JP2000040480A - 回転陽極x線管 - Google Patents

回転陽極x線管

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JP2000040480A
JP2000040480A JP10222444A JP22244498A JP2000040480A JP 2000040480 A JP2000040480 A JP 2000040480A JP 10222444 A JP10222444 A JP 10222444A JP 22244498 A JP22244498 A JP 22244498A JP 2000040480 A JP2000040480 A JP 2000040480A
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anode
target
ray tube
rotor
rotating
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JP10222444A
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Yoshitaka Seki
善隆 関
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦点位置の移動量を低減させた回転陽極X線
管を提供する。 【解決手段】 回転陽極(20)が、ターゲット(3)
と、これを支持するロータ(4)と、これを支持する回
転軸(5)と、回転軸(5)を回転自在に支持する軸受
(6)と、軸受(6)の外輪(30)を固定する固定部
(21)とから成り、固定部(21)が2層の円筒部、
即ち内円筒部(31)と外円筒部(32)から成り、両
円筒部の陰極側端部が接合され、内円筒部(31)が軸
受(6)の外輪(30)を固定し、外円筒部(32)が
外囲器に支持されている。この構成では、ターゲットの
温度上昇時に、固定部の内円筒部は焦点位置を陽極側へ
移動させるように熱膨張する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線CT装置など
に使用される回転陽極X線管に係り、特に焦点位置の移
動量を低減させた回転陽極X線管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転陽極X線管の一例を図3に示
す。図3において、回転陽極X線管は、負電位を持つ陰
極1と、この陰極1に対向して配置された正電位を持つ
傘形のターゲット3と、このターゲット3に結合された
筒状のロータ4と、このロータ4の内側に同軸に配置さ
れた回転軸5を回転自在に支持する軸受6と、この軸受
6の外輪を固定し、回転軸5とロータ4との間に配設さ
れた固定部7とから成る陽極2と、陰極1と陽極2とを
支持し、真空気密に内部に封入する外囲器8とで構成さ
れる。陰極1は、熱電子ビームを放出するフィラメント
9と、この熱電子ビームをターゲット3上に集束させ
て、所望の寸法の焦点(X線源)10を形成するための
集束溝を持つ集束体11とから成る。
【0003】回転陽極X線管には、使用中陰極1と陽極
2との間に百数十kVの高電圧が印加され、フィラメン
ト9から放出された熱電子ビームがターゲット3上の焦
点(X線源)10に衝突することによりX線が発生する
と共に、ターゲット3に熱が発生する。この熱により、
ターゲット3の全体は約1,000°C程度に加熱さ
れ、同時に陽極2を構成する各部も温度上昇し、数百°
Cに達する。この陽極2の温度上昇により、陽極2の各
部が熱膨張し、その結果ターゲット3がX線管軸方向に
沿って陰極側に、例えば位置aから位置bへ移動する。
X線管の負荷印加の前後において、ターゲット3の移動
距離d(位置aとbの間隔)は、大きいものでは400
〜500μmにも達する。この陽極2の熱膨張に起因す
るターゲット3の移動の結果、焦点(X線源)10もX
線管軸方向に沿って陰極側へ同量だけ変位することにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本来、焦点(X線源)
10はX線管のX線放射中心にあるべきであるが、X線
管の負荷印加中に、この焦点(X線源)10が陰極側に
移動してしまうことにより、X線管の放射するX線量分
布が変動し、撮像するX線画像に多大の悪影響を及ぼ
す。この影響は、X線CT装置において顕著に現われ、
特に小さなスライス幅で使用した場合に、画像の劣化が
甚だしい。
【0005】また、近年、X線CT装置では、電離箱式
X線検出器に代り、X線検出感度の高い固体シンチレー
タを使用したX線固体検出器が主流となっている。この
X線検出器の高感度化に伴い焦点の移動の影響を受け易
くなっているため、X線管に対し、焦点10の移動量を
従来よりも小さくすることが要求されている。
【0006】このため、上記の焦点10の移動量を低減
する方策がX線CT装置において講じられている。先
ず、X線管自体での方策としては、X線管の陰極構造を
変更して焦点10の移動量を補償する技術が提案されて
いる。例えば、複数のフィラメントを使用して電子ビー
ムを移動させる技術が特開平8−273567号公報
(公知例1)に開示されている。この公知例1では、陰
極の集束体に複数個の集束溝を平行に設け、これらの集
束溝に、フィラメント長さ方向に予め決められた間隔で
フィラメントの取付位置をずらして、同じ長さの複数個
のフィラメントを平行に取り付け、各フィラメントをX
線管軸中心に近いものから順次点灯を切り替えて行くこ
とにより、ターゲット上に形成される焦点の位置をX線
管軸中心から外側に向けて移動させている。このフィラ
メントの点灯切り替えをターゲットの移動と同期させて
行うことにより、ターゲットの移動による焦点の移動量
が補償されるものである。しかし、この技術では、複数
のフィラメントを集束体に配置するため集束体の構造が
複雑になること、フィラメントの加熱のためのリード線
が増加するため、リード線を導入するのに、高電圧ケー
ブルの端子数を増加しなければならないことなどの問題
点がある。
【0007】次に、X線CT装置での方策としては、X
線管を収納したX線管装置を支持する支持機構におい
て、X線管装置をモータ駆動によりX線管軸方向に平行
移動させる機構を設け、X線管のターゲット上の焦点の
移動を計測し、これを補償するようにX線管装置を移動
するものである。この手法では、X線管の陽極の熱膨張
によって生じる焦点移動に対する追従性が悪く、また、
その機構が大がかりとなり、コストが大きいなどの問題
点がある。
【0008】このため、本発明では、機構が単純で、焦
点移動に対する追従性も良く、また、焦点の移動量の計
測も不要とする低コストの回転陽極X線管を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の回転陽極X線管は、ターゲットを有する陽
極と、前記ターゲットに対向して配置され、前記ターゲ
ット上に焦点を形成するための熱電子ビームを放出する
陰極と、該陰極と前記陽極とを真空気密に内包し支持す
る外囲器とを具備し、前記陽極が前記ターゲットと、該
ターゲットとを支持するロータと、該ロータを支持する
回転軸と、該回転軸を内輪部にて回転自在に支持する軸
受と、該軸受の外輪部を固定する底付円筒状の固定部と
から成り、該固定部の端部が前記外囲器によって支持さ
れている回転陽極X線管において、前記ロータ及び固定
部のうちの少なくとも一方が、ターゲットが加熱された
ときに、陽極方向へ熱膨張する構造を具備し、その陽極
方向への熱膨張により焦点位置の陰極方向への移動量を
低減するものである(請求項1)。
【0010】この構成では、ターゲットが加熱されて陽
極の各部が熱膨張するとき、ロータまたは固定部のうち
の一方または両方の一部において陽極方向へ熱膨張する
ので、これらの部分の熱膨張量がターゲット上の焦点位
置の陰極方向への移動量を減少させる因子として働き、
陽極全体としての焦点位置の陰極方向への移動量は低減
される。
【0011】本発明の回転陽極X線管では更に、前記固
定部は2層の円筒部(以下、内側を内円筒部,外側を外
円筒部という)から成り、両円筒部の陰極側端部が接合
され、内円筒部が前記軸受の外輪部を固定し、外円筒部
が前記外囲器によって支持されている(請求項2)。こ
の構成では、固定部を二層構造にし、内円筒部と外円筒
部とを陰極側端部で接合したことにより、この内円筒部
は陽極の温度上昇時に、陽極方向に熱膨張することにな
るため、焦点位置の陰極方向への移動量の低減に効果を
発揮する。
【0012】本発明の回転陽極X線管では更に、前記ロ
ータは前記ターゲットを支持する支持軸部と、該支持軸
部を保持し、前記回転軸に接続される肩部と、該肩部に
接続される円筒部とから成り、前記肩部が内側に折り返
し部を有し、該折り返し部の陽極側端部に前記支持軸部
の端部が接続されている(請求項3)。この構成では、
ロータの肩部に折り返し部が設けられているので、この
折り返し部は陽極の温度上昇時に陽極方向に熱膨張する
ことになり、焦点位置の陰極方向への移動量の低減に効
果を発揮する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。
【0014】図1に、本発明の回転陽極X線管の第1の
実施例を示す。図1は、本実施例の回転陽極X線管の回
転陽極の断面図である。回転陽極は、回転軸を中心にし
てほぼ軸対称に構成されているため、図1では上半分の
みを示し、下半分を省略した。回転陽極以外の部分は、
図3の従来例とほぼ同様な構造をしている。また、他の
実施例についても同様である。本実施例の回転陽極20
は、陰極からの熱電子ビームが衝突する焦点10を有す
るターゲット3と、ターゲット3を支持するロータ4
と、ロータ4の内側に配置された回転軸5と回転軸5を
回転自在に支持する2個の軸受6と、軸受6の外輪を固
定する固定部21とで構成されている。本実施例では、
従来の回転陽極と比べて、固定部21の構造に特徴があ
る。
【0015】ターゲット3は、傘形の形状をしており、
その傾斜面に焦点10を有する。ターゲット3の傾斜面
は高耐熱性,重金属のタングステン又はタングステン合
金から成り、その裏面にはモリブデン又はモリブデン合
金が接合されている。更に、大容量の回転陽極X線管で
は、モリブデン等の裏面にグラファイト等の軽量で熱容
量の大きい材料が接合され、ターゲット3の熱容量を大
きくしている。
【0016】ロータ4は、ターゲット3と結合されるモ
リブデン軸部22とステンレス鋼などから成る肩部24
と、銅等から成る円筒部23とで構成されている。肩部
24はロータ4の強度を上げるために挿入されるもの
で、三者はろう付けによって接合されている。この構造
はターゲット3の重量が大きいもの、ターゲット3の外
径が大きいものの場合に適している。肩部24の強度を
必要としない場合には、ロータ4はモリブデン軸部22
と有底の円筒部23とで構成され、両者は鋳造などで接
合されている。ターゲット3はロータ4のモリブデン軸
部22にモリブデン等から成るナット25で固定されて
いる。
【0017】回転軸5は、帽子状の断熱キャップ26と
一端にフランジを有するT字形の回転軸本体27とから
構成されている。断熱キャップ26と回転軸本体27は
耐熱鋼等から成り、両者は回転軸本体27のフランジ部
にてねじ締結又はろう付けにより接合されている。ロー
タ4の肩部24(又は円筒部23)と断熱キャップ26
のフランジ部との間はねじ締結などにより結合されてい
る。前記の断熱キャップ26は、ロータ4から回転軸本
体27(又は軸受6)への熱抵抗を大きくするために挿
入されているもので、熱経路長を長くしている。回転軸
本体27の軸部の外周には、軸受6のための内輪溝28
が適当な間隔をおいて設けられている。2個の軸受6の
ボール29及び外輪30は前記内輪溝28を基準にして
回転軸本体27に取り付けられている。回転軸本体27
と軸受6との組合せは、固定部21の円形穴に挿入され
て固定される。
【0018】固定部21は底の付いた円筒体で、内円筒
部31とこれを収容する外円筒部32とから構成されて
いる。内円筒部31は内周の一端に段部31Aを有する
円筒で、銅やステンレス鋼等の熱膨張率の大きい材料か
ら成る。外円筒部32は有底円筒体で、内側の円形穴部
に内円筒部31を収容し、開口側(陰極側)の端部32
Bにて、内円筒部31の開口側端部31Bと溶接などに
より接合されている。このため、外円筒部32の開口側
端部32Bは薄肉に加工されている。外円筒部32の他
端は棒状に加工されていて、陽極端32Aとなる。この
部分には、外囲器8との結合部(図示せず)が設けられ
ている。外円筒部32は、鉄や鋼材等の熱膨張率の小さ
い材料から成る。固定部21の外周には、ロータ4を回
転させるための外部のステータからの回転磁界の磁場強
度を高めるために、鉄等の強磁性体から成る円筒状の磁
性部33が取り付けられている。
【0019】固定部21に挿入された回転軸本体27と
軸受6との組合せは、軸受6の外輪30が内円筒部31
の内周に固定される。2個の軸受6の外輪30は、間に
間隔をとるための円筒状のスリーブ34を挾んで、陽極
側の外輪30が内円筒部31の段部31Aに突き当たる
まで押し込まれた後、内円筒部31の開口側にて耐熱性
金属から成るばね35を介して、止め輪36などにより
固定されている。このとき、内円筒部31の内周には、
止め輪36を嵌め込むための溝が設けられている。
【0020】上記のような回転陽極20を有する回転陽
極X線管を使用するにあたって、回転陽極20のターゲ
ット3に負荷が印加されると、ターゲット3に熱が蓄積
され、ターゲット3の温度が上昇する。ターゲット3に
蓄積された熱は、一部は熱輻射により外囲器8を通して
X線管の外部にある絶縁油などに放熱され、残りは熱伝
導により、ロータ4のモリブデン軸部22,ロータ4の
肩部24(又は円筒部23),断熱キャップ26,回転
軸5,軸受6,固定部21の内円筒部31,固定部21
の外円筒部32を経由してX線管の外部に放熱される。
後者の熱伝導により回転陽極20の各部は温度上昇し、
熱膨張する。その結果、従来の回転陽極2では、ターゲ
ット3上の焦点10の位置が固定部21の陽極端32A
を基準にして陰極側に変位することになる。しかし、本
実施例では、固定部21を二層構造にしたことにより、
外円筒部32は従来と同様に陰極側へ熱膨張するのに対
し、内円筒部31は陽極側へ熱膨張するために、この内
円筒部31の陽極側への伸びが他の部分の陰極側への伸
びを補償することになり、回転陽極20全体としての陰
極側への伸び量を低減させ、その結果として、焦点10
の移動量を低減させる。
【0021】表1及び表2に、本実施例と従来例の回転
陽極各部の熱膨張による伸び量の計算例を示す。いずれ
の場合も、ターゲット温度が1,000°Cに上昇した
ときの計算例である。従来例では、440μmの伸びが
発生していたのに対し、本実施例では伸び量は250μ
m程度まで低下し、従来例に比べ、約半減させることが
できる。
【0022】上記計算例においては、本実施例の回転陽
極各部の材質を従来例の場合とほぼ同様としたが、第1
の実施例の構造のままで回転陽極各部の材質を変更する
ことによって回転陽極の伸び量を低減させることができ
る。すなわち、図1の回転陽極各部の部材のうち、陰極
側に伸びる部材については熱膨張率のできるだけ小さい
材質を選択し、陽極側に伸びる部材については熱膨張率
のできるだけ大きい材質を選択することにより、回転陽
極の伸び量を低減することができる。第1の実施例の場
合、ロータ4の肩部24や回転軸5や外円筒部32は陰
極側に伸びる部材であるので、これらの部材を熱膨張率
のできるだけ小さい材質のものに変え、断熱キャップ2
6や内円筒部31は陽極側に伸びる部材であるので、こ
れらの部材を熱膨張率のできるだけ大きい材質のものに
変えればよい。
【0023】第1の実施例の回転陽極構造のもので、構
成部材の材質を上記に従って変更した場合の例につい
て、回転陽極の伸び量の計算例を説明する。この例で
は、ロータ4の肩部24の材質を熱膨張率の大きいステ
ンレス鋼(SUS304)から熱膨張率の小さいモリブ
デンに変更したものである。この変更の結果、ロータ4
の肩部24の温度は殆ど変化なく、熱膨張率が12.5
×10‐6/°Cだけ減少するので、回転陽極の伸び量
は140μm減少し、最大伸び量は110μmとなる。
【0024】このような効果は、外円筒部32の材質を
熱膨張率の大きい銅から鉄又は鋼などに変更することに
よっても得られるので、上記第1の実施例の固定部21
を二層構造にすることと、回転陽極各部の材質としてそ
の部材の伸びる方向に従って熱膨張率を増加又は減少さ
せた材料を選択することとの組合せにより、回転陽極の
伸び量をほぼ零とし、焦点移動のほとんど無いものにす
ることができる。
【0025】図2に、本発明の回転陽極X線管の第2の
実施例を示す。図2についても、図1と同様回転陽極の
上半分のみを示した。図2において、回転陽極40はロ
ータ41を除いて第1の実施例とほぼ同じ構造である。
本実施例において、ロータ41は円筒部23と肩部42
とリング部43とモリブデン軸部44とから構成され
る。この構成で、モリブデン軸部44とリング部43,
リング部43と肩部42,肩部42と円筒部23との間
はろう付け又は溶接により接合されている。ロータ41
の構成部材の中で、リング部43は折り返し構造となっ
ており、リング部43の陽極側端部43Aがモリブデン
軸44の陽極側端部44Aと接続され、リング部43の
陰極側端部43Bが肩部42の陰極側端部42Bと接続
されている。このため、回転陽極40が温度上昇したと
きに、モリブデン軸44と肩部42が陰極側に伸びるの
に対し、折り返し部であるリング部43は陽極側に伸び
ることになる。従って、本実施例の場合、ロータ41の
部分での陰極側への伸び量はリング部43の分だけ減少
する。
【0026】本実施例においては、ロータ41のリング
部43の材質としてはステンレス鋼(SUS304),
肩部の材質としてはモリブデンを用いている。固定部2
1の構造は第1の実施例と同様二層構造で、材質も同じ
にしている。本実施例の回転陽極各部の熱膨張による伸
び量の計算例を表3に示す。本実施例での回転陽極の伸
び量は10μm程度であり、焦点10の移動については
無視することができる程度まで低減されている。
【0027】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、回
転陽極を構成する固定部やロータなどに温度上昇時に陽
極側に伸びる部分として、折り返し部を設け、必要な場
合には当該部分の材料を熱膨張率の大きな材質とするこ
とにより、回転陽極の陰極側への伸び量を低減すること
ができ、その結果焦点の移動量を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転陽極X線管の第1の実施例。
【図2】本発明の回転陽極X線管の第2の実施例。
【図3】従来の回転陽極X線管の構造例。
【符号の説明】
1 陰極 2 陽極(回転陽極) 3 ターゲット 4,41 ロータ 5 回転軸 6 軸受 7,21 固定部 8 外囲器 10 焦点(X線源) 20,40 回転陽極 22,44 モリブデン軸部 23 円筒部 24,42 肩部 26 断熱キャップ 27 回転軸本体 28 内輪溝 29 ボール 30 外輪 31 内円筒部 31A 段部 31B,32B 開口側端部 32 外円筒部 32A 陽極端 42B,43B 陰極側端部 43 リング部 43A,44A 陽極側端部
【表1】
【表2】
【表3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットを有する陽極と、前記ターゲ
    ットに対向して配置され、前記ターゲット上に焦点を形
    成するための熱電子ビームを放出する陰極と、該陰極と
    前記陽極とを真空気密に内包し支持する外囲器とを具備
    し、前記陽極が前記ターゲットと、該ターゲットとを支
    持するロータと、該ロータを支持する回転軸と、該回転
    軸を内輪部にて回転自在に支持する軸受と、該軸受の外
    輪部を固定する底付円筒状の固定部とから成り、該固定
    部の端部が前記外囲器によって支持されている回転陽極
    X線管において、前記ロータ及び固定部のうちの少なく
    とも一方が、ターゲットが加熱されたときに、陽極方向
    へ熱膨張する構造を具備し、その陽極方向への熱膨張に
    より焦点位置の陰極方向への移動量を低減することを特
    徴とする回転陽極X線管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転陽極X線管におい
    て、前記固定部は2層の円筒部(以下、内側を内円筒
    部、外側を外円筒部という)から成り、両円筒部の陰極
    側端部が接合され、内円筒部が前記軸受の外輪部を固定
    し、外円筒部が前記外囲器によって支持されていること
    を特徴とする回転陽極X線管。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の回転陽極X線管におい
    て、前記ロータは前記ターゲットを支持する支持軸部
    と、該支持軸部を保持し、前記回転軸に接続される肩部
    と、該肩部に接続される円筒部とから成り、前記肩部が
    内側に折り返し部を有し、該折り返し部の陽極側端部に
    前記支持軸部の端部が接続されていることを特徴とする
    回転陽極X線管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002009140A1 (fr) * 2000-07-21 2002-01-31 Hitachi Medical Corporation Tube a rayons x a anode tournante et dispositif ct a rayons x dote de ce tube
JP2014232579A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 株式会社日立メディコ X線管装置
JP7493416B2 (ja) 2020-08-31 2024-05-31 富士フイルムヘルスケア株式会社 X線管装置及びx線撮像装置

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