被処理液滲入面、透過液が滲出する透過液滲出
面、及び前記被処理液滲入面と透過液滲出面との間に形
成された透過層の少なくとも1つに光触媒物質が保持さ
れている。
【0044】本発明の分離膜においては、水道水等の被
処理液が接触する側の面が被処理液滲入面であり、透過
水等の透過液が透過する側の面が透過液滲出面である。
したがって、例えば外圧型の中空糸膜及びキャピラリ膜
においては、外表面が被処理液滲入面に相当し、内表面
が透過液滲出面に相当する。一方、内圧型の中空糸膜及
びキャピラリ膜においては、内表面が被処理液滲入面に
相当し、外表面が透過液滲出面に相当する。尚、前記何
れの中空糸膜及びキャピラリ膜においても、被処理液滲
入面に相当する面に接して設けられた多孔質の支持層
が、本発明の分離膜における透過層に相当する。
【0045】本発明の分離膜において用いられる光触媒
物質としては、伝導帯の下端が水素発生電位よりも負で
あり、価電子帯の上端が酸素発生電位よりも正である光
活性材料、即ち、水の存在下で可視光又は紫外光を当て
ると水を分解して水素と酸素とを発生しうる材料であれ
ば、どのようなものも使用することができる。
【0046】このような光触媒物質としては、例えば、
ルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタン等の酸
化チタン、チタン酸ストロンチウム、並びにニオブ酸カ
リウム等を挙げることができる。前記光触媒性半導体材
料としては、価格、性能、及び光に対する安定性の面か
ら、酸化チタンが好ましく、特に光半導体としての効率
が高い点でアナターゼ型酸化チタンが好ましい。
【0047】尚、前記光触媒物質が直接分離膜における
被処理液滲入層等に接触していると、前記光触媒物質の
光触媒作用によって分離膜を構成する高分子材料が分解
する可能性があるので、前記光触媒物質の微粒子の表面
に光触媒としての作用が殆ど無いリン酸カルシウム等の
化合物の薄い層を形成した安定化微粒子を用いることが
好ましい。
【0048】前記分離膜に前記光触媒物質を保持させる
方法としては、例えば、前記光触媒物質の微粒子を水又
は適宜の溶媒に懸濁させて得られた懸濁液を、前記分離
膜の一方の面から前記分離膜の内部に滲入させ、他方の
面から滲出させる方法を挙げることができる。これによ
って、前記懸濁液中の光触媒物質の粒子が、懸濁液が滲
入した面上、及び場合によって分離膜の内部に保持され
て、分離膜上に光触媒材料の層が形成される。尚、前記
分離膜において前記懸濁液を滲入させる面は、被処理液
滲入面であってもよく、透過液滲出面であってもよい。
光触媒物質の微粒子の懸濁液を分離膜に流通させる方法
によれば、前記微粒子の多くが、分離膜が備える前記被
処理液滲入面、透過層、及び透過液滲出面における表層
に保持されるので、この方法により光触媒物質を保持さ
せた分離膜は、可視光又は紫外線の照射によって表面の
汚れ及び有害物が分解されて表面が清浄化されるという
効果が確実に得られるという特長を有すると考えられ
る。
【0049】前記分離膜に光触媒物質を保持させる方法
としては、更に、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリスルホン系樹脂、弗素系樹脂、及びポリマーア
ロイ等から選択される高分子材料を適宜の溶媒に溶解さ
せて製膜液を調製し、この製膜液に前記光触媒物質の微
粒子を懸濁させて、公知の製膜方法によって分離膜を作
製する方法を挙げることができる。この方法によれば、
前記微粒子は、分離膜全体に強固且つ均一に保持される
ので、得られる分離膜には、長期間に亘る濾過操作にお
いても前記微粒子が脱落せず、前記清浄化効果が持続す
るという特長があると考えられる。
【0050】2.2 濾過器 本発明の濾過器としては、前記分離膜と、前記分離膜を
照射する光源とを備える濾過器を挙げることができる。
【0051】前記濾過器としては、例えば、前記図1〜
図4に示された浄水器における中空糸膜濾過器1のよう
に、分離膜が内部に充填される分離膜ケース、及び前記
分離膜ケース内に充填された分離膜を備える分離膜モジ
ュールと、前記分離膜モジュールを内部に収納する外部
ケースと、前記分離膜モジュールを照射する光源とを備
える濾過器を挙げることができる。
【0052】2.2.1 外部ケースを備えた濾過器に
ついての説明 前記濾過器としては、例えば、外部ケースの内部に分離
膜モジュールと前記分離膜を照射する光源とが収容され
た濾過器、及び外部ケース内部には分離膜モジュールの
み収容され、前記光源は外部ケースの外側に配置された
濾過器を挙げることができる。
【0053】分離膜モジュールと光源とが分離膜ケース
内に収容された濾過器においては、分離膜モジュール及
び光源の配置には特に制限はなく、透過液への被処理液
及び濃縮液の混入を避けることができるのであればどの
ような配置も可能である。例えば、前記分離膜モジュー
ルが、前記図4に示された中空糸膜モジュール13のよ
うな略円筒形の形状の分離膜ケースを有する分離膜モジ
ュールであり、外部ケースが、図2に示される外部ケー
ス11のように略円柱状の外部ケースである場合には、
外部ケースの軸線上に、前記光源を配置し、この光源の
回りに2本〜6本の分離膜モジュールを配置することが
できる。又、外部ケースの中心部に分離膜モジュールを
例えば1本〜7本互いに平行に配置し、前記分離膜モジ
ュールを囲むように外部ケースの内壁面に沿って複数の
光源を配置してもよい。更に、外部ケースの内部におけ
る端板近傍に光源を配置し、前記光源の間に例えば1本
〜7本の分離膜モジュールを配置してもよい。
【0054】外部ケースの外部に光源が配置された濾過
器においては、例えば、外部ケースの軸線上に分離膜モ
ジュールを1本配置し、この分離膜モジュールの周囲に
2本〜6本の分離膜モジュールを互いに平行に配置する
ことができる。
【0055】以下、前記濾過器の備える分離膜モジュー
ル、外部ケース、及び光源について説明する。
【0056】A.分離膜モジュール A−1 分離膜ケース 前記分離膜モジュールにおいて、分離膜ケースの形状
は、内部に収容される分離膜の形態に対応して種々選択
することができる。例えば、分離膜として外圧型又は内
圧型のキャピラリー膜若しくは中空糸膜を用いる場合に
は、一端のみが開口した円筒状の分離膜ケース、及び図
4に示された中空糸膜ケース131のように両端が開口
した円筒状の分離膜ケースを用いることができる。前記
分離膜ケースは、可視光及び紫外線の透過性の高い材質
によって形成されていることが好ましい。前記材料とし
ては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネ
ート、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリシクロヘ
キサジエン、及びポリシクロヘキサン等の光透過性樹
脂、並びに石英ガラス等の紫外線透過性材料を挙げるこ
とができる。
【0057】A−2 分離膜モジュールの例 分離膜として中空糸膜及びキャピラリ膜を用いる場合に
は、分離膜ケースとして、両端が開口した円筒状の分離
膜ケースを用い、前記分離膜ケースの内部に分離膜の束
を装填し、分離膜ケースの両端の部分において、熱硬化
性樹脂を用いて前記分離膜の束をポッティングして固定
することにより、分離膜モジュールを形成することがで
きる。又、分離膜ケースとして、前記両端が開口した分
離膜ケースの代わりに一端のみ開口した円筒状の分離膜
ケースを用い、前記分離膜の束をU字形に屈曲して前記
分離膜ケースの内部に装填し、分離膜ケースの開口した
端部においてポッティングによって前記分離膜の束を固
定して分離膜モジュールを形成することもできる。
【0058】前記分離膜モジュールのいずれにおいて
も、分離膜におけるポッティングされた末端部であるポ
ッティング部を切削して開口部を形成することができ
る。
【0059】分離膜として外圧型の中空糸膜又はキャピ
ラリー膜を用いた場合には、分離膜ケースの側面に被処
理液導入口を形成し、ポッティング部を切削して形成さ
れた開口部を透過液取出口とすることができる。
【0060】一方、内圧型の中空糸膜又はキャピラリー
膜を用いた分離膜モジュールにおいては、前記ポッティ
ング部を切削して形成された開口部を、被処理液を導入
する被処理液導入口とすることができる。そして、前記
分離膜ケースの側面に透過液を取り出す透過液取出口を
形成することができる。尚、前記分離膜モジュールにお
いて両端の開口した分離膜ケースを用いた場合には、前
記ポッティング部を切削して形成された開口部の一方を
被処理液導入口とし、前記開口部の他方を、前記分離膜
内で濃縮された濃縮液を導出する濃縮液導出口とするこ
とができる。
【0061】B.外部ケース前記外部ケースは、内部に
1本または2本以上の分離膜モジュールを収容し得るよ
うに形成されていれば、形状には特に制限はない。外部
ケースの形状としては、例えば、図2に示された外部ケ
ース11のような略円柱状の形状を挙げることができ
る。
【0062】外部ケースの材質には特に制限はなく、被
処理液で腐食しない材質であればどのようなものも用い
ることができる。このような材質としては、例えば、各
種ステンレス鋼等の金属材料、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリ(4−メチルペンテン−
1)、硬質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリシクロヘキサジエ
ン樹脂、ポリシクロヘキサン樹脂、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエチレンテレフタレート、及びポリブチレ
ンテレフタレート等の合成樹脂材料、ガラス繊維強化樹
脂等の繊維強化材料、並びに石英ガラス等の各種ガラス
類を挙げることができる。前記外部ケースにおいては、
少なくともその一部を前記分離膜ケースのところで述べ
た紫外線透過性材料により形成することができる。特
に、外部ケースの外側に光源を設置する場合には、外部
ケースの一部又は全体を前記光透過性樹脂及び石英ガラ
ス等の紫外線透過性材料によって形成することが好まし
い。
【0063】光源が内部に配置された外部ケースにおい
ては、前記光源からの可視光及び紫外線が前記外壁面に
おいて反射されて、前記分離膜モジュールの外周面を均
等に照射するように、外部ケースの内壁面に反射面を形
成することが好ましい。前記反射面としては、例えば光
線を乱反射する乱反射面、及び鏡面等を挙げることがで
きる。
【0064】前記乱反射面としては、例えば前記例1の
浄水器が有する外部ケース11における乱反射層のよう
に、前記内壁面を艶消しの白色に塗装することによって
形成された面を挙げることができる。乱反射層として
は、他に、前記紫外線透過性材料から形成されたシート
又は薄板(以下「シート等」という。)の一方の面に微
細な凹凸を形成し、このシート等で前記内壁面を内張り
して形成された乱反射面を挙げることができる。又、前
記外部ケースが金属材料から形成されている場合には、
アルマイト等の酸化皮膜を形成する方法、サンドブラス
ト等によって艶消し処理する方法、酸等によって腐食さ
せる方法、及び機械的切削により凹凸を形成する方法
等、適宜の方法によって内壁面に微細な凹凸を形成する
ことによって乱反射面を形成することができる。
【0065】一方、鏡面としては、前記シート等に銀又
はアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着シートを外
部ケースの内壁面に貼付して形成された反射面を挙げる
ことができる。又、前記外部ケースが金属材料から形成
されている場合には、前記金属蒸着シートにより形成さ
れた反射面の他に、内壁面を鏡面研磨して形成された反
射面も挙げることができる。更に、外部ケースが合成樹
脂材料又は繊維強化材料によって形成されている場合に
は、鏡面としては、前記蒸着シートを貼付して形成され
た反射面の他に、前記前記外部ケースの内壁面に銀及び
アルミニウム等の金属を蒸着して形成された反射面も挙
げることができる。尚、外部ケースの内壁面に金属を蒸
着して反射面を形成する場合には、形成された反射面か
ら金属の蒸着層が剥離しないように、反射面上に適宜の
保護層を設けることができる。
【0066】外部ケースの内部には、更に、内部に配置
された分離膜モジュールを所定の位置に保持する仕切板
を設けることができる。前記仕切板としては、図2に示
された外部ケース11における第1隔壁12及び第2隔
壁14のような一対の隔壁を挙げることができる。前記
仕切板には、例えば、分離膜モジュールの端部を挿入す
る開口部を設けることができる。外部ケースの内部に分
離膜モジュールに対して平行に光源を配置する場合に
は、前記仕切板に、前記光源の端部を挿入する開口部を
設けることができる。
【0067】前記仕切板は、外部ケースと一体に形成す
ることができる。又、外部ケースを前記図2に示される
外部ケース11のような両端開口部を有する円筒状の本
体と、前記本体の両端開口部を覆蓋する蓋部とに分割し
て形成し、前記本体と蓋部との間に前記仕切板を挟んで
ボルト等の適宜の手段によって固定してもよい。
【0068】C.光源 本発明の濾過器において用いることのできる光源として
は、前記分離膜又は分離膜モジュールを可視光線及び紫
外線の何れか又は両方によって照射し得る光源を挙げる
ことができる。
【0069】前記光源としては、具体的には、蛍光灯、
ケミカル蛍光灯、水銀ランプ、紫外線灯、及びブラック
ライト等の人工的光源を挙げることができる。前記蛍光
灯、ケミカル蛍光灯、水銀ランプ、紫外線灯、及びブラ
ックライト等は、必要に応じて前記紫外線透過性材料で
形成された保護管等に収納することができる。
【0070】前記光源としては、前記人工的光源の外
に、太陽の光線であっても良い。
【0071】2.2.2 その他の濾過器の例 本発明の分離膜を備える濾過器としては、他に、外部ケ
ースを有しない濾過器を挙げることができる。
【0072】外部ケースを有しない濾過器としては、例
えば、前記外部ケースを備える濾過器のところで説明し
た分離膜モジュールと前記分離膜モジュールの周囲又は
近傍に配置された光源とを備える濾過器を挙げることが
できる。
【0073】前記濾過器においては、前記分離膜モジュ
ールに沿って前記光源を1個のみ配置してもよく、又、
前記分離膜モジュールを囲むように複数の光源を配置し
てもよい。前記光源としては、外部ケースを備える濾過
器のところで例示した光源と同様の光源を挙げることが
できる。
【0074】外部ケースを有しない濾過器としては、他
に、分離膜及び前記分離膜を照射する光源が収容される
分離膜ケースと、前記分離膜ケース内に収容された分離
膜及び光源とを有する濾過器を挙げることができる。
【0075】前記濾過器としては、分離膜ケースの中心
部に光源を配置し、前記光源を囲むように分離膜を配置
した濾過器、及び分離膜ケースの内部において分離膜を
囲むように光源を配置した濾過器を挙げることができ
る。
【0076】前記濾過器における光源もまた、前記外部
ケースを備える濾過器における光源と同様である。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、可視光又は紫外線を照
射することによって、前記被処理水の濾過と蓄積した夾
雑物及び有害物の分解とを同時に行い得る分離膜及び濾
過器が提供される。
【0078】本発明によって提供される分離膜における
被処理液滲入面には、光触媒物質が保持されているか
ら、紫外線及び可視光によって、汚れの付着し難い状態
になる。そして、前記被処理液滲入面に付着した汚れは
前記面上において分解される。したがって、前記分離膜
における被処理液滲入面は、原水中の汚れによって汚染
されることがない。又、前記分離膜においては、細菌及
び細菌の産生した毒素も分解されるから、本発明によっ
て提供される分離膜を備える濾過器においては、被処理
液中に細菌が存在する場合においても、この細菌が濾過
器内で繁殖することはない。又、通常の殺菌剤を濾過器
内又は被処理液中に投入した場合と異なり、細菌体内の
毒素及びエンドトキシン等によって被処理液及び透過液
が汚染されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る濾過器の一例であるを中
空糸膜濾過器を用いた浄水装置の構成の概略を示す概略
図である。
【図2】図2は、図1に示された浄水装置の備える中空
糸膜濾過器を軸線方向に沿って切断した断面を示す縦断
面図である。
【図3】図3は、図2に示された中空糸膜濾過器を軸線
に直交する平面に沿って切断した断面を示す横断面図で
ある。
【図4】図4は、図2に示された中空糸膜濾過器が備え
る中空糸膜モジュールをその軸線に沿って切断した断面
を示す縦断面図である。
【符号の簡単な説明】
1・・・中空糸膜濾過器;11・・・外部ケース、11
1・・・外部ケース本体、112・・・第1蓋部、11
3・・・第2蓋部、114・・・原水導入管、115・
・・ドレン導出管、116・・・透過水導出管、11
7、118、119・・・フランジ;12・・・第1隔
壁、121・・・紫外線灯取付孔、122・・・中空糸
膜モジュール取付孔;13・・・中空糸膜モジュール、
131・・・中空糸膜ケース、132・・・中空糸膜、
133・・・段差、134・・・Oリング溝、135・
・・原水入口管、136・・・ポッティング部、137
・・・開口部、138・・・Oリング;14・・・第2
隔壁、141・・・紫外線灯取付孔、142・・・中空
糸膜モジュール取付孔;150、151、160、16
1・・・Oリング、2・・・ポンプ;3・・・受水槽;
4・・・浄水貯留槽;A・・・吸入管路、B・・・吐出
管路、C・・・浄水管路、D・・・ドレン抜き管路、U
L・・・紫外線灯、UL1・・・管路、UL2・・・保
護管。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 HA02 HA03 HA19 HA22 HA28 HA41 HA61 JA10A JA10C JA25C JA25Z JA53Z JA70A JA70Z KA67 KB04 KD30 MA01 MA02 MA03 MA06 MA25 MC17 MC18 MC22 MC45 MC54 MC62 MC83 MC90 PB05 PB06 PB08 PC51

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理液が滲入する被処理液滲入面と、
    透過液が滲出する透過液滲出面と、前記被処理液滲入面
    と透過液滲出面との間に形成された透過層とを有し、且
    つ前記被処理液滲入面、前記透過液滲出面、及び前記透
    過層の少なくとも1つに、光照射により有機物の分解を
    促進する光触媒物質が保持されてなることを特徴とする
    分離膜。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の分離膜は中空糸膜である
    請求項1に記載の分離膜。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の分離膜を備
    えることを特徴とする濾過器。
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