JP2016221486A - 浄水器及び浄水器用カートリッジ - Google Patents

浄水器及び浄水器用カートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 「活性炭式+中空糸膜式」浄水器のように遊離塩素を除去するタイプの浄水器において、長時間使用を停止した場合であっても浄水器内部における細菌の増殖を防止し、使用再開にあたっての“捨て水”を無くすか又は極力少なくできる浄水器を提供する。【解決手段】 浄水器用カートリッジとして、吸着材によって原水を処理する吸着部と、紫外線透過性材料で構成される紫外線透過部を有するケーシング内に収納された中空糸膜によって吸着処理後の水を処理して浄化水を得るための中空糸処理部と、吸着部と中空糸処理部とを連通する連結流路と、を有するものを用い、紫外線発光ダイオードを有する紫外線光源から出射される紫外線を前記紫外線透過部の外側から照射して、ケーシング内の吸着処理水及び中空糸表面の紫外線殺菌を行うようにした浄水器。【選択図】 図1

Description

本発明は、新規な浄水器及び該浄水器に用いる浄水器用カートリッジに関する。
浄水器とは、水道水に含まれる残留塩素、トリハロメタン、赤さび、一般細菌やカビ類を除去するためのもので、設置場所や使い方に応じて様々な形態のものが実用化されている。
これら浄水器の中でも、据え置き型(ホース取り付け型とも言われる)やアンダーシンク型(ビルトイン型とも言われる)は、蛇口直結型と比べて大型で、浄水処理量も多く多用途に使用されている。
また、現在使用されている浄水器の多くは、活性炭式と、ろ過式(中空糸膜)とを組み合わせた所謂「活性炭式+中空糸膜式」であり、専用の浄水器用カートリッジ(以下、単にカートリッジとも言う。)を交換しながら使用することにより、浄水能力を長期間維持するようになっている(特許文献1、2、3及び4参照)。
即ち、特許文献1には、水道水入口と通水出口とを有し、その途中に吸着材と中空糸膜を順に配置した浄水カートリッジにおいて、両端が解放された筒状の前記中空糸膜が充填された中空糸ケースと、筒状で内部に通水路を形成して水が外から内方向に向かって流れる前記吸着材が充填された吸着材ユニットを有し、前記吸着材ユニットは、前記吸着材の片端面が水密的に支持されるように穴付キャップが、もう一方の端面には水密的に支持されるようにキャップが、各々設けられ、かつ前記穴付キャップ側が前記中空糸膜ケース接続側となるように配されており、前記穴付キャップと前記キャップが前記吸着材の内部の通水路を通るスリット筒を介して連結されており、前記中空糸ケースと前記吸着ユニットが各々略同一の断面積を有して直列かつ水密的に接続されて設けてられていることを特徴とする浄水カートリッジが開示されている。
特許文献2には、水道水を処理する複数のろ材および中空糸膜からなる浄水器用カートリッジであって、前記ろ材は、水道水中の有機物および重金属を吸着し、かつ残留塩素を分解除去する機能を併せ持つ吸着剤層と、抗菌性能を有する金属イオンを溶出する抗菌イオン溶出部材を含んでなり、吸着剤層は浄水器用カートリッジの軸方向に抗菌イオン溶出部材の上流側に配設されるとともに、抗菌イオン溶出部材は、抗菌性能を有する金属イオンの溶出量が異なる少なくとも2種類の抗菌イオン溶出部材を組み合わせて構成されていることを特徴とする浄水器用カートリッジが開示されている。
特許文献3には、カートリッジ本体の下流側に中空糸膜を収納する中空糸膜収納部が配設され、上記カートリッジ本体には、外周壁に水の流入用の開口孔を備えたろ材収納容器と、ろ材収納容器に挿入されて外周部に水の流入口、下流端部に水の流出口をそれぞれ備えた支持枠と、ろ材収納容器と支持枠との間に充填されるろ材とが収納され、ろ材収納容器よりも上流側に原水供給部が配設され、原水供給部からの水がろ材収納容器の外周壁から流入してろ材を通過し、さらに支持枠の外周部から流入して支持枠の流出口から中空糸膜に向って流出するようになっている浄水カートリッジにおいて、上記支持枠の流出口の近傍に、流出口からの流出水を拡散させるための邪魔板を配設したことを特徴とする浄水カートリッジが開示されている。
特許文献4には、吸着材を上流側に有し、中空糸膜束をU字状にケーシングに充填し、前記ケーシングに注型材を用いて固定した中空糸膜モジュールを、U字状にした前記中空糸膜束の屈曲部が前記吸着材と対向するように前記吸着材の下流側に有する浄水器用カートリッジであって、前記吸着材が筒型であり、かつ、前記吸着材の内部通水路が前記ケーシングに連通し、さらに前記中空糸膜束の前記屈曲部から直状部にかけて、前記中空糸膜束を覆いかぶせる保護ネットを設けていることを特徴とする浄水器用カートリッジが開示されている。
一方、紫外線発光ダイオード(紫外線LED又はUV−LEDともいう。)を用いた紫外線殺菌機能を有する浄水器も知られている(特許文献5及び6参照)。たとえば、特許文献5の図5に示されるような据置型浄水器は、台座上に下方に向けて開放される有底円筒状のケースを被せて内部空間を形成し、この内部空間内に、略円筒形状で縦置きにした浄水部としての浄水カートリッジと、当該浄水カートリッジの上部に配置されて当該浄水カートリッジの下流側の浄水通路を形成するブロック部と、を配置し、該ブロック部には、側方に向けて、ケースを貫通する出口管が突設されている。そして、該ブロック部の屈曲部分に臨ませて形成した貫通孔に、紫外線発光ダイオードを用いた発光体アセンブリを装着し、該発光体アセンブリから、紫外光(UV)が、浄水通路の当該屈曲部分から下流側に向けて略直線状に伸びる部分に、その延伸方向に沿って照射されるようにしてある。なお、上記発光体アセンブリは、合成樹脂製の略有底円筒状のケースを備え、このケースの筒内に紫外線LEDを収容してある。UVが出射するケースの開口側はレンズで覆われており、該レンズによって、UVの照射角度を設定できるようになっている。さらに、このレンズは、例えば石英ガラス等で形成され、ウレタン樹脂等で気密および液密を確保しつつケースに固定されている。
特開2002−346550号公報 特開2006−231147号公報 特開2005−211852号公報 特開2012−30204号公報 特開2010−214241号公報 特開2015−91582号公報
前記特許文献1に記載されているように、活性炭を用いた(活性炭式)カートリッジを使用した場合、活性炭で遊離塩素が分解された浄水は、カルキ臭が無く飲用に適しているが、長期間の放置などによって空気中の細菌が侵入すると、水道水に比べて細菌が増殖しやすく、また、浄水器内部の水についても浄水出口に細菌が付着すると、カートリッジの出口から浄水器の浄水出口までの間に溜まった浄水中で細菌が増殖する可能性がある。このため、一般的には、長時間浄水器を使用しなかった場合には、使用を開始するに当たって所謂、捨て水を行う必要がある。
特許文献1に記載された前記カートリッジでは、抗菌性能を有する金属イオンを溶出させることにより、このような問題を解決しているが、溶出する金属イオンの濃度はカートリッジを流れる水の流速あるいは流量の影響を受け、また、浄水器の材質や構造に依っては一旦溶出したイオンが錯形成や収着などにより減少することから、安定して高い殺菌効果を得ることが難しいと思われる。
特許文献4に記載された前記据置型浄水器においては、どのようなタイプのカートリッジが使用されているのかは不明であるが、仮に活性炭式カートリッジを用いて細菌の増殖が懸念される場合であっても、該据置型浄水器によれば、UV照射された水における細菌の増殖を防止することができる。
しかしながら、上記据置型浄水器でUV照射されるのは、浄水通路の屈曲部分から下流側に向けて略直線状に伸びる部分であり、屈曲部より上流側の殺菌は行われず、また下流側についても距離が長い場合は十分な強度のUVが到達しない可能性がある。特に、上記屈曲部より上流側において、長時間浄水器を使用しない場合に水が滞留するような箇所がある場合には、継ぎ目等を経由して外部から不可避的に混入した細菌や塩素耐性菌が増殖するおそれがあり、上記据置型浄水器ではこのような細菌の増殖を防止することは困難である。
そこで、本発明は、長時間使用を停止した場合であっても浄水器内部における細菌の増殖を防止し、使用再開にあたっての“捨て水”を無くすか又は極力少なくできる浄水器を提供することを目的とする。
本発明の浄水器は、原水を浄化するための浄水器であって、浄水器本体と、該浄水器本体内に着脱可能に装着される浄水器用カートリッジと、紫外線光源と、を有し、前記浄水器本体は、原水流入口と浄化水流出口とを有するハウジングを有し、前記浄水器用カートリッジは、吸着材によって前記原水流入口より流入した原水を処理して吸着処理水を得るための吸着部と、紫外線透過性材料で構成される第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に収納された中空糸膜によって前記吸着処理水を処理して浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連通し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有し、前記紫外線光源は、紫外線発光ダイオードを有し、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記第一のケーシングの内部に存在する、吸着処理水又は吸着処理水及び中空糸表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする。
上記本発明の浄水器(第1形態の浄水器ともいう。)においては、前記吸着部の内部に前記連結流路を形成し、紫外線光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記連結流路の内部に前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしたもの(第2形態の浄水器ともいう。)が好ましい。
また、紫外線透過性材料で構成される第二の紫外線透過部を有する第二のケーシング内に吸着材を収納することにより、前記吸着材の外周と前記第二のケーシングの内周との間に前記連結流路を形成し、前記吸着材の内部に原水を供給するための原水供給流路を形成し、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしたもの(第3形態の浄水器ともいう。)も好ましい。
さらに、上記第2形態及び第3形態を含めて、一方の端部が前記浄化水流出口に接続し、他方の端部が、前記浄水器用カートリッジを装着したときに当該浄水器用カートリッジと水密に密着して流路を形成する流路部材を更に有する本発明の浄水器においては、前記流路部材内に存在する浄化水に紫外線を照射するために、(1)前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記流路の内部に前記出射部を配置したもの(第4形態の浄水器ともいう。)であるか、又は(2)前記流路部材として紫外線透過性材料を用いて前記流路に第三の紫外線透過部を設け、該第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、若しくは、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置するようにしたもの(第5形態の浄水器ともいう。)であることが好ましい。特に、本発明の浄水器において、前記浄化水流出口より下流側に蛇口を有する配管を連結してなる場合には、当該配管の蛇口近傍の内部に前記したのと同様な光伝送システムの出射部を配置することが好ましい(このような形態のものを第6形態の浄水器ともいう。)。
さらにまた、本発明の浄水器では、前記浄水器本体は、前記浄水器用カートリッジを装着したときに、少なくとも、前記第一の紫外線透過部の外表面と接する内部空間であって、前記原水が流入しない内部空間を有し、当該内部空間に前記光源を配置することが好ましい(このような形態のものを第7形態の浄水器ともいう。)。そして、このような形態の浄水器では、前記内部空間は、前記浄水器本体外部と連通し、外気により当該内部空間に配置された前記光源の冷却を行うための送風手段を有することが好ましい(このような形態のものを第8形態の浄水器ともいう。)。
本発明の浄水器においては、前記浄水器本体内の水の流れを検知する検知手段と、該検知手段により検知された水の流れの状態に応じて前記電源の起動制御を行う制御手段とを更に有することが好ましく(このような形態のものを第9形態の浄水器ともいう。)、特に、前記検知手段が、流水状態と止水状態を判別する検知手段であり、前記制御手段が止水状態の時に前記電源を起動することが好ましい(このような形態のものを第10形態の浄水器ともいう。)。
他の本発明は、前記本発明の浄水器用のカートリッジであって、吸着材を有し、前記原水流入口より流入した原水を当該吸着材により処理して吸着処理水を得るための吸着部と、紫外線透過性材料で構成される第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に中空糸膜が収納され、該中空糸膜に前記吸着処理水を透過させる中空糸透水処理を行って浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連結し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有することを特徴とする浄水器用カートリッジである。該カートリッジとしては、前記吸着材が、活性炭、重金属吸着材及びバインダーを含有する組成物の成形体を含んでなり、該成形体は透水性を有するフィルム、シート又は不織布で被覆されており、前記バインダー及び前記透水性を有するフィルム、シート又は不織布が紫外線透過性樹脂からなるものが好ましい。このような形態のカートリッジでは、前記第2および第3形態の浄水器に用いた場合に、吸着材表面の紫外線殺菌をより効率的に行うことが可能となる。
本発明の第1形態の浄水器によれば、水道水のような上水等を浄化するに際し、活性炭式と、ろ過式(中空糸膜)とを組み合わせた従来の「活性炭式+中空糸膜式」浄水器と比べて、同様の浄水効果が得られるばかりでなく、紫外線殺菌された浄化水を得ることができる。そして、長時間使用を停止した場合であっても浄水器内部における細菌の増殖を防止し、使用再開にあたっての“捨て水”を無くすか又は極力少なくすることが可能となる。
また、第2及び第3形態の浄水器によれば、前記連結流路内に存在する吸着処理水や前記吸着材の表面にも紫外線を照射できるので、より確実に細菌の増殖を防止することができる。そして、第4及び第5形態の浄水器では、前記流路部材内に存在する浄化水に紫外線を照射することができるので、浄水流出口より下流側で滞留した浄化水が外気に触れて細菌が付着してもその細菌の増殖を防止することができる。一般に、浄水器は蛇口を有する配管を浄水流出口に連結することが多く、このような浄水器では蛇口から細菌が侵入することがあるが、第6形態の浄水器ではこのような細菌の侵入があった場合でも、増殖を防止することができ、配管内に溜まった浄化水をきれいな状態に保つことができる。
第7形態の浄水器では、光源および必要に応じて第一乃至第三の紫外線透過部に対向して配置される出射部を有する光伝送システムを浄水器本体内部に収容できるので、装置のコンパクト化を図ることができ、これら光源や光伝送システムは水に直接触れることがないので、故障が起こりにくく、交換や修理も容易に行うことができる。第8形態の浄水器では、外気による光源の冷却を行うことにより、光源で発生する熱による温度上昇を抑制することができるので、光源の出力が安定すると共に長寿命化が図れるばかりでなく、浄水器の内部空間の換気も図れるので結露によるカビの発生や電気配線の故障を防止することができる。
第9及び第10形態の浄水器では、流水状態に応じて光源のON−OFF制御ができるので、エネルーギーコストを下げることができる。特に第10形態の浄水器では、遊離塩素が除去されて細菌が繁殖しやすいときにのみ光源を起動し、所定時間の紫外線照射を行った後に光源を停止できるので、例えば第一乃至第三の紫外線透過部を紫外線透過性樹脂で形成した場合に、当該樹脂の紫外線照射による劣化を低減し、長寿命化を図ることができる。
一方、本発明の浄水器用カートリッジは、本発明の浄水器に好適に適用できるという特長を有する。特に、前記吸着材が、活性炭、重金属吸着材及びバインダーを含有する組成物の成形体を含んでなり、該成形体は透水性を有するフィルム、シート又は不織布で被覆されており、前記バインダー及び前記透水性を有するフィルム、シート又は不織布が紫外線透過性樹脂からなるものは、第2及び第3形態の浄水器に適用した場合に、吸着材の紫外線殺菌による殺菌効果が高いという特長を有する。
本図は、第1及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の模式図である。 本図は、第2、第4及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の模式図である。 本図は、第3、第4及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の模式図である。 本図は、第3、第5及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の模式図である。 本図は、第3、第4、第7及び第8形態の特徴を有する本発明の浄水器の模式図である。 本図は、蛇口付近に光伝送システムを設置した配管の断面図である。 本図は、蛇口付近に別の光伝送システムを設置した配管の断面図である。 本図は、蛇口付近に更に別の光伝送システムを設置した配管の断面図である。
本発明の浄水器は、原水を浄化するための浄水器であって、浄水器本体と、該浄水器本体内に着脱可能に装着される浄水器用カートリッジと、紫外線光源と、を有し、前記浄水器本体は、原水流入口と浄化水流出口とを有するハウジングを有し、前記浄水器用カートリッジは、吸着材によって前記原水流入口より流入した原水を処理して吸着処理水を得るための吸着部と、紫外線透過性材料で構成される第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に収納された中空糸膜によって前記吸着処理水を処理して浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連通し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有し、前記紫外線光源は、紫外線発光ダイオードを有し、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記第一のケーシングの内部に存在する、吸着処理水又は吸着処理水及び中空糸表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする。
ここで、原水としては上水、特に塩素系薬剤を用いて処理された残留塩素を含む水道水が好適に用いられる。
本発明の浄水器において、浄水器本体及び浄水器用カートリッジの構造は、従来の「活性炭式+中空糸膜式」浄水器におけるものの構造と基本的には同じであり、これらを構成する材料や部材についても、基本的には従来の浄水器で使用されているものが制限なく使用できる。すなわち、浄水器本体について、原水流入口と浄化水流出口とを有するハウジングを有する点は従来の浄水器と同様であり、その形状やこれを構成する材料も特に変わる点はない。また、浄水器用カートリッジを着脱するための機構、シールや配管等を接続する機構も従来の浄水器で採用されている機構が特に制限なく採用できる。
浄水器用カートリッジについては、上流側から下流側に向けて吸着部、連結流路および中空糸処理部をこの順番で配置し、一体化してカートリッジとするという基本構造は変わりがない。そして、吸着材や中空糸も従来の浄水器で使用されているものが特に制限なく使用できる。
カートリッジの具体的構造について詳しく説明すれば、前記特許文献1に開示されているような構造が一般的であり、後で詳述する図1に示す本発明の浄水器におけるカートリッジも同様の構造を有している。すなわち、両端が解放された筒状のケーシングの内部に中空糸膜が充填された中空糸処理部と、筒状で内部に連結流路を形成して水が外から内方向に向かって流れる吸着材が充填された吸着部を有する。そして、前記吸着部では、前記吸着材の片端面には、該端面が水密的に支持されるように穴付の下流側キャップが設けられ、もう一方の端面には、該端面が水密的に支持されるように上流側キャップが設けられ、かつ前記穴付の下流側キャップ側が前記中空糸膜ケーシング接続側となるように配されている。また、前記中空糸ケースと前記吸着ユニットは各々略同一の断面積を有して直列かつ水密的に接続されている。なお、特許文献1に開示されたカートリッジでは、前記穴付の下流側キャップと前記上流側キャップが前記吸着材の内部の通水路を通るスリット筒を介して連結されている必要があるが、本発明のカートリッジでは、このようなスリット筒の使用は任意である。
吸着材としては、天然ゼオライト、合成ゼオライト、銀ゼオライト、酸性白土、最近吸着ポリマー、リン鉱石、モレキュラーシーブ、シリカゲル、シリカアルミナゲル、多孔質ガラス、イオン交換樹脂、キレート樹脂、給油性樹脂などを使用することもできるが、原水中の遊離塩素、カビ臭、トリハロメタンなどに対する吸着力の高い活性炭を使用することが好ましい。
活性炭は、熱融着樹脂等のバインダーを用いて所定の形状(通常、円筒形)に成形されて使用されるのが一般的であり、活性炭に加えて鉛イオンを選択的に取り込むイオン交換繊維などの金属イオンに対する吸着材を配合することも多い。また成形に際しては、成形体の内側および外側に熱融着性の不織布を配置するのが一般的である。
中空糸膜としては、セルロース系、ポリビニルアルコール系、ポリエーテル系、ポリメタクリル酸メチル系、ポリスルフォン系、フッ素樹脂系、ポリエステル系、ポリアミド系などのものも使用できるが、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン(樹脂)系の中空糸を使用することが好ましい。中空糸は、外径20〜2000μm程度、口径0.01〜1μm程度、空孔率20〜90%程度、膜厚5〜300μm程度のものが好適であり、親水化処理されていることが好ましい。中空糸は、複数本束ねられて逆U字状に折り曲げた状態でケーシング内に収納され、中空糸膜束の両端部は、ケーシングの下部において各中空糸間および中空糸とケーシングとの間に充填された硬化性樹脂(封止剤)により封止固定(ポッティング)される。このとき、各中空糸膜は、末端が下流に向かって開口している。
紫外線光源としては紫外線発光ダイオード(UV−LED)を有しているものであれば特に限定されないが、殺菌効果の高さの観点から、200nm以上300nm未満の波長領域に主ピークを有する紫外線を発光する深紫外発光ダイオード(DUV−LED)、特に220nm以上280nm未満の波長領域に主ピークを有する紫外線を発光する深紫外発光ダイオード(DUV−LED)を使用することが好適である。紫外線発光ダイオード(UV−LED)、特に深紫外線発光ダイオード(DUV−LED)は、紫外線ランプと比べて発光出力が弱いばかりでなく出射される紫外線の指向性が高いため、紫外線の照射領域が狭くなってしまう。したがって、光源としてDUV−LEDを使用する場合には、紫外線を照射すべき面の全面に亘って強い強度の紫外線を照射することが好ましい。そのためには、集光を利用して放射照度を高める方法または昇圧DC−DCコンバータやチャージポンプを用い高い順方向電流を流して発光出力を高くする(このとき、必要に応じてパルス発光させてもよい)方法を採用するのが好適である。なお、光源用の電源は外部電源を使用してもよいし、バッテリー電源を使用してもよい。
光源は、UV−LEDから出射した紫外線(UV)を直接被照射物に照射するようにして使用してもよく、また、UV−LEDから出射した紫外線(UV)を導光部により伝送し、出射部から出射するような光伝送システムの一部として使用してもよい。前者のタイプとしては、たとえば特許文献6(特開2015−91582号公報)に開示されているような金属製の放熱基板上にUV−LED群を並べて配置し、石英ガラスパッケージで覆ったものが例示される。また、UV−LEDの強度が強く、これを放射角度の広いパッケージとした場合には、複数のUV−LEDを配列してパッケージ化することなく、1つのUV−LEDをパッケージ化したものを光源として使用することもできる。また、光電システムとしては、たとえば特開2006−237563号公報に開示されているような光透過層(本発明における導光部に相当する。)及び発光面(本発明における出射部に相当する。)を有する面発光デバイス(導光板)や、特開平6−63106号公報に開示されている、光源と光伝送ホース(本発明における導光部に相当する。)と殺菌光照射手段(本発明における出射部に相当する。)の組み合わせを例示することができる。なお、導光部及び出射部は必ずしもフレキシブルである必要はなく、剛直又は適度な可撓性を有する一般的な紫外線透過性光ファイバや導波路であってもよい。
本発明の浄水器において、浄水器用カートリッジより下流の構造は、カートリッジで浄化された浄化水を浄化水流出口より流出させることができる構造であれば特に限定されず、例えばカートリッジの中空糸処理部の下流側端部を浄化水流出口に直結させてもよいが、通常は、流路を介して浄化水流出口に接続している。すなわち、一方の端部が前記浄化水流出口に接続し、他方の端部が、浄水器用カートリッジを装着したときに当該浄水器用カートリッジと水密に接続して流路を形成する流路部材を有していることが多い。また、浄化水流出口より下流側に蛇口を有する配管を連結して使用されることも多い。
本発明の浄水器は、中空糸処理部にける第一のケーシングに第一の紫外線透過部を設け(該紫外線透過部はケーシングの一部であっても全部であってもよい)、前記光源と必要に応じて用いられる前記光伝送システムを付設して、紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源又は光伝送システムの出射部を配置することにより、ケーシングの内部に存在する、吸着処理水又は吸着処理水及び中空糸表面に紫外線を照射するようにした点で従来の浄水器と異なっており、その点に特徴を有している。そして、そのことにより、水道水のような上水等を浄化するに際し、活性炭式と、ろ過式(中空糸膜)とを組み合わせた従来の「活性炭式+中空糸膜式」浄水器と比べて、同様の浄水効果が得られるばかりでなく、紫外線殺菌された浄化水を得ることができる。そして、長時間使用を停止した場合であっても浄水器内部における細菌の増殖を防止し、使用再開にあたっての“捨て水”を無くすか又は極力少なくすることが可能となる。
上記第一のケーシングにおける第一の紫外線透過部は、紫外線透過性材料で構成される。紫外線透過性材料としては、サファイア、石英、及び紫外線透過性樹脂が使用でき、紫外線透過性樹脂を使用する場合にはサファイアや石英と組み合わせて(例えば積層して)使用することもできる。コスト及び容器製造の容易さの観点から紫外線透過性樹脂を使用することが好ましい。
紫外線透過性樹脂としては、波長が200nm〜300nm、特に220nm〜280nmの深紫外線に対して透過性を有する樹脂であることが好ましく、そのような樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルテルペンなどのポリオレフィン樹脂又はポリオレフィン系共重合体樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などのフッ素樹脂、メタアクリル樹脂、エポキシ樹脂、脂環式ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール樹脂など(いずれも紫外線照射工程で照射する紫外線を吸収するような紫外線吸収剤や可塑剤等の添加剤を含まないものであることが好ましい)等を例示できる。これら樹脂の中でもポリオレフィン樹脂又はポリオレフィン系共重合体樹脂を使用することが好ましい。これら紫外線透過樹脂は単独で使用してもよく、積層体などのように複合化して使用してもよい。なお、樹脂フィルムの紫外線透過率に関しては、“松井悦造、清水義弘、「プラスチック・フィルムの紫外線透過率II」、東洋食品工業短大・東洋食品研究所研究報告書、102−111(1967年)”、“ダイキン工業株式会社技術資料GX−27e「ネオフレンTMフィルム」”、http://jp.mitsuichem.com/service/functional_polymeric/polymers/tpx/spec.htmなどにデータが記載されている。なお、紫外線透過性樹脂を使用する場合には、表面に無機系紫外線透過性コート剤でコートすることが好ましい。こうすることにより高強度化や高耐久性化を図ることができる。
紫外線透過部143の好ましい厚さは、100μm以上5mm以下であり、より好ましい厚さは200μm以上2mm以下であり、特に好ましい厚さは500μm以上1mm以下である。また、紫外線透過部143の、照射される紫外線に対する透過率は40%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが最も好ましい。
紫外線光源や光伝送システムの出射部を第一の紫外線透過部に対向して配置するに際し、これらの数や配置方法は、特に限定されない。たとえば、これらを容器本体内に収納する場合には、なるべく被照射体(吸着処理水および中空糸膜表面)全体に紫外線照射できるように、収納スペース等に応じて適宜決定すればよい。また、光伝送システムを用いる場合には、紫外線光源は、浄水器本体の外部に設置し、導光部を介して浄水器本体内に配置される出射部に紫外線を伝送してもよい。この点は、第二、第三の紫外線透過部や連結流路の内部や流路の内部に紫外線照射する場合も同様である。
以上、第1形態の浄水器の代表的な形態をもとに説明を行ったが、本発明の浄水器は、これに限定されるものではない。たとえば、すでに説明したように、前記吸着部の内部に前記連結流路を形成し、紫外線光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記連結流路の内部に前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしてもよい。このような形態の浄水器、すなわち、第2形態の浄水器によれば、長時間浄水器の使用を停止した場合でも、連結流路内に存在する吸着処理水や吸着材の表面における細菌の増殖を抑制することができる。
また、吸着部および連結流路の構成を次のように変えることもできる。すなわち、紫外線透過性材料で構成される第二の紫外線透過部を有する第二のケーシング内に吸着材を収納することにより、前記吸着部の外周と前記第二のケーシングの内周との間に前記連結流路を形成し、前記吸着材の内部に原水を供給するための原水供給流路を形成してもよい。そして、第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して光源を配置するか、又は、光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して出射部を配置してもよい。このような形態の浄水器、すなわち、第3形態の浄水器によれば、第一の紫外線透過部と第二の紫外線透過部を共通の光源又は光伝送システムで同時に紫外線照射できるので、第2形態の浄水器に比べて浄水器の構造が簡略化でき、効率的である。
さらに、前記流路内に存在する浄化水に紫外線を照射するために、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記流路の内部に前記出射部を配置してもよく、同様の目的で前記流路部材に紫外線透過性材料を用いて第三の紫外線透過部を設け、該第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、若しくは、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置してもよい。さらに、前記浄化水流出口より下流側に蛇口を有する配管を連結してなる場合には、当該配管の蛇口近傍の内部に前記したのと同様な光伝送システムの出射部を配置してもよい。なお、第二及び第三の紫外線透過部を構成する紫外線透過性材料としては、第一の紫外線透過部を構成する材料と同じものが使用できる。
また、本発明の浄水器おいては、前記浄水器本体内の水の流れを検知する検知手段と、該検知手段により検知された水の流れの状態に応じて前記電源の起動制御を行う制御手段とを更に有していてもよい。前記検知手段は、電磁式(電気式);羽根車式、浮子式、カルマン式、コリオリ式などの機械式;超音波式;熱式などの流量センサーであってもよいし、上流に配置される原水供給用配管におけるバルブの開閉状態を検知するものであってもよい。これらの中でも、上記バルブ開閉検知手段のように、流水状態と止水状態を判別する検知手段であることが好ましい。また、前記制御手段としては、止水状態の時に紫外線光源の電源を起動するものであることが好ましい。このとき、止水状態を検知してから止水状態の間中、光源用の電源をONの状態にしておいてもよいが、止水を検知してからあらかじめ設定した所定時間経過後に電源をONとしてもよく、また、電源をONにしてから予め定めた所定時間後に電源をOFFとするようにしてもよい。さらに、止水状態の間、間欠的に電源のON−OFFを繰り返すようにしてもよい。このようにすることにより、例えば第一乃至第三の紫外線透過部を紫外線透過性樹脂で形成した場合に、当該樹脂に照射するトータルの紫外線量を少なくでき、樹脂の紫外線劣化を低減し、長寿命化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明について詳しく説明する。図1に第1形態及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の代表的な態様を模式的に示した。図1に示す浄水器100は、原水Aを浄化するものであって、浄水器本体110と、浄水器用カートリッジ120と、紫外線光源160と、を有している。そして、前記浄水器本体110は、原水流入口112と浄化水流出口114とを有するハウジング111を有し、その内部に浄水器用カートリッジ120が着脱可能に収容できるようになっている。また、浄水器用カートリッジ120の吸着部130における下流側キャップ152は鍔状となっており、ハウジング111の仕切板115及びシール材153と共に、浄水器用カートリッジ120を浄水器本体110内に収容設置したときに、本体内の空間を水密に2つの空間、即ち、原水が流入しない内部空間180と、原水Aが流入する原水流入空間181とに分割するようになっている。
そして、原水流入口112から流入した原水Aは原水流入空間181内を満たし、浄水器用カートリッジ120の吸着部130における吸着材131の外側から吸着材131を透過することによって吸着処理され、得られた吸着処理水Bは吸着材131の内部に形成された連結流路150に流れ込むようになっている。この時、吸着部130(および連結流路150)の上流側は、上流側キャップ151により水密に封止されているので連結通路に原水Aが流れ込むことはない。連結流路に流れ込んだ吸着処理水Bは、下流側キャップに設けられた孔から中空糸処理部140内に流れ込み、中空糸膜141を透過し、得られた浄化水Cは、流路部材171によって形成される流路170を通って、浄化水流出口114、更には必要に応じてこれに連結される配管の蛇口から流出する。
浄水器100において中空糸処理部140のケーシング(第一のケーシング)142は、紫外線透過性材料で構成され、その全体が紫外線透過部143となっている。そして、紫外線光源160と、導光板からなる光伝送システム162が前記内部空間180内に設置されている。このとき、光伝送システム162の出射部164である発光面は、第一のケーシング142(その紫外線透過部143でもある)に対向するように配置され、前記第一のケーシング142の内部に存在する吸着処理水B及び中空糸表面に紫外線を照射するようになっている。
上記光伝送システム162は図1の右側にその詳細を示しているように、所謂導光板タイプのものであり、片面に光偏光素子を設けて発光面(出射部164)とし、UV−LEDからなる光源160から出射されたUVが光透過層(導光部163)を通って該発光面から出射するようになっている。
なお、図示しないが、前記内部空間180は、前記浄水器本体110の外部と連通し、外気により当該内部空間に配置された前記光源の冷却を行うための送風手段を有することが好ましい。こうすることにより、外気による光源の冷却を行うこができ、光源で発生する熱による温度上昇を抑制することができるので、光源の出力が安定すると共に長寿命化が図れる。また、浄水器の内部空間の換気も図れるので結露によるカビの発生や電気配線の故障を防止することができる。
図2に第2、第4及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の代表的な態様を模式的に示した。図2に示される浄水器100aは、主として以下の点で異なることを除けば、基本的には前記浄水器100と同様の構造を有している。すなわち、浄水器100aでは、前記吸着部の内部に形成された連結流路150aの内部及び流路170aの内部に、夫々、新たに付設された光伝送システム162a及び162a’の出射部164a及び164a’が配置されている点、並びに上流側キャップ151aが鍔状となり仕切り板115aとシール材153aと共に浄水器本体内の空間を更に分割し、第二の内部空間180aを形成している点で大きく異なっている。さらに上記光伝送システム162a用の光源160aと導光部163aとは上記内部空間180aの内部に配置され、上記光伝送システム162a’用の光源160a’と導光部163a’とは内部空間180の内部に配置されている。また、これら光伝送システム162a及び162a’は、導光板タイプの光伝送システム162とは異なり、特開平6−63106号公報に開示されているのと同様な光伝送ホース(導光部163a及び163a’)と殺菌光照射手段(出射部164a及び164a’)の組み合わせとなっている。
浄水器100aでは、このような構成とすることにより、連結流路150a内に存在する吸着処理水B及び吸着材131の表面、更には流路170a内に存在する浄化水Cに紫外線を照射することができ、これらにおける細菌の増殖を防止することができる。
図3に第3、第4及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の代表的な態様を模式的に示した。図3に示される浄水器100bでは、紫外線透過性材料で構成される第二の紫外線透過部133を有する第二のケーシング132内に吸着材131bを収納することにより、吸着材131bの外周と前記第二のケーシング132の内周との間に連結流路150bを形成している。そして上流側キャップ151bは、吸着材の上流側端部を水密に封止して第二のケーシングに支持するように取り付けられる。そして上流側キャップ151bの中心部には孔が設けられており、その孔の外周部には円筒状の接続部が設けられている。この接続部において、ハウジング111bの原水流入口112bの外周部に内部に向かって凸設した仕切り管116とシール材153bによって接合されることにより、原水Aが流入するための原水供給流路190が形成されている。このとき、第二のケーシングは、必ずしも第一のケーシングと分ける必要はなく、第一のケーシングを上流側に延長して第二のケーシングを兼ねるようにしても良い。図3では、このような態様のものを示している。即ち、一つのケーシングにおいて中空糸の部に相当する部分が第一のケーシングとなり、吸着材の外周部に相当する部分を第二のケーシングとなっている。
また、下流側キャップ152bは、吸着材の下流側端部と水密に封止すると共に原水供給流路190の下流端部を水密に封止するように取り付けられる。そして、下流側キャップ152bの外径を第二のケーシングの内径よりも小さくして連結流路150bの下流端部を開放状態とするか、或いは下流側キャップ152bの外径を第二のケーシングの内径と同じにして第二のケーシングに支持されるようにした場合には連結流路150bの下流端部には吸着処理水Bが下流へ流れるための孔が設けられる。
したがって、原水Aは原水供給流路190を通って直接吸着材131bの部内に導入され、吸着材の内側から外側に向かって透過し、吸着処理された吸着処理水Bは、連結流路150bを通って中空糸処理部に達することになる。このような構成とすることにより、浄水器本体110bの内部の殆どの空間は、原水Aが流入しない内部空間180bとなり、光源や光伝送システムを収容する空間を広くすることができる。
また、浄水器100bでは、図1における光伝送システムに代えて、その導光部及び出射部を延長したような光伝送システム162bを用いている。光伝送システムの出射部164bは、第一の紫外線透過部だけでなく前記第二の紫外線透過部に対しても対向して配置されることになるので、該出射部164bによって、第一のケーシング142の内部に存在する吸着処理水B及び中空糸の表面に紫外線を照射できるだけでなく、同時に連結流路150b内に存在する吸着処理水B及び吸着材の表面にも紫外線を照射できるようになり、内部の構成が簡略化できる。
また、流路170b内については、図2に示したのと同様な光源及び光伝送システムが配置され、該流路内の浄化水を紫外線殺菌できるようになっている。
図4に、第3、第5及び第7形態の特徴を有する本発明の浄水器の代表的な態様を模式的に示した。図4に示される浄水器100cは、流路170cを構成する流路部材171cとして紫外線透過性材料を用い、全体を第三の紫外線透過部172としている。そして、その外部に光源160c及び導光板タイプの光伝送システム162cを配している。その他の点については図3に示す浄水器100bと同様である。なお、図4の右側に示したように、上流側キャップ151cの円筒状の接続部を延長し、ハウジングの原水流入口の外部で入水管と接合させても良い。
図5には、浄化水流出口より下流側に蛇口191を有する配管190を連結した浄水器100dの模式図を示した。浄水器100dでは図3に示したのと同じ構成を有する浄水器に上記配管190を付設し、さらに新たな光源160d及び光伝送システム162dを付設し、蛇口191の近傍の配管内部に該光伝送システム162dの出射部164dを配置している。こうすることにより、蛇口から細菌が侵入したとしても、その増殖を防止することができ、配管内に溜まった浄化水をきれいな状態に保つことができる。
図5では、光源160dを蛇口近傍に配置しているが、浄水器本体の内部空間に配置し、導光部として光ファイバなどを用いて出射部からUVを照射するようにしても良い。
配管内に配置される出射部は、光ファイバ用コリメータ、レンズ拡散板、拡散レンズ又は導光板であることが好ましく、照射領域を広くすることができるという理由からレンズ拡散板、拡散レンズ又は導光板であることが特に好ましい。ここで、光ファイバコリメータとは、光ファイバからの出射光をコリメート光(平行光)とする部材であり、光ファイバ用フェルールに非球面レンズを組み込んだコネクタタイプのものが好適に使用できる。レンズ拡散板(Light Shaping Diffuser)とは、拡散フィルム、拡散フィルター又は拡散シートとも呼ばれるものであり、表面にランダムに形成される微小なレンズの作用等により、光を円形や楕円形などに拡散整形して均一な照射を可能にするものである。また、拡散レンズとしては株式会社エンプラス社製Light Enhancer Cap(登録商標)のようなものが好適に使用できる。さらに導光板としては、たとえば特開2006−237563号公報に開示されている面発光デバイスのようなものが好適に使用できる。
出射部の大きさ、形状および設置個数や多数設置する場合の配列様式等は、配管の大きさや形状に合わせて適宜決定すればよい。なお、出射部が設置される部分近傍の紫外線照射空間にける配管の表面は、紫外線の反射により殺菌効率を高めることができるという理由から、紫外線に対する反射率が大きい材質、たとえばRu、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等の白金族金属、Al、Ag、Ti、これらの金属の少なくとも一種を含む合金、又は酸化マグネシウムで構成されることが好ましく、反射率が特に高いという理由から、Al、白金族金属又は白金族金属を含む合金、又は酸化マグネシウムで形成されていることが特に好ましい。なお、表面をこれら材質で構成する場合には、その表面を二酸化ケイ素等の紫外線透過性の材料でコーティングすることが好ましい。
導光部と出射部との光学的な接続は、水密性を確保できる方法であれば特に限定されず、例えば、出射部に導光部と光学的に接続するようなポート部を設け、水密性を保ちながら該ポート部が配管外に露出するようにして出射部の本体を配管内に配置し、配管外において該ポート部と導光部とを光学的に接続する方法等が採用できる。この方法を採用する場合には、例えば、出射部に鍔部を設けると共に配管に出射部(鍔部を除く)が貫通挿入できる穴をあけ、鍔部にパッキンやO−リング等のシール構造を導入し、ボルト・ナットを用いて直接固定するかまたはフランジ固定すればよい。
図6〜図8にはそれぞれ異なる態様の光伝送システムを用いた配管の蛇口近傍の断面図を示している。
図6は、光伝送システム1aにおける出射部を配置した近傍の配管の断面図であり、該部分は紫外線照射空間8aを含んでいる。該部分において配管内の空間2aは、金属製の配管3aで規定されており該配管3aの内部には出射部として光ファイバ用コリメータ9が配置されている。該光ファイバ用コリメータ9は、配管3aに設けられた穴を貫通して気密に固定された耐圧コネクタ7aから配管内に延びた光ファイバと光学的に接続されている。耐圧コネクタ7aから配管外に延びた光ファイバはカップラー6aにおいて導光部の光ファイバ5aの光出射ポートと光学的に接続されている。光ファイバ5aは、もう一方の端部に存在する光入射ポート(図示せず)まで延びており、紫外線光源(図示せず)から出射された紫外線は該光入射ポートから取り入れられて光ファイバ5a内を伝送し、光出射ポート及び耐圧コネクタ7aを経由して光ファイバ用コリメータ9から平行光として出射される。出射された紫外線は、紫外線反射性材料で構成される配管3aの内壁面で反射を繰り返しながら進行し、紫外線照射空間8aにおいてその内部に存在する空気や浄化水に照射されることにより殺菌が行われる。
図7は、光伝送システム1bにおける出射部を配置した近傍の配管の断面図であり、該部分は紫外線照射空間8bを含んでいる。該部分において配管内の空間2bは、金属製の配管3bで規定されており該配管3bの内部には出射部としての拡散レンズ10が配置されている。該拡散レンズ10は、配管3bに設けられた穴を貫通して気密に固定された耐圧コネクタ7bから配管内に延びた光ファイバと光学的に接続されている。耐圧コネクタ7bから配管外に延びた光ファイバはカップラー6bにおいて導光部である光ファイバ5bの光出射ポートと光学的に接続されている。光ファイバ5bは、もう一方の端部に存在する光入射ポート(図示せず)まで延びており、紫外線光源(図示せず)から出射された紫外線は該光入射ポートから取り入れられて光ファイバ5b内を伝送し、光出射ポート及び耐圧コネクタ7aを経由して拡散レンズ10から拡散光として出射される。出射された紫外線は、紫外線反射性材料で構成される配管3aの内壁面で反射を繰り返しながら内部に存在する空気や浄化水に照射されることにより殺菌が行われる。
図8は、光伝送システム1cにおける出射部を配置した近傍の配管の断面図であり、該部分は紫外線照射空間8cを含んでいる。該部分において配管内の空間2cは、金属製の配管3cで規定されており該配管3cの内部には出射部としての導光板11が配置されている。該導光板11は、その側面において、配管3cに設けられた穴に固定された耐圧コネクタ7cから配管内に延びた光ファイバと光学的に接続されている。耐圧コネクタ7cから配管外に延びた光ファイバはカップラー6cにおいて導光部の光ファイバ5cの光出射ポートと光学的に接続されている。光ファイバ5cは、もう一方の端部に存在する光入射ポート(図示せず)まで延びており、光源(図示せず)から出射された紫外線は該光入射ポートから取り入れられて光ファイバ5c内を伝送し、光出射ポート及び耐圧コネクタ7cを経由して導光板11から拡散光として出射される。出射された紫外線は、紫外線反射性材料で構成される配管3cの内壁面で反射を繰り返しながら進行し、内部に存在する空気や浄化水に照射されることにより殺菌が行われる。
A・・・・・原水
B・・・・・吸着処理水
C・・・・・浄化水
100、100a、100b、100c、100d・・・浄水器
110、110b・・・浄水器本体
111、111b・・・ハウジング
112、112b・・・原水流入口
113・・・入水管
114・・・浄化水流出口
115、115a・・・仕切り板
116・・・仕切り管
120・・・浄水器用カートリッジ
130・・・吸着部
131、131b・・・吸着材
132・・・第二のケーシング
133・・・第二の紫外線透過部
140・・・中空糸処理部
141・・・中空糸膜
142・・・第一のケーシング
143・・・第一の紫外線透過部
150、150a、150b・・・連結流路
151、151a、151b、151c・・・上流側キャップ
152、152b・・・下流側キャップ
153、153a、153b・・・シール材
160、160a、160a’、160c、160d・・・紫外線光源
161・・・紫外線発光ダイオード
162、162a、162a’、162b、162c、162d・・・光伝送システム
163、163a、163a’・・・導光部
164、164a、164a’、164b、164d・・・出射部
170、170a、170b、170c・・・流路
171・・・流路部材
172・・・第三の紫外線透過部
180、180a、180b・・・内部空間
181・・・原水流入空間
190・・・原水供給流路
191・・・蛇口
1a、1b、1c・・・光伝送システム
2a、2b、2c・・・配管内の空間
3a、3b、3c・・・配管
4a、4b、4c・・・配管内の空気及び/又は浄化水
5a、5b、5c・・・光ファイバ
6a、6b、6c・・・カップラー
7a、7b、7c・・・耐圧コネクタ
8a、8b、8c・・・紫外線照射空間
9・・・光ファイバ用コリメータ
10・・・拡散レンズ
11・・・導光板
特許文献に記載された前記据置型浄水器においては、どのようなタイプのカートリッジが使用されているのかは不明であるが、仮に活性炭式カートリッジを用いて細菌の増殖が懸念される場合であっても、該据置型浄水器によれば、UV照射された水における細菌の増殖を防止することができる。
また、本発明の浄水器おいては、前記浄水器本体内の水の流れを検知する検知手段と、該検知手段により検知された水の流れの状態に応じて光源(あるいは光源用の電源)の起動制御を行う制御手段とを更に有していてもよい。前記検知手段は、電磁式(電気式);羽根車式、浮子式、カルマン式、コリオリ式などの機械式;超音波式;熱式などの流量センサーであってもよいし、上流に配置される原水供給用配管におけるバルブの開閉状態を検知するものであってもよい。これらの中でも、上記バルブ開閉検知手段のように、流水状態と止水状態を判別する検知手段であることが好ましい。また、前記制御手段としては、止水状態の時に紫外線光源の電源を起動するものであることが好ましい。このとき、止水状態を検知してから止水状態の間中、光源用の電源をONの状態にしておいてもよいが、止水を検知してからあらかじめ設定した所定時間経過後に電源をONとしてもよく、また、電源をONにしてから予め定めた所定時間後に電源をOFFとするようにしてもよい。さらに、止水状態の間、間欠的に電源のON−OFFを繰り返すようにしてもよい。このようにすることにより、例えば第一乃至第三の紫外線透過部を紫外線透過性樹脂で形成した場合に、当該樹脂に照射するトータルの紫外線量を少なくでき、樹脂の紫外線劣化を低減し、長寿命化を図ることができる。

本発明の浄水器は、残留塩素を含む水道水からなる原水を浄化するための浄水器であって、浄水器本体と、該浄水器本内に着脱可能に装着される浄水器用カートリッジと、紫外線光源と、を有し、前記浄水器本体は、原水流入口と浄化水流出口とを有するハウジングを有し、前記浄水器用カートリッジは、吸着材によって前記原水流入口より流入した原水を処理して吸着処理水を得るための吸着部と、第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に収納された中空糸膜によって前記吸着処理水を処理して浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連通し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有し、前記紫外線光源は、200nm以上300nm未満の波長領域に主ピークを有する紫外線を発光する紫外線発光ダイオードを有し、前記第一の紫外線透過部は、前記紫外線に対して透過性を有する材料で構成され、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記第一のケーシングの内部に存在する、吸着処理水又は吸着処理水及び中空糸表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする。
また、前記紫外線に対して透過性を有する材料で構成される第二の紫外線透過部を有する第二のケーシング内に吸着材を収納することにより、前記吸着材の外周と前記第二のケーシングの内周との間に前記連結流路を形成し、前記吸着材の内部に原水を供給するための原水供給流路を形成し、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしたもの(第3形態の浄水器ともいう。)も好ましい。
さらに、上記第2形態及び第3形態を含めて、一方の端部が前記浄化水流出口に接続し、他方の端部が、前記浄水器用カートリッジを装着したときに当該浄水器用カートリッジと水密に密着して流路を形成する流路部材を更に有する本発明の浄水器においては、前記流路部材内に存在する浄化水に紫外線を照射するために、(1)前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記流路の内部に前記出射部を配置したもの(第4形態の浄水器ともいう。)であるか、又は(2)前記流路部材として前記紫外線に対して透過性を有する材料を用いて前記流路に第三の紫外線透過部を設け、該第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、若しくは、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置するようにしたもの(第5形態の浄水器ともいう。)であることが好ましい。特に、本発明の浄水器において、前記浄化水流出口より下流側に蛇口を有する配管を連結してなる場合には、当該配管の蛇口近傍の内部に前記したのと同様な光伝送システムの出射部を配置することが好ましい(このような形態のものを第6形態の浄水器ともいう。)。
ここで、原水としては上水、特に塩素系薬剤を用いて処理された残留塩素を含む水道水
用いられる。
吸着材としては、天然ゼオライト、合成ゼオライト、銀ゼオライト、酸性白土、リン鉱石、モレキュラーシーブ、シリカゲル、シリカアルミナゲル、多孔質ガラス、イオン交換樹脂、キレート樹脂などを使用することもできるが、原水中の遊離塩素、カビ臭、トリハロメタンなどに対する吸着力の高い活性炭を使用することが好ましい。

Claims (11)

  1. 原水を浄化するための浄水器であって、
    浄水器本体と、該浄水器本体内に着脱可能に装着される浄水器用カートリッジと、紫外線光源と、を有し、
    前記浄水器本体は、原水流入口と浄化水流出口とを有するハウジングを有し、
    前記浄水器用カートリッジは、吸着材によって前記原水流入口より流入した原水を処理して吸着処理水を得るための吸着部と、紫外線透過性材料で構成される第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に収納された中空糸膜によって前記吸着処理水を処理して浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連通し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有し、
    前記紫外線光源は、紫外線発光ダイオードを有し、
    前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第一の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記第一のケーシングの内部に存在する、吸着処理水又は吸着処理水及び中空糸表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする浄水器。
  2. 前記吸着部の内部に前記連結流路を形成し、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記連結流路の内部に前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  3. 紫外線透過性材料で構成される第二の紫外線透過部を有する第二のケーシング内に吸着材を収納することにより、前記吸着材の外周と前記第二のケーシングの内周との間に前記連結流路を形成し、前記吸着材の内部に原水を供給するための原水供給流路を形成し、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第二の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記連結流路内に存在する吸着処理水又は該吸着水及び前記吸着材の表面に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  4. 一方の端部が前記浄水流出口に接続し、他方の端部が、前記浄水器用カートリッジを装着したときに当該浄水器用カートリッジと水密に密着して流路を形成する流路部材を更に有し、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記流路の内部に前記出射部を配置することにより、前記流路部材内に存在する浄化水に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の浄水器。
  5. 一方の端部が前記浄化水流出口に接続し、他方の端部が、前記浄水器用カートリッジを装着したときに当該浄水器用カートリッジと水密に接続して流路を形成する流路部材であって、紫外線透過性材料で構成される第三の紫外線透過部を有する流路部材を更に有し、前記第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記光源を配置するか、又は、前記光源から出射する紫外線を伝送する導光部と伝送された紫外線を出射する出射部とを有する光伝送システムを付設すると共に、前記第三の紫外線透過部の外側にこれと対向して前記出射部を配置することにより、前記流路部材内に存在する浄化水に紫外線を照射するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の浄水器。
  6. 前記浄水器本体は、前記浄水器用カートリッジを装着したときに、少なくとも、前記第一の紫外線透過部の外表面と接する内部空間であって、前記原水が流入しない内部空間を有し、当該内部空間に前記光源を配置したことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の浄水器。
  7. 前記内部空間は、前記浄水器本体外部と連通し、外気により当該内部空間に配置された前記光源の冷却を行うための送風手段を有する、請求項6に記載の浄水器。
  8. 前記浄水器本体内の水の流れを検知する検知手段と、該検知手段により検知された水の流れの状態に応じて前記電源の起動制御を行う制御手段とを更に有することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の浄水器。
  9. 前記検知手段が、流水状態と止水状態を判別する検知手段であり、前記制御手段が止水状態の時に前記電源を起動する、請求項8に記載の浄水器。
  10. 前記請求項1乃至9の何れかに記載された浄水器用のカートリッジであって、吸着材を有し、前記原水流入口より流入した原水を当該吸着材により処理して吸着処理水を得るための吸着部と、紫外線透過性材料で構成される第一の紫外線透過部を有する第一のケーシング内に中空糸膜が収納され、該中空糸膜に前記吸着処理水を透過させる中空糸透水処理を行って浄化水を得るための中空糸処理部と、前記吸着部と前記中空糸処理部とを連結し、前記吸着処理水を前記中空糸処理部に導く連結流路と、を有することを特徴とする浄水器用カートリッジ。
  11. 前記吸着材が、活性炭、重金属吸着材及びバインダーを含有する組成物の成形体を含んでなり、該成形体は透水性を有するフィルム、シート又は不織布で被覆されており、前記バインダー及び前記透水性を有するフィルム、シート又は不織布が紫外線透過性樹脂からなることを特徴とする請求項10に記載の浄水器用カートリッジ。
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