JP2000034789A - 建物の防蟻構造 - Google Patents

建物の防蟻構造

Info

Publication number
JP2000034789A
JP2000034789A JP10202917A JP20291798A JP2000034789A JP 2000034789 A JP2000034789 A JP 2000034789A JP 10202917 A JP10202917 A JP 10202917A JP 20291798 A JP20291798 A JP 20291798A JP 2000034789 A JP2000034789 A JP 2000034789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
termite
sheet material
underfloor space
termites
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10202917A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Imanishi
浩司 今西
Tamotsu Kawai
保 河合
Yoshio Matsumura
良夫 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10202917A priority Critical patent/JP2000034789A/ja
Publication of JP2000034789A publication Critical patent/JP2000034789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 布基礎の上方等に軸組や床組が施工された建
物の床下空間等からの白アリの侵入を物理的且つ効果的
に防止できる建物の防蟻構造を提供する。 【解決手段】 建物Aの外周部分に施工された布基礎1
の内方に形成される少なくとも1つの床下空間2から、
軸組B及び床組Cへの白アリ3の侵入を物理的に防止す
る建物Aの防蟻構造であって、少なくとも前記布基礎1
と軸組Bの間、及び前記布基礎1の内方に設けられた布
基礎(基礎)4と軸組B又は床組Cの間に、前記白アリ
3の分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア硬度
を有する耐腐食性材料で構成されたステンレスメッシュ
(シート材)5をそれぞれ介在させると共に、これらス
テンレスメッシュ(シート材)5の前記床下空間2内に
突出する縁部5aをそれぞれ下方側へ折曲した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の外周部分
に施工された布基礎の内方に形成される少なくとも1つ
の床下空間等から、軸組及び床組への白アリの侵入を物
理的に防止する建物の防蟻構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建物における従来の白アリ防除技術とし
ては、例えば、(1) 建物の床下の地盤(土壌)と、地面
から1m以内の木部とを薬剤で処理する方法や、(2) 白
アリの活動をモニタリングしながら、侵入してきた白ア
リに少量の薬剤を含む毒餌を摂食させて根絶するベイト
工法(レスケミカル法)等が知られている。
【0003】しかしながら、上記のような従来例(1) に
おいては、薬剤に起因する化学物質過敏症等の問題があ
り、即ち、建物内の環境が化学物質によって汚染される
という問題点がある。
【0004】また、従来例(2) においては、白アリに毒
餌を摂食させ、コロニー全体の活力を衰退させることを
目的とするので、その開始から終了までに少なくとも数
カ月〜2年程度の長期間を要するという問題点がある。
【0005】そこで、これらの問題が発生しないよう
に、(3) 薬剤を全く使用しない、ステンレスメッシュや
破砕石等の物理的なバリアーを構築する物理的工法(ケ
ミカルフリー法)等が提案されている。この物理的工法
に使用されるバリアー材としては、例えば、特許第26
52902号公報及び特表平8−506868号公報に
開示されているように、白アリの分泌物に耐性で且つ少
なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料の編
み目シートからなり、この編み目の孔がいずれの方向に
おいても制御すべき白アリ種の頭部横断面の最大寸法よ
り小径である白アリバリアー材等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来例(3) においては、前記白アリバリアー材
を、土間床を有するが、床下空間は有しない建物に使用
することしか開示されていない。
【0007】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、布基礎の上方等に軸組や床組が施
工された建物の床下空間等からの白アリの侵入を物理的
且つ効果的に防止できる建物の防蟻構造を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段とするところは、第1に、建物の外周部分に施工
された布基礎の内方に形成される少なくとも1つの床下
空間から、軸組及び床組への白アリの侵入を物理的に防
止する建物の防蟻構造であって、少なくとも前記布基礎
と軸組の間、及び前記布基礎の内方に設けられた基礎と
軸組又は床組の間に、前記白アリの分泌物に耐性で且つ
少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性材料で
構成されたシート材をそれぞれ介在させると共に、これ
らシート材の前記床下空間内に突出する縁部をそれぞれ
下方側へ折曲したことにある。
【0009】第2に、建物の外周部分に施工された布基
礎の内方に形成される少なくとも1つの床下空間、又は
前記布基礎の立ち上がり部の外側面に密着した断熱材の
内部を、白アリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを
物理的に防止する建物の防蟻構造であって、少なくとも
前記布基礎と軸組の間に前記断熱材の上面を覆うように
して、及び前記布基礎の内方に設けられた基礎と軸組又
は床組の間に、前記白アリの分泌物に耐性の耐腐食性材
料で構成されたシート材をそれぞれ介在させると共に、
これらシート材の前記床下空間内に突出する縁部をそれ
ぞれ下方側へ折曲したことにある。
【0010】第3に、前記床下空間に面する地盤上に配
設された束石と床束の間にも前記シート材を介在させる
と共に、このシート材の前記床下空間内に突出する縁部
を下方側へ折曲したことにある。
【0011】第4に、前記シート材が、前記白アリの頭
部横断面の最大寸法より小径の複数の通気孔を有するこ
とにある。
【0012】第5に、建物の外周部分に施工された布基
礎の内方に形成される少なくとも1つの床下空間から、
軸組及び床組への白アリの侵入を物理的に防止する建物
の防蟻構造であって、前記軸組に使用される構成部材及
び床組に使用される構成部材の少なくとも下面を、前記
白アリの分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア
硬度を有する耐腐食性材料で構成されたシート材でそれ
ぞれ被覆したことにある。
【0013】第6に、建物の外周部分に施工された布基
礎の内方に形成される少なくとも1つの床下空間から、
軸組及び床組への白アリの侵入を物理的に防止する建物
の防蟻構造であって、前記軸組及び床組の下面を、前記
白アリの分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア
硬度を有する耐腐食性材料で構成されたシート材で全面
に渡って被覆したことにある。
【0014】第7に、前記シート材が可撓性を有するこ
とにある。
【0015】第8に、前記布基礎の立ち上がり部の内側
面に断熱材が密着していることにある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図4に示すように、第1
実施形態に係る建物Aの防蟻構造は、建物Aの外周部分
に施工された布基礎1の内方に形成される例えば4つの
床下空間2のいずれからも、軸組B及び床組Cへの白ア
リ3の侵入を物理的に防止するものであって、前記布基
礎1と軸組Bの間、及び前記布基礎1の内方に設けられ
た例えば間仕切基礎等の布基礎(基礎)4と軸組Bの間
に、前記白アリ3の分泌物に耐性で且つ少なくとも約7
0のショア硬度を有する耐腐食性材料で構成されたステ
ンレスメッシュ(シート材)5をそれぞれ介在させると
共に、これらステンレスメッシュ5の前記床下空間2内
に突出する縁部5aをそれぞれ下方側へ折曲したもので
ある。
【0017】前記布基礎1は、図1及び図2に示すよう
に、建物Aの外周部分に平面視で例えば矩形状に施工さ
れている。
【0018】前記床下空間2は、布基礎1の内方に形成
されており、例えば、この布基礎1の内方に設けられた
平面視がT字状及び直線状の間仕切基礎等の布基礎4に
より4つに仕切られている。なお、前記布基礎1の内方
は、この実施形態のような布基礎4で複数の床下空間2
に仕切られる場合に限定されるものではなく、前記布基
礎1だけで形成される1つの床下空間2内に束基礎等の
独立基礎等が設けられていてもよい。
【0019】ここで、前記布基礎1の内方に、前記布基
礎4が設けられる場合には、この布基礎4と軸組Bの間
にステンレスメッシュ5等を介在させる。また、上記の
ように、束基礎等の独立基礎が設けられる場合には、こ
の独立基礎と床束等の床組Cとの間にステンレスメッシ
ュ5等を介在させる。
【0020】前記白アリ3とは、ゴキブリに近縁の社会
生活をする不完全変態の昆虫であって、シロアリ目(等
翅類)Isopteraの総称である。このような白アリ3とし
ては、例えば、ヤマトシロアリやイエシロアリ等の各種
の白アリが挙げられる。また、この白アリ3は、図3に
示すように、非変形性の堅い頭部3aを有する一方、比
較的柔らかくて弱い体部3bを有している。
【0021】前記ステンレスメッシュ5は、図4に示す
ように、白アリ3の分泌物に耐性で且つ少なくとも約7
0のショア硬度を有する耐腐食性材料であるステンレス
鋼ワイヤー5b等から製織され、前記白アリ3の頭部3
aの横断面の最大寸法Hより小径の複数の編み目(通気
孔)6を有している。このようなステンレスメッシュ5
としては、例えば、「ターミーメッシュ(TERMI−
MESH)」(商品名、ターミーメッシュ・オーストラ
リア社製)等を好適に使用することができる。
【0022】なお、白アリバリアー材として使用される
シート材としては、このようなステンレスメッシュ5に
限定されるものではなく、白アリ3から放出されるギ酸
等の分泌物に耐性で且つ白アリ3が噛み砕くことができ
ない硬さである少なくとも約70のショア硬度を有する
と共に、使用環境下で数十年の耐用年数を有する耐腐食
性材料で構成されていれば、種々のものを使用すること
ができる。このようなシート材としては、例えば、セラ
ミックス、ガラス、合成樹脂等の繊維、フィラメント、
ストランド等から製織又は製編等されたシートや不織
布、あるいは金属板、金属シート等が挙げられる。
【0023】ここで、シート材が、この実施形態のよう
にいずれの方向においても前記白アリ3の頭部3aの横
断面の最大寸法Hより小径の複数の編み目6等の通気孔
を有する場合には、床下空間2内に突出するステンレス
メッシュ5の縁部5aにおいて、白アリ3が余り好まな
い通気孔内の空間又は通気を白アリ3に感知させること
ができるので、白アリ3の侵入をより効果的に防止でき
るという利点がある。
【0024】なお、複数の通気孔を有するシート材とし
ては、前記複数の編み目6を有するステンレスメッシュ
5の他、例えば通気孔を打ち抜いて形成したパンチング
メタルや、あるいは図5に示す複数のシャーリング溝7
によって形成された通気孔8を有する金属製又は合成樹
脂製等のシート9等が挙げられる。
【0025】このように、前記ステンレスメッシュ5等
のシート材を、前記布基礎1と軸組Bの間、及び前記布
基礎4等の基礎と軸組B又は床組Cの間にそれぞれ介在
させると共に、これらシート材の前記床下空間2内に突
出する縁部5aをそれぞれ下方側へ折曲しておけば、前
記布基礎1や布基礎4等の基礎から軸組Bや床組Cへ侵
入しようとする白アリ3がこのシート材の縁部5aの角
度を感知して進行できなくなるので、白アリ3の侵入を
効果的に防止できるという利点がある。なお、シート材
の縁部5aは、この実施形態のように例えば下方側へ折
曲してから更にその先端を垂直下方へ折曲する等、必要
に応じて互い違い又は同じ方向に複数回折曲しておいて
もよい。
【0026】なお、図1に示すように、前記床下空間2
に面する地盤面10a上には、床下空間2の防湿を図る
こと等を目的として、この実施形態のように必要に応じ
て防湿シート11を敷設すると共に、その上から例えば
捨てコン、乾燥砂、乾燥砂利等の押さえ層12を設けて
おいてもよいし、あるいは必要に応じて土間床等を施工
しておいてもよい。
【0027】また、このシート材が前記ステンレスメッ
シュ5等の可撓性を有する材質で構成されている場合に
は、建物Aの建築現場での賦形等が可能であるので、施
工が簡単であるという利点がある。なお、可撓性を有し
ない場合には、工場生産等により、シート材を施工しよ
うとする箇所の形状に合わせてあらかじめ適宜の形状に
製造しておけばよい。
【0028】図6に示すように、第2実施形態に係る建
物Aの防蟻構造は、上記第1実施形態において、前記床
下空間2に面する地盤10上に配設された束石13と床
束14の間にも前記ステンレスメッシュ5を介在させる
と共に、このステンレスメッシュ5の前記床下空間2内
に突出する縁部5aを下方側へ折曲したものである。
【0029】このように、前記束石13と床束14等の
床組Cの間にも前記ステンレスメッシュ5等のシート材
を介在させておけば、前記束石13からの白アリ3の侵
入を防止することもできるという利点がある。
【0030】図7に示すように、第3実施形態に係る建
物Aの防蟻構造は、上記第1実施形態において、前記布
基礎1の立ち上がり部15の外側面15aに合成樹脂発
泡体等からなる断熱材16が密着していると共に、前記
布基礎1と軸組Bの間のステンレスメッシュ5を、前記
断熱材16の上面16aを覆うようにして介在させたも
のである。
【0031】このように、前記布基礎1の立ち上がり部
15の外側面15aに断熱材16が密着している場合に
は、地盤10中から断熱材16の内部に侵入した白アリ
3がこの断熱材16の内部を通過して軸組Bへ侵入する
ことがあるが、上記のように、ステンレスメッシュ5等
のシート材を断熱材16の上面16aを覆うようにして
介在させておけば、この断熱材16の上面16a付近に
まで達した白アリ3の進行がシート材の存在によって阻
止される。そのため、この断熱材16の上面16aを覆
うシート材により白アリ3が断熱材16の内部を通過し
て軸組Bへ侵入するのを防止できると共に、前記床下空
間2内に突出する縁部5aが下方側へ折曲されたシート
材により白アリ3が床下空間2等を通過して軸組Bや床
組Cへ侵入するのを防止できるという利点がある。
【0032】なお、この実施形態のように、必要に応じ
て前記立ち上がり部15の内側面15bに断熱材16を
密着させておけば、基礎断熱の効果がより向上するとい
う利点がある。この場合、白アリ3がこの内側面15b
側の断熱材16の内部を通過しても、上方のシート材に
より軸組Bや床組Cへの侵入が防止される。
【0033】また、この実施形態におけるシート材とし
ては、前記ステンレスメッシュ5に限定されるものでは
なく、白アリ3から放出されるギ酸等の分泌物に耐性で
且つ白アリ3が噛み砕くことができない硬さ、好ましく
は少なくとも約70のショア硬度を有すると共に、使用
環境下で数十年の耐用年数を有する耐腐食性材料で構成
されていれば、既述のような種々のものを使用すること
ができる。
【0034】図8に示すように、第4実施形態に係る建
物Aの防蟻構造は、上記第1実施形態において、前記軸
組Bに使用される例えば土台(構成部材)17及び床組
Cに使用される例えば大引き(構成部材)18の全面
を、前記ステンレスメッシュ5でそれぞれ被覆したもの
である。
【0035】なお、前記軸組Bに使用される構成部材と
しては、土台17の他、例えば柱、間柱、壁パネル、断
熱材等の各種の部材が挙げられる。また、前記床組Cに
使用される構成部材も、大引き18の他、例えば床束1
4、根太、根太掛け、床板、床下地板、根がらみ貫、床
パネル、断熱材等の各種の部材が挙げられる。
【0036】また、これら構成部材は、前記ステンレス
メッシュ5等のシート材により、この実施形態のように
その全面をあらかじめ被覆しておくのが望ましいが、こ
れに限定されるものではなく、少なくともその下面を被
覆しておけばよい。このように、前記軸組Bや床組Cに
使用される構成部材の少なくとも下面をシート材で被覆
しておけば、これら構成部材を前記床下空間2から軸組
Bや床組Cへ侵入してきた白アリ3による食害から保護
できるという利点がある。
【0037】図9に示すように、第5実施形態に係る建
物Aの防蟻構造は、上記第4実施形態において前記土台
17や大引き18をステンレスメッシュ5で被覆する代
わりに、前記軸組B及び床組Cの下面19b,19cを
前記ステンレスメッシュ5で全面に渡って被覆したもの
である。
【0038】即ち、このようにして前記布基礎1,4等
と軸組B及び床組Cの間にステンレスメッシュ5等のシ
ート材を全面的に介在させておけば、軸組Bや床組Cを
全体的に白アリ3の食害から保護できるという利点があ
る。また、第4実施形態のように、軸組Bや床組Cに使
用される構成部材それぞれをシート材で被覆しなくても
よいので、その分の手間を省略できるという利点もあ
る。
【0039】なお、前記シート材は、軸組B及び床組C
の下面19b,19cのみを全面に渡って被覆しておけ
ばよいが、この実施形態のように、その縁部5cを上方
の所定高さまで折り返すようにして柱や間柱の下端部等
を保護しておいてもよい。
【0040】以上の第1乃至第5実施形態のうち、第3
実施形態においてのみ前記布基礎1の立ち上がり部15
の内側面15bに断熱材16が密着している場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、他の実
施形態においても必要に応じて立ち上がり部15の内側
面15bに断熱材16を密着させておいてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、少なくとも前記布基礎と軸組の間、及び前記布基礎
の内方に設けられた基礎と軸組又は床組の間に、前記シ
ート材をそれぞれ介在させると共に、これらシート材の
前記床下空間内に突出する縁部をそれぞれ下方側へ折曲
しているので、前記布基礎やその内方に設けられた基礎
から軸組や床組へ侵入しようとする白アリがこのシート
材の縁部の角度を感知して進行できなくなる。そのた
め、白アリの侵入を効果的に防止できるという利点があ
る。
【0042】請求項2の発明によれば、少なくとも前記
布基礎と軸組の間に前記断熱材の上面を覆うようにし
て、及び前記布基礎の内方に設けられた基礎と軸組又は
床組の間に、前記シート材をそれぞれ介在させると共
に、これらシート材の前記床下空間内に突出する縁部を
それぞれ下方側へ折曲しているので、前記断熱材の上面
を覆うシート材により白アリが断熱材の内部を通過して
軸組へ侵入するのを防止できると共に、前記床下空間内
に突出する縁部が下方側へ折曲されたシート材により白
アリが床下空間を通過して軸組や床組へ侵入するのを防
止できるという利点がある。
【0043】請求項3の発明によれば、前記床下空間に
面する地盤上に配設された束石と床束の間にも前記シー
ト材を介在させると共に、このシート材の前記床下空間
内に突出する縁部を下方側へ折曲しているので、前記束
石からの白アリの侵入を防止することもできるという利
点がある。
【0044】請求項4の発明によれば、前記シート材
が、前記白アリの頭部横断面の最大寸法より小径の複数
の通気孔を有しているので、前記床下空間内に突出する
ステンレスメッシュ等のシート材の縁部において、白ア
リが余り好まない通気孔内の空間又は通気を白アリに感
知させることができる。そのため、白アリの侵入をより
効果的に防止できるという利点がある。
【0045】請求項5の発明によれば、前記軸組に使用
される構成部材及び床組に使用される構成部材の少なく
とも下面を、前記白アリの分泌物に耐性で且つ少なくと
も約70のショア硬度を有する耐腐食性材料で構成され
たシート材でそれぞれ被覆しているので、これら構成部
材を、前記床下空間から軸組や床組へ侵入してきた白ア
リによる食害から保護できるという利点がある。
【0046】請求項6の発明によれば、前記軸組及び床
組の下面を、前記白アリの分泌物に耐性で且つ少なくと
も約70のショア硬度を有する耐腐食性材料で構成され
たシート材で全面に渡って被覆しているので、軸組や床
組を全体的に白アリの食害から保護できるという利点が
ある。また、軸組や床組に使用される構成部材それぞれ
をシート材で被覆しなくてもよいので、その分の手間を
省略できるという利点もある。
【0047】請求項7の発明によれば、前記シート材が
可撓性を有しているので、建物の建築現場での賦形等が
可能であり、そのため施工が簡単であるという利点があ
る。
【0048】請求項8の発明によれば、前記布基礎の立
ち上がり部の内側面に断熱材が密着しているので、基礎
断熱を図ったり、あるいはその効果をより向上させたり
できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る建物の防蟻構造の縦断面
図。
【図2】図1のX−X線断面図。
【図3】(a) は白アリの平面図、(b) は(a) のY−Y線
断面図。
【図4】ステンレスメッシュの要部拡大平面図。
【図5】複数のシャーリング溝を有するシートの要部拡
大断面図。
【図6】第2実施形態に係る建物の防蟻構造の縦断面
図。
【図7】第3実施形態に係る建物の防蟻構造の縦断面
図。
【図8】第4実施形態に係る建物の防蟻構造の縦断面
図。
【図9】第5実施形態に係る建物の防蟻構造の縦断面
図。
【符号の説明】
A 建物 B 軸組 19b 下面 C 床組 19c 下面 1 布基礎 2 床下空間 3 白アリ 3a 頭部 4 布基礎(基礎) 5 ステンレスメッシュ(シート材) 5a 縁部 6 編み目(通気孔) 8 通気孔 9 シート(シート材) 10 地盤 13 束石 14 床束 15 立ち上がり部 15a 外側面 15b 内側面 16 断熱材 16a 上面 17 土台(構成部材) 18 大引き(構成部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外周部分に施工された布基礎の内
    方に形成される少なくとも1つの床下空間から、軸組及
    び床組への白アリの侵入を物理的に防止する建物の防蟻
    構造であって、 少なくとも前記布基礎と軸組の間、及び前記布基礎の内
    方に設けられた基礎と軸組又は床組の間に、前記白アリ
    の分泌物に耐性で且つ少なくとも約70のショア硬度を
    有する耐腐食性材料で構成されたシート材をそれぞれ介
    在させると共に、これらシート材の前記床下空間内に突
    出する縁部をそれぞれ下方側へ折曲したことを特徴とす
    る建物の防蟻構造。
  2. 【請求項2】 建物の外周部分に施工された布基礎の内
    方に形成される少なくとも1つの床下空間、又は前記布
    基礎の立ち上がり部の外側面に密着した断熱材の内部
    を、白アリが通過して軸組及び床組へ侵入するのを物理
    的に防止する建物の防蟻構造であって、 少なくとも前記布基礎と軸組の間に前記断熱材の上面を
    覆うようにして、及び前記布基礎の内方に設けられた基
    礎と軸組又は床組の間に、前記白アリの分泌物に耐性の
    耐腐食性材料で構成されたシート材をそれぞれ介在させ
    ると共に、これらシート材の前記床下空間内に突出する
    縁部をそれぞれ下方側へ折曲したことを特徴とする建物
    の防蟻構造。
  3. 【請求項3】 前記床下空間に面する地盤上に配設され
    た束石と床束の間にも前記シート材を介在させると共
    に、このシート材の前記床下空間内に突出する縁部を下
    方側へ折曲したことを特徴とする請求項1又は2記載の
    建物の防蟻構造。
  4. 【請求項4】 前記シート材が、前記白アリの頭部横断
    面の最大寸法より小径の複数の通気孔を有することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の建物の防蟻構
    造。
  5. 【請求項5】 建物の外周部分に施工された布基礎の内
    方に形成される少なくとも1つの床下空間から、軸組及
    び床組への白アリの侵入を物理的に防止する建物の防蟻
    構造であって、 前記軸組に使用される構成部材及び床組に使用される構
    成部材の少なくとも下面を、前記白アリの分泌物に耐性
    で且つ少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性
    材料で構成されたシート材でそれぞれ被覆したことを特
    徴とする建物の防蟻構造。
  6. 【請求項6】 建物の外周部分に施工された布基礎の内
    方に形成される少なくとも1つの床下空間から、軸組及
    び床組への白アリの侵入を物理的に防止する建物の防蟻
    構造であって、 前記軸組及び床組の下面を、前記白アリの分泌物に耐性
    で且つ少なくとも約70のショア硬度を有する耐腐食性
    材料で構成されたシート材で全面に渡って被覆したこと
    を特徴とする建物の防蟻構造。
  7. 【請求項7】 前記シート材が可撓性を有することを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の建物の防蟻構
    造。
  8. 【請求項8】 前記布基礎の立ち上がり部の内側面に断
    熱材が密着していることを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれか記載の建物の防蟻構造。
JP10202917A 1998-07-17 1998-07-17 建物の防蟻構造 Pending JP2000034789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10202917A JP2000034789A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 建物の防蟻構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10202917A JP2000034789A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 建物の防蟻構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000034789A true JP2000034789A (ja) 2000-02-02

Family

ID=16465314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10202917A Pending JP2000034789A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 建物の防蟻構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000034789A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6588158B2 (en) Insect control for building
KR102382234B1 (ko) 목조건축물 벽체의 시공 구조 및 그 방법
US20050181056A1 (en) Insect and microorganism control for buildings
JP2000054516A (ja) 建物の防蟻構造
JP2000034789A (ja) 建物の防蟻構造
JP3789656B2 (ja) 建物の防蟻構造
JP4558974B2 (ja) 建物の防蟻構造及びその建物
JP3721446B2 (ja) 建物の防蟻構造
JP3713589B2 (ja) 建物の防蟻構造
JP2000110269A (ja) 建物の防蟻構造
JP3994307B2 (ja) 建物の防蟻構造
JP3721445B2 (ja) 建物の防蟻構造
JP2002235383A (ja) 建築構造物とそれに使用する水切り
JP3447001B2 (ja) 建物の防蟻構造及び防蟻工法
JP2000160717A (ja) 建物の防蟻構造
JP2000179061A (ja) 建物の防蟻構造
JP2000034788A (ja) 建物の防蟻構造
JP3671365B2 (ja) 建物の防蟻構造及び外断熱基礎構造
JP2000170275A (ja) 建物の防蟻構造
JP2000144959A (ja) 防蟻シートの固定構造
AU2021101489A4 (en) Deterring insects from accessing a building
JP2000179060A (ja) 建物の防蟻構造
JPH0348326Y2 (ja)
JP2001204362A (ja) 床下構造
JPH0545687Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050407