JP2000035526A - 光モジュールおよび光ファイバの接続方法 - Google Patents

光モジュールおよび光ファイバの接続方法

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JP2000035526A
JP2000035526A JP10204100A JP20410098A JP2000035526A JP 2000035526 A JP2000035526 A JP 2000035526A JP 10204100 A JP10204100 A JP 10204100A JP 20410098 A JP20410098 A JP 20410098A JP 2000035526 A JP2000035526 A JP 2000035526A
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optical
semiconductor element
module
optical module
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Kazuhiro Takizawa
和宏 瀧澤
Yasuhiro Tamaki
康博 玉木
Yoshiya Isono
吉哉 磯野
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光素子や受光素子からなる半導体素子を光
ファイバと接続する光モジュールにあっては、小型化、
低コスト化が求められていた。 【解決手段】 発光素子や受光素子からなる半導体素子
13が実装されたハウジング11と、このハウジング1
1に開口され、光ファイバ19が挿入される光ファイバ
導入口16aと、前記半導体素子13の近接に挿入され
た光ファイバ18を位置決め調心して前記半導体素子1
3に対して光学的に結合させる調心機構16cと、前記
光ファイバ導入口16aから前記調心機構16cに挿入
された光ファイバ19をクランプ保持するクランプ機構
20とを備える光モジュール10およびこれに光ファイ
バを接続する光ファイバの接続方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子および受
光素子の一方または両方からなる半導体素子と光ファイ
バとを光学的に結合させる光モジュールおよび光ファイ
バの接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LANシステムのハブや、パーソナルコ
ンピュータの拡張ボード等に光トランシーバとして組み
込まれる光素子(部品)としては、レーザダイオード等
からなる発光素子や、フォトダイオード等からなる受光
素子が封入され、パッケージ化された、いわゆる光モジ
ュールが用いられる。この光モジュールにあっては、実
装時の省スペース化に鑑みて、小型のものが求められて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な光モジュールと光ファイバとの接続に、JIS C5
973に制定されるいわゆるSC形光コネクタ(Single
fiber Coupling optical fiber connector)や、JI
S C 5982に制定されるいわゆるMPO形光コネ
クタ(Multifiber Push On)等の光コネクタを用いるこ
とが提案されている。すなわち、光ファイバ先端を前記
SC形光コネクタやMPO形光コネクタによって成端し
ておき、これを、前記光モジュールを組み込んだハウジ
ングにコネクタ接続する。この場合、光モジュールと光
ファイバとを接続するために、光ファイバのコネクタ成
端や、光モジュール側のコネクタハウジングの形成が不
可欠であるが、前記SC形光コネクタやMPO形光コネ
クタでは、ハウジング構造等が複雑であり、部品点数も
多いため、組み立てに手間がかかり、しかも、小型化や
低コスト化にも限界があるといった問題が生じていた。
しかも、多心の光ファイバを光モジュールに接続すると
なると、前記問題が一層顕著になってしまうため、多心
化も困難になっていた。このため、これまで、小型化、
低コスト化、多心化の条件を満たすものが得られない状
況にあった。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、構造が単純で、低コスト化、小型化、多心化を容
易に実現できる光モジュールおよび光ファイバの接続方
法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、発光素子および受光素子の一方または両方からなる
半導体素子が実装されたハウジングと、このハウジング
に開口され、光ファイバが挿入される光ファイバ導入口
と、前記半導体素子の近接に挿入された光ファイバを位
置決め調心して前記半導体素子に対して光学的に結合さ
せる調心機構と、前記光ファイバ導入口から前記調心機
構に挿入された光ファイバをクランプ保持するクランプ
機構とを備えることを特徴とする光モジュールを前記課
題の解決手段とした。この光モジュールでは、光ファイ
バ導入口から挿入された光ファイバを、半導体素子に対
して光学的に結合(以下「光結合」)する。光ファイバ
導入口から調心機構に挿入された光ファイバ先端は、調
心機構に沿って、直接、半導体素子近傍に到達される
か、あるいは、請求項2記載のように、予め調心機構に
挿入して半導体素子に対して光結合された内蔵光ファイ
バに対して突き合わせ接続される。前者の場合は、光フ
ァイバ導入口から挿入した光ファイバが、半導体素子近
傍の調心機構によって位置決め調心され、半導体素子に
対して光結合される。後者の場合は、光ファイバ導入口
から挿入された光ファイバが、内蔵光ファイバを介して
半導体素子に光結合される。半導体素子に対する光結合
方式のいずれにしても、光ファイバ導入口から挿入され
た光ファイバは、クランプ機構によりクランプされるこ
とで、引き抜きや位置ずれが防止され、前記半導体素子
に対する光結合状態が維持される。調心機構およびクラ
ンプ機構は各種構成が採用可能であり、いずれも、従来
技術記載の光コネクタやこの光コネクタが接続されるコ
ネクタハウジングに比べて、小型化が容易であることか
ら、この光モジュールは小型化することができる。ま
た、この光モジュールに接続する光ファイバ先端には、
光コネクタを組み立てる必要が無く、この光コネクタ
や、この光コネクタが接続されるコネクタハウジングを
備える必要が無いので、低コスト化できる。
【0006】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
モジュールに光ファイバを接続する光ファイバの接続方
法であって、前記光ファイバ導入口から前記調心機構に
挿入した光ファイバ先端を、前記半導体素子に近接する
位置に到達させて、この半導体素子に対して直接、光学
的に結合することを特徴とする光ファイバの接続方法を
前記課題の解決手段とした。この方法によれば、光ファ
イバ導入口から調心機構に挿入された光ファイバが、直
接、半導体素子に対して光結合されるので、途中に内蔵
光ファイバが介在される場合に比べて、接続点を減少で
き、接続損失を抑えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光モジュールの第
1実施形態を、図1から図7を参照して説明する。図1
は、本実施形態の光モジュール10を示す全体斜視図、
図2は前記光モジュール10の分解斜視図である。図1
および図2中符号11は、この光モジュール10のハウ
ジングであり、全体がプラスチック等の樹脂から形成さ
れている。このハウジング11は、ケース状のハウジン
グ本体11aと、このハウジング本体11aの一側部か
ら突出されたベース部11bと、このベース部11bの
突出方向先端に突設され、前記ハウジング本体11aと
の間に凹所12を形成する先端壁部11cとを備えてい
る。
【0008】図3は、光モジュール10を示す正断面
図、図4は、光モジュール10を先端壁部11cの端面
11f側から見た側面図である。図3に示すように、ハ
ウジング本体11aの内部空間11e内には、発光素子
および受光素子の一方である半導体素子13が実装され
ている。図3中、13aは、半導体素子13がマウント
された台である。図4に示すように、ハウジング本体1
1aの側部には、前記半導体素子13に接続された複数
の端子15が突出され、これら端子15は、外部の電気
回路と機械的、電気的に接続される。この光モジュール
10は、例えば、プリントボード上に搭載され、プリン
トボードの配線パターン上に前記端子15がボンディン
グされることで、半導体素子13が、外部の電気回路と
電気的に接続される。なお、半導体素子13として採用
される発光素子としてはレーザダイオード、受光素子と
してはアバランシェフォトダイオード等のフォトダイオ
ードが採用される。図3中、符号11dは、内部空間1
1eを閉塞する蓋である。
【0009】図3に示すように、ハウジング11には、
先端壁部11cに開口された光ファイバ導入口16aか
らベース部11bを経由してハウジング本体11aの内
部空間11eに到達する光ファイバガイド溝16が形成
されている。この光ファイバガイド溝16のハウジング
本体11a側の先端は、ハウジング本体11a内の内部
空間11eに到達され、さらに、この内部空間11e内
に形成された位置決め台17上にも連続して延在されて
おり、前記半導体素子13の、光が入射または出射され
るポートに近接されている。なお、前記位置決め台17
を省略し、半導体素子13を、ハウジング本体11aの
ベース部11bとの境界に立設された突壁11gに近接
配置することも可能であり、この場合では、突壁11g
を貫通して内部空間11eに開口した光ファイバガイド
溝16の端部が直接、半導体素子13に近接、対面され
る。この場合、ハウジング本体11aの内部空間11e
の縮小が可能になり、光モジュール10全体の小型化が
可能になる。
【0010】一方、光ファイバガイド溝16の先端壁部
11c側先端の光ファイバ導入口16aは、端面11f
に開口するテーパ状の穴であり、この光ファイバ導入口
16aから連続する先端壁部11c内の光ファイバガイ
ド溝16は、ベース部11b上やハウジング本体11a
内の光ファイバガイド溝16に比べて調心精度の低い光
ファイバ導入溝16bとなっている。ベース部11b上
から前記半導体素子13に至る光ファイバガイド溝16
は、後述する内蔵光ファイバ18(裸ファイバ)や、光
ファイバ19先端の裸ファイバ19aを高精度に位置決
め調心する調心機構である調心溝16cになっている。
【0011】調心溝16cには、長さ数mm程度の短い
内蔵光ファイバ18を収納している。この内蔵光ファイ
バ18の、ハウジング本体内部空間11e内に挿入され
た先端は、半導体素子13に近接、対面されており、し
かも調心溝16cによって高精度に位置決め調心され、
半導体素子13に対する光結合が図られている。この内
蔵光ファイバ18は、ハウジング本体11aの突壁11
gに形成された接着剤注入窓11iから、調心溝11c
に注入された接着剤により固定されている。一方、内蔵
光ファイバ18のベース部11b側の端部は、ベース部
上面11hに1、2mm程度挿入されており、別途、光
ファイバ導入口16aから光ファイバガイド溝16に挿
入された光ファイバ19(本実施形態では光ファイバ単
心線)の先端の裸ファイバ19aが突き合わせ接続され
る。これにより、光ファイバ19が、内蔵光ファイバ1
8を介して半導体素子13と光結合されることとなり、
光ファイバ19側の光線路と半導体素子13との間で、
光信号の送受信が可能になる。詳細には、光ファイバ心
線である光ファイバ19先端に露出した裸ファイバ19
a(光ファイバ)が、ベース部11b上の調心溝16c
によって位置決め調心されて内蔵光ファイバ18に突き
合わせ接続されることで、光ファイバ18、19同士が
光接続される。この時、光ファイバ19の裸ファイバ1
9a以外の部分である被覆部は、光ファイバ導入溝16
b内に収納され、調心溝16cには挿入されない。この
被覆部が、調心溝16cの入口に突き当たることで、光
ファイバ19のそれ以上の挿入が規制され、光ファイバ
19を光ファイバガイド溝16に押し込みすぎるといっ
た心配が無い。
【0012】光ファイバガイド溝16は、本実施形態で
はV溝であるが、丸溝、U溝、角溝等、各種構成が採用
可能である。また、内蔵光ファイバ18並びに光ファイ
バ19の裸ファイバ19aとしては、いわゆるマルチモ
ード光ファイバ等の大口径(コア径が例えば50μm程
度)の光ファイバを採用することが普通であるが、いわ
ゆるシングルモード光ファイバ(コア径が例えば10μ
m程度)を採用することも可能である。これら内蔵光フ
ァイバ18や裸ファイバ19aの外径(クラッド径)
は、いずれも、例えば125μm等が採用されるが、こ
れに限定されず、適宜変更が可能である。内蔵光ファイ
バ18や裸ファイバ19aの外径が変更されると、場合
によっては、それを位置決め調心可能なように、調心溝
16cを構成する光ファイバガイド溝16の寸法設計等
も変更されることは言うまでも無い。
【0013】図2および図3に示すように、ベース部1
1bを通る調心溝16cは、ベース部11bの上面11
hに露出されており、ベース部11b上の調心溝16c
に挿入された内蔵光ファイバ18と光ファイバ19(裸
ファイバ19a)は、ハウジング本体11aと先端壁部
11cとの間に設けられたクランプ機構20によってク
ランプされる。このクランプ機構20は、前記ベース部
11bおよびその上面11h上に載置される押え蓋21
からなる二つ割り構造の素子22と、この素子22を外
側から挟み込むクランプバネ23とを備え、前記素子2
2間に挿入された光ファイバ18、19aを前記クラン
プバネ23のクランプ力によりクランプするようになっ
ている。素子22は、その外側から、ベース部11cと
押え蓋21との間に挿入される楔状の開放部材24(図
5等参照)によって、クランプバネ23のクランプ力に
抗して押し広げられ、開放される。この開放状態におい
ては、光ファイバガイド溝16に対する光ファイバ19
の挿入、引き抜きが可能である。なお、図2、図3中、
押え蓋21やベース部11bに形成されている溝27
は、押え蓋21やハウジング11の樹脂成型作業におけ
る把持搬送等に利用されるものであるが、素子22外側
に装着したクランプバネ23の装着や取り外し作業時の
着脱工具の挿入等に利用することも可能である。
【0014】本実施形態において、クランプバネ23
は、ベリリウム銅等からなる板状バネ材を断面コ字状に
成形したものであり、素子22の外側に装着すれば、ク
ランプ機構20外側へ突出する部分は殆ど無いので、光
モジュール10を大型化する心配が無い。また、クラン
プ機構20では、クランプバネ23の断面コ字の開口部
23a側に、素子22が露出し、この開口部23aに露
出された素子22の分離境界には、ベース部11cおよ
び押え蓋21にそれぞれ形成された凹溝25が開口さ
れ、この凹溝25から、ベース部11cと押え蓋21と
の間に開放部材24が挿入されるようになっているの
で、開放部材24を素子22の分離境界に挿入する作業
は容易であり、開放部材24による素子22の開放作業
を円滑に行うことができる。
【0015】クランプバネ23の両フランジ部23b、
23cの中央部に形成された突部23dは、押え蓋21
やベース部11bに形成された係合溝26に係合されて
いるので、素子22が開放動作されても、クランプバネ
23は素子22に対して位置ずれを生じない。また、こ
の位置ずれ防止により、クランプバネ23のクランプ力
は、光ファイバガイド溝16に挿入された光ファイバ1
8、19aに偏在すること無く、常時安定に作用する。
なお、クランプバネとしては、断面コ字状のものに限定
されず、断面C形のもの等、各種構成が採用可能であ
る。光モジュール10外側への突出を回避して光モジュ
ール10の小型化を図る上では、断面C形のものより
も、断面コ字状のものを採用することが有利である。
【0016】次に、この光モジュール10への光ファイ
バ19の接続手順を説明すると、まず、図5および図6
に示すように、図示しない専用の工具に光モジュール1
0をセットして、クランプ機構20の素子22に開放部
材24を挿入して素子22を開放しておき、光ファイバ
導入口16aから光ファイバ19を光ファイバガイド溝
16に挿入して、その先端に予め露出しておいた裸ファ
イバ19aを、調心溝16cに予め挿入されている内蔵
光ファイバ18に突き当てる。すると、図3に示すよう
に、光ファイバ19が、突き合わせ接続された内蔵光フ
ァイバ18を介して、半導体素子13に対して光結合さ
れ、光ファイバ19と光モジュール10との間の光伝送
が可能となる。内蔵光ファイバ18は、調心溝16c内
に接着固定されているので、光ファイバ19先端の裸フ
ァイバ19aが突き当てられても変位せず、半導体素子
13に対する光結合状態に変動を生じない。このため、
光ファイバ19は、内蔵光ファイバ18に対して突き合
わせ接続しさえすれば、この内蔵光ファイバ18を介し
て半導体素子13に対して光結合でき、その作業性が向
上する。なお、ここで、光ファイバ18、19aの突き
合わせ接続には、光ファイバ18、19aの先端面同士
を突き合わせ力を以て突き合わせたもの以外に、例え
ば、光ファイバ18、19aの先端面同士を若干のクリ
アランスを以て対面し、屈折率整合剤を介して光結合し
たものも含む。
【0017】内蔵光ファイバ18と裸ファイバ19aと
の突き合わせ接続が完了したら、図7に示すように、光
ファイバ19に内蔵光ファイバ18方向への押圧力を付
与ししつつ、素子22から開放部材24を引き抜く。こ
れにより、クランプバネ23のクランプ力によって素子
22が閉じられ、ベース部11bと押え蓋21との間に
光ファイバ18、19aが挟み込まれ、光ファイバ1
8、19同士の突き合わせ接続状態が維持される。な
お、光ファイバ19が接続されている光モジュール10
のクランプ機構20の素子22を、開放部材24によっ
て開放すると、光モジュール10から光ファイバ19を
引き抜くことができ、光モジュール10に接続する光フ
ァイバ19を交換する等の作業も可能である。
【0018】したがって、この光モジュール10によれ
ば、光ファイバ19先端に光コネクタを組み立てる等の
作業を行うことなく、極めて単純な作業により、内蔵光
ファイバ18を介して、光ファイバ19を半導体素子1
3に光結合させることができる。また、光ファイバ19
との接続にあたっては、光ファイバ19のコネクタ成端
や、ハウジング11側へのコネクタハウジングの形成が
不要であることから、大幅な低コスト化や小型化が可能
である。しかも、接続に必要な作業を大幅に簡略化でき
ることから、接続に係る作業時間を大幅に短縮すること
ができ、短時間で接続することができる。特に、光コネ
クタに必須のフェルール等の高価な部品が不要になるこ
とから、効果的に低コスト化できるとともに、光モジュ
ール10側に、フェルール等を位置決めする機構を備え
る必要が無くなり、光モジュール10側の構造をも単純
化することができ、小型化、低コスト化が可能である。
【0019】ここまで、光モジュール10に外側から別
途挿入される光ファイバ19を、半導体素子13に予め
光結合した内蔵光ファイバ18を介して、半導体素子1
3に光結合する場合について述べたが、これに限定され
ず、調心溝16cに内蔵される光ファイバ18を省略し
て、光モジュール10に外側から挿入される光ファイバ
19先端の裸ファイバ19aを直接、半導体素子13に
近接する位置にまで到達させて、半導体素子13と光結
合する接続方法も可能である。この場合、接続点が減少
するため、接続損失を低減できる利点がある。また、内
蔵光ファイバ18の収納長を確保するために、調心溝1
6cの長さを確保する必要が無くなり、光モジュール1
0全体の一層の小型化が可能になるといった利点があ
る。しかも、調心機構16への内蔵光ファイバ18の挿
入、接着の作業が不要になるため、光モジュール10の
組み立てにかかる手間が軽減され、一層の低コスト化も
可能になる。但し、この接続方法では、光ファイバガイ
ド溝16に挿入した光ファイバ19先端を半導体素子1
3に対して、高精度に位置決めする必要がある。光ファ
イバ19の光ファイバガイド溝16への挿入長は、光フ
ァイバ19の被覆部が、調心溝16cに突き当たること
で設定されるが、挿入長をより高精度に設定する手段
を、別途、設けることも可能である。これにより、半導
体素子13に対する光ファイバ19先端の位置決め精度
を容易に向上できる。また、光ファイバ19先端は、光
ファイバ19の温度変化に対する線膨張係数を考慮し
て、半導体素子13に対して若干の隙間を確保し、半導
体素子13に当接させないようにしておく必要がある。
予め半導体素子13に光結合された内蔵光ファイバ18
を利用する接続方法では、光ファイバ19の半導体素子
13に対する位置決め等は不要である。また、内蔵光フ
ァイバ18は数mmと短いため、温度変化に対する線膨
張係数を殆ど無視でき、その先端を、半導体素子13に
対する至近距離に配置することができる。
【0020】本発明に係る光モジュールに備えるクラン
プ機構としては、前述のクランプ機構に限定されず、各
種構成が採用可能である。例えば、図8に示すクランプ
機構31は、裸ファイバ19aを挟み込む二つ割り構造
の素子28a、28bの外側に装着した断面コ字状のク
ランプバネ29の両フランジ部29aに、前記素子28
a、28bのそれぞれから突出した突部30が当接さ
れ、前記クランプバネ29のクランプ力が、突部30を
介して、素子28a、28bに作用するようになってい
る。クランプバネ29の両フランジ部29aには、素子
28a、28bに当接される突部は形成されていない。
このクランプ機構31では、クランプバネ29のフラン
ジ部29aに突部30が確実に当接され、クランプバネ
29のクランプ力が突起30を介して素子28a、28
bに確実に作用するため、素子28a、28b間に挿入
された裸ファイバ19aを確実にクランプすることがで
き、しかも調心溝32によって確実に位置決め調心でき
る。なお、図8に示したクランプ機構31でも、二つ割
りの一方の素子28aは、図1から図3等に示したクラ
ンプ機構20と同様に、ハウジング本体11aから突出
する連結部を兼ねているが、これに限定されず、ハウジ
ング本体11aから突出された連結部とは別体の素子を
適用することも可能である。
【0021】次に、本発明の第2実施形態の光モジュー
ル30を図9を参照して説明する。なお、図中、図1か
ら図7と同一の構成部分には同一の符号を付し、その説
明を簡略化する。図9に示した光モジュール50は、互
いに平行に形成された2本の調心機構である光ファイバ
ガイド溝51を備えており、2心の光ファイバ52(2
心光ファイバテープ心線)と接続することができる。前
記光ファイバガイド溝51は、それぞれ、先端壁部11
cを切り欠いた形状の光ファイバ導入口53から、ハウ
ジング本体11aの内部空間内に実装された2つの半導
体素子54a、54b近傍に到達されている。一方の半
導体素子54aは、レーザダイオードからなる発光素子
54aであり、他方の半導体素子54bは、アバランシ
ェフォトダイオード等のフォトダイオードからなる受光
素子54bであり、2本の光ファイバガイド溝51の一
方は、発光素子54aに位置決めされ、他方の光ファイ
バガイド溝51は、受光素子54bに位置決めされてい
る。図9中、54cは、これら半導体素子54a、54
bがマウントされた台である。発光素子54aや受光素
子54b近傍の光ファイバガイド溝51には、調心機構
として図示しない調心溝が形成されている。なお、半導
体素子は、同一基板に半導体層を積層して形成した発光
素子および受光素子を備えてなる一つの素子、それぞれ
別に形成された発光素子および受光素子を連結したもの
の、いずれであっても良い。
【0022】この光モジュール50では、光ファイバ5
2先端に露出した2本の裸ファイバ52aをそれぞれ光
ファイバガイド溝51に挿入して、ハウジング本体11
a内の半導体素子54a、54b近傍に直接到達させる
ことで、発光素子54aや受光素子54bと光結合させ
る接続方法、前記裸ファイバ52aを、予め発光素子5
4aや受光素子54bに対して光結合しておいた内蔵光
ファイバに接続する接続方法、のいずれも採用可能であ
る。いずれの接続方法であっても、光ファイバ52の裸
ファイバ52a以外の被覆部は、光ファイバ導入口53
やその近傍の図示しない収納溝内に収納され、クランプ
機構20には挿入されない。光ファイバガイド溝51へ
の裸ファイバ52aの挿入時には、開放部材を用いてク
ランプ機構20の素子22を開放し、裸ファイバ52a
の挿入完了後に素子22を閉じて、裸ファイバ52aを
クランプ保持して、光ファイバ52の接続状態を維持す
ることは、第1実施形態の光モジュール10と同様であ
る。
【0023】この光モジュール50によれば、光ファイ
バガイド溝51を複数設けるだけで、全体を大型化する
こと無く、多心の光ファイバ52の接続に対応でき、対
応心数を増大できる。しかも、2心の光ファイバ52の
一方の裸ファイバ52aを発光素子54aに光結合し、
他方の裸ファイバ52aを受光素子54bに光結合する
ので、一つの光モジュール50に一本の光ファイバ52
を接続するだけで、送受信両方の光線路(裸ファイバ5
2a)を接続できるといった利点がある。光ファイバガ
イド溝51の数は、2つに限定されず、3以上とするこ
とも可能であり、この場合には、より多心の光ファイバ
の接続にも対応できる。この場合も、光モジュール50
を大型化すること無く、対応心数を増大することができ
る。
【0024】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れず、各種変更が可能である。調心機構としては、調心
溝に限定されず、マイクロキャピラリや、3本の精密ロ
ッドの間に光ファイバを坦持する構成等、各種構成が採
用可能である。前記実施形態に示した光モジュール1
0、50では、パーソナルコンピュータの拡張ボード等
に組み込む場合、接続される光ファイバには引張力が殆
ど作用しないことが多く、裸ファイバのみをクランプ機
構20でクランプすれば、光ファイバの引き抜きや位置
ずれを防止するに足りるが、光ファイバに作用する引張
力が比較的大きい場合には、別途、光ファイバの被覆部
をクランプするクランプ機構を設けて、十分な引張耐力
を得ることも可能である。例えば、図1や図9におい
て、ハウジング11の先端壁部11cに代えて、被覆部
をクランプするクランプ機構を設ければ、光モジュール
全体を大型化すること無く、十分な引張耐力を得ること
ができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の光
モジュールによれば、光ファイバ導入口から調心機構へ
光ファイバを挿入するだけで、この光ファイバを、ハウ
ジングに内蔵の半導体素子に対して光結合できる。そし
て、調心機構や、この調心機構に挿入された前記光ファ
イバをクランプするクランプ機構は、小型に形成するこ
とが容易であるので、光ファイバ先端のコネクタ成端等
が必須である従来例に比べて、光モジュールの全体の小
型化、低コスト化が可能になる。しかも、調心機構の構
造や設置数を変更するだけで、全体を大型化すること無
く容易に多心化できるといった優れた効果を奏する。
【0026】請求項2記載の光モジュールによれば、前
記調心機構に予め挿入され、前記半導体素子に対して光
学的に結合された内蔵光ファイバに対して、別途、光フ
ァイバ導入口から前記調心機構に挿入された光ファイバ
が突き合わせ接続されるようになっているので、光ファ
イバ同士を突き合わせ接続することで、光ファイバ導入
口から挿入した光ファイバを、内蔵光ファイバを介し
て、半導体素子に対して確実に光結合できるといった優
れた効果を奏する。
【0027】請求項3記載の光ファイバの接続方法によ
れば、光ファイバ導入口から調心機構に挿入された光フ
ァイバが、直接、半導体素子に対して光結合されるの
で、途中に別の光ファイバが介在される場合に比べて、
接続点を減少でき、接続損失を抑えることができるとい
った優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の光モジュールを示す
全体斜視図である。
【図2】 図1の光モジュールのクランプ機構を示す分
解斜視図である。
【図3】 図1の光モジュールの正断面図である。
【図4】 図1の光モジュールを先端壁部の端面側から
見た側面図である。
【図5】 図1の光モジュールと光ファイバとの接続作
業を示す図であって、開放部材をセットした状態を示す
斜視図である。
【図6】 図1の光モジュールと光ファイバとの接続作
業を示す図であって、開放部材をクランプ機構の素子に
挿入して素子を開放した状態を示す斜視図である。
【図7】 図1の光モジュールと光ファイバとの接続作
業を示す図であって、開放部材を素子から引き抜いて素
子を閉じる工程を示す斜視図である。
【図8】 図1の光モジュールに設けられる別態様のク
ランプ機構を示す斜視図である。
【図9】 本発明の第2実施形態の光モジュールを示す
全体斜視図である。
【符号の説明】 10…光モジュール、11…ハウジング、13…半導体
素子、16a…光ファイバ導入口、16c…調心機構
(調心溝)、18…内蔵光ファイバ、19…光ファイ
バ、19a…光ファイバ先端(裸ファイバ)、20,3
1…クランプ機構、50…光モジュール、52…光ファ
イバ(2心光ファイバテープ心線)、52a…光ファイ
バ先端(裸ファイバ)、53…光ファイバ導入口、54
a…発光素子(レーザダイオード)、54b…受光素子
(フォトダイオード)。
フロントページの続き (72)発明者 磯野 吉哉 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 Fターム(参考) 2H037 BA02 BA04 BA12 BA13 DA03 DA04 DA06 DA12 DA35 5F041 CB32 DA11 DA71 EE02 EE06 EE08 5F088 AA01 EA09 JA05 JA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子(54a)および受光素子(5
    4b)の一方または両方からなる半導体素子(13、5
    4a、54b)が実装されたハウジング(11)と、こ
    のハウジングに開口され、光ファイバ(19、52)が
    挿入される光ファイバ導入口(16a、53)と、前記
    半導体素子の近接に挿入された光ファイバを位置決め調
    心して前記半導体素子に対して光学的に結合させる調心
    機構(16c)と、前記光ファイバ導入口から前記調心
    機構に挿入された光ファイバをクランプ保持するクラン
    プ機構(20、31)とを備えることを特徴とする光モ
    ジュール(10、50)。
  2. 【請求項2】 前記調心機構に予め挿入され、前記半導
    体素子に対して光学的に結合された内蔵光ファイバ(1
    8)に対して、別途、前記光ファイバ導入口から前記調
    心機構に挿入された光ファイバ(19、52)が突き合
    わせ接続されるようになっていることを特徴とする請求
    項1記載の光モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光モジュールに光ファイ
    バを接続する光ファイバの接続方法であって、 前記光ファイバ導入口から前記調心機構に挿入した光フ
    ァイバ先端(19a、52a)を、前記半導体素子に近
    接する位置に到達させて、この半導体素子に対して直
    接、光学的に結合することを特徴とする光ファイバの接
    続方法。
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