JP2000038793A - カーテンウォールの止水構造 - Google Patents

カーテンウォールの止水構造

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JP2000038793A
JP2000038793A JP20795398A JP20795398A JP2000038793A JP 2000038793 A JP2000038793 A JP 2000038793A JP 20795398 A JP20795398 A JP 20795398A JP 20795398 A JP20795398 A JP 20795398A JP 2000038793 A JP2000038793 A JP 2000038793A
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bead
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curtain wall
packing material
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JP20795398A
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English (en)
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Yuichi Kubo
祐一 久保
Hironori Kuki
寛典 九鬼
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YKK AP Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 止水処理を容易かつ確実に行え、コストを削
減できること。 【解決手段】 方立10間にパッキン材60を介装して
止水した。従って、湿式のシール材を不要にして止水作
業を容易かつ確実に行えるうえ、それに伴って、ジョイ
ント部材への三面シール防止用のテーピング等を省くこ
とができ、施工コストを削減できる。また、パッキン材
60は上側密着部61および下側密着部62を備えてい
るので、従来の連続したビードを上方の方立10Aに取
り付けられるビード14と下方の方立10Bに取り付け
られるビード14とに分割できる。このため、各ビード
14を予め工場で各方立10に先付けして現場作業をさ
らに簡略化でき、より一層のコスト削減を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーテンウォール
の止水構造に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、高層の建物などの大きな外壁
を、方立や無目およびこれらに支持されるパネルからな
るカーテンウォールで形成することが多い。この際、カ
ーテンウォールの上下端にわたる長い方立を一本の押出
形材で製作することは、押出成形の諸条件や建設現場ま
での輸送上の規制等に照らして困難であり、従って、製
作および輸送可能な所定長さの方立を鉛直方向に複数本
継ぐことで、より長い連続した方立を形成している。そ
して、このような上下の方立は、これらに跨るジョイン
ト部材で連結され、この連結部分(すなわち上下の方立
の対向端面間に形成される目地部分)がほぼ全周にわた
って湿式のシール材の充填等によって止水処理されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、連結部分を従
来の方法で止水処理する場合には、以下のような問題が
生じる。 第1の問題:上下の方立間の止水処理を建設現場での湿
式のシール材の充填によって行うので、作業性が悪く、
品質が安定しない。
【0004】第2の問題:シール材を充填するに先だっ
て、ジョイント部材の露出部分に予め三面シール防止用
のテープを貼る必要があったり、また、ジョイント部材
を下方の方立側に取り付けておくが、その方立とジョイ
ント部材との隙間を予め同様な湿式のシール材によって
埋め、これによって現場シール時の接着面を確保する必
要があるため、作業が増えてコスト高になる。
【0005】第3の問題:方立とパネルの室内側の面と
の間は、上下の方立に跨って取り付けられる乾式のシー
ル材(グレージングビード)で止水処理されるが、上下
の方立間の目地巾分だけビードの取付部分(ポケット)
が途切れることになるから、この部分の止水処理が不確
実となりやすく、水密性が損なわれる可能性がある。
【0006】第4の問題:ビードが上下の方立に跨って
取り付けられる関係で、そのビードを工場で予め方立に
先付けしておくことができない。このため、ビードを建
設現場で取り付ける必要があるが、その作業に手間がか
かり、施工費がアップする。
【0007】本発明の目的は、以上の第1〜第4の問題
点を解決することであり、つまりは、止水処理を容易か
つ確実に行えるとともに、コストを削減できるカーテン
ウォールの止水構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のカーテンウォー
ルの止水構造は、鉛直方向に継がれる複数の方立および
これら上下の方立に跨るように支持されるパネルを含ん
で構成されるカーテンウォールの止水構造であって、上
下の方立間にブロック状のパッキン材を配置するととも
に、このパッキン材に、上方の方立の下端およびこの方
立と面材との間に配置される乾式シール材の下端にそれ
ぞれ密着する上側密着部と、下方の方立の上端およびこ
の方立と面材との間に配置される乾式シール材の上端に
それぞれ密着する下側密着部と、パネルの室内側の面に
密着する前側密着部とを設けることを特徴とする。
【0009】このような本発明によれば、建設現場で上
下の方立間にパッキン材を介装するだけでよく、従来の
湿式のシール材を充填する必要がないから、止水処理が
容易に行われようになるうえ、品質上のばらつきもなく
なる。よって、前記第1の問題が解決される。また、湿
式のシール材の充填が不要なことにより、それに伴うジ
ョイント部材へのテーピングや、ジョイント部材と方立
との隙間を予め同様なシール材で埋めてくといった面倒
な作業が不要になり、コストが削減される。よって前記
第2の問題も解決される。さらに、パッキン材が上下の
方立間に介装されるから、各方立における乾式シール材
の取付部分が途切れても、パッキン材を介して各取付部
分が連続するようになり、この部分の水密性が損なわれ
る心配がない。よって、前記第3の問題が解決される。
そして、パッキン材は上側密着部および下側密着部を備
えているので、上下の方立に跨って取り付けられていた
従来の連続した乾式シール材を、上方の方立に取り付け
られる乾式シール材と下方の方立に取り付けられる別の
乾式シール材とに分割可能になる。このため、各乾式シ
ール材を予め工場で各方立に先付けすることが可能とな
り、現場作業の簡略化が図れる。よって、前記第4の問
題も解決する。以上により、本発明の目的が達成され
る。
【0010】また、本発明のカーテンウォールの止水構
造においては、パッキン材の前側密着部に鉛直方向に沿
って連続したヒレ状部を設け、これによってパネルとの
密着性を向上させてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 〔第1実施形態〕図1は、本実施形態に係る止水構造が
適用されたカーテンウォール1の一部を示す外観図であ
る。図2は、図1におけるII−II線断面図、図3は、II
I−III線断面図である。図4は、前記止水構造を示す分
解斜視図である。
【0012】カーテンウォール1は、建物の床スラブ等
に水平方向に間隔を空けて取り付けられた鉛直な複数の
方立10と、これらの方立10間に配置された無目20
と、方立10および無目20で仕切られた開口部分には
め込まれるパネルとしてのガラス面材30とで概ね構成
されており、複数の方立10がジョイント部材40で鉛
直方向に継がれることでカーテンウォール1の上下端に
わたる長い一連の方立が形成されている。
【0013】方立10は、アルミの押出形材からなり、
この方立10にボルト11で固定される押縁12でガラ
ス面材30の鉛直な辺縁部分が保持されている。また、
そのような押縁12およびボルト11は、押縁12に外
側から係合されるカバー13で覆われている。そして、
方立10の見付け方向の両側には乾式シール材としての
一対のグレージングビード(以下ビードと略す)14が
長手方向に沿って取り付けられ、各ビード14と方立1
0の見付け方向の両側に配置されたガラス面材30の室
内側面とが密着している。さらに、押縁12の見付け方
向の両側にもビード15が同様に設けられ、各ビード1
5とガラス面材30の室外側面とが密着している。
【0014】無目20は、図5に示すように、アルミの
押出形材からなり、この無目20にボルト21で固定さ
れる別の押縁22でガラス面材30の水平な辺縁部分が
保持されている。また、押縁22およびボルト21は、
押縁22の外側から係合されるカバー23で覆われてい
る。そして、無目20の鉛直方向の両側には一対のビー
ド24が長手方向に沿って取り付けられ、各ビード24
と無目20の上下両側に配置されたガラス面材30(図
7では図示略)の室内側面とが密着している。さらに、
押縁22の上下両側にも、図7に示すように、ビード2
5が設けられ、各ビード25とガラス面材30の室外側
面とが密着している。ただし、図7に示すように、押縁
22に設けられたビード25は、開口部分に取り付けら
れた縦軸回転窓50の上縁あるいは下縁に密着すること
もある。
【0015】ガラス面材30は、通常のカーテンウォー
ルに一般的に使用されるものであり、本実施形態のよう
な単板で構成されるものの他、必要に応じて複層ガラス
等を用いることができる。
【0016】以上のカーテンウォール1において、上下
の方立10の連結部分にはガラス面材30が跨るように
して配置されている。また、方立10に取り付けられる
上下の押縁12同士の継ぎ目、およびこれに係合される
上下のカバー13同士の継ぎ目は、上下の方立10の連
結部分に対応しておらず、ずれた位置に設けられるよう
になっている。従って、方立10の連結部分には各部材
の目地が集中せず、水密性が高められている。
【0017】図3に戻って、このような上下の方立10
間の室外側には、方立10の見付け方向の両側からはみ
出るようにしてブロック状のパッキン材60が介装され
ている。このパッキン材60は、合成樹脂等からなるス
ポンジ体であり、弾性を有している。パッキン材60に
は、図2、図4にも示すように、上下の方立10のうち
の上方の方立10Aの下端が密着する上側密着部61
と、下方の方立10Bの上端が密着する下側密着部62
とが設けられている。このことから、上下の方立10A
と方立10Bとの間がパッキン材60によって確実にシ
ールされることになる。
【0018】さらに、パッキン材60には、左右両側
(見付け方向の両側)のガラス面材30の各室内側面が
密着する一対の前側密着部63が設けられており、加え
て、前記上側密着部61には上方の方立10Aに取り付
けられた各ビード14の下端が密着し、下側密着部62
には下方の方立10Bに取り付けられた各ビード14の
上端が密着している。このことから、上下の方立10と
ガラス面材30との間は、上下のビード14およびパッ
キン材60によって鉛直方向に連続してシールされるこ
とになる。
【0019】そして、パッキン材60の各前側密着部6
3間には、ビード14や方立10の断面形状に対応した
凹部64が設けられており、万が一室外側のビード15
が切れて内部に雨水等が浸入した場合でも、雨水が途中
で滞留することなく、下方に確実に流れ落ちるようにな
っている。
【0020】図5には、方立10と無目20との連結部
分の構造が示されている。方立10の側面101には二
条のビスホール161を有するコ字形状のブラケット1
6が取り付けられており、このブラケット16に無目2
0の中空部分が嵌合されている。無目20におけるビー
ド24が取り付けられている鉛直面201には、図示し
ない貫通孔が設けられており、これを貫通してビスホー
ル161に螺合されるビス17(図7)で無目20がブ
ラケット16に固定される。
【0021】また、方立10のビード14が取り付けら
れている鉛直面102には、止水部材18が取り付けら
れている。この止水部材18は、図6に示す押出形材か
らなる金属片181の周囲を止水用スポンジ182で被
覆した構成であり、止水用スポンジ182の貫通孔18
3およびこれに対応した金属片181の貫通孔184,
185に通されたビス(図示略)で鉛直面102に固定
されている。止水用スポンジ182の室内側には立上部
186および垂下部187が設けられており、立上部1
86および垂下部187の上端面および下端面が上下に
途切れたビード14の各対向端面に当接し、室内側面が
ビード14用の取付部分に設けられた段差D1をオーバ
ーラップするようにして方立10に当接している。その
オーバーラップ部分には前述のブラケット16の室外側
の辺縁が重なって圧接され、また、立上部186、垂下
部187、およびこれらと一体となった側面部188に
は、無目20の端部が圧接されるようになっている。
【0022】さらに、方立10に無目20を取り付けた
際には、上方のビード14およびビード24の端部同士
がコーナー部で接触して連続し、同様に、下方のビード
14およびビード24の端部同士も接触して連続する。
また、止水部材18の上面および下面において、図5に
斜線で示した部分(上面の斜線部分のみを図示)には、
押縁22に取り付けられた上方のビード25の下端およ
び下方のビード25の上端が当接し、シールされてい
る。以上のことにより、方立10および無目20の連結
部分における止水が可能になっている。
【0023】そして、止水部材18を設けることで、方
立10の鉛直方向の途中には無目20側に向かう排水経
路が形成されることになり、方立10の例えば鉛直面1
02を伝って落ちる雨水は、止水部材18によって無目
20の水平面202に至るようになり、この水平面20
2から押縁22の水抜き孔221(図7)を通ってカバ
ー23の下端から排水される。
【0024】図7は、図1におけるVII−VII線断面図で
あり、縦軸回転窓50の縦断面図である。図8は、図1
におけるVIII−VIII線断面図であり、縦軸回転窓50の
横断面図である。縦軸回転窓50は、カーテンウォール
1の開口部分に収容された窓枠51と、窓枠51内に開
閉自在に収容された障子52とで構成されている。
【0025】窓枠51は、それぞれアルミの押出形材か
らなる上枠511、下枠512、および左右の縦枠51
3を四周枠組したものであり、上枠511が上方の無目
20にビス514で固定され、下枠512が下方の無目
20にビス514で固定され、各縦枠513が対向する
方立10に同様に固定されている。
【0026】それらの固定用のビス514は、各枠材5
11〜513の厚肉部515に設けられたビス孔516
を貫通し、方立10および無目20の各螺合孔103,
203に螺設されている。各ビス孔516は、下枠51
2に設けられたものを代表して説明すると、図9に拡大
して示すように、ビス514の頭部が厚肉部515の表
面から突出せず、完全に没する程度に穿設されている。
このようなビス孔516内にはビス514の頭部を隠す
ように止水用のシール材517が充填されており、ビス
514とビス孔516との間が止水処理され、ビス孔5
16による窪みをなくして厚肉部515の表面全体が平
坦に仕上げられている。なお、本実施形態では、ビス5
14が皿ビスであり、ビス孔516がその頭部形状に対
応した円錐形状に設けられていたが、ビス孔516の形
状はこれに限定されるものではない。例えばビス514
が丸ビスである場合には、その頭部が没する程度の座堀
を施した形状にビス孔516を設ける等すればよい。
【0027】さらに、図9において、厚肉部515の裏
面側にはビス514に沿うようにして下方に突出した支
持片518が設けられ、その先端が無目20に当接して
いる。支持片518の途中位置には室外側に向けて舌片
519が延出しており、舌片519に設けられたガイド
孔519Aにビス514が挿通されている。このような
ガイド孔519Aおよび前記ビス孔516は予め工場で
穿設されるのに対し、無目20の螺合孔203は建設現
場でドリル等を用いて穿設される。そこで、螺合孔20
3の現場での穿設は、窓枠51を開口部分内に配置した
後に、ドリルを下枠512のビス孔516から挿通させ
て行うが、この際、ドリルを舌片519のガイド孔51
9Aにも挿通させ、これによってドリルの位置出しをよ
り正確に行えるようにしている。また、下枠512を無
目20に固定する際にも、ガイド孔519Aはビス51
4をもガイドするから、螺合孔203への螺設が迅速に
行える。なお、これら支持片518および舌片519
は、上枠511および各縦枠513にもそれぞれ設けら
れている。
【0028】一方、障子52は、アルミの押出形材から
なる上框521、下框522、および左右の竪框523
を四周枠組みした障子枠524に、ガラス面材526を
四周の押縁525で室外側から保持した構成であり、上
框521と上枠511との間および下框522と下枠5
12との間にそれぞれ設けられたヒンジ527を介して
開閉するようになっている。そして、障子枠524を構
成する各框材521〜523は、各々の断面形状が同じ
とされ、一種類の押出形材を所定寸法に切断して製作可
能である。
【0029】このような本実施形態においては、以下の
ようにしてカーテンウォール1の施工を行うとともに、
上下の方立10間の止水処理や、方立10および無目2
0間の止水処理を行う。
【0030】先ず、工場では、予め方立にビード14、
ブラケット16、および止水用スポンジ182付きの止
水部材18を取り付けておき、無目20にビード24を
取り付けておく。また、ジョイント部材40を上方側に
配置される方立10の下端に取り付けておく。
【0031】次いで、方立10、無目20、ガラス面材
30、および縦軸回転窓50を含む各種部材を建設現場
に搬入し、方立10を建物の床スラブ等に専用のブラケ
ット等を介して取り付けると略同時に、上下の方立10
同士をジョイント部材40で連結し、さらに、無目20
を取り付ける。
【0032】そして、上下の方立10同士を連結するに
あたっては、方立10間にパッキン材60を介装し、パ
ッキン材60の上側密着部61に対して上方の方立10
(10A)の下端およびこれに取り付けられたビード1
4の下端を密着させ、下側密着部62に対して下方の方
立10(10B)の上端およびこれに取り付けられたビ
ード14の上端を密着させる。
【0033】また、無目20を方立10に取り付けるに
あたっては、図5に示すように、無目20を方立10の
ブラケット16に嵌合させ、これによって無目20の端
部を止水用スポンジ182の立上部186、垂下部18
7、および側面部188に密着させる、そして、これと
同時に無目20のビード24の端部を方立10のビード
14に接触させて連続したコーナー部分を形成する。
【0034】この後、ガラス面材30を方立10および
無目20の各ビード14,24に室外側から密着させる
ようにして配置し、特に上下の方立10間では、ガラス
面材30をパッキン材60の前側密着部63に密着させ
る。
【0035】次に、ビード15,25が設けられた押縁
12,22を方立10、無目20にそれぞれ取り付けて
ガラス面材30を保持し、さらに、カバー13,23を
押縁12,22に係合固定する。なお、方立10に取り
付けられる押縁12やカバー13も複数用いられて鉛直
方向に継がれるが、それら上下の押縁12間およびカバ
ー13間の目地部分は、従来と同様にシール材等を充填
して止水すればよい。
【0036】さらに、縦軸回転窓50の取り付けは、先
ず、窓枠51を開口部分に配置し、この後、各枠材51
1〜513のビス孔516およびガイド孔519Aを利
用して方立10および無目20にドリルで螺合孔10
3,203を穿設し、これらの螺合孔103、203に
ビス514を螺設して窓枠51を固定する。そして、窓
枠51内にヒンジ527を介して障子52を建て込む。
【0037】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。 1)カーテンウォール1では、所定長さの方立10を鉛
直方向に継いでより長い方立を形成しているが、上下の
方立10間の止水処理は、それらの方立10間にパッキ
ン材60を介装するだけで行われている。従って、従来
のような湿式のシール材を充填する必要がないから、止
水処理を容易に行えるうえ、品質上のばらつきもなくす
ことができる。
【0038】2)従来のような湿式のシール材の充填が
不要なことにより、ジョイント部材40に三面シール防
止用のテーピングを施したり、ジョイント部材40と方
立10との隙間を予め同様なシール材で埋めるといった
面倒な作業を不要にでき、施工コストを削減できる。
【0039】3)パッキン材60が上下の方立10間に
介装されているから、各方立10におけるビード14の
取付部分が途切れても、パッキン材60を介して各取付
部分が連続するようになり、この部分の水密性を確実に
確保できる。
【0040】4)パッキン材60は上側密着部61およ
び下側密着部62を備えているので、上下の方立10に
跨って取り付けられていた従来の連続したビードを、上
方の方立10(10A)に取り付けられるビード14と
下方の方立10(10B)に取り付けられる別のビード
14とに分割できる。従って、各ビード14を予め工場
で各方立10に先付けでき、現場作業の一層の簡略化を
図って施工コストをさらに削減できる。
【0041】5)従来、方立10および無目20間は建
設現場で止水処理されており、その処理は、方立10お
よび無目20間に止水部材を介装して大きな隙間をなく
した後、この止水部材周りに湿式のシール材を充填して
隙間を完全に埋め込むことで行われており、従って、建
設現場では、止水部材を方立10に取り付けたり、シー
ル材を充填する必要があるから、現場作業が繁雑になる
うえ、止水部材が紛失するという問題があった。しか
し、本実施形態では、止水部材18が工場で予め方立1
0に取り付けられ、この止水部材18には止水用スポン
ジ182が設けられているので、現場での取付作業やシ
ール材の充填作業を省くことができ、現場作業を簡略化
して止水作業を容易にできる。また、現場で止水部材1
8が紛失するといった問題も生じない。
【0042】6)通常、カーテンウォールの一部には開
閉自在な窓部が設けられるが、この窓部として組み込ま
れる窓枠は、カーテンウォールの方立や無目等にビスな
どの緊締部材で固定されることが多い。そして、従来で
は、ビスとして丸ビスを用いた場合には、その頭部が窓
枠の表面から突出し、また、皿ビスを用いた場合でも、
頭部が窓枠の表面と面一になるにすぎないため、ビスの
頭部と窓枠とのメタルタッチ部分の止水処理を行うに
は、頭部を含むメタルタッチ部分の全体を盛りシールで
被う必要があった。しかし、盛りシールを行うと、見た
目に美しいとはいえず、仕上がり状態に問題があった。
これに対し、本実施形態では、縦軸回転窓50の窓枠5
1を固定するためのビス514は、各枠材511〜51
3の厚肉部515を貫通して用いられているから、この
厚肉部515に設けられるビス孔516をビス514の
頭部が没する程度に深い形状にできる。このため、ビス
514のによる固定を行った後に、ビス孔516を埋め
るようにして止水用のシール材517を充填すれば、メ
タルタッチ部分の止水処理が行われるのに加え、シール
材517によってビス孔516による窪みをなくして厚
肉部515の表面全体を平坦にでき、仕上がり状態を良
好にできる。
【0043】7)また、従来、窓枠の各枠材を方立や無
目にビス止めする場合には、ビスを締め付けるに従って
各枠材が開いてしまったり、窓枠のビス孔周りが湾曲し
てしまうという問題があったが、本実施形態では、ビス
孔516近傍に支持片518が設けられているので、ビ
ス514を締め付けても各枠材511〜513が開いた
り、変形したりせず、より大きな締付トルクで窓枠51
を確実に方立10および無目20に固定できる。
【0044】8)さらに、従来、窓枠固定用のビスを方
立や無目に螺設するにあたり、方立および無目側の螺合
孔は、窓枠側のビス孔との現合いによって現場で穿設さ
れている。しかし、そのような螺合孔をドリル等を用い
て方立や無目側の正確な位置に穿設するのは容易ではな
く、位置ずれが生じやすいという問題がある。これに対
し、本実施形態では、支持片518にはガイド孔519
Aを有する舌片519が設けられているため、ドリルを
各枠材511〜513のビス孔516の他、舌片519
のガイド孔519Aにも挿通させることにより、ドリル
の位置出しを正確に行うことができ、螺合孔103,2
03の位置ずれを確実に防止できる。また、各枠材51
1〜513を方立10や無目20に固定する際にも、ビ
ス514をガイド孔519Aにガイドさせることがで
き、螺合孔103,203への螺設を迅速に行える。
【0045】9)そして、窓枠内に配置される障子にお
いて、その障子枠を構成する上框、下框、および竪框
は、従来それぞれが異なる断面形状を有し、別々の押出
金型で成型された形材で製作されていた。従って、各框
材の生産性が悪いうえ、部材の種類が多いことで管理が
容易ではなく、さらに、金型代等の設備費も多くかかっ
ていた。しかしながら、本実施形態では、縦軸回転窓5
0の障子枠524は、それぞれ同じ断面形状の上框52
1、下框522、竪框523で構成されているので、一
種類の押出形材を所定寸法に切断して容易に製作でき
る。また、押出形材の種類としては一種類であるから、
部材の種類を減らすことができ、管理を容易にできる。
そして、押出成型用の金型も一種類でよく、複数種類必
要な従来に比して設備費を削減できる。
【0046】〔第2実施形態〕図10、図11、図1
2、図13には、本発明の第2実施形態が示されてい
る。なお、本実施形態において、前記第1実施形態と同
様な構成部材には同一符号を付し、ここでのそれらの詳
細な説明を省略または簡略化する。
【0047】図10〜図13において、本実施形態のカ
ーテンウォール2では、方立10に押縁が取り付けられ
ておらず、これに伴って、押縁に取り付けられるカバー
も存在しない。従って、ガラス面材30は、鉛直な辺縁
が保持されておらず、上下の水平な辺縁のみが無目20
および押縁22で保持されるようになっている。すなわ
ち、このカーテンウォール2は、主にガラス面材30の
縦目地を細く見せて意匠性を向上させたタイプであり、
ガラス面材30間の目地や無目20間(およびこれに取
り付けられる押縁22間やカバー23間)の目地が湿式
のシール材70で止水処理されている。なお、図10中
の符号71は、バックアップ材である。
【0048】以上のことから、このカーテンウォール2
の方立10には押縁を取り付けるための部位が存在せ
ず、室外側全体が平坦な鉛直面102になっている。こ
のため、図11に示すように、方立10に取り付けられ
る止水部材18は、全体の見付け方向の大きさが方立1
0の見付け方向の巾寸法と略同じとされている。そし
て、本実施形態の止水部材18の金属片181も第1実
施形態と同じ押出形材から製作されている。
【0049】また、図12、図13に示すように、縦軸
回転窓50の窓枠51を構成する各縦枠513は、鉛直
な押縁が省かれている分だけ第1実施形態に比して見付
け寸法が小さく、反対に障子枠524の上框521およ
び下框522の見付け寸法が大きくなっている。このこ
とにより、本実施形態では、鉛直な押縁が省かれている
のにもかかわらず、障子枠524を構成する上框52
1、下框522、および左右の竪框523として、第1
実施形態と同じ断面形状のもので対応できるようになっ
ている。さらに、各縦枠513の見付け寸法が小さいこ
とにより、その剛性が高められているので、ビス514
を締め付けても縦枠513が開いたりする心配がなく、
また、ビス514を螺合孔103に容易に螺設可能であ
る。従って、各縦枠513には他の枠材511,512
のような支持片518が設けられていない。
【0050】本実施形態では、第1実施形態と同様な構
成により、前述した1)〜9)の効果を同様に得ること
ができる。そして、鉛直な押縁12を備えた第1実施形
態のカーテンウォール1、およびそのよう押縁がない本
実施形態のカーテンウォール2のように、カーテンウォ
ールとしての形態が異なると、従来では、窓部の障子枠
を構成する各框材の断面形状も異なることが多く、框材
毎に別の金型を用意して押出形材を成形しなければなら
なかった。しかし、そのような場合には、金型代等の設
備費がかかるうえ、複数種類の部材を管理するのに手間
がかかるという問題がある。これに対し、本実施形態と
第1実施形態の各框材521〜523とは同じ断面形状
を有しているから、カーテンウォールとしての形態の相
違に関係なく、各框材521〜523を一種類の押出形
材を所定寸法に切断して製作でき、設備費や管理面での
問題を解決できる。
【0051】〔第3実施形態〕図14には、本発明の第
3実施形態として、パッキン材60の変形例が示されて
いる。このパッキン材60は、前側密着部63に上下に
連続した複数のヒレ状部65を備えており、ガラス面材
30(図3)の室内側面との密着性の向上が図られてい
る。従って、本実施形態では、第1実施形態に比し、よ
り良好な水密性を得ることができる。
【0052】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではない。例えば縦軸回転窓50において、枠
材511〜513の支持片518にはガイド孔519A
を有する舌片519が一体に設けられていたが、これら
支持片518と舌片519とは厚肉部515の下面から
互いに別々に突出して設けられてもよい。すなわち、支
持片の形状を直線状にし、舌片をL字形状等にすること
で実現可能である。また、そのような支持片および舌片
のうち、必要に応じていずれか一方のみを設けてもい。
ただし、それらは、本発明に必須のものではないから、
両方とも省略可能である。
【0053】本発明に係るパッキン材は、前記各実施形
態に示された形状に限定されず、見付け寸法、見込み寸
法、あるいは厚さ寸法の他、全体の外径形状等は、方立
や無目の断面形状等を勘案して任意に決められてよい。
また、パッキン材の材質等も、その実施にあたって適宜
に決められてよい。
【0054】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
止水処理を容易かつ確実に行えるとともに、コストを削
減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る止水構造が適用さ
れたカーテンウォールの一部を示す外観図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図であり、前記第1
実施形態の要部を示す縦断面図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面図であり、前記第
1実施形態の要部を示す横断面図である。
【図4】前記止水構造を示す分解斜視図である。
【図5】前記第1実施形態の別の要部を示す分解斜視図
である。
【図6】前記別の要部を構成する構成部材を示す一部破
断の斜視図である。
【図7】図1におけるVII−VII線断面図であり、縦軸回
転窓の縦断面図である。
【図8】図1におけるVIII−VIII線断面図であり、縦軸
回転窓の横断面図である。
【図9】前記縦軸回転窓の要部を拡大して示す縦断面図
である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る止水構造が適用
されたカーテンウォールの要部を示す横断面図である。
【図11】前記第2実施形態の別の要部を示す斜視図で
ある。
【図12】前記第2実施形態に係る縦軸回転窓の縦断面
図である。
【図13】前記第2実施形態に係る縦軸回転窓の横断面
図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係るパッキン材を示
す全体斜視図である。
【符号の説明】
1,2…カーテンウォール、30…パネルとしてのガラ
ス面材、10…方立、60…パッキン材、61…上側密
着部、62…下側密着部、63…前側密着部、65…ヒ
レ状部。
フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 NA01 NB02 PA01 QA04 QB04 QC05 SA02 UA00 UB04 WA13 XA08 XA12 2E016 AA02 AA05 BA02 BA03 CA01 CB01 CC01 CC02 DA06 DB03 DC01 DD03 2E109 AA07 AB04 CA03 DA01 DB03 EA05 EA06 EB00 FA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直方向に継がれる複数の方立およびこ
    れら上下の方立に跨るように支持されるパネルを含んで
    構成されるカーテンウォールの止水構造であって、 前記上下の方立間にはブロック状のパッキン材が配置さ
    れ、このパッキン材は、上方の前記方立の下端およびこ
    の方立と前記面材との間に配置される乾式シール材の下
    端にそれぞれ密着する上側密着部と、下方の前記方立の
    上端およびこの方立と前記面材との間に配置される乾式
    シール材の上端にそれぞれ密着する下側密着部と、前記
    パネルの室内側の面に密着する前側密着部とを備えてい
    るカーテンウォールの止水構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカーテンウォールの止
    水構造において、前記パッキン材の前側密着部には、鉛
    直方向に沿って連続したヒレ状部が設けられているカー
    テンウォールの止水構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200462174Y1 (ko) * 2009-11-30 2012-08-28 장석조 조립식 목재창호
JP2014034808A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Sankyotateyama Inc 建築用構造体
EP3045603A1 (de) * 2015-01-14 2016-07-20 SCHÜCO International KG Pfosten-riegel-konstruktion

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