JP2000034153A - セメント系セルフレベリング性組成物 - Google Patents

セメント系セルフレベリング性組成物

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JP2000034153A JP20478098A JP20478098A JP2000034153A JP 2000034153 A JP2000034153 A JP 2000034153A JP 20478098 A JP20478098 A JP 20478098A JP 20478098 A JP20478098 A JP 20478098A JP 2000034153 A JP2000034153 A JP 2000034153A
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powdery
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Hiroshi Hayashi
浩志 林
Kazuhisa Tsukada
和久 塚田
Hirotaka Isomura
弘隆 磯村
Koichi Soeda
孝一 副田
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Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 結合材、細骨材並びに分子内に少なくと
も式(1)及び(2)の単位を有する化合物と水とを乾
燥粉末化した分散剤を含む粉粒状セルフレベリング性組
成物。 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は水素原子又はメチル基を
示し、R4 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Mは水
素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ
ム又は有機アミンを示し、Yは−CH2O−又は−CO
O−を示し、nは20〜109の数を示す) 【効果】 粉粒状であり既調合製品化でき、高い流動性
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は床下地調整材や布基
礎の天端調整材として用いられる、セメント系セルフレ
ベリング性組成物であって、水以外の材料を既調合で供
給することが可能な粉粒状セメント系セルフレベリング
性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物において、床下地や基礎の天端部
分を水平に調整する方法として、従来はモルタルのこて
仕上による方法が採られていたが、近年ではセルフレベ
リング性組成物が使用されるようになり、高精度で効率
的な施工が可能となっている。ここで用いられるセルフ
レベリング性組成物としてセメント系セルフレベリング
性組成物(以下「SL材」という)が挙げられる。
【0003】SL材は一般に結合材であるセメント、細
骨材及びセメント分散剤からなり、これに必要に応じて
増粘剤、消泡剤、膨張材や収縮低減剤等が配合されたも
のである。SL材にはこれらの材料が予め調合されてお
り、施工現場で水を加えて練り混ぜて使用する既調合S
L材と、工場で製造してアジテーター車で施工現場まで
運搬して使用するレディミックス型のSL材があり、既
調合SL材は主に床下地や基礎の天端部分を水平に調整
する材料として使用され、レディミックス型のSL材は
主に比較的大規模な建築物の床下地の調整材として用い
られている。
【0004】このうちレディミックス型のSL材は施工
現場までの運搬時間や床面に打設するのに要する時間と
して、製造から6時間程度高い流動性を保持することが
必要であり、そのため用いられるセメント分散剤として
は、流動性保持効果の高いポリカルボン酸系化合物を主
成分とするセメント分散剤が主に使用されている(特公
昭64−1425号、特開平08−290955号)。
これに対し既調合SL材は現場で混練し打設するため、
必要な流動性の保持時間は通常1時間程度であり、用い
られているセメント分散剤は流動性保持効果が比較的低
いナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の粉末又は
メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の粉末が主に使
用されている(特公開昭56−84358号公報、特公
開平04−367546号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
既調合SL材は比較的小規模な建築物で使用されていた
が、近年では比較的大規模な建築物で使用されることも
多くなっており、この場合、流動性の保持時間が短いと
施工の効率や水平面の精度が悪化するなどの問題が生じ
るため、流動性の保持時間が長い既調合SL材が望まれ
る。しかし、従来のナフタレンスルホン酸塩ホルマリン
縮合物やメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を主成
分とする粉末セメント分散剤を配合した既調合SL材に
おいて流動性保持時間を長くするためには粉末セメント
分散剤の添加量を多くしたり、水セメント比を高くした
りする必要があるが、このようにすると硬化時間が遅延
したり、材料分離が生じたり、強度が低下するなどの問
題が生じた。
【0006】これに対しレディミックス型のSL材に使
用されているポリカルボン酸系高分子化合物を主成分と
するセメント分散剤は、硬化時間が遅延したり、材料分
離が生じたり、強度が低下するなどの問題を生じること
なく、流動性を長時間保持することが可能であるが、こ
の分散剤は一般に水溶液として製造されるため、既調合
SL材に予め配合しておくことが不可能である。
【0007】そこで、ポリカルボン酸系セメント分散剤
の粉末化が望まれる。
【0008】液状セメント分散剤などのセメント混和剤
を粉末化する技術としては、すでに生石灰の消化反応熱
を利用する方法(特公平7−14829号)、噴霧乾燥
器を使用する方法(特許第2669761号)、セメン
ト分散剤の主成分である高分子化合物の水に対する溶解
度を低下させて粉末化を容易にする方法(特開平9−3
09756号)があるが、これらの方法でポリカルボン
酸系高分子化合物濃度の高い粉末セメント分散剤を製造
しようとすると、乾燥固化の過程でガム状となったり、
粉末化したものが固結したり、乾燥のために多大な熱エ
ネルギーが必要であったり、セメント用分散剤の性能が
低下したりする問題があった。
【0009】従って本発明の目的は、上記問題点を解決
し、ポリカルボン酸系高分子化合物の水溶液を高濃度で
粉末化した粉末セメント分散剤を配合した流動性保持効
果の高いセメント系セルフレベリング性組成物を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる実情に鑑み本発明
者は鋭意研究を行った結果、特定のポリアルキレングリ
コール鎖を有するポリカルボン酸系高分子化合物を用い
るか、ポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボ
ン酸系高分子化合物とポリアルキレングリコール又は/
及び特定の脂肪酸とを組合せて用いれば、ガム状になっ
たりせず粉末化でき、この後固結することがない粉体の
セメント分散剤が得られ、これを含有せしめれば流動性
保持効果が高い粉粒状セメント系セルフレベリング性組
成物とすることができることを見出し本発明を完成し
た。
【0011】すなわち本発明は、結合材、細骨材及び次
の粉末状セメント分散剤(A)又は(B)を含有する粉
粒状セメント系セルフレベリング性組成物を提供するも
のである。 (A)分子内に少なくとも下記式(1)及び(2)
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R1 、R2 及びR3 は同一又は異
なって水素原子又はメチル基を示し、R4 は炭素数1〜
3のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示
し、Yは−CH2O−又は−COO−を示し、nは20
〜109の数を示す)で表される構成単位を有するポリ
カルボン酸系高分子化合物並びに水を含有する混合物
を、乾燥粉末化した粉末状セメント分散剤。 (B)ポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボ
ン酸系高分子化合物と、ポリアルキレングリコール及び
炭素数8〜22の脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上
とを含む粒子を含有する粉末状セメント分散剤。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いる粉末状セメント分
散剤(A)のポリカルボン酸系高分子化合物(A)は、
式(1)及び式(2)の構成単位を含むものであり、構
成単位(1)は40〜80モル%であることが好まし
く、特に45〜75モル%であることが好ましく、構成
単位(2)は、1種類の場合1〜45モル%であること
が好ましく、特に3〜40モル%であることが好まし
い。構成単位(1)中のMは、水素原子;ナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム
等のアルカリ土類金属;アンモニウム又はエタノールア
ミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。また、構
成単位(2)中のnは、20〜109の数を示すが、n
が20未満であると、ガム状となり、乾燥粉末化が困難
になることがある。また、nが109を超えると、分散
力が低下し、セメント組成物の流動性が低下するため、
好ましくない。特に好ましいnの範囲は30〜109で
ある。R4 で示されるアルキル基としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が挙げられ
る。
【0015】なお、構成単位(2)は、Yが−CH2
−のものと−COO−のものの2種類が存在するが、こ
れらは、いずれか一方でも両方が存在するものであって
もよい。両方が存在する場合は、Yが−COO−である
(2)が1〜30モル%でYが−CH2O−である
(2)が1〜30モル%であるものが好ましく、特にY
が−COO−である(2)が5〜25モル%であり、Y
が−CH2O−である(2)が3〜25モル%であるも
のが好ましい。また、(2)が混在する場合、いずれか
一方の構成単位のnが20〜109の範囲であればよ
い。
【0016】本発明に用いるポリカルボン酸系高分子化
合物(A)は、更に次に示す構成単位の1又は2以上を
有するものであってもよい。
【0017】
【化3】
【0018】〔式中、R5 は水素原子又はメチル基を示
し、R6 は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは−S
32 又は−O−Ph−SO32 (ここで、M2 は水
素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ
ム又は有機アミンを示し、Phはフェニレン基を示す)
を示す〕
【0019】上記構成単位(3)及び(4)において、
6 で示される炭素数1〜3のアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が
挙げられ、M2 としては、水素原子;ナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等の
アルカリ土類金属;アンモニウム又はエタノールアミン
等のアルカノールアミン等が挙げられる。構成単位
(3)は2〜25モル%であることが好ましく、特に5
〜20モル%であることが好ましい。構成単位(4)は
3〜20モル%であることが好ましく、特に5〜15モ
ル%であることが好ましい。なお構成単位のモル%は
(1)〜(4)の全構成単位の合計を100モル%とし
た場合の夫々の構成単位のモル%を示す。
【0020】構成単位(1)〜(4)において、R1
6 はメチル基が特に好ましく、Mとしては、特にナト
リウムが好ましく、Xとしては、−SO3Naが好まし
い。また、ポリカルボン酸系高分子化合物(A)として
は、構成単位(1)〜(4)のすべてを含むものが好ま
しく、この際構成単位(2)は、1種でも2種でもよ
い。ポリカルボン酸系高分子化合物(A)の数平均分子
量は2000〜50000の範囲内のものが好ましく、
特に3500〜30000のものが好ましい。(GPC
法、ポリエチレングリコール換算)。
【0021】粉末状セメント分散剤(A)は、上記ポリ
カルボン酸系高分子化合物(A)及び水を含有する混合
物を乾燥粉末化することにより得られる。
【0022】ここで用いる乾燥器としては、スプレード
ライヤー、フラッシュジェットドライヤー、流動層乾燥
器等の熱風乾燥装置、攪拌型乾燥器、バンド型連続真空
乾燥器等の伝導伝熱乾燥装置が好ましい。しかしなが
ら、構成単位(2)中のnが30未満の場合は、単に加
熱乾燥したのみでは、ガム状のものが得られ良好な粉末
とすることができないことがあるため、混合物を混練攪
拌しながら乾燥粉末化することが好ましい。混練攪拌の
温度は40〜120℃程度が好ましく、特に60〜10
0℃程度が好ましい。また混練攪拌は減圧下又は乾燥ガ
ス雰囲気下で行うことが変質防止の観点から好ましい。
更に好ましくは、上記混合物の硬度(ゴム硬度計(テク
ロック(株)社製、型式GS−701、JIS K63
01準拠品)で測定した)が予め30°以上になるまで
濃縮した後、0.5kw/m3/rpm 以上の馬力で混練攪
拌しながら乾燥粉末化する方法が挙げられる。ここで用
いる混練攪拌乾燥器としては、馬力が0.5kw/m3/r
pm 以上のニーダー型混練攪拌乾燥器が好ましい。
【0023】また、セメント分散剤(B)に用いるポリ
アルキレングリコール鎖を有するポリカルボン酸系高分
子化合物は、セメント分散剤として用いられるものであ
れば特に限定されず、例えば(a)(メタ)アクリル酸
系共重合体及び(b)マレイン酸系共重合体等が挙げら
れ、これらは1種でも2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0024】これらのうち(a)としては、基−COO
1 (式中、M1 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示す)及びポ
リアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリル酸
系共重合体が好ましいものとして挙げられ、また(b)
は、特開平6−239652号公報記載のポリアルキレ
ングリコールアルケニルエーテル−無水マレイン酸共重
合体等が好ましいものとして挙げられる。
【0025】上記(a)の(メタ)アクリル酸系共重合
体の基−COOM1 中のM1 は、水素原子;ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシ
ウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム又は有機アミ
ンが好ましい。また、ポリアルキレングリコール鎖は−
O(CH2C(Ra)HO)b−で示されるものであり、
ここでRa は水素原子又はメチル基を示し、bは5〜1
09が好ましく、特に20〜109、更に30〜109
が好ましい。
【0026】更に(a)として好ましいものとしては、
(A)成分で用いるポリカルボン酸系高分子化合物が挙
げられるが、式(2)で表される構成単位中のnは20
〜109に限られず5〜109の範囲でも好適に用いる
ことができる。
【0027】また、粉末化に用いるポリアルキレングリ
コールとしては、分子量1000〜20000のポリエ
チレングリコール、分子量2000〜6000のポリプ
ロピレングリコールが好ましいものとして挙げられる。
このうちポリエチレングリコールが特に好ましく、更に
平均分子量2000〜4000のポリエチレングリコー
ルが好ましい。
【0028】また、炭素数8〜22の脂肪酸は、飽和で
も不飽和でもよく、また直鎖でも分岐を有するものであ
ってもよい。具体的には、カプリル酸、ペラルゴン酸、
カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル
酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘ
プタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン
酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジ
ン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸及びそれ
らの塩が挙げられる。上記脂肪酸の塩としては、ナトリ
ウム、カリウム、バリウム、カルシウム、亜鉛、アルミ
ニウム、マグネシウム等の金属塩が好ましい。就中、ス
テアリン酸及びその塩が好ましく、特に好ましいものと
しては、ステアリン酸カルシウムが挙げられる。
【0029】ポリアルキレングリコール及び脂肪酸は、
1種でも2種以上を混合して用いてもよく、その使用量
は、前記ポリカルボン酸系高分子化合物等の高分子化合
物の固形分100重量部に対し、0.2〜30重量部と
することが好ましく、特に0.5〜20重量部が好まし
い。
【0030】粉末状セメント分散剤(B)は、例えばポ
リカルボン酸系高分子化合物と、ポリアルキレングリコ
ール及び炭素数8〜22の脂肪酸から選ばれる1種又は
2種以上と、必要により無機粉体と、水を含有する混合
物を乾燥固化し、粉砕することにより製造することがで
きる。好ましくは(A)の分散剤の製法に準じて混練攪
拌しながら乾燥を行うと比較的容易に解砕されるため、
ポリカルボン酸系高分子化合物の含有量が高く、状態の
良好な粉末セメント分散剤を製造することができ、好ま
しい。
【0031】本発明では、上記(A)又は(B)に、更
に無機粉体を添加してもよい。本発明で用いられる無機
粉体としては、炭酸カルシウムや珪酸カルシウム等の無
機塩類の粉末やカオリナイト、ベントナイト等の粘土鉱
物粉末、又は高炉スラグやフライアッシュなどの微粉末
が使用できる。これら無機粉体は、特に粉末化が困難な
高分子化合物を粉末化するのに効果的であるが、ポリカ
ルボン酸系高分子化合物の水溶液を高濃度で粉末化する
ためには、無機粉体の使用量は該高分子化合物水溶液の
固形分100重量部に対し、0.1〜30重量部とする
ことが好ましく、特に0.5〜10重量部とすることが
好ましい。
【0032】セメント分散剤(A)又は(B)の平均粒
径は5〜2000μmの範囲とすることが好ましく、特
に10〜1000μmとすることが好ましい。平均粒径
が5μm未満になると粉末セメント分散剤が凝集しやす
くなり、2000μmを超えると水に対する溶解性が低
下し、セメントに対する分散性の経時的な変動が大きく
なるため好ましくない。なお、平均粒径を上記範囲に調
整するには、従来の粉砕・分級方法を用いればよい。
【0033】セメント分散剤(A)又は(B)の使用量
は、結合剤100重量部に対して0.01〜5重量部と
することが好ましく、特に0.05〜3重量部とするこ
とが好ましい。この量が0.01重量部未満では分散効
果がなく5重量部を超えると凝結遅延や強度低下の原因
となるため好ましくない。
【0034】本発明で用いる結合材としては、セメント
はポルトランドセメントとして普通セメント、早強セメ
ント、超早強セメント、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメ
ント等、また混合セメントとして高炉セメント、フライ
アッシュセメント、シリカセメント等を挙げることがで
きる。
【0035】本発明で用いる細骨材としては川砂、海
砂、陸砂、砕砂、珪砂等が挙げられ、これらの砂は乾燥
砂が好ましい。また、フライアッシュ、高炉スラグ、炭
酸カルシウム等を単独で、あるいは上記の砂と併用する
こともできる。骨材の粒度は5mm以下で、FMが1.5
〜3.0程度のものが好ましい。使用量は結合材100
重量部に対して30〜300重量部が好ましく、30重
量部未満では収縮量が増大し、300重量部を超えると
強度及び流動性の低下を招くので好ましくない。使用量
は、特に60〜150重量部が好ましい。
【0036】本発明では、上記必須成分以外に必要に応
じて、増粘剤、消泡剤、膨張材、収縮低減剤等を使用す
ることができる。
【0037】本発明で用いる増粘剤としては、メチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等が挙げられる。増粘剤の添加により材
料分離が防止でき、更にその保水効果により、乾燥収縮
に対する抵抗性が向上する。使用量は結合材100重量
部に対して0.01〜0.6重量部とすることが好まし
い。0.01重量部未満では効果がなく、0.6重量部
を超えると流動性が低下し、セルフレベリング性が損な
われるので好ましくない。特に0.05〜0.4重量部
の範囲で用いることが好ましい。
【0038】本発明で用いる消泡剤は気泡による床面の
ふくれ、ヘコミ等を防止するためのものである。消泡剤
としてはシリコーン系又は非イオン系界面活性剤等の一
般に公知の消泡剤が使用できる。使用量は結合材100
重量部に対して0.01〜0.6重量部とすることが好
ましく、これより添加量が多くても効果は向上しないた
め不経済である。特に0.05〜0.4重量部の範囲で
用いることが好ましい。
【0039】本発明のセメント系セルフレベリング性組
成物には上記材料以外に、収縮ひびわれを防止するため
に膨張材、収縮低減剤又は石膏などを必要に応じて配合
することができる。また、物性に悪影響を及ぼすもので
ない限り、増量材や各種混和剤を使用することもでき
る。
【0040】本発明のセメント系セルフレベリング性組
成物は上記材料を調合して、通常袋詰めなどの形態で提
供され、建築現場でミキサーを用いて水と混練した後打
設される。ここで使用されるミキサーは特に限定される
ものではなく、水の添加量は通常結合材100重量部に
対して30〜100重量部である。
【0041】
〔使用材料〕
(1)結合材 普通ポルトランドセメント(秩父小野田(株)製) (2)細骨材 珪砂(山形産)FM=2.3 (3)粉末セメント分散剤 実施例に用いた粉末状セメント分散剤の製造に使用した
ポリカルボン酸系高分子化合物を以下に示す。
【0042】ポリカルボン酸系高分子化合物水溶液
(1)(固形分30%水溶液) 表1に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0043】
【表1】
【0044】ポリカルボン酸系高分子化合物水溶液
(2)(固形分45%水溶液) 表2に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0045】
【表2】
【0046】ポリカルボン酸系高分子化合物水溶液
(3)(固形分30%水溶液) 表3に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0047】
【表3】
【0048】ポリカルボン酸系高分子化合物水溶液
(4)(固形分45%水溶液) 表4に構成単位及びその反応比(モル%)を示す。
【0049】
【表4】
【0050】本発明に用いる粉末状セメント分散剤
(A)の製造方法1 表2記載の分散剤水溶液800g(固形分45%)を容
量1Lの混練攪拌乾燥器(入江商会社製卓上式ニーダー
PNV−1)に仕込み、90℃、30torrの条件で混練
攪拌しながら濃縮し乾燥粉末化した。得られた粉粒体を
粉砕器(マツバラ社製MCG180)で粉砕して、粒径
50〜500μmとし、表5に示す粉末状セメント分散
剤(A1)を得た。同様にして、表4記載の分散剤水溶
液を乾燥粉末化し表5に示す粉末状セメント分散剤(A
2)を得た。
【0051】
【表5】
【0052】本発明に係わる粉末状セメント分散剤
(B)の製造方法2 表1記載のポリカルボン酸系高分子化合物水溶液(固形
分30%)33gとポリエチレングリコール(分子量4
000)1gの混合物を、ロータリーエバポレーター
(柴田科学社製R114−A−W)に仕込み、バス温度
80℃、真空度30Torrで、5時間濃縮乾固し、得られ
た固体を乳鉢で粉砕し、粒径50〜500μmに調整し
て、表6に示す粉末状セメント分散剤(B1)を得た。
同様にして、表3記載の分散剤水溶液を乾燥粉末化し表
6に示す粉末状セメント分散剤(B2)を得た。
【0053】本発明に係わる粉末状セメント分散剤
(B)の製造方法3 表1記載のポリカルボン酸系高分子化合物水溶液(固形
分30%)33gとステアリン酸カルシウム1gの混合
物を、ロータリーエバポレーター(柴田科学社製R11
4−A−W)に仕込み、バス温度80℃、真空度30To
rrで、5時間濃縮乾固し、得られた固体を乳鉢で粉砕
し、粒径50〜500μmに調整して、表6に示す粉末
状セメント分散剤(B3)を得た。同様にして、表3記
載の分散剤水溶液を乾燥粉末化し表6に示す粉末状セメ
ント分散剤(B4)を得た。
【0054】
【表6】
【0055】実施例 表7及び表8に示す組成のセメント系セルフレベリング
性組成物を常法により混合し製造した。
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】試験例 表7、8に示す配合に従い調合した材料100重量部に
対し、水25重量部を加え、ホバートミキサーを用いて
3分間混合した後、得られたスラリーに対して流動性の
評価としてフロー値を、分離抵抗性の評価としてコンシ
ステンシー(Jロート流下時間)を混練直後から5時間
まで1時間毎に測定した。また、硬化速度の評価として
凝結時間を測定した。試験結果を表9〜14に示す。
【0059】フロー値測定方法 (社)日本建築学会JASS15M−103(セルフレ
ベリング材の品質基準)に準じて以下のように測定し
た。厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ
51mmの塩化ビニール製パイプ(内容積100ml)を置
き、調整したを充填した後、パイプを引き上げる。広が
りが静止した後、直角2方向の直径を測定しその平均値
をフロー値とした。
【0060】Jロート流下時間測定方法 土木学会「工業材料規格便覧(日本材料学会編)」コン
システンシー試験方法(案)17に準じて測定した。J
ロートは落ち口の内径が10mmのものを使用した。
【0061】凝結時間測定方法 セメントの物理試験方法(JISR−5201)に準じ
て測定した。
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】
【表12】
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】
【0068】表9〜14より、本発明品のセメント系セ
ルフレベリング性組成物は、従来の粉末状セメント分散
剤を使用したものに比べて、高い流動性を長時間保持で
き、分離抵抗性の低下や硬化遅延がないことが分かる。
【0069】
【発明の効果】本発明のセメント系セルフレベリング性
組成物は、粉粒状であるため既調合の製品とすることが
でき、かつ従来用いられてきた既調合のセメント系セル
フレベリング性組成物に比べ、高い流動性を長時間保持
することができ、これにより、打設量が多い場合でも水
平面の精度を悪化させることなく、効率の良い施工を行
うことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24:32 24:38 24:40) 103:40 103:44 103:50 111:62 (72)発明者 磯村 弘隆 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 副田 孝一 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G012 PB16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合材、細骨材及び次の粉末状セメント
    分散剤(A)又は(B)を含有する粉粒状セメント系セ
    ルフレベリング性組成物。 (A)分子内に少なくとも下記式(1)及び(2) 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は同一又は異なって水素原
    子又はメチル基を示し、R4 は炭素数1〜3のアルキル
    基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類
    金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Yは−CH
    2O−又は−COO−を示し、nは20〜109の数を
    示す)で表される構成単位を有するポリカルボン酸系高
    分子化合物並びに水を含有する混合物を、乾燥粉末化し
    た粉末状セメント分散剤。 (B)ポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボ
    ン酸系高分子化合物と、ポリアルキレングリコール及び
    炭素数8〜22の脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上
    とを含む粒子を含有する粉末状セメント分散剤。
  2. 【請求項2】 (A)において乾燥粉末化を混練攪拌し
    ながら行うものである請求項1記載の粉粒状セメント系
    セルフレベリング組成物。
  3. 【請求項3】 更に、増粘剤、消泡剤、膨張材及び収縮
    低減剤から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項
    1又は2記載の粉粒状セメント系セルフレベリング性組
    成物。
  4. 【請求項4】 粉末状セメント分散剤が、更に無機粉体
    を含むものである請求項1、2又は3記載の粉粒状セメ
    ント系セルフレベリング性組成物。
  5. 【請求項5】 粉末状セメント分散剤の平均粒径が5〜
    2000μmである請求項1〜4のいずれか1項記載の
    粉粒状セメント系セルフレベリング性組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003002716A (ja) * 2001-06-20 2003-01-08 Kao Corp セルフレベリング材用分散剤
JP2011079703A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Taiheiyo Materials Corp モルタル又はコンクリート用添加剤

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JP4562955B2 (ja) * 2001-06-20 2010-10-13 花王株式会社 セルフレベリング材用分散剤及び不定形耐火物用分散剤
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