JP2000039469A - 半導体試験装置 - Google Patents

半導体試験装置

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JP2000039469A
JP2000039469A JP11138827A JP13882799A JP2000039469A JP 2000039469 A JP2000039469 A JP 2000039469A JP 11138827 A JP11138827 A JP 11138827A JP 13882799 A JP13882799 A JP 13882799A JP 2000039469 A JP2000039469 A JP 2000039469A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピン・マルチプレクスモードを用いてDUT
をテストする半導体試験装置、基準クロックの倍速度ま
で動作を可能とした半導体試験装置を実現する。 【解決手段】 ピン・マルチプレクスモードを用いてD
UTをテストする半導体試験装置であって、ユーザが設
定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信
号を波形メモリから受け、同一パターンエッジ信号が連
続するときに後続するパターンエッジ信号を消去し、異
なるパターンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ
信号のみをタイミング発生器に伝送し、タイミング発生
器は真に変化するパターンエッジ信号を順番に発生させ
て波形整形器に伝送するようにした仮想タイミング発生
器を、波形メモリとタイミング発生器の間に設けた半導
体試験装置の構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体試験装置
において、ピン・マルチプレクスモードのような高速動
作方式を用いて、基準クロックよりも高い繰り返しレー
トで、テストパターン等を発生させる際の問題点を解決
し、よって半導体部品を高いタイミング精度で試験がで
きるように構成した半導体試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、ピン・マルチプレクスモード
のような高速動作方式を用いて、高速のテストパターン
等を発生させる際の、従来技術における問題点を解決し
た半導体試験装置に関するものである。本発明は特に、
パーピン構造の半導体試験装置(パーピン・テスタ)に
おいて特に顕著な効果を有し、以下の説明においても、
主としてパーピン・テスタに適用された場合を記述して
いる。しかし本発明は、そのようなパーピン・テスタに
限定されるものではなく、一般的に用いられている、シ
ェアド・リソース・テスタにおいても、ピン・マルチプ
レクスモードのような高速動作方式を取る場合には、同
様に適用可能である。
【0003】本発明の説明において、ピン・マルチプレ
クスモードとは、半導体試験装置の複数のテスト・チャ
ンネル(テスタピン)から発生されるテスト・パターン
(試験信号、あるいはテスト信号とも言う)やストロー
ブ信号を、時間軸上で合成(マルチプレクス)すること
により、高速な試験信号やストローブ信号を生成するも
のである。すなわち、ピン・マルチプレクスモードと
は、並列・直列変換に類似した概念である。本発明の記
述においては、便宜上2つのテスタピン、例えば、奇数
(Odd)ピンと偶数(Even)ピンを使用する場合を示す
が、3つ以上のテストピンを合成することもある。パー
ピン・テスタとは、DUT(被測定デバイス)に印加す
る試験信号等が、各テストピン毎に独立に設定できる機
能を持つ半導体試験装置を言う。パーピン・テスタで
は、試験装置の主要な内部装置資源(リソース)が、各
テスタピンに個別に設けられている。一方、シェアード
・リソース・テスタとは、タイミング発生器、リファレ
ンス電圧等の複数のリソースを、全てのテスタピンで共
有している半導体試験装置である。
【0004】ICやLSI等の半導体部品(被試験デバ
イス)を半導体試験装置により試験する場合には、半導
体試験装置から被試験デバイスに試験信号を与え、その
結果として被試験デバイスから得られる出力信号を、ス
トローブ信号のタイミングで取り出し、その取り出した
出力信号を、あらかじめ半導体試験装置で形成された期
待値信号(期待値パターン)と比較して、被試験デバイ
スの動作の良否を決定する。このような試験はテスト周
期(テストサイクル)を基準として行われる。試験信号
やストローブ信号(以下「テストパターン」ともいう)
は、被試験デバイスの評価のために、任意のタイミング
が設定されるが、そのタイミングは、一般に各テスト周
期の開始点等を基準に設定される。
【0005】従来の半導体試験装置について説明する。
図4に半導体試験装置の基本的な概略構成図を示す。パ
ターン発生器2は、DUT(被試験デバイス)9に与え
る印加パターン(試験信号)と、パターン比較器(ロジ
ック・コンパレータ)7に与える期待値パターン(期待
値信号)を生成する。タイミング発生器3は、装置全体
のタイミング同期を取るために、タイミングパルス信号
を発生して波形整形器4やアナログ・コンパレータ6、
あるいはパターン比較器7等に与えている。波形整形器
4は、パターン発生器2からの印加パターンと、タイミ
ング発生器3からのタイミングパルス信号とにより、実
波形としてのテスト信号波形に整形し、ドライバ5に与
えている。ドライバ5は、所定の振幅に整形して、DU
T9にテスト信号を印加する。
【0006】DUT9からの応答信号は、アナログ・コ
ンパレータ6で所定のストローブタイミングにより基準
電圧と比較され、その結果の論理信号が、パターン比較
器7に与えられる。パターン比較器7は、アナログ・コ
ンパレータ6からの試験結果の論理パターンと、パター
ン発生器2からの期待値パターンとを論理比較して一致
・不一致を検出し、DUT9の良否判定を行う。期待値
パターンと不一致の場合には、その試験結果は不良と
し、その結果をフェイルメモリ8に情報を与え、パター
ン発生器2からの不良アドレス等の情報と共に記憶させ
る。フェイルメモリ内のデータを用いて、後に不良解析
が行われる。
【0007】これらの動作を行わせる各信号を生成する
ために、パターン発生器2やタイミング発生器3や波形
整形器4のメモリには、データテーブルが準備され、所
定のデータが記憶されている。これらのデータテーブル
に与えるデータは、プログラマ等が、DUT9の性能諸
元を基に、テストパターンを考察してテストプログラム
として作成し、テストプロセッサ1からテスタ・バスを
経由して、上記各ユニットに供給している。このよう
に、テストプロセッサ1は、テストプログラムに従っ
て、装置全体の制御を行っている。
【0008】上記のようなテストパターンを発生させる
ために、一般にそのテストパターンを発生させるデータ
として、波形データ(フォーマット・コントロール・デ
ータ)とその波形におけるエッジのタイミングデータ
(タイミング・セット・データ)とが用いられる。タイ
ミングデータは試験の開始に先だって、タイミング発生
器3に転送され格納される。波形データは、試験の実行
中にタイミング発生器3に供給される。
【0009】タイミング発生器3には、RATE設定テ
ーブルとクロック設定テーブルとが設けられている。R
ATE設定テーブルには、テスト周期(以後、「テスト
サイクル」、「RATE」ともいう)のタイミングデー
タが記憶され、クロック設定テーブルには、ドライバ波
形等の変化点を示すタイミングデータが記憶されてい
る。パターン発生器から与えられる波形データ(フォー
マット・コントロール・データ)に基づいて、エッジと
そのタイミングが特定される。
【0010】一般に、より複雑な波形を生成できるよう
に、上記各データを複数組み合わせて用いる。例えば、
これらのデータを組み合わせて複数個のグループ、TS
1グループ、TS2グループやTSnグループ等を準備
して読み出し、セット信号やリセット信号のタイミング
パルスを生成している。後述する図5の波形整形器に示
すように、これらのセット信号やリセット信号は、波形
整形器内のRSフリップフロップに与えられて、テスト
パターンの立ち上がりや下がりのエッジを形成する。
【0011】被試験デバイスの特性を高精度で評価する
ために、最近の半導体試験装置においては、タイミング
精度の高いテストパターンの発生が要求されている。こ
のためタイミング発生器3において、設定するテストパ
ターンのタイミング(テスト周期の所定の基準にたいす
るエッジの遅延時間)は、基準クロック(ReferenceClo
ck :以後、「REFCLK」ともいう)周期の整数倍とは限
らず、整数倍と端数との和になることが多い。したがっ
て、タイミング発生器3に格納されるタイミングデータ
は、基準クロック周期の整数倍データと基準クロックの
端数データ(Fractional Data :以後、「HRデータ」
(高分解能データ)又は「HR信号」ともいう)の組み
合わせとなっている。
【0012】そしてさらに、この基準クロックの端数デ
ータ前パターン周期からの端数の源HRデータと固有の
スキュー補正データとを加算して、HRデータを生成す
ることもある。後述するように、一般にタイミングデー
タの整数倍データによる遅延時間を形成するためには、
デジタルカウンタで基準クロックを計数して遅延させ、
端数データによる微少遅延時間は、アナログ可変遅延回
路による微少遅延回路を用いて遅延させる。アナログ微
少遅延回路では、基準クロック周期の例えば1/2、1
/4、1/8、1/16、…、等の分解能で精度良く遅
延させて、端数時間のタイミングパルス信号を生成して
いる。
【0013】パターン発生器2のデータテーブルには、
多数チャンネルの試験パターンデータが準備されてい
て、それらのデータが、例えばDUT9のピン1からピ
ンnの各ピン用に割り当てられる。波形整形器4のテー
ブルには、波形モード(RZ波形、NRZ波形、EOR
波形等)などに関するデータが準備され、パターン発生
器2からの試験パターンデータと、タイミング発生器3
からのセット信号やリセット信号等のタイミングパルス
信号を用いて、所定のタイミングで所定の波形が形成さ
れる。このように波形整形器4で形成された信号は、テ
スト信号としてドライバ5に供給される。ドライバ5で
は、このテスト信号を所定の振幅値に設定して、被試験
デバイスに印加する。
【0014】ところで、半導体ICの発展はめざまし
く、最近のLSI(大規模集積回路)では、組合せ回路
や記憶素子が、複雑な順序回路で高度に集積化されてき
ている。更に動作速度も100MHzを越えてきてい
る。これらの高速で複雑なLSIをテストするために半
導体試験装置も発展している。すなわち最近の半導体試
験装置においては、従来のシェアード・リソース・テス
タ(Shared Resource Tester)からパーピン・リソース・
テスタ( Per-pin Resource Tester)への移行が見られ
る。上述したように、シェアード・テスタとはタイミン
グ発生器、リファレンス電圧等の複数のリソースを全て
のテスタ・ピンで共有しているテスタのことをいい、パ
ーピン・テスタとは、各テスタピン毎に、リソースを個
別に有することにより、DUT9に印加するテスト・パ
ラメータが、DUT9の各ピン独立に設定できる機能を
持つテスタをいう。
【0015】パーピン・テスタは、テスト・パラメータ
をDUT9の各ピン共通に使用するシェアード・テスタ
に比べ、複雑なテスト・パターン及びタイミング等の自
由度の高い条件の発生が可能なために、高度化するLS
Iのテストに向いている。パーピン・テスタでは、図4
に示すタイミング発生器3と波形整形器4とをDUT9
の各ピン毎にまとめて割り当てている。さらに、この各
ピン対応のタイミング発生器3と波形整形器4等をまと
めたピン信号生成部分に、パターン比較器7やキャリブ
レーションユニットをまとめたものを各ピンに割り付け
る場合もある。
【0016】図5に従来のパーピン・テスタにおける、
テスト信号形成部分の構成例を示す。波形メモリ(Wave
Form Memory:以後、「WFM」ともいう)11は、パ
ターン発生器2よりパターンデータA、B、C、…、を
受けて、パターン・データのセット、リセットの各タイ
ミングデータをタイミング発生器3に伝送する。この図
の例では、2つのグループ(T1、T2)に関する、パ
ターン・データのセット、リセットの各タイミングデー
タが、タイミング発生器3に伝送される。図において、
符号SおよびRは、それぞれセットおよびリセットを意
味する。
【0017】図4の場合と同様に、上記のようなテスト
パターンを発生させるために、一般にそのテストパター
ンを発生させるデータとして、波形データ(フォーマッ
ト・コントロール・データ)と、その波形におけるエッ
ジのタイミングデータ(タイミング・セット・データ)
とが用いられる。タイミングデータは試験の開始に先だ
って、タイミング発生器3に転送され格納される。波形
データは、試験の実行中にタイミング発生器3に供給さ
れる。
【0018】タイミング発生器3は、それぞれのパター
ンのセットタイム、リセットタイムを次のように生成す
る。つまり、RATE内でリタイミングを行う基準クロ
ックREFCLK が外部から印加されており、そのREFCLKの
何番目のクロックを選択するかのGATE信号と、その
REFCLKの周期以下の高分解能遅延データであるHR信号
と、2グループ(T1、T2)の内、どのグループを選
択するかのグループ選択とを、各々生成する。
【0019】リアルタイムセレクタ12は、上記の各信
号をリアルタイムに選択し、セット信号(SET)とリ
セット信号(RESET)として、波形整形器4に振り
分ける。図5の波形整形器4の上半分はセット信号通路
(経路)であり、下半分はリセット信号通路(経路)と
なっている。セット信号とリセット信号は、フリップフ
ロップ回路に与えられ、これらのタイミングに基づい
て、テスト信号の立ち上がりや下がりのエッジが形成さ
れる。
【0020】ところで一般に、半導体試験装置におい
て、同一の信号通路内に与えられる信号の間隔は、基準
クロックより大きいことが必要である。例えば、波形整
形器4のセット信号通路における2つのセット信号の間
隔や、リセット信号通路における2つのリセット信号の
間隔は、基準クロック周期より大でなければならい。こ
の1つの理由は、半導体試験装置において、各機能素子
や回路等は基準クロックに同期して動作するように構成
されているからである。したがって、基準クロック周期
より小さな周期の信号は認識されず、このためそのよう
な信号を正しく伝達することができない。
【0021】このように基準クロックREFCLK の限度を
超えた高速のパルスが印加された場合には、正常な動作
を行うことができない。例えば、図5において、HR信
号がREFCLK の周期以下で連続して印加された場合に
は、2番目のパルスを区別して認識することができず、
連続した1個のパルスが印加されたように、小さい方の
HR信号でしか変化応答しない。
【0022】波形整形器4は、セットタイミングとリセ
ットタイミングを別々の信号通路(波形フォマッタ)で
生成する。各波形フォマッタでは精度劣化を防ぐため
に、 REFCLK の整数倍の分解能までは、デジタルカウン
タによる粗アジャスタ(粗遅延回路)14で遅延させて
粗タイミング発生を行い、そのときの基準クロック周期
REFCLK 以下の端数遅延時間信号は、アナログ可変遅延
回路18で高分解能に遅延させている。アナログ可変遅
延回路18は、例えばCMOSゲートを、多数個直列に
接続して構成される。
【0023】図5の例では、源HR信号はレジスタ16
に格納されている固有のスキュー補正データと加算器1
7で加算され、その加算結果の上位ビットである REFCL
K の整数倍のデータに示す遅延時間は、粗アジャスタ1
4で形成され、下位ビットである、 REFCLK 周期以下の
データに示す遅延時間は、アナログ可変遅延回路18で
形成される。このようにして形成されたセット信号とリ
セット信号は、それぞれRSフリップフロップ13に印
加されてパターン信号が発生される。
【0024】図5の例におけるリアルタイムセレクタ1
2の選択について、真理値で示すと、表1の通りとな
る。なお、この真理値表では、SET側を示している
が、RESET側についても同様である。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すように、T1のGATE信号が
0であり、T2のGATE信号が0の時は、セットのG
ATE信号もHR信号も0となる。ここで、0とは無し
を、1とは有りを意味している。次に、T1のGATE
信号が0であり、T2のGATE信号が1の時は、セッ
トのGATE信号が1となり、HR信号はT2のHR信
号となる。T1のGATE信号が1であり、T2のGA
TE信号が0の時は、セットのGATE信号が1とな
り、HR信号はT1のHR信号となる。T1とT2のG
ATE信号が1となると、セットのGATE信号が1
で、HR信号はT1とT2の小さい方となる。
【0027】図6は図5の構成における動作例を説明す
るためのタイミングチャートである。図6(A)はテス
ト周期RATE(テスト・サイクル)であり、図6
(B)は基準クロック REFCLK である。この図の例の場
合、1のテスト周期が4周期の基準クロック REFCLK の
間隔となっている。ユーザの意図したテストパターンを
図6(C)に示す。
【0028】この状況下において、タイミング発生器3
のグループT1は、1周期目のセット信号と2周期目の
リセット信号を、グループT2は、1周期目のリセット
信号と2周期目のセット信号を分担して生成する。これ
らの分担はユーザが任意に設定することができる。1周
期目のセットのGATE信号では、図6(D)に示すよ
うに1基準クロック REFCLK 遅らせ、図6(F)に示す
ようにHR信号で約1/8 基準クロックREFCLK 遅らせ
ている。リセットのGATE信号は、図6(G)のよう
に3 REFCLK 遅らせ、HR信号は図6(I)のように約
1/2 基準クロックREFCLK 遅らせている。
【0029】すると、上記セット信号とリセット信号に
より、出力波形は図6(J)のようにパターン信号とし
て生成される。2周期目以下も同様である。この例にお
いては、基準クロック周期REFCLK の間隔以下のパルス
が同一の経路(セット信号通路あるいはリセット信号通
路)に発生する条件とはならない。したがって、上記の
ような問題が生じないため、正常な出力波形が得られ
る。
【0030】以上のように、半導体試験装置の各テスタ
ピンにおける信号生成部分は、上記のようにしてテスト
パターンを生成している。ところで、最近の被試験半導
体ICは高速動作のものが多くなり、半導体試験装置も
益々高速化されている。そこで、ピン・マルチプレクス
モードを用いて、基準クロックの繰り返しレートよりも
高いレートのテストパターンを用いて、被試験デバイス
を試験する必要性が多くなってきている。ピン・マルチ
プレクスモードは、上述のように、複数のテスタピンの
データを、1のテスタピンに多重化して、高速なテスト
パターンを発生させるものである。
【0031】ピン・マルチプレクスモードを用いて、高
速テストパターンを発生させる場合、従来技術における
半導体試験装置では、正しく動作できない場合が生じて
いる。この理由は、上述したように、同一経路の信号の
パルス間隔を基準クロック REFCLK 周期以上に離さなけ
ればならないからである。
【0032】このような従来構成での不具合例を図7に
示す。この例では、試験装置の高速動作を実現するため
に、図7(A)に示すRATEは最大、すなわち図7
(B)に示す基準クロック REFCLK の周期とほぼ同一に
している。さらにピン・マルチプレクスモードを用い
て、さらに1RATE内にほぼ2倍の周波数のテストパ
ターンを発生させて、被試験デバイスの試験を行うこと
を意図している。ここで便宜上RATE(テスト周期)
の1周期を、前前半、前後半、後前半と後後半とに4等
分にして説明する。
【0033】図7(C)にその出力波形を示す。この図
において、符号OおよびEは、それぞれ奇数テスタピン
および偶数テスタピンを意味する。この出力波形では、
1周期目の奇数テスタピン前後半のエッジT3Oと2周
期目の前前半のエッジT1Oとにより、出力波形の立ち
上がりエッジを形成し、奇数テスタピンの前前半T1O
と偶数テスタピンの後前半T1Eと後後半T3Eとが、
出力波形の下がりエッジを形成するようなデータ配列に
なっている。
【0034】ここで、奇数テスタピンの立ち上がりエッ
ジ用のデータT30とT1Oは、波形整形器においてセ
ット信号を2個発生させることとなるが、このような回
路を通過すべき信号の間隔Kが、基準クロックREFCLK
周期より小であるために、上述した問題が生じる。つま
り、図7(C)の区間Kが、1 REFCLK 周期未満である
ために、波形が正常に出力されず、半導体試験装置が正
常動作しない。
【0035】このように、ピン・マルチプレクスモード
は、現在のハードウェア資源で、基準クロックよりも高
速なテストパターンによる試験ができるので、高速測定
においては魅力的な機能であるが、テスト周期RATE
が基準クロック周期 REFCLKと同等の場合には、上記図
7(C)のような問題を生じることがあり、十分にその
利点を生かせなかった。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな従来技術の問題を解決し、RATEが REFCLK と同
一の場合であっても、基準クロックの倍速度まで試験可
能な高速で高精度な半導体試験装置を提供することにあ
る。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明では、ピン・マル
チプレクスモードを用いてDUT9への試験波形を発生
する半導体試験装置において、ユーザが設定した1テス
ト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモ
リ11から受け、同一パターンエッジ信号が連続すると
きに後続するパターンエッジ信号を消去し、異なるパタ
ーンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ信号のみ
をタイミング発生器3に伝送し、タイミング発生器3は
真に変化するパターンエッジ信号を順番に発生させて波
形整形器4に伝送するようにした仮想タイミング発生器
19を、波形メモリ11とタイミング発生器3の間に設
けて、半導体試験装置を構成している。
【0038】また、ピン・マルチプレクスモードを用い
てDUT9への試験波形を発生する半導体試験装置にお
いて、ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユー
ザ設定パターン信号を波形メモリ11から受け、同一の
パターンエッジ信号が連続する場合の後続するパターン
エッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエッジ
(ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ検出
手段20と、エッジ検出手段20から複数のENA信号
を受け、真に変化するENA信号のみを仮想タイミング
(VT)として出力するENA−VT変換手段25と、
エッジ検出手段20から複数のENA信号を受け、真に
変化するENA信号のみを処理して、次テスト周期でど
のENA信号を対応させて発生するかのエッジポイント
を出力するEDGE・PTR27と、EDGE・PTR
27からのエッジ・ポイント信号に基づいて、ENA−
VT変換手段25が出力する真に変化するVT信号をタ
イミング発生器3に割り当てるVT選択手段30と、を
具備して、半導体試験装置を構成してもよい。
【0039】また、上記のEDGE・PTR27は、エ
ッジ検出手段20からの複数のENA信号を受けて、そ
の内の真に変化するENA信号を計数するENA−CN
T変換手段26と、その計数値と現テスト周期のエッジ
・ポイントとを加算する加算器と、その加算器出力をタ
イミング同期して次テスト周期の開始エッジとするレジ
スタとから構成してもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】上記目的を達成するために、本発
明の半導体試験装置は、例えば図5の構成にによるWF
M11とタイミング発生器3との間に、この発明の仮想
タイミング発生器を挿入した構成となっている。仮想タ
イミング発生器(Virtual Timing Generator)とは、ユ
ーザのパターン設定は従来通りとし、パターンエッジ信
号が例えば、セット信号“1”とセット信号“1”ある
いはリセット信号“0”とリセット信号“0”とが連続
して続く場合には、後続するパターンエッジ信号を消却
してタイミング発生器3には与えず、真に変化するパタ
ーンエッジ信号のみをWFM11からタイミング発生器
3に伝送する機能を有するものである。
【0041】この仮想タイミング発生器を挿入すること
により、タイミング発生器3からは次々と真に変化する
信号のみを順番に発生させることができるので、波形整
形器4においても、正しく目的とする、基準クロックの
倍速度まで充分に動作を行うことができる。このように
構成することにより、図7(C)に示した従来技術にお
けるような、基準クロック周期より小さな間隔の信号
(セット信号またはリセット信号)同一信号経路に生じ
るという状況をさけることができる。したがって、ピン
・マルチプレクスモードを用いて、高速なテストパター
ンの発生が、誤動作なく実施できる。
【0042】図4や図5の場合と同様に、テストパター
ンを発生させるために、一般にそのテストパターンを発
生させるデータとして、波形データ(フォーマット・コ
ントロール・データ)とその波形におけるエッジのタイ
ミングデータ(タイミング・セット・データ)とが用い
られる。タイミングデータは試験の開始に先だって、タ
イミング発生器3に転送され格納される。波形データ
は、試験の実行中にタイミング発生器3に供給される。
本発明の説明において、波形データはエッジデータと称
することもある。
【0043】仮想タイミング発生器19の構成について
説明する。仮想タイミング発生器は、(A)1テスト周
期中にWFM11から伝送される複数のパターンエッジ
信号(エッジデータ)が、連続する同一パターンエッジ
信号か、異なる真に変化するパターンエッジ信号(以
後、「ENA(ENABLE)信号」という)かを検出するエ
ッジ検出手段(Edge Detector)と、(B)ENA信号
を真に変化するパターンエッジ信号(エッジデータ)の
みの仮想タイミング信号に変換するENA−VT(ENAB
LE-VIRTUAL)変換手段と、(C)次のテスト周期のエッ
ジ・ポイントを指定するエッジ・ポインタ(EdgePointe
r:以後、「EDGE・PTR」という)と、(D)上
記EDGE・PTRからの出力信号に基づいて、上記E
NA−VT変換手段からの出力を選択するVT選択手段
と、(E)上記VT選択手段により選択された出力に示
されたエッジ番号に基づいて、そのエッジ番号に該当す
るエッジの属性(セットかリセット)を選択する選択手
段と、で構成することができる。
【0044】エッジ検出手段20は、WFMから送られ
る直前のエッジデータと、現エッジデータとを比較する
ための一致回路で構成することができる。直前(Previo
us)のセット信号PSとリセット信号PRとを、現在
( Current)のセット信号Sとリセット信号Rと比較し
て、一致か不一致かにより、ENA(イネーブル)信号
を決めている。
【0045】すなわち、直前のセット信号PSが”1”
であり、現在のセット信号Sも”1”である場合には、
真に変化するパターンエッジデータではないので、EN
A信号を”0”に設定している。同様に、直前のリセッ
ト信号PRが”1”であり、現在のリセット信号Rも”
1”である場合には、真に変化するパターンエッジ信号
ではないので、ENA信号を”0”に設定している。こ
のENA信号の様子を、表2に真理値表で示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2において、PSとPRとSとRとの各
エッジデータを入力して、ENA信号を送出する。数式
で表現すると、ENA=S×^PS+R×^PR とな
る。ここで、^PSはPSの否定を、^PRはPRの否
定を意味する。
【0048】表2において、SとRの同時“1”は禁止
規定、つまりユーザは設定していけないこととする。従
って、このときのENA信号は、無意味信号を意味する
“X”と記述する。ENA信号は、各チャンネル毎に送
出され、例えば、図1では、T1Oからは出力信号EN
A0が、T3OからはENA1が、T1EからはENA
2が、T3EからはENA3が、それぞれ送出される。
【0049】次に、ENA−VT変換手段20では、各
エッジ検出手段からENA信号を受け、対応するエッジ
番号を付与していく。エッジ検出手段から複数の(EN
A0、ENA1、ENA2、ENA3)ENA信号”
1”を受けた場合には、各エッジ検出手段に対応したエ
ッジ番号(0、1、2、3)を、4種の出力端(VT
1、VT2、VT3、VT4)に、順次出力する。
【0050】この場合、上記のエッジ検出手段20から
のENA信号”1”は、真に変化するパターンエッジ信
号にのみ付与されているので、出力端(VT1、VT
2、VT3、VT4)には、連続したエッジ信号(エッ
ジデータ)を仮想消去して真に必要なエッジ番号のみが
出力されている。なお、VTとはカレント(現)サイク
ルの仮想的なタイミングを意味する。ENA−VT変換
手段はゲート回路で構成することができる。ENAーV
T変換の真理値表を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】表3で示すように、ENAーVT変換手段
25では、出力する複数のVT信号に、それぞれENA
信号の真に変化するエッジ番号を順番に割り当ててい
る。例えば、ENA0〜ENA3の“1”出力が、1、
1、0、1、であるとすると、VT1〜VT4には、
0、1、3、無、のように、ENA信号の番号(エッジ
番号)が割り当てられる。
【0053】ENA−CNT(ENABLE-COUNT )変換手段
26は、エッジ検出手段から送出されたエッジENA信
号の中で、真に必要なエッジの数を計数する。つまり、
表3のEDGCNTに示すように、ENA−CNT変換
手段は真に必要なエッジ、つまり、ENA0〜ENA3
の“1”出力の数を計数して示している。
【0054】次テスト周期のエッジポイントを指定する
EDGE・PTR27は、上記のENA−CNT変換手
段と加算器とレジスタとで構成することができる。加算
器をレジスタにより、アキュミュレータを形成してい
る。図1に示すように、EDGE・PTR27は、前回
の計数値と現テスト周期での計数値とを加算器で加算
し、対応する次回のVTnを規定する。
【0055】VT選択手段30は、EDGE・PTR2
7からの出力信号、すなわちエッジ・ポイント指定信号
に従って、上記のVT1〜VT4の信号を、それぞれの
VT選択器でもって対応するVTnを選択して、タイミ
ング発生器3に伝送する。タイミング発生器3には、予
めユーザ設定パターン信号のタイミング値を伝送してお
き、VT選択手段からの指定されたエッジ番号に従って
対応するタイミング発生を行う。
【0056】このEDGE・PTRとタイミングセット
データ及びフォーマットコントロールデータ(エッジデ
ータ)との関連を真理値表で表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】表4に示すように、EDGE・PTRから
のエッジ・ポイントが0のときには、実働エッジは、V
T1、VT2、VT3、VT4、の順番で稼動させるよ
うにする。同様に、エッジポイントが1のときには、実
働エッジは、VT4、VT1、VT2、VT3の順番
で、エッジポイントが2のときには、実働エッジは、V
T3、VT4、VT1、VT2、の順番で、エッジポイ
ントが3のときには、実働エッジは、VT2、VT3、
VT4、VT1、の順番で稼動させるようにする。
【0059】以上のような本発明の構成をまとめると、
第1の態様は基本的なものであり、その構成は次によ
る。ピン・マルチプレクスモードを用いてDUTをテス
トする半導体試験装置であって、ユーザが設定した1テ
スト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メ
モリから受け、同一パターンエッジ信号が連続するとき
に後続するパターンエッジ信号を消去し、異なるパター
ンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ信号のみを
タイミング発生器に伝送し、タイミング発生器は真に変
化するパターンエッジ信号を順番に発生させて波形整形
器に伝送するようにした仮想タイミング発生器を、波形
メモリとタイミング発生器の間に設けた半導体試験装置
である。
【0060】第2の態様は、仮想タイミング発生器の構
成をより具体化したものである。つまり、ピン・マルチ
プレクスモードを用いてDUTをテストする半導体試験
装置であって、ユーザが設定した1テスト周期中での複
数のユーザ設定パターン信号を波形メモリから受け、同
一のパターンエッジ信号が連続する場合の後続するパタ
ーンエッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエ
ッジ(ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ
検出手段と、エッジ検出手段から複数のENA信号を受
け、真に変化するENA信号のみを仮想タイミングVT
として出力するENA−VT変換手段と、エッジ検出手
段から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信
号のみを処理して、次テスト周期でどのENA信号から
発生させるかのエッジポイントを出力するEDGE・P
TRと、EDGE・PTRからのエッジ・ポイント信号
に従って、ENA−VT変換手段が出力する真に変化す
るVT信号を、タイミング発生器に割り当てるVT選択
手段と、を有する半導体試験装置である。
【0061】第3の態様は、上記のEDGE・PTRを
より具体化したものである。つまり、EDGE・PTR
は、エッジ検出手段20からの複数のENA信号を受け
て、その内の真に変化するENA信号を計数するENA
−CNT変換手段26と、その計数値と現テスト周期の
エッジ・ポイントとを加算する加算器と、その加算器出
力をタイミング同期して次テスト周期の開始エッジとす
るレジスタとから構成した半導体試験装置である。
【0062】次に、実施例の動作を図面を参照して説明
する。図1に本発明の一実施例の構成図を、図2に本発
明のピン・マルチプレクス・モードによる高速動作の波
形説明図を、図3に図1の構成の動作についてのタイミ
ングチャートを示す。これらにおいて、図4、図5と同
一部分には同一符号を付している。この実施例において
は、説明の便宜上、二つのテスタピン間のデータや信号
をマルチプレクスする場合を示している。
【0063】図1の構成による本発明の動作を説明する
ために、先ず条件として、図2の場合で説明する。図2
(A)のRATE(テスト周期)には、ユーザ設定パタ
ーン信号のフォーマットコントロールデータ(FCDA
TA)としてT1OR、T3OS、T1ES、とT3E
R、のパターンエッジ(エッジデータ)がある。その内
容は図2(B)の出力波形に示すものとする。図5や図
7の場合と同様に、符号SおよびRは、それぞれセット
およびリセットを意味し、符号OおよびEは、それぞれ
奇数テスタピンおよび偶数テスタピンを意味する。
【0064】ここで、図示していないが、仮に図2
(B)の第2テスト周期の開始直後に、エッジが立ち上
がるためのT1OSのエッジデータがあるものとする。
その場合には、図7(C)のテストパターン波形と同じ
ような状況となる。すなわちT3OSとT1OSの各エ
ッジは、奇数テスタピンにおいて2つのセット信号によ
り形成される必要があるが、その間の時間が基準クロッ
クより小さい場合には、図7(C)に関して記載したよ
うな問題が生じる。
【0065】本発明では、エッジを形成するためのセッ
ト信号あるいはリセット信号を、他方のテスタピンに割
り当て変更することにより、上記の問題を解決するもの
である。例えば上記の場合で想定した、図2(B)の第
2テスト周期の開始直後の、エッジデータT1OT3E
RSを、偶数テスタピンに変更するのである。図2
(B)において、エッジデータ2T1Eは、T3OSと
同一のパターンエッジ“1”を示しているが、これが無
意味なエッジであることは明らかである。本発明では、
このT1ESのパターンエッジを不要として、これをT
3ERの位置にシフトし、T3ERをさらにT3ERに
シフトして、かつセットエッジに変更する。これによ
り、基準クロックより狭い間隔の2つの信号の一方が、
異なるテスタピンで扱われるようにその割り当てが変更
されるので、従来技術における問題を解決することがで
きる。
【0066】このような動作を行うのが、仮想タイミン
グ発生器19である。図1にこの発明の一実施例の構成
図を、図3に図1のタイミングチャートを示す。図3
(A)の不具合事例は、ユーザ設定パターンが図2のよ
うになされていると、T3OとT1Oとが同一経路を通
り、その間隔が REFCLK 以下であるから測定できない状
況を示しており、上記で想定した図2(B)の問題と同
じである。
【0067】そこで図2に示す同一エッジのT3Eを、
仮想タイミング発生器19でその位置から消去し、かつ
ずらして、T3Eの時間位置のエッジを、図3(B)の
ようにt1Eのエッジとするようにする。よって、従来
のT1Oの位置にt3Eのエッジが発生するようにする
ので、ユーザ設定パターンにおいて問題を生じるエッジ
が、他方のテスタピンに振り分けられる。したがって、
同一テスタピンの同一信号経路で、2つの信号(セット
あるいはリセット)が、基準クロックより狭い間隔で連
続する状況を避けることができる。ここで、TXXはユ
ーザ設定エッジを、tXXは実働エッジを示すことにす
る。
【0068】そのために、図1に示すように、波形メモ
リ(WFM)11とタイミング発生器3の間に仮想タイ
ミング発生器19を挿入する。仮想タイミング発生器1
9は、エッジ検出手段20と、ENA−VT変換手段2
5と、EDGE・PTR27と、VT選択手段30とか
ら成る。図1では更にユーザ設定パターンをタイミング
発生器3のタイミングメモリに設定するための選択手段
35を設けているが、選択手段35は仮想タイミング発
生器19の外に設けてもよい。
【0069】図1において、仮想タイミング発生器19
を駆動させる為に、先ず、1テスト周期RATE内に、
ユーザが設定するエッジの順番を決めることとする。こ
の明細書では、波形フォマッタの奇数(O)ピン対応の
T1O及びT3Oと、偶数(E)ピン対応のT1EとT
3Eと用いることとして、その順番をT1O、T3O、
T1E、T3Eと表現している。したがって、時間の大
小関係は、T10<T30<T1E<T3Eとなる。
【0070】WFM11には、テストプログラムによ
り、奇数テスタピン(O)のパターンA、B、C、…
と、偶数テスタピン(E)のパターンA、B、C、…が
印加され、格納されている。そして、それぞれのセット
(S)信号及びリセット(R)信号、を形成するための
エッジデータ(信号)、すなわち、T1OSやT1OR
信号、T3OSやT3OR信号、T1ESやT1ER信
号、T3ESやT3ER信号を送出する。例えば、T1
OSはグループT1Oのセット(S)信号を示す。
【0071】WFM11から出力されたS(セット)信
号及びR(リセット)信号は、エッジ検出手段20でそ
れぞれ直前の信号と比較されて同一か異なるかを判断
し、異なっている真に必要なエッジ信号であると、EN
A(ENABLE)信号を出力する。例えば、T1E信号は直
前信号のT3Oと比較されて異なった信号であると、真
のエッジとしてENA信号“1”を送出する。同一信号
の場合にはENA信号“0”を出力する。つまり表2に
示す真理値表の条件で動作し、図3の波形例では、図3
(E)の通りとなる。フリップフロップ22は、前テス
ト周期の最後のデータを一時記憶してタイミングをとっ
ている。
【0072】エッジ検出手段20が発生するENA信号
を受けて、ENA−VT変換手段25は、前述したエッ
ジの時間の大小関係から、T1Oを“0”に、T3Oを
“1”に、T1Eを“2”に、T3Eを“3”にと、そ
れぞれにエッジ番号を割り振る。つまりエッジが真に変
化する必要なエッジであるときに、VTに割り当ててい
る。VTとはカレントサイクル中の仮想的なタイミング
を現している。つまり、無変化のエッジは削除して、変
化する必要エッジの順番にそのエッジ番号をVTに割り
当てるようにしている。パターンの状況に応じて、その
値は図3(F)に示している通りであり、真理値表の表
3のように動作する。
【0073】図3(E)に示すENA信号は、EDGE
・PTR27にも送られる。EDGE・PTR27のE
NA−CNT変換手段26は、真に変化する必要なエッ
ジ“1”の数を計数する。その値は図3(C)に示す通
りとなり、表3の真理値表EDGECNTのように動作
する。ENA−CNT変換手段26の出力データは、現
エッジ・ポイントのレジスタの値と加算器で加算され
て、次テスト周期のエッジ・ポイントとしてレジスタに
記憶される。その値は、図3(D)に示すようなEDG
E・ PTRの値である。この例ではテスト周期の1周
期目は“0”である。2周期目は“0”と“3”とを加
算して“3”である。3周期目は“3”と“3”とを加
算して“6”であるが、加算器は4進数の加算器である
ので“2”となる。以下、同様である。
【0074】VT選択手段30は、EDGE・PTR2
7からのエッジ・ポイントに基づき、それぞれのマルチ
プレクサで対応するVT信号をタイミング発生器3に割
り付ける。1周期目は、EDGE・PTR=0であるの
で、図3(G)に示すように、t10=0(T1O)、
t3O=1(T3O)、t1E=3(T3E)となり、
2周期目以降も、図3(G)のタイミング・セットデー
タのように動作する。
【0075】タイミング発生器3には、別の経路で選択
手段35を通して、T1O〜T3E4通りのタイミング
・データを入れておき、指定されたエッジ番号に対応し
たタイミング発生ができるようにしておく。すなわちこ
の選択手段35を通じて、セットあるいはリセットの変
更が行われる。この選択手段35には、選択手段30の
出力で示された、エッジ番号データが選択信号として与
えられる。したがって、そのエッジ番号で指定されたエ
ッジの属性(セットあるいはリセット)が、選択手段3
5の出力により規定される。
【0076】そして、割り当てられたエッジ番号に従っ
て、タイミング発生器3はそのタイミング発生を行う。
なお、図3(H)に示すようにフォーマット・コントロ
ールデータ(FCDATA)も、同様にエッジ番号と同
じところに割り当てられる。
【0077】
【発明の効果】図3(I)、(J)、(K)を用いて、
この発明の動作をまてめてみる。ユーザ設定パターンは
図3(I)に示すように従来通りでよい。ユーザ設定パ
ターンの波形は、図3(J)とする。すると、1周期目
のT1Eでは波形は変化しない無意味なエッジデータで
あるので、仮想タイミング発生器19ではこれを消去
し、仮想タイミングt1Eを1つずらして、ユーザ設定
のT3Eに位置に設定する。
【0078】従って、2周期目のユーザ設定のT1Oの
位置に仮想タイミングのt3Eが位置するようになる。
よって、従来のピン・マルチプレクスモードでは1周期
目のT3Oと2周期目のT1Oとが同一経路を通り、1
REFCLK 以下であるために発生不可能であったが、本発
明による仮想タイミング発生器19を挿入することによ
って、問題を生じるエッジを別経路(他方のテスタピ
ン)に割り振ることができるので、基準クロック周期よ
りも狭い間隔でセットエッジやリセットエッジを発生す
ることが可能となった。
【0079】この明細書では、ピン・マルチプレクスモ
ードとして、1テスト周期中に2つのデータを用いるよ
うに説明してきたが、これに関わらず3つ以上のデータ
を用いる半導体試験装置にも適用できる。本発明はパー
ピン・テスタに用いるとその効果は顕著であるが、それ
に限るものではなく、従来のシェアド・テスタにおいて
も、ピン・マルチプレクスモードのよな高速動作を行う
場合に、有意義な効果を得ることができる。
【0080】以上詳細に説明したように、この発明はピ
ン・マルチプレクスモードを用いたパーピン・テスタ
で、基準クロックの倍速度まで充分に動作を可能とさ
せ、益々発展する半導体LSIのテストに寄与できるよ
うになった。この発明は、実用に際して技術的に経済的
にその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】本発明による倍速測定動作を示す波形説明図で
ある。
【図3】図1の本発明の構成における動作タイミングチ
ャートである。
【図4】半導体試験装置の基本的な概略構成図である。
【図5】本発明に関わる従来のパーピン・テスタでのテ
ストパターン生成部分の構成例図である。
【図6】図5の従来構成のタイミングチャートである。
【図7】図5の従来構成における問題点を説明するため
の波形図である。
【符号の説明】 1 テストプロセッサ 2 パターン発生器 3 タイミング発生器 4 波形整形器 5 ドライバ 6 コンパレータ 7 パターン比較器 8 フェイルメモリ 9 DUT(被試験デバイス) 11 波形メモリ(WFM) 12 リアルタイムセレクタ(マルチプレクサ) 13 RSフリップフロップ 14 粗アジャスタ 15 ゲート回路 16 レジスタ 17 加算器 18 アナログ可変遅延回路 19 仮想タイミング発生器 20 エッジ検出手段 21 ENA信号生成回路 22 フリップフロップ 25 ENA−VT変換手段 26 ENA−CNT変換手段 27 EDGE・PTR(エッジ・ポインタ) 30 VT選択手段 35 選択手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月24日(1999.6.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピン・マルチプレクスモードを用いてD
    UT(9)への試験波形を発生する半導体試験装置にお
    いて、 ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定
    パターン信号を波形メモリ(11)から受け、同一パタ
    ーンエッジ信号が連続するときに後続するパターンエッ
    ジ信号を消去し、異なるパターンエッジ信号の真に変化
    するパターンエッジ信号のみをタイミング発生器(3)
    に伝送し、タイミング発生器(3)は真に変化するパタ
    ーンエッジ信号を順番に発生させて波形整形器(4)に
    伝送するようにした仮想タイミング発生器(19)を、
    波形メモリ(11)とタイミング発生器(3)の間に設
    けたことを特徴とする半導体試験装置。
  2. 【請求項2】 ピン・マルチプレクスモードを用いてD
    UT(9)への試験波形を発生する半導体試験装置にお
    いて、 ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定
    パターン信号を波形メモリ(11)から受け、同一のパ
    ターンエッジ信号が連続する場合の後続するパターンエ
    ッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエッジ
    (ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ検出
    手段(20)と、 エッジ検出手段(20)から複数のENA信号を受け、
    真に変化するENA信号のみを仮想タイミング(VT)
    として出力するENA−VT変換手段(25)と、 エッジ検出手段(20)から複数のENA信号を受け、
    真に変化するENA信号のみを処理して、次テスト周期
    でどのENA信号を対応させて発生させるかのエッジポ
    イントを出力するEDGE・PTR(27)と、 EDGE・PTR(27)からのエッジ・ポイント信号
    に従って、ENA−VT変換手段(25)が出力する真
    に変化するVT信号をタイミング発生器(3)に割り当
    てるVT選択手段(30)と、 を具備することを特徴とする半導体試験装置。
  3. 【請求項3】 EDGE・PTR(27)は、 エッジ検出手段(20)からの複数のENA信号を受け
    て、その内の真に変化するENA信号を計数するENA
    −CNT変換手段(26)と、 その計数値と現テスト周期のエッジ・ポイントとを加算
    する加算器と、 その加算器出力をタイミング同期して次テスト周期の開
    始エッジとするレジスタと、 から成ることを特徴とする請求項2記載の半導体試験装
    置。
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