JP2000038410A - オレフィン重合用予備重合触媒の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用予備重合触媒の製造方法

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JP2000038410A
JP2000038410A JP10209807A JP20980798A JP2000038410A JP 2000038410 A JP2000038410 A JP 2000038410A JP 10209807 A JP10209807 A JP 10209807A JP 20980798 A JP20980798 A JP 20980798A JP 2000038410 A JP2000038410 A JP 2000038410A
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aluminoxane
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bis
catalyst
cyclopentadienyl
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Atsuo Obata
畑 敦 生 小
Kazuto Goto
藤 和 人 後
Shigeru Isayama
山 滋 諫
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い空隙率を有する予備重合触媒を製造する時
に予備重合触媒粒子同士、または予備重合触媒粒子と重
合器壁とが付着しないようなオレフィン重合用予備重合
触媒の製造方法を提供すること。 【解決手段】オレフィン重合用予備重合触媒の製造方法
は、(A)遷移金属化合物と、(B)予備重合時に系内
のアルミノキサンの80%以上が析出する又は析出して
析出し固体状であるアルミノキサンと、必要に応じて
(C)有機アルミニウム化合物との存在下、オレフィン
分圧が4kg/cm2 以下の条件下、液相で予備重合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン重合用
予備重合触媒の製造方法に関し、さらに詳細には、予備
重合時に予備重合触媒粒子同士が付着しないようなオレ
フィン重合用予備重合触媒の製造方法に関する。
【0002】なお、本明細書において、「重合」という語
は、単独重合だけでなく、共重合をも包含した意味で用
いられることがあり、「重合体」という語は、単独重合
体だけでなく、共重合をも包含した意味で用いられるこ
とがある。
【0003】
【発明の技術的背景】オレフィン重合体、たとえばポリ
エチレン、またはエチレンとα−オレフィンとの共重合
体である直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エ
チレン・プロピレンターポリマー(EPT)などに代表
されるオレフィン重合体は、フィルム成形用材料や工業
用材料などとして広く利用されている。
【0004】このようなオレフィン重合体は、チーグラ
ー型またはメタロセン型触媒を用いて製造されている。
近年のオレフィン重合用の遷移金属触媒の改良によっ
て、遷移金属の単位量あたりのオレフィン重合体生産能
力が飛躍的に向上し、その結果、重合後における触媒除
去操作が省略されるようになった。
【0005】特にメタロセン系重合触媒は高活性であ
り、また分子量分布が狭い等の特徴により、透明性、表
面非粘着性等において優れた力学物性を発現することが
知られており、溶液重合、スラリー重合、気相重合等に
おいて実用化されつつある。
【0006】スラリー重合、気相重合用固体触媒として
用いられる場合は、メタロセン触媒成分およびアルミノ
キサンのいずれか一方または両方の成分をシリカ、シリ
カ・アルミナ、アルミナなどの多孔性無機酸化物担体に
担持させた無機担体担持固体触媒を用いて、懸濁重合系
または気相重合系においてオレフィンの重合を行うとす
る試みもなされている。
【0007】しかしながら、無機担体担持固体触媒を用
いてオレフィンを懸濁重合系または気相重合系で重合ま
たは共重合を行った場合、触媒中に活性に寄与しないシ
リカ等を含有しているため単位触媒重量あたりの活性は
溶液重合系にくらべて低下する。
【0008】また、無機担体担持固体触媒を用いてオレ
フィンを重合すると比較的高嵩密度のポリマーが得られ
る。一般に、気相重合、スラリー重合では、溶液重合に
比べ活性点の周りに重合体が存在した状態で重合するた
め、組成分布および/または分子量分布が広い不均一な
重合体が得られやすい。特に、粒子内に空間をほとんど
含まない重合体粒子では、粒子内へのモノマー拡散の影
響を受け、モノマーの濃度分布を生じやすくなり、不均
一な重合体が得られやすい。
【0009】このような状況のもと本発明者らは、高い
空隙率を有する固体状オレフィン重合用触媒として、嵩
密度の低い固体状アルミノキサンにメタロセン触媒成分
が担持した固体状触媒を開発した。しかしながらこのよ
うな固体状触媒にオレフィンを予備重合しようとする
と、予備重合時に予備重合触媒粒子同士、または予備重
合触媒粒子と重合器壁とが付着することがあった。
【0010】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術における
問題点を解決するためになされたものであって、高い空
隙率を有する予備重合触媒を製造する時に予備重合触媒
粒子同士、または予備重合触媒粒子と重合器壁とが付着
しないようなオレフィン重合用予備重合触媒の製造方法
を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係るオレフィン重合用予備重合
触媒の製造方法は、(A)メタロセン触媒成分と(B)
予備重合時に系内のアルミノキサンの80%以上が析出
する又は析出し固体状であるアルミノキサンと、 必要
に応じて(C)有機アルミニウム化合物との存在下、オ
レフィン分圧が4kg/cm2 以下の条件下、液相で予
備重合することを特徴としている。
【0012】予備重合時に系内のアルミノキサンの80
%以上が析出する又は析出し固体状であるアルミノキサ
ンとしては、下記一般式(I)または(II)で表される
アルミノキサン、および下記一般式(IIIa)で表される
繰り返し単位と下記一般式(IIIb)で表される繰り返し
単位とを有するアルミノキサンから選ばれる1種のアル
ミノキサンであって、
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Rは炭素原子数が1ないし10の
炭化水素基を示し、mは2ないし500の整数を示し、
n、pはそれぞれ1以上の整数を示す。)で表され、嵩
密度が0.01ないし1.0g/ccの範囲にある固体
状アルミノキサンが挙げられる。
【0015】前記固体状アルミノキサンは、平均粒子径
が50ないし50000μmの範囲にあることが好まし
い。この予備重合触媒の平均粒子径は50ないし500
00μmの範囲にあることが好ましく、また嵩密度は
0.01ないし0.2g/ccの範囲にあることが好ま
しい。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るオレフィン重
合用予備重合触媒の製造方法について具体的に説明す
る。
【0017】本発明に係るオレフィン重合用予備重合触
媒の製造方法は、メタロセン触媒成分と、特定のアルミ
ノキサンと、必要に応じて有機アルミニウム化合物の存
在下にオレフィンを予備重合する。
【0018】まず本発明で用いられる各成分について説
明する。メタロセン触媒成分 本発明で用いられるメタロセン触媒成分は触媒性能を有
するものであればいずれでもよいが通常下記一般式(I
V)または(V)で表される遷移金属化合物が用いられ
る。
【0019】MLx … (IV) 式中、Mは元素の周期表第4族から選ばれる遷移金属原
子であり、具体的にはチタン、ジルコニウムおよびハフ
ニウムからなる群から選択されるものである。このなか
でチタン、ジルコニウムが好ましくジルコニウムが特に
好ましい。
【0020】Lは遷移金属原子に配位する配位子であ
り、少なくとも1個のLはシクロペンタジエニル骨格を
有する配位子を含む配位子であり、シクロペンタジエニ
ル骨格を有する配位子を含む配位子以外のLは、炭素原
子数1ないし12の炭化水素基、アルコキシ基、アリー
ロキシ基、トリアルキルシリル基、SO3R基(ただし
Rはハロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素原子
数1ないし8の炭化水素基)、ハロゲン原子、水素原子
などであり、xは遷移金属原子の原子価である。
【0021】前記一般式(IV)で表される遷移金属化合
物の例としては、シクロペンタジエニル骨格を有する配
位子を含むジルコニウム化合物を挙げることができる。
このようなジルコニウム化合物はたとえば下記式(I
V')で示される化合物である。
【0022】 R1 k 2 l 3 m 4 n Zr … (IV') (ここでR1 はシクロペンタジエニル骨格を有する配位
子を示し、R2 、R3 およびR4 はシクロペンタジエニ
ル骨格を有する配位子、アリール基、アルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水素、O
a 、SRb 、NRc 2またはPRd 2であり、Ra
b 、Rc およびRd は、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基などの炭化水素基、シリ
ル基であり、2個のRc およびRd が連結して環を形成
することもできる。k≧1、k+l+m+n=4であ
る) シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、た
とえば、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタ
ジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、ジメチル
シクロペンタジエニル基、インデニル基、テトラヒドロ
インデニル基、フルオレニル基等を例示することができ
る。アルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、オレ
イル基などを例示することができ、アリール基として
は、たとえば、フェニル基、トリル基などを例示するこ
とができ、アラルキル基としては、ベンジル基、ネオフ
イル基などを例示することができ、シクロアルキル基と
しては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
オクチル基、ノルボニル基、ビシクロノニル基、および
これらの基のアルキル置換基を例示することができる。
その他ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、1-ブテニル基などの不飽和脂肪族基やシクロヘ
キセニル基などの不飽和脂環式基についても例示するこ
とができる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素などを例示することができる。
【0023】前記一般式(IV)で表されるジルコニウム
化合物としては次の化合物を例示することができる。ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリド
モノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムモノプロミドモノハイドライド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)メチルジルコニウムハイドライド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウムハイド
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘキシル
ジルコニウムハイドライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)フェニルジルコニウムハイドライド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ベンジルジルコニウムハイドライド、
ビス(シクロペンタジエニル)ネオペンチルジルコニウ
ムハイドライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(イ
ンデニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブ
ロミド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニ
ウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)エチ
ルジルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)シクロヘキシルジルコニウムモノクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムモノク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコ
ニウムモノクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)
ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジ
エニル)メトキシジルコニウムクロリド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)メトキシジルコニウムクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)エトキシジルコニウムクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ブトキシジルコニウ
ムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)2-エチルヘ
キソキシジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジ
エニル)メチルジルコニウムエトキシド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)メチルジルコニウムブトキシド、ビス
(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムエトキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウ
ムエトキシド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジル
ジルコニウムエトキシド、ビス(メチルシクロペンタジ
エニル)エトキシジルコニウムクロリド、ビスインデニ
ルエトキシジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)エトキシジルコニウム、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ブトキシジルコニウム、ビス(シクロペンタ
ジエニル)2-エチルヘキソキシジルコニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)フェノキシジルコニウムクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘキソキシジ
ルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)フ
ェニルメトキシジルコニウムクロリド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)メチルジルコニウムフェニルメトキシ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)トリメチルシロキシ
ジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
トリフェニルシロキシジルコニウムクロリド、ビス(シ
クロペンタジエニル)チオフェニルジルコニウムクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)チオエチルジルコニ
ウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(ジ
メチルアミド)ジルコニウム、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジエチルアミドジルコニウムクロリド、エチレン
ビス(インデニル)エトキシジルコニウムクロリド、エ
チレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ-1-インデニル)エ
トキシジルコニウムクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ジエチルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ジベンジルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)メチルジルコニウムモノブロミド、エチレンビス
(インデニル)エチルジルコニウムモノクロリド、エチ
レンビス(インデニル)ベンジルジルコニウムモノクロ
リド、エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウム
モノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウ
ムジブロミド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1
-インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス
(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)メチルジルコ
ニウムモノクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒ
ドロ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレ
ンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコ
ニウムジブロミド、エチレンビス(4-メチル-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5-メチ
ル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(6-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(7-メチル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(5-メトキシ-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,3-ジ
メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチ
レンビス(4,7-ジメチル-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(4,7-ジメトキシ-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデ
ニル)ジルコニウムジメトキシド、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジエトキシド、エチレンビス(イ
ンデニル)メトキシジルコニウムクロリド、エチレンビ
ス(インデニル)エトキシジルコニウムクロリド、エチ
レンビス(インデニル)メチルジルコニウムエトキシ
ド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニ
ル)ジルコニウムジメトキシド、エチレンビス(4,5,6,
7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコニウムジエトキ
シド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデ
ニル)メトキシジルコニウムクロリド、エチレンビス
(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)エトキシジル
コニウムクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒド
ロ-1-インデニル)メチルジルコニウムエトキシド。な
おこれらにおいてエチレン架橋部をイソプロピリデン、
ジフェニルメチレン、メチルフェニルメチレンなどのア
ルキレン架橋部とした化合物も例示される。さらにエチ
レン架橋部をジメチルシリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン等のケイ素原子架橋部とした化
合物も例示される。
【0024】前記一般式(IV)で表されるチタン化合物
としては、次の化合物を例示することができる。ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムモノクロリドモノ
ハライド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルチタニ
ウムハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)フェ
ニルチタニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ベンジルチタニウムクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムクロリド、ビス(シクロペンタジ
エニル)チタニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジ
エニル)エトキシチタンクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ブトキシチタンクロリド、ビス(シクロペン
タジエニル)メチルチタンエトキシド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)フェノキシチタンクロリド、ビス(シク
ロペンタジエニル)トリメチルシクロキシチタンクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)チオフェニルチタン
クロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(ジメチ
ルアミド)チタン、ビス(シクロペンタジエニル)エト
キシチタン、エチレンビス(インデニル)チタニウムジ
クロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-イ
ンデニル)チタニウムジクロリド。
【0025】前記一般式(IV)で表されるハフニウム化
合物としては、次の化合物を例示することができる。ビ
ス(シクロペンタジエニル)ハフニウムモノクロリドモ
ノハライド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルハフ
ニウムモハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)
フェニルハフニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジベンジル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)エトキシハフニウムクロリド、ビス(シクロペン
タジエニル)ブトキシハフニウムクロリド、ビス(シク
ロペンタジエニル)メチルハフニウムエトキシド、ビス
(シクロペンタジエニル)フェノキシハフニウムクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)チオフェニルハフニ
ウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(ジ
エチルアミド)ハフニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-テ
トラヒドロ-1-インデニル)ハフニウムジクロリド。
【0026】次に、一般式(V)で表される遷移金属化
合物について説明する。 L1 MX2 … (V) Mは、周期表第4族の遷移金属であり、L1 は、非局在
化π結合基の誘導体であり、金属M活性サイトに拘束幾
何形状を付与しており、Xは、互いに同一でも異なって
いてもよく、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、
または20個以下の炭素原子、ケイ素原子もしくはゲル
マニウム原子を含有する炭化水素基、シリル基もしくは
ゲルミル基である。
【0027】このような前記一般式(V')で表される化
合物のうちでは、下記一般式(V')で示される遷移金属
化合物が好ましい。
【0028】
【化3】
【0029】式中、Mはチタン、ジルコニウムまたはハ
フニウムであり、Xは、上記と同じである。CpはMに
π結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロペン
タジエニル基である。
【0030】Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期表第
14族の元素(たとえばケイ素、ゲルマニウムまたはス
ズ)であり、Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む
配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよい。
【0031】このような前記一般式(V')で示される化
合物としては、具体的に、ジメチルシリレン(t-ブチル
アミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)
チタンジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラメチ
ル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル)チ
タンジクロリドなどが挙げられる。
【0032】上記のようなメタロセン触媒成分は、1種
単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。アルミノキサン 本発明で用いられるアルミノキサンは、予備重合時に系
内のアルミノキサンの80%以上、好ましくは95%以
上が析出する又は析出し固体状であるアルミノキサンで
ある。
【0033】予備重合時に系内のアルミノキサンの80
%以上が析出する又は析出し固体状であるアルミノキサ
ンは、後述するような固体状アルミノキサンであっても
よく、また予備重合条件下で予備重合媒体に溶解したア
ルミノキサンの80%以上が析出するアルミノキサンで
あってもよい。
【0034】固体状アルミノキサンとしては、たとえば
下記一般式(I)または(II)で表されるアルミノキサ
ン、および下記一般式(IIIa)で表される繰り返し単位
と下記一般式(IIIb)で表される繰り返し単位とを有す
るアルミノキサンから選ばれる1種の固体状のアルミノ
キサンが挙げられる。
【0035】
【化4】
【0036】ここで、Rは炭素原子数が1ないし10、
好ましくは1ないし4の炭化水素基であり、具体的には
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イ
ソプロペニル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキ
サデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、シクロヘ
キシル基、シクロオクチル基、フェニル基、トリル基、
エチルフェニル基などの炭化水素基などを例示すること
ができる。これら例示したもののうちで、メチル基、エ
チル基、イソブチル基が好ましく、特にメチル基が好ま
しい。
【0037】mは2ないし500、好ましくは6ないし
300、特に好ましくは10ないし100の範囲にあ
る。n、pはそれぞれ1以上の整数を示す。前記一般式
(IIIa)で表される繰り返し単位と前記一般式(IIIb)
で表される繰り返し単位とを有するアルミノキサンは、
ベンゼンの凝固点降下法により測定した分子量が200
〜2000の範囲内にあることが好ましい。
【0038】また、該固体状アルミノキサンは、Rの一
部が塩素、臭素などのハロゲン原子で置換され、かつハ
ロゲン含有率が40重量%以下のハロゲン化アルミノキ
サンであってもよい。
【0039】固体状アルミノキサンの嵩密度は、0.0
1ないし1.0g/cc、好ましくは0.02ないし
0.5g/cc、より好ましくは0.02ないし0.4
5g/cc、特に好ましくは0.02ないし0.43g
/ccの範囲にある。空隙率は、一般に50%ないし9
8%、好ましくは60%ないし95%、特に好ましくは
70%ないし90%の範囲にあり、多孔質である。
【0040】固体状アルミノキサンの嵩密度が0.01
g/ccより小さくなると、固体状アルミノキサンの強
度が低下し、気相重合やスラリー重合に使用する際に、
崩壊もしくは外力によって粒子が変形したり、または粒
子性状が悪化することがある。また嵩密度が1.0g/
ccより大きくなると、重合中のポリマー粒子内の空隙
率が低くなり、不均一なポリマーが生じやすい、表面積
が小さくなり活性が低いなどの問題を生じることがあ
る。
【0041】ここで、固体状アルミノキサンの嵩密度
は、溶媒中で調製したアルミノキサンスラリーより室温
下で真空乾燥を行って溶媒を除去し、不活性雰囲気下で
1ccの容積を持つ容器に充填し、その重量を測定する
ことによって求めることができる。
【0042】また、固体状アルミノキサンは、下記方法
で測定されるn-ヘキサン中のアルミ嵩濃度が、通常0.
02〜1.0mmol/cc、好ましくは0.04ない
し0.5mmol/cc、特に好ましくは0.05ない
し0.2mmol/ccの範囲にある。
【0043】n-ヘキサン中のアルミ嵩濃度は、以下のよ
うにして測定される。すなわち、容積を測定可能な容器
(例えば、メスシリンダー)に、窒素雰囲気下で、固体
状アルミノキサンのn-ヘキサンスラリーを所定量投入す
る。投入する量は予め又は投入後測定し、トータルアル
ミ仕込みモル数を求めておく。固体状アルミノキサンの
投入量は、沈降スラリー体積(後述)が±0.1vol%
の誤差範囲内で測定可能な量であれば適宜選択できる。
固体状アルミノキサン投入後、24時間以上静置し、沈
降したスラリーと上澄みの界面を目視で確認し、沈降ス
ラリー部の容積(沈降スラリー体積)を測定する。投入
した固体状アルミノキサン中のアルミモル数を沈降スラ
リー部容積で割ったものをn-ヘキサン中のアルミ嵩濃度
とする。
【0044】さらに固体状アルミノキサンの平均粒子径
は、一般に50ないし50000μm、好ましくは20
0ないし10000μm、特に好ましくは500ないし
5000μmの範囲にある。
【0045】固体状アルミノキサンの平均粒子径は、走
査型電子顕微鏡により粒子を観察し、100個以上の粒
子の粒径を測定し、重量平均化することにより求めた。
固体状アルミノキサンの粒径は、ピタゴラス法最大長を
粒子像より測定した。即ち、水平方向、垂直方向それぞ
れに、粒子像を2本の平行線ではさんだ長さを測り、下
式をもって計算で求めた。
【0046】 粒径=((水平方向長さ)2+(垂直方向長さ)20.5 重量平均粒子径は、上記で求めた粒径を用いて下式によ
り求めた。 平均粒径=Σnd4/Σnd3(ここでn;粒子個数、
d;粒径) 上記の平均粒径は、固体状アルミノキサンおよび予備重
合固体状触媒各々について測定した。
【0047】さらに、固体状アルミノキサンは25℃の
温度に保持されたn-ヘキサンに対し溶解する割合が、通
常0ないし40モル%、好ましくは0ないし20モル
%、特に好ましくは0ないし10モル%の範囲を満足す
る。
【0048】固体状アルミノキサンのn-ヘキサンに対す
る溶解割合は、25℃に保持された50mlのn-ヘキサ
ンに固体状アルミノキサン担体2gを加えた後2時間の
撹拌を行ない、次いでG−4グラス製フイルターを用い
て溶液部を分離して、この濾液中のアルミニウム濃度を
測定することにより求めた。従つて、溶解割合は用いた
アルミノキサン2gに相当するアルミニウム原子の量に
対する前記濾液中に存在するアルミニウム原子の割合と
して決定する。
【0049】このような固体状アルミノキサンは、アル
ミノキサンの溶液を調製した後、一定の条件でアルミノ
キサンを析出させることにより製造することができる。
アルミノキサンの溶液は、少なくともアルミノキサンお
よびアルミノキサンの可溶性溶媒から形成される。アル
ミノキサンの溶液を得る方法としては単に両成分を混合
する方法または両成分を加熱下に混合する方法などを例
示することができる。また、アルミノキサンの溶液は、
以下のようにして調製することもできる。 (1)吸着水を含有する化合物、結晶水を含有する塩
類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、
硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニツケル水和物、塩化第
1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液にトリアル
キルアルミニウムを添加して反応させる方法。 (2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムに
直接水を作用させる方法。
【0050】また、(1)および(2)の方法を逐次的
に併用してもかまわない。なお、該アルミノキサンの溶
液には少量の有機金属成分を含有していても差しつかえ
ない。たとえば、前記トリアルキルアルミニウムの他に
ハロゲン含有有機アルミニウム化合物や有機マグネシウ
ム化合物などの有機金属化合物成分を存在させてもよ
い。
【0051】このようにして得られたアルミノキサンの
溶液からアルミノキサンを一定の条件下で析出させるこ
とで、固体状アルミノキサンを製造することができる。
たとえば、アルミノキサンの溶液と該アルミノキサンの
不溶性ないし難溶性溶媒とを接触させること、またはア
ルミノキサン中のアルキル基とアルミ原子との比(アル
キル基/アルミ原子)を特定の値としてアルミノキサン
を不溶解とすることにより、固体状アルミノキサンを懸
濁状態で析出させる。
【0052】さらに詳しくは、アルミノキサンの溶液に
アルミノキサンの不溶性ないし難溶性溶媒を加えて撹拌
下に接触させるか、またはアルミノキサンの不溶性ない
し難溶性溶媒にアルミノキサンの溶液を加えて撹拌下に
接触させることにより固体状アルミノキサンを懸濁状態
で析出させる。または溶解している状態のアルミノキサ
ンに水を混入し、アルキル基とアルミ原子の比を下げる
ことによっても固体状アルミノキサンを得ることができ
る。
【0053】また前記方法以外でも固体状アルミノキサ
ンの性状を確保できる条件であればいずれでもよい。難
溶性溶媒を用いるときには、アルミノキサンの溶液と該
アルミノキサンの不溶性ないし難溶性溶媒とを接触させ
る際に、その総析出量の80重量%のアルミノキサンを
析出開始から60秒以内で析出させることが好ましい。
【0054】このようにして得られたアルミノキサン
は、担体としてではなく単に助触媒としての触媒成分と
して用いてもよい。アルミノキサンの溶液と該アルミノ
キサンの不溶性ないし難溶性溶媒との接触において、ア
ルミノキサンの溶液の濃度は特に限定されないが、通常
0.01〜2.0モル/リットル、好ましくは0.1〜
0.5モル/リットルの範囲である。
【0055】アルミノキサンの溶液と該アルミノキサン
の不溶性ないし難溶性溶媒との接触において、アルミノ
キサンの溶液100重量部に対する該アルミノキサンの
不溶性ないし難溶性溶媒の割合は、通常100ないし1
0000重量部、好ましくは500ないし5000重量
部の範囲であり、接触の際の温度は−100℃ないし1
00℃、好ましくは−50ないし70℃、特に好ましく
は−30ないし50℃の範囲であり、接触は通常撹拌下
に実施される。
【0056】可溶性溶媒または難溶性溶媒として選ばれ
る溶媒種はアルミノキサンの性状によって異なる。たと
えば、前記一般式(I)、(II)または(IIIa)おい
て、Rがメチル基で、アルキル基とアルミ原子の比が
1.5以上のアルミノキサンの可溶性溶媒として、たと
えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、プロピルベ
ンゼン、ブチルベンゼン、キシレン、クロルベンゼンな
どの芳香族炭化水素を挙げることができる。
【0057】アルミノキサンの不溶性ないし難溶性溶媒
として、一般に飽和炭化水素溶媒が用いられ、たとえば
ペンタン、ヘキサン、デカン、ドデカン、灯油、シクロ
ヘキサンなどの直鎖状または分岐状脂肪族炭化水素およ
びシクロヘキサン、ノルボルナン、エチルシクロヘキサ
ンなどの脂環式炭化水素を挙げることができる。アルミ
ノキサンの不溶性ないし難溶性溶媒としてはアルミノキ
サンの溶液を得る際に使用する可溶性溶媒よりも高い沸
点を有する溶媒を使用することが好ましい。
【0058】アルキル基とアルミ原子の比を下げること
により固体状アルミノキサンを得るには、溶解している
状態のアルミノキサンに、直接水を作用させる方法が例
示できる。さらに詳しくはアルキル基とアルミ原子の比
が1.5以上のアルミノキサン溶液に水を導入し、アル
ミノキサンと水を反応させ、反応後のアルミノキサンの
アルキル基とアルミ原子の比を下げることによって析出
させる。
【0059】アルミノキサンと水との反応において、ア
ルミノキサンの溶液の濃度は特に限定されないが、通常
0.01〜2.0モル/リットル、好ましくは0.1〜
0.5モル/リットルの範囲である。
【0060】アルミノキサンと水との反応において、反
応後のアルミノキサンのアルキル基とアルミ原子の比
は、通常0.5ないし1.5、好ましくは0.9ないし
1.5、より好ましくは1.0ないし1.5、特に好ま
しくは1.1ないし1.3の範囲であり、反応温度は、
−100℃ないし100℃、好ましくは−50℃ないし
70℃、特に好ましくは−30℃ないし50℃の範囲で
あり、水との接触は通常攪拌下で、できるだけ水を分散
した状態で実施することが望ましい。水の分散を促進す
る方法として、不活性ガスに水蒸気を含ませ、アルミノ
キサン溶液にバブリングさせる方法などが例示できる。
また、水と反応させたアルミノキサンに、新たなアルミ
ノキサンを混合し、アルキル基とアルミ原子の比が1.
0ないし1.5となるように水と反応させてもよい。
【0061】この方法で用いられる溶媒としては、アル
キル基とアルミ原子の比が高いときには、アルミノキサ
ンを溶解するが、アルキル基とアルミ原子が1.5以下
となると析出させる溶媒が望ましい。たとえば、前記一
般式(I)、(II)または(IIIa)において、Rがメチ
ル基とi-ブチル基の7対3となる混合アルキル基で、総
アルキル基とアルミ原子の比が1.7であるアルミノキ
サンはヘキサンに可溶であるが、水と反応させてアルキ
ル基とアルミ原子の比が1.5以下となると析出する。
【0062】予備重合触媒の製造方法 本発明に係るオレフィン重合用予備重合触媒は、前記メ
タロセン触媒成分、アルミノキサン、必要に応じて有機
アルミニウム化合物などの存在下にオレフィンを予備重
合することにより製造することができる。この場合、ま
ずメタロセン触媒成分が固体状アルミノキサンに担持さ
れた固体触媒を形成し、次いで該固体触媒および必要に
応じて有機アルミニウム化合物などの存在下にオレフィ
ンを予備重合することが好ましい。
【0063】固体状アルミノキサン成分にメタロセン触
媒成分を担持して固体触媒を調製する方法としては、
(1)一旦調製した固体状アルミノキサンにメタロセン
触媒成分を担持する方法、(2)固体状アルミノキサン
成分を形成させる工程でメタロセン触媒成分を加え、固
体状アルミノキサンの形成にひき続きまたは同時進行で
メタロセン触媒成分が該固体状アルミノキサンに担持さ
せる方法などを採用することができる。
【0064】(2)の方法をより具体的に説明すると、
たとえば、(2-(1))アルミノキサンの溶液とアルミノキ
サンの不溶性ないし難溶性溶媒とを接触させることによ
り固体状アルミノキサンを懸濁状態で析出させて固体状
アルミノキサンの懸濁液を形成させ、この固体状アルミ
ノキサンの懸濁液とメタロセン触媒成分の溶液とを接触
させる方法、(2-(2))アルミノキサンの溶液に水を導入
し、アルキル基とアルミ原子の比が1.5以下とするこ
とで固体状アルミノキサンを懸濁状態で析出させて固体
状アルミノキサンの懸濁液を形成させ、この固体状アル
ミノキサンの懸濁液とメタロセン触媒成分の溶液とを接
触させる方法が挙げられる。
【0065】上記いずれの方法においても、いずれかの
工程に後述する電子供与体、有機アルミニウム化合物な
どの他の触媒成分を加えてもよい。前記固体状アルミノ
キサンを用いた固体触媒の嵩密度は、0.01ないし
1.0g/cc、好ましくは0.02ないし0.5g/
cc、より好ましくは0.02ないし0.45g/c
c、特に好ましくは0.02ないし0.43g/ccで
ある。
【0066】前記固体触媒において、固体触媒の平均粒
子径は50ないし50000μm、好ましくは200な
いし10000μm、より好ましくは500ないし50
00μmである。ここで、該固体触媒の嵩密度、平均粒
子径は固体状アルミノキサンと同様の方法で測定され
る。
【0067】オレフィン重合用予備重合触媒は、前記固
体触媒の存在下、不活性炭化水素媒体中でオレフィンを
予備重合することにより製造される。不活性炭化水素溶
媒としては、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オク
タデカンなどの脂肪族系炭化水素、シクロペンタン、メ
チルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン
などの脂環族系炭化水素、灯油、軽油などの石油留分な
どが挙げられる。
【0068】予備重合に用いられるオレフィンとしては
炭素原子数が2ないし20のα−オレフィン、たとえば
エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、
1-テトラデセンなどを例示することができる。これらの
α−オレフィンは、単独でまたは2種以上組合せて用い
ることができる。これらのなかではエチレン単独または
エチレンと少量の他のα−オレフィンとの組合せが好ま
しい。
【0069】予備重合における予備重合反応系内の固体
触媒の濃度は、通常該固体触媒中の遷移金属原子の濃度
として10-6ないし1グラム原子/リットル、好ましく
は10-4ないし10-2グラム原子/リットルの範囲であ
る。メタロセン触媒成分中の遷移金属(M)とアルミノ
キサンのアルミニウム金属原子(Al)との比率(M/
Al)は通常0.2ないし0.001、好ましくは0.
05ないし0.002、より好ましくは0.02ないし
0.005である。
【0070】予備重合温度は−20℃ないし70℃、好
ましくは−10℃ないし60℃、より好ましくは0℃な
いし50℃の範囲である。予備重合は、常圧又は加圧下
のいずれでも行うことができるが、オレフィン分圧は4
kg/cm2 以下、好ましくは3.8kg/cm2 以下
である。予備重合は回分式又は連続式のいずれを採用す
ることもできる。
【0071】予備重合時のオレフィン分圧が4kg/c
2 を超えると、予備重合時に予備重合触媒粒子同士、
または予備重合触媒粒子と重合器壁とが付着することが
ある。
【0072】予備重合においては水素のような分子量調
節剤を共存させてもよいが、少なくとも135℃のデカ
リン中で測定した極限粘度[η]が0.2dl/g以
上、好ましくは0.5ないし20dl/gの予備重合体
を製造することができる量に抑えるのがよい。
【0073】なお予備重合触媒を形成する際には、後述
する電子供与体、有機アルミニウム化合物などの他の触
媒成分を加えてもよい。予備重合触媒は、前記固体触媒
中のメタロセン触媒成分1ミリグラム原子あたり1ない
し50000g、好ましくは10ないし20000g、
より好ましくは100ないし15000gのα−オレフ
ィンが重合されていることが望ましい。また、予備重合
触媒の平均粒子径は、50ないし80000μm、好ま
しくは500ないし5000μmの範囲にあることが好
ましく、予備重合触媒の嵩密度は0.01ないし0.2
g/ccの範囲にあることが好ましい。
【0074】このようにして得られたオレフィン重合用
予備重合触媒は、懸濁重合法および気相重合法のいずれ
の方法によるオレフィンの重合に適用しても極めて高活
性であり、特に気相重合法において高活性であり、均一
な重合体を得ることができるという特徴を有している。
また、エラストマー領域のゴムを多く含有する重合体を
得ることもできる。特に従来困難とされていた気相、ス
ラリー状態においても効率的にエラストマー領域の重合
体を得られることは特筆すべきことである。
【0075】その他の触媒成分 本発明に係る製造方法により得られたオレフィン重合用
予備重合触媒を用いたオレフィンの重合時には、電子供
与体、有機アルミニウム化合物などの他の触媒成分を使
用することができる。
【0076】電子供与体としてはカルボン酸類、エステ
ル類、エーテル類、ケトン類、アルデヒド類、アルコー
ル類、フェノール類、酸アミド類、アルミニウム、ケイ
素などの金属原子−O−C結合含有化合物類などの含酸
素化合物、ニトリル類、アミン類、ホスフィン類などを
例示することができる。該電子供与体の含有割合はメタ
ロセン触媒成分中の遷移金属原子(M)1グラム原子に
対して通常は1モル以下、好ましくは0.1ないし0.
6モルの範囲である。
【0077】また重合時には、前記メタロセン触媒成分
を担持した固体状アルミノキサン以外に、メタロセン触
媒成分を担持していない同一または異なった固体状アル
ミノキサンもしくは溶液状のアルミノキサン、または 一般式 Rh p i q AlX3-p-q (式中、Rhは炭素原子数1ないし10の炭化水素基、
好ましくは炭素原子数1ないし6のアルキル基、アルケ
ニル基、シクロアルキル基またはアリール基でR i は炭
素原子数1ないし6のアルコキシ基、アリーロキシ基、
Xはハロゲン原子であって3≧p>0、2≧q≧0)で
表わされる有機アルミニウム化合物を使用することもで
きる。特に、トリイソブチルアルミニウムやイソプレニ
ルアルミニウムのような分岐鎖状基を持つ有機アルミニ
ウム化合物の添加は重合活性の向上に効果を示す。
【0078】さらに重合時には、下記のようなイオン化
イオン性化合物を使用することもできる。イオン化イオ
ン性化合物は、前記メタロセン触媒成分と反応してイオ
ン対を形成する化合物であり、たとえばルイス酸、イオ
ン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物を例
示することができる。
【0079】ルイス酸としては、BR3 (式中、Rはフ
ッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換
基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子であ
る。)で示される化合物が挙げられ、たとえばトルフル
オロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロ
フェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)
ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-
トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス
(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0080】イオン性化合物としては、トリアルキル置
換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジ
アルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム
塩などを挙げることができる。具体的に、トリアルキル
置換アンモニウム塩としては、たとえばトリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられ
る。ジアルキルアンモニウム塩としては、たとえばジ
(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ
(フェニル)ホウ素などが挙げられる。さらにイオン性
化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートなどを挙げることもできる。
【0081】ボラン化合物としては、デカボラン(1
4)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ド
デカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)
などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0082】カルボラン化合物としては、4-カルバノナ
ボラン(14)、1,3-ジカルバノナボラン(13)、ビ
ス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハ
イドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩
(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げら
れる。
【0083】上記のようなイオン化イオン性化合物は、
1種単独でまたは2種以上組合せて用いることができ
る。オレフィンの重合 本発明の方法により得られたオレフィン重合用予備重合
触媒により重合することができるオレフィンの例として
は、炭素原子数が2ないし20の直鎖状または分岐状の
α−オレフィン、たとえばエチレン、プロピレン、1-ブ
テン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテ
ン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサ
デセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなど;炭素原子
数が3ないし20の環状オレフィン、たとえばシクロペ
ンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-
ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,
8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレ
ンなどを挙げることができる。さらにスチレン、ビニル
シクロヘキサン、ジエンなどを用いることもできる。
【0084】ジエンとして具体的には、1,4-ヘキサジエ
ン、1,6-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6
-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエ
ンなどの鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシ
クロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5-ビ
ニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-
メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノル
ボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボ
ルネンなどの環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロピリデ
ン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン
-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン
などを挙げることができる。
【0085】これらのうちエチレン単独、またはエチレ
ンと炭素原子数3ないし10のα−オレフィンとの組合
せが好適である。前記オレフィン重合用予備重合触媒を
用いる重合方法において、オレフィンの重合は通常、気
相でまたはスラリー状で行われる。スラリー重合におい
ては、不活性炭化水素を媒体としてもよいし、オレフィ
ン自身を媒体とすることもできる。炭化水素媒体として
具体的には、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オク
タデカンなどの脂肪族系炭化水素、シクロペンタン、メ
チルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン
などの脂環族系炭化水素、灯油、軽油などの石油留分な
どが挙げられる。
【0086】前記オレフィン重合用予備重合触媒を使用
してオレフィンのスラリー重合法を実施する際は、通常
重合温度は−50ないし120℃、好ましくは0ないし
100℃の範囲である。また前記オレフィン重合用予備
重合触媒を使用してオレフィンの気相重合法を実施する
際は、通常重合温度は0ないし120℃、好ましくは2
0ないし100℃の範囲である。
【0087】重合圧力は通常常圧ないし100kg/c
2、好ましくは2ないし50kg/cm2の加圧条件下
であり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの
方法においても行うことができる。さらに重合を反応条
件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0088】重合の際には、水素のような分子量調節剤
を共存させてもよい。前記オレフィン重合用予備重合触
媒を用いてスラリー重合または気相重合をする際の該メ
タロセン触媒成分の使用割合は重合反応系内の該遷移金
属原子の濃度として通常は10-8ないし10-2グラム原
子/リットル、好ましくは10-7ないし10-3グラム原
子/リットルの範囲である。メタロセン触媒成分中の遷
移金属(M)と固体状アルミノキサンのアルミニウム金
属原子(Al)との比率(M/Al)は通常0.2ない
し0.0001、好ましくは0.05ないし0.000
5、より好ましくは0.02ないし0.001である。
この比が0.2よりも大きいと触媒の重合活性が低下
し、この比が0.0001よりも小さいとAl原子あた
りの重合活性が低下することがある。
【0089】本発明の方法により得られたオレフィン重
合用予備重合触媒は、高い空隙率を有しているので、モ
ノマーの拡散を促進させ、モノマーの濃度分布を少なく
することができ、分子量分布、組成分布の狭い均一なオ
レフィン重合体を製造することができる。
【0090】このオレフィン重合体は平均粒子径が、通
常100ないし100000μm、特に200ないし5
0000μmの範囲にあり、嵩密度が、通常0.05な
いし0.55g/ccの範囲にある。
【0091】
【発明の効果】本発明のオレフィン重合用予備重合触媒
の製造方法は、予備重合時に予備重合体粒子同士、また
は予備重合体粒子と重合器壁との付着が起きにくい。
【0092】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0093】
【実施例1】[析出状アルミノキサンの調製]東ソーア
クゾ社製MMAO(メチルアルミノキサン)を用いて、
析出状アルミノキサン担体の調整を行った。使用したア
ルミノキサンは、アルキル基としてメチル基とイソブチ
ル基との比が7/3からなり、アルキル基とアルミ原子
比は1.69であった。アルキル基とアルミ原子比の測
定は以下の通り行った。
【0094】攪拌機付100mlのガラス製反応器に、
室温で窒素ブランケット状態で、アルミ原子濃度が0.
06mmol/mlとなるようにヘキサン33.33m
l及びアルミノキサン溶液2mmolを仕込み、0.5
N硫酸水溶液10mlを10分かけて滴下して加水分解
した。その際、発生したガスをビュレット内に水と置換
することで捕集し、ガスの容積を測定するとともに、ガ
ス組成をガスクロマトグラフィーで測定した。また、加
水分解後の液の体積も計量するとともに、液組成もガス
クロマトグラフィーで測定した。その結果より、ガス及
び液中に含まれるメタン及びイソブタンの量を算出し、
このメタン及びイソブタンの合計とアルミ原子の比をも
ってアルキル基とアルミ原子比とした。
【0095】撹拌機付き500mlのガラス製反応器
に、室温、窒素ブランケット状態及び撹拌下で0.2m
mol/mlとなるように、脱水精製したn-ヘキサン及
びアルミノキサン溶液を両者で250mlとなるように
仕込んだ。水に窒素をバブリングさせ、窒素中の水の濃
度が20.5mg/N-リットル-N2 となるように調整
し、その窒素をアルミノキサン溶液に2.4リットル/
hrの量で5.5時間バブリングした。アルミノキサン
は時間経過とともに析出した。水との反応後のアルキル
基とアルミ原子の比は1.11であった。次いで、真空
ポンプを用い反応器内を4torrに減圧しつつ反応器
内の温度を約3時間かけて35℃に上げることにより、
反応器中の溶媒を除去し、メチルアルミノキサンを更に
析出させた。この反応液をフィルターを使い濾過し、液
相部を除去することにより、固体状アルミノキサン担体
を得た。該固体状アルミノキサン担体の平均粒子径は3
50μmであり、嵩密度は0.29g/ccであった。
n-ヘキサン中のアルミ嵩濃度は、0.11mmol/m
lであった。
【0096】なお本実施例においてn-ヘキサン中のアル
ミ嵩濃度は以下のようにして測定した。すなわち、ガス
置換可能な100mlのメスシリンダーの内部を窒素置
換し、析出アルミノキサンを0.02mmol/mlの
n-ヘキサンスラリーに調整したものを50cc投入し
た。その後、24時間以上静置し、沈降スラリーと上澄
みの界面を目視で確認し、沈降スラリー部の容積を測定
した。投入アルミノキサン量(1mmol)を沈降スラ
リー部容積で割ってn-ヘキサン中のアルミ嵩濃度とし
た。
【0097】[予備重合]2リットルの攪拌機付反応器
中に窒素雰囲気下で、脱水精製したn-ヘキサンを0.5
リットル装入し、上記「析出状アルミノキサンの調製」
において溶媒を除去する前のアルミノキサンスラリーを
1.2mmolとなる量で、トリイソブチルアルミニウ
ムを1.0mmolとなる量で、ビス(1,3-ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.0
02mmolとなる量で仕込み、全溶媒量が1リットル
となるように精製したn-ヘキサンを装入した。
【0098】次いで、反応器内の窒素をエチレンパージ
した後、50℃で、全圧4.0kg/cm2 (3kg/
cm2 G、エチレン分圧:3.4kg/cm2)の条件下
で1時間予備重合を行った。窒素置換した後、得られた
予備重合スラリーを取り出し、ガラスフィルターを用い
て、溶媒と予備重合触媒を分離した。予備重合触媒1g
当り20mlのn-ヘキサンでデカンテーションを4回行
った。50℃に加熱した窒素により乾燥させ、21gの
予備重合触媒を得た。得られた予備重合触媒の粒子径は
2.2mmであり、嵩密度は0.05g/ccであっ
た。予備重合後の反応器中を確認したところ、壁面への
ポリマー付着は認められなかった。
【0099】
【比較例1】実施例1の予備重合において、全圧4.0
kg/cm2 (3kg/cm2 G、エチレン分圧:3.
4kg/cm2)の条件を、全圧6.0kg/cm
2 (5kg/cm2 G、エチレン分圧:5.4kg/c
2)に変えたこと以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。
【0100】その結果、36gの予備重合触媒が得られ
た。予備重合粒子の一部は凝集し、また、予備重合後の
反応器中を確認したところ、壁面に3gのポリマー付着
が認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の示すオレフィンの重合における触媒
の調整の一例を示すフローチャートである。
フロントページの続き (72)発明者 諫 山 滋 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC09A AC10A AC27A AC28A BA00A BA01B BA02B BB00A BC18B BC25B DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 EB01 EB02 EB12 EB15 EC01 EC02 FA01 FA04 GB01 GB03 4J100 AA02P AA03P AA04P AA15P AA16P AA17P AA19P AA20P AA21P AB02P AR03P AR04P AR11P AR18P AR22P AS11P AS15P AU21P CA01 CA04 FA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)メタロセン触媒成分と、(B)予備
    重合時に系内のアルミノキサンの80%以上が析出する
    又は析出し固体状であるアルミノキサンと、 必要に応
    じて(C)有機アルミニウム化合物との存在下、オレフ
    ィン分圧が4kg/cm2 以下の条件下、液相で予備重
    合することを特徴とするオレフィン重合用予備重合触媒
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記メタロセン触媒成分(A)が、下記一
    般式(IV)または(V)で表される遷移金属化合物であ
    る請求項1に記載のオレフィン重合用予備重合触媒の製
    造方法; MLx … (IV) (式中、Mは元素の周期表第4族から選ばれる遷移金属
    原子であり、Lは遷移金属原子に配位する配位子であ
    り、少なくとも1個のLはシクロペンタジエニル骨格を
    有する配位子を含む配位子であり、シクロペンタジエニ
    ル骨格を有する配位子を含む配位子以外のLは、炭素原
    子数1ないし12の炭化水素基、アルコキシ基、アリー
    ロキシ基、トリアルキルシリル基、SO3R基(ただし
    Rはハロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素原子
    数1ないし8の炭化水素基)、ハロゲン原子または水素
    原子であり、xは遷移金属原子の原子価である。) L1 MX2 … (V) (式中、Mは、周期表第4族の遷移金属原子を示し、L
    1 は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属M活性サ
    イトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、互いに同一
    でも異なっていてもよく、水素原子もしくはハロゲン原
    子であるか、または20個以下の炭素原子、ケイ素原子
    もしくはゲルマニウム原子を含有する炭化水素基、シリ
    ル基もしくはゲルミル基である。)
  3. 【請求項3】前記(B)アルミノキサンは、下記一般式
    (I)または(II)で表されるアルミノキサン、および
    下記一般式(IIIa)で表される繰り返し単位と下記一般
    式(IIIb)で表される繰り返し単位とを有するアルミノ
    キサンから選ばれる1種のアルミノキサンであって、 【化1】 (式中、Rは炭素原子数が1ないし10の炭化水素基を
    示し、mは2ないし500の整数を示し、n、pはそれ
    ぞれ1以上の整数を示す。)嵩密度が0.01ないし
    1.0g/ccの範囲にある固体状アルミノキサンであ
    る請求項1または2に記載のオレフィン重合用予備重合
    触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】前記固体状アルミノキサンは、平均粒子径
    が50ないし50000μmの範囲にある請求項3に記
    載のオレフィン重合用予備重合触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】平均粒子径が50ないし50000μmの
    範囲にあり、嵩密度が0.01ないし0.2g/ccの
    範囲にある予備重合触媒を製造する請求項1ないし4の
    いずれかに記載のオレフィン重合用予備重合触媒の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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