JP2000034298A - 骨誘導因子の精製方法 - Google Patents

骨誘導因子の精製方法

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JP2000034298A
JP2000034298A JP10203092A JP20309298A JP2000034298A JP 2000034298 A JP2000034298 A JP 2000034298A JP 10203092 A JP10203092 A JP 10203092A JP 20309298 A JP20309298 A JP 20309298A JP 2000034298 A JP2000034298 A JP 2000034298A
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osteoinductive factor
exchange resin
bmp
osteoinductive
adsorbed
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Michio Kimura
道夫 木村
Kayoko Osawa
佳代子 大澤
Yukio Fujino
幸夫 藤野
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Sanofi Aventis KK
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Nippon Hoechst Marion Roussel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遺伝子工学的手法により発現された骨誘導因
子を含む動物細胞の培養上清から、該骨誘導因子を簡便
な方法により効率よく大量に回収する方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 動物細胞にて発現させた骨誘導因子を含
む動物細胞の培養上清から該骨誘導因子を精製する方法
において、骨誘導因子を陽イオン交換樹脂に吸着させ、
該樹脂を0.5Mから5.0M濃度の食塩で洗浄し、該樹
脂に吸着した骨誘導因子を4Mから8M濃度のグアニジ
ン塩酸で溶出する工程を含むことを特徴とする骨誘導因
子の精製方法からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨誘導因子の精製方法
に関する。詳しくは、動物細胞により産生させた骨誘導
因子を陽イオン交換樹脂カラムに選択的に保持させた後
溶出を行なう方法を用いることにより、大量の成熟型骨
誘導因子を効率良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】骨基
質に蛋白性の骨誘導因子が存在することがユリスト(Ur
ist)らにより発見され(Science 150, pp893-899, 196
5)、bone morphogenetic protein(以下BMPと略
す)と命名された。近年、複数のBMP関連遺伝子がク
ローニングされ、いずれもトランスフォーミング成長因
子−β(以下TGF−βと略す)スーパーファミリーに
属していることが知られている。これらのうち、いくつ
かは遺伝子工学を適用した組換体蛋白質が生産され、そ
れを用いて骨誘導活性が確認され、骨疾患の治療への応
用が期待されている。
【0003】これらのTGF−βスーパーファミリーに
属する蛋白質は、その遺伝子構造から生体内では、いず
れも前駆体として合成された後、種々のプロセッシング
を受け、成熟型のペプチド二量体を形成すると考えられ
ている。ヒトTGF−β1の活性型はC末端側112残
基のペプチドの二量体であることが知られている(Natu
re 316, 701-705, 1985)。本発明において成熟型と
は、この活性型ヒトTGF−β1の112残基と相同性
のあるアミノ酸配列領域を意味する。実際に動物細胞、
たとえばCHO細胞において、前駆体をコードするcD
NAを導入することによりBMP−2、あるいはBMP
−6/Vgr−1を生産させると、培養上清中には、成
熟型のペプチド二量体のほかに、種々の成熟型よりも大
きな分子量のペプチド二量体(分子量の大きな単量体か
ら成る二量体、および分子量の大きな単量体と成熟型の
単量体から成るヘテロ二量体)が多く含まれることが知
られている(Growth Factors 7, pp139-150, 1992, J.
Biol. Chem. 126, pp1595-1609, 1994)。これらの成熟
型よりも大きな分子量のペプチド二量体は、前駆体から
成熟型へのプロセッシング途中にある分子に相当すると
考えられる。この成熟型より大きな分子量のペプチド二
量体を以下前駆体二量体と呼ぶ。これら種々の二量体は
生理的条件(中性付近)では溶解性が悪く、また細胞外
マトリックスに吸着し易いことから、培養・精製が非常
に困難であった。
【0004】従来、イオン交換樹脂カラムからの骨誘導
因子の溶出は食塩の濃度を連続的に上げることにより行
われてきた。しかし、この方法は骨誘導因子が希釈され
るうえ、骨誘導因子が樹脂の中に留まり易いため回収率
が非常に悪かった。本発明者らは骨誘導因子が吸着した
陽イオン交換樹脂カラムを0.5から5.0Mの高濃度の
食塩濃度で洗浄することにより、吸着した骨誘導因子以
外の多くの蛋白質をカラムから溶出でき、それにより骨
誘導因子が選択的にカラム内に留まっていることを発見
した。カラムに留まった骨誘導因子は4Mから8Mグア
ニジン塩酸で溶出でき、これにより主に濃縮された骨誘
導因子を含む溶出液を得ることができた。このようにし
て、本発明者らは動物細胞において発現させた骨誘導因
子の種々の二量体を、効率よく大量に精製する方法を完
成させた。
【0005】培養に関しては、培養上清にデキストラン
スルフェイトあるいはその塩を加えることにより培養上
清中への骨誘導因子二量体の産生量増加が報告されてい
る(米国特許、US 5318898)。ところがデキストランス
ルフェイト添加により骨誘導因子二量体がデキストラン
スルフェイトと複合体をつくっていることが予測され、
その精製が非常に困難であった。すなわち、細胞外マト
リックスへの吸着を押さえるために培養中に加えられた
デキストランスルフェイトは骨誘導因子の陽イオン交換
樹脂カラムへの吸着を阻害する。これを解決するため
に、培地を陽イオン交換樹脂カラムに添加する前に陰イ
オン交換樹脂カラムに通すことにより、デキストランス
ルフェイトと骨誘導因子との分離に成功した。これによ
り陰イオン交換樹脂カラムを素通りしたのち陽イオン交
換樹脂カラムに吸着した骨誘導因子を上記方法に従い精
製でき、本発明を完成させた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、動物細胞にて
発現させた骨誘導因子を含む動物細胞の培養上清から該
骨誘導因子を精製する方法において、骨誘導因子を陽イ
オン交換樹脂に吸着させ、該樹脂を0.5Mから5.0M
濃度の食塩で洗浄後、該樹脂に吸着した骨誘導因子を4
から8M濃度のグアニジン塩酸で溶出する工程を含むこ
とを特徴とする骨誘導因子の精製方法に関する。本発明
で用いられる動物細胞はチャイニーズハムスターオバリ
ー(CHO)細胞あるいはL−細胞等が用いられる。食
塩の濃度は0.5Mから5.0M濃度の範囲内であれば、
陽イオン交換樹脂に吸着している骨誘導因子を除く他の
蛋白質の溶出ができる。さらに好ましい食塩の濃度は2
Mである。
【0007】グアニジン塩酸は蛋白質の変性剤として知
られている。本発明で用いる4から8M濃度のグアニジ
ン塩酸で目的蛋白質をカラムから溶出することは、蛋白
質が変性するため、通常は用いられない。しかし、骨誘
導因子は二量体蛋白質としてその活性を発揮する等の物
性から、4から8M濃度、好ましくは6M濃度のグアニ
ジン塩酸で溶出しても蛋白質の変性は起こらないことが
分かった。すなわち、4から8M濃度範囲のグアニジン
塩酸で溶出した骨誘導因子を次の精製工程の逆相クロマ
トグラフィに添加、分離することにより、成熟型骨誘導
因子を単離することができた。さらに単離された成熟型
骨誘導因子をパルス液ガス相シークエンサーによりその
アミノ酸配列を分析し、その配列が成熟型と同じである
ことを確認した。
【0008】本発明は動物細胞にて発現させた骨誘導因
子を含む動物細胞の培養上清がデキストランスルフェイ
トを含む場合、陰イオン交換樹脂および陽イオン交換樹
脂の順で連結させたクロマトグラフィに骨誘導因子を吸
着させ、切り離した陽イオン交換樹脂を0.5Mから5.
0M濃度の食塩で洗浄後、該樹脂に吸着した骨誘導因子
を4Mから8M濃度のグアニジン塩酸で溶出する工程を
含むことを特徴とする骨誘導因子の精製方法に関する。
【0009】骨誘導因子は中性付近で溶解性が悪いこと
および細胞外マトリックスへの吸着を押さえるために、
培養中に加えられたデキストランスルフェイトおよびそ
の塩は、新たに骨誘導因子の陽イオン交換樹脂カラムへ
の吸着を阻害する問題が起こる。これを解決するため
に、培地を陽イオン交換樹脂カラムに添加する前に陰イ
オン交換樹脂カラムに通すことにより、デキストランス
ルフェイトと骨誘導因子との分離をおこなうカラム体積
の5倍程度の培地をpH6〜7で陰イオン交換樹脂カラ
ムに添加するとデキストランスルフェイトと骨誘導因子
の両方がカラムに吸着される。ところが、カラム体積の
5倍から30倍の培地をpH6〜7で陰イオン交換樹脂
カラムに添加すると骨誘導因子は素通りし、かつその素
通りした骨誘導因子は陽イオン交換樹脂カラムに吸着す
るようになる。このように、同一バッファーで陰イオン
交換樹脂カラム、陽イオン交換樹脂カラムの順に連続的
に培地を添加することにより、骨誘導因子を陽イオン交
換樹脂カラムに効率よく吸着させることができる。
【0010】本発明の方法において使用される陽イオン
交換樹脂としては、強陽イオン交換樹脂が好ましく、特
にSPセファロース、SPセファデックス(ファルマシ
ア社)、マイクロ−プレックスS(バイオラッド社)ま
たはSP−トヨパール(トーソー社)等が好適に使用さ
れる。また、陰イオン交換樹脂としては強陰イオン交換
樹脂が好ましく、特にQセファロース、Qセファデック
ス(ファルマシア社)、QA−セルロファイン(生化学
工業)、マイクロ−プレックスQ(バイオラッド社)ま
たはQAE−トヨパール(トーソー社)等が好適に使用
される。
【0011】本発明は骨誘導因子がヒトMP52、BM
P−2、BMP−4、BMP−6、あるいはBMP−7
からなる群から選ばれるいずれか一つの骨誘導因子での
精製方法に関する。本発明の精製方法を用いることによ
り、動物細胞、たとえばCHO細胞およびL細胞におい
て発現させた骨誘導因子の種々の二量体を、効率よく大
量に精製することができる。
【0012】本発明は、さらに、上記の方法によって産
生された成熟型二量体を単離し、精製された成熟型二量
体を含む医薬組成物に関する。本発明の成熟型二量体は
医薬品で許容されうる担体物質、添加物質、希釈剤およ
び(または)賦形剤を含有しても良い。本発明の医薬組
成物は、骨誘導活性を有するため、骨、軟骨または歯の
損傷の治療または予防、人工歯根への適用に有用であ
る。
【0013】骨代謝異常に因る骨疾患の治療のために
は、成熟型骨誘導因子を注射、例えば静脈注射、筋肉内
注射および腹腔内注射、経口投与、非経口投与、例えば
座剤、また他のいずれかの常法により全身投与する事が
できる。骨折の治療のためには、これらのものは注射、
経口および非経口投与により全身または局所投与するこ
とができる。また、成熟型二量体を含むマトリックスを
骨折した骨に近い領域に移植するのが好ましい。適当な
マトリックスは、天然重合体例えばコラーゲンおよびフ
ィブリン接着剤および人工重合体例えばポリ乳酸グリコ
ール酸共重合体である。
【0014】整形外科的再構築、骨移植および人工歯根
の場合、成熟型骨誘導因子を例えば移植すべき骨または
歯の表面にコラーゲン・ペースト、フィブリン接着剤お
よびその他の接着物質によって被覆することができる。
骨移植の場合、このものは天然および人工骨双方に使用
することができる。本発明の成熟型骨誘導因子の投与量
は、目的および適用方法に基づいて定められる。一般
に、全身投与の時は、投与量は1μg〜100μg/kgで
ある。局所投与に使用するときは、好適な投与量は30
μg〜30mg/部位である。
【0015】
【実施例】次に、実施例を示して本発明の効果を具体的
に説明する。 実施例1 ヒトBMP−2産生CHO細胞株によるヒトBMP−2
二量体の産生 (1)ヒトBMP−2の発現ベクターの構築 ヒトBMP−2遺伝子を含むDNA断片を単離し、Behr
ingwerke AGのDr. Zettlmeisslから提供されたpABs
topベクターのSalI及びXbaI部位に挿入し
た。ヒトBMP−2発現ベクターのpABstop/B
MP2の構造を制限酵素消化により確認した。
【0016】(2)ヒトBMP−2二量体を産生するC
HO細胞株P2c/80の樹立 Behringwerke AGのDr. Zettlmeisslから提供されたCH
O−DUKX−B11細胞、すなわちCHO細胞の突然
変異株に、pABstop/BMP2およびDr. Zettlm
eisslから提供されたpSVOAdhfrをリン酸カル
シウムDNA共沈法により導入した。次に、ヒトBMP
−2の高産生細胞株をメソトレキセート(MTX)を用
いる遺伝子増幅法により樹立した。pABstop/B
MP2(10μg)およびpSV0Adhfr(2μg)
を25mM HEPES、140mM NaCl、0.75mM
Na2HPO4(pH7.05)1mlに溶解し、続いて5
0μlの2.5M CaCl2と混合した。得られた混合液
を10cmディッシュ中のCHO−DUKX−B11細胞
に重層し、室温で30分放置した。次に10%ウシ胎児
血清(FBS)を含むリボおよびデオキシリボヌクレオ
チド含有MEM−ALPHA(MEM−α+)培地8ml
を細胞層に加え、CO2インキュベーター中で5時間培
養した。細胞を10%グリセロールおよび10%ウシ胎
児血清(FBS)を含むリボおよびデオキシリボヌクレ
オチド含有MEM−ALPHA(MEM−α+)培地で
室温3分間処理した後、10%FBSを含むMEM−α
+培地で2日間培養した。次に10%透析FBSを含む
リボおよびデオキシリボヌクレオチド不含MEM−AL
PHA(MEM−α-)培地中にまき直して形質転換株
を選択した。ヒトBMP−2の産生は次で記述するウェ
スタンブロッティング分析により検定した。さらにヒト
BMP−2産生細胞株の培地中にMTXを加え、その濃
度を順次上げることにより、BMP−2遺伝子が増幅し
た細胞株を選択した。MTX濃度80nMで、ヒトBMP
−2二量体を産生する細胞株P2c/80が得られた。
【0017】(3)培養上清中のヒトBMP−2のウェ
スタンブロッティングによる検出 培養上清液をSDS−ポリアクリルアミド電気泳動(1
5〜25%ポリアクリルアミド勾配ゲル、第一化学)に
より分離し、次に蛋白質をPVDF膜(ClearBlot Memb
rane−P,ATTO)に転写した。膜をBlock Ace
(大日本製薬)で1時間ブロックし、トリス緩衝食塩水
(TBS)ですすぎ、次にヒトBMP−2に対するニワ
トリ抗体10μg/mlで1晩処理した。膜を0.1% T
ween20を含むTBS(TTBS)で洗った後、ア
ルカリ性フォスファターゼーウサギ抗ニワトリIgG複
合体(Sigma A9171)で処理した。膜をTT
BSで洗い、アルカリ性フォスファターゼ基質キット
(BIO−RAD)によりBMP−2に相当するバンド
を可視化した。
【0018】(4)P2c/80を用いたヒトBMP−
2二量体の産生 P2c/80を10%FBSおよび80nM MTXを含
むMEM−α-培地でコンフルエントに達するまで培養
した後に1x ITS−X(Gibco社)、20mM H
EPES(pH7.3)および0.1mg/mL硫酸デキスト
ランナトリウムを含むDME/F−12(1:1)培地
(生産培地)に交換した。24時間おきに生産培地を交
換し、培養上清を回収した。この培養上清には、ウェス
タンブロッティング分析による検定で約1〜2mg/Lの
ヒトBMP−2が含まれた。
【0019】(5)CHO細胞により産生されたBMP
−2の精製およびN末端アミノ酸配列分析 ヒトBMP−2発現細胞株の無血清培養上清、1リット
ルあたり、160mlの0.2M リン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.0)及び576.6gの尿素を添加し撹拌して
溶解後、0.2μmフィルターでろ過した。Qセファロー
ス樹脂を充填したHi Trap Q(5ml,Pharmaci
a)およびSPセファロース樹脂を充填したHiTra
p SP(1ml,Pharmacia)を連結し50mM NaCl
を含む20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で
平衡化し、前記操作で得られたろ液をHi Trap Q
−Hi Trap SP連結カラムにかけた。平衡化を行
った緩衝液で洗浄後、二つのカラムを切り離した。Hi
Trap SPを同緩衝液、さらに2M NaClを含む
20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で洗浄
後、吸着した蛋白質を6Mグアニジン塩酸を含む0.1
Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で溶出した。
溶出液を逆相HPLCカラムResource RPC
(3ml,Pharmacia)にかけ、蛋白質を25〜55%ア
セトニトリルで溶出した。溶出パターンを図1に示す。
図1において罫線で示される範囲に成熟型BMP−2が
溶出された。SDS−ポリアクリルアミド電気泳動によ
り精製された成熟型BMP−2の分子量を確認した。還
元下における成熟型BMP−2の分子量は18,000
〜22,000の間に2本のバンドが存在した。非還元
下における分子量は30,000〜40,000の間に3
本のバンドが存在した。
【0020】溶出された成熟型BMP−2を含むフラク
ションを、パルス液ガス相シークエンサー(Applied Bi
osystems model 476)によるN末端アミノ酸配列分析に
かけた。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 サイクル 配列1 配列2 配列3 1 Gln Ala Thr 2 Ala Lys Phe 3 Lys His Gly 4 His Lys His 5 Lys Gln Asp 6 Gln Arg Gly 7 Arg Lys Lys 8 Lys Arg Gly 9 Arg Leu His 10 Leu Lys Pro
【0022】表1より、アミノ酸配列1はBMP−2ア
ミノ酸全配列のGln283から、アミノ酸配列2はA
la284、アミノ酸配列3はThr266からに由来
し、そのモル比は約1:1:1と考えられた。US 5
318898によると成熟型BMP−2はGln283
から始まる分子量約20,000の蛋白質である。従っ
て、本発明の精製方法を用いることにより、成熟型BM
P−2得ることができた。
【0023】
【発明の効果】本発明の製造方法により、動物細胞によ
り産生させた成熟型骨誘導因子が効率よく、大量に産生
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】HiTrap SPカラムのグアニジン塩酸溶
出液を逆相HPLCカラム(Resource RPC)に添加、ア
セトニトリルの勾配で溶出をおこなった蛋白質の分離パ
ターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 35/32 ADS C12N 15/00 A (C12N 5/10 C12R 1:91) (72)発明者 藤野 幸夫 埼玉県川越市南台1丁目3番地2 ヘキス ト・マリオン・ルセル株式会社創薬研究所 内 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA01 BA21 DA02 EA04 GA11 HA03 4B065 AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 BD14 CA24 CA44 4C084 AA06 BA44 CA53 CA56 DB60 DB61 ZA672 ZA962 4C087 AA05 CA12 CA16 ZA67 ZA96 4H045 AA20 BA09 BA10 CA40 DA22 EA27 FA82 GA20 HA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物細胞にて発現させた骨誘導因子を含
    む動物細胞の培養上清から該骨誘導因子を精製する方法
    において、骨誘導因子を陽イオン交換樹脂に吸着させ、
    該樹脂を0.5Mから5.0M濃度の食塩で洗浄し、該樹
    脂に吸着した骨誘導因子を4Mから8M濃度のグアニジ
    ン塩酸で溶出する工程を含むことを特徴とする骨誘導因
    子の精製方法。
  2. 【請求項2】 動物細胞にて発現させた骨誘導因子を含
    む動物細胞の培養上清がデキストランスルフェイトを含
    む場合、陰イオン交換樹脂および陽イオン交換樹脂の順
    で連結させたクロマトグラフィに骨誘導因子を吸着させ
    たのち、切り離した陽イオン交換樹脂を0.5Mから5.
    0M濃度の食塩で洗浄後、該樹脂に吸着した骨誘導因子
    を4Mから8M濃度のグアニジン塩酸で溶出する工程を
    含むことを特徴とする骨誘導因子の精製方法。
  3. 【請求項3】 骨誘導因子がヒトMP52、BMP−
    2、BMP−4、BMP−6、あるいはBMP−7から
    なる群から選ばれるいずれか一つの骨誘導因子である請
    求項1または2に記載の精製方法。
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