JP2000041641A - 揮発性成分保持材料及び揮発性成分徐放剤 - Google Patents

揮発性成分保持材料及び揮発性成分徐放剤

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JP2000041641A
JP2000041641A JP10229313A JP22931398A JP2000041641A JP 2000041641 A JP2000041641 A JP 2000041641A JP 10229313 A JP10229313 A JP 10229313A JP 22931398 A JP22931398 A JP 22931398A JP 2000041641 A JP2000041641 A JP 2000041641A
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volatile
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Yumi Yoshinaga
由美 吉永
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 香料、抗菌成分などの揮発性の有効成分を徐
々に放出して長期にわたり所望の効果を示す揮発性成分
保持材料を得る。 【解決手段】 本発明は(i)シリカ、セピオライト、ゼ
オライト、ケイ酸カルシウム及び炭酸カルシウムから選
ばれた少なくとも1種の粒状無機材に、(ii)高級脂肪
酸、その誘導体及び高級アルコールから選ばれた少なく
とも1種の被覆剤を塗布してなる揮発性成分保持材料、
並びにこれに香料、抗菌成分などの揮発性の有効成分を
吸着させた揮発性成分徐放剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は香料や薬効成分を吸着、保持
し、長期にわたり揮発性成分を徐放してその効果を示す
揮発性成分保持材料に関する。また、本発明はこの保持
材料に香料、薬効成分を吸着させた揮発性成分徐放剤に
関する。
【0002】従来、ゼオライト、セピオライトなどの鉱
物や粘土状物質に、香料、薬効成分などを吸着、保持さ
せ、フィルムに包装したり容器に充填したものが知られ
ている。このような製品は、香料など有効成分を徐々に
放出して芳香剤、殺菌剤として用いられる。しかしなが
ら、このような従来品では含浸された有効成分が2〜3
日程度の比較的短時間で揮散してしまい早期に実質的効
果が消失する。
【0003】また、従来よりイソチオシアン酸アリルや
ヒノキチオールなどの抗菌成分を長期間にわたり持続放
出して消臭作用や鮮度保持効果、静菌効果を示す芳香
剤、消臭・抗菌剤が求められている。
【0004】
【発明の目的及び概要】本発明の目的は、香料、抗菌成
分などの揮発性の有効成分を徐々に放出して長期にわた
り所望の効果を示す揮発性成分保持材料を提供すること
にある。
【0005】本発明者は、このような課題について鋭意
研究を行った結果、シリカ、セピオライトなどの鉱物、
粘土質の無機材料を高級脂肪酸など特定の成分で被覆す
ることにより、揮発性有効成分を徐々に放出する担体が
得られるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、(i)シリカ、セピオライト、ゼ
オライト、ケイ酸カルシウム及び炭酸カルシウムから選
ばれた少なくとも1種の粒状無機材に、(ii)高級脂肪
酸、その誘導体及び高級アルコールから選ばれた少なく
とも1種の被覆剤を塗布してなる揮発性成分保持材料を
提供するものである。また、本発明は前記の揮発性成分
保持材料に有効成分として、香料、イソチオシアン酸エ
ステル又はヒノキチオールを吸着させてなる揮発性成分
徐放剤を提供するものである。
【0007】本発明の揮発性成分徐放剤に用いる粒状無
機材は表面吸着力が高く、また香料、AITなど有効成
分に対し高い溶解性を有する被覆層が粒状無機材の表面
に設けられている。このため含浸、吸着された揮発性成
分の揮散を抑制し、高い徐放性が得られるものと推定さ
れる。
【0008】
【発明の詳細な開示】(i)有効成分の担体 香料や抗菌成分など有効成分の保持担体となる粒状無機
材としては、シリカ、セピオライト、ゼオライト、ケイ
酸カルシウム及び炭酸カルシウムである。これらは通常
単独で用いられるが2種以上を混合して用いてもよい。
なお、粒状無機材としては、いわゆる粒状物、粉体な
ど、化学工学的に処理できるものであればよく、粒状、
粉状、顆粒、ペレット、チップ、固体粉砕物などの形態
を含む。
【0009】(ii)被覆剤 前記担体の被覆剤としては、高級脂肪酸及びその誘導
体、並びに高級アルコールが挙げられる。
【0010】(a)脂肪酸としては炭素数10〜35の
高級脂肪酸が好ましい。かかる脂肪酸としては、具体的
には、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
【0011】(b)高級脂肪酸誘導体としては脂肪酸エ
ステル、脂肪酸アマイドなどが挙げられる。
【0012】脂肪酸エステルの場合、脂肪酸成分の炭素
数は10〜35であるのが好ましいく、グリセリン脂肪
酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エ
チレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステルなどが挙げられる。グリセリンエステルは、モ
ノ、ジ、トリグリセリドのいずれであってもよい。プロ
ピレングリコール、エチレングリコールである場合は、
モノエステル、ジエステルのいずれであってもよい。一
方、脂肪酸エステルのアルコール成分は、ポリグリセリ
ンなどであってもよく、モノマー、ポリマーのいずれで
あってもよい。したがって、脂肪酸エステルとしては、
具体的にはモノステアリン酸グリセリン、ジラウリン酸
プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリ
コール、ソルビタン脂肪酸モノステアレートなどが挙げ
られる。
【0013】脂肪酸アマイドとしては炭素数10〜35
のものが好ましい。具体的にはベヘン酸アマイド、ステ
アリン酸アマイドなどが挙げられる。
【0014】(c)高級アルコールとしては、具体的に
はポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリグリセリンなどが挙げられる。
【0015】(iii)前記の揮発性成分保持材料に保
持、吸着させる有効成分としては香料、殺菌剤、鮮度保
持剤などが挙げられる。
【0016】香料としては具体的には、レモン、ジャス
ミン、ライム、ハッカ、アップル、ローズ等が挙げられ
る。
【0017】抗菌鮮度保持剤としてはイソチオシアン酸
エステル、ヒノキチオール、タケ抽出オイル、シソオイ
ル、茶抽出物などが挙げられる。なお、イソチオシアン
酸エステルとしては、イソチオシアン酸アリル、イソチ
オシアン酸ブチルおよびその誘導体が挙げられ、特にイ
ソチオシアン酸アリルが好ましい。また、これらイソチ
オシアン酸エステルは天然品、合成品のいずれであって
もよく、これらを有効成分とするわさび抽出物、からし
抽出物であってもよい。
【0018】これら香料、鮮度保持剤の吸着量は、前記
粒状無機材の重量に対して0.1〜50%、イソチオシ
アン酸アリルの場合は0.01〜50%である。また、
いずれの有効成分の場合も好ましくは0.1〜10%で
ある。
【0019】(製造法)本発明の揮発性成分徐放剤を製
造するには、まず高級脂肪酸などの被覆剤を溶剤、例え
ばエタノール、メタノール、パラフィン、アセトンなど
に溶解する。つぎに、この溶液を撹拌しながら粒状無機
材を加え、さらに撹拌をつづけて粒状無機材の表面に被
覆剤を均一に塗布する。このようにして被覆剤が塗布さ
れた粒状無機材を乾燥して溶剤を除去し揮発性成分保持
材料を得る。これに、香料、抗菌剤などをそのままで、
あるいは溶液として接触させる。このような処理は、噴
霧、浸漬など適宜の方法により行われてよい。
【0020】このようにして製造された粒状の揮発性成
分徐放剤は、各種のフィルム、例えば紙−PE袋、ポリ
プロピレン−無延伸ポリプロピレン(PP−CPP)、ポ
リビニルアルコール−ポリエチレン(PVA−PE)、ナ
イロン−PEなどのラミネートフィルムに分包し、鮮度
保持剤、抗菌剤、保香剤として使用することができる。
また、粉体の形状の揮発性成分徐放剤物はポリエチレン
など種々の公知の樹脂に練り込んだり、接着剤中に混合
してラミネートフィルムの貼り合わせに使用して、前記
の効果を得ることができる。さらにCMC等の樹脂に混
合して不織布等にコーティングし保香性などを付与する
こともできる。これら樹脂に配合する場合、樹脂に対す
る配合量は、1〜70重量%、好ましくは20〜50重
量%である。
【0021】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。
【0022】[実施例1]グリセリンモノステアレート
30gをエタノール100mLに溶解し、これにシリカ
(粒径1〜3mm)100gを撹拌しながら加える。シリ
カの表面にグリセリンモノステアレート溶液が均一に接
触するように充分に撹拌を続ける。30分撹拌を続けた
後、60℃にて48時間乾燥しエタノールを蒸発させ
る。得られた揮発性成分保持材料130gを撹拌し、こ
れにイソチオシアン酸アリル26gを噴霧しながら加え
添着(付着又は吸着)を行う。得られた粒状物質5gを紙
/PEラミネート紙の袋(5×10cm)に入れ、鮮度保
持、揮発性成分徐放剤とする。
【0023】このようにして得られた揮発性成分徐放剤
を恒温槽中、20℃にて10日放置し、その後の揮発物
残存率(%)を求めた。なお、ブランクは、各々被覆を行
わない粒状無機物に同様にして揮発性成分を付着させ、
同条件で放置したものである。
【0024】[実施例2〜6]下記の表1の成分、組成
とした以外は、実施例1と同様にして揮発性成分徐放剤
を製造した。実施例1と同様に試験した結果を表1に示
す。
【0025】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 ────────────────── 1 2 3 4 5 6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (鉱物) シリカ 100 100 100 セピオライト 100 100 ゼオライト 100 ──────────────────────────────────── (被覆剤) グリセリンモノステアレート 30 10 EG−モノステアレート 30 PG−モノステアレート 30 ベヘン酸 30 20 ステアリン酸アマイド 30 ──────────────────────────────────── (有効成分) イソチオシアン酸アリル 2 1 2 レモンオイル 2 ヒノキチオール 2 ミント油 2 ──────────────────────────────────── 揮発物残存率(%:20℃、10日放置後) 実施例 75 68 75 70 73 72 ブランク 13 11 16 15 15 12 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注)各成分の配合量は全て重量部である。
【0026】EG−モノステアレート:エチレングリコ
ールモノステアレート PG−モノステアレート:プロピレングリコールモノス
テアレート
【0027】
【発明の効果】本発明の揮発性成分徐放剤は、香料、抗
菌成分などの揮発性の有効成分を徐々に放出して長期に
わたり所望の効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 9/01 A61L 9/01 U

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)シリカ、セピオライト、ゼオライト、
    ケイ酸カルシウム及び炭酸カルシウムから選ばれた少な
    くとも1種の粒状無機材に、(ii)高級脂肪酸、その誘導
    体及び高級アルコールから選ばれた少なくとも1種の被
    覆剤を塗布してなる揮発性成分保持材料。
  2. 【請求項2】 請求項1の揮発性成分保持材料に、有効
    成分として香料、イソチオシアン酸エステル、ヒノキチ
    オール、タケ抽出オイル、シソオイル又は茶抽出物を吸
    着させてなる揮発性成分徐放剤。
JP10229313A 1998-07-29 1998-07-29 揮発性成分保持材料及び揮発性成分徐放剤 Pending JP2000041641A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001311048A (ja) * 2000-02-22 2001-11-09 Erubu:Kk 機能性コーティング組成物および被覆体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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