JP2000026853A - カチオン処理されたシリケ―ト燐光体 - Google Patents

カチオン処理されたシリケ―ト燐光体

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JP2000026853A JP11157687A JP15768799A JP2000026853A JP 2000026853 A JP2000026853 A JP 2000026853A JP 11157687 A JP11157687 A JP 11157687A JP 15768799 A JP15768799 A JP 15768799A JP 2000026853 A JP2000026853 A JP 2000026853A
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アントニー・エル・ディーアース
Charles F Chenot
チャールズ・エフ・チェノット
Shelley A Sonner
シェリー・エイ・ゾナー
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    • H01J61/02Details
    • H01J61/38Devices for influencing the colour or wavelength of the light
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 100時間放射輝度持続が相当に改良された
カチオン処理されたシリケート燐光体及びそれから作ら
れる蛍光ランプを提供する。 【解決手段】 かなりの量のシリケート燐光体を、カチ
オンを含有する塩溶液に加えるに、溶液中のカチオン対
燐光体のモル比を、約1:2〜約4:1になるように
し;溶液を、カチオンを燐光体表面に結合させてカチオ
ン処理された燐光体を形成する程の時間撹拌し;カチオ
ン処理された燐光体と溶液とを分離し;及びカチオン処
理された燐光体を、カチオン処理された燐光体の放射輝
度持続を増大させる程の温度及び時間でアニールするこ
とを含むカチオン処理されたシリケート燐光体を製造す
る方法。カチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体
を含有する燐光体層を有しかつ少なくとも約82%の保
持率を有する蛍光ランプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光灯用途におい
て使用される、シリケートベースの燐光体、特に鉛活性
化されたBaSi25に関する。一層特には、本発明
は、蛍光ランプにおいて燐光体の改良された保持率を可
能にする、燐光体粒子の表面のカチオン冨化に関する。
【0002】
【従来の技術】鉛活性化されたBaSi25(BaSi
25:Pb)は、蛍光日焼け用ランプにおいて長波長U
V(347nm)燐光体として使用される。それの製法
及び使用は、米国特許第2,597,631号、同第
3,043,781号及び同第5,234,625号に
記載されている。この材料の使用による良く知られた問
題は、蛍光ランプにおけるそれの放射輝度持続が、その
他の蛍光ランプ燐光体に比べて劣っていることである。
すなわち、BaSi25:Pb燐光体を採用した日焼け
用ランプは、経時的に相対的に大きな放射輝度出力の低
下を示す。この材料の放射輝度持続が劣っていることに
ついての理由は、依然良くは理解されていない。
【0003】所定の燐光体の持続は、燐光体表面を改質
することにより又は保護コーティングを塗布することに
よって改良され得ることが一般的に立証されている。特
に、米国特許第5,695,685号は、イオン交換処
理を種々のランプ燐光体に適用することについて記載し
ている。しかし、ランプ持続の向上は、たった約2%に
すぎずかつその方法をBaSi25:Pb燐光体に適用
して良好な結果が得られることの例は、挙げられていな
い。その他の従来技術では、米国特許第5,223,3
41号は、ランプ作動100時間におけるBaSi
25:Pb燐光体の放射輝度持続率を75〜85%から
90〜95%にまで増大させるMOCVD技術によって
形成される相似Al23コーティングについて記載して
いる。しかし、MOCVD技術によってコーティングを
塗布する方法は、溶液ベースの方法に比べて一層費用が
かかるのが普通である。これより、ランプ持続の有意の
向上を生じる溶液ベースの方法を有することは有利にな
ろう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明の目的は、従来技
術の不利を除くことにある。
【0005】発明の別の目的は、シリケートベースの燐
光体のランプ持続を相当に向上させる溶液ベースの方法
を提供するにある。
【0006】発明のそれ以上の目的は、BaSi25
Pb燐光体を含有する蛍光ランプの100時間放射輝度
持続を相当に向上させるにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明の一態様に従えば、
カチオン処理されたシリケート燐光体を製造する方法を
提供する。その方法は、かなりの量のシリケート燐光体
を、カチオンを含有する塩溶液に加えるに、溶液中のカ
チオン対燐光体の比を、カチオンのモル対燐光体のモル
が約1:2〜約4:1になるようにし、溶液を、カチオ
ンを燐光体表面に結合させてカチオン処理された燐光体
を形成する程の時間撹拌し、カチオン処理された燐光体
と溶液とを分離し、及びカチオン処理された燐光体を、
カチオン処理された燐光体の放射輝度持続を増大させる
程の温度及び時間でアニールすることを含む。
【0008】発明の別の態様に従えば、カチオン処理さ
れたBaSi25:Pb燐光体を含有する燐光体層を有
しかつ少なくとも約82%の保持率を有する蛍光ランプ
を提供する。
【0009】発明のなお別の態様に従えば、カチオン処
理を有するBaSi25:Pb燐光体を含有する燐光体
層を有し、同じBaSi25:Pb燐光体をカチオン処
理をしないで含有する燐光体層を有する同様の蛍光ラン
プに比べて少なくとも約4%大きい保持率を有する蛍光
ランプを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を、本発明のその他の及び
それ以上の目的、利点並びに能力と共に一層良く理解す
るために、下記の開示及び特許請求の範囲の記載を、図
面と共に参照すること。
【0011】本発明は、あらかじめ任意の合成技術によ
って調製しておいた固体状態のシリケート燐光体に適用
することができる。特に、本発明者等は、この処理を、
あらかじめ在来の固体状態合成方法によって調製してお
りかつ日焼け用ランプにおける用途用に適したルミネセ
ンス特性を示すPb活性化されるBaSi25に適用す
ることについて記載する。その処理は、初めに燐光体を
塩溶液、例えばBaCl2、Sr(NO32中で撹拌す
ることによって適用する。次いで、その物質をろ過し、
乾燥させ、アニーリング工程を続ける。アニーリング工
程は、燐光体表面におけるカチオンの定着を顕著に向上
させる。このようにして処理した燐光体は、ランプの作
動中それらの初期の放射輝度出力の持続の向上を示す。
【0012】燐光体調製 本発明は、任意の手段によって調製したPb活性化され
るバリウムジシリケート燐光体(BaSi25:Pb)
に応用することができる。その処理は、燐光体を、カチ
オン0.5〜2モル/リットルを含有する塩溶液中で、
カチオンのモル対燐光体のモルの比約1:2〜約4:1
で撹拌することによって適用する。溶液のpHは、イオ
ン交換を助成するために、約9に調整することができ
る。混合を任意の妥当な溶液温度において約60分又は
それ以上の時間実施することができる。混合した後に、
溶液をろ過し、生成したケークを乾燥させる。カチオン
処理されたシリケート燐光体を、次いで温度約700°
〜約1000℃で約2〜約7時間アニールする。この熱
処理は、これらの燐光体のランプ性能を、熱処理しなか
った燐光体に比べて大きく増進させることが分かった。
生成した燐光体は、水で洗浄しかつ乾燥させた後に、蛍
光ランプにおいて使用する準備ができた。
【0013】下記に例を挙げるが、それらは制限するも
のではない。例の各々において、処理において使用した
燐光体は、OSRAM SYLVANIA Produ
cts Inc.製のBaSi25:Pb、Type
2011Cであった。しかし、その他のシリケートベー
スの燐光体を本明細書中に記載するプロセスによって処
理することができるはずである。
【0014】
【実施例】例1 BaSi25:Pb燐光体400gを、1M BaCl
2溶液4.0リットルに室温で2時間混入した。カチオ
ン処理された燐光体をろ過し、130℃で一晩乾燥させ
た。乾燥させた後に、カチオン処理された燐光体を開放
したシリカるつぼ中で800℃で4時間アニールした。
生成したケークを水洗して低い導電率にしかつ乾燥させ
た。完成燐光体を、次いでテストするために蛍光ランプ
中に組み込んだ。
【0015】例2 本例の燐光体は、アニーリングを950℃で5時間行っ
た外は、正確に例1の通りにして調製した。
【0016】例3 BaSi25:Pb燐光体400gを、0.5M Sr
(NO32溶液4.0リットルに室温で2時間混入し
た。この後に、カチオン処理された燐光体を正確に例1
の通りにして加工した。
【0017】上記の例において調製したカチオン処理さ
れた燐光体の表面組成を、表1で未処理の燐光体の表面
組成と比べる。表面組成は、ESCA(化学分析につい
ての電子分光学)を用いて測定した。表面カチオン濃度
の増大は、処理されたサンプルに関するBa又はSr原
子のパーセンテージの増大によって立証される。バリウ
ムカチオンで処理されたBaSi25:Pb燐光体につ
いては、バリウム表面原子に対するケイ素の比は、3.
0又はそれ以下であるのが好適である。これらの燐光体
のランプ性能を表2において比較する。表中、持続率
(M%)は、100時間放射輝度を0時間放射輝度で割
ったものと定義する。未処理の燐光体に対する100時
間放射輝度出力の差(Δ100時間)もまた示す。例3
は、例1及び2と別にテストし、それで異なる標準に対
してテストした。本発明に従って処理した燐光体は、1
00時間放射輝度並びに放射輝度持続率の相当の向上を
示し、初期の放射輝度出力の損失はほとんど又は何らな
い。一般に、少なくとも約4%の持続率の向上が立証さ
れ(例1)かつ特に、少なくとも約8%の持続率の向上
が立証された(例2及び3)。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】Ba処理されたBaSi25:Pb燐光体
を組み入れた単一のランプシリーズからのランプ持続率
データを収集して図1に示す。このシリーズでは、Ba
Cl 2濃度及び洗浄後のアニーリング条件を変更した。
カチオン処理された燐光体の表面原子濃度は、ESCA
によって求めた。図1を参照すると、持続率(M%)
は、カチオン処理された燐光体の表面上に存在するバリ
ウム原子に対するケイ素の比の関数として示す。提示し
たデータは、表面Ba含量を増大させると(Si/Ba
比を減少させると)、ランプの100時間持続率の向上
に至ることを明瞭に立証する。
【0021】持続率のそれ以上の向上は、カチオン処理
を、Degussa AGから入手し得るAlumin
um Oxide C(Alon C)のような高表面
積(約100m2/g)の酸化アルミニウムの少量と組
み合わせる場合に、達成される。図2及び3を参照する
と、Baカチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体
は、アニーリングを900℃で7時間行った外は、例1
の通りにして調製した。約2重量%までの種々の量のA
lon Cをカチオン処理された燐光体にドライブレン
ドし、ブレンドされた燐光体を使用してテストランプを
作った。同じ量のAlon Cを未処理のBaSi
25:Pb燐光体にブレンドし、比較用のテストランプ
を作った。図2は、ランプ持続率を燐光体ブレンドに加
えたAlonCの重量パーセント(重量%)の関数とし
て示す。図3は、未処理のBaSi 25:Pb燐光体と
0.1重量%のAlon Cとのブレンドで作った対照
ランプに比べたテストランプの相対的100時間放射輝
度を示す。図2及び3に示すデータは、Alon Cを
カチオン処理された燐光体と組み合わせる場合に、10
0時間放射輝度及び持続率の終始変わらぬ増大を立証す
る。
【0022】図4は、透明な光透過性のシールされたエ
ンベロープ42、好ましくはガラスを含む蛍光ランプ3
0を例示する。エンベロープ42の各々の端部に、電極
40a及び40b、凹角のステムプレス36a及び36
b、並びに引き込み導体38a及び38bを含むマウン
トを装着する。ベースキャップ34a及び34b、並び
にピン32a及び32bをエンベロープ42の各々の端
部に設備する。少ない装入量の水銀44をエンベロープ
42内に入れて水銀の部分蒸気圧をもたらす。エンベロ
ープ42の内面に本発明のカチオン処理された燐光体を
含む燐光体層46を被覆する。
【0023】現時点で発明の好適な実施態様と考えられ
るものを示しかつ記載したが、種々の変更及び変更態様
を特許請求の範囲に記載する通りの発明の範囲から逸脱
しないでなし得ることは、当業者にとって自明であると
思う。
【図面の簡単な説明】
【図1】カチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体
を組み入れた蛍光ランプの持続率をバリウム表面原子に
対するケイ素の比の関数として表すグラフ図である。
【図2】カチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体
を組み入れた蛍光ランプの持続率を、燐光体にブレンド
したAlon Cの量の関数として表すグラフ図であ
る。
【図3】カチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体
を組み入れた蛍光ランプの相対的100時間放射輝度を
カチオン処理された燐光体にブレンドしたAlon C
の量の関数として表すグラフ図である。
【図4】本発明のカチオン処理された燐光体を被覆した
蛍光ランプのダイヤグラムである。
【符号の説明】
30 蛍光ランプ 32a、32b ピン 34a、34b ベースキャップ 36a、36b ステムプレス 38a、38b 引き込み導体 40a、40b 電極 42 エンベロープ 44 水銀 46 燐光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シェリー・エイ・ゾナー アメリカ合衆国ニューヨーク州ビッグ・フ ラッツ、ヒバード・ロード3

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記:かなりの量のシリケート燐光体
    を、カチオンを含有する塩溶液に加えるに、溶液中のカ
    チオン対燐光体の比を、カチオンのモル対燐光体のモル
    が1:2〜4:1になるようにし;溶液を、カチオンを
    燐光体表面に結合させてカチオン処理された燐光体を形
    成する程の時間撹拌し;カチオン処理された燐光体と溶
    液とを分離し;及びカチオン処理された燐光体を、カチ
    オン処理された燐光体の放射輝度持続を増大させる程の
    温度及び時間でアニールすることを含むカチオン処理さ
    れたシリケート燐光体を製造する方法。
  2. 【請求項2】 シリケート燐光体が、BaSi25:P
    bである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 カチオンがバリウム又はストロンチウム
    である請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 塩溶液が塩化バリウム又は硝酸ストロン
    チウムの溶液である請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 カチオン処理された燐光体を温度700
    °〜1000℃で2〜7時間アニールする請求項1の方
    法。
  6. 【請求項6】 溶液を少なくとも60分間撹拌する請求
    項1の方法。
  7. 【請求項7】 下記:かなりの量のシリケート燐光体
    を、カチオンを含有する塩溶液に加えるに、溶液中のカ
    チオン対燐光体の比を、カチオンのモル対燐光体のモル
    が1:2〜4:1になるようにし;溶液を少なくとも6
    0分間撹拌してカチオン処理された燐光体を形成し;カ
    チオン処理された燐光体と溶液とを分離し;及びカチオ
    ン処理された燐光体を温度700°〜1000℃で2〜
    7時間アニールすることを含むカチオン処理されたシリ
    ケート燐光体を製造する方法。
  8. 【請求項8】 カチオンがバリウム又はストロンチウム
    である請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 シリケート燐光体が、BaSi25:P
    bである請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 塩溶液が塩化バリウム又は硝酸ストロ
    ンチウムの溶液である請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 カチオン処理されたBaSi25:P
    b燐光体を含有する燐光体層を有しかつ少なくとも82
    %の保持率を有する蛍光ランプ。
  12. 【請求項12】 燐光体層が高い表面積の酸化アルミニ
    ウムを含有する請求項11の蛍光ランプ。
  13. 【請求項13】 酸化アルミニウムが燐光体層の2重量
    %までを構成する請求項12の蛍光ランプ。
  14. 【請求項14】 カチオン処理を有するBaSi25
    Pb燐光体を含有する燐光体層を有し、同じBaSi2
    5:Pb燐光体をカチオン処理をしないで含有する燐
    光体層を有する同様の蛍光ランプに比べて少なくとも4
    %大きい保持率を有する蛍光ランプ。
  15. 【請求項15】 燐光体層が高い表面積の酸化アルミニ
    ウムを含有する請求項14の蛍光ランプ。
  16. 【請求項16】 酸化アルミニウムが燐光体層の2重量
    %までを構成する請求項12の蛍光ランプ。
  17. 【請求項17】 保持率が、未処理の燐光体を含有する
    同様の蛍光ランプに比べて少なくとも8%大きい請求項
    14の蛍光ランプ。
  18. 【請求項18】 カチオン処理された燐光体がバリウム
    カチオンで処理されておりかつバリウム表面原子に対す
    るケイ素の比が3.0又はそれ以下である請求項17の
    蛍光ランプ。
  19. 【請求項19】 カチオン処理された燐光体がストロン
    チウム原子で処理されている請求項17の蛍光ランプ。
  20. 【請求項20】 バリウム原子で冨化され、それにより
    バリウム表面原子に対するケイ素の比が3.0又はそれ
    以下である表面を有するBaSi25:Pb燐光体を含
    むカチオン処理されたBaSi25:Pb燐光体。
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US60/087926 1999-05-28
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