JP2000030121A - オンライン端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オンライン端末装置において取引を実行する
にあたり、１取引にかかる処理時間を短縮する。 【解決手段】 制御部１は、各取引種別毎に、ホストコ
ンピュータから受信した出力シーケンス情報を過去複数
回分磁気ＤＩＳＫ装置５に記憶しておき、取引時に、該
当取引の出力シーケンス情報の類似性を判定して、類似
性がある場合は、ホストコンピュータから出力データを
受信する前に、通帳伝票プリンタ６に対して印刷のため
の準備動作を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、オンラインバンキ
ングターミナルに代表される業務用オンライン端末装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】オンラインバンキングシステムに代表さ
れる大規模なオンラインリアルタイムシステムにおいて
は、オンライン端末装置を通したホストコンピュータと
の会話により取引や業務（以下、取引と称す）が実行さ
れる。すなわち、このシステムに用いられるオンライン
端末装置は、ホストコンピュータに通信手段を介して接
続され、キーボード，磁気ストライプリーダ、ＯＣＲ等
の入力手段と、ＣＲＴ等の表示手段と、複数のインサー
タが付くプリンタと、ホストコンピュータとの通信手段
と、これら要素を制御する制御装置等から構成される。

【０００３】１つの取引は、キーボード入力により取引
種別を決定し、当該取引に対応する入力ガイダンス画面
を表示し、各種入力手段によりガイダンス画面の各項目
のデータを入力し、伝票、通帳等の印字媒体をインサー
タ付きプリンタにセットし、前記入力した各項目の内容
をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータか
らの受信データをインサータにセットした印字媒体の印
刷出力する、という一連の処理の流れを、ホストコンピ
ュータとの会話をしながら実行するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来、この会話型取引
を行うオンライン端末装置においては、ホストコンピュ
ータから印刷出力のための電文を受信後、対応するプリ
ンタ動作を行っているため、印刷のための準備動作、例
えば、複数のインサータに挿入された印字媒体を選択す
る動作、印刷対象の印字媒体を印字ヘッド位置まで吸入
し、印字行を合わせる動作、印字ヘッドと印字媒体との
ギャップを印字可能な一定の距離に設定する動作、印字
ヘッドを印字開始位置へ移動する動作等が、ホストコン
ピュータからの印刷出力のための電文を受信した後にな
り、取引時間にこれらの印刷のための準備動作時間が加
算され、処理時間が長くなる要因となっているという問
題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、各取引種別毎に、ホストコンピュータ
から受信した印刷出力に関する情報を過去複数回分記憶
する手段と、取引時に、該当取引の前記記憶した情報の
類似性を判定する手段と、類似性がある場合は、ホスト
コンピュータから出力データを受信する前に、印刷のた
めの準備動作を実行する手段の備えたオンライン端末装
置である。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明のオンライン端末装
置の実施の形態の一例を示すブロック図である。オンラ
イン端末装置は、オンラインバンキングシステムの構成
要素であり、ホストコンピュータと通信回線を通じて接
続され、テラーと呼ばれる専門のオペレータにより操作
され、普通預金、定期預金、当座預金等の入金取引や出
金取引、為替等の各種オンライン金融取引を行うための
端末装置である。

【０００７】本オンライン端末装置は、図１に示すよう
に、制御部１に、対ホストインターフェース部２、キー
ボード３、ＣＲＴディスプレイ４、磁気ＤＩＳＫ装置
５、および通帳伝票プリンタ６を接続したものである。
制御部１は、マイクロプロセッサ、メモリ、タイマ、Ｉ
／Ｏポートにより構成され、このメモリ上に常駐するソ
フトウエアをマイクロプロセッサが解読実行することに
より、オンライン端末装置全体を制御している。

【０００８】前記通帳伝票プリンタ６では、印字媒体と
して伝票、通帳、証書を扱う。図２は本実施の形態のオ
ンライン端末装置に接続される通帳伝票プリンタの概略
構成図である。通帳伝票プリンタ６は、図２に示すよう
に、伝票インサータ７を上段側に、通帳インサータ８を
下段側に備えたもので、伝票インサータ７には伝票等の
単票を、通帳インサータ８には通帳または証書を挿入す
る。

【０００９】伝票インサータ７および通帳インサータ８
からはそれぞれ装置奥方に向けて搬送路が延び、この搬
送路は途中で合流する。そして、合流した搬送路上に印
字ヘッド９が設けられる。また、伝票インサータ７、通
帳インサータ８および搬送路には印字媒体を搬送するた
めの搬送ローラ１０が設けてある。伝票インサータ７お
よび通帳インサータ８から印字ヘッド９の位置へ印字媒
体を搬送する動作を「吸入」と呼ぶ。吸入は、１度には
１つの印字媒体のみ可能である。このため、例えば伝票
インサータ７から印字媒体を吸入している状態で通帳イ
ンサータ８の印字媒体に印字を行う場合は、一旦吸入済
の印字媒体を伝票インサータ７に搬送した後、通帳イン
サータ８の印字媒体を吸入しなければならない。この吸
入済の印字媒体をインサータに戻す動作を「待避」と呼
び、待避動作実行後の媒体位置を「待避位置」と呼ぶ。
例えば伝票インサータ７から吸入した印字媒体を待避位
置に戻すと、通帳インサータ８の印字媒体が吸入可能と
なる。

【００１０】図１に示すオンライン端末装置が組み込ま
れたオンラインシステムでは、各取引毎に、取引種別を
一意に示す番号を割り当てている。この番号を取引番号
と呼ぶ。磁気ＤＩＳＫ装置５には、取引番号毎に、当該
取引に関係する情報を記憶する。この情報を取引制御ブ
ロックと呼ぶ。

【００１１】図３は本実施の形態のオンライン端末装置
の磁気ＤＩＳＫ装置５に記憶される取引制御ブロックの
構成図である。取引制御ブロックは、取引番号エリア１
１、ガイダンス画面情報１２、媒体情報１３、出力シー
ケンス情報１４から構成され、この取引制御ブロックが
取引番号毎に記憶してある。図３では取引番号ｎと取引
番号ｎ＋１の２つの取引制御ブロックを例にしている
が、記憶する取引制御ブロックの数は扱う取引の数によ
り変化する。

【００１２】取引制御ブロックの内、取引番号エリア１
１、ガイダンス画面情報１２、媒体情報１３は、オンラ
イン端末装置のソフトウエアインストール時に予め設定
される情報であるが、出力シーケンス情報１４は、オン
ライン端末装置を運用して行く過程でソフトウエアによ
り作成そして記憶して行く情報である。取引番号エリア
１１は、当該取引制御ブロックを選択するためのキー情
報である取引番号を保持する。

【００１３】ガイダンス画面情報１２は、当該取引ブロ
ックが選択された場合に、ＣＲＴディスプレイ４に表示
するガイダンス画面の表示内容およびカーソル表示位置
等によるキー入力の誘導に関する情報を保持する。媒体
情報１３は、当該取引制御ブロックが選択された場合
に、通帳伝票プリンタ６にて吸入可能な印字媒体を特定
する情報を保持する。

【００１４】出力シーケンス情報１４は、当該取引制御
ブロックが選択された場合に、図示しないホストコンピ
ュータからの出力シーケンスおよび印字媒体に対する出
力位置を保持するエリアであり、当該取引の最新の出力
シーケンスを例えば３件分まで保持する。なお、出力シ
ーケンスの保持件数は３件に限るものではないが、以下
の説明では、最大３件の主力シーケンスを保持できるも
のとして説明する。

【００１５】図４は本実施の形態の取引制御ブロック内
の出力シーケンス情報の一例を示す説明図である。１５
は当該取引において最新に実行した出力シーケンスおよ
び印字位置に関する情報であり、１６はその前に行った
当該取引の出力シーケンスおよび印字位置に関する情報
であり、さらに、１７は２件前に行った当該取引の出力
シーケンスおよび印字位置に関する情報である。

【００１６】印字位置は、スペース以外の図形文字符号
の字方向の印字位置および行方向の印字位置を、印字媒
体の左上頂点を０として算出し、保持する。例えば、当
該取引において最新に実行した出力シーケンスおよび印
字位置に関する情報１５では、時刻１１時３１分４６秒
にホストコンピュータより出力データを受信し、伝票イ
ンサータ７にセットされた伝票の、行方向位置（印字位
置ｙ）２５０、字方向位置（印字位置ｘ）１５０より印
字し、次に、通帳インサータ８にセットされた通帳の、
行方向位置１２００、字方向位置４５０より印字し、１
１時３２分８秒に出力終了したことを意味している。

【００１７】ここで、通帳伝票プリンタ６においては、
行方向は印字媒体の移動で対応し、字方向は印字ヘッド
９の移動で対応する。図５および図６は上述した本実施
の形態のオンライン端末装置における１取引分の処理の
流れを示すフローチャートであり、以下に、本発明の動
作を説明する。

【００１８】〔５−１〕まず、取引を選択するためのメ
ニュー画面を表示している状態において、オペレータが
取引番号をキー入力し実行キーを押下することにより、
制御部１は入力された取引番号をキーに、磁気ＤＩＳＫ
装置５に記憶してある取引制御ブロックを検索し、入力
された取引番号に対応する取引制御ブロックを選択す
る。

【００１９】〔５−２〕選択された取引制御ブロックの
ガイダンス画面情報１２に従って、ＣＲＴディスプレイ
４に入力ガイダンス画面を表示する。また、選択された
取引制御ブロックの媒体情報１３を通帳伝票プリンタ６
に送り、吸入可能な印字媒体を指定する。 〔５−３〕オペレータは、ガイダンス画面に従って当該
取引に必要な入力項目をキー入力する。例えば、口座番
号、通帳残高、入金金額あるいは出金金額、通帳行位置
等である。次にホストコンピュータからの認証印字や通
帳記帳のための印字媒体を通帳伝票プリンタ６の該当す
るインサータにセットする。通帳伝票プリンタ６は、印
字媒体の横幅サイズ等から印字媒体種別を判定し、媒体
情報１３により特定される吸入可能な印字媒体と合致し
ている場合、セットされた印字媒体を引き込む。

【００２０】〔５−４〕オペレータが入力完了を示すキ
ーを押下すると、上述した〔５−３〕の処理で入力した
情報や媒体情報１３をホストコンピュータへ送信する。 〔５−５〕ホストコンピュータへの送信と同時に、制御
部１は、選択された取引制御ブロックの出力シーケンス
情報１４を参照し、印刷の準備動作を行う。 〔５−６〕すなわち、出力シーケンス情報１４に３取引
分のデータがあり、かつ、その３取引分のインサータ出
力順、媒体種別、通帳以外の印字位置が同じであるか判
定する。

【００２１】〔５−７〕出力シーケンス情報１４に３取
引分のデータがあり、かつ、その３取引分のインサータ
出力順、媒体種別、印字位置が同じであると、出力シー
ケンス情報１４において最初に印字媒体を吸入したイン
サータより印字媒体を吸入する。このとき、他のインサ
ータの印字媒体が吸入済であると、これを待避位置に戻
した後、所定のインサータより印字媒体の吸入を行う。
例えば、参照した出力シーケンス情報が図４で説明した
出力シーケンス情報であった場合、まず、伝票インサー
タ７にセットされた伝票を吸入する。このとき、通帳が
先に吸入されていた場合は、通帳を通帳インサータ８に
待避させた後、伝票を吸入する。

【００２２】〔５−８〕吸入時には、印字行を印字ヘッ
ド位置に合わせる。すなわち、吸入する媒体が通帳であ
れば、前記〔５−３〕で入力した通帳行位置まで通帳を
フィードする。通帳以外の印字媒体であると、出力シー
ケンス情報１４における最初の印字位置ｙまで印字媒体
をフィードする。 〔５−９〕出力シーケンス情報上１４上の最初の印字位
置ｘから最短時間で印字可能となる位置へ印字ヘッド９
を移動する。

【００２３】〔５−１０〕印字ヘッド９と印字媒体との
ギャップを印字可能な一定の値となるように、印字ヘッ
ド９を印字媒体へ近づけて、最適な印字ヘッドギャップ
を設定する。 〔５−１１〕ホストコンピュータからの出力データ受信
を待つ。 〔５−１２〕ホストコンピュータからの出力データに従
って、印字出力および印字媒体の排出を行う。このとき
の印字出力は、当該印字媒体に対する上述した先行動作
前のホームポジション位置から算出した位置で行う。ホ
ストコンピュータからの出力データが、過去３取引分の
出力シーケンス情報の基づく先行動作通りであれば、印
字媒体のフィード、印字ヘッド９の移動、ギャップ調整
を行うことなく、印字を開始することができる。もし、
ホストコンピュータからの出力データが先行動作通りで
なければ、出力データに従い媒体のフィードからやり直
す。出力と同時に、この取引の出力履歴を示す出力シー
ケンス情報を作成する。

【００２４】〔５−１３〕作成した出力シーケンス情報
を取引制御ブロックに追加する。このとき、当該取引制
御ブロックの出力シーケンス情報１４が、３取引を越え
る場合は、最旧の取引に関する情報を削除する。 以上説明したように、各取引毎に過去の出力シーケンス
情報を複数回分記憶しておき、今回行われる取引におけ
る印字媒体への出力が、過去の出力と同じであると仮定
できる場合は、ホストコンピュータから出力データを受
信する前に、過去の出力シーケンス情報に基づいて印刷
のための準備動作、すなわち、最初に出力対象となる印
字媒体を印字ヘッド位置へ吸入すること、印字行位置へ
媒体をフィードすること、印字ヘッドを最短時間で印字
できる位置まで移動させること、印字ヘッドト印字媒体
とのギャップを印字可能な一定の距離の保つ動作を行う
ため、ホストコンピュータとの通信やホストコンピュー
タが処理を実行している間に印刷のための準備動作が完
了し、１取引における印刷のための準備動作時間を無視
することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、各取引
種別毎に、ホストコンピュータから受信した印刷出力に
関する情報を過去複数回分記憶しておき、取引時に、該
当取引の前記記憶した情報の類似性を判定して、類似性
がある場合は、ホストコンピュータから出力データを受
信する前に、印刷のための準備動作を実行することとし
たので、ホストコンピュータとの通信やホストコンピュ
ータが処理を実行している間に印刷のための準備動作が
完了し、１取引にかかる処理時間を短縮できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のオンライン端末装置の実施の形態の一
例を示すブロック図

【図２】通帳伝票プリンタの概略構成図

【図３】取引制御ブロックの構成図

【図４】出力シーケンス情報の一例を示す説明図

【図５】１取引分の処理の流れを示すフローチャート
（その１）

【図６】１取引分の処理の流れを示すフローチャート
（その２）

【符号の説明】

１ 制御部 ２ 対ホストインターフェース ３ キーボード ４ ＣＲＴディスプレイ ５ 磁気ＤＩＳＫ装置 ６ 通帳伝票プリンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各取引種別毎に、ホストコンピュータか
   ら受信した印刷出力に関する情報を過去複数回分記憶す
   る手段と、 取引時に、該当取引の前記記憶した情報の類似性を判定
   する手段と、 類似性がある場合は、ホストコンピュータから出力デー
   タを受信する前に、印刷のための準備動作を実行する手
   段の備えたことを特徴とするオンライン端末装置。