JP2000039490A - 制御棒引抜き監視装置 - Google Patents

制御棒引抜き監視装置

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JP2000039490A
JP2000039490A JP10207347A JP20734798A JP2000039490A JP 2000039490 A JP2000039490 A JP 2000039490A JP 10207347 A JP10207347 A JP 10207347A JP 20734798 A JP20734798 A JP 20734798A JP 2000039490 A JP2000039490 A JP 2000039490A
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monitoring device
signal
core flow
monitor
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Hiroyuki Maeda
博之 前田
Masaya Kotoku
正也 小徳
Tadayoshi Oda
直敬 小田
Shigehiro Kono
繁宏 河野
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Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉の制御棒引抜き監視装置で、ロッドブロ
ックモニタのバイパス操作を簡素化して、作業員等によ
る誤操作を防止すると共に、炉心流量値処理に際して冗
長化されたロッドブロックモニタにおけるソフトウェア
処理により、機能の集積化と各部機能の信頼性を向上し
た制御棒引抜き監視装置を提供する。 【解決手段】請求項1記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、制御棒引抜き時に制御棒周辺の局所出力を監
視する制御棒引抜き監視装置1において、2系の電源系
統A,Bとそれぞれを2区分した監視区分で4チャンネ
ル構成として冗長化したロッドブロックモニタ16a〜16
dに、前記監視区分バイパスおよびチャンネルバイパス
を行う外部切替手段18a,18bを接続したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉に
おける制御棒引抜き監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉においては、核反応度を
制御するために炉心に対して制御棒の挿入および引抜き
操作を行うが、特に反応度が増加する引抜き操作につい
ては、制御棒引抜き監視装置および制御棒操作監視装置
により監視している。
【0003】図8のブロック回路構成図に示すように、
制御棒引抜き監視装置1においては、原子炉の炉心内に
多数配置した局部出力領域モニタ検出器2からの局部出
力領域モニタ検出信号3は、局部出力領域モニタである
複数の局部出力領域モニタユニット4a,4bと、平均
出力領域モニタである複数の平均出力領域モニタユニッ
ト5a〜5fにより炉心出力を検出している。
【0004】また、これを伝送データ6aとして入力す
ることにより、各検出器を監視すると共に、前記平均出
力領域モニタユニット5a〜5fでは炉心平均出力等の
演算監視を行う。
【0005】また、前記多数の局部出力領域モニタ検出
器2からの局部出力領域モニタ検出信号3を入力した、
局部出力領域モニタユニット4a,4bと平均出力領域
モニタユニット5a〜5fを、制御棒操作監視装置7
a,7bからの制御棒位置信号8a,8bに該当する、
制御棒周辺の1本の制御棒を囲む4本の局部出力領域モ
ニタ検出器集合体を1組としている。
【0006】これにより、原子炉で軸方向に沿って等間
隔に4組(AレベルからDレベル)配置している局部出
力領域モニタ検出器2からの局部出力領域モニタ検出信
号3を入力して核反応度を監視する。
【0007】さらに、必要に応じて該当する制御棒の引
抜き操作を防止するロッドブロックモニタである複数の
ロッドブロックモニタユニット9a,9b、並びに前記
平均出力領域モニタユニット5a〜5f、および前記ロ
ッドブロックモニタユニット9a,9bと、図示しない
プロセスコンピュータ(以下、プロコンと略称する)等
との間のデータ伝送を、分離・統括するデータ伝送処理
ユニット10a〜10dにより構成されている。
【0008】前記ロッドブロックモニタユニット9a,
9bにおいては、前記平均出力領域モニタユニット5a
〜5fと局部出力領域モニタユニット4a,4bから
の、制御棒引抜き位置に該当する局部出力領域モニタ検
出信号3を平均化して、これをロッドブロックモニタ出
力値としている。なお、このロッドブロックモニタ出力
値が、所定の設定値を超えた場合には、A,B系両電源
系統の制御棒操作監視装置7a,7bに対して、ロッド
ブロック信号11a,11bを出力する。
【0009】このロッドブロック信号11a,11bを入力
した制御棒操作監視装置7a,7bは、原子炉に設置さ
れた図示しない制御棒駆動機構を介して、該当する制御
棒の引抜き操作を阻止すると共に、当該制御棒の引抜き
位置である制御棒位置信号8a,8bを、それぞれ同一
電源系のロッドブロックモニタユニット9a,9bへ出
力する。
【0010】なお、本制御棒引抜き監視装置1において
は、前記したように所定の安全保護機能を失わないよう
に多重化設計とする必要があり、従って、原子炉保護系
に二重の1 out of 2方式を採用している。これによ
り、電源系統をA系、B系の2系統とし、複数ある局部
出力領域モニタ検出信号3を分散して入力するための、
2チャンネル(ch.A,B)の局部出力領域モニタ
と、4チャンネル(ch.A〜D)の平均出力領域モニ
タとを構成している。
【0011】さらに、原子力プラントの運転中でも使用
状態からの切り離し(以下、バイパスと呼ぶ)を行っ
て、保守点検や調整および校正等が容易にできるよう
に、前記電源A,B系のそれぞれに、1チャンネルを多
くした平均出力領域モニタを形成している。即ち、平均
出力領域モニタユニット5a〜5fにより、A,B系の
各電源系統とも3チャンネル(A系…ch.A,C,
E、B系…ch.B,D,F)として、合計6チャンネ
ルで構成している。
【0012】これには、A系、B系どちらかの電源系統
のロッドブロックモニタで、たとえば、断線や劣化によ
る機能喪失等の損失が起こる場合を考慮して、A,B系
それぞれの電源系統を肩替わりするロッドブロックモニ
タユニット9a,9bを、1チャンネルで両監視区分
(A+CレベルおよびB+Dレベル)を監視可能とする
2チャンネル構成としている。
【0013】または、1チャンネル1監視区分(A+C
レベルまたはB+Dレベル)とし、片電源系に2チャン
ネル構成の両系4チャンネルで構成して、冗長化を行う
と共に制御棒引抜き監視装置1より、ロッドブロックモ
ニタユニット9a,9bを切り離すための図示しないバ
イパス手段を、各ロッドブロックモニタユニット9a,
9bの内部に備えて、これにより、保守点検等の際に誤
信号が制御棒引抜き監視装置1に悪影響を与えることの
ないようにしている。
【0014】なお、制御棒引抜き監視装置1において
は、図9のブロック回路構成図に示すように、平均出力
領域モニタユニット5a〜5fは、上記図8に示す構成
と共に、炉心における再循環流量に応じて変化するトリ
ップ出力設定点を備えて、これにより、再循環流量の監
視も行っている。
【0015】原子炉の図示しない冷却材の各再循環ルー
プに設置した、差圧伝送器12からの信号をFLOWユニ
ット13a〜13dに入力し、再循環ループ流量の総和(F
LOW)を演算して、このFLOW信号14a〜14dを平
均出力領域モニタユニット5a〜5fへ出力する。
【0016】前記差圧伝送器12およびFLOWユニット
13a〜13dは、単一故障がA,B系の平均出力領域モニ
タユニット5a〜5fに影響を与えないように、各系は
2チャンネル(A系…ch.A,C、B系…ch.B,
D)で、A,B両系では4チャンネルに構成している。
【0017】前記平均出力領域モニタユニット5a〜5
fにおいては、同一系に属するFLOWユニット13a〜
13fからFLOW信号14a〜14dを入力し、低値選択し
た値に応じてトリップ出力の設定点を決定する。なお、
このFLOW信号14a〜14dは、平均出力領域モニタユ
ニット5a〜5fを介して、炉心流量値の伝達データ6
bとして図示しないロッドブロックモニタ9a,9b等
へも出力することで、ロッドブロック信号11a,11bの
設定点決定に使用されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】制御棒引抜き監視装置
1において、ロッドブロックモニタユニット9a,9b
をバイパスさせるには、冗長化された各ロッドブロック
モニタユニット9a,9bの内部にあるバイパス手段を
手動で操作するが、このバイパス操作に際して、作業員
の誤りにより必要外のチャンネルに対するバイパス等の
誤操作が行われる可能性がある。
【0019】また、制御棒操作監視装置7a,7bから
出力される制御棒位置信号8a,8bは、いずれも同一
電源系のロッドブロックモニタユニット9a,9bにの
み送られている。
【0020】このために例えば、上記図8でA系電源系
統のロッドブロックモニタユニット9aと、B系電源系
統の制御棒操作監視装置7bがバイパスされた場合に
は、残るバイパスされていないA系の制御棒操作監視装
置7aと、B系のロッドブロックモニタユニット9bと
の間では、制御棒位置信号8aの伝送ができない。従っ
て、冗長化された制御棒引抜き監視装置1において、保
守点検等に際して行われるバイパスの組合わせよって
は、ロッドブロックモニタが動作不能になる支障があっ
た。
【0021】本発明の目的とするところは、沸騰水型原
子炉における制御棒引抜き監視装置で、ロッドブロック
モニタのバイパス操作を簡素化して、作業員等による誤
操作を防止すると共に、炉心流量値処理に際して冗長化
されたロッドブロックモニタにおけるソフトウェア処理
により、機能の集積化と各部機能の信頼性を向上した制
御棒引抜き監視装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る制御棒引抜き監視装置は、制
御棒引抜き時に制御棒周辺の局所出力を監視する制御棒
引抜き監視装置が、2系の電源系統とそれぞれを2区分
した監視区分で4チャンネル構成として冗長化したロッ
ドブロックモニタに、前記監視区分バイパスおよびチャ
ンネルバイパスを行う外部切替手段を接続したことを特
徴とする。
【0023】電源系統および監視区分を冗長化した制御
棒引抜き監視装置において、作業員による外部切替手段
の操作により、容易に監視区分バイパスおよびチャンネ
ルバイパスを行う。
【0024】請求項2記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項1において、ロッドブロックモニタ
が、前記監視区分バイパスとチャンネルバイパスを前記
外部切替手段からのバイパス信号により実行するソフト
ウェアを備えたことを特徴とする。作業員が外部切替手
段を操作して行う監視区分バイパスおよびチャンネルバ
イパスが、ロッドブロックモニタに備えたソフトウェア
により実行される。
【0025】請求項3記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項1において、制御棒引抜き監視装置に
おいて、冗長化したロッドブロックモニタと制御棒操作
監視装置等との間のロッドブロック信号および制御棒位
置信号の授受を、前記2系の電源系統において2チャン
ネルの監視区分で行うことを特徴とする。2系の電源系
統のそれぞれについて2チャンネルとした監視区分のロ
ッドブロックモニタと制御棒操作監視装置等との間で、
ロッドブロック信号および制御棒位置信号の授受が行わ
れる。
【0026】請求項4記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項1において、制御棒引抜き監視装置
が、冗長化したロッドブロックモニタと制御棒操作監視
装置等との間のロッドブロック信号および制御棒位置信
号の授受を、各ロッドブロックモニタと各制御棒操作監
視装置の相互間で行うことを特徴とする。冗長化したロ
ッドブロックモニタと制御棒操作監視装置等との間のロ
ッドブロック信号および制御棒位置信号の授受が、各ロ
ッドブロックモニタと各制御棒操作監視装置等のそれぞ
れの間で行われる。
【0027】請求項5記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項1において、制御棒引抜き監視装置
が、複数の差圧伝送器等から入力された炉心流量信号を
炉心各部に配置された複数の平均出力領域モニタにて演
算した炉心流量値を冗長化した各ロッドブロックモニタ
に入力すると共に、この各ロッドブロックモニタに、前
記全平均出力領域モニタからの炉心流量値を選択して炉
心流量値信号を出力する炉心流量値選択処理と、前記炉
心流量値信号が予め設定した設定値を超えた場合にトリ
ップの判定を行うトリップ判定処理と、このトリップ判
定結果からトリップ信号を出力する信号出力処理とのソ
フトウェアを備えたことを特徴とする。
【0028】制御棒引抜き監視装置において行われる炉
心流量値信号の決定と、この炉心流量値信号によるトリ
ップの判定を、ロッドブロックモニタの炉心流量値選択
処理において行って、炉心流量値信号およびトリップ信
号の出力をする。
【0029】請求項6記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項5において、炉心流量値選択処理が、
前記全平均出力領域モニタより入力した炉心流量値の内
で2番目に低い炉心流量値を選択して炉心流量値信号と
して出力することを特徴とする。炉心流量値選択処理に
おける炉心流量値信号の決定は、入力された複数の炉心
流量値の内で2番目に低い値を選択する。
【0030】請求項7記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項5において、制御棒引抜き監視装置
が、前記全平均出力領域モニタより入力した炉心流量値
の内で、バイパスされた平均出力領域モニタを除く全平
均出力領域モニタより入力した炉心流量値の平均値を炉
心流量値信号として出力することを特徴とする。炉心流
量値選択処理における炉心流量値信号の決定は、入力さ
れた複数の炉心流量値の内でバイパスされた平均出力領
域モニタを除く全平均値とする。
【0031】請求項8記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項5において、ロッドブロックモニタ
が、全平均出力領域モニタの炉心流量値から求めた各ト
リップ判定信号の内で2/3以上が有効であればトリッ
プと判定してトリップ信号を出力する2/3論理判定処
理を備えたことを特徴とする。ロッドブロックモニタに
おけるトリップ信号の出力は、複数のトリップ判定信号
の内で2/3以上が有効である場合を条件として行われ
る。
【0032】請求項9記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項5において、ロッドブロックモニタ
が、全平均出力領域モニタの炉心流量値から求めた各ト
リップ判定信号によりトリップと判定してトリップ信号
を出力する全OR論理判定処理を備えたことを特徴とす
る。ロッドブロックモニタにおけるトリップ信号の出力
は、1つ以上のトリップ判定信号の入力により行われ
る。
【0033】請求項10記載の発明に係る制御棒引抜き監
視装置は、請求項5において、制御棒引抜き監視装置
が、各ロッドブロックモニタから出力された炉心流量値
信号およびトリップ信号をそれぞれ選択する外部切替手
段を介して出力することを特徴とする。複数のロッドブ
ロックモニタから出力される炉心流量値信号およびトリ
ップ信号は、それぞれ作業員が切替える外部切替手段で
選択されて出力される。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお上記した従来技術と同様の
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1に係り、図1の要部
ブロック回路構成図に示すように、制御棒引抜き監視装
置15においては、ロッドブロックモニタであるロッドブ
ロックモニタユニット16a〜16dが設けられている。
【0035】このロッドブロックモニタユニット16a〜
16dは、原子炉の軸方向に沿って配置された監視区分A
〜Dレベルで、図示しない複数の局部出力領域モニタ検
出器2からの局部出力領域モニタ検出信号3を入力し
た、平均出力領域モニタ検出器5a〜5fが出力する炉
心出力の伝送データ6aを入力している。
【0036】なお、ソフトウェアによる区分処理機能で
監視区分A+Cレベルをもとにしたロッドブロックモニ
タユニット16a,16cと、監視区分B+Dレベルをもと
にしたロッドブロックモニタユニット16b,16dとの2
監視区分を、電源系統A,Bの2系として4チャンネル
で構成している。また、前記ロッドブロックモニタユニ
ット16a〜16dは、それぞれに、当該監視区分処理をバ
イパスするバイパス監視手段として、たとえば、バイパ
ス監視のソフトウェア17a〜17dを備えている。
【0037】さらに、このロッドブロックモニタユニッ
ト16a〜16dにおいては、各監視区分ごとに作業員が選
択操作する3点切替えの外部切替手段18a,18bが接続
されていて、この外部切替手段18a,18bを、A側また
はB側に合わせることにより、バイパス信号19a,19b
がロッドブロックモニタユニット16a,16b、またはロ
ッドブロックモニタユニット16c,16dに入力される
が、C側ではいずれのロッドブロックモニタユニット16
a〜16dにも入力されない。
【0038】また、このバイパス信号19a,19bの入力
により、前記バイパス監視のソフトウェア17a〜17dで
は、当該監視区分側のバイパス監視処理を行わせるが、
入力のないロッドブロックモニタユニット16a〜16dは
バイパスされるように構成されている。なお、前記監視
区分処理をバイパスするバイパス監視手段として、ソフ
トウェアを例にして説明したが、このバイパス監視ソフ
トウェア17a〜17dは、他の方法としても良い。
【0039】次に、上記構成による作用について説明す
る。例えば、各監視区分における外部切替手段18a,18
bをA側に合わせると、A系統電源側の監視区分A+C
レベルのロッドブロックモニタユニット16aと、監視区
分B+Dレベルのロッドブロックモニタユニット16bに
は、バイパス信号19a,19bが入力される。
【0040】これにより、バイパス監視手段である前記
バイパス監視のソフトウェア17a,17bを介して、瞬時
に同一監視区分のA電源系側のロッドブロックモニタユ
ニット16a,16bは、監視区分A+CレベルとB+Dレ
ベルのバイパス監視処理を行う。なおこの時に、バイパ
ス信号19a,19bが入力されない、B系統電源側のロッ
ドブロックモニタユニット16c,16dは、バイパス監視
ソフトウェア17c,17dにおいてバイパスされている。
【0041】これにより、従来は各ロッドブロックモニ
タユニット9a,9bの内部にあるバイパス手段を作業
員が個別に操作していたのに対して、本制御棒引抜き監
視装置15によれば、外部に設けた監視区分ごとに設けた
2つの外部切替手段18a,18bのみで、バイパス監視の
ソフトウェア17a〜17dにおいて、容易に切替えて操作
することができる。
【0042】さらに、原子炉運転開始時の制御棒引抜き
時に、監視区分間の局部出力領域モニタ系信号出力の誤
差による誤トリップを避けるため、従来は2チャンネル
あるロッドブロックモニタ9a,9bに備えた内部バイ
パス手段により、作業員が個別にバイパス操作を行って
いた。
【0043】これにに対して、本制御棒引抜き監視装置
15によれば、監視区分A+CレベルあるいはB+Dレベ
ルの両チャンネルを、外部より監視区分バイパスを行う
機能の外部切替手段18a,18bにより、例えば、C側に
合わせることで、同時にバイパスすることができる。
【0044】このように、冗長化された制御棒引抜き監
視装置15においては、各ロッドブロックモニタユニット
16a〜16aに対するバイパス操作が簡素化されたこと
で、保守点検と調整および校正等の機能確認に際して、
作業員による誤操作が防止されるので、原子力プラント
の運転に係る安全保護に係る信頼性が向上する。
【0045】第2実施の形態は請求項2に係り、上記第
1実施の形態と同様の構成部分と作用効果については説
明を省略して、異なる部分について説明する。図2の要
部ブロック回路構成図に示すように、制御棒引抜き監視
装置20においては、ロッドブロックモニタユニット21
a,21bが設けられている。
【0046】このロッドブロックモニタユニット21a,
21bは、原子炉の軸方向に沿って配置された監視区分A
〜Dレベルで、図示しない複数の局部出力領域モニタ検
出器2からの局部出力領域モニタ検出信号3を入力し
た、平均出力領域モニタ検出器5a〜5fが出力する伝
送データ6aを入力している。
【0047】なお、ソフトウェアによる区分処理機能
で、監視区分A+CとB+Dレベルの両方の監視を1チ
ャンネルで持たせて、それぞれA,B電源系統の2系統
として2チャンネルで構成している。また、前記ロッド
ブロックモニタユニット21a,21bは、それぞれに、当
該監視区分処理をバイパスするバイパス監視手段とし
て、バイパス監視のソフトウェア17a,17bを備えてい
る。
【0048】さらに、ロッドブロックモニタユニット21
a,21bにおいては、各監視区分ごとに作業員が選択操
作する3点切替えの外部切替手段22が接続されていて、
この外部切替手段22を、A側またはB側に合わせること
により、バイパス信号19a,19bがそれぞれ入力される
が、C側では入力されない。なお、このバイパス信号19
a,19bにより、前記バイパス監視ソフトウェア17a,
17bでは、当該監視区分側のバイパス監視処理を行わせ
るが、入力がない場合にはバイパスされるように構成さ
れている。
【0049】次に、上記構成による作用について説明す
る。例えば、外部切替手段22をA側に合わせると、A系
統電源側の監視区分A+CとB+Dレベルのロッドブロ
ックモニタユニット21aに、バイパス信号19a,19bが
入力される。これにより、バイパス監視手段である前記
バイパス監視のソフトウェア17aを介して、瞬時に同一
監視区分のA電源系側のロッドブロックモニタユニット
21aは、監視区分A+Cレベルと、B+Dレベルのバイ
パス監視処理を行う。
【0050】なおこの時に、バイパス信号19a,19bが
入力されない、B系統電源側のロッドブロックモニタユ
ニット21bは、バイパス監視のソフトウェア17bにおい
てバイパスされている。
【0051】これにより、従来は各ロッドブロックモニ
タユニット9a,9bの内部に備えたバイパス手段を、
作業員が個別に操作していたのに対して、本制御棒引抜
き監視装置20によれば、外部に設けた監視区分ごとに設
けた2つの外部切替手段22のみで、バイパス監視のソフ
トウェア17a,17bにて、容易に切替えて操作すること
ができる。
【0052】また、原子炉運転開始時の制御棒引抜きに
際して、区分間の局部出力領域モニタ系信号出力の誤差
による誤トリップを避けるために、従来は各チャンネル
のロッドブロックモニタユニット9a,9bごとに用意
してある各々のバイパス手段を操作していた。しかし、
本制御棒引抜き監視装置20では、例えば、どちらかの区
分の両チャンネルを外部よりバイパスを行う機能を設け
た外部切替手段22を、C側に合わせることにより同時に
バイパスすることができる。
【0053】これにより、ロッドブロックモニタユニッ
ト21a,21bに対するバイパス操作が簡素化されると共
に、保守点検や調整および校正等の機能確認に際して、
作業員による誤操作が防止されるので、原子力プラント
の運転に係る安全保護に係る信頼性が向上する。
【0054】第3実施の形態は請求項3に係り、上記第
1実施の形態と同様の構成部分と作用効果については説
明を省略して、異なる部分について説明する。図3の要
部ブロック回路構成図に示すように、制御棒引抜き監視
装置23においては、A,B系2つの電源系統に、それぞ
れ1チャンネルの制御棒操作監視装置24a,24bと、同
電源系統にある冗長化された2チャンネルで、図示しな
い局部出力領域モニタユニット4a,4bと、平均出力
領域モニタユニット5a〜5fからの伝送データ6aを
入力する、ロッドブロックモニタユニット16a〜16dを
設けて構成している。
【0055】また、この全監視区分である監視区分A+
Cレベルのロッドブロックモニタユニット16a,16c
と、監視区分B+Dレベルのロッドブロックモニタユニ
ット16b,16dのロッドブロック信号11a,11b、およ
び制御棒位置信号8a,8bの伝送をA,B系の両電源
系統で別々に行う構成としている。
【0056】次に、上記構成による作用について説明す
る。制御棒引抜き監視装置23については、A,B2系の
それぞれ電源系統において、制御棒操作監視装置24a,
24bが独立している。また、この制御棒操作監視装置24
a,24bと、全監視区分である監視区分A+Cレベルの
ロッドブロックモニタユニット16a,16c、および監視
区分B+Dレベルのロッドブロックモニタユニット16
b,16dとは、ロッドブロック信号11a,11bおよび、
制御棒位置信号8a,8bの伝送を行い監視をしてい
る。
【0057】これにより、たとえば一方の電源系統であ
るA系の制御棒操作監視装置24aの機能が損失した場合
でも、もう一方のB系電源系統により制御棒操作監視装
置24bにおいて、全監視区分のロッドブロックモニタユ
ニット16c,16dと伝送を行うことができる。従って、
この冗長化により、原子力プラントの運転に係る安全保
護に係る信頼性が向上する。
【0058】第4実施の形態は請求項4に係り、上記第
1実施の形態と同様の構成部分と作用効果については説
明を省略して、異なる部分について説明する。図4の要
部ブロック回路構成図に示すように、制御棒引抜き監視
装置25においては、A,B系2つの電源系統に、それぞ
れ1チャンネルの制御棒操作監視装置26a,26bと、同
電源系統にある冗長化された2チャンネルで、図示しな
い局部出力領域モニタユニット4a,4bと、平均出力
領域モニタユニット5a〜5fからの伝送データ6aを
入力する、ロッドブロックモニタユニット16a〜16dを
設けて構成している。
【0059】また、この全監視区分である監視区分A+
Cレベルのロッドブロックモニタユニット16a,16c
と、監視区分B+Dレベルのロッドブロックモニタユニ
ット16b,16dにおけるロッドブロック信号11a,11b
と、制御棒操作監視装置26a,26bからの制御棒位置信
号8a,8bの授受を相互間で行う構成としている。
【0060】次に、上記構成による作用について説明す
る。制御棒引抜き監視装置25については、A,B系2つ
の両電源系統の制御棒操作監視装置26a,26bと、4チ
ャンネルのロッドブロックモニタユニット16a〜16dと
が、互いにロッドブロック信号11a,11b、および制御
棒位置信号8a,8bの授受が行えるように冗長化され
ている。
【0061】これにより、通常時ではA,B系各々の電
源系統にある制御棒操作監視装置26a,26bが、4チャ
ンネルある各ロッドブロックモニタユニット16a〜16d
のうちで、同一電源系統に属するロッドブロックモニタ
ユニット16a,16b、あるいはロッドブロックモニタユ
ニット16c,16dとのみ、前記ロッドブロック信号11
a,11b、および制御棒位置信号8a,8bの授受を行
っている。
【0062】ここで、もし片方の電源系統であるA系の
制御棒操作監視装置26aが機能を損失したと仮定する
と、そのA系統にあるロッドブロックモニタユニット16
a,16bとのロッドブロック信号11a,11bと、制御棒
位置信号8aの授受ができなくなる。
【0063】しかしながら、別の電源系統であるB系に
おける制御棒操作監視装置26bにおいて、A,B系の2
系統で両電源系統の4チャンネルあるロッドブロックモ
ニタユニット16a〜16dとの信号の授受が行えることか
ら、A,B系の両電源系統の監視機能を継続させること
ができるので、さらに、信頼性を向上することができ
る。
【0064】第5実施の形態は請求項5に係り、上記第
1実施の形態と同様の構成部分と作用効果については説
明を省略して、異なる部分について説明する。図5の要
部ブロック回路構成図に示すように、制御棒引抜き監視
装置27においては、A,B系2つの電源系統ごとに2チ
ャンネルあるFLOWユニット13a〜13dよりデジタル
変換された差圧伝送器12からの信号を、同一電源系統で
3チャンネルある平均出力領域モニタユニット5a〜5
fへ伝送する。
【0065】前記各平均出力領域モニタユニット5a〜
5fは、内部演算処理により炉心流量値に変換すると共
に、低値選択した炉心流量値を伝送データ6bとして、
4チャンネルあるA,B系両電源系統のロッドブロック
モニタユニット28a〜28dへと伝送する構成としてい
る。なお、前記ロッドブロックモニタユニット28a〜28
dについては、その内の1つのロッドブロックモニタユ
ニット28aを図示して説明する。
【0066】このロッドブロックモニタユニット28a
は、前記平均出力領域モニタユニット5a〜5fからの
各伝送データ6bを選択処理して、最終的な炉心流量値
信号30を決定して出力する炉心流量値選択処理29を備え
ている。また、前記炉心流量値信号30が予め設定した設
定値を超えるとトリップの判定をするトリップ判定処理
31と、このトリップ判定処理31のトリップ判定の結果か
ら、論理演算してトリップ信号32を出力するトリップ信
号出力処理33とを備えて構成している。
【0067】次に、上記構成による作用について説明す
る。本制御棒引抜き監視装置27において、ロッドブロッ
クモニタ28aでは、全平均出力領域モニタユニット5a
〜5fより炉心流量の伝送データ6bを入力し、炉心流
量値選択処理29における演算処理により、最終的な炉心
流量値信号30を決定して出力する。
【0068】さらに、前記炉心流量値信号30についてト
リップ判定処理31し、論理演算によるトリップ信号出力
処理33を行って、トリップ信号32を前記炉心流量値信号
30と共に、制御棒操作監視装置7a,7bや、外部プラ
ントの計算機および中央制御盤の表示器等へ出力する。
従って、信頼性の高い炉心流量値信号30およびトリップ
信号32により、炉心における再循環流量の監視を行うこ
とができる。
【0069】第6実施の形態は請求項6に係り、上記第
5実施の形態の変形であることから、上記第5実施の形
態と同様の構成部分や作用と効果についての説明を省略
して、異なる部分について説明する。上記図5に示すロ
ッドブロックモニタユニット28a〜28dの炉心流量値選
択処理29においては、炉心流量値信号30の決定につい
て、入力された複数の伝送データ6bの内で、2番目に
低い値を選択する選択処理34を備えて構成している。
【0070】次に、上記構成による作用について説明す
る。原子炉における冷却材の再循環流量については、こ
の値が低いと原子炉における冷却機能が損なわれること
から、低い値の炉心流量値については、これを無視する
ことができない。しかしながら、前記ロッドブロックモ
ニタユニット28a〜28dにおいては、前記平均出力領域
モニタユニット5a〜5fにて、それぞ低値選択した炉
心流量値が伝送データ6bとして入力される。
【0071】ロッドブロックモニタユニット28a〜28d
の炉心流量値選択処理29における選択処理34では、入力
された全伝送データ6bの内で、1番低い値の伝送デー
タ6bを除き、次に高い値である2番目に低い値の伝送
データ6bを選択して、炉心流量値信号30として決定す
る。
【0072】これにより、若しも平均出力領域モニタユ
ニット5a〜5f等に異常が生じ、1つの伝送データ6
bが損失して低い値となった場合でも、ロッドブロック
モニタユニット28a〜28dの炉心流量値選択処理29にお
ける選択処理34では、その次に高い値の伝送データ6b
を選択して炉心流量値信号30として出力する。
【0073】従って、前記炉心流量値である各伝送デー
タ6bの内の1つが異常となり、零となるような低い値
となった場合でも、これの影響を受けることなく、原子
炉の冷却機能に支障が生じない適切な炉心流量値の炉心
流量値信号30を決定して出力するので、原子炉運転の健
全性と信頼性が向上する。
【0074】第7実施の形態は請求項7に係り、上記第
5実施の形態の変形であることから、上記第5実施の形
態と同様の構成部分や作用と効果についての説明を省略
して、異なる部分について説明する。
【0075】上記図5に示す前記ロッドブロックモニタ
ユニット28a〜28dの炉心流量値選択処理29において
は、前記平均出力領域モニタユニット5a〜5fから入
力される炉心流量値である全伝送データ6bの内で、バ
イパスされた平均出力領域モニタユニットを除いた、複
数の伝送データ6bの平均値から炉心流量値信号30を決
定する平均値処理35を備えた構成としている。
【0076】次に、上記構成による作用について説明す
る。ロッドブロックモニタユニット28a〜28dの炉心流
量値選択処理29における平均値処理35では、全平均出力
領域モニタユニット5a〜5fより得られる炉心流量値
の伝送データ6bの内で、保守点検等でバイパスされて
いるもので、伝送データ6bの出力がない平均出力領域
モニタユニットを除いて、複数の伝送データ6bの平均
値から炉心流量値信号30を決定して出力する。
【0077】若しも平均出力領域モニタユニット5a〜
5f等で、バイパスされているものを除いた一部に異常
が生じて、1つ以上の伝送データ6bが異常になった場
合でも、炉心流量値選択処理29の平均値処理35では、入
力された複数の伝送データ6bの平均値により炉心流量
値信号30の決定を行う。
【0078】これにより、前記炉心流量値である各伝送
データ6bの内の1つ以上に異常がある場合でも、その
平均値は極端な低い値、あるいは高い値にはならないの
で、炉心流量値信号30は前記異常伝送データ6bの影響
を比較的に受け難い。従って、原子炉の冷却機能に支障
が生じない適切な炉心流量値の炉心流量値信号30が出力
されるので、原子炉運転の健全性と信頼性が向上する。
【0079】第8実施の形態は請求項8に係り、なお、
上記第1実施の形態および第5実施の形態と同様の構成
部分や作用と効果についての説明を省略して、異なる部
分について説明する。図6の要部ブロック回路構成図に
示すように、制御棒引抜き監視装置36においては、平均
出力領域モニタユニット5a〜5fからの炉心流量値で
ある伝送データ6bを入力する、ロッドブロックモニタ
ユニット37a〜37dを設けた構成としている。
【0080】なお、前記ロッドブロックモニタユニット
37a〜37d(ここではロッドブロックモニタユニット37
aのみを例示する)は、前記各伝送データ6bを入力し
て内部演算処理によりトリップの判定を行うトリップ判
定処理38a〜38fと、このトリップ判定処理38a〜38f
が出力するトリップ判定信号39a〜39fから、各トリッ
プ判定信号39a〜39fの2/3以上が有効であることを
条件として、トリップ信号32を出力する2/3論理判定
処理40とから構成している。
【0081】次に、上記構成による作用について説明す
る。前記平均出力領域モニタユニット5a〜5f等より
得られる炉心流量値の伝送データ6bの内に、不正の炉
心流量値があった場合には、その値によってトリップ判
定処理38a〜38fが出力する誤ったトリップ判定信号39
a〜39fにより、誤ったトリップ信号が出力されること
になる。
【0082】しかしながら、ロッドブロックモニタユニ
ット37a〜37dにおける2/3論理判定処理40では、6
チャンネルのトリップ判定処理38a〜38fにおいて、4
チャンネル以上からトリップ判定信号39a〜39fが出力
された時にのみ、外部へトリップ信号32を出力する。
【0083】これにより、全チャンネルが6つの場合
は、3つ以下のトリップ判定信号39a〜39fでは、トリ
ップ信号32が出力されないために、前記誤ったトリップ
判定信号39a〜39fにより、安易に誤ったトリップ信号
が出力されることが防止されるので、原子炉運転の健全
性と信頼性が向上する。
【0084】第9実施の形態は請求項9に係り、上記第
8実施の形態の変形であることから、上記第8実施の形
態と同様の構成部分や作用と効果についての説明を省略
して、異なる部分について説明する。上記図6に示す制
御棒引抜き監視装置36のロッドブロックモニタユニット
37a〜37dにおける2/3論理判定処理40に代えて、全
OR論理判定処理41とする構成にしている。
【0085】次に、上記構成による作用について説明す
る。前記ロッドブロックモニタユニット37a〜37dの全
OR論理判定処理41においては、前記平均出力領域モニ
タユニット5a〜5f等より得られる炉心流量値の伝送
データ6bにより、6チャンネルのトリップ判定処理38
a〜38fから、1チャンネルでもトリップ判定信号39a
〜39fが出力された時には、外部へトリップ信号32を出
力する。
【0086】これにより、前記平均出力領域モニタユニ
ット5a〜5f等の一部において、機能損失等によるバ
イパスがあっても、これを回避して1つでもトリップ判
定信号39a〜39fが、全OR論理判定処理41に入力され
れば、確実にトリップ信号32を出力するので、ロッドブ
ロックモニタユニット37a〜37dにおけるトリップ判定
と共に、原子炉運転の信頼性が向上する。
【0087】第10実施の形態は請求項10に係り、なお、
上記第1実施の形態および第5実施の形態と同様の構成
部分や作用と効果についての説明を省略して、異なる部
分について説明する。
【0088】図7の要部ブロック回路構成図に示すよう
に、制御棒引抜き監視装置42においては、4チャンネル
のロッドブロックモニタユニット28a〜28dから出力さ
れる、各炉心流量値信号30および各トリップ信号32を、
それぞれ炉心流量切替手段43およびトリップ信号切替手
段44において切替えて、図示しない制御棒操作監視装置
7a,7bあるいは外部の計算機等へ出力する構成とし
ている。
【0089】次に、上記構成による作用について説明す
る。前記4チャンネルのロッドブロックモニタユニット
28a〜28dから出力された、炉心流量値信号30およびト
リップ信号32は、それぞれ炉心流量切替手段43およびト
リップ信号切替手段44において、作業員の任意選択によ
り出力される。
【0090】これにより、各ロッドブロックモニタユニ
ット28a〜28dにおいて、保守点検時や機能劣化等で炉
心流量値信号30およびトリップ信号32が喪失した場合に
は、作業員による炉心流量切替手段43およびトリップ信
号切替手段44の選択切替え操作により、ロッドブロック
モニタユニット28a〜28dにおける機能損失等のバイパ
スを回避することができる。従って、炉心流量値信号30
およびトリップ信号32を確実に出力することができるの
で、原子炉運転の健全性と信頼性が向上する。
【0091】
【発明の効果】以上本発明によれば、沸騰水型原子炉に
おける制御棒引抜き監視装置において、ロッドブロック
モニタのバイパス操作が簡素化されて、作業員等による
誤操作が防止される。また、ロッドブロックモニタの各
ユニットが機能損失等のバイパス状態となっても、直ち
に外部切替手段による切替えにより、制御棒引抜き監視
装置における入出力信号の喪失を防ぐことができる。
【0092】さらに、炉心流量値処理に際して、冗長化
されたロッドブロックモニタのソフトウェア処理により
機能の集積化ができることから、制御棒引抜き監視装置
における各部の機能の確実性および操作の簡素化による
信頼性と共に、原子力プラント運転における信頼性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の制御棒引抜き監
視装置の要部ブロック回路構成図。
【図2】本発明に係る第2実施の形態の要部ブロック回
路構成図。
【図3】本発明に係る第3実施の形態の要部ブロック回
路構成図。
【図4】本発明に係る第4実施の形態の要部ブロック回
路構成図。
【図5】本発明に係る第5乃至第7実施の形態の要部ブ
ロック回路構成図。
【図6】本発明に係る第8および第9実施の形態の要部
ブロック回路構成図。
【図7】本発明に係る第10実施の形態の要部ブロック回
路構成図。
【図8】従来の制御棒引抜き監視装置のブロック回路構
成図。
【図9】従来の炉心流量監視に係るブロック回路構成
図。
【符号の説明】
1,15,20,23,25,27,36,42…制御棒引抜き監視装
置、2…局部出力領域モニタ検出器、3…局部出力領域
モニタ検出信号、4a,4b…局部出力領域モニタユニ
ット、5a〜5f…平均出力領域モニタユニット、6a
…炉心出力の伝送データ、6b…炉心流量の伝送デー
タ、7a,7b,24a,24b,26a,26b…制御棒操作
監視装置、8a,8b…制御棒位置信号、9a,9b,
16a〜16d,21a,21b、28a〜28d,37a〜37d…ロ
ッドブロックモニタユニット、10a〜10d…データ伝送
処理ユニット、11a,11b…ロッドブロック信号、12…
差圧伝送器、13a〜13d…FLOWユニット、14a〜14
d…FLOW信号、17a〜17d…バイパス監視機能のソ
フトウェア、18a,18b,22…外部切替手段、19a,19
b…バイパス信号、29…炉心流量値選択処理、30…炉心
流量値信号、31,38a〜38f…トリップ判定処理、32…
トリップ信号、33…トリップ信号出力処理、34…選択処
理、35…平均値処理、39a〜39f…トリップ判定信号、
40…2/3論理判定処理、41…全OR論理判定処理、43
…炉心流量切替手段、44…トリップ信号切替手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 直敬 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 河野 繁宏 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御棒引抜き時に制御棒周辺の局所出力
    を監視する制御棒引抜き監視装置において、2系の電源
    系統とそれぞれを2区分した監視区分で4チャンネル構
    成として冗長化したロッドブロックモニタに、前記監視
    区分バイパスおよびチャンネルバイパスを行う外部切替
    手段を接続したことを特徴とする制御棒引抜き監視装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ロッドブロックモニタが、前記監視
    区分バイパスとチャンネルバイパスを前記外部切替手段
    からのバイパス信号により実行するソフトウェアを備え
    たことを特徴とする請求項1記載の制御棒引抜き監視装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御棒引抜き監視装置において、冗
    長化したロッドブロックモニタと制御棒操作監視装置等
    との間のロッドブロック信号および制御棒位置信号の授
    受を、前記2系の電源系統において2チャンネルの監視
    区分で行うことを特徴とする請求項1記載の制御棒引抜
    き監視装置。
  4. 【請求項4】 前記制御棒引抜き監視装置において、冗
    長化したロッドブロックモニタと制御棒操作監視装置等
    との間のロッドブロック信号および制御棒位置信号の授
    受を、前記各ロッドブロックモニタと各制御棒操作監視
    装置の相互間で行うことを特徴とする請求項1記載の制
    御棒引抜き監視装置。
  5. 【請求項5】 前記制御棒引抜き監視装置において、複
    数の差圧伝送器等から入力された炉心流量信号を炉心各
    部に配置された複数の平均出力領域モニタにて演算した
    炉心流量値を冗長化した各ロッドブロックモニタに入力
    すると共に、この各ロッドブロックモニタに、前記全平
    均出力領域モニタからの炉心流量値を選択して炉心流量
    値信号を出力する炉心流量値選択処理と、前記炉心流量
    値信号が予め設定した設定値を超えた場合にトリップの
    判定を行うトリップ判定処理と、このトリップ判定結果
    からトリップ信号を出力する信号出力処理とのソフトウ
    ェアを備えたことを特徴とする請求項1記載の制御棒引
    抜き監視装置。
  6. 【請求項6】 前記炉心流量値選択処理が、前記全平均
    出力領域モニタより入力した炉心流量値の内で2番目に
    低い炉心流量値を選択して炉心流量値信号として出力す
    ることを特徴とする請求項5記載の制御棒引抜き監視装
    置。
  7. 【請求項7】 前記制御棒引抜き監視装置において、前
    記全平均出力領域モニタより入力した炉心流量値の内
    で、バイパスされた平均出力領域モニタを除く全平均出
    力領域モニタより入力した炉心流量値の平均値を炉心流
    量値信号として出力することを特徴とする請求項5記載
    の制御棒引抜き監視装置。
  8. 【請求項8】 前記ロッドブロックモニタが、全平均出
    力領域モニタの炉心流量値から求めた各トリップ判定信
    号の内で2/3以上が有効であればトリップと判定して
    トリップ信号を出力する2/3論理判定処理を備えたこ
    とを特徴とする請求項5記載の制御棒引抜き監視装置。
  9. 【請求項9】 前記ロッドブロックモニタが、全平均出
    力領域モニタの炉心流量値から求めた各トリップ判定信
    号によりトリップと判定してトリップ信号を出力する全
    OR論理判定処理を備えたことを特徴とする請求項5記
    載の制御棒引抜き監視装置。
  10. 【請求項10】 前記制御棒引抜き監視装置において、
    各ロッドブロックモニタから出力された炉心流量値信号
    およびトリップ信号をそれぞれ選択する外部切替手段を
    介して出力することを特徴とする請求項5記載の制御棒
    引抜き監視装置。
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