JP2000032973A - 清酒の濾過方法 - Google Patents

清酒の濾過方法

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義博 仲
Takayuki Inoue
隆之 井上
Hirokazu Oka
博和 岡
Toru Yamauchi
徹 山内
Masaji Kawamori
正司 河守
Nobuyuki Kamo
信幸 加茂
Hirokuni Saegusa
寛邦 三枝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 清酒製造にかかる清酒の濾過において、濾過
装置を二系統準備する必要がないように、濾過方法を高
効率化、高性能化する。 【解決手段】 清酒のおり下げ工程の後に、上澄みとお
りとをそれぞれ濾過する清酒の濾過方法において、おり
下げタンク1を使用して行なう清酒のおり下げ工程の
後、分離した上澄みとおりとを順次おり下げタンク1か
ら弁ユニット2を介して、表面に濾過助剤4のプリコー
トされた筒状の濾過エレメント5をタンク6内に垂れ下
げて、濾過エレメント5の上端から濾液が得られるよう
に構成された濾過装置3に導入し、この装置3を用いて
上澄みとおりとの濾過を順次行なうようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清酒の製造におけ
る清酒の濾過方法に関し、特に、清酒のおり下げ工程の
後の上澄みとおりの濾過方法に関する。
【0002】
【従来の技術】清酒の製造方法は、一般的に原料である
玄米の精米工程と、得られた白米等から糠を洗い去り、
水に浸して吸水させる洗米浸漬工程と、吸水した白米を
蒸す蒸し工程と、蒸米、米麹及び水を使用してもろみを
形成する仕込工程と、得られたもろみを発酵させる発酵
工程と、熟成したもろみを圧搾して清酒と酒粕を分離す
る圧搾工程と、清酒の活性炭処理工程と、清酒を加熱殺
菌する第一の火入れ工程と、清酒を熟成させる貯蔵工程
と、熟成した清酒を上澄みとおりに分離し、おり下げを
行なうおり下げ工程と、おり下げの後の上澄みとおりを
濾過する濾過工程と、最後の加熱殺菌をする第二の火入
れ工程と、得られた清酒を瓶等に詰める充填工程とから
なる。
【0003】かかる清酒の製造は、従来伝統的手法に従
い蔵人と杜氏が所謂手作りにより行なうものとされてき
たが、近代科学の進歩により伝習的醸造法に科学的管理
法が導入され、冷凍設備、ボイラー、物流装置、発酵装
置、圧搾装置及び原料処理装置等の技術の進歩も相まっ
て、製造工程のある部分は十分機械化が可能となってい
る。
【0004】特に機械化への期待が大きくその進歩も著
しいのは、上記圧搾工程以後の各工程である。そして、
その中でも上記濾過工程での濾過方法及びそれに使用す
る濾過装置については、その進歩により大量の清酒の処
理を迅速且つ低コストに行なうこと、ひいては、高品質
の清酒を大量に生産することが可能となり、その期待は
非常に大きい。
【0005】従来の清酒製造において、清酒の濾過は、
先ず、通常所謂おり下げタンクに製造された清酒を導入
して満たし、1乃至10日間程度そのまま放置して所謂
おり下げを行い、清酒中に懸濁している不溶性蛋白質微
粒子を十分沈殿させ、清酒をおり下げタンク内で上澄み
と沈殿物からなる清酒特有のおりとに分離する。続い
て、上澄みとおりとを別々に、濾紙や濾布などの平面濾
材を用いた、例えばフィルタプレス等の濾過装置を用い
て、濾過を行なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち従来は、上澄みは
上澄み用の平面濾材を用いた濾過装置を用いて濾過を行
い、おりの濾過については更に別のおり用の平面濾材を
用いた濾過装置を用いて濾過を行なっていた。このよう
に上澄み用とおり用に二つの別個の濾過装置を設ける理
由は、おりの難濾過性に起因する。清酒におけるおりの
占める割合は4%程度に過ぎないが、上澄みに比べて極
端に難濾過性を有するため、平面濾材を用いた形式の濾
過装置では、濾過の進行に伴ってエレメント濾過面に蓄
積される濾過物の増大で容易に濾過渋滞(濾過能力の低
下)を起こし易い。したがって、複数の貯蔵タンクに収
容されている清酒をおり下げ処理する場合、あるいは大
量の清酒を一度におり下げ処理する場合には濾過の容易
な上澄みとおりとを別個に濾過処理することにより全体
としては濾過時間がかかってしまうが、上澄み分で生産
に支障が出ないよう対応していた。
【0007】しかしながら、全てを終了するためには多
くの時間を要し、さらにおり濾過では上述のように濾過
能力の低下が起こり、濾過精度が低下する。これを補う
ため、さらに上澄み濾過装置で再度処理を繰り返したり
して濾過品質を補わなければならず、濾過処理時間が更
に長時間化してしまい、製造の高効率化の妨げとなって
いた。
【0008】また、設備としても2系統の濾過システム
を設置する必要が有り、作業の繁雑化、設備費用の増大
等製造コストを大幅に高める要因となっていた。そこで
本発明の課題は、清酒製造にかかる濾過工程において、
上記問題を解決し、新規な濾過方法を提供することであ
る。また、本発明の別の課題は、清酒の濾過において、
濾過装置を二系統準備する必要がないように、濾過方法
を高効率化、高性能化することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
清酒のおり下げ工程の後に、上澄みとおりとをそれぞれ
濾過する清酒の濾過方法において、表面に濾過助剤のプ
リコートされた筒状の濾過エレメントを用いて上澄みと
おりとを順次濾過することを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の清
酒の濾過方法において、前記清酒のおり下げ工程は、複
数のおり下げタンクを使用して行なうものであり、前記
濾過エレメントを用いた上澄みとおりの濾過は、該複数
のおり下げタンクからの上澄みを濾過し、次に該複数の
おり下げタンクからのおりを濾過するものであることを
特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2の何れか記載の清酒の濾過方法において、前記濾過
エレメントのプリコートに使用する濾過助剤及びボディ
フィードに使用する濾過助剤はセルロース、ケイソウ土
又はパーライトであることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のうち何れか一項記載の清酒の濾過方法において、
前記濾過エレメントを用いて上澄みとおりとを濾過した
後、仕上げ濾過を行なうことを特徴とする。請求項1記
載の発明によれば、表面に濾過助剤のプリコートされた
筒状の濾過エレメントは、濾過の進行に伴うケークの形
成に従い濾過面積が増大するため、濾過エレメントでの
濾過に従う濾過能力の低下が比較的少なく、清酒のおり
下げ工程の後の高効率の濾過処理を可能とし、上澄みに
つづいて、おりについても同一の濾過エレメントを使用
して濾過処理を行なうことが可能となる。
【0013】よって、上澄み用の濾過装置と、おり用の
濾過装置とを別個に設ける必要が無くなり、濾過工程を
二系列に分割する必要は無く、濾過処理の精度を低下さ
せること無く、従来の清酒の濾過工程における設備を大
幅に簡素化し、また濾過処理にかかる作業を減らし、濾
過処理の低コスト化、ひいては清酒製造にかかる高効率
化と低コスト化を可能にする。
【0014】請求項2記載の発明によれば、大量の清酒
を製造する場合など、複数のおり下げタンクを使用した
おり下げ工程においても、表面に濾過助剤のプリコート
された筒状の濾過エレメントを使用して、効率よく該複
数のおり下げタンクからの上澄みとおりとを濾過するこ
とが可能となる。よって、大量の清酒製造等にかかり、
複数のおり下げタンクを使用しており下げを行なう場合
でも、上澄み用の濾過装置と、おり用の濾過装置とを別
個に設ける必要が無くなり、濾過工程を二系列に分割す
る必要は無く、濾過処理の精度を低下させること無く、
従来の清酒の濾過工程における設備を大幅に簡素化し、
また濾過処理にかかる作業を減らし、濾過処理の低コス
ト化、ひいては清酒製造にかかる高効率化と低コスト化
を可能にする。
【0015】請求項3記載の発明によれば、ケイソウ土
は構成する各粒の具備する形状が複雑であり、非圧縮性
を示すため、表面にこれを濾過助剤としてプリコートさ
れた筒状の濾過エレメントは、高い濾過能力を示しう
る。パーライトもケイソウ土と同様の性質を有する。セ
ルロースは圧縮性であるが、表面にこれをプリコートさ
れた筒状の濾過エレメントは、高い濾過能力を示しう
る。
【0016】よって、濾過エレメントでの濾過の進行に
伴う濾過能力の低下が少ないことと相まって、清酒のお
り下げ工程の後の非常に高効率の濾過処理を可能とし、
上澄みにつづいて、おりについても同一のケイソウ土等
をプリコートされた濾過エレメントを使用して濾過処理
を行なうことが可能となる。また、難濾過性を有するお
りの濾過の場合、おりに濾過助剤であるセルロース、ケ
イソウ土又はパーライトをボディフィードすることによ
り濾過差圧の上昇を緩和させることで更に安定した濾過
処理を行なうことができる。
【0017】従って、上澄み用の濾過装置と、おり用の
濾過装置とを別個に設ける必要が無くなり、濾過工程を
二系列に分割する必要は無く、濾過処理の精度を低下さ
せること無く、従来の清酒の濾過工程における設備を大
幅に簡素化し、また濾過処理にかかる作業を減らし、濾
過処理の低コスト化、ひいては清酒製造にかかる高効率
化と低コスト化を可能にする。
【0018】請求項4記載の発明によれば、濾過助剤を
プリコートされた濾過エレメントを使用した上澄み及び
おりの濾過の後に、適当な濾過段階を設け、濾液を更に
仕上げの濾過処理をすることが可能となる。よって、濾
過助剤をプリコートされた濾過エレメントを使用した濾
過、特におりの濾過の濾過流量を高め、適当に早い濾過
時間での濾過処理を行なうとともに、再度仕上げ濾過で
完全に濾過をして清酒の製造をすることが可能となり、
おりの濾過に要する時間を短縮でき、濾過工程全体の処
理時間を短縮できる。
【0019】従って、濾過処理のスピードの向上、ひい
ては清酒製造にかかるスピードの向上を可能にする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を説明する。図1は本発明にかかる一実施例である清
酒の濾過方法を説明する図である。そして、図2は本発
明にかかる一実施例である清酒の濾過方法に使用可能な
濾過装置の構造の要部を説明する断面図である。
【0021】本発明は、清酒のおり下げ工程の後に、上
澄みとおりとをそれぞれ濾過する清酒の濾過方法に関す
るものであり、図1に示すように、おり下げタンク1を
使用して行なう清酒のおり下げ工程の後、分離した上澄
みとおりとを、上澄みは上呑口を通して、おりは下呑口
を通して順次おり下げタンク1から弁ユニット2に導
き、そしてそれぞれ濾過装置3に導入し、同一の濾過装
置3を用いて順次上澄みとおりとの濾過を行なう。
【0022】尚、複数のおり下げタンクを使用して清酒
のおり下げを行なう場合、各タンクを弁ユニット2と同
様の弁ユニットを用いて濾過装置3とそれぞれ接続し、
各タンクからの上澄みとおりとを、先ず上澄みから濾過
装置3に導入して濾過処理を行い、次におりを導入して
濾過処理を行なうことにより、同一の濾過装置3を用い
て上澄みとおりとの濾過を行なうができる。
【0023】以上の場合、濾過装置3は、表面に濾過助
剤4のプリコートされた筒状の濾過エレメント5をタン
ク6内に垂直に設置し、濾過エレメント5の上端から濾
液が得られるように構成されており、かかる構成を有す
ることから清酒の濾過において上澄みとおりとを順次濾
過することを可能としている。濾過助剤を用いた濾過方
法は、濾材の濾過面に予め濾過助剤をプリコートする方
法と濾過対象の原液に濾過助剤を添加する、いわゆるボ
ディフィードする方法及びこれらを併用する方法とがあ
り、いずれの方法においても、濾材の濾過面に濾過助剤
を含む濾過層を形成し、濾過能力の長期継続性を図るも
のである。すなわち、濾材だけでは早期に目詰まりを起
こし、濾過能力が低下してしまうが、より多孔質で濾過
面積の広い(濾材の濾過面にコーティング又は積層す
る)濾過助剤層を形成するため、濾過能力は長期継続す
る。また、ボディフィードを用いることにより濾過面上
のケーク層は、濾過層であるから、濾過の進行とともに
ケーク層は拡大し、筒状濾材が拡径することになり、実
質的に濾過面積が濾過の進行に伴って拡大することとな
り、より大幅な濾過能力の長期継続性が達成されるとう
いう効果を有する。
【0024】なお、使用する濾過エレメント5は多孔性
の部材からなり、具体的には、焼結金属、セラミクス又
は金属ワイヤを適当な支持体に巻き付けることによって
構成される所謂巻き線タイプの濾材等が濾過エレメント
5の構成に使用可能である。また、濾過助剤としては、
ケイソウ土、パーライト、セルロース、絹繊維、炭素
(活性炭)等が使用可能であり、それぞれの特性と濾過
対象となる清酒の特性とを考慮して適宜選択し使用する
ことが可能である。
【0025】濾過助剤の濾過エレメントにプリコートす
る方法であるが、図2に示す濾過装置3について説明す
る。先ず、濾過エレメントを濾過装置内に垂下し、別に
用意した濾過助剤溶解用タンクすなわちプリコートタン
クに予め水等の適当な溶媒を入れ、ケイソウ土等の濾過
助剤を分散・懸濁させたものをポンプを用いて濾過装置
に送液する。得られた濾液はまだ濾過助剤粒子が存在し
ており、この濾液を再びプリコートタンクに戻すという
循環経路を形成することでプリコートを行なう。
【0026】従って、濾過処理の直前に、短時間に濾過
助剤のプリコートを行い、続いて清酒の濾過処理に使用
することが可能である。尚、例えば予めセルロースを濾
過エレメントにプリコートし、そのセルロースコーティ
ングの上に更にケイソウ土をプリコートするなど、異な
る二種類以上のの濾過助剤を濾過エレメント表面に積層
して使用することも可能である。
【0027】その場合、二種以上のそれぞれの濾過助剤
の特性が発現されえて濾過特性の向上が得られると共
に、例えば、上記のセルロースコーティングの上にケイ
ソウ土をプリコートした場合、濾過処理後のケイソウ土
コーティングの濾過エレメントからの剥離処理が容易に
なるという効果をも得られる。また、ケイソウ土との混
合物など、二種以上の濾過助剤を適当に混合して使用す
ることも可能である。
【0028】また、おり下げ処理を実施する清酒に濾過
助剤としてケイソウ土、パーライト、セルロース等をボ
ディフィードすることにより、先に述べたとおり濾過能
力のさらなる長期継続を図ることができる。以上のよう
なケイソウ土等の濾過助剤をプリコートした濾過エレメ
ントでは、濾過の進行に従い、濾過エレメントにプリコ
ートされた濾過助剤上にケークが形成されて、徐々にそ
の径が増大していくことになり、その結果濾過面積が増
大するため、初期に有していた濾過能力の低下の程度が
少なく、高効率の濾過処理が可能となり、濾過精度が高
い。特に、浮遊粒子を多く含み、ケークを形成し易いお
り濾過時に、その特徴が顕著である。
【0029】従って、清酒製造におけるおり下げ工程後
の清酒の濾過処理において、浮遊粒子の少ない上澄みの
濾過によっても濾過能力の低下が少ないのは言うまでも
なく、引続き同一の濾過エレメントを使用して、おりも
濾過することができる。また、上記の濾過助剤をプリコ
ートした濾過エレメントを使用した上澄み及びおりの濾
過の後に、適当な濾過段階を設け、更に仕上げの濾過処
理をすることも可能である。
【0030】なお、仕上げ濾過に用いる濾過装置は特に
タイプを問わず、フィルタプレス等も使用可能である。
また、図3は本発明にかかる清酒の濾過方法に使用可能
な濾過装置11の別の例の構造の説明する部分断面図で
あるが、タンク12内に濾過助剤をプリコートした複数
の濾過エレメント13を装着して使用することも可能で
ある。
【0031】このように複数の濾過エレメント13を設
けることにより、濾過の効率を向上させることが可能で
ある。尚、複数の濾過エレメント13を装置11のタン
ク12内に設ける場合は、各濾過エレメント13間の間
隔について考慮する必要がある。即ち、清酒製造におけ
る清酒の濾過においては、特有のおりを濾過する必要が
あり、濾過エレメント13の表面に堆積するケークの厚
みは非常に厚くなる、従って、濾過効率の向上と形成さ
れるケークの厚みを考慮して、濾過エレメント13の本
数や間隔や配置を決める必要がある。
【0032】この場合、おりの生成量は通常の清酒1k
lあたり10〜50リットル程度が目安である。生成す
るケークはほとんどが活性炭である。濾過圧の上昇に伴
いケークに圧縮が生じるが、最大の活性炭添加量と活性
炭の充填密度による最大活性炭容量が濾過装置のスラッ
ジスペースを決定する指針となる。次に、図2に示す本
発明にかかる一実施例である清酒の濾過方法に使用可能
な濾過装置3であって、濾過エレメント5が焼結金属か
らなり、その表面に2mmの厚みでプリコートされた濾
過助剤4であるケイソウ土を有する濾過装置3を使用
し、図1に示す本発明にかかる一実施例である清酒の濾
過方法に従い、清酒製造にかかる清酒の濾過を行なっ
た。
【0033】おり下げ工程後の上澄みにつづいて、同一
の濾過装置3を使用しておりの濾過も行なった。その結
果、高精度の上澄み濾過及びおりの濾過が素早く行な
え、従来の平面濾材を用いた濾過装置に比べ高効率に清
酒の濾過を行なうことができた。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、上澄み用
の濾過装置と、おり用の濾過装置とを別個に設ける必要
が無くなり、濾過工程を二系列に分割する必要は無く、
濾過処理の精度を低下させること無く、従来の清酒の濾
過工程における設備を大幅に簡素化し、また濾過処理に
かかる作業を減らし、濾過処理の低コスト化、ひいては
清酒製造にかかる高効率化と低コスト化を可能にする。
【0035】請求項2記載の発明によれば、大量の清酒
製造等にかかり、複数のおり下げタンクを使用しており
下げを行なう場合でも、上澄み用の濾過装置と、おり用
の濾過装置とを別個に設ける必要が無くなり、濾過工程
を二系列に分割する必要は無く、濾過処理の精度を低下
させること無く、従来の清酒の濾過工程における設備を
大幅に簡素化し、また濾過処理にかかる作業を減らし、
濾過処理の低コスト化、ひいては清酒製造にかかる高効
率化と低コスト化を可能にする。
【0036】請求項3記載の発明によれば、ケイソウ土
等からなる濾過助剤の層は高い濾過能力を示し、また濾
過エレメントでの濾過能力の低下が少ないことと相まっ
て、清酒のおり下げ工程の後の非常に高効率の濾過処理
を可能とし、濾過エレメントでの濾過能力の低下が少な
く、清酒のおり下げ工程の後の非常に高効率の濾過処理
を可能とし、上澄みにつづいて、おりについても同一の
ケイソウ土等をプリコートされた濾過エレメントを使用
して濾過処理を行なうことが可能となる。
【0037】従って、上澄み用の濾過装置と、おり用の
濾過装置とを別個に設ける必要が無くなり、濾過工程を
二系列に分割する必要は無く、濾過処理の精度を低下さ
せること無く、従来の清酒の濾過工程における設備を大
幅に簡素化し、また濾過処理にかかる作業を減らし、濾
過処理の低コスト化、ひいては清酒製造にかかる高効率
化と低コスト化を可能にする。
【0038】請求項4記載の発明によれば、清酒の濾過
処理のスピードの向上、ひいては清酒製造にかかるスピ
ードの向上を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施例である清酒の濾過方法
を説明する図である。
【図2】本発明にかかる一実施例である清酒の濾過方法
に使用可能な濾過装置の構造の要部を説明する断面図で
ある。
【図3】本発明にかかる清酒の濾過方法に使用可能な濾
過装置の別の例の構造を説明する部分断面図である。
【符号の説明】
1 おり下げタンク 2 弁ユニット 3,11 濾過装置 4 濾過助剤 5,13 濾過エレメント 6,12 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 隆之 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 岡 博和 京都府京都市伏見区下鳥羽葭田町1 寳酒 造株式会社伏見工場内 (72)発明者 山内 徹 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 河守 正司 埼玉県川口市並木元町1−1 サッポロビ ール株式会社プラント事業部内 (72)発明者 加茂 信幸 埼玉県川口市並木元町1−1 サッポロビ ール株式会社プラント事業部内 (72)発明者 三枝 寛邦 埼玉県川口市並木元町1−1 サッポロビ ール株式会社プラント事業部内 Fターム(参考) 4B015 KP00 4D066 BA01 BB02 BB06 CA02 CA03 CA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清酒のおり下げ工程の後に、上澄みとお
    りとをそれぞれ濾過する清酒の濾過方法において、 表面に濾過助剤のプリコートされた筒状の濾過エレメン
    トを用いて上澄みとおりとを順次濾過することを特徴と
    する清酒の濾過方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の清酒の濾過方法におい
    て、 前記清酒のおり下げ工程は、複数のおり下げタンクを使
    用して行なうものであり、 前記濾過エレメントを用いた上澄みとおりの濾過は、該
    複数のおり下げタンクからの上澄みを濾過し、次に該複
    数のおり下げタンクからのおりを濾過するものであるこ
    とを特徴とする清酒の濾過方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の何れか記載の清
    酒の濾過方法において、 前記濾過エレメントのプリコートに使用する濾過助剤及
    びボディフィードに使用する濾過助剤はセルロース、ケ
    イソウ土又はパーライトであることを特徴とする清酒の
    濾過方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のうち何れか一項
    記載の清酒の濾過方法において、 前記濾過エレメントを用いて上澄みとおりとを濾過した
    後、仕上げ濾過を行なうことを特徴とする清酒の濾過方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008194040A (ja) * 2007-02-12 2008-08-28 Chungbuk Soju Co Ltd 山参培養根を利用した酒類の製造方法
KR101158544B1 (ko) 2009-12-17 2012-06-21 윤설현 발효주나 발효음료를 얻는 즉석식 발효용기

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