JP2000033641A - 管状フィルムの成形方法及び成形用サイジングマンド レル - Google Patents

管状フィルムの成形方法及び成形用サイジングマンド レル

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JP2000033641A
JP2000033641A JP10202635A JP20263598A JP2000033641A JP 2000033641 A JP2000033641 A JP 2000033641A JP 10202635 A JP10202635 A JP 10202635A JP 20263598 A JP20263598 A JP 20263598A JP 2000033641 A JP2000033641 A JP 2000033641A
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Japan
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cooling water
tubular film
sizing
internal cooling
mandrel
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JP10202635A
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English (en)
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Akihisa Koizuka
章央 鯉塚
Katsuumi Kimura
勝海 木村
Hiroshi Fujimura
浩 藤村
Hajime Imai
一 今井
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Japan Steel Works Ltd
Ube Corp
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイジング部での管状フィルムの引っ掛かり
や冷却ムラが防止され、シワや縞模様がなく且つ均一な
厚みの高品質の管状フィルムを容易に得ることができる
管状フィルムの成形方法を提供すること。 【解決手段】 環状押出ダイ(10)のマンドレル(1
1)の外周面とリング部材(12)の内周面との間に形
成される環状ダイスリットから押し出される溶融状態の
管状フィルム(7)を、上記環状押出ダイ(10)のマ
ンドレル(11)に支持部材(4)を介して同心円状に
取り付けたサイジングマンドレル(1)のサイジング部
(2)の外周面上を少なくとも内側より内部冷却水で冷
却しながら通過させることにより、所定内径の管状フィ
ルム(7)を形成する管状フィルムの成形方法であっ
て、上記サイジング部(2)の外周面と上記管状フィル
ム(7)の内側面との間隙(C)に、水膜が形成される
ように内部冷却水を管状フィルム(7)の進行方向とは
逆方向に流通させることによって上記管状フィルム
(7)の内側面を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状押出ダイから
押し出される溶融状態の管状フィルムをサイジングマン
ドレルにより冷却して所定内径の管状フィルムを成形す
る方法及び該方法の実施に好適に用いられるサイジング
マンドレルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】環状押出ダイから押し出される溶融状態
の管状フィルムをサイジングマンドレルにより冷却して
所定内径の管状フィルムを成形する方法は公知であり、
例えば、特公昭46−15439号公報、特公昭46−
31473号公報、特公昭49−31545号公報、特
公昭39−2072号公報、特公昭50−25511号
公報、特公昭45−35192号公報、特公昭45−3
0229号公報、及び特公昭41−21629号公報等
に各種の方法が提案されている。
【0003】上記の特公昭41−21629号公報に記
載されている方法においては、管状フィルムの内側面
を、内部冷却水に直接接触させて冷却しておらず、サイ
ジングマンドレルの内部を循環する冷却水により冷却さ
れた該サイジングマンドレルの表面を介して冷却してい
る。また、特公昭41−21629号公報以外の上記の
各公報に記載されている方法は何れも、管状フィルムの
内側面を、サイジングマンドレルの表面を流下する内部
冷却水に直接接触させて冷却している。これらの方法に
おいて、サイジングマンドレルの表面における内部冷却
水の流れ方向は、何れも、管状フィルムの進行方向と同
じ方向である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
ているような従来の管状フィルムの成形方法において
は、サイジングマンドレルの表面と管状フィルムとの間
を流下する内部冷却水量にムラが生じるためか、成形速
度によってはサイジングマンドレルのサイジング部で管
状フィルムの引っ掛かりが生じて、管状フィルムにシワ
や縞模様が生じ易く、また、冷却ムラにより管状フィル
ムの厚みが不均一になり易い等の問題があり、高品質の
管状フィルムを得ることが困難である。
【0005】従って、本発明の目的は、サイジング部で
の管状フィルムの引っ掛かりや冷却ムラが防止され、シ
ワや縞模様がなく且つ均一な厚みの高品質の管状フィル
ムを容易に得ることができる管状フィルムの成形方法、
及び該方法の実施に好適に用いられる管状フィルム成形
用サイジングマンドレルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、サイジングマンドレル
のサイジング部と管状フィルムの内側面との間に、内部
冷却水の水膜を連続して形成することにより、サイジン
グ部での管状フィルムの引っ掛かりや冷却ムラが防止さ
れることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、下記の管状フィルムの成形方法を提供するもので
ある。「環状押出ダイのマンドレルの外周面とリング部
材の内周面との間に形成される環状ダイスリットから押
し出される溶融状態の管状フィルムを、上記環状押出ダ
イのマンドレルに支持部材を介して同心円状に取り付け
たサイジングマンドレルのサイジング部の外周面上を少
なくとも内側より内部冷却水で冷却しながら通過させる
ことにより、所定内径の管状フィルムを形成する管状フ
ィルムの成形方法であって、上記サイジング部の外周面
と上記管状フィルムの内側面との間隙に、水膜が形成さ
れるように内部冷却水を管状フィルムの進行方向とは逆
方向に流通させることによって上記管状フィルムの内側
面を冷却することを特徴とする管状フィルムの成形方
法。」
【0008】また、本発明は、上記の本発明の管状フィ
ルムの成形方法の実施に好適に用いられる管状フィルム
成形用サイジングマンドレル、即ち下記の管状フィルム
成形用サイジングマンドレルを提供するものである。
「上端中央部に支持部材を設けたサイジング部と、該サ
イジング部の下端に連設したシールリング部とからな
り、環状押出ダイのマンドレルに上記支持部材を介して
同心円状に取り付けられ、該環状押出ダイのマンドレル
の外周面とリング部材の内周面との間に形成される環状
ダイスリットから押し出される溶融状態の管状フィルム
を内側より内部冷却水で冷却しながら管状フィルムの内
径を規制するサイジングマンドレルであって、上記サイ
ジング部と上記シールリング部とは一体化されており、
上記サイジング部の上端周縁部には、第1環状凹溝が設
けられていると共に、上記サイジング部の下側部周縁に
は、第2環状凹溝が設けられており、そして上記第2環
状凹溝には、上記環状押出ダイのマンドレル、上記支持
部材及び上記サイジング部を貫通して内部冷却水供給管
(A)が接続されていると共に、上記第2環状凹溝から
上記シールリング部を貫通してサイジングマンドレル下
方の管状フィルムの内部空間へ通じる内部冷却水排出管
(B)が穿設され、且つ、上記第1環状凹溝から上記サ
イジング部及び上記シールリング部を貫通してサイジン
グマンドレル下方の管状フィルムの内部空間へ通じる内
部冷却水排出管(D)が穿設されており、また、上記サ
イジングマンドレルの中央部には、上記環状押出ダイの
マンドレル、上記支持部材、上記サイジング部及び上記
シールリング部を貫通してサイジングマンドレル下方の
管状フィルムの内部空間に溜まった内部冷却水を系外へ
抜き取るための内部冷却水排出管(E)がサイジングマ
ンドレルの下方まで延設されており、更に、上記シール
リング部の外周囲には、上記第2環状凹溝内の内部冷却
水が該シールリング部と管状フィルムとの間隙からサイ
ジングマンドレル下方の管状フィルムの内部空間へ漏出
しないように弾性体からなるシール部材が管状フィルム
を介して圧接されており、上記内部冷却水排出管(B)
から排出する内部冷却水の排出量よりも多い水量にて上
記内部冷却水供給管(A)から上記第2環状凹溝に供給
された内部冷却水が、上記冷却水排出管(B)を経由し
てサイジングマンドレル下方の管状フィルムの内部空間
へ排出されると同時に、上記内部冷却水排出管(B)か
ら排出しきれない内部冷却水が、上記サイジング部の外
周面と上記管状フィルムの内側面との間隙(C)に水膜
が形成されるように管状フィルムの進行方向とは逆方向
に流通して、上記第1環状凹溝に流出する間に、該内部
冷却水の水膜により上記管状フィルムの内側面が冷却さ
れるようになしてあることを特徴とする管状フィルム成
形用サイジングマンドレル。」
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の管状フィルムの成
形方法を、図1に示す本発明の管状フィルム成形用サイ
ジングマンドレルを用いた実施形態について説明する。
図1は、本発明の管状フィルム成形用サイジングマンド
レルを用いた実施形態の一例の要部の概略を示す断面図
である。
【0010】図1に示すように、本実施形態で用いられ
るサイジングマンドレル1は、上端中央部に環状押出ダ
イ10のマンドレル11への支持部材4を設けたサイジ
ング部2と、該サイジング部2の下端に該サイジング部
2と一体的に連設したシールリング部3とから構成され
ており、上記サイジング部2には、その上端周縁部に第
1環状凹溝5が、またその下側部周縁に第2環状凹溝6
が、それぞれ設けられている。
【0011】そして、上記第2環状凹溝6には、上記環
状押出ダイ10のマンドレル11、上記支持部材4及び
上記サイジング部2を貫通して内部冷却水供給管Aが接
続されており、上記第2環状凹溝6に内部冷却水を上記
供給管Aを介して供給できるようになしてある。また、
上記第2環状凹溝6から上記シールリング部3を貫通し
てサイジングマンドレル下方の管状フィルム7の内部空
間8へ通じる内部冷却水排出管Bが穿設され、且つ、上
記第1環状凹溝5から上記サイジング部2及び上記シー
ルリング部3を貫通して上記内部空間8へ通じる内部冷
却水排出管Dが穿設されており、上記第2環状凹溝6に
供給された内部冷却水は、管状フィルムの内側面を冷却
した後、上記内部空間8に排出されるようになしてあ
る。また、上記サイジングマンドレル1の中央部には、
上記環状押出ダイ10のマンドレル11、上記支持部材
4、上記サイジング部2及び上記シールリング部3を貫
通して上記内部空間8に溜まった内部冷却水を系外へ抜
き取るための内部冷却水排出管Eがサイジングマンドレ
ル1の下方まで延設されている。
【0012】而して、上記のように構成されているサイ
ジングマンドレル1は、図1に示すように、環状押出ダ
イ10のマンドレル11に支持部材4を介して同心円状
に取り付けられ、該環状押出ダイ10のマンドレル11
の外周面とリング部材12の内周面との間に形成される
環状ダイスリットから押し出される溶融状態の管状フィ
ルム7の内側面が、第2環状凹溝6に供給される内部冷
却水に直接接触して冷却されるようになしてある。ま
た、図1に示すように、サイジングマンドレル1の外周
囲には、外部冷却水ケース9が取り付けられており、該
ケース9内に供給される外部冷却水により溶融状態の管
状フィルム7の外側面が冷却されるようになしてある。
該外部冷却水ケース9の底面の中央孔部の周縁には、毛
布やスポンジゴム等の柔らかい弾性体からなるリング状
のシール部材13が設けられており、該シール部材13
により管状フィルム7を介してサイジングマンドレル1
のシールリング部3の外周面を圧接して、外部冷却水ケ
ース9の底面の中央孔部と管状フィルム7との隙間から
の外部冷却水の漏水及びシールリング部3と管状フィル
ム7との隙間からの内部冷却水の漏水が防止されるよう
になしてある。尚、図1中、9aは外部冷却水の供給
口、9bは外部冷却水の排出口、R,Rは管状フィルム
7を引き取るための一対のピンチロールである。
【0013】次に、図1に示す実施形態の動作について
説明する。本発明の管状フィルムの成形方法を実施する
にあたっては、先ず、内部冷却水供給管Aから内部冷却
水を第2環状凹溝6に供給するに際し、内部冷却水供給
管Aから第2環状凹溝6に供給する内部冷却水の供給量
が、内部冷却水排出管Bから排出する内部冷却水の排出
量よりも多くなるように内部冷却水を供給する。このよ
うな水量で供給された内部冷却水は、図1に矢標で示し
たようにサイジングマンドレル1の表面上及び内部を流
通する。即ち、内部冷却水供給管Aから第2環状凹溝6
に供給された内部冷却水は、その一部が内部冷却水排出
管Bを経由してサイジングマンドレル下方の内部空間8
に排出されると同時に、内部冷却水排出管Bから排出し
きれない内部冷却水は、サイジング部2の外周面と管状
フィルム7の内側面との間隙Cを管状フィルム7の進行
方向とは逆方向に流通して、第1環状凹溝5に流出し、
内部冷却水排出管Dを経由してサイジングマンドレル下
方の内部空間8に排出され、内部冷却水排出管Bからの
排水と共に内部冷却水排出管Eを経由して系外に抜き取
られる。このように、サイジング部2の外周面に流通す
る内部冷却水の流れ方向が管状フィルム7の進行方向と
は逆方向、即ち内部冷却水が間隙Cを下から上へ上昇す
るため、サイジング部2の外周面には、確実に内部冷却
水の水膜が形成される。
【0014】サイジング部2の外周面と管状フィルム7
の内側面との間隙Cを流通する内部冷却水量は、該間隙
Cの幅1cm当たり0.5〜50cc/分、特に1〜20cc
/分であるのが好ましい。間隙Cを流通する内部冷却水
量が間隙Cの幅1cm当たり0.5cc/分未満であると、
間隙Cを流通する水量にムラが生じ、冷却ムラにより管
状フィルムの厚みが不均一になり易く、また50cc/分
より多いと、サイジング部2上部で水の噴き上がりを生
じ、冷却ムラにより管状フィルムの厚みが不均一になり
易い。また、サイジング部2の外周面と管状フィルム7
の内側面との間隙Cの幅(間隙Cに形成される内部冷却
水の水膜の厚み)は、1〜30μm、特に2〜20μm
であるのが好ましい。
【0015】また、内部冷却水供給管Aから第2環状凹
溝6に供給する内部冷却水量を、内部冷却水排出管Bか
ら排出される内部冷却水の排出量よりも多くする内部冷
却水量の調整方法としては、例えば下記の(1)及び
(2)の方法が挙げられる。
【0016】(1)適切な管内径の選定による内部冷却
水量の調整方法 一般に、管内を流れる液体の圧力損失は管長が決まって
いると管内径及び管内液流速、即ち、管内液流量の関数
として表わされる。そこで、第2環状凹溝6内の内部冷
却水の圧力をP2 kgf/cm2Gとすると、内部冷却水排出管
Bの管長は決まっているから、内部冷却水排出管Bの管
内径を適当に選定するとき、内部冷却水は、圧力損失が
ΔPB =(P2 +1.033)−1.033=P2 kgf/
cm2 となるように内部冷却水排出管B内を流れることに
なり、この時の内部冷却水の流量WB リットル/分が内
部冷却水排出管Bの限界水量となる。一方、サイジング
部2と管状フィルム7との間隙Cを流通する内部冷却水
量をWC リットル/分とすると、内部冷却水供給管Aか
ら第2環状凹溝6に供給される内部冷却水量WA は、W
A =WB +WC リットル/分であることが必要である。
従って、内部冷却水供給管Aから第2環状凹溝6に供給
される内部冷却水の供給圧をP1 kgf/cm2Gとすると、内
部冷却水供給管Aの管長は決まっているから、内部冷却
水供給管Aから第2環状凹溝6に供給される内部冷却水
量が上記で求められるWA リットル/分であるとき、内
部冷却水の圧力損失がΔPA =P1 −P 2 kgf/cm2 とな
るように内部冷却水供給管Aの管内径が決定されなけれ
ばならない。尚、内部冷却水供給管A及び内部冷却水排
出管Bのサイズ決定に際しては、内部冷却水の管内流速
が最適範囲内に入るように決定されなけれなならない。
【0017】(2)流量調節弁による内部冷却水量の調
整方法 内部冷却水供給管A及び/又は内部冷却水排出管B内に
流量調節弁を設け、サイジング部2と管状フィルム7と
の間隙Cを流通する内部冷却水量を検知して、該間隙C
を流通する内部冷却水量が適切な水量となるように上記
流量調節弁の開度を調節すればよい。サイジング部2と
管状フィルム7との間隙Cを流通する内部冷却水量の検
知は、内部冷却水排出管D内を流れる内部冷却水量を測
定することによって行えばよい。
【0018】一方、外部冷却水は、供給口9aから外部
冷却水ケース9内に導入され、排出口9bからオーバー
フローする。この際、外部冷却水の水位を、サイジング
部2の第1環状凹溝5に流出する内部冷却水の水位より
10mm程度低く維持することが好ましい。
【0019】従って、図1に示す実施形態によれば、環
状押出ダイ10の環状ダイスリットから押し出された溶
融状態の管状フィルム7は、内側面がサイジング部2の
外周面と管状フィルム7の内側面との間隙Cに形成され
た内部冷却水の水膜により、そして外側面が外部冷却水
ケース9内の外部冷却水により、内外両面が冷却され、
その結果、所定内径の管状フィルムが得られる。冷却さ
れた管状フィルム7は、ピンチロールR,Rにより引き
取られ、且つその際、ピンチロールR,Rにより管状フ
ィルム7の内側面の付着水の水切りを行うことができ
る。
【0020】以上、本発明を図1に示す実施形態につい
て説明したが、本発明は本実施形態に制限されるもので
はなく、要は、サイジングマンドレルのサイジング部の
外周面と管状フィルムの内側面との間隙に、水膜が形成
されるように内部冷却水を管状フィルムの進行方向とは
逆方向に流通させることによって管状フィルムの内側面
を冷却することができるように構成したものであれば本
発明に包含される。また、本発明においては、サイジン
グマンドレルによる冷却に先立って、環状押出ダイの直
下で管状フィルムの外周囲に設けたエアーリングから室
温〜100℃程度の熱風を吹き付けて溶融状態の管状フ
ィルムが結晶化しない程度に予備冷却を行ってもよい。
また、外部冷却水ケースを設ける代わりに、サイジング
部よりやや下部の位置で管状フィルムの外周囲に設けた
環状リングから空気流を吹き付けて管状フィルムの外側
面を空冷すると共に、上記環状リングにより管状フィル
ムをサイジング部に圧着して、管状フィルムの内側面を
サイジング部の外周面に形成されている内部冷却水の水
膜に充分に接触させることにより、冷却効率を高めるこ
ともできる。尚、内部冷却水及び外部冷却水としては、
管状フィルムやサイジングマンドレル及び外部冷却水ケ
ース等の材質を溶解、腐食しないものであればよく、例
えば、水の他、潤滑剤を含む水、アルコール等の一般有
機溶剤、これらの混合物等を使用することができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明の効果を示す実施例を比較例と
共に挙げるが、本発明は以下の実施例に制限されるもの
ではない。
【0022】〔実施例1〕図1に示すサイジングマンド
レルを用い、下記成形条件により管状フィルムを成形し
たところ、サイジング部2の外周面と管状フィルム7の
内側面との間隙Cに内部冷却水の水膜が連続して形成さ
れ、管状フィルムの引っ掛かりや冷却ムラがなく、均一
な厚さの所定内径の管状フィルムが得られた。 (成形条件) ・内部冷却水供給管Aから第2環状凹溝6に供給される
内部冷却水量:18リットル/分 ・内部冷却水排出管Bの限界水量:15リットル/分 ・間隙Cを流通する内部冷却水量:間隙Cの幅1cm当た
り7cc/分 ・間隙Cの幅(内部冷却水の水膜の厚さ):10μm ・管状フィルムの成形速度:3〜8m/分 ・管状フィルムの材質:ポリエチレン系樹脂(メルトイ
ンデックスが2のもの)とポリプロピレン系樹脂(メル
トインデックスが14のもの)とを積層した管状フィル
【0023】〔比較例1〕内部冷却水供給管Aから第2
環状凹溝6に供給される内部冷却水量を14リットル/
分とした以外は、実施例1と同様に実施したところ、管
状フィルムの成形速度が3m/分となった時点で、サイ
ジング部で管状フィルムの引っ掛かりが生じて成形困難
となった。
【0024】
【発明の効果】本発明の管状フィルムの成形方法によれ
ば、サイジング部での管状フィルムの引っ掛かりや冷却
ムラが防止され、シワや縞模様がなく且つ均一な厚みの
高品質の管状フィルムを容易に得ることができる。ま
た、本発明の管状フィルム成形用サイジングマンドレル
は、本発明の管状フィルムの成形方法の実施に好適に用
いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の管状フィルム成形用サイジン
グマンドレルを用いた実施形態の一例の要部の概略を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 サイジングマンドレル 2 サイジング部 3 シールリング部 4 支持部材 5 第1環状凹部 6 第2環状凹部 7 管状フィルム 8 管状フィルムの内部空間 9 外部冷却水ケース 10 環状押出ダイ 11 環状押出ダイのマンドレル 12 環状押出ダイのリング部材 13 シール部材 A 内部冷却水供給管 B 内部冷却水排出管 C サイジング部の外周面と管状フィルムの内側面と
の間隙 D、E 内部冷却水排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 勝海 山口県宇部市大字小串1978番地10号 宇部 興産株式会社内 (72)発明者 藤村 浩 千葉県四街道市鷹の台一丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 今井 一 神奈川県横浜市金沢区福浦二丁目2番1号 株式会社日本製鋼所内 Fターム(参考) 4F207 AG08 AM03 AR07 AR14 KA01 KA17 KK54 KK76 KK78 KM16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状押出ダイのマンドレルの外周面とリ
    ング部材の内周面との間に形成される環状ダイスリット
    から押し出される溶融状態の管状フィルムを、上記環状
    押出ダイのマンドレルに支持部材を介して同心円状に取
    り付けたサイジングマンドレルのサイジング部の外周面
    上を少なくとも内側より内部冷却水で冷却しながら通過
    させることにより、所定内径の管状フィルムを形成する
    管状フィルムの成形方法であって、 上記サイジング部の外周面と上記管状フィルムの内側面
    との間隙に、水膜が形成されるように内部冷却水を管状
    フィルムの進行方向とは逆方向に流通させることによっ
    て上記管状フィルムの内側面を冷却することを特徴とす
    る管状フィルムの成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の管状フィルムの成形方法
    において、上記サイジングマンドレルとして、 上端中央部に環状押出ダイのマンドレルへの支持部材を
    設けたサイジング部と、該サイジング部の下端に連設し
    たシールリング部とが一体化されてなるサイジングマン
    ドレルであって、上記サイジング部の上端周縁部には、
    第1環状凹溝が設けられていると共に、上記サイジング
    部の下側部周縁には、第2環状凹溝が設けられており、
    そして上記第2環状凹溝には、上記環状押出ダイのマン
    ドレル、上記支持部材及び上記サイジング部を貫通して
    内部冷却水供給管(A)が接続されていると共に、上記
    第2環状凹溝から上記シールリング部を貫通してサイジ
    ングマンドレル下方の管状フィルムの内部空間へ通じる
    内部冷却水排出管(B)が穿設され、且つ、上記第1環
    状凹溝から上記サイジング部及び上記シールリング部を
    貫通してサイジングマンドレル下方の管状フィルムの内
    部空間へ通じる内部冷却水排出管(D)が穿設されてお
    り、また、上記サイジングマンドレルの中央部には、上
    記環状押出ダイのマンドレル、上記支持部材、上記サイ
    ジング部及び上記シールリング部を貫通してサイジング
    マンドレル下方の管状フィルムの内部空間に溜まった内
    部冷却水を系外へ抜き取るための内部冷却水排出管
    (E)がサイジングマンドレルの下方まで延設されてお
    り、更に、上記シールリング部の外周囲には、上記第2
    環状凹溝内の内部冷却水が該シールリング部と管状フィ
    ルムとの間隙からサイジングマンドレル下方の管状フィ
    ルムの内部空間へ漏出しないように弾性体からなるシー
    ル部材が管状フィルムを介して圧接されているサイジン
    グマンドレルを用い、 上記内部冷却水供給管(A)から内部冷却水を上記第2
    環状凹溝に供給するに際し、上記内部冷却水供給管
    (A)から上記第2環状凹溝に供給する内部冷却水の供
    給量を、上記内部冷却水排出管(B)から排出する内部
    冷却水の排出量よりも多くすることにより、上記内部冷
    却水排出管(B)から上記サイジングマンドレル下方の
    管状フィルムの内部空間へ排出しきれない内部冷却水
    を、上記サイジング部の外周面と上記管状フィルムの内
    側面との間隙(C)に水膜が形成されるように管状フィ
    ルムの進行方向とは逆方向に流通させて、上記第1環状
    凹溝に流出させることによって溶融状態の管状フィルム
    の内側面を冷却する一方、上記第1環状凹溝内に流出し
    た内部冷却水を上記内部冷却水排出管(D)を通して上
    記サイジングマンドレル下方の管状フィルムの内部空間
    へ流出せしめ、上記内部冷却水排出管(B)からの排水
    と共に該管状フィルムの内部空間に溜まった内部冷却水
    を上記内部冷却水排出管(E)を通して系外へ抜き取る
    ことを特徴とする管状フィルムの成形方法。
  3. 【請求項3】 上記サイジング部の外周面と上記管状フ
    ィルムの内側面との間隙(C)を流通する内部冷却水量
    が、該間隙(C)の幅1cm当たり0.5〜50cc/分で
    ある請求項2記載の管状フィルムの成形方法。
  4. 【請求項4】 更に上記サイジングマンドレルの外周囲
    に外部冷却水ケースを取り付け、該ケース内に供給され
    る外部冷却水により管状フィルムの外側面を冷却する請
    求項2記載の管状フィルムの成形方法。
  5. 【請求項5】 上記外部冷却水ケース内の外部冷却水の
    水位を、上記第1環状凹溝に流出する内部冷却水の水位
    より低く維持する請求項4記載の管状フィルムの成形方
    法。
  6. 【請求項6】 上端中央部に支持部材を設けたサイジン
    グ部と、該サイジング部の下端に連設したシールリング
    部とからなり、環状押出ダイのマンドレルに上記支持部
    材を介して同心円状に取り付けられ、該環状押出ダイの
    マンドレルの外周面とリング部材の内周面との間に形成
    される環状ダイスリットから押し出される溶融状態の管
    状フィルムを内側より内部冷却水で冷却しながら管状フ
    ィルムの内径を規制するサイジングマンドレルであっ
    て、 上記サイジング部と上記シールリング部とは一体化され
    ており、上記サイジング部の上端周縁部には、第1環状
    凹溝が設けられていると共に、上記サイジング部の下側
    部周縁には、第2環状凹溝が設けられており、そして上
    記第2環状凹溝には、上記環状押出ダイのマンドレル、
    上記支持部材及び上記サイジング部を貫通して内部冷却
    水供給管(A)が接続されていると共に、上記第2環状
    凹溝から上記シールリング部を貫通してサイジングマン
    ドレル下方の管状フィルムの内部空間へ通じる内部冷却
    水排出管(B)が穿設され、且つ、上記第1環状凹溝か
    ら上記サイジング部及び上記シールリング部を貫通して
    サイジングマンドレル下方の管状フィルムの内部空間へ
    通じる内部冷却水排出管(D)が穿設されており、ま
    た、上記サイジングマンドレルの中央部には、上記環状
    押出ダイのマンドレル、上記支持部材、上記サイジング
    部及び上記シールリング部を貫通してサイジングマンド
    レル下方の管状フィルムの内部空間に溜まった内部冷却
    水を系外へ抜き取るための内部冷却水排出管(E)がサ
    イジングマンドレルの下方まで延設されており、更に、
    上記シールリング部の外周囲には、上記第2環状凹溝内
    の内部冷却水が該シールリング部と管状フィルムとの間
    隙からサイジングマンドレル下方の管状フィルムの内部
    空間へ漏出しないように弾性体からなるシール部材が管
    状フィルムを介して圧接されており、 上記内部冷却水排出管(B)から排出する内部冷却水の
    排出量よりも多い水量にて上記内部冷却水供給管(A)
    から上記第2環状凹溝に供給された内部冷却水が、上記
    冷却水排出管(B)を経由してサイジングマンドレル下
    方の管状フィルムの内部空間へ排出されると同時に、上
    記内部冷却水排出管(B)から排出しきれない内部冷却
    水が、上記サイジング部の外周面と上記管状フィルムの
    内側面との間隙(C)に水膜が形成されるように管状フ
    ィルムの進行方向とは逆方向に流通して、上記第1環状
    凹溝に流出する間に、該内部冷却水の水膜により上記管
    状フィルムの内側面が冷却されるようになしてあること
    を特徴とする管状フィルム成形用サイジングマンドレ
    ル。
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