JPS6348929Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6348929Y2
JPS6348929Y2 JP623683U JP623683U JPS6348929Y2 JP S6348929 Y2 JPS6348929 Y2 JP S6348929Y2 JP 623683 U JP623683 U JP 623683U JP 623683 U JP623683 U JP 623683U JP S6348929 Y2 JPS6348929 Y2 JP S6348929Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
support column
rotor
central member
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP623683U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59112461U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP623683U priority Critical patent/JPS59112461U/ja
Publication of JPS59112461U publication Critical patent/JPS59112461U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS6348929Y2 publication Critical patent/JPS6348929Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • X-Ray Techniques (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、回転陽極型X線管に係り、特にそ
の陽極ターゲツトの改良に関する。 〔考案の技術的背景〕 一般にX線管は、例えばX線診断として医療用
に利用されているが、胃の検診などの場合には、
従来第1図に示すようなX線管が用いられてい
る。このX線管は、いわゆる回転陽極型といわれ
るもので、外囲器1の一方に陰極2が配設され、
熱電子を放出する陰極フイラメント及び集束電極
を内蔵したカツプ3が備心して設けられている。
又、外囲器1の中央付近には、陰極2に対向して
略傘状の陽極ターゲツト4が配設されている。こ
の陽極ターゲツト4は、前記陰極2との間に高電
位差を設け、陰極フイラメントから放出された電
子を加速して衝突させ、制動輻射によつてX線を
発生させるとともに、その際に発生する多量の熱
を貯蔵および放熱するためのものであり、熱発生
面積を実効的に広げるために高速度で回転できる
ようになつている。このような陽極ターゲツト4
は支持柱5を介して有蓋円筒状ローター6に連結
されている。このローター6は、外囲器1外に配
設されたステータ7が発生する回転磁界を受けて
回転力を生じるもので、ステータ7と共に誘導電
動機を形成している。尚、支持柱5とローター6
は一体になつている。ローター6の内側には、軸
心に沿つて回転軸8が配設され、この回転軸8の
一端れねじ等(図示せず)によりローター6に固
着されている。この回転軸6と前記ローター6と
の間には有底筒状の固定子9が同軸的に配設さ
れ、一端が封着リング10,11を介して前記外
囲器1に固定されている。尚、この固定子9は一
部が管外に露出しており、X線管全体を外部に支
持固定する役目も果している。そして固定子9と
前記回転軸8との間には、ベアリング12,13
が介在配設され、回転軸8が自由に回転するよう
になつている。さて、動作時には陰極フイラメン
トから放出された電子がターゲツト4に到達した
時のパワーは、陽極電圧50kV、電流20mAの場
合、1kWに達する。このパワーの99%以上が熱
に変換されるので、ターゲツト4は外部への熱輻
射と他の部分への熱伝導を伴いながら高温度に加
熱される。熱輻射は温度の4乗に比例して増加す
るので、高温になると放熱が大きく増加し、短時
間で熱平衡に達する。一方、熱伝導による熱の伝
達は、伝導媒体の他端が熱的にフリーの場合に
は、長時間かかつて徐々に端部が高温となる。そ
してターゲツト4の熱はローター6、回転軸8に
伝えられ、これらを高温にする。ローター6が高
温になれば、前述したように熱輻射が増加して熱
的に平衡に達する。前記した条件では、支持柱5
上の点は通電開始後約15分で800℃、ローター
6の点では通電開始後30分で550℃、ベアリン
グ13の近傍の点では通電開始後約50分で400
℃で熱平衡に達するものもある。ベアリング13
の熱伝導が悪化すれば、点の温度は点と大略
同一となり、550℃にも達することになる。ベア
リング12,13中のボールの回転状況によつて
は熱膨張により外輪、内輪とのクリアランスが不
良となり、ベアリング破損等の不都合が発生する
こととなる。又、ベアリング12,13が500℃
以上にもなれば、ボールの硬度低下をきたし、回
転停止等の管球破損が発生することになる。 〔背景技術の問題点〕 上記のような従来のX線管では、ベアリング1
2,13の内輪は高温度になり易いが、外輪は低
温となつており、この点の温度は60℃から550℃
の間で、ベアリング12,13中のボールの回転
状況によつて変化する。ボールの温度が高くなる
と、ボールと内輪及び外輪とのクリアランスが不
足するだけでなく、これらの間に存する潤滑材が
蒸発してしまい、ベアリング12,13が破損す
る場合がある。これらの理由により、回転停止事
故が多発し易い欠点がある。この防止のためにタ
ーゲツト4の黒化度の増大、ローター6の表面の
黒化度の増大、ターゲツト4とローター6の間に
熱遮蔽板の設置等が考えられているが、これらの
効果は比較的少なく、ターゲツト4への入力パワ
ーを過少にしているのが実状である。 〔考案の目的〕 この考案の目的は、ベアリングの温度を低温に
平衡せしめて安定に回転させることにより、ター
ゲツトの熱容量の増大、ターゲツト冷却率の向
上、及び寿命の長期化を図つた回転陽極型X線管
を提供することである。 〔考案の概要〕 この考案は、陽極ターゲツトが、1種類又は2
種類以上の重金属からなる円板状ターゲツト基体
と、このターゲツト基体の裏面に接合されたグラ
フアイトからなる環状体と、上記ターゲツト基体
と支持柱の間に介在配設された熱伝導率が小さい
セラミツクからなる環状中央部材とからなり、こ
の中央部材に支持柱を固定し、支持柱への熱伝導
が少なくベアリングの過熱を抑制した回転陽極型
X線管である。 〔考案の実施例〕 この考案の回転陽極型X線管の要部は第2図に
示すように構成され、従来例(第1図)と同一箇
所は同一符号を付すことにする。即ち、有蓋円筒
状のローター6の一端有蓋部には支持柱5が一体
に突設され、この支持柱5には陽極ターゲツト
4が固着されている。この陽極ターゲツト14
は、円板状のターゲツト基板15、環状中央部材
16及びターゲツト基体15裏面に接合された環
状体17より構成されている。この場合、ターゲ
ツト基体15は1種類又は2種類以上の重金属例
えばタングステン、モリブデン等からなり、その
中央部に熱伝導率が小さいセラミツク例えば
Si3N4からなる中央部材16が埋設されている。
つまり、ターゲツト基体15と支持柱5の間に中
央部材16は介在しており、中央部材16の一端
側にはターゲツト基体15が延びて支持柱5に直
接接している。そして、ターゲツト基体15に外
部から電流を導くために、中央部材16の少なく
とも一面には薄い重金属(図示せず)が被覆され
ている。又、上記環状体17はグラフアイトから
なり、陽極ターゲツト14の重量を大幅に増加し
ないで熱容量を増して同一入力に対してターゲツ
ト温度を低下させるために、ターゲツト基体15
の電子ビーム入射面とは反対の面に貼り付けてあ
る。図中、18は締付ナツトである。 尚、この考案は、上記以外は従来例と同様構成
ゆえ、詳細な説明は省略する。 さて動作時には、陰極フイラメントから放出さ
れた電子ビームを加速してターゲツト14に衝突
させるが、この場合に各部の温度がどのように決
定されるかを述べる。即ち、ターゲツト基体15
の温度をTTローター6の温度をTRとすると、タ
ーゲツト基体15からローター6へ伝達される熱
量qioは qioTT−TR/L1/λ1S1+L2/λ2S2……(1) で表わされる。ここでλ1は中央部材16の熱伝導
率、S1は同じく実効断面積、L1は同じく伝熱パ
ス、λ2は支持柱5の熱伝導率、S2は同じく実効断
面積、L2は同じく実効長である。実際に近い値
を求めてみると、λ1=0.29w/cm・deg,S1=6
cm2,L1=1.5cm,λ2=1.16w/cm・deg,S2=0.62
cm2,L2=1.3cmであり、(1)式の分母は2.7deg/w
となる。上記中央部材16が重金属からできてい
る場合には、λ1=1.16w/cm・degであり、(1)式
の分母は2.0deg/wとなるから、この考案を採用
した場合には、(TT−TR)を一定にした場合に
は、ローター6へ熱伝導によつて流入する熱量は
およそ2/2.7=0.74倍に減少する。 一方、ローター6から外部に輻射されるパワー
qputは qputK・TR 4 ……(2) で表わされる。ここでKは定数である。そして、
熱平衡状態ではqio=qputであるから、 TT−TR/2.7=K・TR 4 ……(3) TT−T′R/2=K・TR4 ……(4) 上記(3)式はセラミツクの場合であり、上記(4)式は
重金属の場合であつて、実測データからTT
1000℃,TR′=500℃とすると、(4)式から K=7.0×10-10(w/K4) となる。(3)式に代入すると、TR=460℃となる。
換言すれば、同一入力条件において、ローター6
の温度が40deg低下したことを意味し、これはそ
のままベアリング12の温度低下をきたす。
40degの温度低下は、潤滑材の蒸発速度をおよそ
1/10倍に減少させることになり、ベアリング12
の寿命を大幅に増すことができる。 〔考案の効果〕 この考案によれば、次のような優れた効果が得
られる。即ち、陰極フイラメントから入力された
パワーはターゲツト14の重金属からなるターゲ
ツト基体15に吸収され、ターゲツト基体15の
温度がすばやく均一化されると共にグラフアイト
からなる環状体17に伝わり、大きな表面積から
外部に輻射されるので、比較的低いターゲツト温
度においても輻射されるパワーは大きい。従つ
て、ターゲツト14は低い温度で熱平衡に達す
る。又、熱伝導率が小さいセラミツクからなる中
央部材16を介してローター6に伝熱されるの
で、同一ターゲツト温度でもローター6の温度を
低下することができ、この結果、ベアリング温度
が低下するので、寿命が飛躍的に長くなる。そし
て、中央部材16はターゲツト基体15に例えば
ホツトプレスで固着されており、中央部材16自
体も十分な強度を有しているので、ターゲツト
4は十分な機械的強度を有している。又、中央部
材16の熱膨張は小さいので、高温になつても支
持柱とのガタを生じない。 尚、図示していないが、中央部材16は正方形
又はコーナー部を有する他の形状にすると、ター
ゲツト14の回転に対して更に強い機械的強度を
有し、上記実施例と同様の効果が得られる。 又、支持柱5は上記のセラミツクで作ると更に
効果が大きくなる。この場合、ターゲツト14へ
の給電は図示しない導電体を別に設けることによ
り行なえばよい。 更に、第3図はこの考案の変形例を示したもの
で、この陽極ターゲツト19はターゲツト基体1
5と支持柱5の間にセラミツクからなる環状にし
て断面コ字形を形成する中間部材20,21が介
在配設され、この中間部材20,21はターゲツ
ト基体15の表面、裏面の各一部を覆つている。 以上説明したようにこの考案によれば、工業的
価値大なる回転陽極型X線管を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の回転陽極型X線管を示す断面
図、第2図はこの考案の一実施例に係る回転陽極
型X線管の要部を示す断面図、第3図はこの考案
の変形例を示す断面図である。 1……外囲器、5……支持柱、6……ロータ
ー、8……回転軸、9……固定子、12,13…
…ベアリング、14……陽極ターゲツト、15…
…ターゲツト基体、16……中央部材、17……
環状体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外囲器内に配設され陽極ターゲツトを固着し
    た支持柱を一端に同軸的に突設した円筒状ロー
    ターと、該ローターの内側に同軸的に固着され
    た回転軸と、該回転軸と前記ローターとの間に
    配設され一部が管外に露出した筒状固定子と、
    該固定子と前記回転軸との間に介在配設された
    ベアリングとを具備した回転陽極型X線管にお
    いて、前記陽極ターゲツトは、1種類又は2種
    類以上の重金属からなる円板状ターゲツト基体
    と、該ターゲツト基体の裏面に接合されたグラ
    フアイトからなる環状体と、前記ターゲツト基
    体と前記支持柱との間に介在配設された熱伝導
    率が小さいセラミツクからなる環状中央部材と
    からなり、該中央部材を実質的に前記支持柱に
    より支持したことを特徴とする回転陽極型X線
    管。 (2) 前記支持柱は、前記中央部材と同質のセラミ
    ツクからなる実用新案登録請求の範囲第1項記
    載の回転陽極型X線管。 (3) 前記中央部材の一端側に前記ターゲツト基体
    が延在し、前記支持柱に接している実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の回転陽極型X線管。
JP623683U 1983-01-20 1983-01-20 回転陽極型x線管 Granted JPS59112461U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP623683U JPS59112461U (ja) 1983-01-20 1983-01-20 回転陽極型x線管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP623683U JPS59112461U (ja) 1983-01-20 1983-01-20 回転陽極型x線管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59112461U JPS59112461U (ja) 1984-07-30
JPS6348929Y2 true JPS6348929Y2 (ja) 1988-12-15

Family

ID=30137794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP623683U Granted JPS59112461U (ja) 1983-01-20 1983-01-20 回転陽極型x線管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59112461U (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59112461U (ja) 1984-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3795832A (en) Target for x-ray tubes
JP4298826B2 (ja) ストラドルベアリングアセンブリー
US5224142A (en) Rotary-anode type x-ray tube
EP0149869B1 (en) X-ray tube comprising a helical-groove bearing
US3646380A (en) Rotating-anode x-ray tube with a metal envelope and a frustoconical anode
EP0189297B1 (en) X-ray tube devices
JPS6155732B2 (ja)
US4413356A (en) Flat rotary-anode X-ray tube
US4115718A (en) Rotary-anode X-ray tube
JP4309290B2 (ja) X線ターゲット用液体金属ヒートパイプ構造
US3842305A (en) X-ray tube anode target
JPS6348929Y2 (ja)
US4144471A (en) Rotating anode X-ray tube
US3758801A (en) Cylindrical target x-ray tube
JPH0334183B2 (ja)
JP2982915B2 (ja) 回転陽極x線管
JPS6131588B2 (ja)
JPH0622106B2 (ja) 回転陽極x線管
JPS60198046A (ja) 回転陽極型x線管
JP2000040480A (ja) 回転陽極x線管
JPH0515028B2 (ja)
JPS5816744B2 (ja) 回転陽極型x線管
GB2038083A (en) X-ray tube target
JPS61224251A (ja) 回転陽極型x線管
JPH0294342A (ja) 回転陽極x線管