JP2000036437A - 有極性アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

有極性アルミニウム電解コンデンサ

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JP2000036437A
JP2000036437A JP10203034A JP20303498A JP2000036437A JP 2000036437 A JP2000036437 A JP 2000036437A JP 10203034 A JP10203034 A JP 10203034A JP 20303498 A JP20303498 A JP 20303498A JP 2000036437 A JP2000036437 A JP 2000036437A
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foil
aluminum
cathode
electrolytic capacitor
driving electrolyte
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Takashi Mochizuki
隆 望月
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Nichicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性な薬品を駆動用電解液に用いても、電解
液の漏出の発生しない有極性アルミニウム電解コンデン
サを実現すること。 【解決手段】 陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻
回したコンデンサ素子2と、このコンデンサ素子2の陽
極箔及び陰極箔から引き出された陽極リード端子3及び
陰極リード端子4のアルミニウム製の各丸棒部31、4
1が各端子挿通孔51、52にそれぞれ嵌められたゴム
封口体5と、4級アンモニウム塩もしくはイミダゾリニ
ウム塩を含む非水系の駆動用電解液を含浸したコンデン
サ素子2をゴム封口体5とともに封止するアルミニウム
製のケース6とを有する有極性アルミニウム電解コンデ
ンサにおいて、陰極箔としてエッチング後に、0.5V
から5Vの化成電圧で化成処理を施したアルミニウム箔
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム電解コ
ンデンサに関するものである。さらに詳しくは、アルミ
ニウム電解コンデンサからの駆動用電解液の漏出防止技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1および図2はそれぞれ、アルミニウ
ム電解コンデンサの構成要素を示す説明図、およびアル
ミニウム電解コンデンサの断面図である。小型アルミニ
ウム電解コンデンサは、一般に、図1および図2に示す
ように、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回した
コンデンサ素子2と、このコンデンサ素子2の陽極箔及
び陰極箔から引き出された陽極リード端子3及び陰極リ
ード端子4のアルミニウム製の各丸棒部31、41が各
端子挿通孔51、52にそれぞれ嵌められたゴム封口体
5と、駆動用電解液を含浸したコンデンサ素子2をゴム
封口体5とともに封止するアルミニウム製のケース6と
から構成されている。
【0003】アルミニウム電解コンデンサにおいても近
年、デジタル回路等の発達に対応するため、低損失、低
インピーダンス特性が要求されている。これらの要求に
対応するための重要な技術は、主として、コンデンサ素
子に含浸される駆動用電解液の低比抵抗化である。この
要求を満たす駆動用電解液としては、γ−ブチロラクト
ン単独溶媒、あるいはγ−ブチロラクトンを主溶媒とし
それにエチレングリコールなどを配合した混合溶媒中
に、o−フタル酸やマレイン酸の4級アンモニウム塩な
どを溶質として溶解した駆動用電解液が用いられてい
る。
【0004】このような有機溶剤を用いた駆動用電解液
は、高温雰囲気中でゴム封口体を透過しての消失が激し
く、このような消失はコンデンサ特性の著しい劣化を招
来させる。そこで、このような駆動用電解液を用いる際
には、ゴム封口体としてガス透過性の低いブチルゴムを
使用するなど、気密面で各種の設計的配慮がなされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
駆動用電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサで
は、従来のアルミニウム電解コンデンサではみられない
新たな不具合が指摘されている。すなわち、アルミニウ
ム電解コンデンサを負荷状態で長期間の使用、あるいは
無負荷状態で長期間の放置を行ったときに、ゴム封口体
の陰極側の端子挿通孔部から駆動用電解液が漏出し、漏
出した駆動用電解液によって回路基板上で配線パターン
がショートを発生するという不具合である。
【0006】そこで、本発明の課題は、前記のような活
性な薬品を駆動用電解液に用いても、電解液の漏出の発
生しない有極性アルミニウム電解コンデンサを実現する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴム封口体の
陰極側の端子挿通孔部から駆動用電解液が漏出するのを
防止するために行った各種検討から得られた新たな知見
に基づくものであり、ゴム封口体の陰極側の端子挿通部
に接するリード端子のアルミニウム製の丸棒部と、該端
子に接続されている陰極箔の電極電位差に着目したもの
である。すなわち、従来の有極性アルミニウム電解コン
デンサにおいて、陰極箔はこれに接続するリード端子の
アルミニウム製の丸棒部より電極電位が卑であるため、
陰極箔とアルミニウム製の丸棒部とによって局部電池が
形成される。このため、従来の有極性アルミニウム電解
コンデンサにおいて、陰極側のリード端子の丸棒部での
電極反応により、該丸棒部付近の駆動用電解液でアルカ
リ化が進行してしまう。その結果、陰極側のリード端子
の丸棒部付近で駆動用電解液に接するゴム封口体にアル
カリ劣化、すなわち、端子挿通孔の内面のゴム弾性の低
下が進行し、この部分からの駆動用電解液の漏出が起こ
るのである。
【0008】このような知見に基づいて、本発明は、こ
の局部電池の極性を逆転させることにより、駆動用電解
液の漏出を防ぐことに特徴を有する。すなわち、本発明
では、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回したコ
ンデンサ素子と、該コンデンサ素子の前記陽極箔及び前
記陰極箔から引き出された陽極リード端子及び陰極リー
ド端子のアルミニウム製の各丸棒部が各端子挿通孔にそ
れぞれ嵌められたゴム封口体と、4級アンモニウム塩も
しくはイミダゾリニウム塩を含む非水系の駆動用電解液
を含浸した前記コンデンサ素子を前記ゴム封口体ととも
に封止するケースとを有する有極性アルミニウム電解コ
ンデンサにおいて、前記陰極箔として、エッチング処理
後、0.5Vから5Vの化成電圧にて化成処理を施した
アルミニウム(Al)箔を用いることを特徴とする。
【0009】本願明細書でいう非水系の駆動用電解液と
は、水を10%以上も配合するエチレングリコール−水
系の駆動用電解液とは違って、水を全く配合しないか、
あるいは配合しても5%以下の駆動用電解液のことをい
う。アルミニウム電解コンデンサの分野において、陰極
箔に化成処理を施したものを用いるという技術は、従来
は、エチレングリコール−水系の溶媒にアンモニウム塩
(NH4 塩)を溶解させた駆動用電解液を用いる場合に
陰極箔の水和劣化、あるいは充放電時の陰極箔の容量低
下を防止する技術として用いられることはあったが、本
発明では、4級アンモニウム塩もしくはイミダゾリニウ
ム塩を含む非水系の駆動用電解液を用いたアルミニウム
電解コンデンサにおいて、化成処理を施した陰極箔を用
いる点に特徴を有する。
【0010】本発明では、陰極箔は陰極のリード端子の
アルミニム製の丸棒部より電極電位が貴になる。従っ
て、陰極側のリード端子の丸棒部と陰極箔とによって局
部電池が形成されても、丸棒部の表面では、丸棒部周辺
における駆動用電解液においてアルカリ化が進行するよ
うな電極反応が起こらない。それ故、陰極側のリード端
子の丸棒部付近で駆動用電解液に接するゴム封口体にア
ルカリ劣化、すなわち、端子挿通孔の内面のゴム弾性の
低下が発生しないので、この部分からの駆動用電解液の
漏出を防止することができる。
【0011】陰極箔の化成電圧については、用いるリー
ド端子の丸棒部の材質及び形状、駆動用電解液の種類に
より異なるが、0.5V以上は必要である。但し、化成
電圧が5Vを越える場合には、陰極容量の低下をまねく
だけであまり効果的ではない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
ここで用いるアルミニウム電解コンデンサの構造は、図
1および図2を参照して説明したとおりなので、その説
明を省略する。 [実施例1]まず、γ−ブチロラクトンを主成分とする
溶媒に、テトラエチルアンモニウムのフタル酸塩を主溶
質として15重量%配合して駆動用電解液を調製した。
次に、この駆動用電解液を用い、定格電圧16V、静電
容量330μF、ケースサイズ10mm、長さ12.5
mmの電解コンデンサを作製する。
【0013】ここで用いた陰極箔は、純度が99%のア
ルミニウム箔に6%塩酸溶液中で交流電解エッチングを
施した後、0.05V、0.5V、1.5V、2.5
V、5.0Vの化成電圧で化成処理を施したものであ
る。比較用としては、従来から使用されているAl箔に
エッチング処理を施した未化成の陰極箔を用いた。
【0014】これらの陰極箔を用いて電解コンデンサを
それぞれ500個作製し、エージング処理を施した後、
温度85℃、湿度85%の高温高湿雰囲気中にて定格電
圧印加、無負荷放置試験を2000時間行い、試験後の
各コンデンサ試料について駆動用電解液の漏出状況を確
認した。その結果を表1及び表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1及び表2より明らかなように、陰極箔
としてエッチング後に0.5Vから5Vの化成処理を施
したアルミニウム箔を用いたアルミニウム電解コンデン
サでは駆動用電解液の漏出が発生せず、高い信頼性が得
られることが判明した。なお、テトラエチルアンモニウ
ムのフタル酸塩に代えて、テトラエチルアンモニウムの
マレイン酸塩、テトラメチルアンモニウムのフタル酸塩
あるいはマイレイン酸塩などといったその他の4級アン
モニウム塩を用いた駆動用電解液で行った評価において
も、やはり、陰極箔に化成処理を施したものを用いたア
ルミニウム電解コンデンサでは駆動用電解液の漏出が発
生しないことが確認できた。 [実施例2]次に、γ−ブチロラクトンを主成分とする
溶媒に、イミダゾリニウムのフタル酸塩を主溶質として
15重量%配合して駆動用電解液を調製した。次に、こ
の駆動用電解液を用い、定格電圧16V、静電容量33
0μF、ケースサイズ10mm、長さ12.5mmの電
解コンデンサを作製する。
【0018】ここで用いた陰極箔は、純度が99%のア
ルミニウム箔に6%塩酸溶液中で交流電解エッチングを
施した後、0.05V、0.5V、1.5V、2.5
V、5.0Vの化成電圧で化成処理を施したものであ
る。比較用としては、従来から使用されているAl箔に
エッチング処理を施した未化成の陰極箔を用いた。
【0019】これらの陰極箔を用いて電解コンデンサを
それぞれ500個作製し、エージング処理を施した後、
温度85℃、湿度85%の高温高湿雰囲気中にて定格電
圧印加、無負荷放置試験を8000時間行い、試験後の
各コンデンサ試料について駆動用電解液の漏出状況を確
認した。その結果を表3及び表4に示す。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】表3及び表4より明らかなように、陰極箔
としてエッチング後に0.5Vから5Vの化成処理を施
したアルミニウム箔を用いたアルミニウム電解コンデン
サでは駆動用電解液の漏出が発生せず、高い信頼性が得
られることが判明した。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、駆動用電解液に4
級アンモニウム塩もしくはイミダゾリニウム塩を含む駆
動用電解液を用いた場合、従来の陰極箔では駆動用電解
液が漏出していたものが、本発明のように、化成処理を
施した陰極箔を用いることにより、陰極リード端子の丸
棒部より陰極箔表面の電極電位を駆動用電解液中で貴に
なるように構成すると、駆動用電解液の漏出を確実に防
止することができる。それ故、低損失、低インピーダン
ス特性を有するアルミニウム電解コンデンサの信頼性を
向上させることができるので、本発明の持つ工業的、実
用的価値は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム電解コンデンサの構成要素を示す
斜視図である。
【図2】アルミニウム電解コンデンサの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 コンデンサ素子 3 陽極リード端子 4 陰極リード端子 5 ゴム封口体 6 アルミニウム製のケース 31、41 アルミニウム製の丸棒部 51、52 ゴム封口体の端子挿通孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻
    回したコンデンサ素子と、該コンデンサ素子の前記陽極
    箔及び前記陰極箔から引き出された陽極リード端子及び
    陰極リード端子のアルミニウム製の各丸棒部が各端子挿
    通孔にそれぞれ嵌められたゴム封口体と、4級アンモニ
    ウム塩もしくはイミダゾリニウム塩を含む非水系の駆動
    用電解液を含浸した前記コンデンサ素子を前記ゴム封口
    体とともに封止するケースとを有する有極性アルミニウ
    ム電解コンデンサにおいて、 前記陰極箔として、エッチング処理後、0.5Vから5
    Vの化成電圧にて化成処理を施したアルミニウム箔を用
    いることを特徴とする有極性アルミニウム電解コンデン
    サ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01319924A (ja) * 1988-06-22 1989-12-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電解コンデンサ用アルミニウム陰極箔の製造方法
JPH08264392A (ja) * 1995-03-17 1996-10-11 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ

Patent Citations (2)

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