JP5034100B2 - 原子炉出力監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、沸騰水型原子炉の原子炉核計装系システムにおける原子炉炉心内部の中性子束を停止から全出力運転にわたり監視する原子炉出力監視システムに関するものである。
従来、原子炉出力監視装置は、原子炉内の中性子束を測定し、それをもとに原子炉出力を演算している。この中性子束は、測定範囲により起動領域と出力領域の2つの領域にわけて測定され、それぞれ個別の中性子検出器と測定装置により測定される。
この起動領域の中性子束を測定する監視装置を起動領域モニタ装置(SRNM:Startup Range Neutron Monitor)、出力領域の中性子束を測定する監視装置を出力領域モニタ装置(PRNM:Power Range Neutron Monitor)という。
原子力発電所の安全系は、その安全機能を失わないように、その系統を構成する区分相互を分離し、それぞれの区分間の独立性を考慮した設計としなければならない。図7に、従来の原子炉出力監視装置の概略構成を示す。図7は、安全系の区分をI〜IVに分けた例を示すが、任意の数に拡張可能である。
図7において、原子炉内21には、n個の起動領域の中性子束を測定するSRNM検出器22と、4m個の局部の出力領域の中性子束を測定するLPRM(Local Power Range Monitor)検出器24が配置されている。ここで、4個の高さの異なるLPRM検出器24が1個のLPRM検出器集合体23に収納されている。
安全系区分(I〜IV)毎の原子炉出力監視装置31−1〜31−4内に出力領域モニタ装置32−1〜32−4及び起動領域モニタ装置33−1〜33−4が設けられている。出力領域モニタ装置32−1〜32−4には、1つずつの表示回路34−1〜34−4が設けられる。
また、起動領域モニタ装置33−1、33−3には、3つの表示回路35−1〜37−1、35−3〜37−3が設けられ、起動領域モニタ装置33−2、33−4には、2つずつの表示回路35−2、36−2、35−4、36−4が設けられている。
ここで、出力領域モニタ装置32−1〜32−4及び起動領域モニタ装置33−1〜33−4に対しては、測定出力を表示する表示回路の数に対応した測定のチャンネルが設定されている。同様に、全ての検出器22、24には、これに対応した測定のチャンネルが設定されている。
LPRM検出器24からの信号は、対象チャンネルの安全系区分(I〜IV)毎の原子炉出力監視装置31−1〜31−4内の出力領域モニタ装置32−1〜32−4に供給される。出力領域モニタ装置32−1〜32−4は、LPRM検出器24からの信号に基づいて原子炉21内の局部出力を演算し、この平均出力を演算する。
そして、表示回路34−1〜34−4が、演算された出力値を表示することにより、出力状態の監視を行うことができる。
また、SRNM検出器22からの信号は、それぞれ前置増幅器25−1〜27−1、25−2、26−2、25−3〜27−3、25−4、26−4により信号レベルが増幅される。増幅された信号は、対象チャンネルの安全系区分(I〜IV)毎の原子炉出力監視装置31−1〜31−4内の起動領域モニタ装置33−1〜33−4に供給される。起動領域モニタ装置33−1〜33−4は、増幅された信号に基づいて原子炉21内の出力を演算する。
表示回路35−1〜37−1、35−2、36−2、35−3〜37−3、35−4、36−4が、演算された出力値を表示することにより、起動領域の監視を行うことができる。
以上述べたように、出力領域モニタ装置32−1〜32−4及び起動領域モニタ装置33−1〜33−4は、区分間の独立性を保持するため各区分において電気的及び物理的に分離して複数設置され、システムの冗長化を実現させている。そのため、各区分における原子炉出力監視装置の構成部品が多くなる。
図8に、安全系の分離の一例として各検出器のチャンネルを区分I〜IVに分けたときのLPRM検出器集合体23、SRNM検出器集合体22及び制御棒41の原子炉21内の配置を示す。
図8において、○印は52個のLPRM検出器集合体23を示し、○内の数字はチャンネル数を示し、チャンネル毎に均等に配置されている。□印は10個のSRNM検出器集合体22を示し、区分I〜IV毎に均等に配置されている。+印は205個の制御棒41を示している。
図9は、区分I〜IVに応じた検出器の高さを示す図である。図9において、LPRM検出器集合体23には、高さH1、H2、H3、H4の異なる4つのLPRM検出器24−1、24−2、24−3、24−4が設けられている。
すなわち、1チャンネルのLPRM検出器集合体23では、高さH1、H2、H3、H4のLPRM検出器24−1、24−2、24−3、24−4からの信号がそれぞれ区分I、II、III、IVに出力される。2チャンネルのLPRM検出器集合体23では、高さH1、H2、H3、H4のLPRM検出器24−1、24−2、24−3、24−4からの信号がそれぞれ区分II、III、IV、Iに出力される。
また、3チャンネルのLPRM検出器集合体23では、高さH1、H2、H3、H4のLPRM検出器24−1、24−2、24−3、24−4からの信号がそれぞれ区分III、IV、I、IIに出力される。4チャンネルのLPRM検出器集合体23では、高さH1、H2、H3、H4のLPRM検出器24−1、24−2、24−3、24−4からの信号がそれぞれ区分IV、I、II、IIIに出力される。
これにより、それぞれの区分において原子炉内の出力状態を一様に計測するようにしている。
以上説明したように、安全系の独立性を確保したまま構成部品の低減を図り、システム全体の簡素化を図る技術として、以下のような技術が知られている。
例えば、安全系の区分ごとに表示回路を設け、同一区分内でLPRM検出器を利用して、モニタ出力を測定モードにより切り換えて同じ表示回路に表示する原子炉出力監視装置が提案されている(特許文献1参照)。
この例では、SRNM検出器の代わりにLPRM検出器を利用することで検出器の数を減らし、原子炉モードスイッチにより1つの表示回路をSRNMモードとLPRMモードに切り換えて各区分の表示回路の実装数を減らしている。
特開2002−22879号公報
上述した特許文献1に記載の技術のように、安全系の区分ごとに最低1つは表示回路を設ける必要があった。このため、全ての区分の表示回路を監視するのに手間がかかり、また、各区分の表示回路から各チャンネルへの操作信号の送信も区分毎に実行しなければならないため、煩雑であった。
そこで、本発明は、光伝送路を用いることで安全系における区分間の電気的分離を確保しながら、全区分の表示回路を1箇所に集約することにより、部品数を削減し、信頼性、監視性の向上を図ることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の原子炉出力監視システムは、原子炉内に複数設けられ、原子炉内の中性子束の状態を計測する炉内検出器と、原子炉内の出力状態を監視する原子炉出力監視装置とを備える。原子炉出力監視装置は、複数の独立した安全系区分によって分離され、炉内検出器からの信号を入力して原子炉の停止から運転を含む全範囲にわたって原子炉内の出力状態を監視する。
そして、本発明の原子炉出力監視システムは、安全系区分毎の原子炉出力監視装置内に測定対象のチャンネル毎に設けられ、各チャンネルの炉内検出器からの信号により原子炉内の中性子束及び前記原子炉内出力を測定する中性子束計測部を有している。
また、本発明の原子炉出力監視システムは、全安全系区分に一つ設けられ、全安全系区分の中性子束計測部で測定された中性子束及び原子炉出力を表示し、操作対象のチャンネルの前記炉内検出器の設定値変更を含む操作信号を当該チャンネルの中性子束計測部に発信する表示部を有している。更に、全安全系区分の中性子束計測部と表示部とを光伝送路を介して接続する光伝送部と、表示部から操作対象となるチャンネルの中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルの安全系区分とそれ以外の区分とで光伝送路を切り換える光伝送路切換部と、を備える。
更に、本発明の原子炉出力監視システムは、表示部から操作対象となるチャンネルの中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルが炉内検出器の設定値変更を含む操作信号の受信を許容するバイパス状態のとき当該チャンネルを光伝送路に接続し、バイパス状態で無いとき当該チャンネルを遮断するバイパス状態確認部を原子炉出力監視装置内に設けるようにしている
これにより、表示部において一箇所から全チャンネルの常時監視が可能となるため、監視性が向上する。また、全安全系区分と表示部とを光伝送路で接続するので、各区分間に電気的な影響を与えることが無くなる。
本発明によれば、全ての安全系の区分に対する原子炉出力の監視及び操作を1つの表示回路により行うことにより、部品数を削減でき、監視及び操作性を向上することができる。また、全ての安全系の区分と表示回路とを光伝送路を介して接続することにより、安全系の区分間を電気的に分離することができる。
これにより、原子炉出力監視システムの冗長化及び区分間の電気的・物理的分離を損なうことなく構成部品を縮減し、原子炉出力の監視及び操作に対する信頼性及び監視性の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施の形態を、図1〜6を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の原子炉出力監視システムの構成例を示す図である。図1は、原子炉出力監視システムにおいて区分毎に原子炉出力監視装置3が設けられる構成を示している。この原子炉出力監視装置3に設定される当該区分には、1チャンネル分の出力領域モニタ装置、nチャンネル分の起動領域モニタ装置が割り当てられているものとする。
図1において、図示しない原子炉内には、m個の局部の出力領域の中性子束を測定するLPRM(Local Power Range Monitor)検出器1P−1〜1P−mと、n個の起動領域の中性子束を測定するSRNM(Startup Range Neutron Monitor)検出器1S−1〜1S−nとが配置されている。
原子炉出力監視装置3内には、出力領域の中性子束を測定する出力領域モニタ装置4P及び起動領域の中性子束を測定する起動領域モニタ装置4Sが設けられている。出力領域モニタ装置4Pは、1チャンネルの中性子束計測回路5Pだけを有している。中性子束計測回路5Pは、局部出力測定回路7及び平均出力演算回路8を有している。
また、原子炉出力監視装置3内には、1チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14P、インターロック回路15P及びバイパス状態確認光スイッチ16Pが設けられている。
ここで、チャンネル切換光スイッチ14Pは、当該チャンネルのみを光伝送路12に接続しそれ以外のチャンネルを遮断する機能を有する。
また、インターロック回路15Pは、当該チャンネルの光伝送路12への接続と同時又はこれに連動してそれ以外のチャンネルを遮断する機能を有する。
また、バイパス状態確認光スイッチ16Pは、バイパス状態のとき当該チャンネルを光伝送路12に接続し、バイパス状態で無いとき当該チャンネルを遮断する機能を有する。バイパス状態とは、図示しない中央制御室から供給されるバイパス信号17により当該チャンネルが表示回路6から操作信号18Pの受信を許容する状態をいう。
ここで、LPRM検出器1P−1〜1P−mは局部出力測定回路7と接続され、局部出力測定回路7は平均出力演算回路8と接続される。さらに、平均出力演算回路8の受信端子はチャンネル切換光スイッチ14Pの一端と接続され、チャンネル切換光スイッチ14Pの他端はインターロック回路15Pと接続され、インターロック回路15Pはバイパス状態確認光スイッチ16Pの一端と接続される。
起動領域モニタ装置4Sは、nチャンネルの中性子束計測回路5S−1〜5S−nを有している。中性子束計測回路5S−1〜5S−nは、信号入力測定回路9−1〜9−n及び起動領域演算回路10−1〜10−nを有している。
また、原子炉出力監視装置3内には、nチャンネルのチャンネル切換光スイッチ14S−1〜14S−n、インターロック回路15S−1〜15S−n及びバイパス状態確認光スイッチ16S−1〜16S−nが設けられている。
ここで、チャンネル切換光スイッチ14S−1〜14S−nは、当該チャンネルのみを光伝送路12に接続しそれ以外のチャンネルを遮断する機能を有する。
また、インターロック回路15S−1〜15S−nは、当該チャンネルの光伝送路12への接続と同時又はこれに連動してそれ以外のチャンネルを遮断する機能を有する。
また、バイパス状態確認光スイッチ16S−1〜16S−nは、バイパス状態のとき当該チャンネルを光伝送路12に接続し、バイパス状態で無いとき当該チャンネルを遮断する機能を有する。バイパス状態とは、図示しない中央制御室から供給されるバイパス信号17により当該チャンネルが表示回路6から操作信号18S−1〜18S−nの受信を許容する状態をいう。
なお、SRNM検出器1S−1〜1S−nは、前置増幅器2−1〜2−nに接続されている。これらの前置増幅器2−1〜2−nは信号入力測定回路9−1〜9−nと接続され、信号入力測定回路9−1〜9−nは起動領域演算回路10−1〜10−nと接続されている。
また、起動領域演算回路10−1〜10−nの受信端子はチャンネル切換光スイッチ14S−1〜14S−nの一端と接続されており、チャンネル切換光スイッチ14S−1〜14S−nの他端はインターロック回路15S−1〜15S−nと接続されている。そして、インターロック回路15S−1〜15S−nが、バイパス状態確認光スイッチ16S−1〜16S−nの一端と接続される。
他の安全系区分の原子炉出力監視装置も当該区分と同様の構成となっている。
また、原子炉出力監視装置3外には、全ての安全区分の原子炉出力監視装置と光接続される光伝送路12が設けられる。光伝送路12の一端部には原子炉出力監視装置3からの測定出力を表示すると共に原子炉出力監視装置3に操作信号18P、18S−1〜18S−nを送信する表示回路6が設けられている。
この表示回路6は、全ての安全区分の原子炉出力監視装置に対して1つだけ設けられる。表示回路6から出力される操作信号18P、18S−1〜18S−nには、操作対象のチャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nにおけるLPRM検出器1P−1〜1P−m、SRNM検出器1S−1〜1S−nの設定値変更のための信号が含まれている。
また、表示回路6の光伝送路12との接続端部には、各区分の原子炉出力監視装置と表示回路6との光伝送路12を介した光接続を切り換える光伝送区分変換スイッチ11が設けられている。
そして、平均出力演算回路8及び起動領域演算回路10−1〜10−nの送信端子は光伝送路12と接続され、光伝送路12は測定出力を受信する表示回路6の受信端子と接続される。
また、表示回路6の送信端子は光伝送路12と接続され、光伝送路12は操作信号18P、18S−1〜18S−nを送信するバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nの他端と接続される。
また、バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nには、図示しない中央制御室からバイパス信号17が供給される信号経路が設けられている。
さらに、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nの切換出力端子と表示回路6の受信端子とを接続する操作許可信号伝送路13が設けられている。
また、図示はしないが、平均出力演算回路8及び起動領域演算回路10−1〜10−nの送信端子には電光変換回路、表示回路6の受信端子には光電変換回路が設けられる。同様に、表示回路6の送信端子には電光変換回路、平均出力演算回路8及び起動領域演算回路10−1〜10−nの受信端子には光電変換回路が設けられる。
このように構成された原子炉出力監視システムにおいて各構成部は、以下のような動作をする。
まず、出力領域の監視動作を説明する。出力領域の監視動作は、図示しない原子炉内に複数配置されたLPRM検出器1P−1〜1P−m、出力領域モニタ装置4P、光伝送路12及び表示回路6により実行される。
LPRM検出器1P−1〜1P−mから出力される出力領域の測定信号は、出力領域モニタ装置4Pに設けられる中性子束計測回路5P内の局部出力測定回路7に伝送される。局部出力測定回路7は、測定信号に基づいて原子炉内の局部中性子束及び局部出力を演算し、演算結果を平均出力演算回路8に供給する。平均出力演算回路8は、演算結果に基づいて原子炉内の平均出力を演算し、出力領域データを出力する。
出力領域モニタ装置4Pにより演算された出力領域データは、光伝送路12を介して表示回路6に伝送される。表示回路6は、原子炉内の出力領域データに基づいて出力状態を表示する。これにより、原子炉内の出力領域の監視を行うことができる。
次に、起動領域の監視動作を説明する。起動領域の監視動作は、図示しない原子炉内に複数配置されたSRNM検出器1S−1〜1S−n、原子炉建屋内に設けられた前置増幅器2−1〜2−n、起動領域モニタ装置4S、光伝送路12及び表示回路6により実行される。
SRNM検出器1S−1〜1S−nから出力される起動領域の低レベルの測定信号は、各チャンネルの前置増幅器2−1〜2−nによって後段の信号処理可能レベルに増幅される。増幅された測定信号は起動領域モニタ装置4Sに伝送される。
起動領域モニタ装置4Sでは、チャンネル毎に中性子束計測回路5S−1〜5S−nに設けられる信号入力測定回路9−1〜9−nに伝送される。信号入力測定回路9−1〜9−nは、増幅された測定信号に基づいて原子炉内の中性子の拡散量を計数することにより中性子束を測定する。起動領域演算回路10−1〜10−nは、中性子束の測定結果に基づいて起動領域の出力データを演算する。
起動領域モニタ装置4Sにより演算された起動領域データは、光伝送路12を介して表示回路6に伝送される。表示回路6は、原子炉内の起動領域データに基づいて起動状態を表示する。これにより、原子炉内の起動領域の監視を行うことができる。
次に、表示動作及び操作動作を説明する。表示動作及び操作動作は、表示回路6、光伝送路12、出力領域モニタ装置4P及び起動領域モニタ装置4Sにより実行される。
表示回路6は、上述した各チャンネルの原子炉内の中性子束の状態表示の他、トリップ設定値の変更、トリップ設定値の動作確認、LPRM検出器1P−1〜1P−m及びSRNM検出器1S−1〜1S−nの保守等を行う。
トリップ設定値は、出力領域モニタ装置4Pに設けられる中性子束計測回路5P内の局部出力測定回路7及び起動領域モニタ装置4Sの中性子束計測回路5S−1〜5S−nに設けられる信号入力測定回路9−1〜9−nが出力異常となる閾値を示す。トリップ設定値は、操作信号18P、18S−1〜18S−nにより設定変更可能である。
表示回路6からの操作信号18P、18S−1〜18S−nは、光伝送路12を介して、平均出力演算回路8及び起動領域演算回路10−1〜10−nを経由して、局部出力測定回路7及び信号入力測定回路9−1〜9−nに伝送される。
この場合、操作対象となるチャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nは、当該チャンネルが表示回路6から操作信号18S−1〜18S−nの受信を許容する状態のバイパス状態である必要がある。
また、各安全系の局部出力測定回路7及び平均出力演算回路8、信号入力測定回路9−1〜9−n及び起動領域演算回路10−1〜10−nは、通常動作中に外部からの誤った信号入力等によって安全機能喪失等の影響がないように防護する必要がある。
このため、外部の表示回路6から操作信号18S−1〜18S−nの入力を行う場合、バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nに図示しない中央制御室からバイパス信号17を供給する。
これにより、操作対象となる当該チャンネルを通常動作から切り離し、動作不能状態に移行させた後に操作信号18S−1〜18S−nの入力を行うようにする。
そこで、各区分毎に安全系を独立させなければならないという観点から、以下の第1〜第4の具体的な構成を採用するようにしている。
まず、第1の構成は、表示回路6と光伝送路12との間に、光伝送区分切換スイッチ11を設けた点である。この光伝送区分切換スイッチ11について、図2を用いて説明する。
図2は、区分分離された原子炉出力監視システムを示す図である。図2は、区分1〜rの安全系で原子炉出力監視装置3−1〜3−rが分離された原子炉出力監視システムを示している。
図2において、区分1〜rの安全系で分離された原子炉出力監視装置3−1〜3−rが、光伝送路12を介して表示回路6と接続されている。光伝送路12は、区分1〜rにわたって、測定出力用の光伝送路12−1a〜12−raと、操作信号用の光伝送路12−1b〜12−rbとに分けられる。
測定出力用の光伝送路12−1a〜12−raは集合されて表示回路6の入力端子と直接接続される。操作信号用の光伝送路12−1b〜12−rbは光伝送区分切換スイッチ11の固定接点b1〜brに接続され、可動接点aは表示回路6の出力端子と接続される。
このような構成において、表示回路6は、常時、各区分1〜rの原子炉出力監視装置3−1〜3−rから、測定出力用の光伝送路12−1a〜12−raを介して、測定出力を受信し、測定状態を表示している。これにより、一箇所の表示回路6において全区分の原子炉出力監視装置3−1〜3−rの常時監視が可能となるため、監視性能が向上する。
一方、表示回路6から操作対象チャンネルに操作信号を伝送する際に、光伝送区分切換スイッチ11の可動接点aを、当該チャンネルが属する区分の操作信号用の光伝送路12−1b〜12−rbに接続される固定接点b1〜brに切換えて接続する。
これにより、表示回路6から当該チャンネルが属する区分以外のチャンネルに操作信号を伝送する光路を物理的に遮断することができる。
次に、第2の構成は、図1に示すように、光伝送路12と操作対象チャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nとの間に、バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nを設けた点である。
上述したように、表示回路6から操作対象チャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nに操作信号18S−1〜18S−nを伝送する場合、当該チャンネルはバイパス状態にしなければならない。バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nは、当該チャンネルがバイパス状態であることを確認するために設けられたスイッチである。これらのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nを設けたことにより、当該チャンネルのみをバイパス状態にして当該チャンネル以外への表示回路6からの操作信号の入力を防ぐことができる。
また、図示しない中央制御室から操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nにバイパス信号17が供給される。このバイパス信号17により、当該チャンネルがバイパス状態とされるため、操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nは、操作対象チャンネルを開通させて光伝送路12に接続する。
当該チャンネルがバイパス状態でないとき、操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nは、操作対象チャンネルを不通にして光伝送路12との接続を遮断する。
これにより、バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nで操作対象チャンネルのバイパス状態を確認することができる。従って、誤ってバイパス状態でないチャンネルに表示回路6からの操作信号が伝送されて、原子炉出力の演算に影響を及ぼしてしまうことを防止することができる。
次に、第3の構成は、同じく図1に示すように、光伝送路12と操作対象チャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nとの間に、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nを設けた点である。このとき、併せて、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nと表示回路6との間に、操作許可信号伝送路13を設けている。
上述したように、表示回路6から操作信号18P、18S−1〜18S−nを光伝送路12を介して中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nに伝送する際、当該チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nをオンにする。
チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nの切換は、出力領域モニタ装置4P及び起動領域モニタ装置4Sの操作により実行される。これにより、当該チャンネルを開通させて光伝送路12に接続することにより、表示回路6から操作信号18P、18S−1〜18S−nを伝送する対象となる当該チャンネルを操作許可状態にする。
これと同時に、当該チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nが操作許可状態であるという操作許可信号が、操作許可信号伝送路13を介して表示回路6に伝送される。
この操作許可信号による操作許可状態を表示回路6に表示することにより、当該チャンネルが操作許可状態であることを確認することができる。
また、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nを後述するインターロック回路15P、15S−1〜15S−nと組み合わせて構成した場合、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nにインターロック機能を設けるようにする。これにより、当該チャンネルと同区分の他のチャンネルが操作許可状態にならないようにすることができる。
これにより、表示回路6から当該チャンネル以外の他チャンネルに操作信号を伝送する光路を物理的に遮断することができる。
そして、第4の構成は、図1に示すように、光伝送路12と操作対象チャンネルの中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nとの間に、インターロック回路15P、15S−1〜15S−nを設けた点である。
上述したように、表示回路6から操作信号18P、18S−1〜18S−nを光伝送路12を介して中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nに伝送する際、当該チャンネルのインターロック回路15P、15S−1〜15S−nをオンにする。
インターロック回路15P、15S−1〜15S−nは、当該チャンネルをオンにして光伝送路12への接続がされると、これと同時又はこれに連動してそれ以外の他チャンネルを遮断する。
インターロック回路15P、15S−1〜15S−nは、当該チャンネルがバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nでバイパス状態のとき、当該チャンネルをオンにして他チャンネルをオフにしてもよい。
これにより、バイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nにより複数チャンネルが開通した場合でも、インターロック回路15P、15S−1〜15S−nにより当該チャンネルをオンにして他チャンネルをオフにして誤操作を防止することができる。
又はインターロック回路15P、15S−1〜15S−nは、当該チャンネルがチャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nで操作許可状態のとき、当該チャンネルをオンにして他チャンネルをオフにしてもよい。
これにより、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nにより複数チャンネルが開通した場合でも、インターロック回路15P、15S−1〜15S−nにより当該チャンネルをオンにして他チャンネルをオフにして誤操作を防止することができる。
ここで、図3〜図5を用いてインターロック回路を用いない場合、インターロック回路を用いた場合及びインターロック機能をチャンネル切換光スイッチに持たせた場合について説明する。
図3は、インターロック回路を設けない原子炉出力監視システムを示す図である。図3において、説明を簡単にするため図1に示した原子炉出力監視装置3の中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nのうちの任意の3チャンネルの中性子束計測回路5−a〜5−cについて示している。
図3においては、表示回路6から操作信号18a〜18cが原子炉出力監視装置3の中性子束計測回路5−a〜5−cに伝送される構成のみを示している。この原子炉出力監視装置3は、複数の安全系のうちの1区分に属していて、3チャンネルの中性子束計測回路5−a〜5−cが当該区分に属している。
そして、光伝送路12と3チャンネルの中性子束計測回路5−a〜5−cとの間に、チャンネル切換光スイッチ14−a〜14−c及びバイパス状態確認光スイッチ16−a〜16−cを設けている。
このように構成されたインターロック回路を設けない原子炉出力監視システムは、以下のような動作をする。
図3において、操作対象チャンネルをチャンネルaとして、表示回路6から操作信号18aが中性子束計測回路5−aに伝送される場合について説明する。
中性子束計測回路5−aのバイパス状態確認光スイッチ16−aがバイパス信号17によりオンとなるときに、原子炉出力監視装置3内の操作により当該チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14−aがオンとなる。従って、このチャンネル切換及びバイパス動作により、チャンネルaが操作可能に開通される。
これにより、光伝送路12を介して表示回路6から伝送される操作信号18aは、中性子束計測回路5−aにより受信される。中性子束計測回路5−aは操作信号18aに基づいて設定値の変更等を実行して、光伝送路12を介して操作結果を表示回路6に送信する。そして、この送信された操作結果が表示回路6に表示されることにより、操作信号18aに基づいた操作内容が反映される。
このとき、チャンネルaの開通と同時に、誤ってチャンネルb又はチャンネルcが開通される可能性がある。例えば、原子炉出力監視装置3内の誤った操作によりチャンネル切換光スイッチ14−b又は14−cがオンとなっているときに、当該チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16−b又は16−cがバイパス信号17によりオンとなる場合である。
このような場合、操作対象チャンネルの中性子束計測回路5−a以外の中性子束計測回路5−b又は5−cも、表示回路6から操作信号18aが伝送される対象となる可能性が生じることになる。
上述した事態を避けるために、インターロック回路を設けることが有効となる。
図4は、インターロック回路を設けた原子炉出力監視システムを示す図である。図4は、図3においてインターロック回路を設けた点のみが図3と異なる点である。図4を用いて、インターロック回路の一例として、光リレーを用いる構成について説明する。
図4に示すように、インターロック回路15は、チャンネル切換光スイッチ14−a〜14−cとバイパス状態確認光スイッチ16−a〜16−cとの間に設けられている。
そして、このインターロック回路15は、光リレー15−a〜15−cと、光リレー15−a〜15−cに連動してオン又はオフとなるスイッチ15−a1〜15−c1、15−a2〜15−c2とを有している。
光リレー15−a〜15−cは、中性子束計測回路5−a〜5−cの各チャンネルの開通に対応して設けられており、いずれか1つのチャンネルがオンとなると他のチャンネルをオフにする機能を備えている。スイッチ15−a1〜15−c1、15−a2〜15−c2は、常時はオンで光リレー15−a〜15−cの励磁に連動して当該チャンネルがオンとなると、他のチャンネルをオフにするクローズ接点機能を備えている。
このように構成されたインターロック回路を設けた原子炉出力監視システムは、以下のような動作をする。
図4において、バイパス状態確認光スイッチ16−aがオンでチャンネルaがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18aが中性子束計測回路5−aに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作により中性子束計測回路5−aのチャンネル切換光スイッチ14−aがオンになると、チャンネルaの開通に対応して光リレー15−aが励磁される。光リレー15−aの励磁に連動してチャンネルaのスイッチ15−b1、15−c1がオンとなる。このとき、光リレー15−aの励磁に連動してチャンネルb、cのスイッチ15−a1、15−a2がオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−b、5−cとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−b、16−cによりチャンネルb、cがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
次に、バイパス状態確認光スイッチ16−bがオンでチャンネルbがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18bが中性子束計測回路5−bに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作により中性子束計測回路5−bのチャンネル切換光スイッチ14−bがオンになると、チャンネルbの開通に対応して光リレー15−bが励磁される。光リレー15−bの励磁に連動してチャンネルbのスイッチ15−a1、15−c2がオンとなる。このとき、光リレー15−bの励磁に連動してチャンネルa、cのスイッチ15−b1、15−b2がオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−a、5−cとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−a、16−cによりチャンネルa、cがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
次に、バイパス状態確認光スイッチ16−cがオンでチャンネルcがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18cが中性子束計測回路5−cに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作により中性子束計測回路5−cのチャンネル切換光スイッチ14−cがオンになると、チャンネルcの開通に対応して光リレー15−cが励磁される。光リレー15−cの励磁に連動してチャンネルcのスイッチ15−a2、15−b2がオンとなる。このとき、光リレー15−cの励磁に連動してチャンネルa、bのスイッチ15−c1、15−c2がオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−a、5−bとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−a、16−bによりチャンネルa、bがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
なお、上述した光リレーを用いたインターロック回路に限らず、同様の機能を有する他の構成を用いるようにしてもよい。
このようにして、インターロック回路を用いることによって、操作対象チャンネル以外への操作信号の誤送信を防止することができる。
図5は、チャンネル切換光スイッチがインターロック機能を有する原子炉出力監視システムを示す図である。図5は、図3においてインターロック機能を有するチャンネル切換光スイッチ14Lを設けた点のみが図3と異なる点である。
図5において、チャンネル切換光スイッチ14Lは、光路切換レバー14L−dが上方向に倒されるとチャンネルaのチャンネル切換光スイッチ14L−aがオンとなり、左方向に倒されるとチャンネルbのチャンネル切換光スイッチ14L−bがオンとなり、右方向に倒されるとチャンネルcのチャンネル切換光スイッチ14L−cがオンとなる構成である。
すなわち、チャンネル切換光スイッチ14Lは、常時はオフで光路切換レバー14L−dの動作に連動して当該チャンネルがオンとなると他のチャンネルをオフにするオープン接点機能を備えている。
このように構成されたチャンネル切換光スイッチがインターロック機能を有する原子炉出力監視システムは、以下のような動作をする。
図5において、バイパス状態確認光スイッチ16−aがオンでチャンネルaがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18aが中性子束計測回路5−aに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作によりチャンネル切換光スイッチ14Lの光路切換レバー14L−dが上方向に倒されると中性子束計測回路5−aのチャンネルaのチャンネル切換光スイッチ14L−aがオンになる。
このとき、チャンネルaが開通するが、チャンネルaのチャンネル切換光スイッチ14L−aがオンとなっている間、チャンネルb、cのチャンネル切換光スイッチ14L−b、14L−cはオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−b、5−cとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−b、16−cによりチャンネルb、cがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
次に、バイパス状態確認光スイッチ16−bがオンでチャンネルbがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18bが中性子束計測回路5−bに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作によりチャンネル切換光スイッチ14Lの光路切換レバー14L−dが左方向に倒されると中性子束計測回路5−bのチャンネルbのチャンネル切換光スイッチ14L−bがオンになる。
このとき、チャンネルbが開通するが、チャンネルbのチャンネル切換光スイッチ14L−bがオンとなっている間、チャンネルa、cのチャンネル切換光スイッチ14L−a、14L−cはオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−a、5−cとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−a、16−cによりチャンネルa、cがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
次に、バイパス状態確認光スイッチ16−cがオンでチャンネルcがバイパス状態のとき、表示回路6から操作信号18cが中性子束計測回路5−cに伝送される場合について説明する。
原子炉出力監視装置3内の操作によりチャンネル切換光スイッチ14Lの光路切換レバー14L−dが右方向に倒されると中性子束計測回路5−cのチャンネルcのチャンネル切換光スイッチ14L−cがオンになる。
このとき、チャンネルcが開通するが、チャンネルcのチャンネル切換光スイッチ14L−cがオンとなっている間、チャンネルa、bのチャンネル切換光スイッチ14L−a、14L−bはオフとなる。
これにより、光伝送路12と中性子束計測回路5−a、5−bとの間の光路は、バイパス状態確認光スイッチ16−a、16−bによりチャンネルa、bがバイパス状態となるか否かによらずに不通となる。
このようにして、チャンネル切換光スイッチ14Lにインターロック機能を実現させることによって、操作対象チャンネルの独立性を確保することができる。
図6は、本実施の形態である原子炉出力監視システムのチャンネル操作の動作を示すフローチャートである。
表示回路6から操作信号18が操作対象チャンネルの中性子束計測回路5に伝送される場合について、図6に示すフローチャートを図1の構成を参照しながら説明する。
図6において、まず、操作対象のチャンネルをバイパス状態にする(ステップS1)。図1に示したように、図示しない中央制御室から供給されるバイパス信号17により操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nをオンにして、当該チャンネルをバイパス状態とする。これにより、操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nが開通する。
次に、操作対象のチャンネル切換光スイッチをオンにする(ステップS2)。ここでは、出力領域モニタ装置4P及び起動領域モニタ装置4Sの操作により、ステップS1でバイパス状態となっている当該チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nをオンにする。これにより、当該チャンネルを開通させて光伝送路12に接続する。
また、チャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nは、インターロック回路15P、15S−1〜15S−nを別に設けるか、又はインターロック機能を併せて備えているものとする。これにより、操作信号18P、18S−1〜18S−nを当該チャンネル以外に誤送信することを防止することができる。
次に、表示回路から対象チャンネルが「操作許可」の状態であるか否かを確認する(ステップS3)。ここで、ステップS2の操作対象のチャンネル切換光スイッチのオン操作により、表示回路6から操作信号18P、18S−1〜18S−nを伝送する対象となる当該チャンネルが操作許可状態となっている。
この当該チャンネルが操作許可状態であるという操作許可信号が、操作許可信号伝送路13を介して表示回路6に伝送される。そこで、この操作許可信号による操作許可状態を表示回路6に表示することにより、当該チャンネルが操作許可状態であることを確認することができる。
判断ステップS3で対象チャンネルが「操作許可」の状態であるとき、表示回路から対象チャンネルへ操作信号を送信する(ステップS4)。光伝送区分切換スイッチ11により光伝送路12を当該チャンネルの属する区分に切換える。この後に、ステップS3で操作許可状態であることが確認された当該チャンネルへ、表示回路6から操作信号18P、18S−1〜18S−nを伝送する。
判断ステップS3で対象チャンネルが「操作許可」の状態でないとき、ステップS2へ戻って、ステップS2の操作対象のチャンネル切換光スイッチのオン操作、及び判断ステップS3の対象チャンネルが「操作許可」状態か否かの判断を繰り返す。
ステップS4で表示回路から対象チャンネルへ操作信号が送信されると、続いて、対象チャンネルの中性子束計測回路が表示回路からの操作信号を受信する(ステップS5)。つまり、光伝送路12を介して表示回路6から伝送される操作信号18P、18S−1〜18S−nが、中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nにより受信される。そして、中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nは操作信号18P、18S−1〜18S−nに基づいて設定値の変更等を実行する。
その結果、表示回路に対象チャンネルへの操作結果が反映される(ステップS6)。中性子束計測回路5P、5S−1〜5S−nは、光伝送路12を介して操作結果を表示回路6に送信する。そして、表示回路6が操作結果を表示することにより、操作信号18P、18S−1〜18S−nに基づいた操作内容が反映される。このステップS6の操作結果により対象チャンネルへの操作が正常に行われたことが確認される。その後、操作対象のチャンネル切換光スイッチをオフにする(ステップS7)。
続いて、出力領域モニタ装置4P及び起動領域モニタ装置4Sの操作により、ステップS2でオンとなっている当該チャンネルのチャンネル切換光スイッチ14P、14S−1〜14S−nをオフにする。これにより、当該チャンネルを不通にさせて光伝送路12から遮断する。
最後に、操作対象のチャンネルのバイパス状態を解除する(ステップS8)。このステップS8では、バイパス信号17により操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nをオフにして、当該チャンネルをバイパス解除状態とする。これにより、操作対象チャンネルのバイパス状態確認光スイッチ16P、16S−1〜16S−nが不通になり、操作は終了する。
なお、上述した本実施の形態例に限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更しうることは言うまでもない。
本発明の一実施の形態による原子炉出力監視システムの構成例を示す図である。 区分分離された原子炉出力監視システムを示す図である。 インターロック回路を設けない原子炉出力監視システムを示す図である。 インターロック回路を設けた原子炉出力監視システムを示す図である。 チャンネル切換光スイッチがインターロック機能を有する原子炉出力監視システムを示す図である。 原子炉出力監視システムのチャンネル操作の動作を示すフローチャートである。 従来の原子炉出力監視装置の概略構成を示す図である。 原子炉内の検出器の配置を示す図である。 区分に応じた検出器の高さを示す図である。
符号の説明
1P−1〜1P−m…LPRM検出器、1S−1〜1S−n…SRNM検出器、3…原子炉出力監視装置、4P…出力領域モニタ装置、4S…起動領域モニタ装置、5P、5S−1〜5S−n…中性子束計測回路、6…表示回路、7…局部出力測定回路、8…平均出力演算回路、9−1〜9−n…信号入力測定回路、10−1〜10−n…起動領域演算回路、11…光伝送区分切換スイッチ、12…光伝送路、13…操作許可信号伝送路、14P、14S−1〜14S−n…チャンネル切換光スイッチ、15P、15S−1〜15S−n…インターロック回路、16P、16S−1〜16S−n…バイパス状態確認光スイッチ、17…バイパス信号、18P、18S−1〜18S−n…操作信号

Claims (3)

  1. 原子炉内に複数設けられ、前記原子炉内の中性子束の状態を計測する炉内検出器と、
    複数の独立した安全系区分によって分離され、前記炉内検出器からの信号を入力して前記原子炉の停止から運転を含む全範囲にわたって前記原子炉内の出力状態を監視する原子炉出力監視装置と、
    前記安全系区分毎の原子炉出力監視装置内に測定対象のチャンネル毎に設けられ、各チャンネルの前記炉内検出器からの信号により前記原子炉内の中性子束及び前記原子炉内出力を測定する中性子束計測部と、
    全安全系区分に一つ設けられ、前記全安全系区分の前記中性子束計測部で測定された中性子束及び原子炉出力を表示し、操作対象のチャンネルの前記炉内検出器の設定値変更を含む操作信号を当該チャンネルの中性子束計測部に発信する表示部と、
    前記全安全系区分の前記中性子束計測部と前記表示部とを光伝送路を介して接続する光伝送部と、
    前記表示部から操作対象となるチャンネルの前記中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルの安全系区分とそれ以外の区分とで前記光伝送路を切り換える光伝送路切換部と、を備え、
    前記表示部から操作対象となるチャンネルの前記中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルが前記炉内検出器の設定値変更を含む操作信号の受信を許容するバイパス状態のとき当該チャンネルを前記光伝送路に接続し、バイパス状態で無いとき当該チャンネルを遮断するバイパス状態確認部を前記原子炉出力監視装置内に設けた
    原子炉出力監視システム。
  2. 請求項1に記載の原子炉出力監視システムにおいて、
    前記表示回路から操作対象となるチャンネルの前記中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルのみを前記光伝送路に接続しそれ以外のチャンネルを遮断するためのチャンネル切換部を前記原子炉出力監視装置内に設けた原子炉出力監視システム。
  3. 請求項1に記載の原子炉出力監視システムにおいて、
    前記表示回路から操作対象となるチャンネルの前記中性子束計測部に操作信号を発信する際、当該チャンネルの前記光伝送路への接続と同時又はこれに連動してそれ以外のチャンネルを遮断するインターロック部を前記原子炉出力監視装置内に設けた原子炉出力監視システム。
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