JP2000033211A - 金属溶湯用濾材の製造方法 - Google Patents
金属溶湯用濾材の製造方法Info
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Abstract
度は加圧成形型からの取り出しや、移動が容易である程
度に高く、また熱間及び常温曲げ強度に優れている金属
溶湯用濾材を製造し得る方法を提供すること。 【解決手段】アルミナ粒子及びAl2 O3 ・MgOスピ
ネル結晶粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種の
骨材粒子100重量部と、Al2 O3 ・MgOスピネル
結晶粉末60〜90重量%、B2 O3 5〜12重量%、
及びAl2 O3、MgO及びTiO2 からなる群から選
ばれる少なくとも1種の酸化物30重量%以下からな
り、Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の内の50〜
90重量%が粒径3〜50μmの粉末であり、10〜5
0重量%が粒径1μm以下の粉末である無機質結合材5
〜25重量部とを混合し、その混合物を加圧成形し、そ
の成形物を焼成することからなる金属溶湯用濾材の製造
方法。
Description
ミニウム又はアルミニウム合金の溶湯(本明細書におい
ては、これらを総称して、単にアルミニウム溶湯と称す
る)中に混入している固形不純物(非金属介在物等)を
濾別するために使用される金属溶湯用濾材の製造方法に
関する。
下、金属溶湯の代表例としてアルミニウム溶湯の場合に
ついて説明する)中には、通常、固形不純物、特に非金
属介在物が混入しているので、これらの介在物を含有し
ている溶湯をそのまま鋳造し、圧延し、例えばディスク
材等として製品化すると、その混入していた非金属介在
物がピンホール等の不良発生の原因となる。このような
不良発生を防止するために、鋳造に先立ってアルミニウ
ム溶湯を濾過処理して非金属介在物を除去することが一
般に行なわれている。この溶湯の濾過に使用される装置
として種々のものが知られており、例えば、特公昭52
−22327号公報に記載されているように、電融アル
ミナ等の骨材をSiO2 、B2 O3 等の無機質結合材に
より結合させたチューブタイプの濾材が用いられてい
る。
を用いて、コンピュータのハードディスク材等の製造に
用いる高純度アルミニウム溶湯の濾過を行う場合や、清
涼飲料水缶、ビール缶等の缶材の製造に用いるAl−M
g合金系溶湯の濾過を行う場合には、無機質結合材中に
含まれているSiO2 やCaOがアルミニウム溶湯で還
元されて遊離Siや遊離Caとなり、これらがアルミニ
ウム溶湯中に溶出してアルミニウム溶湯を汚染するとい
う問題が生じていた。また、Al−Mg合金系溶湯は活
性な性質であるため、無機質結合材を侵食し、骨材間の
結合力を低下させ、濾材の耐久性を低下させる場合もあ
り、甚だしい場合には使用中にそのような濾材が崩壊す
ることになる。
を含まない無機質結合材を用いて製造される濾材が、例
えば特公平5−86459号、特公平5−86460号
及び特開平2−34732号の各公報に開示されてい
る。これらの濾材を用いる場合には、遊離Siの溶出に
よるアルミニウム溶湯の二次汚染の問題は発生しない。
しかしながら、そのような無機質結合材を用いた濾材に
おいては、骨材粒子間の結合状態が悪いため、濾材の強
度が低く、また目詰まりを起こしやすいので通湯量がば
らつく等の問題を有していた。
や曲げ強度等の問題を解決した濾材が要望されるに至
り、それらを満足するものとして、アルミニウム溶湯と
の濡れ性を良くするためにSiO2 を所定量含有させた
無機質結合材であって、無機質結合材中に9Al2 O3
・2B2 O3 の針状結晶を析出させた無機質結合材を用
いて得た濾材が特開平5−138339号公報に開示さ
れている。
39号公報に記載された発明の実施においては、9Al
2 O3 ・2B2 O3 の針状結晶を得るために無機質結合
材を一旦溶融させた後、特別な冷却手段を付加して結晶
長さを特定範囲に抑える必要があるのみならず、無機質
結合材中にSiO2 を15〜25重量%含有させ、かつ
CaO等を含有させるものであるため、上記した遊離S
iあるいは遊離Caの溶出を防止する点に関しては必ず
しも満足できるものではない。
な表面欠陥があってもその影響が大きい各種用途に使用
されるアルミニウム溶湯を得るためには、アルミニウム
溶湯から可能な限り細かい非金属介在物までも除去し、
しかも濾過後のアルミニウム溶湯中に溶出する不純物を
可能な限り少なくすることが要求され、従って、無機質
結合材中に含有されるSiO2 及びCaO成分をできる
限り少なくし、且つ強度(特に熱間強度)等の面からも
十分に満足し得る濾材を提供することが要望されてい
る。
満足するアルミニウム溶湯用濾材として、アルミナ粒子
及びAl2 O3 ・MgOスピネル結晶粒子からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の骨材粒子100重量部と、
Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末60〜90重量
%、B2 O3 5〜12重量%、SiO2 0〜5重量%及
びAl2 O3 、MgO及びTiO2 からなる群から選ば
れる少なくとも1種の酸化物30重量%以下からなる無
機質結合材5〜25重量部との焼結体からなることを特
徴とするアルミニウム溶湯用濾材を発明し、特許出願し
た。
ニウム溶湯と接触させて使用しても、或いはアルミニウ
ム溶湯中に浸漬して使用しても、不純物がほとんど溶出
しないのでアルミニウム溶湯を二次汚染することが少な
く、また骨材間の結合力が大きいので濾材の強度、特に
熱間強度が高く、長期間に亘り安定して使用でき、また
目詰まりを起こしにくいので通湯量がほぼ一定であり、
しかも極めて安定な結晶組織を有し、熱間及び常温曲げ
強度に優れているアルミニウム溶湯用濾材である。
アルミニウム溶湯用濾材を製造する際に、無機質結合材
の主成分であるAl2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末と
して粒径の比較的大きいもの、例えば粒径が数μm以上
のものを用いると、最終的に得られる濾材の強度は実用
的な値であるが、加圧成形直後の乾燥していない生の成
形体の強度は不十分となる傾向があり、従って、加圧成
形型からの取り出しや、乾燥場所への移動に細心の注意
を払う必要がある。また、スピネル結晶粉末として粒径
の比較的小さいもの、例えば粒径が1μm以下のものを
用いた場合にも、加圧成形直後の乾燥していない生の成
形体の強度は不十分となる傾向があり、従って、加圧成
形型からの取り出しや、乾燥場所への移動に細心の注意
を払う必要があり,更に,最終的に得られる濾材の強度
が不十分となる傾向がある。更に、スピネル結晶粉末と
して粒径が1〜数μm程度のものを用いた場合でも、加
圧成形直後の乾燥していない生の成形体の強度は必ずし
も充分なものとは言えなかった。このように、加圧成形
直後の乾燥していない生の成形体の強度と、最終的に得
られる濾材の強度とのバランスをとることは必ずしも容
易ではなかった。
した金属溶湯用濾材の製造方法、特にアルミニウム溶湯
用濾材の製造方法を提供すること、即ち、加圧成形直後
の乾燥していない生の成形体の強度は、加圧成形型から
の取り出しや、移動が容易である程度に充分であり、ま
た、最終的に得られる濾材については、アルミニウム溶
湯と接触させて使用しても、或いはアルミニウム溶湯中
に浸漬して使用しても、不純物がほとんど溶出しないの
でアルミニウム溶湯を二次汚染することが少なく、また
骨材間の結合力が大きいので濾材の強度、特に熱間強度
が高く、長期間に亘り安定して使用でき、また目詰まり
を起こしにくいので通湯量がほぼ一定であり、しかも極
めて安定な結晶組織を有し、熱間及び常温曲げ強度に優
れている金属溶湯用濾材の製造方法を提供することにあ
る。
を達成するために鋭意検討の結果、アルミナ粒子及びA
l2 O3 ・MgOスピネル結晶粒子からなる群から選ば
れる少なくとも1種の骨材粒子を用い、Al2 O3 ・M
gOスピネル結晶粉末と、B2 O3 と、Al2O3 、M
gO及びTiO2 からなる群から選ばれる少なくとも1
種の酸化物と、所望によりSiO2 とからなる無機質結
合材を用い、このスピネル結晶粉末として粒径が比較的
大きい粉末と比較的小さい粉末とを併用し、それらを混
合し、その混合物を加圧成形し、その成形物を焼成する
ことにより良好な結果が得られることを見いだし、本発
明を完成した。
は、アルミナ粒子及びAl2 O3 ・MgOスピネル結晶
粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種の骨材粒子
100重量部と、Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末
60〜90重量%、B2 O35〜12重量%、及びAl
2 O3 、MgO及びTiO2 からなる群から選ばれる少
なくとも1種の酸化物30重量%以下からなり、該Al
2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の内の50〜90重量
%が粒径3〜50μmの粉末であり、10〜50重量%
が粒径1μm以下の粉末である無機質結合材5〜25重
量部とを混合し、その混合物を加圧成形し、その成形物
を焼成することを特徴とする。
法において、骨材粒子として用いるアルミナ粒子として
は電融アルミナ、焼結アルミナ等を挙げることができ
る。また、骨材粒子として用いるAl2 O3 ・MgOス
ピネル結晶粒子はAl2 O3 及びMgOからなり、Al
2 O3 :MgOのモル比が1:1であり、Al2 O3 :
MgOの重量比が7:3であり、スピネル型結晶構造を
形成しているものである。
て、無機質結合材成分として用いるAl2 O3 ・MgO
スピネル結晶粉末はAl2 O3 及びMgOからなり、A
l2O3 :MgOのモル比が1:1であり、Al
2 O3 :MgOの重量比が7:3であり、スピネル型結
晶構造を形成しているものである。このような結晶粉末
は極めて安定しており、アルミニウム溶湯による濡れ性
が優れており、また、耐アルミニウム侵食性等にも優れ
ているので、アルミニウム溶湯用濾材の製造に用いる無
機質結合材として好適である。
多くの市販品のように数十μm以上であるAl2 O3 ・
MgOスピネル結晶粉末を用いると、一般的に原料をチ
ューブに成形する際の加圧成形直後の乾燥していない生
の成形体の強度が低く、保形性が悪くなり、また焼結性
も低下する。また、粒径が数μm程度になるように粉砕
したAl2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末を無機質結合
材として用いた場合には、最終的に得られる濾材の強度
は充分であるが、加圧成形直後の乾燥していない生の成
形体の強度は必ずしも充分であるとは言えず、従って、
加圧成形型からの取り出しや、乾燥場所への移動に注意
を払う必要がある。
末の粒径を粉砕によって小さくすればするほど、例えば
粒径を1μm以下にすると、そのような無機質結合材を
用いた場合には、加圧成形直後の乾燥していない生の成
形体の強度は不十分となる傾向があり、従って、加圧成
形型からの取り出しや、乾燥場所への移動に細心の注意
を払う必要があり,更に,最終的に得られる濾材の強度
が不十分となる傾向がある。
を達成するための手段としては焼結助材(結合助材)を
多量に添加することが考えられる。しかし、このように
助材を多量に添加した場合には濾材の熱間強度が低下
し、アルミニウム溶湯に対する耐侵食性が劣化すること
になる。
ピネル結晶粉末の内の50〜90重量%、好ましくは6
0〜80重量%を粒径3〜50μm、好ましくは3.5
〜6μmの粉末とし、Al2 O3 ・MgOスピネル結晶
粉末の内の10〜50重量%、好ましくは20〜40重
量%を粒径1μm以下、好ましくは0.4〜0.9μm
の粉末とすることによって上記の問題を解決した。
ピネル結晶粉末が全Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉
末の内の50重量%未満である場合には、最終的に得ら
れる濾材の強度が不十分となる傾向があり、また、90
重量%を超える場合には、必然的に粒径1μm以下のA
l2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末が全Al2 O3 ・M
gOスピネル結晶粉末の内の10重量%未満になるの
で、加圧成形直後の乾燥していない生の成形体の強度は
不足気味であり、従って、加圧成形型からの取り出し
や、乾燥場所への移動に細心の注意を払う必要がある。
ネル結晶粉末が全Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末
の内の10重量%未満である場合には、上記したよう
に、加圧成形直後の乾燥していない生の成形体の強度は
不足気味であり、従って、加圧成形型からの取り出し
や、乾燥場所への移動に細心の注意を払う必要があり、
また、50重量%を超える場合には、必然的に粒径3〜
50μmのAl2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末が全A
l2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の内の50重量%未
満になるので、上記したように、最終的に得られる濾材
の強度が不十分となる傾向がある。
て、Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の内の50〜
90重量%が粒径3〜50μmの粉末であり、10〜5
0重量%が粒径1μm以下の粉末であるという条件を満
足する限りは、それ以外の範囲の粒径を持つAl2 O3
・MgOスピネル結晶粉末が混入していてもよい。な
お、本発明で用いる上記のような粒径の粉末を得るため
の粉砕方法はいかなる方法であってもよく、例えば、ボ
ールミルのような乾式粉砕であっても、またビーズミル
のような湿式粉砕であってもよく、何れの方法を用いて
も同様の効果が達成される。
て、その成形物を焼成して濾材を形成する際には、その
焼成中の無機質結合材の流動性や適当な粘性により通気
孔を確保する必要があり、そのためには無機質結合材中
に少量の非晶質ガラス成分を添加する必要がある。
て、無機質結合材としてAl2 O3・MgOスピネル結
晶粉末と共に用いる非晶質ガラス成分はB2 O3 単独で
あっても、或いは、B2 O3 及びSiO2 の両方であっ
てもよい。B2 O3 及びSiO2 の両方を用いる場合に
は、最終的に得られる濾材中のスピネル結晶粒子間を部
分的に結合する非晶質ガラス相がB2 O3 及びSiO2
を含み、B2 O3 /SiO2 のモル比が0.3以上とな
るような配合比とすることが好ましい。このモル比が
0.3以上になる場合には、溶湯中のAl原子とSi原
子との置換反応が抑制され、耐食性に優れた濾材とな
る。逆に、このモル比が0.3未満になる場合には、即
ちB2 O3 の量に比較してSiO2 の量が多くなると、
アルミニウム溶湯に対する耐食性が低下し、SiO2 の
溶出も問題となる傾向がある。
て、B2 O3 源としてホウ酸(H3BO3 )、ホウ酸ア
ルミニウム(9Al2 O3 ・2B2 O3 又は2Al2 O
3 ・B2 O3 )、ホウ酸マグネシウム(MgO・B2 O
3 、2MgO・B2 O3 、3MgO・B2 O3 等)等か
ら選ばれる少なくとも1種を用いることができるが、ホ
ウ酸よりも融点が高いホウ酸アルミニウムを用いること
により、B2 O3 の蒸発が抑制され、また、高温まで適
度の流動性が確保されるので、骨材粒子間の無機質結合
材が均一に分布し、強度が改善され、アルミニウム溶湯
に対する耐食性が良好になる。
て、無機質結合材としてAl2 O3・MgOスピネル結
晶粉末と共にAl2 O3 、MgO及びTiO2 からなる
群から選ばれる少なくとも1種の酸化物を用いる。これ
らの酸化物は骨材粒子と無機質結合材との焼結の際にA
l2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の焼結を促進し、強
度を向上させる作用を持っている。それらの酸化物の添
加効果が達成されるためにはそれらの酸化物を合計で5
重量%以上添加する必要がある。また、酸化物の添加量
が多くなるとその増加に応じてAl2 O3 ・MgOスピ
ネル結晶粉末等のその他の成分の量が減少することにな
るので、酸化物の添加量を合計で30重量%以下とす
る。なお、それらの酸化物として、又は酸化物の一成分
としてMgO又はTiO2 を用いる場合には、MgO及
びTiO2 はそれぞれ10重量%以下の量で用いること
が好ましい。
て、無機質結合材の各成分の配合比については、Al2
O3 ・MgOスピネル結晶粉末60〜90重量%、好ま
しくは70〜85重量%、B2 O3 5〜12重量%、好
ましくは6〜10重量%、SiO2 0〜5重量%及びA
l2 O3 、MgO及びTiO2 からなる群から選ばれる
少なくとも1種の酸化物(合計で)30重量%以下、好
ましくは5〜27重量%となるようにする。非晶質ガラ
ス成分(B2 O3 及びSiO2 )をこの範囲内の配合比
で用いることにより、Al2 O3 ・MgOスピネル結晶
の粒界にこれらの非晶質ガラス相が形成されることが抑
制され、結合助材として有効に作用し、Al2 O3 ・M
gOスピネル結晶粉末の焼結性を高めることができ、従
って、濾材の熱間強度は向上し、また、アルミニウム溶
湯に侵食され易い非晶質粒界相が少ないことにより耐食
性が向上する。
が15重量%を越えると、添加したこれらの非晶質ガラ
ス成分が局部的に大きくガラス化して偏在し、耐アルミ
ニウム侵食性を劣化させてしまうことになる。本発明に
おいては、無機質結合材がその他の種々の物質、例え
ば、スピネル結晶を粉砕する際のZrO2 あるいは焼結
に際しての焼結助材、有機溶剤であるデキストリン等を
含有していてもよいことは勿論である。
については、骨材粒子100重量部と無機質結合材5〜
25重量部、好ましくは10〜20重量部とからなるよ
うにする。無機質結合材の量が5重量部未満の場合には
骨材粒子間の結合が不十分になり、骨材粒子が濾材から
脱離する可能性があり、また25重量部を超えると濾材
の気孔が狭くなり、目詰まりを起こし易くなる傾向があ
る。
ては、無機質結合材粉末原料と骨材粒子とを混合し、所
定の形状に加圧成形し、次いで焼成してもよいし、或い
は無機質結合材粉末原料をスラリー状などにして骨材粒
子表面にコーティングし、次いで加圧成形し、焼成して
もよい。
を詳細に説明する。 実施例1〜7及び比較例1〜4 骨材粒子として電融アルミナ(平均粒径850μm)又
はAl2 O3 ・MgOスピネル結晶粒子(モル比1:
1、重量比7:3、平均粒径850μm)を第1表に示
す量(重量部)で用い、無機質結合材として粒径4〜5
μmのAl2 O3・MgOスピネル結晶粒子(モル比
1:1、重量比7:3、平均粒径4.5μm)、粒径
0.5〜0.8μmのAl2 O3 ・MgOスピネル結晶
粒子(モル比1:1、重量比7:3、平均粒径0.6μ
m)、B2 O3 、SiO2 、Al2 O3、MgO、Ti
O2 をそれぞれ第1表に示す量(重量部)で用い、それ
らを均一に混合してそれぞれの配合物を得た。
5MPaの成形圧で100mm×100mm×20mm
の直方体状成形体を作製した。加圧成形直後の乾燥して
いない生の成形体について、2点支持1点荷重方式で支
持スパン80mmで曲げ強さ試験を実施した。それらの
試験結果は第1表に示す通りであった。
れ、加圧成形し、乾燥し、次いで電気炉中で1430℃
で12時間焼成してそれぞれ外径100mm、内径60
mm、高さ850mmのパイプ状成形体を得た。実施例
1〜7及び比較例1〜4の各々のパイプ状成形体の強度
を以下に示す試験方法で調べた。
から100mm×20mm×18mmの直方体状試験体
を切り出した。この直方体状試験体について、2点支持
1点荷重方式で支持スパン80mmで室温曲げ強さ試験
を実施した。熱間曲げ試験は各々の直方体状試験体を雰
囲気温度設定用電気炉中で800℃に20分間保持した
後、該雰囲気温度設定用電気炉中で、2点支持1点荷重
方式で支持スパン80mmで実施した。それらの試験結
果は第1表に示す通りであった。
明に係る実施例1〜7においては、加圧成形直後の乾燥
していない生の成形体の強度は、加圧成形型からの取り
出しや、移動が容易である程度に充分に高かったが、比
較例1及び3においては、加圧成形直後の乾燥していな
い生の成形体の強度はやや不足気味であり、比較例2及
び4においては、加圧成形直後の乾燥していない生の成
形体の強度は不十分であった。また、本発明に係る実施
例1〜7の金属溶湯用濾材の強度は室温曲げ強さ及び熱
間曲げ強さ(800℃)について充分に高いものであっ
たが、比較例2及び4の金属溶湯用濾材の強度は不十分
であった。
いては、加圧成形直後の乾燥していない生の成形体の強
度は、加圧成形型からの取り出しや、移動が容易である
程度に充分に高く、また、最終的に得られる金属溶湯用
濾材は、室温曲げ強さ及び熱間曲げ強さ(800℃)に
優れたものである。
Claims (3)
- 【請求項1】アルミナ粒子及びAl2 O3 ・MgOスピ
ネル結晶粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種の
骨材粒子100重量部と、Al2 O3 ・MgOスピネル
結晶粉末60〜90重量%、B2 O3 5〜12重量%、
及びAl2 O3 、MgO及びTiO2 からなる群から選
ばれる少なくとも1種の酸化物30重量%以下からな
り、該Al2 O3 ・MgOスピネル結晶粉末の内の50
〜90重量%が粒径3〜50μmの粉末であり、10〜
50重量%が粒径1μm以下の粉末である無機質結合材
5〜25重量部とを混合し、その混合物を加圧成形し、
その成形物を焼成することを特徴とする金属溶湯用濾材
の製造方法。 - 【請求項2】無機質結合材中のAl2 O3 ・MgOスピ
ネル結晶粉末の内の60〜80重量%が粒径3.5〜6
μmの粉末であり、20〜40重量%が粒径0.4〜
0.9μmの粉末であることを特徴とする請求項1記載
の金属溶湯用濾材の製造方法。 - 【請求項3】無機質結合材が5重量%以下のSiO2 を
追加含有するものであることを特徴とする請求項1又は
2記載の金属溶湯用濾材の製造方法。
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