JP2000038805A - Frp筋の定着法 - Google Patents
Frp筋の定着法Info
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- JP2000038805A JP2000038805A JP20634098A JP20634098A JP2000038805A JP 2000038805 A JP2000038805 A JP 2000038805A JP 20634098 A JP20634098 A JP 20634098A JP 20634098 A JP20634098 A JP 20634098A JP 2000038805 A JP2000038805 A JP 2000038805A
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- Japan
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- frp
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- streaks
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Abstract
(57)【要約】
【課題】緊張時の定着不良を解消し、かつFRP筋の材
料強度を最大限に発現するとともに、FRP筋の定着作
業を安定しておこなうことが可能なFRP筋の定着法を
提供する。 【解決手段】FRP筋を一対の楔部材を包含する定着具
で挟み込んで把持しながら該FRP筋に緊張力を導入し
て定着する定着法において、前記FRP筋の把持部の外
周面を補強部材で包み込んで固定することを特徴とする
FRP筋の定着法。
料強度を最大限に発現するとともに、FRP筋の定着作
業を安定しておこなうことが可能なFRP筋の定着法を
提供する。 【解決手段】FRP筋を一対の楔部材を包含する定着具
で挟み込んで把持しながら該FRP筋に緊張力を導入し
て定着する定着法において、前記FRP筋の把持部の外
周面を補強部材で包み込んで固定することを特徴とする
FRP筋の定着法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレテンション方
式に用いられるFRP筋の定着法に関する。
式に用いられるFRP筋の定着法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリートに用いる緊
張材として、従来は、PC鋼材が用いられていた。最
近、平板状のFRP筋が軽量で作業性がよく、また塩分
による被害を回避できることから湾岸部でのPC橋など
に除々に採用されつつある。
張材として、従来は、PC鋼材が用いられていた。最
近、平板状のFRP筋が軽量で作業性がよく、また塩分
による被害を回避できることから湾岸部でのPC橋など
に除々に採用されつつある。
【0003】FRP筋に用いられる補強繊維としては、
炭素繊維、アラミド繊維が主に用いられる。このような
FRP筋に緊張力を導入する場合に、一般には、一対の
楔部材を包含した定着具を用い、該定着具の一対の楔間
にFRP筋を挟み込んで把持した後に該定着具に引張力
を与えることによって、FRP筋に緊張力を導入する方
法が採用されている。
炭素繊維、アラミド繊維が主に用いられる。このような
FRP筋に緊張力を導入する場合に、一般には、一対の
楔部材を包含した定着具を用い、該定着具の一対の楔間
にFRP筋を挟み込んで把持した後に該定着具に引張力
を与えることによって、FRP筋に緊張力を導入する方
法が採用されている。
【0004】しかしながら、上述の方法でFRP筋に緊
張力を導入した場合に、緊張力が大きくなるにつれて定
着具の楔部材でFRP筋の締め付け力が増大するため
に、把持部でFRP筋が圧壊して楔部から抜け出たり、
あるいは楔先端部のFRP筋に応力集中が発生して破断
が生じたりして、安定した緊張力を付与することが困難
であった。
張力を導入した場合に、緊張力が大きくなるにつれて定
着具の楔部材でFRP筋の締め付け力が増大するため
に、把持部でFRP筋が圧壊して楔部から抜け出たり、
あるいは楔先端部のFRP筋に応力集中が発生して破断
が生じたりして、安定した緊張力を付与することが困難
であった。
【0005】また、FRP筋の補強繊維が炭素繊維であ
る時は、そのFRP表面が楔材に噛み込み難く、滑り出
すという問題が生じた。
る時は、そのFRP表面が楔材に噛み込み難く、滑り出
すという問題が生じた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな事情に着目してなされたものであって、その目的
は、緊張時の定着不良を解消し、かつFRP筋の材料強
度を最大限に発現するとともに、FRP筋の定着作業を
安定しておこなうことが可能なFRP筋の定着法を提供
することにある。
うな事情に着目してなされたものであって、その目的
は、緊張時の定着不良を解消し、かつFRP筋の材料強
度を最大限に発現するとともに、FRP筋の定着作業を
安定しておこなうことが可能なFRP筋の定着法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のFRP筋の定着法は、FRP筋を一対の楔部
材を包含する定着具で挟み込んで把持しながらFRP筋
に緊張力を導入して定着する際に、FRP筋の把持部の
外周面を補強部材で包み込むように固定することを特徴
とするものである。
に本発明のFRP筋の定着法は、FRP筋を一対の楔部
材を包含する定着具で挟み込んで把持しながらFRP筋
に緊張力を導入して定着する際に、FRP筋の把持部の
外周面を補強部材で包み込むように固定することを特徴
とするものである。
【0008】また、FRP筋の把持部の補強部材は、F
RP部材あるいはアルミニューム合金部材で形成されて
いることが好ましい。
RP部材あるいはアルミニューム合金部材で形成されて
いることが好ましい。
【0009】また、前記補強部材の断面形状としては、
2ケの略コ字状または略L字状のFRP部材で形成され
ていることが好ましい。
2ケの略コ字状または略L字状のFRP部材で形成され
ていることが好ましい。
【0010】また別の方法としては、FRP筋の把持部
の外周面を未含浸の補強繊維で被覆した後、前記FRP
筋と前記補強繊維を樹脂で一体硬化することを特徴とす
るものである。
の外周面を未含浸の補強繊維で被覆した後、前記FRP
筋と前記補強繊維を樹脂で一体硬化することを特徴とす
るものである。
【0011】本発明の手段を施したFRP筋は、上述の
楔部材を包含した定着具で挟んでFRP筋に緊張力を導
入した時に、楔部の締め付け力によるFRP筋の圧壊を
防ぐとともに、楔部材からの抜けだしがなくなり、ま
た、楔先端部での応力集中を緩和するためにFRP筋の
材料強度を十分に発現できることから、FRP筋の定着
作業を安定して行うことができる。また、FRP筋の補
強繊維が炭素繊維のときは、楔にかみこみ難く滑り出す
ことが生じたが、上述の手段を施すことによりこのよう
な滑り出しを防止できるようになった。
楔部材を包含した定着具で挟んでFRP筋に緊張力を導
入した時に、楔部の締め付け力によるFRP筋の圧壊を
防ぐとともに、楔部材からの抜けだしがなくなり、ま
た、楔先端部での応力集中を緩和するためにFRP筋の
材料強度を十分に発現できることから、FRP筋の定着
作業を安定して行うことができる。また、FRP筋の補
強繊維が炭素繊維のときは、楔にかみこみ難く滑り出す
ことが生じたが、上述の手段を施すことによりこのよう
な滑り出しを防止できるようになった。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るFRP筋の定
着法の実施の形態について添付図を参照して説明する。
着法の実施の形態について添付図を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明に係るFRP筋の把持部の
定着状態の一例を示す断面図であり、外箱1と楔部2、
2′とFRP筋3と把持部の補強部材4、4′からな
り、定着時の緊張力によって楔部2、2′が外箱1の内
壁にそって滑動し、緊張時にFRP筋を把持する構造で
ある。
定着状態の一例を示す断面図であり、外箱1と楔部2、
2′とFRP筋3と把持部の補強部材4、4′からな
り、定着時の緊張力によって楔部2、2′が外箱1の内
壁にそって滑動し、緊張時にFRP筋を把持する構造で
ある。
【0014】ここで、定着時にFRP筋に導入する緊張
力は、通常はそのFRP筋の破断耐力の50%〜90%
の範囲内に納めることが好ましい。
力は、通常はそのFRP筋の破断耐力の50%〜90%
の範囲内に納めることが好ましい。
【0015】その理由は、FRP筋がプレストレストコ
ンクリートの緊張材として用いられることから、緊張力
が50%より小さいとコンクリートに対するプレストレ
ス効果(コンクリートに作用する圧縮力)が小さく、コ
ンクリート構造体としてその効果が発揮されにくい。
ンクリートの緊張材として用いられることから、緊張力
が50%より小さいとコンクリートに対するプレストレ
ス効果(コンクリートに作用する圧縮力)が小さく、コ
ンクリート構造体としてその効果が発揮されにくい。
【0016】また、緊張力が90%より大きくなると、
FRP筋の材料特性のバラツキなどを考えると緊張時に
破断する懸念が予想されるからである。
FRP筋の材料特性のバラツキなどを考えると緊張時に
破断する懸念が予想されるからである。
【0017】図2、図3は、本発明に係るFRP筋の把
持部の補強方法の一例を示す斜視図である。図2、図3
で示すように、本実施形態のFRP筋3は、補強部材
4、4′と該FRP筋3と該補強部材4、4′とを固定
するための接着剤5で構成されている。前記FRP筋に
は、すべての繊維強化プラスチック材が含まれるが、よ
り具体的には強化繊維として、炭素繊維、アラミド繊
維、ガラス繊維、シリコンカーバイド繊維などが、また
樹脂としてはエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが含まれる。
持部の補強方法の一例を示す斜視図である。図2、図3
で示すように、本実施形態のFRP筋3は、補強部材
4、4′と該FRP筋3と該補強部材4、4′とを固定
するための接着剤5で構成されている。前記FRP筋に
は、すべての繊維強化プラスチック材が含まれるが、よ
り具体的には強化繊維として、炭素繊維、アラミド繊
維、ガラス繊維、シリコンカーバイド繊維などが、また
樹脂としてはエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが含まれる。
【0018】補強部材4、4′は、その断面形状が図
2、図3に示すように、略コ字状または、略L字状を有
しており、別にプレス成形などで加熱成形したものであ
り、該FRP筋3の両面に貼り付けた時に該FRP筋を
包み込む形状をしている。
2、図3に示すように、略コ字状または、略L字状を有
しており、別にプレス成形などで加熱成形したものであ
り、該FRP筋3の両面に貼り付けた時に該FRP筋を
包み込む形状をしている。
【0019】前記補強部材4、4′に用いられる強化繊
維は、FRP筋と同種類でもよいが、炭素繊維は緊張時
の楔部材への噛み込みが悪いために、ガラス繊維やアラ
ミド繊維が好ましい。もちろんポリエステル繊維やポリ
アミド繊維のような熱可塑性繊維であっもよい。
維は、FRP筋と同種類でもよいが、炭素繊維は緊張時
の楔部材への噛み込みが悪いために、ガラス繊維やアラ
ミド繊維が好ましい。もちろんポリエステル繊維やポリ
アミド繊維のような熱可塑性繊維であっもよい。
【0020】また、樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニ
ルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましい。
ルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましい。
【0021】前記補強部材4、4′の断面のリブ部の高
さは、FRP筋の厚さと同等であれば該FRP筋と補強
部材の接着時に十分な接着圧が付与されず緊張時に低荷
重でその接着面で破損する恐れがあり、また低すぎると
緊張時に生じる圧着力でFRP筋が圧壊する恐れがある
ことからFRP筋の厚さの1/2よりもわずかに小さい
ものが好ましい。
さは、FRP筋の厚さと同等であれば該FRP筋と補強
部材の接着時に十分な接着圧が付与されず緊張時に低荷
重でその接着面で破損する恐れがあり、また低すぎると
緊張時に生じる圧着力でFRP筋が圧壊する恐れがある
ことからFRP筋の厚さの1/2よりもわずかに小さい
ものが好ましい。
【0022】すなわち、たとえば略コ字状の補強部材を
使用する場合には、FRP筋と該補強部材を接着した時
に双方のリブ部の隙間7が0.2〜0.5mm程度が好
ましい。また、同様にFRP筋の側端部と補強部材のリ
ブ部の隙間8も圧壊による拡幅を防ぐために0.5mm
以下が好ましい。
使用する場合には、FRP筋と該補強部材を接着した時
に双方のリブ部の隙間7が0.2〜0.5mm程度が好
ましい。また、同様にFRP筋の側端部と補強部材のリ
ブ部の隙間8も圧壊による拡幅を防ぐために0.5mm
以下が好ましい。
【0023】さらに上記補強部材4、4′としては、上
述の強化繊維のほかにアルミニューム合金のような金属
部材でもよい。
述の強化繊維のほかにアルミニューム合金のような金属
部材でもよい。
【0024】また、前記FRP筋と補強部材とを固定す
るに際しては、両者の接着面の異物を除去したのち、常
温または加熱硬化型の接着剤を用いて接着することが好
ましい。具体的には、接着剤としては、一般的にはエポ
キシ系のフィルム状接着剤が好ましいが、これ以外の接
着剤を用いてもよく、また機械的に固定してもよい。
るに際しては、両者の接着面の異物を除去したのち、常
温または加熱硬化型の接着剤を用いて接着することが好
ましい。具体的には、接着剤としては、一般的にはエポ
キシ系のフィルム状接着剤が好ましいが、これ以外の接
着剤を用いてもよく、また機械的に固定してもよい。
【0025】図4はFRP筋の把持部の補強方法のさら
に他の一例を示す斜視図である。図4に示すものは、特
にFRP筋の表面形状が凹凸面を有した形状のものに有
効であり、FRP筋3の外周部に未含浸の補強用繊維9
を被覆した後、接着剤または樹脂を含浸/硬化した状態
を示すもので、補強用繊維9には、織物または円筒状の
編組が好ましい。特に、編組がFRP筋へのフィット性
もよく作業性からも有効である。
に他の一例を示す斜視図である。図4に示すものは、特
にFRP筋の表面形状が凹凸面を有した形状のものに有
効であり、FRP筋3の外周部に未含浸の補強用繊維9
を被覆した後、接着剤または樹脂を含浸/硬化した状態
を示すもので、補強用繊維9には、織物または円筒状の
編組が好ましい。特に、編組がFRP筋へのフィット性
もよく作業性からも有効である。
【0026】用いられる補強用繊維9は、上述の補強部
材と同様に、アラミド繊維、ガラス繊維が有効である。
補強方法は、未含浸の補強用繊維でFRP筋の外周部を
被覆した後、接着剤または樹脂を塗布し、さらに面圧1
kgf/cm2 から10kgf/cm2 で加圧しながら
加熱または常温下で一体成形する方法を採用することが
好ましい。
材と同様に、アラミド繊維、ガラス繊維が有効である。
補強方法は、未含浸の補強用繊維でFRP筋の外周部を
被覆した後、接着剤または樹脂を塗布し、さらに面圧1
kgf/cm2 から10kgf/cm2 で加圧しながら
加熱または常温下で一体成形する方法を採用することが
好ましい。
【0027】用いる接着剤または樹脂としては、一般的
にはエポキシ系が好ましい。さらにこのような作業を屋
外で実施するような場合は、加熱設備や硬化時間の点か
ら常温速硬化型のものや紫外線硬化型のものが有効であ
る。
にはエポキシ系が好ましい。さらにこのような作業を屋
外で実施するような場合は、加熱設備や硬化時間の点か
ら常温速硬化型のものや紫外線硬化型のものが有効であ
る。
【0028】以上説明したように、本発明に係るFRP
筋は、FRP筋の定着部が好ましくは全周にわたって被
覆補強されたことにより、FRP筋に緊張力を導入した
ときに把持部での圧壊を防止するとともに、楔部材で直
接にFRP筋を把持しないことから、その材料強度を有
効に発現することが可能となり、定着不良をなくすこと
ができる。
筋は、FRP筋の定着部が好ましくは全周にわたって被
覆補強されたことにより、FRP筋に緊張力を導入した
ときに把持部での圧壊を防止するとともに、楔部材で直
接にFRP筋を把持しないことから、その材料強度を有
効に発現することが可能となり、定着不良をなくすこと
ができる。
【0029】
【実施例】(実施例1、比較例1)表面に凹凸面をもっ
た幅20mm、厚さ4.5mm、長さ2.5mの偏平状
の一方向炭素繊維からなるFRP筋の把持部に未含浸の
ガラス繊維(目付45g/m)からなる編組2層を被覆
した後、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製)を塗布
し、外周面を離型フイルムで包み込んだ状態で面圧約2
kg/cm2 の条件で常温下で4時間放置して端部補強
を実施した。
た幅20mm、厚さ4.5mm、長さ2.5mの偏平状
の一方向炭素繊維からなるFRP筋の把持部に未含浸の
ガラス繊維(目付45g/m)からなる編組2層を被覆
した後、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製)を塗布
し、外周面を離型フイルムで包み込んだ状態で面圧約2
kg/cm2 の条件で常温下で4時間放置して端部補強
を実施した。
【0030】このように把持部を補強したFRP筋(実
施例1)と補強なし(比較例1)のFRP筋について耐
力試験を一対の楔部材を包含する定着具を用いて実施し
た。
施例1)と補強なし(比較例1)のFRP筋について耐
力試験を一対の楔部材を包含する定着具を用いて実施し
た。
【0031】結果は、FRP筋の端部が補強なしのもの
は、試験中に把持部で圧壊により楔部材から滑りによる
抜けが生じたり、楔先端部での材料破断のためにFRP
筋の理論値の60%〜83%で生じたのに対して、端部
を被覆補強したものは、すべて正常破断で理論値に対し
て92%〜96%の発現率あった。さらに破断耐力のバ
ラツキも補強なしのFRP筋に対して被覆補強したもの
は小さかった。
は、試験中に把持部で圧壊により楔部材から滑りによる
抜けが生じたり、楔先端部での材料破断のためにFRP
筋の理論値の60%〜83%で生じたのに対して、端部
を被覆補強したものは、すべて正常破断で理論値に対し
て92%〜96%の発現率あった。さらに破断耐力のバ
ラツキも補強なしのFRP筋に対して被覆補強したもの
は小さかった。
【0032】実施例1にもとずいて補強したFRP筋
と、比較例1の補強なしのFRP筋について耐力試験を
実施した。結果は、表1に示す通りであり、FRP筋の
端部が補強なしのものは、110×103 N(理論値の
60%)で圧壊したり、また108×103 N〜150
×103 N(理論値の60%〜83%)で把持部の先端
部で破断し、その平均破断耐力は133×103 N(理
論値の73%)であった。 これに対して端部を被覆補
強したものは、すべて正常破断で平均破断耐力は172
×103 N(理論値の95%)であった。さらに破断耐
力のバラツキも補強なしのFRP筋に対して被覆補強し
たものは小さかった。
と、比較例1の補強なしのFRP筋について耐力試験を
実施した。結果は、表1に示す通りであり、FRP筋の
端部が補強なしのものは、110×103 N(理論値の
60%)で圧壊したり、また108×103 N〜150
×103 N(理論値の60%〜83%)で把持部の先端
部で破断し、その平均破断耐力は133×103 N(理
論値の73%)であった。 これに対して端部を被覆補
強したものは、すべて正常破断で平均破断耐力は172
×103 N(理論値の95%)であった。さらに破断耐
力のバラツキも補強なしのFRP筋に対して被覆補強し
たものは小さかった。
【0033】(クレーム1の「FRP筋にその破断耐力
の50%〜90%の緊張力を導入して定着する」に対応
する、上記実施例における定着時の緊張力は何%で行っ
た?クレーム1で特定した要件は実施例に具体的に記載
する必要があります)
の50%〜90%の緊張力を導入して定着する」に対応
する、上記実施例における定着時の緊張力は何%で行っ
た?クレーム1で特定した要件は実施例に具体的に記載
する必要があります)
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のFRP筋
の定着法によれば、プレストレストコンクリートに用い
るFRP筋の定着を緊張下で施工するに際し、把持部か
ら抜け出たり、あるいは楔先端部での破断をなくし、安
定した緊張力を付与しながら施工を行うことが可能とな
る。
の定着法によれば、プレストレストコンクリートに用い
るFRP筋の定着を緊張下で施工するに際し、把持部か
ら抜け出たり、あるいは楔先端部での破断をなくし、安
定した緊張力を付与しながら施工を行うことが可能とな
る。
【0035】本発明に係るFRP筋の定着法は、特に土
木あるいは建築用の施工に最適なものである。
木あるいは建築用の施工に最適なものである。
【図1】本発明に係るFRP筋の定着状態の一例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係るFRP筋の把持部の補強方法の一
例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るFRP筋の把持部の補強方法の他
の一例を示す斜視図である。
の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るFRP筋の把持部の補強方法のさ
らに他の一例を示す斜視図である。
らに他の一例を示す斜視図である。
1:外箱 2、2′:楔 3:FRP筋 4、4′:FRP筋の補強部 5:接着剤 6:補強部材 7:リブの隙間 8:リブの隙間 9:補強繊維
Claims (7)
- 【請求項1】FRP筋を一対の楔部材を包含する定着具
で挟み込んで把持しながら該FRP筋に緊張力を導入し
て定着する定着法において、前記FRP筋の把持部の外
周面を補強部材で包み込んで固定することを特徴とする
FRP筋の定着法。 - 【請求項2】前記補強部材がFRP部材で形成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載のFRP筋の定着
法。 - 【請求項3】前記補強部材がアルミニューム合金部材で
形成されていることを特徴とする請求項1に記載のFR
P筋の定着法。 - 【請求項4】前記補強部材が2個の略コ字状の部材を組
み合わせて形成されていることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載のFRP筋の定着法。 - 【請求項5】前記補強部材が2個の略L字状の部材を組
み合わせて形成されていることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載のFRP筋の定着法。 - 【請求項6】前記FRP筋と補強部材が接着剤で接着さ
れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
載のFRP筋の定着法。 - 【請求項7】前記FRP筋の把持部の外周面を、未含浸
の補強繊維で被覆した後、前記FRP筋と上記補強繊維
とを樹脂で一体硬化させて、前記FRP筋の把持部の外
周面を補強部材で包み込んで固定したことを特徴とする
請求項1記載のFRP筋の定着法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20634098A JP2000038805A (ja) | 1998-07-22 | 1998-07-22 | Frp筋の定着法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20634098A JP2000038805A (ja) | 1998-07-22 | 1998-07-22 | Frp筋の定着法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000038805A true JP2000038805A (ja) | 2000-02-08 |
Family
ID=16521689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20634098A Pending JP2000038805A (ja) | 1998-07-22 | 1998-07-22 | Frp筋の定着法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000038805A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002097746A (ja) * | 2000-09-21 | 2002-04-05 | Dps Bridge Works Co Ltd | 定着具付きfrp補強材 |
EP1507051A1 (de) * | 2003-08-13 | 2005-02-16 | Sika Technology AG | Krafteinleitungselement |
CN102635238A (zh) * | 2012-05-03 | 2012-08-15 | 中国十九冶集团有限公司 | 大型煤仓仓壁预应力封锚施工方法及结构 |
CN104153584A (zh) * | 2014-08-22 | 2014-11-19 | 中国铁道科学研究院铁道建筑研究所 | 张拉锚固装置及其使用方法 |
CZ308304B6 (cs) * | 2018-11-02 | 2020-04-29 | ÄŚeskĂ© vysokĂ© uÄŤenĂ technickĂ© v Praze | Přípravek pro spřažení základových konstrukcí staveb |
CZ308302B6 (cs) * | 2018-10-10 | 2020-04-29 | ÄŚeskĂ© vysokĂ© uÄŤenĂ technickĂ© v Praze | Přípravek pro předepnutí a kotvení kompozitních pásů a/nebo lamel ve zdivu |
-
1998
- 1998-07-22 JP JP20634098A patent/JP2000038805A/ja active Pending
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