JP2000027919A - 二段伸縮式油圧緩衝器 - Google Patents

二段伸縮式油圧緩衝器

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JP2000027919A
JP2000027919A JP10193828A JP19382898A JP2000027919A JP 2000027919 A JP2000027919 A JP 2000027919A JP 10193828 A JP10193828 A JP 10193828A JP 19382898 A JP19382898 A JP 19382898A JP 2000027919 A JP2000027919 A JP 2000027919A
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cylinder
chamber
oil
piston
damping force
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Kazuhiko Yonezawa
和彦 米澤
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最短縮時における油圧緩衝器の全長を長大化
することなく所定の長さに保ったまま、最大ストローク
長のみを大きくとることができるようにする。 【解決手段】 並列して一体的に配置した二本のシリン
ダ2,3の内部にそれぞれピストンロッド5,7を担う
ピストン4,6aを互に反対方向へと向けて挿入し、こ
れら一方のピストン4にのみ伸側および圧側減衰力発生
バルブ14,16を設けて対応するシリンダ2の内部を
ヘッド側の油室18とロッド側の油室20とに分けると
共に、他方のシリンダ3の内部を対応するもう一方のピ
ストン6aでロッド側の油室21とヘッド側のガス室2
8とに分離し、この他方のシリンダ3におけるロッド側
の油室21をもう一方のシリンダ2におけるヘッド側の
油室18へと通油孔29を通して相互に連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行車両の車体
と車輪との間に生じた上下振動や、その他、各種の機械
および装置の可動部材間に生じた振動を油の流動抵抗で
吸収して速やかに減衰するのに適した油圧緩衝器の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、走行中の車両に生じた上下振動
や各種の機械・装置の可動部材間に生じた振動を速やか
に吸収するためには、シリンダに対して減衰力発生要素
を備えたピストンを担うピストンロッドを抜き差し自在
に挿入した一段伸縮式の油圧緩衝器を用いる手段が広く
一般に知られている。
【0003】すなわち、このものにあっては、シリンダ
とピストンの相対変位に伴う作動油の流れに対し減衰力
発生要素で流動抵抗を与え、当該流動抵抗により車両や
各種の機械・装置の可動部材の振動エネルギーを作動油
の熱エネルギーに変換することで速やかに振動を減衰す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そうとは言っ
ても、このものでは、ピストンと共働するピストンロッ
ドがシリンダから突出して伸縮動作を行うために、最短
縮状態での油圧緩衝器の全長と最大ストローク動作して
ピストンロッドが伸び切り状態となったときの油圧緩衝
器の全長との間には、必然的に後者の長さが前者の長さ
の二倍を越えることができないと言う一定の制限があ
る。
【0005】そのために、車両やその他の機械・装置に
対する油圧緩衝器の最低取付長が決まってしまえば、油
圧緩衝器としての制振作用を行うための最大ストローク
長も決まってしまい、逆に、制振作用を行うための最大
ストローク長が決まってしまうと、必然的に油圧緩衝器
の最低取り付け長さも決まってしまうことになる。
【0006】その結果、必要とする最大ストローク長さ
を確保しようとすると、当然のことながら油圧緩衝器の
最短縮時の全長も長大化して装着に困難をもきたすばか
りでなく、例えば、制振対象がワン・ボックス・タイプ
の自動車のような車両であった場合には、油圧緩衝器の
上端取付部が車室内へと大きく突き出して邪魔になると
いう問題点をも生じる。
【0007】また、これを防ぐために、油圧緩衝器の最
短縮時の全長を車両への取り付け面から可能な限り短く
構成してやると、当該油圧緩衝器の最大ストローク長が
必然的に車両の上下振動よりも小さくなってしまい、車
両が上下に大きく振動するたびに油圧緩衝器が最伸長お
よび最短縮状態に達して作動端での衝撃を発生し、所期
の減衰性能を充分に発揮し得ないことになる。
【0008】したがって、この発明の目的は、最短縮時
の全長を長大化することなく所定の長さに保ったまま、
最大ストローク長のみを大きくとることができるように
した二段伸縮式油圧緩衝器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記したこの発明の目的
は、並列して一体的に配置した二本のシリンダの内部に
それぞれピストンロッドを担うピストンを互に反対方向
へと向けて挿入し、これらピストンへと個々に減衰力発
生要素を設けて各シリンダの内部をヘッド側の油室とロ
ッド側の油室とに分けると共に、それぞれのヘッド側の
油室に隔壁部材を摺動自在に介装して、当該各油室の一
部を独立した容積可変型のガス室として構成することに
より達成される。
【0010】また、並列にして一体的に配置した二本の
シリンダの内部にそれぞれピストンロッドを担うピスト
ンを互に反対方向へと向けて挿入し、これら一方のピス
トンにのみ減衰力発生要素を設けて対応するシリンダの
内部をヘッド側の油室とロッド側の油室とに分けると共
に、他方のシリンダの内部を対応するもう一方のピスト
ンでロッド側の油室とヘッド側のガス室とに分離し、こ
の他方のシリンダにおけるロッド側の油室をもう一方の
シリンダにおけるヘッド側の油室へと通油孔を通して相
互に連通することによって達成される。
【0011】さらには、並列して一体的に配置した三本
のシリンダのうちの二本のシリンダの内部にそれぞれピ
ストンロッドを担うピストンを互に反対方向へと向けて
挿入し、これら一方のピストンにのみ減衰力発生要素を
設けて各ピストンにより対応する各シリンダの内部をヘ
ッド側の油室とロッド側の油室とに分けると共に、残り
のシリンダの内部に隔壁部材を摺動自在に介装して貯油
室とガス室とに区画してやり、この貯油室を減衰力発生
要素をもたないピストンを挿入したシリンダのヘッド側
の油室に、また、当該シリンダのロッド側の油室を減衰
力発生要素を備えたピストンをもつシリンダのヘッド側
の油室にそれぞれ通油孔を通して相互に連通することに
よっても達成される。
【0012】すなわち、上記のように構成することによ
り、車両やその他の機械・装置に生じた上下振動で反対
方向に組み合わせた二本のシリンダが、当該シリンダ内
へのピストンロッドの浸入および退出に伴う容積変化を
ガス室或いは貯油室の膨張または収縮で補償しながらピ
ストンを伴って伸縮動作し、ピストンに設けた減衰力発
生要素で所定の減衰力を発生する。
【0013】これにより、当該油圧緩衝器は、二本のシ
リンダが反対方向へと向い同期して伸縮できることから
両方のピストンロッドが最短縮状態から最伸長状態に亙
って伸縮動作することが可能となる。
【0014】かくして、各ピストンロッドの先端を車両
やその他の機械・装置に取り付けて振動体の間に介装し
てやることにより、油圧緩衝器としての最短縮時の全長
を長くすることなく所定の長さに保って最大ストローク
長のみを大きくとることが可能になるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に示す幾つかの具体例に基づいて説明していくこ
とにする。
【0016】図1に示す油圧緩衝器1は、並列して一体
的に配置した二本のシリンダ2,3を有し、これらシリ
ンダ2,3によって外郭部分を形作ると共に、これらシ
リンダ2,3の内部にピストン4,6を担うピストンロ
ッド5,7を互に反対方向へと向けてそれぞれ摺動自在
に挿入している。
【0017】各ピストンロッド5,7は、それぞれのシ
リンダ2,3の開口端から当該開口端に設けたベアリン
グ8,9とシール10,11を通して外方へと向い反対
方向に延びており、かつ、これらピストンロッド5,7
の突出端には、装着物体への連結具である取付環12,
13が固定してある。
【0018】それに対して、ピストン4,6には、個々
に伸側減衰力発生バルブ14,15と圧側減衰力発生バ
ルブ16,17からなる減衰力発生要素を設けて各シリ
ンダ2,3の内部をヘッド側の油室18,19とロッド
側の油室20,21とに分割している。
【0019】しかも、上記に加えて、各ヘッド側の油室
18,19の内部には、フリーピストンからなる可動型
の隔壁部材22,23をそれぞれ摺動自在に介装し、こ
れら隔壁部材22,23によってヘッド側の油室18,
19の一部を独立したガス室24,25として区画する
と共に、これらガス室24,25へと向ってシリンダ
2,3にガス封入バルブ26,27を設けたのである。
【0020】かくして、上記した油圧緩衝器1を車両や
その他の機械・装置へと両端の取付環12,13を通し
て装着してやることにより、当該車両やその他の機械・
装置に生じた相対振動に伴いシリンダ2,3の両端から
延びるピストンロッド5,7が同時にピストン4,6を
伴いつつシリンダ2,3内を往復動する。
【0021】これにより、ピストンロッド5,7の伸縮
動作で生じたシリンダ2,3内の容積変化をガス室2
4,25の膨張・収縮で補償しながら、ピストンロッド
5,7がピストン4,6を伴って伸縮動作し、これらピ
ストン4,6に設けた伸側減衰力発生バルブ14,15
と圧側減衰力発生バルブ16,17で所定の減衰力を発
生して車両やその他の機械・装置に生じた相対振動を速
やかに減衰する。
【0022】上記のようにして、当該油圧緩衝器1は、
伸長動作と圧縮動作に関係なく互いに反対方向に向けて
組み合わせたシリンダ2,3の両端から延びるピストン
ロッド5,7を同時に伸縮動作させ、それに伴って、伸
側および圧側減衰力を発生しつつ最短縮時の全長を長く
することなく所定の長さに保ちながら、しかも、両シリ
ンダ2,3のストローク長を合算することで最大ストロ
ーク長のみを大きくとることが可能になるのである。
【0023】以上、これまで述べてきた図1の実施の形
態では、同一形式の二つの油圧緩衝器を並列して互に反
対方向に向け一体的に組み合わせて一個の油圧緩衝器1
を構成するようにしたが、このようにする代わりに、図
2の実施の形態に示す油圧緩衝器1aのようにしてもよ
い。
【0024】すなわち、両方のシリンダ2,3のヘッド
側の油室18,19の一部を隔壁部材22,23でガス
室24,25に区画する代わりに、シリンダ3に挿入し
たピストン6aから伸側および圧側減衰力発生バルブ1
5,17を廃し、当該ピストン6aによってシリンダ3
の内部をロッド側の油室21とヘッド側のガス室28と
に分離する。
【0025】そして、シリンダ3におけるロッド側の油
室21をもう一方のシリンダ2におけるヘッド側の油室
18へと通油孔29を通して相互に連通すると共に、シ
リンダ2に対しては、ヘッド側の油室18へと向って注
油バルブ30を、また、シリンダ3に対しては、ガス室
28へと向ってガス封入バルブ27をそれぞれ設けたの
である。
【0026】このように構成することで、油圧緩衝器1
aは、シリンダ2におけるピストン4の伸側および圧側
減衰力発生バルブ14,16と、シリンダ2,3の間の
通油孔29とを通して作動油のやり取りを行いながらガ
ス室28を膨張および収縮させ、伸側および圧側減衰力
発生バルブ14,16で所定の伸側減衰力と圧側減衰力
を発生しつつ伸縮動作することになる。
【0027】したがって、上記図2の実施の形態で示す
油圧緩衝器1aによれば、シリンダ2,3内の両方に対
しそれぞれ隔壁部材を介装してその一部をガス室23,
25としてやることなく、減衰力発生要素をもたないピ
ストン6aでシリンダ3内のヘッド側の部屋をガス室2
8としてやることで構造の簡素化を図りつつ、最短縮時
の全長を長くすることなく所定の長さに保ちながら最大
ストローク長のみを大きくとることが可能になるのであ
る。
【0028】また、上記した図2の油圧緩衝器1aで
は、ピストン6aで区画したシリンダ3のヘッド側の部
屋を直にガス室28として構成したが、図3に示す実施
の形態の油圧緩衝器1bのように、シリンダ2,3とは
別にもう一つのシリンダ(残りのシリンダ)31を併設
してガス室32を設けてやってもよい。
【0029】すなわち、当該図3の油圧緩衝器1bにあ
っては、ピストン6aでシリンダ3の内部をロッド側の
油室21と当該油室21から隔離したヘッド側の油室3
3とに分け、かつ、シリンダ2,3と一体に並べて設け
た残りのシリンダ31の内部を隔壁部材34でガス室3
2と貯油室35に区画すると共に、シリンダ3のヘッド
側の油室33ともう一つの残りのシリンダ31の貯油室
35を通油孔36で相互に連通したのである。
【0030】このように構成することで、シリンダ2,
3に対するピストンロッド5,7の退出および浸入体積
分を補償するガス室32を油圧緩衝器1bのストローク
に関係なく配置することができることから、これらピス
トンロッド5,7の有効ストローク長を大きくとること
ができ、その結果、油圧緩衝器1bの最短縮時の全長を
長大化することなく所定の長さに保ったまま、しかも、
両シリンダ2,3のストローク長を最大限にとって全長
時の合算した最大ストローク長をより大きくとることが
できる。
【0031】なお、上記した図3に示す油圧緩衝器1b
にあっては、シリンダ2,3に対し一体にしてもう一つ
のシリンダ31を構成するようにしたが、このようにす
る代わりに、図4の実施の形態に示す油圧緩衝器1cの
ように、もう一つの残りのシリンダ31をシリンダ2,
3とは別体にして構成し、かつ、シリンダ3のヘッド側
の油室33とシリンダ31の貯油室35を通油孔36と
連結油路部材37を通して相互に連通したのである。
【0032】これにより、連絡油路部材37の長さと形
状を適宜に選択することでシリンダ31をシリンダ2,
3から離して配置し得るばかりでなく、例えば、連絡油
路部材37を可撓性のパイプ材等で構成してやることに
より、当該シリンダ31をシリンダ2,3に対し適宜の
位置に配置することも可能になる。
【0033】さらに、これら図3および図4の油圧緩衝
器1b,1cに対して図5の実施の形態として示した油
圧緩衝器1dにあっては、もう一つの残りのシリンダ3
1の貯油室35をシリンダ3のヘッド側の油室33に連
通するに当り、貯油室35内に介装した伸側および圧側
減衰力発生バルブ38,39からなる減衰力発生要素4
0を通してシリンダ3のヘッド側の油室33とシリンダ
31の貯油室35を相互に連通したのである。
【0034】なお、図5の油圧緩衝器1dにあっては、
他の図1から図4と相違して隔壁部材34にフリーピス
トンではなくゴム膜上のダイアフラムを用いているが、
これら各実施の形態における隔壁部材34は何れのもの
であってもよく、その構成についても図3に示す油圧緩
衝器1bに適用した場合についてのみ示したが、図4に
示す油圧緩衝器1cについても同様にして適用し得るこ
とは言うまでもなく容易に理解できよう。
【0035】しかも、このものによれば、油圧緩衝器1
dの伸長および圧縮動作時における作動油の流れに対し
て伸側減衰力発生バルブ14と38および圧側減衰力発
生バルブ16と39がそれぞれ直列に作用することか
ら、これら伸側および圧側減衰力特性の設定の自由度を
広げることが可能になる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、並列して一体的に配置した二本のシリンダの内部
にそれぞれピストンロッドを担うピストンを互に反対方
向へと向けて挿入し、これらピストンへと個々に減衰力
発生要素を設けて各シリンダの内部をヘッド側の油室と
ロッド側の油室とに分けると共に、それぞれのヘッド側
の油室の一部を隔壁部材によりガス室として区画したこ
とにより、伸長動作と圧縮動作に関係なく互いに反対方
向に向けて組み合わせた各シリンダの両端から延びるピ
ストンロッドを同時に伸縮動作させ、それに伴って、伸
側および圧側減衰力を発生しつつ最短縮時の全長を長く
することなく所定の長さに保ちながら、しかも、両シリ
ンダのストローク長を合算することで最大ストローク長
のみを大きくとることが可能になるのである。
【0037】それに対して、請求項2に発明によれば、
二本のシリンダのうち一方のシリンダのピストンにのみ
減衰力発生要素を設けて対応するシリンダの内部をヘッ
ド側の油室とロッド側の油室に分けると共に、他方のシ
リンダの内部を対応するもう一方のピストンでロッド側
の油室とヘッド側のガス室とに分離し、この他方のシリ
ンダにおけるロッド側の油室をもう一方のシリンダにお
けるヘッド側の油室へと通油孔を通して相互に連通した
ことにより、各シリンダの内部にそれぞれ隔壁部材を介
装してその一部をガス室とすることなく、減衰力発生要
素をもたないピストンでシリンダ内のヘッド側の部屋を
ガス室としてやることにより、構造の簡素化を図りつ
つ、最短縮時の全長を長くとることなく所定の長さに保
ちながら最大ストローク長のみを大きくとることができ
る。
【0038】また、請求項3の発明によれば、三本のシ
リンダを用いてそのうちの一本を隔壁部材により区画し
て貯油室とガス室とに分けたことにより、残りのシリン
ダに対するピストンロッドの退出および浸入体積分を補
償するガス室を油圧緩衝器のストロークに関係なく配置
することができることから、これらピストンロッドの有
効ストローク長を大きくとることができ、その結果、油
圧緩衝器の最短縮時の全長を長大化することなく所定の
長さに保ったまま、しかも、両シリンダのストローク長
を最大限にとって全長時の合算した最大ストローク長を
より大きくとることが可能になる。
【0039】さらに、請求項4の発明によれば、隔壁部
材によって貯油室とガス室とに区画したシリンダを他の
二本のシリンダから切り離して別体に構成し、かつ、貯
油室を減衰力発生要素をもたないピストンを挿入したシ
リンダのヘッド側の油室に連結油路部材を通して連通す
るようにしたことにより、上記した請求項3の効果に加
え、連絡油路部材の長さと形状を適宜に選択することで
貯油室とガス室をもつシリンダを他の二本のシリンダか
ら離して配置し得るばかりでなく、例えば、連絡油路部
材を可撓性のパイプ材等で構成してやることにより、当
該貯油室とガス室をもつシリンダを他の二本のシリンダ
に対して適宜の位置に配置することができる。
【0040】また、さらに、請求項5の発明によれば、
これら貯油室の内部に減衰力発生要素を介装してやった
ことにより、上記した請求項3,4の効果に加え、油圧
緩衝器の伸縮動作時における作動油の流れに対し貯油室
内の減衰力発生要素が、他のシリンダのピストンに設け
た減衰力発生要素と直列状態を保ってに作用することか
ら、上記した請求項3,4の効果に加えて伸側および圧
側減衰特性の設定の自由度を広げることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した油圧緩衝器の実施の形態を
示す縦断正面図である。
【図2】同上、この発明を適用した油圧緩衝器の他の実
施の形態を示す縦断正面図である。
【図3】同じく、この発明を適用した油圧緩衝器のさら
に別の実施の形態を示す縦断正面図である。
【図4】上記した図3の実施の形態におけるガス室部分
を切り離して設けた場合の変形例を示す油圧緩衝器の縦
断正面図である。
【図5】同じく、図3の実施の形態における貯油室の途
中に減衰力発生要素を介装した場合の変形例を示す油圧
緩衝器の縦断正面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d 油圧緩衝器 2,3 シリンダ 4,6,6a ピストン 5,7 ピストンロッド 14,15,38 伸側減衰力発生バルブ 16,17,39 圧側減衰力発生バルブ 18,19,33 ヘッド側の油室 20,21 ロッド側の油室 22,23,34 隔壁部材 24,25,28,32 ガス室 29,36 通油孔 31 もう一つのシリンダ 35 貯油室 37 連絡油路部材 40 減衰力発生要素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列して一体的に配置した二本のシリン
    ダの内部にそれぞれピストンロッドを担うピストンを互
    に反対方向へと向けて挿入し、これらピストンへと個々
    に減衰力発生要素を設けて各シリンダの内部をヘッド側
    の油室とロッド側の油室とに分けると共に、それぞれの
    ヘッド側の油室の一部を隔壁部材によりガス室として区
    画したことを特徴とする二段伸縮式油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 並列して一体的に配置した二本のシリン
    ダの内部にそれぞれピストンロッドを担うピストンを互
    に反対方向へと向けて挿入し、これら一方のピストンに
    のみ減衰力発生要素を設けて対応するシリンダの内部を
    ヘッド側の油室とロッド側の油室とに分けると共に、他
    方のシリンダの内部を対応するもう一方のピストンでロ
    ッド側の油室とヘッド側のガス室とに分離し、この他方
    のシリンダにおけるロッド側の油室をもう一方のシリン
    ダにおけるヘッド側の油室へと通油孔を通して相互に連
    通したことを特徴とする二段伸縮式油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 並列して一体的に配置した三本のシリン
    ダのうちの二本のシリンダの内部にそれぞれピストンロ
    ッドを担うピストンを互に反対方向へと向けて挿入し、
    これら一方のピストンにのみ減衰力発生要素を設けて各
    ピストンにより対応する各シリンダの内部をヘッド側の
    油室とロッド側の油室とに分けると共に、残りのシリン
    ダの内部を隔壁部材によって貯油室とガス室とに区画
    し、この貯油室を減衰力発生要素をもたないピストンを
    挿入したシリンダのヘッド側の油室に、また、当該シリ
    ンダのロッド側の油室を減衰力発生要素を備えたピスト
    ンをもつシリンダのヘッド側の油室にそれぞれ通油孔を
    通して相互に連通したことを特徴とする二段伸縮式油圧
    緩衝器。
  4. 【請求項4】 隔壁部材によって貯油室とガス室とに区
    画した残りのシリンダを他の二本のシリンダから切り離
    して別体に構成し、かつ、貯油室を減衰力発生要素をも
    たないピストンを挿入したシリンダのヘッド側の油室に
    連結油路部材を通して連通した請求項3の二段伸縮式油
    圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 残りのシリンダの貯油室を減衰力発生要
    素をもたないピストンを挿入したシリンダのヘッド側の
    油室に連通するに当り、貯油室内に介装した減衰力発生
    要素を通してこれら貯油室とヘッド側の油室を相互に連
    通した請求項3または4の二段伸縮式油圧緩衝器。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107692588A (zh) * 2017-11-13 2018-02-16 中国地震局工程力学研究所 一种可以增强文物柜抗震能力的模块化装配式减震耗能装置及装配方法
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